JP2002362350A - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2002362350A
JP2002362350A JP2001165664A JP2001165664A JP2002362350A JP 2002362350 A JP2002362350 A JP 2002362350A JP 2001165664 A JP2001165664 A JP 2001165664A JP 2001165664 A JP2001165664 A JP 2001165664A JP 2002362350 A JP2002362350 A JP 2002362350A
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JP
Japan
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piston
primary
liquid supply
supply path
movable piston
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JP2001165664A
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English (en)
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Eiichi Takano
栄一 高野
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定したストローク位置で液圧を発生させる
ことが可能であるとともに、マスタシリンダが軸線方向
に長くなるのを極力抑えることができるマスタシリンダ
の提供。 【解決手段】 シリンダボディ11に位置固定で設けら
れた固定ピストン13と、固定ピストン13を内側に挿
入させるとともにシリンダボディ11に対し移動可能に
設けられた可動ピストン14と、固定ピストン13と可
動ピストン14との間に形成されたプライマリ側液圧室
62と、固定ピストン13の外周側とシリンダボディ1
1の内周側との間に形成されたセカンダリ側液圧室52
とを有し、プライマリ側液圧室62とリザーバとを連通
させるプライマリ側液補給路63と、セカンダリ側液圧
室52とリザーバとを連通させるセカンダリ側液補給路
53とを固定ピストン13に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にブレーキペダ
ルへの運転者の入力操作によりブレーキ液圧を発生させ
るマスタシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】主にブレーキペダルへの運転者の入力操
作によりブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダとし
ては、外側を構成するシリンダボディ内に可動のプライ
マリピストンおよびセカンダリピストンを同軸上に配置
するとともに、プライマリピストンとセカンダリピスト
ンとの間にスプリングを設け、さらにセカンダリピスト
ンのプライマリピストンに対し反対側にもシリンダボデ
ィとの間にスプリングを設ける構成とされている。そし
て、プライマリピストンとセカンダリピストンとの間に
これらとシリンダボディとでプライマリ側液圧室が形成
され、セカンダリピストンのプライマリピストンに対し
反対側にシリンダボディとセカンダリピストンとでセカ
ンダリ側液圧室が形成されるようになっている。
【0003】このような構成のマスタシリンダにおいて
は、ブレーキペダルの操作入力が例えば負圧式倍力装置
を介してプライマリピストンに導入されると、プライマ
リピストンが前進してプライマリ側液圧室にブレーキ液
圧を発生させるとともに、プライマリピストンがスプリ
ングを介してセカンダリピストンを前進させることでセ
カンダリ側液圧室にブレーキ液圧を発生させるようにな
っている。
【0004】しかしながら、このような従来のマスタシ
リンダでは、プライマリピストン、プライマリ側液圧
室、セカンダリピストンおよびセカンダリ側液圧室が直
列に配置されていることからマスタシリンダが軸方向に
長くなってしまうとともに、ブレーキ液を吐出するため
に必要なピストンストロークが大きくブレーキペダルを
より大きく踏み込む必要があるという問題があった。
【0005】これらの点を改善するため、シリンダボデ
ィに固定ピストンを設けるとともに、この固定ピストン
を内側に挿入させるように可動ピストンを設け、固定ピ
ストンと可動ピストンとの間にプライマリ側液圧室を形
成するとともに、固定側ピストンの外周側とシリンダボ
ディの内周側とでセカンダリ側液圧室を形成すること
