JP2002362304A - シートベルトウェビング及びその製造方法 - Google Patents

シートベルトウェビング及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002362304A
JP2002362304A JP2001176023A JP2001176023A JP2002362304A JP 2002362304 A JP2002362304 A JP 2002362304A JP 2001176023 A JP2001176023 A JP 2001176023A JP 2001176023 A JP2001176023 A JP 2001176023A JP 2002362304 A JP2002362304 A JP 2002362304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat belt
webbing
amino group
inorganic
belt webbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001176023A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Asai
治夫 浅井
Mariko Matsui
まり子 松井
Mamoru Kitamura
守 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2001176023A priority Critical patent/JP2002362304A/ja
Publication of JP2002362304A publication Critical patent/JP2002362304A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】経時的に安定した収納性、耐摩耗性、防汚染性
にも優れたシートベルトウェビングを提供する。 【解決手段】アミノ基含有オルガノポリシロキサンとア
ミノ基含有シランカップリング剤を主成分とする加工剤
と無機および/または有機粒子とがウェビングに付与さ
れてなるシートベルトウェビングであり、前記の無機お
よび/または有機粒子がシートベルトを構成するフィラ
メントの単糸直径以下の平均粒子径を持ち、前記の加工
剤が、アミノ基含有オルガノポリシロキサン50〜98
質量%とアミノ基含有シランカップリング剤2〜50質
量%を含有することが好ましい。また、前記の加工剤と
無機および/または有機粒子とを含有する処理液をシー
トベルトウェビング付与し、さらに熱処理する収納性に
優れたシートベルトウェビングの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両、航空機など
のシートベルトに用いるウェビングに関し、さらに詳し
くは収納性に優れたシートベルトの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シートベルト用原糸を製織してウ
ェビングとし染色した後、シートベルトの引き出しと収
納性を円滑にするため、即ち収納性向上のために、樹脂
コートを施すことが一般に行われている。また、シート
ベルト用原糸には、その紡糸、延伸工程において紡糸油
剤などの様々な処理剤が付与されている。
【0003】例えば、シートベルトの耐摩耗性改善のた
めのコート樹脂としては、ウレタンプレポリマーブロッ
ク化合物を主成分とする樹脂が知られている(特公平4
−66948号公報)。この場合、ウレタンブロック化合物
を主成分とする樹脂をシートベルトウェビングに付与
し、加熱処理を施すことによって架橋を生じさせて初期
の滑り性の絶対値を大きく向上させ、これによって長期
間の使用によって滑り性が低下した後も所望水準の滑り
性を得ることを意図している。他にも、シートベルトの
耐摩耗性向上のため、シートベルトウェビングのコート
樹脂として、ウレタン系樹脂とシリコン系樹脂の混合物
(特開平10−121323号公報)やアクリル系樹脂とシリコ
ンの混合物(特開平05−321154号公報)を用いたり、シ
ートベルトウェビングの処理剤としてポリエーテルポリ
エステルとシリコン系化合物の混合物を用いた例(特開
平10−037079号公報)がある。また、従来のシートベル
ト用原糸の処理剤としては、分岐アルコールと高級脂肪
酸のエステルと非イオン活性剤の組成物を主成分とする
処理剤(特開平2−175966号公報)が知られている。
【0004】しかるに、樹脂コートされたシートベルト
ウェビング、とくにウレタンプレポリマーブロック化合
物を使用するような架橋タイプの樹脂でコートされたシ
ートベルトウェビングの場合は、ベルト表面が硬くなる
ので長期間使用していると、シートベルトウェビングの
