JP2002359995A - 単相モータ - Google Patents

単相モータ

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JP2002359995A
JP2002359995A JP2001164288A JP2001164288A JP2002359995A JP 2002359995 A JP2002359995 A JP 2002359995A JP 2001164288 A JP2001164288 A JP 2001164288A JP 2001164288 A JP2001164288 A JP 2001164288A JP 2002359995 A JP2002359995 A JP 2002359995A
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Japan
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coil
starting
rotor
driving
motor
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JP2001164288A
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English (en)
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Takashi Kanai
孝 金井
Hiroaki Kikuchi
大哲 菊池
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Nidec Copal Electronics Corp
Original Assignee
Nidec Copal Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータ部がデッドポイントに停止したような
場合にあっても、確実に起動可能ならしめるとともに、
コギングの発生を抑制することのできる単相モータを提
供する。 【解決手段】 コイルは、ロータ部を回転駆動する駆動
コイルと、モータ起動時に前記ロータ部を前記駆動コイ
ルのデッドポイントを回避する位置まで回転駆動する起
動コイルとからなり、前記駆動コイルの磁極間隔と前記
起動コイルの磁極間隔とを等しく形成し、前記起動コイ
ルを前記駆動コイルから所定の角度だけ位相をづらして
配置するとともに、モータ起動後は前記駆動コイルと前
記起動コイルとを電気的に直列接続あるいは並列接続
し、両コイルにより発生する総合トルクにより前記ロー
タ部を回転駆動することにより単相モータを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コギングの発生を
抑制した単相モータに関し、特に、デッドポイントを回
避して、どの停止位置においても確実に起動可能ならし
める単相モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の単相モータは、デッドポイント
(コイルに通電を行っても、モータを駆動することがで
きない位置)にロータ部が停止することのないように、
ロータマグネットの磁気力が作用する箇所に磁性体を配
置し、この磁性体とロータマグネットとの間に作用する
磁気的吸引力により停止位置を制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の単相モータは、
デッドポイントを回避するために、ロータマグネットの
磁気力が作用する箇所に磁性体を配置しているため、モ
ータ起動後も常時この磁性体にロータマグネットの磁気
力が作用することになり、コギングが発生してしまうと
いう問題があった。
【0004】本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、
これらの欠点を除去するためになされたものであり、ロ
ータ部がデッドポイントに停止したような場合にあって
も、確実に起動可能ならしめるとともに、コギングの発
生を抑制することのできる単相モータを得ることを目的
としている。
【0005】本発明の目的と新規な特徴は、次の説明を
添付図面と照らし合わせて読むことにより、より完全に
明らかになるであろう。ただし、図面はもっぱら解説の
ためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するも
のではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は基台あるいは固定部に設けられた軸受と、
前記軸受により回転自在に支持されたロータ部とを備
え、前記ロータ部は周方向にN極とS極の磁極を交互に
一対以上着磁されたロータマグネットが固着され、該ロ
ータマグネットと空隙を介して対向する固定部にコイル
が固着された単相モータにおいて、前記コイルは、前記
ロータ部を回転駆動する駆動コイルと、モータ起動時に
前記ロータ部を前記駆動コイルのデッドポイントを回避
する位置まで回転駆動する起動コイルとを備えることに
より単相モータを構成している。
【0007】また、前記駆動コイルのデッドポイントを
回避した後、前記起動コイルの駆動回路を切断し、起動
コイルに電流が流れないようにすることにより単相モー
タを構成している。
【0008】さらに、基台あるいは固定部に設けられた
軸受と、前記軸受により回転自在に支持されたロータ部
とを備え、前記ロータ部は周方向にN極とS極の磁極を
交互に一対以上着磁されたロータマグネットが固着さ
れ、該ロータマグネットと空隙を介して対向する固定部
にコイルが固着された単相モータにおいて、前記コイル
は、前記ロータ部を回転駆動する駆動コイルと、モータ
起動時に前記ロータ部を前記駆動コイルのデッドポイン
トを回避する位置まで回転駆動する起動コイルとからな
り、前記駆動コイルの磁極間隔と前記起動コイルの磁極
間隔とを等しく形成し、前記起動コイルを前記駆動コイ
ルから所定の角度だけ位相をづらして配置するととも
に、モータ起動後は前記駆動コイルと前記起動コイルと
を電気的に直列接続あるいは並列接続し、両コイルによ
り発生する総合トルクにより前記ロータ部を回転駆動す
ることにより単相モータを構成している。
【0009】加えて、モータ起動時に、前記ロータマグ
ネットの停止位置により変化するロータマグネットの磁
束強度を検知するとともに、該検知信号に基づいて前記
駆動コイルと前記起動コイルの通電制御を行うことによ
り単相モータを構成している。
【0010】
【実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0011】図1乃至図5及び図7、図8の本発明の第
1の実施の形態の単相モータにおいて、図1はコイルと
ロータマグネットとの位置関係を模式的に示した図であ
り、図2は図1を直線状に展開した図、図5は単相モー
タの縦断面図である。
【0012】91は、基台61及び固定部であるカバー
63に設けられた軸受71,71により、回転軸57を
中心として回転自在に支持されたロータ部で、このロー
タ部91の内側外周面には、周方向にN極とS極の磁極
が交互に一対以上着磁されたロータマグネット51が接
着等の方法により固着されている。前記ロータマグネッ
ト51と所定の空隙を介して対向する位置には、駆動コ
イル11と起動コイル21とからなるコイルが配置さ
れ、基台61に固着されている。さらに、前記コイルと
所定の空隙を介して対向する位置には、バックヨーク5
3が設けられており、このバックヨーク53とロータマ
グネット51とで、コイルを挟み込むように構成してい
る。このバックヨーク53は、ロータ部91の外側内周
面に固着されている。65は、ホール素子81等が搭載
された基板で、図示していないケーブル等により、モー
タ外部へと信号を取り出すことができる。
【0013】ここで、駆動コイル11と起動コイル21
とからなるコイルとロータマグネットとの位置関係につ
いて、図1乃至図2を参照して詳細に説明する。
【0014】11は駆動コイルで、11N及び11S
は、駆動コイルに通電した際の磁極中心位置を便宜的に
示したものである。21は起動コイルで、21N及び2
1Sは、起動コイルに通電した際の磁極中心位置を便宜
的に示したものである。図中矢印は、ロータを回転させ
たい方向を示したものであるが、ここでは、反時計回り
に回転させることを想定している。なお、ロータマグネ
ット51の(停止)位置は、あくまでも説明のためのも
のであり、必ずしもこの位置に停止するものではない。
【0015】この図1の状態を直線状に展開したものが
図2の状態であるが、次に本発明の第1の実施の形態に
おける動作状況を図3乃至図4及び図7乃至図8を参照
して説明する。
【0016】図3乃至図4は、ロータマグネット51の
N極とS極との着磁境界域が、丁度駆動コイル11のデ