で、長さを短くしたマスタシリンダが特開平1−240
354号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
開示されたマスタシリンダは、プライマリ側液圧室とリ
ザーバとを連通させるプライマリ側液補給路が可動ピス
トンと軸線方向における位置が合うシリンダボディの部
分に径方向に形成されており、セカンダリ側液圧室とリ
ザーバとを連通させるセカンダリ側液補給路が固定ピス
トンと軸線方向における位置が合うシリンダボディの部
分に径方向に形成されている。このため、可動ピストン
の移動にともなうプライマリ側液補給路およびセカンダ
リ側液補給路の開閉を直接カップ型のシールリングで行
うようになっている。しかしながら、カップ型のシール
リングでプライマリ側液補給路およびセカンダリ側液補
給路の開閉を直接行うのでは、カップ型のシールリング
の状態で閉塞位置が変化してしまうことがあり、安定し
た位置で閉塞させることができないという問題があっ
た。
【0007】また、上記したプライマリ側液補給路の配
置から、プライマリ側液圧室からブレーキ液を吐出させ
る吐出流路を固定ピストン内に設けなければならず、そ
の結果、吐出口をシリンダボディの軸線方向における端
部に設けることになり、この部分に連結される配管等を
あわせるとせっかく短くしたマスタシリンダが軸方向に
長くなってしまうという問題もあった。さらに、近年、
車両のボンネットが小型化していることに伴い、マスタ
シリンダ自体の長さを短くするのみならず、マスタシリ
ンダが取り付けられる負圧ブースタとトータルでの小型
化が求められている。このニーズに応えるために、マス
タシリンダのシリンダ本体の一部を負圧ブースタの中に
格納することが考えられるが、上記公報のようにプライ
マリ側液補給路とセカンダリ側液補給路が軸線方向に離
間してプライマリ側液補給路が負圧ブースタ取付側にあ
ると、マスタシリンダにリザーバを取り付ける関係上、
あまり深くマスタシリンダを負圧ブースタに格納するこ
とができず、マスタシリンダが取り付けられる負圧ブー
スタとトータルでの小型化を図ることができないという
問題もある。
【0008】したがって、本発明の目的は、安定したス
トローク位置で液圧を発生させることが可能であるとと
もに、マスタシリンダが軸線方向に長くなるのを極力抑
えることができるマスタシリンダを提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載のマスタシリンダは、有底略
筒状のシリンダボディと、該シリンダボディの底部側に
固定される固定ピストンと、該固定ピストンを内側に挿
入させるとともに前記シリンダボディに対し移動可能に
設けられた可動ピストンと、前記固定ピストンと前記可
動ピストンとの間に形成されたプライマリ側液圧室と、
前記固定ピストンの外周側と前記シリンダボディの内周
側との間に形成されたセカンダリ側液圧室と、前記プラ
イマリ側液圧室とリザーバとを連通させるプライマリ側
液補給路と、前記セカンダリ側液圧室と前記リザーバと
を連通させるセカンダリ側液補給路と、前記プライマリ
側液補給路を前記可動ピストンの移動で開閉させるプラ
イマリ側開閉部と、前記セカンダリ側液補給路を前記可
動ピストンの移動で開閉させるセカンダリ側開閉部と、
を有するものであって、前記プライマリ側液補給路と前
記セカンダリ側液補給路とを前記固定ピストンに形成し
てなることを特徴としている。
【0010】このように、プライマリ側液補給路とセカ
ンダリ側液補給路とを固定ピストンに形成してなるた
め、これらプライマリ側液補給路およびセカンダリ側液
補給路を直接カップ型のシールリングで開閉させる必要
がなく、例えば、プライマリ側液補給路を、固定ピスト
ンの可動ピストンに対向する面に開口させて、この開口
部を固定ピストンと可動ピストンとの間に設けられた弁
体で開閉したり、セカンダリ側液補給路を、固定ピスト
ンの可動ピストンとの重なり部分に開口させて、この開
口部を可動ピストンに形成された穴部で開閉したりする
ことができる。また、プライマリ側液圧室からブレーキ
液を吐出させる吐出流路を、可動ピストンと軸線方向に
おける位置が合うシリンダボディの部分に径方向に形成
することができる。
【0011】本発明の請求項2記載のマスタシリンダ
は、請求項1記載のものに関して、前記プライマリ側液
補給路は、前記固定ピストンの前記可動ピストンに対向
する面にプライマリ側開口部を有しており、前記プライ
マリ側開閉部は、前記固定ピストンと前記可動ピストン
との間に設けられ、前記プライマリ側開口部を開閉させ
る弁体を有することを特徴としている。
【0012】このように、固定ピストンの可動ピストン
に対向する面にプライマリ側液補給路のプライマリ側開
口部を開口させて、このプライマリ側開口部を固定ピス
トンと可動ピストンとの間に設けられた弁体で開閉させ