出し入れ補助用ガイドであるスルーとの繰り返し擦過に
より、表面にコートされた樹脂が徐々に削り取られて脱
落していく。さらに、ベルト表面及び内部に汚れ物が徐
々に付着、滞留していきシートベルトウェビングの滑り
が悪くなる。また、ウレタン樹脂やアクリル樹脂とシリ
コンの混合樹脂をコート樹脂として用いる場合も、長期
間使用時の耐久性は改善されず、ウレタン樹脂のみでコ
ートしていた時と同様の問題が発生してくる。また、樹
脂ではなく低分子量のオイル処理剤を用いている場合に
おいても、ガイドスルーとの繰り返し摩擦と汚れの付着
により、樹脂を使用したシートベルトウェビングと同様
に収納性は改善されない。このように従来のシートベル
トでは、着用を繰り返すうちに徐々にベルトの収納や引
き出しがスムーズにいかなくなり、収納性が経時的に著
しく低下していくという問題があった。また、従来の原
糸付与処理剤の場合、樹脂コートなしのノンコートベル
トとして用いると樹脂の脱落などによる急激な滑り性の
低下はないものの、繊維―繊維間摩擦や繊維−金属間摩
擦を十分に低下させることができず、初期の滑り性が劣
り、しかも耐摩耗性も劣るという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の主な
目的は、上述した従来技術における問題点を解決しよう
とするものであり、経時的に安定した収納性、耐摩耗
性、防汚染性にも優れたシートベルトウェビングを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の収納性に優れたシートベルトウェビング
は、以下の構成をとるものである。 1.アミノ基含有オルガノポリシロキサンとアミノ基含
有シランカップリング剤を主成分とする加工剤と無機お
よび/または有機粒子とがウェビングに付与されてなる
ことを特徴とするシートベルトウェビング。
【0007】2.前記の無機および/または有機粒子が
シートベルトを構成するフィラメントの単糸直径以下の
平均粒子径を持つことを特徴とする収納性に優れたシー
トベルトウェビング。
【0008】3.前記の加工剤が、アミノ基含有オルガ
ノポリシロキサン50〜98質量%とアミノ基含有シラ
ンカップリング剤2〜50質量%を含有することを特徴
とする請求項1または2記載のシートベルトウェビン
グ。
【0009】4.前記の加工剤が、アミノ基含有オルガ
ノポリシロキサン50〜98質量%とアミノ基含有シラ
ンカップリング剤2〜50質量%を含有することを特徴
とする請求項1または2記載のシートベルトウェビン
グ。
【0010】5.前記の無機および/または有機粒子
が、シリカ、マイカ、アルミナ、ポリエステル、アクリ
ル、ポリアミドのうちの少なくとも1種類であることを
特徴とする収納性に優れたシートベルトウェビング。
【0011】6.前記の無機粒子が、平均粒子径が500nm
以下のシリカであることを特徴とする収納性に優れたシ
ートベルトウェビング。
【0012】7.アミノ基含有オルガノポリシロキサン
及びアミノ基含有シランカップリング剤を含有する加工
剤と無機および/または有機粒子とを含有する処理液を
シートベルトウェビング付与し、さらに熱処理すること
を特徴とする請求項1〜6記載のいずれかに記載の収納
性に優れたシートベルトウェビングの製造方法。
【0013】このように本発明では、アミノ基含有オル
ガノポリシロキサンとアミノ基含有シランカップリング
剤を主成分とする加工剤によってシートベルトウェビン
グの表面摩擦および表面抵抗を低下させ、さらに無機お
よび/または有機粒子をウェビングに付与することによ
って、使用初期のシートベルトウェビングの滑り性を抑
制することことにより、シートベルトウェビングを構成
する繊維の摩擦特性を制御するものであり、収納性を長
時間使用後も良好に持続させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のシートベルトウェビング
を構成する原糸は、ポリエステルやナイロン等の合成繊
維から成るが、耐光性やコストなどの点から、ポリエス
テル繊維から成るものが好ましい。また、ポリエステル
繊維においても、固有粘度が0.8以上のポリエチレンテ
レフタレートで構成されることが更に好ましい。固有粘
度が0.8未満のものでは、シートベルト用として強度が
不足する場合がある。なお、ポリエチレンテレフタレー
トには、少量の共重合成分や添加剤が含まれていても良
い。
【0015】この原糸の強度は7.0cN/dtex以上が好ま
しい。強度が7.0cN/dtex未満のものではシートベルト
ウェビングとしての強度を得るために、織物の経糸本数
を増やさねばならず、シートベルトウェビングの重量、
厚み、幅の増加となり、機能的にも、コスト的にも好ま
しくない。
【0016】また、原糸からなるウェビングは、末端に