ッドポイントに相当する位置において停止した状態を示
したものであるが、図3と図4とでは電気角が180度
ずれている。
【0017】図3(a)の状態で停止している単相モー
タにおいて、起動コイル21に通電すると、起動コイル
21とロータマグネット51との間で発生した磁力によ
り、(b)の起動コイル通電後に示すように、便宜的に
示した起動コイルの中心位置21N,21Sとロータマ
グネット51の各々の磁極中心位置とが一致する位置ま
で、すなわち図中右方向にΔθ1だけロータ部91が回
転駆動する。この状態で駆動コイル11に通電すると、
(c)の駆動コイル通電時に示すように、便宜的に示し
た駆動コイルの中心位置11N,11Sとロータマグネ
ット51の各々の磁極中心位置とはαだけずれているこ
とから、駆動コイルのデッドポイントを回避することが
でき、確実にロータ部91を回転駆動(始動)すること
ができる。
【0018】図4の場合も概ね同様であるが、図3の場
合とはロータマグネット51の停止位置が電気角で18
0度ずれているため、(b)の起動コイル通電後に示す
ように、図中左方向にΔθ2だけロータ部91が回転駆
動することになる。この場合においても、図4(c)に
示すように、駆動コイル11に通電する際には、便宜的
に示した駆動コイルの中心位置11N,11Sとロータ
マグネット51の各々の磁極中心位置とはαだけずれて
いることから、駆動コイルのデッドポイントを回避する
ことができ、確実にロータ部91を回転駆動(始動)す
ることができる。
【0019】ここでは、ロータマグネット51が駆動コ
イルのデッドポイントに停止している場合についてのみ
説明したが、如何なる位置においても確実に起動するこ
とができる。そのためには、起動コイル通電後のαを所
定の範囲に設定する必要があるが、このαの設定につい
て、図7乃至図8を参照して説明する。
【0020】図7乃至図8は、起動コイル21と駆動コ
イル11の発生トルクを各々示したものであるが、図中
斜線で示した起動不可領域に位置する部分(θd1,θ
d2)が、各々のコイルのデッドポイントに相当する。
この起動不可領域は、ロータ部91の摩擦や回転軸57
に取り付けられた負荷等の総和であり、起動時に最低限
必要とされるトルクを示したものである。すなわち、こ
の起動不可領域にロータマグネット51が停止している
場合には、モータを起動することができないことを示し
ている。
【0021】例えば、駆動コイル11のデッドポイント
であるθd1の範囲内でロータマグネット51が停止し
ている場合には、駆動コイル11により発生するトルク
は、起動に必要なトルクよりも小さいため、モータを起
動することができない。しかし、この位置での起動コイ
ル21により発生するトルクを見ると、起動に必要なト
ルクを上回るトルクが発生するため、起動コイル21に
通電することにより、駆動コイル11のデッドポイント
を回避する位置までロータ部91を回転駆動することが
でき、その後、駆動コイル11に通電することにより、
モータを起動することができる。
【0022】一方、起動コイル21のデッドポイントで
あるθd2の範囲内でロータマグネット51が停止して
いる場合には、起動コイル21により発生するトルク
は、起動に必要なトルクよりも小さいため、ロータ部9
1を回転駆動することができない。しかし、この位置で
の駆動コイル11により発生するトルクを見ると、起動
に必要なトルクを上回るトルクが発生するため、駆動コ
イル11に通電することにより、モータを起動すること
ができる。
【0023】このように、駆動コイル11がデッドポイ
ントにある場合には、起動コイルに通電することによっ
て、駆動コイルのデッドポイントを回避する位置までロ
ータ部91を回転駆動させることにより、どのような位
置にロータ部91が停止しても確実に起動させることが
できる。そのためには、駆動コイル11と起動コイル2
1との位相差を次式のように設定する必要がある。 α>(θd1+θd2)/2 α:駆動コイルと起動コイルとの位相差(電気角) θd1:起動コイルにおけるデッドポイント領域の電気
角 θd2:駆動コイルにおけるデッドポイント領域の電気
【0024】なお、θd1,θd2は、コイルの巻回状
況や起動不可領域のトルク等は仕様により異なるため、
αは仕様に応じて異なる値となる。また、駆動コイル1
1と起動コイル21との位相差(電気角)は、絶対値を
示したもので、位相が逆転(進み遅れ)しても同様に構
成できることは言うまでもない。
