JP2002367299A - 光学ピックアップの送り機構及びディスクドライブ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の削減による機構の簡素化及び動作
の信頼性を図る。 【解決手段】 ガイド部１０ａと該ガイド部にディスク
状記録媒体１００の半径方向へ移動自在に支持され上記
移動ベースの一端部に取り付けられた被ガイド部１０ｂ
とを有するリニアガイド１０と、円板状に形成された振
動子１３を有し該振動子がリニアガイドの被ガイド部に
押し付けられて被ガイド部に駆動力を付与する超音波モ
ーター１１とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は光学ピックアップの
送り機構及びディスクドライブ装置についての技術分野
に関する。詳しくは、超音波モーターを用いた光学ピッ
クアップの送り機構及びこれを備えたディスクドライブ
装置についての技術分野に関する。

【０００２】

【従来の技術】ディスク状記録媒体に対する情報信号の
記録や再生を行うディスクドライブ装置があり、このよ
うなディスクドライブ装置は、ディスクテーブルに装着
されるディスク状記録媒体の半径方向へ送り機構によっ
て送られる光学ピックアップを備えている。

【０００３】従来のディスクドライブ装置においては、
シャーシに軸受部材を介して主軸が回転可能に支持され
ると共にシャーシに別の軸受部材を介して副軸が取り付
けられ、光学ピックアップの移動ベースの両端部に設け
られた一対の軸受部がそれぞれ主軸と副軸とに摺動自在
に支持されている。主軸としては軸受部材に回転可能に
支持されたリードスクリューが用いられており、移動ベ
ースに取り付けられたナット部材がリードスクリューに
螺合されている。

【０００４】送りモーターとして用いられるステッピン
グモーターや直流モーターによってリードスクリューが
回転されると、その回転方向に応じてナット部材が送ら
れて、光学ピックアップが主軸及び副軸に案内されてデ
ィスク状記録媒体の半径方向へ移動される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のディ
スクドライブ装置にあっては、主軸の他にこれを回転可
能に支持するための軸受部材等が必要であり、部品点数
が多く機構が複雑であるという問題がある。

【０００６】また、ステッピングモーターや直流モータ
ーには、コイルやマグネットが使用されているため、大
型となり、ディスクドライブ装置の薄型化に支障を来た
している。

【０００７】さらに、移動ベースに設けられた軸受部と
主軸との間の摺動ロスを軽減し、精度の向上による動作
の信頼性の確保を図る必要もある。

【０００８】そこで、本発明光学ピックアップの送り機
構及びディスクドライブ装置は、上記した問題点を克服
し、部品点数の削減による機構の簡素化及び動作の信頼
性を図ることを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明光学ピックアップ
の送り機構及びディスクドライブ装置は、上記した課題
を解決するために、ガイド部と該ガイド部にディスク状
記録媒体の半径方向へ移動自在に支持され移動ベースの
一端部に取り付けられた被ガイド部とを有するリニアガ
イドと、円板状に形成された振動子を有し該振動子がリ
ニアガイドの被ガイド部に押し付けられて被ガイド部に
駆動力を付与する超音波モーターとを設けたものであ
る。

【００１０】従って、本発明光学ピックアップの送り機
構及びディスクドライブ装置にあっては、リニアガイド
の被ガイド部が振動子から駆動力を付与されることによ
り光学ピックアップがディスク状記録媒体の半径方向へ
移動される。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下に、本発明光学ピックアップ
の送り機構及びディスクドライブ装置の実施の形態を添
付図面を参照して説明する。

【００１２】ディスクドライブ装置１は、外筐２内に所
要の各部材及び各機構が配置されて成り（図１参照）、
外筐２には横長の図示しないディスク挿入用の開口が形
成されている。

【００１３】外筐２内にはシャーシ３が配置され、該シ
ャーシ３の略中央部にスピンドルモーター４が取り付け
られている。スピンドルモーター４のモーター軸にはデ
ィスクテーブル５が固定されている。

【００１４】シャーシ３の一端部には軸支持部材６、６
が離間して取り付けられ、該軸支持部材６、６間には副
軸７が支持されている。軸支持部材６、６には、それぞ
れ押さえバネ８、８が取り付けられており、該押さえバ
ネ８、８の一部がそれぞれ副軸７の両端部に弾接され
（図２参照）、副軸７のガタツキが防止されている。

【００１５】シャーシ３の他端部には送り機構９が配置
され、該送り機構９はリニアガイド１０と超音波モータ
ー１１とを備えている（図１参照）。

【００１６】リニアガイド１０はシャーシ３に取り付け
られ副軸７と平行に配置されたガイド部１０ａと該ガイ
ド部１０ａに摺動自在に支持された被ガイド部１０ｂと
から成り、該被ガイド部１０ｂは図示しない複数のベア
リング球を介してガイド部１０ａに支持されている。

【００１７】超音波モーター１１は、リニアガイド１０
を挟んで副軸７の反対側でシャーシ３の外端部に配置さ
れている。超音波モーター１１はベース部１２と該ベー
ス部１２上に支持された円板状を為す振動子１３とを有
している（図１、図３及び図４参照）。