ほつれ止めを施してあるもので、織構成は、平織、綾
織、朱子織やそれらを変化させた変化組織等の一重組織
からなることが好ましく、柔軟かつ強靭なたわみ性の細
幅の織物である。さらに、ベルトのねじれを防止する目
的で、弾性を有するモノフィラメントを織り込んだウェ
ビングでもよい。
【0017】本発明における加工剤は、アミノ基含有オ
ルガノポリシロキサンとアミノ基含有シランカップリン
グ剤とを含み、アミノ基含有オルガノポリシロキサンの
割合が加工剤有効成分全体の50〜98質量%であるが、好
ましくは70〜98質量%である。また、シランカップリン
グ剤の割合は2〜50質量%であるが、より好ましくは2〜
30質量%である。
【0018】前記加工剤中の主成分であるアミノ基含有
オルガノポリシロキサンは、アミノ基を側鎖、片末端、
両末端もしくは側鎖と両末端の両方のいずれかに導入さ
れていれば良い。また、アミノ基含有オルガノポリシロ
キサンの分子量は、1万以上のものが良い。
【0019】本発明における無機および/または有機粒
子は、シートベルトウェビングを構成するフィラメント
単糸直径以下の平均粒子径を持つことが好ましい。無機
および/または有機粒子が、フィラメント単糸直径を超
える平均粒子径である場合は、シートベルトウェビング
の表面摩擦が高くなり、使用初期のシートベルト収納性
が不充分となる。
【0020】無機および/または有機粒子の処理液中の
含有量は、アミノ基含有オルガノポリシロキサンとアミ
ノ基含有シランカップリング剤との固形分質量に対して
50質量%以下であることが好ましい。より好ましくは30
質量%以下である。50質量%を超えるとアミノ基含有オル
ガノポリシロキサンとアミノ基含有シランカップリング
剤とを含有する処理液中での無機および/または有機粒
子の分散安定性が充分得られないために、シートベルト
ウェビング表面にコートされた際に均一な被覆状態が得
にくくなる。
【0021】また、無機および/または有機粒子は、無
機粒子としてシリカ、マイカ、アルミナ、有機粒子とし
てポリエステル、アクリル、ポリアミドの少なくとも1
種類より選ばれることが好ましく、シリカがより好まし
い。これらの成分は、アミノ基含有オルガノポリシロキ
サンとアミノ基含有シランカップリング剤とを併用した
加工剤との分散性に優れており、シートベルトウェビン
グの繊維表面との親和性も有している。
【0022】本発明における無機および/または有機粒
子の平均粒子径は、500nm以下である。さらに好ましく
は100nm以下、もっとも好ましいのは50nm以下である。
平均粒子径が500nmを超えると処理液中の分散安定性が
不足し、凝集を発生させる原因となることや、ベルト表
面に被覆された場合においても、該凝集物が摩擦の原因
となり収納性を低下させる。
【0023】さらに、アミノ基含有オルガノポリシロキ
サンとアミノ基含有シランカップリング剤とを併用した
加工剤と無機および/または有機粒子とを混合して得ら
れる処理液が有効成分を0.1〜60質量%とする濃度の水
系エマルジョン液であると、付与する処理剤の浸透性が
大きく、シートベルトウェビングに付与した際、処理液
がシートベルトウェビングの表面にはもちろん、それを
構成する内部のフィラメントの表面にも均一にコートさ
せることができる。
【0024】したがって、ウェビングの表面が樹脂でコ
ートされていた従来のシートベルトのように、シートベ
ルトウェビングを構成する繊維層と、表面を被覆する樹
脂層に別れることがない。よって、長期間の使用におい
ても表面樹脂層の脱落といった現象がない。
【0025】また、本発明のシートベルトウェビングの
場合、長期間の使用により表面の繊維が削られたとして
も、ベルトの内部繊維にまで処理液が付与されているた
め、収納性に優れた効果は長期間にわたり得ることがで
きる。さらに、長期間の使用によるシートベルトの汚染
に対しても、処理液がベルト内部繊維の表面を被覆する
ことにより、処理液によるのシートベルトウェビング表
面の潤滑性が発現される。
【0026】本発明のシートベルトウェビングに付与す
る処理液は、シートベルトウェビング内部への浸透性を
考慮し、0.1〜30質量%濃度の水系エマルジョン液にし
て用いることが望ましいが、シートベルトウェビングへ
の付着性や浸透性が損なわれないならば、さらに高濃度
の水系エマルジョン液で用いても良い。また、水と親和
性のある有機溶媒で希釈して用いても良い。特に好まし
くは0.1〜20質量%濃度の水系エマルジョン液が良い。
【0027】本発明で使用する処理液には主成分である
アミノ基含有のオルガノポリシロキサンとアミノ基含有
のシランカップリング剤、無機および/または有機粒子
のほかに、静電気防止剤、Ph調整剤、界面活性剤や紫外
線吸収剤などの添加剤を配合しても構わない。その際、
添加剤の割合はどれも加工剤有効成分中に0〜15質量%
の範囲が好ましい。
