JP2002361797A - 金属蒸着ポリエステルフィルム - Google Patents
金属蒸着ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
耐熱性、保香性、耐水性等を失うことなく実用面の特性
を維持し、良好な引き裂き性とひねり性を具備した、生
鮮食品、加工食品、医療品、医療機器、電子部品等の包
装用フィルムにおいて重要な特性とされるガスバリア性
や防湿性に優れたガスバリア性フィルムまたはシートに
関する。 【解決手段】 ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも
片面に、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも10℃
以上高い融点を有し、かつ全厚みに対し5%以上、60
%以下の厚みのポリエステル樹脂層(B)を積層した未
延伸積層フィルムを少なくとも一軸延伸後にポリエステ
ル樹脂層(A)の融点より10℃低い温度以上、かつポ
リエステル樹脂層(B)の融点未満の温度で熱処理され
た基材ポリエステル系フィルムの一方または両方のポリ
エステル樹脂層(B)上に金属蒸着層が形成されたこと
を特徴とする金属蒸着ポリエステル系フィルム。
Description
ィルムに関する。更に詳しくは、ポリエステル延伸フィ
ルムの優れた特性である耐熱性、保香性、耐水性等を失
うことなく実用面の特性を維持し、良好な引き裂き性と
ひねり性を具備した、生鮮食品、加工食品、医療品、医
療機器、電子部品等の包装用フィルムにおいて重要な特
性とされるガスバリア性や防湿性に優れた金属蒸着ポリ
エステル系フィルムまたはシート(以下、これらをまと
めてガスバリア性フィルムという)に関する。
よって食品の包装形態も大幅に変わってきており、包装
用のフィルムやシート(以下、これらをまとめてフィル
ムという)に対する要求特性はますます厳しくなってき
ている。
紫外線、更には細菌やカビ等の微生物の影響による製品
の品質低下は、販売上の損失を招くのみならず食品衛生
面からも大きな問題である。このような品質低下を防止
する方法として、従来は酸化防止剤や防腐剤等を食品に
直接添加していたが、最近では、消費者保護の立場から
食品添加物の規制が厳しくなり、添加量の減少もしくは
無添加が求められている。
は、蛋白質や油脂等の酸化や変質を抑制し、味や鮮度を
保持することが重要であり、そのためには、ガスバリア
性の良好な包装材を用いて空気の透過を遮断することが
望まれる。しかもガスバリア性の良好な包装材で包装す
ると、内容物の香気が保持されると共に水分の透過も阻
止されるので、乾燥物では吸湿劣化が抑制され、含水物
の場合は水分の揮発による変質や固化が抑制され、包装
時の新鮮な風味を長時間維持することが可能となる。
品、バター、チーズ等の乳製品、味噌、茶、コーヒー、
ハム・ソーセージ類、インスタント食品、カステラ、ビ
スケット等の菓子類の包装フィルムにおいては、ガスバ
リア性や防湿性が極めて重要な特性とされている。これ
らの特性は食品包装用フィルムに限られるものではな
く、無菌状態での取扱いが必要とされる医療品、あるい
は防錆性が必要な電子部品等の包装用フィルムとしても
極めて重要となる。
プラスチックフィルム上にアルミニウム等の金属箔を積
層したもの、塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコー
ル共重合体をコーティングしたものが知られている。
バリア性フィルムに、印刷層、さらにその上に、接着剤
を介してドライラミネート法によってシーラント層を設
けるか、あるいは押出ラミネート法によりシーラント層
を設ける等して積層体とし、これを用いて袋を作成し内
容物を充填後、開口部をヒートシールして、例えば、味
噌や醤油等の調味料、スープやレトルト食品等の水分含
有食品あるいは薬品等包装して一般消費者に提供してい
る。
ルムには、それぞれ次のような問題点が指摘されてい
る。ガスバリア層として金属箔を積層したものは、経済
性やガスバリア性において優れているが、焼却時に炉を
いためることが指摘されている。また、塩化ビニリデン
やエチレンビニルアルコール共重合体をコーティングし
