JP2002362587A - スパウト付き吊り下げパウチ - Google Patents

スパウト付き吊り下げパウチ

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JP2002362587A
JP2002362587A JP2001248808A JP2001248808A JP2002362587A JP 2002362587 A JP2002362587 A JP 2002362587A JP 2001248808 A JP2001248808 A JP 2001248808A JP 2001248808 A JP2001248808 A JP 2001248808A JP 2002362587 A JP2002362587 A JP 2002362587A
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spout
hanging
film
hole
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JP2001248808A
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Kazutada Sako
一忠 酒匂
Manabu Hosokawa
学 細川
Kenji Ariyoshi
健司 有吉
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】吊り下げ作業を容易にできかつ内容物が残らず
無駄のないスパウト付き吊り下げパウチを提供する。 【解決手段】略長方形上のパウチ本体1の一角の傾斜部
4に設けられたスパウトを有し、スパウトが下向きにな
るようにパウチ本体1を吊り下げるため吊り下げ孔7を
設けた。吊り下げ孔7はパウチ本体1のスパウトと対角
位置の隅角部1Aに対して長辺側または短辺側に所定寸
法だけずらした位置に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば経腸栄養
剤や輸液を収容して人体等に投与する吊り下げパウチに
関し、特に、注出量を十分確保するために注口部にスパ
ウトを用いたスパウト付き吊り下げパウチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の吊り下げパウチとして
は、たとえば、実用新案登録第3072464号公報に
記載されるようなものが知られている。すなわち、図1
0に示すように、略長方形状のパウチ本体100の一角
に設けられた傾斜部101に対してほぼ直角に突出する
スパウト102を有し、このスパウト102の対角位置
の隅角部100Aに吊り下げ孔103が設けられてい
た。パウチ本体100は、パウチ側壁部とパウチ底部を
熱溶着して自立可能の袋体としたもので、使用時にパウ
チを倒立状態として吊り下げ孔103を支柱104のフ
ック104aに引っ掛け、下方のスパウト102にチュ
ーブ105を接続して内溶物106を注出する構成とな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来技術の場合には、倒立状態にすると内容物が下方に
下がるために、パウチ底部側の腰が弱くなる。特に、隅
角部100Aの腰が弱く、吊り下げ孔103をフック1
04aに差し込もうとしても、隅角部100Aが安定せ
ず差し込み難い。特に、パウチ本体100の重量を手で
支えながらの作業となるために、作業者に負担を強いる
ものとなる。隅角部100Aをつかめば張りが出て吊り
下げ孔103位置が安定するが、吊り下げ孔103があ
るために隅角部100Aをつかむことができない。ま
た、吊り下げ孔103とスパウト102を長方形状のパ
ウチ本体100の対角線上に設けていたので、スパウト
102が取り付けられる傾斜部101が水平線に対して
傾き、傾斜部101とパウチ本体100の短辺部107
との角部に内容物108が残ってしまい、内容物が無駄
になるという問題があった。
【0004】本発明は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、吊
り下げ作業を容易にできるスパウト付き吊り下げパウチ
を提供することにある。加えて、内容物が残らず無駄の
無いスパウト付き吊り下げパウチを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、略長方形状のパウチ本体の一角