【0025】次に、本発明の他の実施の形態について図
6乃至図17を参照して説明する。
【0026】なお、本発明の第1の実施の形態の単相モ
ータと同一の構成については同一の符号を付与すること
により、その説明を省略する。
【0027】図6は本発明の第2の実施の形態の単相モ
ータのコイルとロータマグネットとの位置関係を模式的
に示した図であるが、本発明の第1の実施の形態と主に
異なる点は、単極となる起動コイルを設けたことにあ
る。
【0028】11は駆動コイルで、第1の実施の形態と
同様に、駆動コイル11に通電した際の磁極中心位置を
11N、11Sのように便宜的に示している。23は起
動コイルで、ここではリング状に巻回されたコイルに通
電することにより発生する単極の磁極23Nが、前記駆
動コイル11の磁極中心位置11N、あるいは11Sか
ら、位相αだけずらして配置されている。
【0029】このように構成することにより、ロータマ
グネット51が駆動コイル11のデッドポイントに停止
していた場合にあっても、起動コイル23に通電するこ
とにより、ロータ部を回転駆動することができ、駆動コ
イル11のデッドポイントを回避することができる。
【0030】起動コイル23がデッドポイントとなる位
置にロータ部が停止していた場合には、第1の実施の形
態と同様に起動コイル23に通電しても、ロータ部を回
転駆動することはできないが、起動コイル23と駆動コ
イル11とは、αだけ位相がずれているため、駆動コイ
ル11に通電することにより確実に起動することができ
る。
【0031】このように、本発明の第1の実施の形態の
単相モータと同様の効果を得ることができるとともに、
起動コイルの配置等に対する自由度を向上することがで
きる。
【0032】次に、本発明の第3の実施の形態の単相モ
ータについて、図15を参照して説明する。
【0033】本発明の第3の実施の形態の単相モータが
本発明の第1、第2の実施の形態と主に異なる点は、駆
動コイルのデッドポイントを回避した後に、起動コイル
の駆動回路を切断し、起動コイルに電流が流れないよう
にしたことにある。
【0034】図1あるいは図6のように、駆動コイルと
起動コイルとを設けた場合、モータが起動されロータ部
が回転駆動すると、起動コイル21や23の磁極中心位
置を通過するロータマグネット51の極性が変化する度
に、起動コイル21や23には逆起電力が発生し、ロー
タ部の駆動を妨げたりコギングの原因となってしまう。
そこで、図15の駆動コイルと起動コイルとを個別に接
続した場合の回路構成を示すブロック図に示したよう
に、起動時には制御回路の信号により、起動用駆動回
路とSW1をONにするとともに、制御回路の信号に
より、定常回転用駆動回路とSW2をOFFすることに
より、起動コイルのみに通電制御を行い、駆動コイルの
デッドポイントを回避する。その後、制御回路の信号
により、起動用駆動回路とSW1をOFFにするととも
に、制御回路の信号により、定常回転用駆動回路とS
W2をONにすることにより、駆動コイルのみに通電制
御を行い、モータを定常回転させる。このように、駆動
コイルのデッドポイントを回避した後に、起動コイルの
駆動回路を切断し、起動コイルに電流が流れないように
することにより、モータ起動後の起動コイルの逆起電力
による不要トルクの発生を防止し、コギングが発生する
ことのない円滑な回転を得ることができる。
【0035】次に、本発明の第4の実施の形態の単相モ
ータについて、図9乃至図12及び図16乃至図17、
図1を参照して説明する。
【0036】本発明の第4の実施の形態の単相モータが
本発明の第1乃至第3の実施の形態と主に異なる点は、
駆動コイルの磁極間隔と起動コイルの磁極間隔とをほぼ
等しく形成するとともに、モータ起動後は前記駆動コイ
ルと前記起動コイルとを電気的に直列接続あるいは並列
接続し、両コイルにより発生する総合トルクによりロー
タ部を回転駆動したことにある。
【0037】図16は、駆動コイルと起動コイルとを電
気的に直列接続した場合の回路構成を示すブロック図で
あるが、起動時には制御回路の信号により、起動用駆
動回路をONにするとともに、制御回路の信号によ
り、定常回転用駆動回路とSW2をOFFすることによ
り、起動コイルのみに通電制御を行い、駆動コイルのデ
ッドポイントを回避する。その後、制御回路の信号に
より、起動用駆動回路をOFFにするとともに、制御回
路の信号により、定常回転用駆動回路とSW2をON
にすることにより、駆動コイルと起動コイルとを電気的
に直列接続し、両コイルにより発生する総合トルクによ
