JP2002363134A - モノグリセリドの製造法 - Google Patents
モノグリセリドの製造法Info
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Abstract
造する方法の提供。 【解決手段】 水酸基、エーテル基、芳香環、ハロゲン
原子、アミド基、ニトリル基、ニトロ基、チオール基も
しくはスルフィド基から選ばれる少なくとも1つを有す
るアシル基を構成成分とする原料グリセリドとグリセリ
ンのアセタール化物とのエステル交換反応を行い、モノ
グリセリドアセタールを含有する混合物を得、該混合物
からグリセリンのアセタール化物及びグリセリンを除去
した後、加水分解により脱アセタール化を行う、モノグ
リセリドの製造法。
Description
や保湿剤、洗浄剤、工業用乳化剤及び食品添加物として
広く利用されているモノグリセリドを高純度で簡便に効
率よく工業的に製造する方法に関する。
なモノグリセリドを得る方法として、油脂とグリセリン
をアルカリ存在下反応させ、モノグリセリド、ジグリセ
リド、トリグリセリドの混合物を得た後、分子蒸留に
て、モノグリセリドのみを得る方法が知られている。し
かし、この方法は、モノグリセリド以外の生成物の回収
と再反応を行うため、設備の負担が大きく、また、沸点
の高い炭素数50以上のモノグリセリドに適用するのが
困難である。更に沸点差により分取するため、エトキシ
レートなど分子量分布をもつモノグリセリドや中鎖脂肪
酸(C8〜C14)、あるいは混合脂肪酸組成のモノグリ
セリドを得ることが困難である。また、蒸留時の加熱の
ため、不飽和脂肪酸組成を有するモノグリセリドを異性
化することなく得ることが困難であるという問題があ
る。
タール化してモノグリセリドを得る方法も知られてい
る。この方法に用いられるモノグリセリドアセタールの
合成法としては、グリセリンとケトン又はアルデヒドを
反応させたグリセリンアセタールと脂肪酸を反応させて
得る方法があるが、この脂肪酸とのエステル化を、酸又
は塩基触媒を用いて行った場合、通常のエステル化条件
では保護基であるアセタールがエステル化で生成した水
により容易に加水分解してしまい、生成物は目的物以外
にグリセリン由来の水酸基をエステル化された複雑な混
合物となる。また、酸又は塩基触媒の代わりに酵素を用
い、減圧反応を行うことでモノグリセリドアセタールを
得る方法も知られているが(特開平11−187891
号)、酵素に対応した設備が必要になり、また、長鎖脂
肪酸では、酵素に適した温度での反応は難しい。
用い、触媒としてアルカリを用いてグリセリンアセター
ルとエステル交換反応を行う方法も知られているが、こ
の方法では、着色し易く、また、副生物が生成するた
め、それらの除去、あるいは蒸留精製等が必要であると
いう問題がある。
の簡便で高品質な製造法として、カルボン酸とケトン又
はアルデヒドとグリセリン類とを、触媒の存在下で一括
して仕込み、アセタール化、エステル化、エステル交換
を同時に進行させる方法も知られている(特開平11−
370095号)。しかし、この方法ではエステル化及
びアセタール化で生成する水を脱水する必要があり、そ
のための脱水溶媒又は捕水剤の使用が必要となる。ま
た、反応速度は脱水律速であり合成に長時間を要する。
で簡便に効率よく製造する方法を提供することにある。
テル基、芳香環、ハロゲン原子、アミド基、ニトリル
基、ニトロ基、チオール基もしくはスルフィド基から選
ばれる少なくとも1つを有するアシル基を構成成分とす
る原料グリセリドとグリセリンのアセタール化物とのエ
ステル交換反応を行い、モノグリセリドアセタールを含
有する混合物を得、該混合物からグリセリンのアセター
ル化物及びグリセリンを除去した後、加水分解により脱
アセタール化を行う、モノグリセリドの製造法である。
ドとしては、一般式(1)で表される化合物(以下グリ
セリド(1)という)が挙げられる。
〜100の飽和又は不飽和カルボン酸から誘導される、
水酸基、エーテル基、芳香環、ハロゲン原子、アミド
基、ニトリル基、ニトロ基、チオール基もしくはスルフ
ィド基から選ばれる少なくとも1つを有するアシル基を
示し、3つのAは互いに同一でも異なっても良い。ただ
し、Aは同時に全てが水素原子にはならない。] グリセリド(1)としては、グリセリンと、炭素数2〜
100の、水酸基、エーテル基、芳香環、ハロゲン原
子、アミド基、ニトリル基、ニトロ基、チオール基もし
くはスルフィド基から選ばれる少なくとも1つを有する
飽和又は不飽和カルボン酸から合成される、モノグリセ
リド、ジグリセリド、トリグリセリド及びそれらの混合
物、あるいは天然の油脂等が挙げられ、トリグリセリド
を含有するものが好ましい。油脂としては、水酸基をも
つリシノール酸を主構成脂肪酸とするヒマシ油等の油脂
