JP2002364379A - 連接棒の重量差による不釣合い量を最小にする組込み方法及び連接棒の重量差による不釣合い量を最小にした内燃機関 - Google Patents

連接棒の重量差による不釣合い量を最小にする組込み方法及び連接棒の重量差による不釣合い量を最小にした内燃機関

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JP2002364379A
JP2002364379A JP2001172398A JP2001172398A JP2002364379A JP 2002364379 A JP2002364379 A JP 2002364379A JP 2001172398 A JP2001172398 A JP 2001172398A JP 2001172398 A JP2001172398 A JP 2001172398A JP 2002364379 A JP2002364379 A JP 2002364379A
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connecting rods
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JP2001172398A
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Tadashi Inoue
正 井上
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連接棒の大端側重量の差によるクランク軸の
振動を効果的に抑制した内燃機関及びクランク軸の振動
を効果的に抑制することができる連接棒の組込み方法を
提供することである。 【解決手段】 複数気筒を備えた内燃機関において、設
置する全連接棒のうちの大端側の重量の大きい方から順
に半数を第1グループとし、また、残りの連接棒を第2
グループとし、前記第1グループの連接棒を大端側の重
量が大きい方から小さい方へ順に配列し、前記第2グル
ープの連接棒を大端側の重量が小さい方から大きい方へ
順に配列し、前記第1グループ及び第2グループの各連
接棒の配列をそのままに前記第1グループの最も大端側
重量が大きい連接棒と第2グループの最も大端側重量が
小さい連接棒とを隣接させることにより全連接棒の配列
を設定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数気筒を備えた
内燃機関において、各気筒に設置される連接棒の重量差
による不釣合いを最小にする方法、及び連接棒の重量差
による不釣合いを最小にした内燃機関に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】複数気筒を備えた内燃機関において、各
気筒に配置されるピストンとクランク軸とを連結する連
接棒は、極力重量差が小さくなる、又はゼロとなるよう
に配慮されている。
【0003】連接棒は鍛造により製造され、肉厚にして
3mm程度の製造誤差は避けることができず、総重量で
100kgの規格の連接棒では、±0.7kg程度の重
量差が生じる。そこで従来は、製造された連接棒を肉厚
差1mm刻みで分類し、肉厚が1mm以内の連接棒同士
を同じ内燃機関に用いるようにしている。
【0004】また、クランク軸に連結する大端側重量の
ばらつきは振動の原因となるため、総重量の差を小さく
するだけでは不十分で、さらに大端側重量の差が小さく
なるように配慮する必要がある。各気筒の連接棒の大端
側重量は1%以内の差に収まるように配慮されている
が、製造精度としてはこれが限度である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、連
接棒の大端側重量の差によるクランク軸の振動を効果的
に抑制した内燃機関及びクランク軸の振動を効果的に抑
制することができる連接棒の組込み方法を提供すること
を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1の発明では、複数気筒を備えた内燃機関におい
て、連接棒を前記内燃機関の各気筒に設置する際に、設
置する全連接棒のうちの大端側の重量の大きい方から順
に半数を第1グループとし、また、残りの連接棒を第2
グループとし、前記第1グループの連接棒を大端側の重
量が大きい方から小さい方へ順に配列し、前記第2グル
ープの連接棒を大端側の重量が小さい方から大きい方へ
順に配列し、前記第1グループ及び第2グループの各連
接棒の配列をそのままに前記第1グループの最も大端側
重量が大きい連接棒と第2グループの最も大端側重量が
小さい連接棒とを隣接させることにより全連接棒の配列
を設定し、各連接棒を各気筒に組込むようにした。
【0007】請求項2の発明は、複数気筒を備えた内燃
機関において、設置する全連接棒のうちの大端側の重量
の大きい方から順に半数を第1グループとし、また、残
りの連接棒を第2グループとし、前記第1グループの連
接棒を大端側の重量が大きい方から小さい方へ順に配列
し、前記第2グループの連接棒を大端側の重量が小さい
方から大きい方へ順に配列し、前記第1グループ及び第