り、ロータ部を回転駆動させるものである。
【0038】図17は、駆動コイルと起動コイルとを電
気的に並列接続した場合の回路構成を示すブロック図で
あるが、起動時には制御回路の信号により、起動用駆
動回路をONにするとともに、制御回路の信号によ
り、定常回転用駆動回路とSW2をOFFすることによ
り、起動コイルのみに通電制御を行い、駆動コイルのデ
ッドポイントを回避する。その後、制御回路の信号に
より、起動用駆動回路をOFFにするとともに、制御回
路の信号により、定常回転用駆動回路とSW2をON
にすることにより、駆動コイルと起動コイルとを電気的
に並列接続し、両コイルにより発生する総合トルクによ
り、ロータ部を回転駆動させるものである。
【0039】図9は、図1に示すように、駆動コイル1
1の磁極間隔(11Sと11Nとの間隔)と、起動コイ
ル21の磁極間隔(21Sと21Nとの間隔)を等しく
形成した場合に、駆動コイルと起動コイルの位相(電気
角)が90度ずれている場合の各々のコイルにより発生
するトルクと、両コイルを電気的に直列接続あるいは並
列接続した場合に発生する総合トルクの一例を示したも
のであり、図10は、図9と同様に、駆動コイルと起動
コイルの位相が45度ずれている場合の各々のトルクの
発生状況を示したものである。
【0040】ここで、駆動コイルと起動コイルを電気的
に直列接続あるいは並列接続した場合に発生する総合ト
ルクが零になるポイント、すなわち総合トルクのゼロク
ロス点でこれらコイルへの通電方向を切り替えた場合、
図11乃至図12に示すように、絶えずロータ部を所定
の方向に回転させようとするトルクを得ることができ
る。(逆転方向へのトルクは発生しない。) 直列接続した場合には、実質的なコイルの巻数が増加す
ることから、また、並列接続した場合には、実質的にコ
イルに流れる電流が増加することから、駆動コイルのみ
に通電を行った場合に比べて、総合トルクを大きくする
ことができるとともに、モータ起動後も起動コイルを有
効に活用することができ、効率の良い単相モータを得る
ことができる。
【0041】なお、電気的に直列接続あるいは並列接続
された駆動コイルと起動コイルの通電方向は、前記総合
トルクのゼロクロス点近傍で切り替えた場合が最も効率
が良くなるため、ロータ部の(回転)位置を検知するホ
ール素子を、このゼロクロス点近傍に配置することが望
ましいが、総合トルクのゼロクロス点近傍で通電方向の
切り換えが可能であれば、これに限定されるものではな
い。
【0042】次に、本発明の第5の実施の形態の単相モ
ータについて、図13及び図14を参照して説明する。
【0043】本発明の第5の実施の形態の単相モータが
本発明の第1乃至第4の実施の形態と主に異なる点は、
モータ起動時にロータマグネットの停止位置により変化
するロータマグネットの磁束強度を検知するとともに、
この検知信号に基づいて、駆動コイルと起動コイルの通
電制御を行ったことにある。
【0044】図14は、駆動コイルの通電方向を切り替
えるために使用されるホール素子とロータマグネットと
の位置関係(電気角)により、ホール素子の出力電圧が
変化することを示したものであるが、ホール素子の出力
電圧を検出することにより、ロータマグネットの停止位
置が検知できることを示している。
【0045】図13は、このホール素子によりロータマ
グネットの磁束強度を検知し、この検知信号に基づいて
駆動コイルと起動コイルの通電制御を行うフローチャー
トの一例を示したものであるが、1:ロータマグネット
の磁束強度(ホール素子の出力電圧)を検知して、2:
駆動コイルに通電することにより、起動に十分なトルク
が発生する場合(図14の閾値を越える出力電圧(絶対
値)が得られる場合)には、起動時から、5:駆動コイ
ルと起動コイルの両方のコイル(前記駆動コイルと起動
コイルを電気的に直列接続あるいは並列接続したもの)
に通電することにより、3、4:の起動コイルに通電し
て、駆動コイルのデッドポイントを回避するステップを
省略することができるため、モータの起動時間を短縮す
ることができる。
【0046】なお、本発明の実施例1、2にあっては、
「5:駆動コイルと起動コイルの両方のコイルに通電す
る」の部分を「駆動コイルに通電する」と読み替えるこ
とにより、同様に適用が可能である。
【0047】また、3:起動コイルに通電のステップに
おいても、ホール素子の出力電圧に基づいて、起動コイ
ルへの通電方向を最適化することによって、駆動コイル