る。
【0013】本発明の請求項3記載のマスタシリンダ
は、請求項1または2記載のものに関して、前記セカン
ダリ側液補給路は、前記固定ピストンの前記可動ピスト
ンとの重なり部分にセカンダリ側開口部を有しており、
前記セカンダリ側開閉部は、前記可動ピストンに設けら
れて前記セカンダリ側開口部を開閉させる穴部を有する
ことを特徴としている。
【0014】このように、固定ピストンの可動ピストン
との重なり部分にセカンダリ側液補給路のセカンダリ側
開口部を開口させて、このセカンダリ側開口部を可動ピ
ストンに形成された穴部で開閉させる。
【0015】本発明の請求項4記載のマスタシリンダ
は、請求項1記載のものに関して、前記リザーバと連通
される前記プライマリ側液補給路及びセカンダリ側液補
給路のリザーバ連通口は、前記シリンダの底部側に隣り
合って設けられていることを特徴としている。
【0016】このように、リザーバと連通されるプライ
マリ側液補給路及びセカンダリ側液補給路のリザーバ連
通口が、シリンダの底部側に隣り合って設けられている
ため、底部に対し反対側を負圧ブースタに深く格納する
ことができ、その結果、負圧ブースタとトータルでの小
型化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態のマスタシリ
ンダを図面を参照して以下に説明する。
【0018】本実施形態のマスタシリンダ10は、その
外側を構成する有底略円筒状のシリンダボディ11と、
このシリンダボディ11の底部12側に位置固定で設け
られた固定ピストン13と、固定ピストン13の底部1
2に対し反対側に設けられ、この固定ピストン13を内
側に挿入させるとともにシリンダボディ11に対し移動
可能に設けられた可動ピストン14とを有している。
【0019】シリンダボディ11は、その底部12側の
径方向外側に突起部16が形成されており、この突起部
16には、それぞれ径方向に沿って延在し図示せぬリザ
ーバに連通するとともに、シリンダボディ11の軸線方
向に位置をずらして配置される二カ所のリザーバ連通ポ
ート17,18が形成されている。
【0020】固定ピストン13は、軸線方向に延びる第
1部材20と、この第1部材20の底部12側に形成さ
れた凹部21に嵌合させられる第2部材22とを有して
おり、第1部材20は第2部材22に当接するとともに
第2部材22が底部12に当接している。ここで、第1
部材20は第2部材22に当接した状態で底部12から
離間しており、その結果、第1部材20と底部12との
間には環状の隙間部23が設けられている。また、第2
部材22の底部12側の端面には隙間部23に常時連通
する溝部24が形成されている。そして、これら隙間部
23および溝部24は、底部12側のリザーバ連通ポー
ト17に常時連通している。
【0021】第1部材20には、中央に軸線方向に貫通
する貫通孔26が形成されるとともに、この貫通孔26
の外側に底部12側から所定深さまで円筒状の穴部27
が形成されており、この穴部27の底部12側には、こ
の穴部27に直交して穴部28が形成されている。この
穴部28の外側には環状の溝部29が形成され、この溝
部29が、底部12に対し反対側のリザーバ連通ポート
18に常時連通している。なお、この溝部29よりも底
部12側には第1部材20の外周面とシリンダボディ1
1の内周面との隙間をシールするシールリング30が設
けられている。
【0022】また、穴部27の底部12に対し反対側に
も、この穴部27と直交して穴部32が形成されてお
り、この穴部32は、第1部材20の径方向外方に突出
する環状突出部33を通っており、この環状突出部33
の径方向における外周面に形成された環状の溝部(セカ
ンダリ側開口部)34に開口している。
【0023】第2部材22には、中央に溝部24に常時
連通する穴部36が形成されている。そして、第1部材
20の凹部21の底面と第2部材22との間には、リン
グ状のシール部材37が介装されており、このシール部
材37は、穴部36と貫通孔26とを連通させるととも
に、第1部材20と第2部材22との接合面の隙間をシ
ールする。また、第2部材22の径方向における外周面
にも、第1部材20と第2部材22との隙間をシールす
るシールリング38が設けられている。さらに、第1部
材20における溝部29の底部12に対し反対側には、
第1部材20とシリンダボディ11との隙間をシールす
るカップ型のシールリング39が設けられている。
【0024】可動ピストン14は、その底部12側に円
筒部41が形成されており、この円筒部41内に固定ピ
ストン13の環状突出部33を摺動可能に嵌合させてい
る。ここで、固定ピストン13の環状突出部33の軸線
方向両側には円筒部41との隙間をシールするカップ型
のシールリング42,43が保持されている。なお、こ
のように固定ピストン13が可動ピストン14に嵌合さ
