JP2002364324A - オイルパン - Google Patents

オイルパン

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JP2002364324A
JP2002364324A JP2001172723A JP2001172723A JP2002364324A JP 2002364324 A JP2002364324 A JP 2002364324A JP 2001172723 A JP2001172723 A JP 2001172723A JP 2001172723 A JP2001172723 A JP 2001172723A JP 2002364324 A JP2002364324 A JP 2002364324A
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oil pan
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stress
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Susumu Numajiri
進 沼尻
Junichi Ogawara
純一 大河原
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造でオイルパンのフランジ部近傍に
発生する応力を効率良く低減して耐久性の向上を図るよ
うにしたオイルパンを提供する。 【解決手段】 プレス成形により形成されるオイルパン
1において、深底部2側の側壁1a上部の少なくともコ
ーナ部1C〜1Fを含む範囲且つ上縁部外周に設けられ
たフランジ1bの近傍位置に該フランジに沿って段差部
1gを形成し、フランジ近傍に発生する曲げ応力を緩和
する構成としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダブロック
の下面に固定するフランジ近傍に発生する応力を低減す
るようにしたオイルパンに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのシリンダブロックの下面に
は、図4及び図5に示すようなオイルパン11が装着さ
れており、エンジンの回転部や摺動部等の潤滑系を潤滑
するに十分な油量のエンジンオイルが溜められている。
オイルパン11は、鋼板をプレス成形して形成され、側
壁11aの上縁部外周に全周に亘りフランジ11bが、
底部一側に深底部12が、他側に浅底部13が形成され
ており、深底部12内にオイル・ストレーナ(図示せ
ず)が収納される。このオイルパン11は、フランジ1
1bがシール部材を介してシリンダブロックの下面に液
密に装着され、図6に示すようにバックアッププレート
14を介してボルトにより固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】オイルパン11は、エ
ンジンの運転時にエンジン振動に起因して振動し、フラ
ンジ11b近傍に曲げ応力が発生し、剛性の高いコーナ
部に力が伝達されるため、図4に示すフランジ11b近
傍のコーナ部11A〜11Fに応力が集中する。そし
て、特に油量の多い深底部12側は、油量の質量変動に
より図6に1点鎖線で示すように底面12aが上下に振
動し、これに伴い側壁11aが左右方向に振動してフラ
ンジ11b近傍に大きな曲げ応力が発生する。このた
め、フランジ11b近傍のコーナ部11A〜11Fのう
ち、深底部12側コーナ部11C〜11Fにおけるフラ
ンジ11bと側壁11aとの連設部11c、及びフラン
ジ11bのシリンダブロック下面とバックアッププレー
ト14とにより挟持固定される固定端部11dに大きな
曲げ応力が発生し、特にボルト締付部近傍に応力が集中
し、これらの部位に亀裂が発生する虞があるという問題
がある。
【0004】オイルパンのエンジン振動に起因する振動
を低減する手段として例えば、オイルパンの油溜部に水
平方向に変形した段部を設けた構造としたもの(実開昭
62−171651号公報)、或いはオイルパン本体と
フランジとが連なるコーナ部に直接接触しないよう面取
り部を有するブロック状の外側スティフナをボルトによ
りオイルパンのフランジに取り付け、オイルパン本体の
上縁部近傍内側面に接触する内側スティフナを外側ステ
ィフナを挿通するボルトによりオイルパン本体に取り付
けて補強する構造としたもの(実用新案登録第2574
962号)が提案されている。
【0005】しかしながら、前者のオイルパンの構造
は、面剛性を確保してオイルパンからの騒音の低減を図
ることを目的とするものであり、オイルパン本体とフラ
ンジとの連設部やその近傍の応力を低減させることはで
きない。また、後者のオイルパンの補強構造は、補強部
材として外側スティフナ、内側スティフナ、及びこれら
をオイルパン本体に取り付けるボルト等を必要とし、部
品点数の増大及びこれに伴う重量の増加を来たすと共
に、組付工数の増加及びこれに伴い生産性の低下を来た
し、更に、部品点数の増大と相俟って製造コストが高く
なる等の問題がある。
【0006】このため、本発明では、簡単な構造でオイ
ルパンのフランジ部近傍に発生する応力を効率良く低減
して耐久性の向上を図るようにしたオイルパンを提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、オイルパンの深底部側の側壁
上部の少なくともコーナ部を含む範囲且つ上縁部外周に
設けられたフランジの近傍位置に該フランジに沿って段
差部を形成する。オイルパンは、エンジンの振動に起因
して振動し、特に油量の多い深底部側の底面が上下方向
に振動して応力が発生する。側壁の深底部側の底面から
前壁、コーナ部、両側壁に伝達される応力は、段差部を
介してフランジに伝達される。段差部は、折り曲げ部が
全長に亘り曲げ変形により応力を平均的に受け持つこと
で段差面の広い範囲で前記応力を受けてこれを緩和す
る。これにより、深底部側のフランジ近傍位置の亀裂の
発生が防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。図1は、本発明