【0028】本発明のシートベルトを得るための処理液
の付与方法は特に限定はいないが、通常は処理液の主成
分を含有する水系エマルジョンを噴霧や浸漬などの方法
によって、シートベルト用原糸を製織してウェビングと
した後の任意の段階で、繊維に均一に付与させればよ
い。その後、熱処理によって繊維表面に乾燥皮膜を形成
させる方法が好ましい。
【0029】その際、熱処理温度は100〜200℃が好まし
い、さらに好ましくは、150〜185℃である。100℃より
低温で処理した場合、乾燥が不充分であり、また反応が
十分に進まず未反応部分が繊維表面に残り、摩擦性能を
悪くする原因となる。また、200℃より高温の場合、加
工剤成分の黄変等の品質上好ましくない。熱処理時間は
1〜30min、さらに好ましくは3〜20minである。熱処理時
間が1min未満の場合は乾燥が不充分であり、また、反応
が十分に進まず未反応部分が繊維表面に残り、摩擦性能
を悪くする。また、処理時間が30min以上の場合は品質
上のトラブルが発生し、好ましくない。また、熱処理温
度が100℃より低温で処理した場合、もしくは熱処理時
間が1min未満の場合、反応が十分でないため、撥水、撥
油性能も悪くなり、得られたシートベルトは水系、油系
への防汚性が低下、その内部に汚れが溜まり、シートベ
ルトの収納性不良原因へとつながる。
【0030】また、処理液の付与量は、ウェビングを構
成する繊維重量あたり有効成分が0.1〜5.0質量%付与さ
れることが好ましい。さらに好ましくは、0.2〜3.0質量
%である。
【0031】このような本発明のシートベルトウェビン
グは、ウェビングに処理液を付与することによって、シ
ートベルトに要求される所望の収納性を満足させること
ができるので、この方法にて加工されたシートベルトウ
ェビングは従来のような樹脂や樹脂の混合物のコートを
施すことなくシートベルトに用いることができる。
【0032】さらに、本発明のシートベルトウェビング
は、従来のウレタン樹脂コートシートベルト、または混
合樹脂コートシートベルト、またはポリエーテルポリエ
ステルとシリコンの処理液が付与されているシートベル
トと比較して、撥水性にも優れているため、汗や飲料水
等の水系の汚れ等がベルト内に浸透せず、汚れがウェビ
ング内外に溜まることによって収納性が悪くなるという
こともない。そのため、本発明のシートベルトウェビン
グは、汚れを防ぎ、より良好な収納性を長期間維持でき
る。
【0033】
【実施例】以下に、実施例をあげて本発明についてさら
に詳述する。以下の実施例および比較例における評価
は、次の方法で実施したものである。
【0034】(A)フィルム摩擦係数:摩擦係数試験方
法(JIS K 7125)に準じて、フィルムーフィルム間の
接触面の静止状態から滑り運動を起こす場合の静摩擦力
及び滑り運動時の動摩擦力を測定した。また、静的摩擦
係数(μs)はシートベルトを着用する際、ガイドスル
ーとシートベルトの動き出し時の摩擦をあらわし、動的
摩擦係数(μd)はシートベルトウェビングを動かして
いる間にガイドスルーとシートベルトの間で発生する摩
擦をあらわしている。摩擦係数は、静的、動的共に低い
ほど、シートベルトウェビングの収納性に優れる。試料
は、処理液をPETフィルムコロナ処理面に100μアプリケ
ータ−を用いてコートし、170℃×30min熱風乾燥したも
のを使用した。コートした面と同じフィルムのコートし
ていない面を接触面とした。
【0035】(B)表面摩擦抵抗:回転体の負荷を検知
し電流値で表示することができるトルク計を具備した電
動モーターの回転部分に直径8mmの鉄製の軸を垂直に取
付け、鉄製の軸にシートベルトウェビングを2つ折りに
して挟み込み、軸とベルト表面の接触面積が一定となる
ように荷重を調整した。モーターを1分間に400回転させ
鉄製の軸とベルトの間における表面摩擦抵抗について、
トルク計の数値を測定した。トルク計の数値が低いほど
表面摩擦抵抗が低く、シートベルトウェビングの収納性
に優れる。
【0036】実施例1〜4および比較例1〜6 ポリエステル製シートベルト原糸を用いて通常の方法で
製織してシートベルトウェビングを製織した。得られた
シートベルトウェビングは、1400dtex/108fの原糸使い
の綾織で構成されたウェビングである。その後、このウ
ェビングを通常の方法で染色し、それに各々の処理液を
付与し、熱処理を施した。また、経時的条件について
は、人工皮脂(パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン
酸、トリオレイン、スクアレン、トリステアリン、パラ
フィンワックスの混合物を石油エーテルで質量比が5質
量%になるように調整したもの)を用いて1m2に200gをベ
ルトに塗布した後、使い捨てペーパータオルで5回乾拭
きして作製した。実施例、比較例における処理液の組