の傾斜部に設けられたスパウトを有し、該スパウトが下
向きになるようにパウチ本体を吊り下げるための吊り下
げ孔が設けられたスパウト付き吊り下げパウチにおい
て、前記吊り下げ孔を、前記パウチ本体のスパウトと対
角位置の隅角部に対して長辺側または短辺側に所定寸法
だけずらした位置に設けたことを特徴とする。
【0006】パウチ本体が空の状態で吊り下げた際に、
スパウトが設けられる傾斜部がほぼ水平になるように吊
り下げ孔の位置を設定することが好適である。傾斜部
は、隣り合うそれぞれの辺に対してほぼ45度の角度で
傾斜していることが好ましい。パウチ本体の長辺または
短辺の熱溶着部の吊り下げ孔が設けられる部分は、吊り
下げ孔の大きさに応じて、局部的に幅広となっているこ
とが好適である。また、パウチ本体の長辺または短辺の
吊り下げ孔が設けられる熱溶着部を、吊り下げ孔の大き
さに応じて全長にわたって全体的に幅広としてもよい。
【0007】パウチ本体は、可撓性のパウチ側壁部とパ
ウチ底部を熱溶着して自立可能の袋体であることが好ま
しい。パウチ側壁を構成するフィルムが中間に金属酸化
物の薄膜層を介して樹脂層が積層された積層フィルムで
あり、且つ、パウチ底部を構成するフィルムは、中間に
アルミ層を介して樹脂層が積層される積層フィルムであ
ることが効果的である。本発明のスパウト付き吊り下げ
パウチは、内容物に経腸栄養剤もしくは輸液を充填して
使用する場合に好適である。また、吊り下げ状態で水等
の補給物をパウチ内部に補給するために、パウチ本体の
底部寄り位置に、手指でフィルムを切断可能とする開口
用切取線部を設けてもよいし、注入具を設けてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
るスパウト付き吊り下げパウチを示している。このスパ
ウト付き吊り下げパウチは、管を通して人体の消化管に
直接栄養剤を投与する経腸栄養剤用のパウチとして使用
するものである。図において、パウチ本体1は長方形状
で、パウチ本体1の一角の傾斜部4に設けられたスパウ
ト5を有し、このスパウト5が下向きになるようにパウ
チ本体1を吊り下げるための吊り下げ孔7が設けられて
いる。パウチ本体1は、可撓性のパウチ側壁部としての
一対の側壁フィルム2,2とパウチ底部としての底部フ
ィルム3を熱溶着した自立可能の袋体となっている。側
壁フィルム2,2は長辺側となる側縁がヒートシールさ
れ、短辺側となる側壁フィルム2,2の下端に折り畳ま
れた状態で底部フィルム3がヒートシールされている。
【0009】2枚の側壁フィルム2,2の左右側縁は、
熱溶着部としての所定幅の側壁サイドヒートシール部2
2,22となっている。また、側壁フィルム2,2の上
縁は充填用の開口部23となっており、内容物充填後に
熱溶着されて上ヒートシール部24が形成される。傾斜
部4の辺縁は、所定幅でもってスパウト5が熱溶着され
るスパウトシール部25となっている。底部フィルム3
は側壁フィルム2,2の間に稜線を上にして挟み込まれ
ており、底部フィルム3と側壁フィルム2との熱溶着部
6は、二つ折りの底部フィルム3の前後下縁と各側壁フ
ィルム2,2の下縁とをそれぞれ独立に熱溶着した前後
2カ所の下ヒートシール部61,61と、パウチ底部3
の左右側縁と側壁フィルム2,2の左右側縁とを一体的
に熱溶着した底部側縁ヒートシール部62,62と、か
ら構成されている。
【0010】この袋体の材質としては、バリア性フィル
ム(例:シリカ蒸着フイルム、アルミラミネートフィル
ム)、ナイロン、ポリプロピレン等、内容物の種類に応
じて適宜選択される。特に、パウチ側壁フィルム2は、
内容物の透視性の点で、バリヤー性フィルムとしては金
属酸化物薄膜が好ましく、具体的な層構成は、金属酸化
物蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)層(12
μ)、二軸延伸ナイロンフィルム(15μ)およびポリ
プロピレンフィルム(70μ)が積層された積層フィル
ムが好ましい。パウチ底部3を構成するフィルムについ
ては、図1(C)に示すように、中間にアルミ層3aを
介して複数の樹脂層、図示例ではPET層3b(12
μ)、ナイロン層3c(15μ)、PP層3d(70
μ)が積層される積層フィルムとなっており、アルミ層
3aはPET層3bとナイロン層3c間に挟まれてい
る。アルミ層3aは、バリア性が高く、PET層3bと