が挙げられる。また、炭素数2〜100の、水酸基、エ
ーテル基、芳香環、ハロゲン原子、アミド基、ニトリル
基、ニトロ基、チオール基もしくはスルフィド基から選
ばれる少なくとも1つを有する飽和又は不飽和カルボン
酸としては、置換基として、水酸基、ハロゲン原子、ニ
トリル基、ニトロ基、チオール基等を有する炭素数2〜
22の脂肪酸;安息香酸、置換基として水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトリル基、ニトロ基、チオール基等を有する
安息香酸等の芳香族カルボン酸;炭素数1〜100のア
ルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
等のアルキレンオキサイドを付加した付加物(アルキレ
ンオキサイド付加モル数1〜20)のカルボキシレート
等のエーテルカルボキシレート等が挙げられる。
基、エーテル基、芳香環、ハロゲン原子、アミド基、ニ
トリル基、ニトロ基、チオール基もしくはスルフィド基
から選ばれる少なくとも1つを有する飽和又は不飽和カ
ルボン酸からモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリ
セリド及びそれらの混合物を合成する方法としては、2
00℃以上の温度で常圧又は減圧下で窒素をバブリング
させ、生成水を系外に除去させながら反応させる方法等
が挙げられる。
は、一般式(2)で表される化合物(以下化合物(2)
という)が挙げられる。
素原子、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基
もしくはアルケニル基、あるいはアルキル基で置換され
ていてもよい総炭素数6〜30のアリール基を示し、R
1とR2が結合して環を形成していても良い。] 化合物(2)において、R1とR2は上記の意味を示す
が、R1とR2の合計炭素数は2〜9が好ましい。R1と
R2の具体例としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トンから誘導される基、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等の
アルデヒドから誘導される基が挙げられる。
対し、グリセリンのアセタール化物を、好ましくは2〜
20倍モル、更に好ましくは4〜16倍モル加え、触媒
を、原料グリセリドに対して、好ましくは0.001〜
50重量%、更に好ましくは0.2〜1重量%加え、減
圧又は常圧下、好ましくは10〜200℃、更に好まし
くは20〜100℃の反応温度でエステル交換反応を行
う。この時系内の水分は少ない方が好ましく、更に好ま
しくは0.2重量%以下である。
は、特に限定されるものではなく、通常のエステル交換
に用いられる酸触媒又は塩基触媒が用いられ、酸触媒と
しては、塩酸、硫酸等の無機酸、パラトルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸、又は酸性白土、シ
リカアルミナ、パーフロロイオン交換ポリマー(ナフィ
オン(デュポン社製))等の固体酸が挙げられる。塩基
触媒としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カ
ルシウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の
炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属もしくはア
ルカリ土類金属の水酸化物、水素化ナトリウム、水素化
リチウム、水素化カルシウム等のアルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属水素化物、又は固体塩基もしくはナト
リウムメチラート、カリウムメチラート、グリセリンア
セタールのナトリウムアルコラート等のアルコラート類
が挙げられる。
交換反応を行うと、モノグリセリドアセタールを含有す
る混合物が得られる。例えばグリセリド(1)と化合物
(2)とのエステル交換反応を行うと、一般式(3)〜
(6)で表される化合物の少なくとも1種と未反応原料
の混合物が得られる。
は不飽和カルボン酸から誘導される、水酸基、エーテル
基、芳香環、ハロゲン原子、アミド基、ニトリル基、ニ
トロ基、チオール基もしくはスルフィド基から選ばれる
少なくとも1つを有するアシル基を示し、R1及びR2は
前記の意味を示す。] エステル交換反応終了後、触媒を中和あるいは吸着除去
し、又は固体触媒の場合には濾過等により除去した後、
グリセリンのアセタール化物を減圧又は常圧下にて留去
し、必要であれば、水性溶媒により、反応副生物である
グリセリンと中和で生成した塩を取り除くことで、モノ
グリセリドアセタールを主成分とする混合物が得られ