2グループの各連接棒の配列をそのままに前記第1グル
ープの最も大端側重量が大きい連接棒と第2グループの
最も大端側重量が小さい連接棒とを隣接させることによ
り全連接棒の配列を設定するようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】連接棒の大端孔中心と小端孔中心
で全体の重量を支持したときの大端側重量は、複数気筒
の連接棒で均一に揃っているのが理想であるが、実際に
はそのようなおあつらえ向きの組合せは望むべくもな
く、従来から各連接棒の大端側重量の重量差は1%以内
に入るように配慮されており、この程度の重量差を認め
た上での振動対策が必要である。
【0009】図1は、請求項1の発明を実施する内燃機
関のクランク軸4,又は請求項2の発明による内燃機関
のクランク軸4の概略斜視図である。この内燃機関は6
気筒を備えており、クランク軸4の端部にはフライホイ
ール3が設けてある。
【0010】6つの連接棒の大端側重量をそれぞれ1
0,20,30,40,50及び60kgとする。これ
は、あくまで本発明と従来例との差異を明確に数字で示
すために選択した組合せであり、実際には最大の大端側
重量と最小の大端側重量の差は最大でも2〜3kg程度
である。
【0011】6つの気筒のうち、図1で見て左側の3つ
の気筒(第1気筒クランクピン5,第2気筒クランクピ
ン6及び第3気筒クランクピン7)と、右側の3つの気
筒(第4気筒クランクピン8,第5気筒クランクピン9
及び第6気筒クランクピン10)とにグループ分けす
る。
【0012】以下の表1は、請求項1の発明により各連
接棒の配置を最適化した場合(すなわち表1では、各連
接棒のうち大端側重量が最も重い方から3つ(第1グル
ープ)を順に第4,第5,第6気筒に配置し、残りの3
つの連接棒(第2グループ)を大端側重量が最も軽い方
から順に第3,第2,第1気筒に配置した場合)の各気
筒のクランク軸4左右支点に掛かる合成力の差(不釣合
い量)を示しており、また、表2は、表1と同じ組合せ
の連接棒を無作為に各気筒に設けた場合の各気筒のクラ
ンク軸4に掛かる合成力の差(不釣合い量)を示してい
る。
【表1】
【表2】 表1の気筒No6、すなわち第6気筒クランクピン10
の位置に配置された第6気筒を例にとると、連接棒大端
重量は40(kg)であり、左支点1までの距離は9
(cm)、右支点2までの距離は1(cm)で、左支点
1に掛かる分力は、40×9/8=45(kg)であ
り、また、右支点2に掛かる分力は、40×(−1)/
8=−5(kg)である。
【0013】また、第6気筒と同位相なのは第1気筒の
みなので、次に第1気筒を検討する。第1気筒の連接棒
の大端側重量は30(kg)であり、第1気筒クランク
ピン5から左支点1までの距離は1(cm)、右支点2
までの距離は9(cm)で、左支点1に掛かる分力は、
30×(−1)/8=−3.75(kg)であり、ま
た、右支点2に掛かる分力は、30×9/8=33.7
5(kg)である。したがって、第6気筒クランクピン
10における合成力は、45+(−3.75)=41.
25(kg)となり、第1気筒クランクピン5における
合成力は、(−5)+33.75=28.75(kg)
となる。同様に、全ての気筒のクランクピンについて計
算し、表1を得ることができる。
【0014】表1から、全てのクランクピンにおける合
成モーメントを相殺させた結果、第5気筒クランクピン
6及び第2気筒クランクピン9にそれぞれ5(kg),
(−5)(kg)の不釣合いが生じていることがわか
る。
【0015】図2(a)は、第1〜第3気筒の各クラン
クピン5,6,7(第1グループ)における合成力の差
(不釣合い量)をベクトル表示したものであり、図2
(b)は、同じく第4〜第6気筒の各クランクピン8,
9,10(第2グループ)における合成力の差(不釣合
い量)をベクトル表示したものである。図2(a),
(b)において、丸で囲われた数字は気筒番号を示して
おり、カッコ内の数字は6つの連接棒の大端側重量の大
きさの順位である。
【0016】この図2(a),(b)において左支点1
及び右支点2における不釣合い量を示すベクトルは、左
支点不釣合い量11及び右支点不釣合い量12で表わさ
れ、大きさはそれぞれ5kg(ただし、向きは異な
る。)である。
【0017】また、表2によると、第5気筒及び第1気
筒以外の気筒のクランクピン(図1の符号6,7,8,
10)に相殺されない不釣合い量が残存しているのがわ
かる。図3(a)は、表2に示す組合せで各気筒に連接
棒を設置した際の第1〜第3気筒の各クランクピン5,
6,7(第1グループ)における合成力の差(不釣合い
量)をベクトル表示したものであり、図3(b)は、同
様に各クランクピン8,9,10(第2グループ)にお
ける不釣合い量の合成力をベクトル表示したものであ
る。
【0018】図3(a),(b)から合成ベクトルの差
である左支点不釣合い量13は35(kg),右不釣合
い量14は33(kg)となる。図3(a),(b)と
図2(a),(b)とを比較してみると、同じ6つの連
接棒を使用しているにも関わらず、結果には大きな差異
が生じている。