せられる結果、固定ピストン13の溝部34は、固定ピ
ストン13の可動ピストン14との重なり部分に開口す
る。
【0025】可動ピストン14の円筒部41の外側に
は、この可動ピストン14と固定ピストン13との間に
介装されてこれらの間隔を保持するためのスプリング4
5が設けられている。
【0026】可動ピストン14の円筒部41の外側には
シリンダボディ11との隙間をシールするカップ型のシ
ールリング46,47が軸線方向に隣り合って設けられ
ており、可動ピストン14の円筒部41よりも底部12
に対し反対側にシリンダボディ11との隙間をシールす
るカップ型のシールリング48が設けられている。そし
て、可動ピストン14のシールリング47とシールリン
グ48との間の円筒部41には、径方向に貫通する穴部
49が形成されている。
【0027】円筒部41のシールリング46よりも底部
12側には、径方向に貫通する穴部50が形成されてお
り、この穴部50は、可動ピストン14の固定ピストン
13に対する位置で、溝部34に連通したり、溝部34
との連通が遮断されたりする。
【0028】ここで、固定ピストン13の外周側とシリ
ンダボディ11の内周側との間であって、シリンダボデ
ィ11と固定ピストン13と可動ピストン14と三つの
シールリング39,42,46とで囲まれた部分が、セ
カンダリ側液圧室52となっており、リザーバ連通ポー
ト18、固定ピストン13の溝部29、穴部28、穴部
27、穴部32および溝部34と、可動ピストン14の
穴部50とで、セカンダリ側液圧室52と図示せぬリザ
ーバとを連通させるセカンダリ側液補給路53が構成さ
れている。その結果、セカンダリ側液補給路53は主と
して固定ピストン13に形成されている。
【0029】また、固定ピストン13の溝部34と可動
ピストン14の穴部50とで、セカンダリ側液補給路5
3を可動ピストン14の移動で開閉させる(具体的に
は、可動ピストン14の穴部50で固定ピストン13の
溝部34を開閉させる)セカンダリ側開閉部54が構成
されている。
【0030】セカンダリ側液圧室52は、シリンダボデ
ィ11の側部に径方向に貫通して形成されたブレーキ連
通ポート55に常時連通しており、このブレーキ連通ポ
ート55を介して一方のブレーキ系統の図示せぬブレー
キ装置に連通している。
【0031】可動ピストン14の軸上における固定ピス
トン13側には、弁体57と、この弁体57の可動ピス
トン14に対する移動範囲を決めるストッパ部材58
と、弁体57を可動ピストン14に対し離れる方向に付
勢する弁体スプリング59とを有する開閉弁機構部60
が設けられている。この開閉弁機構部60は、可動ピス
トン14が固定ピストン13に対し移動することで、固
定ピストン13の貫通孔26の可動ピストン14に対向
する面側の開口部(プライマリ側開口部)61を開閉さ
せる。
【0032】ここで、固定ピストン13と可動ピストン
14との間であって固定ピストン13と可動ピストン1
4とシールリング43とで囲まれた部分がプライマリ側
液圧室62となっており、リザーバ連通ポート17と、
隙間部23と、固定ピストン13の第2部材22の溝部
24および穴部36と、シール部材37の内周部と固定
ピストン13の第1部材20の貫通孔26とで、プライ
マリ側液圧室62と図示せぬリザーバとを連通させるプ
ライマリ側液補給路63が構成されている。その結果、
プライマリ側液補給路63も主として固定ピストン13
に形成されている。
【0033】また、開閉弁機構部60と開口部61と
が、プライマリ側液補給路63を可動ピストン14の移
動で開閉させる(具体的には、固定ピストン13と可動
ピストン14との間に設けられた弁体57で開口部61
を開閉させる)プライマリ側開閉部64が構成されてい
る。
【0034】プライマリ側液圧室62は、可動ピストン
14に形成された穴部49を介して、可動ピストン14
とシリンダボディ11と二つのシールリング47,48
とで囲まれた中間流路66に常時連通しており、この中
間流路66は、シリンダボディ11の側部に径方向に貫
通して形成されたブレーキ連通ポート67に常時連通
し、このブレーキ連通ポート67を介して他方のブレー
キ系統の図示せぬブレーキ装置に連通している。
【0035】なお、シリンダボデイ11の底部12に対
し反対側には、係止部材68が取り付けられており、こ
の係止部材68により、可動ピストン14のシリンダボ
ディ11からの抜け止めもなされている。
【0036】このような構成のマスタシリンダ10で
は、負圧式倍力装置側から入力がない待機状態に可動ピ
ストン14があるときには、開閉弁機構部60の弁体5
7が固定ピストン13から離れており、プライマリ側液
補給路63を介してリザーバをプライマリ側液圧室62
に連通させ、また、穴部50を溝部34に連通させてお
り、セカンダリ側液補給路53を介してリザーバをセカ