成、シートベルトウェビング総質量に対する処理液の有
効成分量を表1に示した。
【0037】
【表1】 処理液の分散性、乾燥後のシートベルトの表面および表
1のそれぞれの条件で得られたシートベルトについて、
その特性を評価した結果を表2に示した。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明のシートベルトウェビングでは、
表面摩擦および表面抵抗を低下させる加工剤と使用初期
のシートベルトウェビングの滑り性を安定化させる無機
および/または有機粒子とがシートベルトウェビングに
付与されているため、シートベルトの使用初期において
は、無機および/または有機粒子の効果でシートベルト
ウェビングの滑り性を制御することができるとともに、
その後の使用では、表面摩擦および表面抵抗を低下させ
る加工剤の効果が効率的に発現されるため、その特性を
長期間使用後も良好に維持することができる。また、加
工剤が撥水性を有するため使用による汚染がシートベル
トウェビング内に入り込むことを防ぐことができ、経時
的に安定した収納性が維持され、耐摩耗性、防汚染性に
も優れたシートベルトを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D018 BA01 4L031 AA18 AB32 BA20 DA05 4L033 AA07 AB05 AC02 AC08 BA96 CA59 CA64 DA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ基含有オルガノポリシロキサンとア
    ミノ基含有シランカップリング剤を主成分とする加工剤
    と無機および/または有機粒子とがウェビングに付与さ
    れてなることを特徴とするシートベルトウェビング。
  2. 【請求項2】前記の無機および/または有機粒子がシー
    トベルトを構成するフィラメントの単糸直径以下の平均
    粒子径を持つことを特徴とする請求項1記載のシートベ
    ルトウェビング。
  3. 【請求項3】前記の加工剤が、アミノ基含有オルガノポ
    リシロキサン50〜98質量%とアミノ基含有シランカ
    ップリング剤2〜50質量%を含有することを特徴とす
    る請求項1または2記載のシートベルトウェビング。
  4. 【請求項4】前記の無機および/または有機粒子が、前
    記の加工剤の固形分質量に対して50質量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート
    ベルトウェビング。
  5. 【請求項5】前記の無機および/または有機粒子が、シ
    リカ、マイカ、アルミナ、ポリエステル、アクリル、ポ
    リアミドのうちの少なくとも1種類であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のシートベルトウェ
    ビング。
  6. 【請求項6】前記の無機粒子が、平均粒子径が500nm以
    下のシリカであることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載のシートベルトウェビング。
  7. 【請求項7】アミノ基含有オルガノポリシロキサン及び
    アミノ基含有シランカップリング剤を含有する加工剤と
    無機および/または有機粒子とを含有する処理液をシー
    トベルトウェビング付与し、さらに熱処理することを特
    徴とする請求項1〜6記載のいずれかに記載の収納性に
    優れたシートベルトウェビングの製造方法。
JP2001176023A 2001-06-11 2001-06-11 シートベルトウェビング及びその製造方法 Pending JP2002362304A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001176023A JP2002362304A (ja) 2001-06-11 2001-06-11 シートベルトウェビング及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001176023A JP2002362304A (ja) 2001-06-11 2001-06-11 シートベルトウェビング及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002362304A true JP2002362304A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19017071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001176023A Pending JP2002362304A (ja) 2001-06-11 2001-06-11 シートベルトウェビング及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002362304A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7563735B2 (en) 2005-11-28 2009-07-21 Takata Corporation Webbing for a seat belt