【００１８】ベース部１２は本体支持部１２ａと該本体
支持部１２ａの一端部から互いに離間する方向へ突出さ
れたバネ受部１２ｂ、１２ｂとが一体に形成されて成
り、ホルダー１４に保持されている（図３及び図４参
照）。

【００１９】ホルダー１４に保持されたベース部１２
は、該ベース部１２を挟んで互いに反対側に位置された
押さえ部材１５、１５によって両側から押さえられた状
態で、シャーシ３上にリニアガイド１０に離接する方向
へ移動可能に支持されている。押さえ部材１５、１５は
平板状を為し、それぞれ対向する側の端部にベース部１
２側及びリニアガイド１０側に開口された配置用切欠１
５ａ、１５ａが形成されている。

【００２０】押さえ部材１５、１５の配置用切欠１５
ａ、１５ａには、それぞれ付勢バネ１６、１６が配置さ
れている。付勢バネ１６、１６はコイルバネであり、そ
れぞれ一端部がベース部１２のバネ受部１２ｂ、１２ｂ
に弾接されると共にそれぞれ他端部が押さえ部材１５、
１５の一部に弾接されている。従って、超音波モーター
１１がリニアガイド１０に近づく方向へ付勢されてお
り、振動子１３の周面が被ガイド部１０ｂの側面に押し
付けられている。

【００２１】光学ピックアップ１７は移動ベース１８と
該移動ベース１８に配置された所要の光学素子と移動ベ
ース１８上に支持された２軸アクチュエーター１９とを
有している（図１参照）。移動ベース１８には、その一
端部に外方へ開口されたコ字状を為す軸受部１８ａが一
体に形成され（図２参照）、他端部からは一体に形成さ
れた被取付片１８ｂが突出されている（図１、図３及び
図４参照）。被取付片１８ｂはリニアガイド１０の被取
付部１０ｂに、例えば、ネジ止めによって取り付けられ
ている。

【００２２】超音波モーター１１の振動子１３に、リー
ド線１３ａ、１３ａ、・・・を介して電流が供給される
と振動子１３が振動され、該振動子１３に発生した振動
波の方向に応じた方向へ被ガイド部１０ｂがガイド部１
０ａに案内されて移動される。従って、光学ピックアッ
プ１７が被ガイド部１０ｂに伴ってディスクテーブル５
に装着されたディスク状記録媒体１００の半径方向へ移
動される。このとき光学ピックアップ１７の２軸アクチ
ュエーター１９の対物レンズ１９ａを介して、移動ベー
ス１８に設けられた発光素子から照射されたレーザー光
がディスク状記録媒体１００に照射され情報信号の再生
又は記録が行われる。

【００２３】以上に記載した通り、ディスクドライブ装
置１にあっては、超音波モーター１１の振動子１３をリ
ニアガイド１０の被ガイド部１０ｂに押し付けることに
より、振動子１３から被ガイド部１０ｂに駆動力を付与
して光学ピックアップ１７をディスク状記録媒体１００
の半径方向へ移動させている。

【００２４】従って、リードスクリューやこれを回転可
能に支持するための軸受部材等が必要なく、部品点数の
削減による機構の簡素化を図ることができる。

【００２５】また、超音波モーター１１を用いるため、
送り機構９の小型化及び薄型化を図ることができる。

【００２６】さらに、リニアガイド１０を用いることに
より、摺動ロスの低減が図られ、精度の向上による動作
の信頼性の確保を図ることができる。

【００２７】上記には、超音波モーター１１の振動子１
３をリニアガイド１０の被ガイド部１０ｂに押し付ける
押付手段として、コイルバネである付勢バネ１６、１６
を用いた場合を示したが、例えば、付勢バネ１６、１６
に代えて捩じりコイルバネ２０、２０を用いることもで
きる（図５参照）。

【００２８】捩じりコイルバネ２０、２０は、その一端
部２０ａ、２０ａがそれぞれベース部１２のバネ受部１
２ｂ、１２ｂに弾接され、他端部２０ｂ、２０ｂがそれ
ぞれシャーシ３から上方へ突出されたバネ受け軸３ａ、
３ａに弾接されている。従って、超音波モーター１１の
振動子１３の周面がリニアガイド１０の被ガイド部１０
ｂの側面に捩じりコイルバネ２０、２０によって押し付
けられている。

【００２９】このように、押付手段として捩じりコイル
バネ２０、２０を用いた場合には、押さえ部材１５、１
５を必要としないため、ディスクドライブ装置１の一層
の機構の簡素化を図ることができる。

【００３０】また、上記には、光学ピックアップ１７の
一端部が軸支持部材６、６間に支持された副軸７に支持
された場合を示したが、例えば、副軸７に代えてシャー
シ３の一部を加工して一体に形成した副軸部３ｂを用い
ることもできる（図６参照）。