る。得られたモノグリセリドアセタールを加水分解によ
り脱アセタール化を行うことで、モノグリセリドを得
る。
ではないが、触媒として塩基を用いた場合は硫酸等の無
機酸や乳酸等を用いることができる。
している溶媒であれば良く、水単独、又は水とエタノー
ル等の低級アルコールとの混合物が好ましく、水が更に
好ましい。
で生成した塩の除去は、上記水性溶媒を用いた抽出にて
行うことが好ましい。但し、グリセリン量が少なく、除
去する必要のない場合はこの処理を行わなくて良い。
法は、特に限定されるものではないが、酸触媒を用い、
30〜100℃の温度で加水分解する方法が好ましく、
特に水蒸気を系内に導入し、生成するケトン又はアルデ
ヒドと水蒸気を系外に除去しながら行うのが好ましい。
酸触媒としては、上記のエステル交換反応に用いられる
酸触媒が挙げられる。反応終了後、触媒の中和又は濾過
を行うことで、高純度のモノグリセリドが得られる。
剤、洗浄剤、工業用乳化剤、食品添加物等として広く利
用されているモノグリセリドを短時間で簡便に効率よく
合成することが可能となる。特に、分子蒸留を行う製造
法では得られにくい高沸点のモノグリセリド、エトキシ
レートなどの分子量分布をもつモノグリセリド、中鎖カ
ルボン酸(C8〜C14)のモノグリセリドや、油脂組成
の混合アルキル組成を持つモノグリセリドを容易に得る
ことができる。
の合成 2L4ツ口フラスコに、2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−メタノール530.8g(4.0モ
ル)と水酸化ナトリウム0.80g(0.02モル)を
加え100℃まで昇温後、4.55kPaで脱水を行い
アルコラート化を行った。60℃まで冷却したものにヒ
マシ油468.8g(0.5モル)を加え、2時間攪拌
してエステル交換反応を行った後、50%硫酸にて中和
した。次に1.33kPa、80〜120℃で減圧蒸留
を行い、水と2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−4−メタノールを留去した後、水洗を行い、α−モノ
グリセリドアセタール597.9gを得た。GPC純度
88.1%。
54.8gに酸性白土(ガレオンアースNV、水澤化学
(株)製)16.65gを仕込み、80℃、29.3k
Paにおいて、1時間あたりα−モノグリセリドアセタ
ールに対して10%の水蒸気を反応系内に導入し、生成
するアセトンと過剰な水蒸気を系外に除去しながら、脱
アセタール化反応を6時間行った後、酸吸着剤(KW6
00S、協和化学(株)製)を16.65g加えた後、
1.33kPa、70℃で1.0時間脱水を行い、濾過
し、下記式(7)で表されるヒマシ油組成モノグリセリ
ド(リシノール酸モノグリセリド)464.9gを得
た。GPC純度87.1%。トータル合成時間18時
間。
の合成 2L4ツ口フラスコに、2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−メタノール1057.2g(8.0モ
ル)と水酸化ナトリウム0.80g(0.02モル)を
加え100℃まで昇温後、6.55kPaで脱水を行い
アルコラート化を行った。60℃まで冷却したものにヒ
マシ油465.9g(0.5モル)を加え、2時間攪拌
してエステル交換反応を行った後、50%硫酸にて中和
した。次に1.33kPa、80〜120℃で減圧蒸留
を行い、水と2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−4−メタノールを留去した後、水洗を行い、α−モノ
グリセリドアセタール592.1gを得た。GPC純度
95.4%。
55.0gに酸性白土(ガレオンアースNV、水澤化学
(株)製)16.65gを仕込み、80℃、29.3k
Paにおいて、1時間あたりα−モノグリセリドアセタ
ールに対して6%の水蒸気を反応系内に導入し、生成す
るアセトンと過剰な水蒸気を系外に除去しながら、脱ア
セタール化反応を6時間行った後、酸吸着剤(KW60
0S、協和化学(株)製)を16.65g加えた後、
1.33kPa、70℃で1.0時間脱水を行い、濾過
し、上記式(7)で表されるヒマシ油組成モノグリセリ
ド(リシノール酸モノグリセリド)461.3gを得
た。GPC純度92.1%。トータル合成時間18時
間。
グリセリドの合成 300mL4ツ口フラスコにエーテルカルボキシレート
(カオウアキポRLM450)122.8g(0.25
モル)とグリセリン11.5g(0.125モル)を加
え、200℃、常圧で攪拌後、同温度下、2.67kP
aで3時間反応させた。そして、エーテルカルボキシレ
ート/グリセリン=2/1(モル比)のエステル化物を
100.7g得た。
メチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール92.