US7662734B2 (en) 2005-11-28 2010-02-16 Takata Corporation Woven belt and seat belt apparatus
US7735933B2 (en) 2006-12-11 2010-06-15 Takata Corporation Woven belt
US7799709B2 (en) 2005-11-28 2010-09-21 Takata Corporation Woven belt and seatbelt device
CN110983760A (zh) * 2019-12-24 2020-04-10 南通赛晖科技发展股份有限公司 一种多功能单向导湿棉织物的制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7563735B2 (en) 2005-11-28 2009-07-21 Takata Corporation Webbing for a seat belt
US7662734B2 (en) 2005-11-28 2010-02-16 Takata Corporation Woven belt and seat belt apparatus
US7799709B2 (en) 2005-11-28 2010-09-21 Takata Corporation Woven belt and seatbelt device
US7735933B2 (en) 2006-12-11 2010-06-15 Takata Corporation Woven belt
CN110983760A (zh) * 2019-12-24 2020-04-10 南通赛晖科技发展股份有限公司 一种多功能单向导湿棉织物的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1284255C (en) Wet abrasion resistant yarn and cordage
JP2002362304A (ja) シートベルトウェビング及びその製造方法
JP2000096454A (ja) 水系繊維処理剤
AU713647B2 (en) Treatment for reducing friction of seat belts
JP2001234477A (ja) 収納性に優れたシートベルト及びその製造方法
JP2002362305A (ja) シートベルトウェビング
EP0163403B1 (en) Wholly aromatic polyamide fiber
JP2001225717A (ja) シートベルトウェビング用低摩擦化処理剤
JP2016125155A (ja) 皮革用材の製造方法及び皮革用材
US4874663A (en) Overfinish for abrasion resistant zero twist fabric
JP2002242076A (ja) 格納耐久性の向上されたシートベルト用ウェビング
JP2003261765A (ja) 耐摩耗性向上処理剤
US5171464A (en) Lubricant based on polyorganosiloxanes
JP2008208510A (ja) 皮革様シート状物、その製造方法、並びに該皮革様シート状物を用いた内装材、衣料用資材および工業用資材および研磨布
JP3510744B2 (ja) シートベルト用原着ポリエステル繊維
JP4188127B2 (ja) 極細繊維の立毛を有する皮革様シートおよびその製造方法
JPH1037079A (ja) シートベルト用低摩擦化処理剤
JPH03249280A (ja) 耐摩耗性向上処理剤
JPH1088484A (ja) シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原糸
JP6545473B2 (ja) 滲み防止加工布帛
JP3760514B2 (ja) シートベルトウェビングの製造方法
JPH1037077A (ja) 原着シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原着糸
JP2000226775A (ja) 繊維ベルト用低摩擦化処理剤
JP2983397B2 (ja) シートベルト用合成繊維
JP3498128B2 (ja) 耐摩耗性繊維