たものは、水蒸気や酸素等に対するガスバリア性が十分
でなく、特に高温処理による性能低下が著しい。しかも
塩化ビニリデン系については、焼却時の塩素ガスの発生
等により大気汚染を招くことも懸念される。
スバリア層としてアルミニウム等の金属蒸着層を形成し
たガスバリア性フィルムが提案された。金属等が蒸着さ
れる基材フィルムとしては、従来より寸法安定性の良い
ポリエステルフィルムが使用されてきた。
ムでは包装用袋とした時のカット性やヒネリ性がないた
めに袋の開封が困難であったり、一度開封した袋を折り
曲げて保存することが困難であった。
点を解決しようとするものであり、その目的は、優れた
透明性、ガスバリア性、接着性を有し、ポリエステル延
伸フィルムの優れた特性である耐熱性、保香性、耐水性
等を失うことなく実用面の特性を維持し、良好な引き裂
き性とひねり性を具備したポリエステル系ガスバリア性
フィルムを提供することにある。
層(A)の少なくとも片面に、ポリエステル樹脂層
(A)の融点よりも10℃以上高い融点を有し、かつ全
厚みに対し5%以上、60%以下の厚みのポリエステル
樹脂層(B)を積層した未延伸積層フィルムを少なくと
も一軸延伸後にポリエステル樹脂層(A)の融点より1
0℃低い温度以上、かつポリエステル樹脂層(B)の融
点未満の温度で熱処理された基材ポリエステル系フィル
ムの一方または両方のB層上に金属蒸着層が形成された
ことを特徴とする金属蒸着ポリエステル系フィルム。 (2) 基材ポリエステル系フィルムの幅方向における1
50℃での長手方向の熱収縮率の最大値が4.0%以下
であることを特徴とする(1)の金属蒸着ポリエステル系
ガスバリア性フィルム。 (3) 基材ポリエステル系フィルムの幅方向における1
50℃での長手方向の熱収縮率の最大値と最小値の差が
1.0%以下であることを特徴とする(1)、(2)の金属
蒸着ポリエステル系フィルム。
フィルムは、実際の使用形態においては優れたガスバリ
ア性と接着性を有し、カット性、ヒネリ性に優れた金属
蒸着ポリエステル系フィルムである。
ルムについて詳細に説明する。
おいて、基材であるポリエステル系フィルムは、本発明
はポリエステル樹脂層(A)の少なくとも片面に、ポリ
エステル樹脂層(A)の融点よりも10℃以上高い融点
を有し、かつ全厚みの5%以上、60%以下の厚みのポ
リエステル樹脂層(B)を積層した未延伸積層フィルム
を、少なくとも一軸延伸後にポリエステル樹脂層(A)
の融点より10℃低い温度以上、かつポリエステル樹脂
層(B)の融点未満の温度で熱処理をしたことを特徴と
する引き裂き性とひねり性の良好なポリエステル系フィ
ルムである。
テル積層フィルムを延伸後、低い融点を有する側のポリ
エステル(A)の融点より10℃低い温度以上で、かつ
高い融点を有する側のポリエステル(B)の融点未満の
温度で熱処理を実施することにより、ポリエステル
(A)層は延伸工程での配向が崩れポリエステル樹脂の
耐熱性、透明性、耐水性、保香性といった特性は維持し
つつ引き裂き性とひねり固定性を有する層を構成し、ポ
リエステル(B)層は配向を維持したポリエステルフィ
ルム本来の耐熱性等の優れた特性を有する層を構成する
という2種の異なる特性を構成する積層フィルムにする
ことによりポリエステルフィルム本来の優れた特性を有
しつつ良好な引き裂き性とひねり固定性を具備するとい
う相反する特性を持ったポリエステルフィルムが得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
られるポリエステルは特に限定されるものではなく、例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレートおよびこれらの
構成成分を主成分とする共重合体等がある。またポリエ
ステル樹脂層(A)に用いられるポリエステルは、ポリ
エステル樹脂層(B)に用いられるポリエステルの融点
よりも10℃以上、好ましくは20℃以上低い融点を有
する共重合体が好ましい。
全厚みの5%以上、60%以下、好ましくは5%以上、
30%以下、更に好ましくは5%以上、15%以下の厚
みが好ましい。ポリエステル樹脂層(B)の厚みが全厚
みの5%未満の場合は、得られるフィルムの強度が低く