の接着性着性がよい。傾斜部4は、側壁フィルム2の隣
り合う上辺(短辺)と側辺(長辺)の対して斜め45度
の角度で傾斜しており、この傾斜部4に対してほぼ直角
に突出するように内容物を注出するためのスパウト5が
熱溶着されている。
【0011】スパウト5は、図1(A)に示すように、
側壁フィルム2の傾斜部4に隣り合うそれぞれの辺、す
なわち上ヒートシール部24の上辺および側縁ヒートシ
ール部22の外側辺を延長した上辺及び側辺延長線8
a,8bにて形成される仮想枠8内に、溶着されたスパ
ウト5の最大外方突出点5a,5bが収まるように構成
されている。このようにすれば、輸送,保管時に箱詰め
する際に、パウチの横幅と縦方向長さの寸法の範囲にス
パウトが収まるので、収容スペースを有効に使うことが
でき、箱の大きさを最小にできる。そして、このスパウ
ト5と対角位置の隅角部1Aに対して長辺側に所定寸法
Lだけずらした位置にパウチ本体1を吊り下げるための
吊り下げ孔7が設けられている。図示例では隅角部1A
は円弧形状に丸められており、吊り下げ孔7位置を示す
寸法Lは、底辺からの寸法をとっている。吊り下げ孔7
は、側壁フィルム2,2の一方の側壁サイドヒートシー
ル部22に形成されている。側壁サイドヒートシール部
22の吊り下げ孔7が設けられる部分は、吊り下げ孔7
の大きさに応じて局部的に幅の広い幅広部22aとなっ
ている。図示例では、側壁サイドヒートシール部22の
直線状の内側縁から半円状に膨らむように幅が広くなっ
ている。すなわち、吊り下げ孔7の径はほぼサイドヒー
トシール部22の幅と同程度であり、シール幅を確保す
るためにサイドヒートシール部22の幅を吊り下げ孔7
の径よりも広げたものである。このようにすれば、サイ
ドヒートシール部22全体は特にシール幅を広げること
なく、吊り下げ孔7に必要な大きさのスペースを確保で
きる。パウチ本体1の幅は一定のままで、サイドヒート
シール部22全体の幅を広げるとすると、パウチ本体1
の内容量を犠牲にすることになるし、パウチ本体1の内
容量を一定のままでサイドヒートシール部22全体の幅
を広げるとパウチ本体1の全体幅が大きくなってしまう
が、幅広部22aを局部的に設ければ、内容量を犠牲す
ることないし、パウチ本体1の全体幅が大きくする必要
もない。もちろん、図6に示すように、側壁サイドヒー
トシール部22の全長にわたって、全体的に幅広として
もよい。このようにすれば、ヒートシールの設備を特に
変更する必要が無いし、吊り下げ孔7の位置を任意位置
に設定することが可能となる利点がある。
【0012】特に、図2に示すように、パウチ本体1が
空の状態で吊り下げた際に、傾斜部4が水平になるよう
に、言い換えれば、スパウト5の注筒部52がほぼ垂直
に向くように、吊り下げ孔7の位置が設定される。すな
わち、パウチ本体1が空の状態で、パウチ本体1の重心
を通る仮想直線が傾斜部4と平行な仮想直線と直交する
ようにしたとき、パウチ本体1の重心を通る仮想直線上
のサイドシール部22に吊り下げ孔7を形成する。図示
例では吊り下げ孔7を通る垂直線に対してスパウト5の
位置が左側にずれているが、スパウト5の位置が吊り下
げ孔7を通る垂直線上にあってもよいし、右にずれてい
てもよい。
【0013】スパウト5の構造は、図3に示すように、
側壁フィルム2に溶着される舟形状の基部51と、この
基部51の中央から外方に向かって延び外周面にねじ山
54を有する注筒部52と、注筒部52の天面に熱溶着
されるシール部材53と、注筒部52外周面のねじ山5
4とねじ嵌合されるキャップ55と、キャップ55の内
面に設けられて前記注筒部52天面に液密に接触するコ
ンタクトリング56と、を備えている。このスパウト5
の材質としては、ポリプロピレンなどが好適である。
【0014】注筒部52は円筒形状で、その外周に形成
されるねじ山54には、水抜き用のスリット54aが周
方向複数カ所に設けられている。キャップ55は、図
3,図4に示すように、注筒部52の上端開口部を覆う
天壁55aと、天壁55aの周縁から下方に延びて注筒
部52の外周を覆うと共にねじ山54と嵌合するねじ溝
55bを備えた円筒壁55cと、を備えている。
【0015】コンタクトリング56は、キャップ55の
内面である天壁55a下面から僅かに突出する環状突条
によって構成されている。図示例では断面三角形状に突
出し、キャップ55を注筒部52にねじ嵌合すると、こ
のコンタクトリング56先端が注筒部52の平坦な天面