【００３１】副軸部３ｂは、シャーシ３の一端縁が内側
に直角に２度折り曲げられることにより形成されてい
る。

【００３２】このように、副軸部３ｂを用いた場合に
は、軸支持部材６、６及び押さえバネ８、８を必要とし
ないため、ディスクドライブ装置１の一層の機構の簡素
化を図ることができる。

【００３３】上記した実施の形態において示した各部の
具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の
具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによ
って本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあ
ってはならないものである。

【００３４】

【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明光学ピックアップの送り機構は、ディスクテ
ーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移
動自在に支持された移動ベースと該移動ベース上に支持
された２軸アクチュエーターとを備えディスク状記録媒
体に対してレーザー光を照射する光学ピックアップをデ
ィスク状記録媒体の半径方向へ送る光学ピックアップの
送り機構であって、ガイド部と該ガイド部にディスク状
記録媒体の半径方向へ移動自在に支持され上記移動ベー
スの一端部に取り付けられた被ガイド部とを有するリニ
アガイドと、円板状に形成された振動子を有し該振動子
がリニアガイドの被ガイド部に押し付けられて被ガイド
部に駆動力を付与する超音波モーターとを備えたことを
特徴とする。

【００３５】従って、リードスクリューやこれを回転可
能に支持するための軸受部材等が必要なく、部品点数の
削減による機構の簡素化を図ることができる。

【００３６】また、超音波モーターを用いるため、送り
機構の小型化及び薄型化を図ることができる。

【００３７】さらに、リニアガイドを用いることによ
り、摺動ロスの低減が図られ、精度の向上による動作の
信頼性の確保を図ることができる。

【００３８】また、本発明ディスクドライブ装置は、デ
ィスク状記録媒体が装着されて回転されるディスクテー
ブルと該ディスクテーブルに装着されるディスク状記録
媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースを有
する光学ピックアップとを備えたディスクドライブ装置
であって、ガイド部と該ガイド部にディスク状記録媒体
の半径方向へ移動自在に支持され上記移動ベースの一端
部に取り付けられた被ガイド部とを有するリニアガイド
と、円板状に形成された振動子を有し該振動子がリニア
ガイドの被ガイド部に押し付けられて被ガイド部に駆動
力を付与する超音波モーターとを備えたことを特徴とす
る。

【００３９】従って、リードスクリューやこれを回転可
能に支持するための軸受部材等が必要なく、部品点数の
削減による機構の簡素化を図ることができる。

【００４０】また、超音波モーターを用いるため、ディ
スクドライブ装置の小型化及び薄型化を図ることができ
る。

【００４１】さらに、リニアガイドを用いることによ
り、摺動ロスの低減が図られ、精度の向上による動作の
信頼性の確保を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２乃至図６と共に本発明の実施の形態を示す
ものであり、本図はディスクドライブ装置の概略斜視図
である。

【図２】光学ピックアップの一端部が副軸に支持された
状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。

【図３】送り機構の拡大平面図である。

【図４】図３のＩＶ―ＩＶ線に沿う断面図である。

【図５】捩じりコイルバネを用いて振動子を被ガイド部
に押し付けた例を示す拡大平面図である。

【図６】シャーシに一体に形成された副軸部を用いて光
学ピックアップの一端部を支持した例を示す拡大正面図
である。

【符号の説明】

１…ディスクドライブ装置、５…ディスクテーブル、９
…送り機構、１０…リニアガイド、１０ａ…ガイド部、
１０ｂ…被ガイド部、１１…超音波モーター、１３…振
動子、１７…光学ピックアップ、１８…移動ベース、１
９…２軸アクチュエーター、１００…ディスク状記録媒
体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスクテーブルに装着されるディスク
   状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベー
   スと該移動ベース上に支持された２軸アクチュエーター
   とを備えディスク状記録媒体に対してレーザー光を照射
   する光学ピックアップをディスク状記録媒体の半径方向
   へ送る光学ピックアップの送り機構であって、 ガイド部と該ガイド部にディスク状記録媒体の半径方向
   へ移動自在に支持され上記移動ベースの一端部に取り付
   けられた被ガイド部とを有するリニアガイドと、 円板状に形成された振動子を有し該振動子がリニアガイ
   ドの被ガイド部に押し付けられて被ガイド部に駆動力を
   付与する超音波モーターとを備えたことを特徴とする光
   学ピックアップの送り機構。
2. 【請求項２】 ディスク状記録媒体が装着されて回転さ
   れるディスクテーブルと該ディスクテーブルに装着され
   るディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持され
   た移動ベースを有する光学ピックアップとを備えたディ
   スクドライブ装置であって、 ガイド部と該ガイド部にディスク状記録媒体の半径方向
   へ移動自在に支持され上記移動ベースの一端部に取り付
   けられた被ガイド部とを有するリニアガイドと、 円板状に形成された振動子を有し該振動子がリニアガイ
   ドの被ガイド部に押し付けられて被ガイド部に駆動力を
   付与する超音波モーターとを備えたことを特徴とするデ
   ィスクドライブ装置。