なり、実用上支障がでる。またポリエステル樹脂層
(B)の厚みが全厚みの60%を越えると目的とする引
き裂き性とひねり性が低下する。またポリエステル樹脂
層(A)とポリエステル樹脂層(B)の積層は3層(B
/A/B)または2層(B/A)の構成のどちらでもよ
い。さらに、延伸フィルムの厚みは本発明の目的とする
用途である包装用袋などで使用されるフィルム厚みは1
2μから100μであるが、特に限定されるものではな
い。
ムの幅方向における150℃での長手方向の熱収縮率の
最大値は4.0%以下であることが好ましく、3.0%
以下であることが更に好ましい。150℃における熱収
縮率が4.0%より大きいと金属蒸着層を形成する時に
平面性の乱れが発生することがあり好ましくない。
幅方向における150℃での長手方向の熱収縮率の最大
値と最小値の差は1.0%以下であることが好ましく、
0.5%以下であることが更に好ましい。幅方向におけ
る150℃の熱収縮率が1.0%より大きいと金属蒸着
層を形成する時に平面性の乱れが発生することがあり好
ましくない。
の効果を阻害しない範囲で、公知の各種添加材、例えば
滑剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤等が添加されてい
てもよい。
の押出機等の中で、融点以上の温度で別々に溶融し、ダ
イス出口から押し出して成形した未延伸フィルム同士を
加温状態でラミネートする方法が挙げられる。別の方法
としては一方の未延伸フィルムの表面に、他方の溶融フ
ィルムを溶融ラミネートする方法がある。さらに別の方
法としては共押し出し法により積層した状態でダイス出
口より押し出して未延伸フィルムを成形する方法があ
る。
する。真空乾燥したポリエステル樹脂(A)及びポリエ
ステル樹脂(B)をそれぞれ別の2台の押出機に供給
し、それぞれの融点以上の温度で溶融押し出しし、複合
アダプターを通過させ、2種3層(B/A/B)または
2種3層(B/A/B)として口金より押し出し冷却固
化させて未延伸積層フィルムを成形する。
ムをポリエステル樹脂(A)及びポリエステル樹脂
(B)の二次転移点のうちで高い温度以上、ポリエステ
ル樹脂(A)の融点以下の温度で一軸延伸または二軸延
伸を行う。一軸延伸の場合は少なくとも1.5倍以上、好
ましくは3〜5倍であり、二軸延伸の場合は延伸面積で
2〜30倍、好ましくは9〜16倍である。また二軸延
伸の場合は逐次延伸でも同時延伸でもよい。
(A)の融点よりも高く、かつポリエステル樹脂層
(B)の融点よりも低い温度で熱処理を行う。この熱処
理では、必要に応じて弛緩処理を行ってもよいことは言
うまでもない。
(A)は延伸による分子配向が殆ど崩壊し、本発明の目
的とする引き裂き性とひねり性が得られ、ポリエステル
樹脂層(B)は分子配向を維持している為に本発明の特
性を有するフィルムが得られると考えられる。
ムは前述した如く、製膜ラインでの熱処理により分子配
向が殆ど崩壊した引き裂き性とひねり性を付与する層
と、分子配向を維持したポリエステル本来の特性を有す
る層のバランスにより目的とするフィルム特性を自在に
設定出来る利点を有するとともに、分子配向を維持した
層が存在するために製膜での破断トラブル等も防止でき
る利点を有する。
方向における配向の崩壊状態にバラツキ発生しやすく、
引裂き性とひねり性が十分でなかったり、それらにバラ
ツキが起こりやすかった。また、同時に熱収縮率が十分
に低減できなかったり、そのバラツキが大きくなったり
することがある。それゆえ、熱処理温度はポリエステル
樹脂層(A)の融点より10℃低い温度以上、かつポリ
エステル樹脂層(B)の融点未満の温度にするだけでな
く、横延伸初めから熱処理終了までのテンター内におけ
るフィルム幅方向の最高温度の差を10℃以下、好まし
くは5℃以下、更に好ましくは3℃以下にすることが望
ましい。
一方または両方のA層上に、ガスバリア層である金属蒸
着層が形成される。
l、Zn、Mg、Sn、Ti、In、Cr、Ni、C
u、Pb、Fe等が挙げられる。これらの中でAl、Z
n、Mgが本発明の金属蒸着ポリエステル系フィルムに
は好ましく、特にAlが生産性の点から好ましい。
nm、好ましくは5〜200nmである。膜厚が1nm