に液密に密接するようになっている。
【0016】また、シール部材53は部分的に舌片53
aが突出した円形のシート形状で、たとえば基材樹脂フ
ィルムにアルミニウム層を積層したような可撓性のアル
ミシール部材が用いられている。舌片53aは剥離時に
指でつまむ部分で、キャップ55を螺着するとキャップ
55の内面形状にならって折れ曲がって、キャップ55
内に収納される。
【0017】次に上記構成のスパウト付き吊り下げパウ
チの使用方法について説明する。スパウト5の注筒部5
2が、シール部材53によりヒートシールされると共に
キャップ55が被着された状態で、内容物が未シールの
開口部23から充填され、充填後上ヒートシール部24
がシールされ、その後内容物が加圧加熱殺菌される。ま
た、加圧加熱殺菌後、冷却時にキャップ55の天壁55
a内面とシール部材53の間の空間が陰圧となって冷却
水が入り込むおそれがあるが、コンタクトリング56に
よって冷却水が入り込むのが防止され、キャップ55内
面に水が滞留するのを防止することができる。さらに、
キャップ55の円筒壁55cと注筒部52外周との間の
空間に入り込んだ水は、各ねじ山54に形成された水抜
きスリット54aからスムースに抜け、内部に水が滞留
することを防止することができる。内容物を充填したパ
ウチを運搬する場合、底部を下にして自立状態で運搬す
れば嵩張ることがなく便利である。
【0018】使用時には、まず、キャップ55を外し、
シール部材53を剥離し、図5に示すようなアダプタキ
ャップ9を螺着する。アダプタキャップ9は、注筒部5
2にねじ嵌合されるキャップ部91と、キャップ部91
の天壁92から突出される管継ぎ手部93と、から構成
され、キャップ部91の天壁92内面には注筒部52の
開口部内周に嵌合する環状突堤94が設けられている。
そして、図2に示すように、アダプタキャップ9の管継
ぎ手部93にチューブ10を接続し、パウチ1を倒立状
態として点滴台等のフック部11に吊り下げ孔7を引っ
掛ける。本実施の形態では、吊り下げ孔7をパウチ本体
1のスパウト5と対角位置の隅角部1Aに対して長辺側
に所定寸法Lだけずらした位置に設けているので、吊り
下げ作業の際に隅角部1Aをつまんで張りを持たせるこ
とができ、吊り下げ孔7位置が安定し、フック11への
吊り下げ作業が容易となる。スパウト5の注筒部52
は、吊り下げ時にほぼ垂直となるが、内容物の量によっ
て重心位置が変化するので、実際は内容物の量と共に垂
直線に対して傾き、しかも傾き角度が変化する。しか
し、最終的に空に近くなると、左右のバランスがとれ
て、傾斜部がほぼ水平状態、スパウトの注筒部52が垂
直状態となり、内容物が注筒部52からすべて流出し、
残量を最小化することができる。
【0019】病院内では、看護婦が患者とは離れた場所
でスパウト5のキャップ55を外すと共に、シール部材
53を引き剥がし、この状態でワゴンなどの台車に乗せ
て患者のところまで届ける場合がある。この場合、準備
の場所と患者の間を搬送するために、この搬送の間注筒
部52をシールしておくリシール機能が要求されるが、
本発明の場合、シール部材53を引き剥がしても、キャ
ップ55を注筒部52にねじ嵌合することにより簡単に
リシールすることができる。なお、ねじ嵌合方式のキャ
ップ55の代わりに、注筒部52の上端に不図示の栓体
を嵌合する打栓方式を用いても良い。
【0020】上記実施の形態では、内容物に経腸栄養剤
を用いる場合について説明したが、静脈中に薬剤等を投
与する輸液用のパウチとしても適用できるし、他の内容
物を収容してもよい。
【0021】[他の実施の形態]次に本発明の他の実施
の形態について説明する。以下の説明では、主として上
記実施の形態と異なる点のみを説明するものとし、同一
の構成部分については同一の符号を付して説明を省略す
る。図7は、吊り下げ孔7を、パウチ本体1のスパウト
5と対角位置の隅角部1Aに対して短辺側(底辺側)に
所定寸法L1だけずらした位置に設けたものである。吊
り下げ孔7の位置は中央より隅角部1Aよりに設けられ
ているが、一点鎖線で示すように中央部に設けてもよい
し、さらに中央部より隅角部1Aと反対側に設けてもよ
い。吊り下げ孔7は、パウチ短辺側の熱溶着部としての
下ヒートシール部61に設けられている。下ヒートシー
ル部61は前後に一対あるので、前後の下ヒートシール
部61,61両方を貫通するように設けてもよいし、片
側の下ヒートシール部61のみに設けてもよい。