のデッドポイントを回避する位置までロータマグネット
を回転駆動する場合の、ロータマグネットの回転距離を
短くすることができるため、モータの起動時間を短縮す
ることができる。
【0048】なお、ここでは、駆動コイルの通電方向を
切り換えるために使用されるホール素子により、ロータ
マグネットの磁束強度を検知しているが、この磁束強度
を検知するために、専用のホール素子を設けても良いこ
とは言うまでもなく、数量も1個に限定されるものでは
ない。
【0049】また、ロータマグネット、駆動コイル及び
起動コイルの極数は、説明のために必要最小限にしてあ
るが、これらに限定されるものでないことは言うまでも
ない。
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明にあ
っては次に列挙する効果を得ることができる。
【0050】(1)基台あるいは固定部に設けられた軸
受と、前記軸受により回転自在に支持されたロータ部と
を備え、前記ロータ部は周方向にN極とS極の磁極を交
互に一対以上着磁されたロータマグネットが固着され、
該ロータマグネットと空隙を介して対向する固定部にコ
イルが固着された単相モータにおいて、前記コイルは、
前記ロータ部を回転駆動する駆動コイルと、モータ起動
時に前記ロータ部を前記駆動コイルのデッドポイントを
回避する位置まで回転駆動する起動コイルとを備えるこ
とにより単相モータを構成しているため、駆動コイルが
デッドポイントにある場合にあっても、起動コイルに通
電することによって、駆動コイルのデッドポイントを回
避する位置までロータ部を回転駆動させることができ、
どのような位置にロータ部が停止していても確実に起動
させることができる。
【0051】(2)前記駆動コイルのデッドポイントを
回避した後、前記起動コイルの駆動回路を切断し、起動
コイルに電流が流れないようにすることにより単相モー
タを構成しているため、(1)と同様の効果を得られる
とともに、モータ起動後の起動コイルによる逆起電力の
発生を防止し、コギングが発生することのない円滑な回
転を得ることができる。
【0052】(3)基台あるいは固定部に設けられた軸
受と、前記軸受により回転自在に支持されたロータ部と
を備え、前記ロータ部は周方向にN極とS極の磁極を交
互に一対以上着磁されたロータマグネットが固着され、
該ロータマグネットと空隙を介して対向する固定部にコ
イルが固着された単相モータにおいて、前記コイルは、
前記ロータ部を回転駆動する駆動コイルと、モータ起動
時に前記ロータ部を前記駆動コイルのデッドポイントを
回避する位置まで回転駆動する起動コイルとからなり、
前記駆動コイルの磁極間隔と前記起動コイルの磁極間隔
とを等しく形成し、前記起動コイルを前記駆動コイルか
ら所定の角度だけ位相をづらして配置するとともに、モ
ータ起動後は前記駆動コイルと前記起動コイルとを電気
的に直列接続あるいは並列接続し、両コイルにより発生
する総合トルクにより前記ロータ部を回転駆動すること
により単相モータを構成しているため、(1)と同様の
効果を得られるとともに、駆動コイルと起動コイルを直
列接続した場合には、実質的なコイルの巻数が増加する
ことになることから、また、駆動コイルと起動コイルを
並列接続した場合には、実質的にコイルに流れる電流が
増加することから、定常回転時に駆動コイルのみに通電
を行った場合に比べて、総合トルクを大きくすることが
できるとともに、モータ起動後も起動コイルを有効に活
用することができ、効率の良い単相モータを得ることが
できる。
【0053】(4)モータ起動時に、前記ロータマグネ
ットの停止位置により変化するロータマグネットの磁束
強度を検知するとともに、該検知信号に基づいて前記駆
動コイルと前記起動コイルの通電制御を行うことにより
単相モータを構成しているため、駆動コイルに通電する
ことにより、起動に十分なトルクが発生する場合には、
起動時から、駆動コイルと起動コイルの両方のコイルに
通電することにより、起動コイルに通電して駆動コイル
のデッドポイントを回避するステップを省略することが
でき、モータの起動時間を短縮することができるととも
に、起動コイルに通電する必要がある場合にあっても、
起動コイルへの通電方向を最適化することによって、ロ
ータマグネットの回転距離を短くすることができ、モー
タの起動時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のコイルとロータマ
グネットとの位置関係を模式的に示した図。