未満では満足のいくガスバリア性が得られ難く、また5
00nmを超えて過度に厚くしても、それに相当するガ
スバリア性向上効果は得られず、蒸着後のフィルムの平面性
や製造コストの点で却って不利となる。
ッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着
法、あるいはCVD等の化学蒸着法等が適宜用いられ
る。
は、基材ポリエステル系フィルムと金属蒸着層との密着
強度が大きく関係しており、密着強度が大きいほどガス
バリア性は向上する。そして本発明者らの検討結果によ
れば、優れたガスバリア性を有し、かつボイル処理後に
おいてもその優れたガスバリア性を維持させるには、9
5℃の熱水中で30分間のボイル処理後の密着強度を1
00g/15mm以上、好ましくは150g/15mm
以上、より好ましくは200g/15mm以上、特に好
ましくは250g/15mm以上にすべきであることを
確認している。密着強度が100g/15mm未満の場
合、ボイル処理やレトルト処理によりガスバリア性が悪
くなる傾向にある。この理由は、密着強度が大きけれ
ば、ボイル処理やレトルト処理によって基材ポリエステ
ル系フィルムに若干の収縮が起こった場合でも、金属蒸
着層の剥離が起こり難くなるためと考えられる。
段としては、金属蒸着層の形成前に、基材ポリエステル
系フィルムの表面にコロナ処理、火炎処理、プラズマ処
理、グロー放電処理、逆スパッタ処理、粗面化処理等を
施したり、あるいは基材ポリエステル系フィルム上に接
着改質層を形成する等の方法があり、中でも、接着力の
持続性の点から接着改質層の形成が好ましい。
ムに上記接着改質層を形成するために塗布液を塗布する
場合、基材ポリエステル系フィルムと接着改質層との接
着性をさらに良くするため、接着改質層の形成前に基材
ポリエステル系フィルムにコロナ処理、火炎処理、電子
線照射等による表面処理をしてもよい。
し、本発明においてはその上には金属蒸着層が形成して
もよいが、さらに接着性をよくするために、金属蒸着層
形成前に当該接着改質層にさらにコロナ処理、火炎処
理、電子線照射等による表面処理をしても良い。
表面には、主に熱接着性を与える為のポリオレフィン系
樹脂よりなるヒートシール層が形成される。ヒートシー
ル層を構成するポリオレフィン系樹脂としては、例え
ば、LDPE、LLDPE、CPP等が例示される。当
該ヒートシール層は必ずしも単層である必要はなく複層
であってもよく、複層構造とするときの各層を構成する
樹脂も、同種の樹脂の組合せはもとより、異種ポリマー
の共重合物や変性物、ブレンド物等を積層したものであ
ってもよい。例えば、ラミネート性やヒートシール性を
高めるため、ベースとなる熱可塑性ポリオレフィン系樹
脂のガラス転移温度(Tg)や融点よりも低いポリマー
を配合したり、耐熱性を付与するため逆にTgや融点の
高いポリマーを配合することも可能である。
は、必要に応じて各種の添加剤、例えば、可塑剤、熱安
定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー、
帯電防止剤、抗菌剤、滑剤、耐ブロッキング剤、他の樹
脂等をブレンドすることも可能である。
ライラミネート法やウェットラミネート法、更には溶融
押出ラミネート法や共押出ラミネート法等によって、金
属樹脂層の上にヒートシール層として形成され得るが、
ヒートシール層は金属蒸着層の保護層としての機能も有
しており、その機能を有効に果たす上で、該金属蒸着層
とヒートシール層との接着力を高めることは極めて有効
であり、その為の手段として、金属蒸着層とヒートシー
ル層との間に接着剤層を設けることは極めて有効であ
る。
移温度が−10℃〜50℃の範囲の樹脂、例えばポリウ
レタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレン系
樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メラミン系樹脂、アクリ
ル系樹脂等が好ましく、これらは単独であるいは2種以
上を併用してもよい。また、カルボキシル基、酸無水物
基、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸エステル
骨格を有する化合物;グリシジル基やグリシジルエーテ
ル基を有するエポキシ化合物;オキサゾリン基、イソシ
アネート基、アミノ基、水酸基等の反応性官能基を有す
る硬化剤もしくは硬化促進剤を配合した接着剤組成物を
使用することも有効である。
ィルムは、その優れたガスバリア性およびカット性、ヒ
ネリ性を生かし、味噌、漬物、惣菜、ベビーフード、佃
煮、こんにゃく、ちくわ、蒲鉾、水産加工品、ミートボ
ール、ハンバーグ、ジンギスカン、ハム、ソーセージ、
その他の畜肉加工品、茶、コーヒー、紅茶、鰹節、昆
布、ポテトチップス、バターピーナッツ等の油菓子、米
菓、ビスケット、クッキー、ケーキ、饅頭、カステラ、
チーズ、バター、切り餅、スープ、ソース、ラーメン、
わさび等の食品や、薬、練り歯磨きなどの包装用材料と
して有効に利用することができ、ペットフード、農薬、
肥料、輸液パック、あるいは半導体や精密材料の包装用
材料や、さらには医療、電子、化学、機械等の産業材料
の包装用材料にも有効に活用することができる。
袋、フタ材、カップ、チューブ、スタンディングパック
等に幅広く適用できる。
る。本発明はもとより下記実施例によって制限を受ける
ものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当
に変更を加えて実施することももちろん可能であり、そ
れらはいずれも本発明技術的範囲に包含される。また、
下記実施例で採用した各種の性能試験は次の方法によっ
て行った。
サンプルを切り出し、200mm間隔で印をつけ、5g
の一定張力で間隔Aを測る。続いて、150℃の雰囲気
中のオーブンに無荷重で30分間放置した。オーブンか
ら取り出し室温まで冷却後に、5gの一定張力で間隔B
を求め、以下の式により熱収縮率を求めた。測定はフィ
ルムの幅方向を等間隔に5ヶ所からサンプルを切りだし
測定し、その最大値およびバラツキ(最大値と最小値の
差)をもとめた。 熱収縮率=(A−B)/A×100(%)
トし、チャンバー内を4×10-3Paまで減圧し、高周
波誘導加熱によりアルミニウムを蒸発させ、厚さ40n
mのアルミニウム蒸着層を形成した。この時のフィルム
の走行速度は50m/min、チルロール温度は−15
℃とした。蒸着後のフィルムをロールから巻き出し、目
視によりフィルムの平面性を観察および引裂き性の評価
におけるヒートシール性樹脂の張り合わせ状況から、以
下に示す4段階評価を行なった。◎:張力をかけない状
態でも平面性は良好であり、張り合わせも問題なし。 ○:フィルムに若干張力を加えると平面性良好であり、
張り合わせも問題なし。 △:張力をかけても若干平面性に乱れがあるが、張り合
わせは問題なし。 ×:張力をかけても平面しに乱れがあり実用上問題あ
り。
金属蒸着層上に、ヒートシール性樹脂として線状低密度
ポリエチレンフィルム(厚さ40μm、東洋紡績株式会
社製L4102)を用い、イソシアネート系接着剤(東
洋モートン社製TM590/CAT56)を乾燥時の厚
み3g/m2塗布して接着した。40℃で3日間エージ
ング後、得られた積層体をヒートシール(シール条件:
160℃×1kg×2秒)することで80×120mmの
包装袋を作成した。この袋にノッチを入れずに手で引き
裂いたときのカット性を官能評価した。
ンイソフタレートとポリエチレンテレフタレートの共重
合体(A)と平均粒子径が1.5μmのシリカ粒子を1
000ppm含有する融点が265℃のポリエチレンテ
レフタレート(B)をおのおの285℃の温度で別々の
押出機により溶融しこの溶融体を複合アダプターで合流
させた後にTダイより押し出し、30℃の冷却ドラムで
急冷して(B/A/B)構成の3層の未延伸積層フィル
ムを得た。
用い95℃に予熱し、さらに表面温度750℃の赤外線
ヒーターを3本使用して加熱し、縦方向に115℃で
1.5倍延伸し、更にロールで冷却し95℃のフィルム
温度した後、縦方向に3倍延伸した。次いでテンターに
おいてフィルムを110℃に予熱し、横方向に110℃
から150℃に昇温しながら4.0倍に延伸し、続いて
227℃に昇温しながら1.1倍延伸し、227℃で幅
方向を定長に保ちで熱処理を行った後、227℃から1