5g(0.7モル)と水酸化ナトリウム0.21g
(0.0053モル)を仕込み、100℃まで昇温後、
減圧脱水し、アルコラート化を行った後、60℃まで冷
却したものに、上記エステル化物84.2g(0.08
7モル)を加え、2時間攪拌してエステル交換反応を行
った後、50%硫酸にて中和した。次に1.33kP
a、80〜120℃で減圧蒸留を行い、水と2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノールを留去
した。このものにジエチルエーテル200mLを加え飽
和食塩水で洗浄を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濾過・濃縮を行いエーテルカルボキシレートα−モノグ
リセリドアセタール70.9gを得た。GPCではモノ
エステル領域に1本のピークを示し、得られたものの酸
価(KOHmg/g)は1.8、ケン化価(KOHmg
/g)は99.5と理論値に近かった(理論酸価0、理
論ケン化価99.0)。
6.56gに酸性白土(ガレオンアースNV、水澤化学
(株)製)1.61gを仕込み、80℃、29.3kP
aにおいて、1時間あたりα−モノグリセリドアセター
ルに対して6%の水蒸気を反応系内に導入し、生成する
アセトンと過剰な水蒸気を系外に除去しながら、脱アセ
タール化反応を6時間行った後、酸吸着剤(KW600
S、協和化学(株)製)を0.06g加えた後、1.3
3kPa、70℃で0.5時間脱水を行い、濾過し、下
記式(8)で表されるエーテルカルボキシレートモノグ
リセリド46.2gを得た。GPCではモノエステル領
域に1本のピークを示し、得られたモノグリセリドは酸
価5.6、水酸基価189.5、ケン化価105.0で
あり理論値に近かった(理論値:酸価5.6、水酸基価
213.0、ケン化価106.5)。1H−NMR:3
H(0.8ppm)、18H(1.2ppm)、2H
(14.6ppm)、2H(3.4ppm)、20H
(3.5−3.8ppm)、1H(3.9ppm)、4
H(4.2ppm)。
基の、約7対3(重量比)の混合アルキル基を示し、n
は4.5である。) 実施例4:安息香酸モノグリセリドの合成 1L4ツ口フラスコに安息香酸を256.4g(2.1
モル)とグリセリンを96.7g(1.05モル)加
え、250℃、常圧で5時間攪拌して反応させた。そし
て、安息香酸/グリセリン=2/1(モル比)のエステ
ル化物を311.9g得た。
−1,3−ジオキソラン−4−メタノール1057.2
g(8.0モル)と水酸化ナトリウム1.6g(0.0
4モル)を仕込み、100℃まで昇温後、減圧脱水し、
アルコラート化を行った後、60℃まで冷却したもの
に、上記エステル化物300.3g(1.0モル)を加
え、2時間攪拌してエステル交換反応を行った後、50
%硫酸にて中和した。次に1.33kPa、80〜12
0℃で減圧蒸留を行い、水と2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−4−メタノールを留去した。このもの
を水洗し、安息香酸α−モノグリセリドアセタール45
6.4gを得た。GC純度89.5%。
40gに酸性白土(ガレオンアースNV、水澤化学
(株)製)13.2gを仕込み、80℃、29.3kP
aにおいて、1時間あたりα−モノグリセリドアセター
ルに対して6%の水蒸気を反応系内に導入し、生成する
アセトンと過剰な水蒸気を系外に除去しながら、脱アセ
タール化反応を6時間行った後、酸吸着剤(KW600
S、協和化学(株)製)を0.44g加えた後、1.3
3kPa、70℃で0.5時間脱水を行い、濾過し、下
記式(9)で表される安息香酸モノグリセリド336.