【0022】また、下ヒートシール部61については、
図7(A)に示すように、吊り下げ孔61の応じて全体
的に幅広としてもよいし、図7(B)に示すように、吊
り下げ孔7の大きさに応じて、局部的に幅広とする幅広
部61aを設けてもよい。この点は上記実施の形態と同
様である。幅広部61aは、たとえば、下ヒートシール
部61の円弧状の内側縁から部分的に膨らむように幅を
広げればよい。このように吊り下げ孔7を短辺側にずら
した場合にも、吊り下げ作業の際に隅角部1Aをつまむ
ことができ、吊り下げ孔7位置が安定し、フック11へ
の吊り下げ作業が容易となり、作業性の改善を図ること
ができる。
【0023】また、チューブ10をつないだ状態で水等
を補給したい場合がある。そのために、図8(A)に一
点鎖線で示すように、パウチ本体1の側壁フィルム2の
底部寄り位置に、手指でフィルム2を切断可能とする開
口用切取線部15を設けることが効果的である。このよ
うにすれば、チューブ10を外さないで上から水等を補
給することができる。切取線部15は、側壁フィルム2
を部分的に開口するようにしてもよいし、全幅にわたっ
て切り取るようにしてもよい。切取線部15の位置は、
全幅にわたって切り取る場合には、落下しないように、
吊り下げ孔7位置よりもさらに底部寄り位置に設けてお
けばよい。部分的に開口する場合には、切取線部15の
位置を吊り下げ孔7よりも反底部側に設けてもよい。
【0024】また、側壁フィルム2の切り取りは、表裏
両側の側壁フィルム2,2に切取線部15を設け、表裏
面の2枚の側壁フィルム2,2をまとめて切断する構成
としてもよいし、片側の側壁フィルム2のみを切断する
構成としてもよい。また、底部の側壁フィルム2と底部
フィルム3が重なっている部分を切断する場合には、前
後一対の側壁フィルム2と底部フィルム3の重なり部の
片方だけ切断してもよいし、前後両方の重なり部を切断
するようにしてもよい。その場合に側壁フィルム2と底
部フィルム3を2枚重ねて同時に切断する構成としても
よいし、側壁フィルム2あるいは底部フィルム3の一方
のみを切断するようにしてもよい。切取線部15は、図
8(B)に示すように、フィルムにレーザー加工やカッ
タ等によって溝15aを形成する方式、図8(C),
(D)に示すようなカットテープ15bを用いる方式、
あるいは図8(E)に示すように、内部に切断用の線条
15cを積層する方式等、種々の方式が適用可能であ
る。
【0025】図8(B)に示す溝15aは、たとえば、
フィルム2が外層のPET層2a,中間層のナイロン層
2b、内層のPP層2cの3層構造の場合、最も硬いP
ET層2aを切断しておけば、軟質のナイロン層2b,
PP層2cは手指により切断可能である。図8(C),
(D)に示すカットテープ15bは、カットする方向
(切取線方法)に分子が配向されたテープで、フィルム
上の切断位置に貼り付けて使用する。カットテープ15
bには切断の案内となる筋目15b1が入っており、こ
の筋目15b1に沿ってカットテープ15bと共にパウ
チ本体1のフィルムを切断する。この場合、フィルムは
端から切り始めるために、フィルム切断開始位置には切
欠き15b2が形成される。なお、図8(B)乃至
(E)は、フィルムとして側壁フィルム2を例にとって
説明したもので、底部フィルム3についても同様であ
る。
【0026】また、図9に示すように、パウチ本体1
に、水等の補給物を注入するための注入具16を設けて
もよい。注入具16は、図9(A)に示すように、側壁
部の側壁フィルム2に設けてもよいし、図9(B)に示
すように、底部の底部フィルム3に設けてもよい。ま
た、注入具16をキャップ付きとして、リシール性を持
たせても良い。なお、上記実施の形態ではスタンディン
グパウチに適用した場合について説明したが、スタンデ
ィングパウチに限定されるものではなく、底部フィルム
の無い平面的なパウチ等種々の形態のパウチについて適
用することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本請求項1及び2
に記載の発明によれば、吊り下げ孔を、パウチ本体のス
パウトと対角位置の隅角部に対して長辺側または短辺側
に所定寸法だけずらした位置に設けたことにより、吊り
下げ作業の際に角部をつまむことができ、吊り下げ孔位
置が安定し、フックへの吊り下げ作業が容易となり、作
業性の改善を図ることができる。特に請求項1に記載の