【0019】図2(a),(b)及び図3(a),
(b)から、重い連接棒と軽い連接棒を中央側に配置
し、平均的な重さの連接棒を端に配置すると合成力の差
(不釣合い量)が小さくなることがわかる。つまり、内
燃機関の運転時における振動を抑制するのに効果があ
る。
【0020】以上では、6気筒の内燃機関において説明
したが、気筒数は偶数に限らず、奇数(例えば3気筒,
5気筒等)の内燃機関においても各気筒における合成力
の差(不釣合い量)が最小になるように組み合わせるこ
とができる。
【0021】
【発明の効果】従来のように、各気筒に設置する連接棒
の総重量が許容範囲内に入っていることのみをもって
は、不釣合い量は解消されない。そこで、大端側重量の
重さにより順番を特定することにより、各クランクピン
における互いの合成力を相殺させることができ、振動の
少ない運転環境を得ることができる。
【0022】請求項1による連接棒の組合せ方法を利用
すると、各気筒のクランクピン(5〜10)に生じる合
成力を互いに効果的に相殺させることができ、不釣合い
量を最小にすることができるので、内燃機関の運転に際
し、振動の少ない良好な運転環境が得られる。
【0023】請求項2の発明による内燃機関では、設置
する全連接棒のうちの大端側の重量の大きい方から順に
半数を第1グループとし、また、残りの連接棒を第2グ
ループとし、前記第1グループの連接棒を大端側の重量
が大きい方から小さい方へ順に配列し、前記第2グルー
プの連接棒を大端側の重量が小さい方から大きい方へ順
に配列し、前記第1グループ及び第2グループの各連接
棒の配列をそのままに前記第1グループの最も大端側重
量が大きい連接棒と第2グループの最も大端側重量が小
さい連接棒とを隣接させることにより全連接棒の配列を
設定したことにより、各気筒のクランクピン(5〜1
0)に生じる合成力(合成モーメント)を互いに効果的
に相殺させることができ、不釣合い量を最小にすること
ができるので、振動の少ない良好な運転環境を得ること
ができる。
【0024】また、神経質的に各連接棒の総重量及び大
端側重量を揃えなくても、請求項1又は2の発明によ
り、各気筒へ設置する組み合わせを工夫することで振動
の少ない内燃機関を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明を実施する内燃機関のクラン
ク軸,又は請求項2の発明による内燃機関のクランク軸
の概略斜視図である。
【図2】 (a)は、表1に示す組み合わせで各気筒に
連接棒を設置した際の第1〜第3気筒の各クランクピン
(第1グループ)における不釣合い量の合成力をベクト
ル表示したものである。(b)は、同じく第4〜第6気
筒の各クランクピン(第2グループ)における不釣合い
量の合成力をベクトル表示したものである。
【図3】 (a)は、表2に示す組合せで各気筒に連接
棒を設置した際の第1〜第3気筒の各クランクピン(第
1グループ)における不釣合い量の合成力をベクトル表
示したものであり、図3(b)は、同様に各クランクピ
ン(第2グループ)における不釣合い量の合成力をベク
トル表示したものである。
【符号の説明】
1 左支点 2 右支点 3 フライホイール 4 クランク軸 5〜10 第1〜第6気筒クランクピン 11,13 左支点不釣合い量 12,14 右支点不釣合い量

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数気筒を備えた内燃機関において、連
    接棒を前記内燃機関の各気筒に設置する際に、設置する
    全連接棒のうちの大端側の重量の大きい方から順に半数
    を第1グループとし、また、残りの連接棒を第2グルー
    プとし、前記第1グループの連接棒を大端側の重量が大
    きい方から小さい方へ順に配列し、 前記第2グループの連接棒を大端側の重量が小さい方か
    ら大きい方へ順に配列し、前記第1グループ及び第2グ
    ループの各連接棒の配列をそのままに前記第1グループ
    の最も大端側重量が大きい連接棒と第2グループの最も
    大端側重量が小さい連接棒とを隣接させることにより全
    連接棒の配列を設定し、各連接棒を各気筒に組込むこと
    を特徴とする連接棒の重量差による不釣合い量を最小に
    する組込み方法。
  2. 【請求項2】 複数気筒を備えた内燃機関において、設
    置する全連接棒のうちの大端側の重量の大きい方から順
    に半数を第1グループとし、また、残りの連接棒を第2
    グループとし、前記第1グループの連接棒を大端側の重
    量が大きい方から小さい方へ順に配列し、前記第2グル
    ープの連接棒を大端側の重量が小さい方から大きい方へ
    順に配列し、前記第1グループ及び第2グループの各連
    接棒の配列をそのままに前記第1グループの最も大端側
    重量が大きい連接棒と第2グループの最も大端側重量が
    小さい連接棒とを隣接させることにより全連接棒の配列
    を設定したことを特徴とする連接棒の重量差による不釣
    合い量を最小にした内燃機関。
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