ンダリ側液圧室52に連通させている。
【0037】この状態から、ブレーキペダルの入力等に
より負圧式倍力装置を介して可動ピストン14が押圧さ
れると、この可動ピストン14が底部12側に前進す
る。すると、開閉弁機構部60の弁体57が固定ピスト
ン13に当接し、プライマリ側液補給路63を閉塞させ
てリザーバとプライマリ側液圧室62との連通を遮断す
るとともに、可動ピストン14の穴部50が溝部34に
対しずれて連通が遮断されることで、セカンダリ側液補
給路53を閉塞させてリザーバとセカンダリ側液圧室5
2との連通を遮断する。
【0038】このようにして、プライマリ側液圧室62
およびセカンダリ側液圧室52のリザーバとの連通が遮
断された状態で可動ピストン14が前進すると、プライ
マリ側液圧室62およびセカンダリ側液圧室52の容積
が小さくなることで、ブレーキ液を各系統のブレーキ装
置に送り出す。
【0039】以上に述べた実施形態のマスタシリンダ1
0によれば、シリンダボディ11に固定ピストン13を
設けるとともに、この固定ピストン13を内側に挿入さ
せるように可動ピストン14を設け、固定ピストン13
と可動ピストン14との間にプライマリ側液圧室62を
形成するとともに、固定ピストン13の外周側とシリン
ダボディ11の内周側とでセカンダリ側液圧室52を形
成しているので、軸方向長さを短くできて小型軽量化が
図れるとともに、ピストンストロークを短縮できペダル
比を稼ぐことができて入力を増加できる。
【0040】加えて、ペダルストロークを変えることな
くプライマリ側液圧室62およびセカンダリ側液圧室5
2の容量を変化でき、ファーストフィル効果が得られ、
またブレーキ作動に必要な液量を確保した上でプライマ
リ側液圧室62およびセカンダリ側液圧室52の容量を
縮小できる。
【0041】さらに、アンチロックブレーキシステム
等、瞬時に高圧かつ多量のブレーキ液の吐出入を要求さ
れる装置に対して、シール部材の損傷などを起こさずに
容易に対応できるようになる。
【0042】加えて、片系統失陥時にもピストンストロ
ークが変化することがなく、正常な系統を作動させるこ
とができる(従来タイプは、失陥側のピストンがフルス
トローク後に正常側が作動する)。
【0043】また、プライマリ側液補給路63とセカン
ダリ側液補給路53とを固定ピストン13に形成してな
るため、これらプライマリ側液補給路63およびセカン
ダリ側液補給路53を直接カップ型のシールリングで開
閉させる必要がなく、上記したように、固定ピストン1
3の可動ピストン14に対向する端面にプライマリ側液
補給路63の開口部61を開口させて、この開口部61
を固定ピストン13と可動ピストン14との間に設けら
れた開閉弁機構部60の弁体57で開閉させるととも
に、固定ピストン13の可動ピストン14との重なり部
分にセカンダリ側液補給路53の溝部34を開口させ
て、この溝部34を可動ピストン14に形成された穴部
50で開閉させることができる。また、プライマリ側液
圧室62からブレーキ液を吐出させるブレーキ連通ポー
ト67を、可動ピストン14と軸線方向における位置が
合うシリンダボディ11の側部に径方向に形成すること
ができる。
【0044】したがって、直接カップ型のシールリング
で開閉させる必要がないため、プライマリ側液補給路6
3およびセカンダリ側液補給路53の開閉を安定したス
トローク位置で行うことができ、安定したストローク位
置で液圧を発生させることが可能になるとともに、マス
タシリンダ10が軸線方向に長くなるのを極力抑えるこ
とができる。
【0045】リザーバと連通されるプライマリ側液補給
路63及びセカンダリ側液補給路53のリザーバ連通口
が、シリンダボディ11の底部12側に隣り合って設け
られているため、底部12に対し反対側を負圧ブースタ
に深く格納することができ、その結果、負圧ブースタと
トータルでの小型化を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のマスタシリンダによれば、プライマリ側液補給路
とセカンダリ側液補給路とを固定ピストンに形成してな
るため、これらプライマリ側液補給路およびセカンダリ
側液補給路を直接カップ型のシールリングで開閉させる
必要がなく、例えば、プライマリ側液補給路を、固定ピ
ストンの可動ピストンに対向する端面に開口させて、こ
の開口部を固定ピストンと可動ピストンとの間に設けら
れた弁体で開閉したり、セカンダリ側液補給路を、固定
ピストンの可動ピストンとの重なり部分に開口させて、
この開口部を可動ピストンに形成された穴部で開閉した
りすることができる。また、プライマリ側液圧室からブ
レーキ液を吐出させる吐出流路を、可動ピストンと軸線
方向における位置が合うシリンダボディの部分に径方向
に形成することができる。
【0047】したがって、直接カップ型のシールリング