50℃に降温しながら幅方向に3%の弛緩処理を行い、
20μmのフィルムを得た。テンター内の幅方向におけ
る熱風の噴出し量を調整し、横延伸から弛緩処理におけ
るテンター内での幅方向の最高温度の差は3℃とした。
このフィルムのB/A/B各層の厚み比率はそれぞれ4
/92/4の比率であった。本フィルムは製膜及びスリ
ット時にも破断等のトラブルは無く生産性も良好であっ
た。得られたフィルム、蒸着および加工後の評価結果を
表1に示す。
B各層の厚み比率のみ8/84/8に変更した以外は、
実施例1と全く同様に行ない、ガスバリア性フィルムを
得た。
B各層の厚み比率のみ16/68/16に変更した以外
は、実施例1と全く同様に行ない、ガスバリア性フィル
ムを得た。
B各層の厚み比率のみ40/20/40に変更したこと
以外は、実施例1と全く同様に行ない、ガスバリア性フ
ィルムを得た。
B各層の厚み比率のみ1/98/1に変更したこと以外
は、実施例1と全く同様に行った。本フィルムは製膜及
びスリット時に破断のトラブルが多発し生産性が不良で
あった。そのためフィルムが得られず、蒸着加工および
評価が出来なかった。
ンイソフタレートとポリエチレンテレフタレートの共重
合体(A)に変更した以外は全て実施例1と同じ方法、
条件、厚み比率で25μmのフィルムを得た。本フィル
ムは製膜及びスリット時にも破断等のトラブルは無く生
産性も良好であった。
℃に昇温しながら4.0倍に延伸し、続いて205℃に
昇温しながら1.1倍延伸し、205℃で幅方向を定長
に保ちで熱処理を行った後、205℃から150℃に降
温しながら3%の弛緩処理を行ったこと以外は、実施例
1と全く同様に行ない、ガスバリア性フィルムを得た。
ここで、幅方向の最高温度の差は3℃であった。本フィ
ルムは製膜及びスリット時にも破断等のトラブルは無く
生産性も良好であった。
熱風の噴出し量を調整し、横延伸から弛緩処理における
テンター内での幅方向の最高温度の差を6℃にした以外
は、実施例1と全く同様に行った。本フィルムは製膜及
びスリット時にも破断等のトラブルは無く生産性も良好
であった。
熱風の噴出し量を調整し、横延伸から弛緩処理における
テンター内での幅方向の最高温度の差を12℃にした以外
は、実施例1と全く同様に行った。本フィルムは製膜及
びスリット時にも破断等のトラブルは無く生産性も良好
であった。
得られたガスバリア性フィルムは、いずれも蒸着後の平
面性、引裂き性、ガスバリア性が実用上問題ないレベル
以上であり、その中でも実施例1、2、4は良好であ
り、特に実施例1は非常に良好なフィルムであった。し
かし、比較例1、2、3、4では製膜時に破断が多発し
たり、得られたガスバリア性フィルムは蒸着後の平面
性、引裂き性が不良であった。
ポリエステル系ガスバリア性フィルムは、蒸着後の平面
性、引裂き性およびガスバリア性が良好であり、生鮮食
品、加工食品、医療品、医療機器、電子部品等の包装用
フィルムに有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも
片面に、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも10℃
以上高い融点を有し、かつ全厚みに対し5%以上、60
%以下の厚みのポリエステル樹脂層(B)を積層した未
延伸積層フィルムを少なくとも一軸延伸後にポリエステ
ル樹脂層(A)の融点より10℃低い温度以上、かつポ
リエステル樹脂層(B)の融点未満の温度で熱処理され
た基材ポリエステル系フィルムの一方または両方のポリ
エステル樹脂層(B)上に金属蒸着層が形成されたこと
を特徴とする金属蒸着ポリエステル系フィルム。 - 【請求項2】 基材ポリエステル系フィルムの幅方向に
おける150℃での長手方向の熱収縮率の最大値が4.
0%以下であることを特徴とする請求項1記載の金属蒸
着ポリエステル系フィルム。 - 【請求項3】 基材ポリエステル系フィルムの幅方向に
おける150℃での長手方向の熱収縮率の最大値と最小
値の差が1.0%以下であることを特徴とする請求項
1、2記載の金属蒸着ポリエステル系フィルム。
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