9gを得た。GC純度88.1%。トータル反応時間2
2時間。
リセリドの合成 1L4ツ口フラスコにオルト−ニトロ安息香酸を35
0.91g(2.1モル)とグリセリンを96.7g
(1.05モル)加え、250℃、常圧で3時間攪拌し
て反応させた。そして、オルト−ニトロ安息香酸/グリ
セリン=2/1(モル比)のエステル化物を406.5
g得た。
−1,3−ジオキソラン−4−メタノール1057.2
g(8.0モル)と水酸化ナトリウム1.6g(0.0
4モル)を仕込み、100℃まで昇温後、減圧脱水し、
アルコラート化を行った後、60℃まで冷却したもの
に、上記エステル化物390.3g(1.0モル)を加
え、2時間攪拌してエステル交換反応を行った後、50
%硫酸にて中和した。次に1.33kPa、80〜12
0℃で減圧蒸留を行い、水と2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−4−メタノールを留去した。このもの
を水洗し、オルト−ニトロ安息香酸α−モノグリセリド
アセタール540.1gを得た。GC純度90.4%。
30gに酸性白土(ガレオンアースNV、水澤化学
(株)製)15.9gを仕込み、80℃、29.3kP
aにおいて、1時間あたりα−モノグリセリドアセター
ルに対して6%の水蒸気を反応系内に導入し、生成する
アセトンと過剰な水蒸気を系外に除去しながら、脱アセ
タール化反応を6時間行った後、酸吸着剤(KW600
S、協和化学(株)製)を0.53g加えた後、1.3
3kPa、70℃で0.5時間脱水を行い、濾過し、下
記式(10)で表されるオルト−ニトロ安息香酸モノグ
リセリド421.0gを得た。GC純度89.3%。ト
ータル反応時間20時間。
とメチルエチルケトン399.59g(5.70モル)
とカプリル酸328.82g(2.28モル)とヘプタ
ン267.73gとパラトルエンスルホン酸7.23g
(0.038モル)を仕込み、86〜107℃にて、反
応で生成する水を除去しながら14時間反応を行った。
次に48.5%水酸化カリウム溶液により中和を行った
後、6.66kPa、50〜100℃にてヘプタンと過
剰なメチルエチルケトンを減圧留去した後、副生するグ
リセリンアセタールを0.67kPaで100〜140
℃にて減圧留去した。その後、残液に対し50〜60℃
にて水洗を3回行い、次に、50℃、0.67kPaに
て脱水を行った後、α−モノグリセリドアセタール45
0.3g(2.06モル)を得た。収率90.47%。
ガスクロ純度92.1%。
gに酸性白土(ガレオンアースNV、水澤化学(株)
製)13.2gを仕込み、70℃、13.3kPaにお
いて、1時間あたりモノグリセリドアセタールに対して
10%の水蒸気を反応系内に導入し、生成するアセトン
と過剰な水蒸気を系外に除去しながら、脱アセタール化
反応を6時間行った後、酸吸着剤(KW600S、協和
化学(株)製)を6.6g加えた後、6.65kPa、
70℃で0.5時間脱水を行い、濾過し、モノグリセリ
ド146.0gを得た。ガスクロ純度89.8%。トー
タル合成時間32時間。
Claims (6)
- 【請求項1】 水酸基、エーテル基、芳香環、ハロゲン
原子、アミド基、ニトリル基、ニトロ基、チオール基も
しくはスルフィド基から選ばれる少なくとも1つを有す
るアシル基を構成成分とする原料グリセリドとグリセリ
ンのアセタール化物とのエステル交換反応を行い、モノ
グリセリドアセタールを含有する混合物を得、該混合物
からグリセリンのアセタール化物及びグリセリンを除去
した後、加水分解により脱アセタール化を行う、モノグ
リセリドの製造法。 - 【請求項2】 原料グリセリドが一般式(1)で表され
る化合物であり、グリセリンのアセタール化物が一般式
(2)で表される化合物であり、モノグリセリドアセタ
ールが一般式(3)で表される化合物であり、モノグリ
セリドが一般式(4)で表される化合物である請求項1
記載の製造法。 【化1】 [式中、Aは水素原子、あるいは炭素数2〜100の飽
和又は不飽和カルボン酸から誘導される、水酸基、エー
テル基、芳香環、ハロゲン原子、アミド基、ニトリル
基、ニトロ基、チオール基もしくはスルフィド基から選
ばれる少なくとも1つを有するアシル基を示し、3つの
Aは互いに同一でも異なっても良い。ただし、Aは同時
に全てが水素原子にはならない。] 【化2】 [式中、R1、R2は同一又は異なって、水素原子、直鎖
又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基もしくはアル
ケニル基、あるいはアルキル基で置換されていてもよい
総炭素数6〜30のアリール基を示し、R1とR2が結合
して環を形成していても良い。] 【化3】 [式中、A’は炭素数2〜100の飽和又は不飽和カル
ボン酸から誘導される、水酸基、エーテル基、芳香環、
ハロゲン原子、アミド基、ニトリル基、ニトロ基、チオ
ール基もしくはスルフィド基から選ばれる少なくとも1
つを有するアシル基を示し、R1及びR2は前記の意味を
示す。] 【化4】 [式中、A’は前記の意味を示す。] - 【請求項3】 原料グリセリドがトリグリセリドを含有
するものである請求項1又は2記載の製造法。 - 【請求項4】 エステル交換反応を触媒存在下で行う請
求項1〜3のいずれかの項記載の製造法。 - 【請求項5】 グリセリンのアセタール化物の除去を留
去により行う請求項1〜4のいずれかの項記載の製造
法。 - 【請求項6】 グリセリンの除去を水性溶媒による抽出
で行う請求項1〜5のいずれかの項記載の製造法。
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