【図2】図1の位置関係を直線状に展開した図。
【図3】起動コイルによる動作状態を説明する図。
【図4】起動コイルによる動作状態を説明する図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の単相モータの縦断
面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態のコイルとロータマ
グネットとの位置関係を模式的に示した図。
【図7】起動コイルと駆動コイルの発生トルクを示した
図。
【図8】起動コイルと駆動コイルの発生トルクを示した
図。
【図9】本発明の第4の実施の形態の起動コイル、駆動
コイルの発生トルク及び両コイルに通電した場合の総合
トルクのゼロクロス点を示した図。
【図10】本発明の第4の実施の形態の起動コイル、駆
動コイルの発生トルク及び両コイルに通電した場合の総
合トルクのゼロクロス点を示した図。
【図11】本発明の第4の実施の形態の起動コイル、駆
動コイルの発生トルク及び両コイルに通電した場合の総
合トルクを示した図。
【図12】本発明の第4の実施の形態の起動コイル、駆
動コイルの発生トルク及び両コイルに通電した場合の総
合トルクを示した図。
【図13】本発明の第5の実施の形態の通電制御フロー
チャートを示す図。
【図14】ロータマグネットの停止位置によるホール素
子の出力電圧を示す図。
【図15】本発明の第3の実施の形態の回路構成を示す
ブロック図。
【図16】本発明の第5の実施の形態の回路構成を示す
ブロック図。
【図17】本発明の第5の実施の形態の回路構成を示す
ブロック図。
【符号の説明】
11:駆動コイル、11N,11S:駆動コイルの磁気
中心位置、21,23:起動コイル、21N,21S,
23N:起動コイルの磁気中心位置、51:ロータマグ
ネット、 53:バックヨーク、57:回転軸、
59:ハブ、61:基台、
63:カバー、65:回路基板、
71:軸受、81:ホール素子、
91:ロータ部、α:駆動コイルと位相コイルとの位
相差。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台あるいは固定部に設けられた軸受
    と、前記軸受により回転自在に支持されたロータ部とを
    備え、前記ロータ部は周方向にN極とS極の磁極を交互
    に一対以上着磁されたロータマグネットが固着され、該
    ロータマグネットと空隙を介して対向する固定部にコイ
    ルが固着された単相モータにおいて、 前記コイルは、前記ロータ部を回転駆動する駆動コイル
    と、モータ起動時に前記ロータ部を前記駆動コイルのデ
    ッドポイントを回避する位置まで回転駆動する起動コイ
    ルとからなることを特徴とする単相モータ。
  2. 【請求項2】 前記駆動コイルのデッドポイントを回避
    した後、前記起動コイルの駆動回路を切断し、起動コイ
    ルに電流が流れないようにすることを特徴とする請求項
    1記載の単相モータ。
  3. 【請求項3】 基台あるいは固定部に設けられた軸受
    と、前記軸受により回転自在に支持されたロータ部とを
    備え、前記ロータ部は周方向にN極とS極の磁極を交互
    に一対以上着磁されたロータマグネットが固着され、該
    ロータマグネットと空隙を介して対向する固定部にコイ
    ルが固着された単相モータにおいて、 前記コイルは、前記ロータ部を回転駆動する駆動コイル
    と、モータ起動時に前記ロータ部を前記駆動コイルのデ
    ッドポイントを回避する位置まで回転駆動する起動コイ
    ルとからなり、前記駆動コイルの磁極間隔と前記起動コ
    イルの磁極間隔とを等しく形成し、前記起動コイルを前
    記駆動コイルから所定の角度だけ位相をづらして配置す
    るとともに、モータ起動後は前記駆動コイルと前記起動
    コイルとを電気的に直列接続あるいは並列接続し、両コ
    イルにより発生する総合トルクにより前記ロータ部を回
    転駆動することを特徴とする単相モータ。
  4. 【請求項4】 モータ起動時に、前記ロータマグネット
    の停止位置により変化するロータマグネットの磁束強度
    を検知するとともに、該検知信号に基づいて前記駆動コ
    イルと前記起動コイルの通電制御を行うことを特徴とす
    る請求項1、2または3記載の単相モータ。
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