で開閉させる必要がないため、プライマリ側液補給路お
よびセカンダリ側液補給路の開閉を安定したストローク
位置で行うことができ、安定したストローク位置で液圧
を発生させることが可能になるとともに、マスタシリン
ダが軸線方向に長くなるのを極力抑えることができる。
【0048】本発明の請求項2記載のマスタシリンダに
よれば、固定ピストンの可動ピストンに対向する端面に
プライマリ側液補給路のプライマリ側開口部を開口させ
て、このプライマリ側開口部を固定ピストンと可動ピス
トンとの間に設けられた弁体で開閉させる。
【0049】したがって、直接カップ型のシールリング
で開閉させる必要がないため、プライマリ側液補給路の
開閉を安定したストローク位置で行うことができる。
【0050】本発明の請求項3記載のマスタシリンダに
よれば、固定ピストンの可動ピストンとの重なり部分に
セカンダリ側液補給路のセカンダリ側開口部を開口させ
て、このセカンダリ側開口部を可動ピストンに形成され
た穴部で開閉させる。
【0051】したがって、直接カップ型のシールリング
で開閉させる必要がないため、セカンダリ側液補給路の
開閉を安定したストローク位置で行うことができる。
【0052】本発明の請求項4記載のマスタシリンダに
よれば、リザーバと連通されるプライマリ側液補給路及
びセカンダリ側液補給路のリザーバ連通口が、シリンダ
の底部側に隣り合って設けられているため、底部に対し
反対側を負圧ブースタに深く格納することができ、その
結果、負圧ブースタとトータルでの小型化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のマスタシリンダを示す
側断面図である。
【符号の説明】
10 マスタシリンダ 11 シリンダボディ 13 固定ピストン 14 可動ピストン 34 溝部(セカンダリ側開口部) 50 穴部 52 セカンダリ側液圧室 53 セカンダリ側液補給路 54 セカンダリ側開閉部 57 弁体 61 開口部(プライマリ側開口部) 62 プライマリ側液圧室 63 プライマリ側液補給路 64 プライマリ側開閉部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底略筒状のシリンダボディと、 該シリンダボディの底部側に固定される固定ピストン
    と、 該固定ピストンを内側に挿入させるとともに前記シリン
    ダボディに対し移動可能に設けられた可動ピストンと、 前記固定ピストンと前記可動ピストンとの間に形成され
    たプライマリ側液圧室と、 前記固定ピストンの外周側と前記シリンダボディの内周
    側との間に形成されたセカンダリ側液圧室と、 前記プライマリ側液圧室とリザーバとを連通させるプラ
    イマリ側液補給路と、 前記セカンダリ側液圧室と前記リザーバとを連通させる
    セカンダリ側液補給路と、 前記プライマリ側液補給路を前記可動ピストンの移動で
    開閉させるプライマリ側開閉部と、 前記セカンダリ側液補給路を前記可動ピストンの移動で
    開閉させるセカンダリ側開閉部と、を有するマスタシリ
    ンダにおいて、 前記プライマリ側液補給路と前記セカンダリ側液補給路
    とを前記固定ピストンに形成してなることを特徴とする
    マスタシリンダ。
  2. 【請求項2】 前記プライマリ側液補給路は、前記固定
    ピストンの前記可動ピストンに対向する面にプライマリ
    側開口部を有しており、 前記プライマリ側開閉部は、前記固定ピストンと前記可
    動ピストンとの間に設けられ、前記プライマリ側開口部
    を開閉させる弁体を有することを特徴とする請求項1記
    載のマスタシリンダ。
  3. 【請求項3】 前記セカンダリ側液補給路は、前記固定
    ピストンの前記可動ピストンとの重なり部分にセカンダ
    リ側開口部を有しており、 前記セカンダリ側開閉部は、前記可動ピストンに設けら
    れて前記セカンダリ側開口部を開閉させる穴部を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のマスタシリン
    ダ。
  4. 【請求項4】 前記リザーバと連通される前記プライマ
    リ側液補給路及びセカンダリ側液補給路のリザーバ連通
    口は、前記シリンダの底部側に隣り合って設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載のマスタシリンダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100636360B1 (ko) 2005-07-15 2006-10-19 현대모비스 주식회사 포켓형 마스터 실린더

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