ように、吊り下げ孔を長辺側にずらしておけば、バラン
ス的に傾斜部の短辺部との角部が水平に近くなるように
持ち上がり、傾斜部と短辺部との角部での内容物の残量
を減少させることができる。請求項3に記載の発明によ
れば、パウチ本体が空の状態で吊り下げた際に、スパウ
トが設けられる傾斜部がほぼ水平になるように吊り下げ
孔の位置を設定したことにより、内容物を無駄なく全量
注出することができる。
【0028】請求項4に記載の発明によれば、傾斜部は
隣り合うそれぞれの辺に対してほぼ45度の角度で傾斜
しているので、効率よくスパウトをパウチ本体の長辺と
短辺の延長線の枠内に収めることができる。請求項5に
記載の発明によれば、パウチ本体の熱溶着部の吊り下げ
孔が設けられる部分を、局部的に幅広とすることによ
り、サイドヒートシール部全体は特にシール幅を広げる
ことなく、必要な大きさの吊り下げ孔用のスペースを確
保することができる。請求項6に記載の発明によれば、
パウチ本体の吊り下げ孔が設けられる熱溶着部を吊り下
げ孔の大きさに合わせて全体的に幅広とすることによ
り、シール幅を部分的に変更することなく、吊り下げ孔
を任意位置に設けることが可能となる。
【0029】請求項7に記載の発明によれば、パウチ本
体は、可撓性のパウチ側壁部とパウチ底部を熱溶着して
自立可能の袋体とすれば、運搬時(特に使用前)には底
部を下にして自立状態で運搬することができ、かさばる
ことがない。請求項8に記載の発明によれば、底部フィ
ルムを中間にアルミ層を介して樹脂層が積層される積層
フィルムとしたので、ガスバリア性が高く、しかも基材
となる樹脂フィルム層との接着性が向上し、落下強度が
向上する。本発明のスパウト付き吊り下げパウチは、請
求項9に記載のように、スムースな内容物の注出が必要
とされる経腸栄養剤や輸液のパウチとして最適である。
請求項10及び11に記載の発明によれば、パウチ本体
の底部寄り位置に、手指でフィルムを切断可能とする開
口用切取線部や注入具を設けることにより、吊り下げ状
態で水等の補給物をパウチ内部に補給することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明の実施の形態に係るスパ
ウト付き吊り下げパウチの全体構成を示す図、同図
(B)は吊り下げ孔近傍の部分破断斜視図、同図(C)
は底部フィルムの積層構造例を示す図である。
【図2】 図2は図1のスパウト付き吊り下げパウチの
使用状態を示す図である。
【図3】 図3は図1のスパウトを示すもので、同図
(A)は半断面正面図、同図(B)は同図(A)のキャ
ップを外した状態の平面図、同図(C)は同図(A)の
底面図、同図(D)は同図(A)のコンタクトリング部
の拡大断面図である。
【図4】 図4(A)は図3(A)のキャップの半断面
正面図、同図(B)は同図(A)の底面図である。
【図5】 図5(A)はアダプタキャップの半断面正面
図、同図(B)は同図(A)の平面図である。
【図6】 図6は図1のパウチの吊り下げ孔が設けられ
る側壁サイドヒートシール部の変形例を示す図である。
【図7】 図7(A)は本発明の他の実施の形態に係る
スパウト付き吊り下げパウチを示す正面図、同図(B)
は同図(A)の下ヒートシール部の吊り下げ孔部分を局
部的に大きくした例を示す要部平面図である。
【図8】 図8(A)は本発明のさらに他の実施の形態
に係るスパウト付き吊り下げパウチを示す正面図、同図
(B)は切取線部を溝構成とした場合の断面説明図、同
図(C)は切取線部をカットテープ構成とした場合の断
面説明図、同図(D)は同図(C)の要部平面図、同図
(E)は切取線部を切断用線条を積層した構成の断面説
明図である。
【図9】図9(A)は本発明のさらに他の実施の形態に
係るスパウト付き吊り下げパウチを示す図、同図(B)
は同図(A)のさらに変形例を示す図である。
【図10】 図10は従来のスパウト付き吊り下げパウ
チの使用状態を示す図である。
【符号の説明】
1 パウチ本体 1A 隅角部 2 側壁フィルム 22 サイドシール部 22a 幅広部 3 底部フィルム 4 傾斜部 5 スパウト 51 舟形部分、52 注筒部、53 シール部材、5
3a 舌片、54 ねじ山、54a 水抜き用スリッ
ト、55 キャップ、56 コンタクトリング 6 熱溶着部 61 下ヒートシール部、62 底部側縁ヒートシール