に係るオイルパンの実施形態の平面図、図2は、図1に
示すオイルパンの側面図、図3は、図1に示すオイルパ
ンの矢線III―IIIに沿う断面図である。
【0009】図1及び図2に示すようにオイルパン1
は、一側(前側)が深底部2、他側(後側)が浅底部3
とされ、側壁1aの開口端が全周に亘り外側に折曲され
てフランジ1bが形成されており、側壁1aとフランジ
1bとの連設部1cは、滑らかな曲面をなしている。ま
た、フランジ1bの先端は、外側に折り曲げられて剛性
が確保されている。
【0010】側壁1aの深底部2側には、フランジ1b
の近傍位置に、前壁1eからコーナ部1C〜1Fを通し
て左右の両側壁1f、1fの略中央位置までフランジ1
bに沿って水平に段差部1gが形成されている。この段
差部1gは、図2及び図3に示すように前壁1e〜側壁
1fとフランジ1bとの連設部1cを滑らかなクランク
形状をなして内側に折り曲げて形成されており、且つ両
側壁1f、1f側の端末部1h、1hが夫々なだらかな
面をなしてこれら側壁に連設されている。このようにし
て、側壁1aの深底部2側の少なくとも前壁1e、コー
ナ部1C〜1F及び両側壁1f、1fの一部を含む範囲
に、且つフランジ1bの近傍位置に当該フランジ1bと
並行に(水平に)段差部を一体に形成する。また、側壁
1a、及び底面1kには、補強用のビード1a'、1k'
が適宜設けられている。
【0011】このオイルパン1は、鋼板をプレス成形し
て形成されている。プレス成形において、フランジ1b
近傍位置に側壁1aの全周に亘り前記段差部を形成する
場合は、プレス成形性が大幅に低下する(特に、浅底部
側は低下する)が、本願発明のように側壁1aの一部即
ち、深底部2側にのみ段差部1gを形成することで、プ
レス成形性を良好に保つことができ、生産性の低下が防
止される。
【0012】以下に作用を説明する。オイルパン1は、
深底部2内にオイルストレーナが収納され、フランジ1
bがシール部材を介してエンジンのシリンダブロック下
面に取り付けられ、図3に示すバックアッププレート1
4を介してボルトにより固定される。オイルパン1は、
エンジンの運転時に当該エンジンの振動に起因して振動
する。そして、図3に示すように特に油量の多い深底部
2側の底面2aが上下方向に振動して応力が発生する。
【0013】深底部2側の底面2aから前壁1e、コー
ナ部1C〜1F、両側壁1f、1fに伝達される応力
は、段差部1gを介して連設部1c及びフランジ1bに
伝達される。段差部1gは、折り曲げ部1g'、1g"が
全長に亘り曲げ変形により応力を平均的に受け持つた
め、段差面1iの広い範囲で応力を受けてこれを緩和す
る。これにより、連設部1c、フランジ1bのバックア
ッププレート14による固定端部1dにおける応力が低
減される。段差部1gは、深底部2側の前壁1eからコ
ーナ部1C〜1Fを含んで両側壁1fに亘り連続して形
成されていることでフランジ1bの深底部2側近傍が補
強される。これにより、フランジ1b近傍位置の亀裂の
発生が防止される。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明で
は、プレス成形により形成されるオイルパンにおいて、
深底部側の側壁上部の少なくともコーナ部を含む範囲且
つ上縁部外周に設けられたフランジの近傍位置に該フラ
ンジに沿って段差部を形成したことで、オイルパンの深
底部側フランジ近傍に発生する曲げ応力を低減すること
ができ、亀裂の発生を防止することができ、耐久性の向
上が図られる。
【0015】また、前記段差部は、深底部側の側壁の一
部に形成するだけの簡単な構造とすることで、効率の良
い補強がなされると共にプレス成形性が損なわれること
もなく生産性の低下を来すことがない。また、段差部の
端部をなだらかに側壁に連設したことで、段差部がなく
なる箇所への応力集中を回避できるので、耐久性を維持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオイルパンの実施形態を示す平面
図である。
【図2】図1に示すオイルパンの側面図である。
【図3】図1に示すオイルパンの矢線III―IIIに沿う断
面図である。
【図4】従来のオイルパンの平面図である。
【図5】図4に示すオイルパンの側面図である。
【図6】図4に示すオイルパンの矢線VI―VIに沿う断面
図である。
【符号の説明】
1 オイルパン 1a 側壁 1b フランジ 1c 連設部 1e 前壁(深底部側) 1f 側壁(深底部側) 1g 段差部 1g'、1g" 折り曲げ部 1k 底面 1A〜1F コーナ部 2 深底部 3 浅底部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス成形により形成されるオイルパン
    において、 深底部側の側壁上部の少なくともコーナ部を含む範囲且
    つ上縁部外周に設けられたフランジの近傍位置に該フラ
    ンジに沿って段差部を形成したことを特徴とするオイル
    パン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8061325B2 (en) 2007-12-10 2011-11-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Oil pan structure and an engine therewith
JP2013096238A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Hino Motors Ltd オイルパン構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8061325B2 (en) 2007-12-10 2011-11-22 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Oil pan structure and an engine therewith
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