部 61a 幅広部 7 吊り下げ孔 8 仮想枠 8a,8b 上辺,側辺延長線 5a,5b 最大外方突出点 15 切取線部 15a 溝、15b カットテープ、15c 線条、 16 注入具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 33/38 B65D 77/30 C 65/40 A61J 1/00 390J 77/30 331C 333A (72)発明者 有吉 健司 東京都千代田区内幸町1−3−1東洋製罐 株式会社内 Fターム(参考) 3E064 AB15 AB25 BA17 BA30 BA36 BA55 BB03 BC08 EA12 FA04 GA01 HL05 HM01 HN05 HP02 HP03 HP10 HS04 HS07 3E067 AA03 AB81 BA12A BB12A BB14A BB16A BB18A BB25A BC03A CA04 CA24 EA09 EB03 EB05 EB08 EB32 FA01 FC01 3E086 AD01 BA04 BA13 BA15 BA33 CA28

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略長方形状のパウチ本体の一角の傾斜部
    に設けられたスパウトを有し、該スパウトが下向きにな
    るようにパウチ本体を吊り下げるための吊り下げ孔が設
    けられたスパウト付き吊り下げパウチにおいて、 前記吊り下げ孔を、前記パウチ本体のスパウトと対角位
    置の隅角部に対して長辺側に所定寸法だけずらした位置
    に設けたことを特徴とするスパウト付き吊り下げパウ
    チ。
  2. 【請求項2】 略長方形状のパウチ本体の一角の傾斜部
    に設けられたスパウトを有し、該スパウトが下向きにな
    るようにパウチ本体を吊り下げるための吊り下げ孔が設
    けられたスパウト付き吊り下げパウチにおいて、 前記吊り下げ孔を、前記パウチ本体のスパウトと対角位
    置の隅角部に対して短辺側に所定寸法だけずらした位置
    に設けたことを特徴とするスパウト付き吊り下げパウ
    チ。
  3. 【請求項3】 パウチ本体が空の状態で吊り下げた際
    に、スパウトが設けられる傾斜部がほぼ水平になるよう
    に吊り下げ孔の位置を設定したことを特徴とする請求項
    1に記載のスパウト付き吊り下げパウチ。
  4. 【請求項4】 傾斜部は、隣り合うそれぞれの辺に対し
    てほぼ45度の角度で傾斜している請求項1,2または
    3に記載のスパウト付き吊り下げパウチ。
  5. 【請求項5】 パウチ本体の長辺または短辺の熱溶着部
    の吊り下げ孔が設けられる部分は吊り下げ孔の大きさに
    応じて、局部的に幅広となっている請求項1,2,3ま
    たは4に記載のスパウト付き吊り下げパウチ。
  6. 【請求項6】 パウチ本体の長辺または短辺の吊り下げ
    孔が設けられる熱溶着部は、吊り下げ孔の大きさに応じ
    て、全長にわたって全体的に幅広となっている請求項
    1,2,3または4に記載のスパウト付き吊り下げパウ
    チ。
  7. 【請求項7】 パウチ本体は、可撓性のパウチ側壁部と
    パウチ底部を熱溶着した自立可能の袋体である請求項1
    乃至6のいずれかの項に記載のスパウト付き吊り下げパ
    ウチ。
  8. 【請求項8】 パウチ側壁部を構成するフィルムが中間
    に金属酸化物の薄膜層を介して樹脂層が積層された積層
    フィルムであり、且つ、パウチ底部を構成するフィルム
    が中間にアルミ層を介して樹脂層が積層される積層フィ
    ルムである請求項7に記載のスパウト付き吊り下げパウ
    チ。
  9. 【請求項9】 内容物に経腸栄養剤もしくは輸液を充填
    して使用することを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    かの項に記載のスパウト付き吊り下げパウチ。
  10. 【請求項10】パウチ本体の底部寄り位置に、手指でフ
    ィルムを切断可能とする開口用切取線部を設けたことを
    特徴とする請求項1乃至9のいずれかの項に記載のスパ
    ウト付き吊り下げパウチ。
  11. 【請求項11】パウチ本体の底部寄り位置に注入具を設
    けた請求項1乃至9のいずれかの項に記載のスパウト付
    き吊り下げパウチ。
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