JPH08214524A - ブラシレスモータ及びそのドライブ方式 - Google Patents

ブラシレスモータ及びそのドライブ方式

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JPH08214524A
JPH08214524A JP7037701A JP3770195A JPH08214524A JP H08214524 A JPH08214524 A JP H08214524A JP 7037701 A JP7037701 A JP 7037701A JP 3770195 A JP3770195 A JP 3770195A JP H08214524 A JPH08214524 A JP H08214524A
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magnetic pole
coil
rotor magnet
brushless motor
poles
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Isao Kaneda
勲 金田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な構造上の工夫を要することなく、高い
起動信頼性、高トルクを得る。 【構成】 環状に巻回されたコイル38の軸方向両面に
それぞれ、コイル38の外周にほぼ交互に配置される複
数の磁極歯35、37を有する一対の磁極板34、36
を配置し、コイル38の外周部に周方向にN極とS極と
が交互に配列された円筒状のロータマグネット26を回
転自在に設け、このロータマグネット26と各磁極歯3
5、37とを半径方向に対向させ、かつ一対の磁極板3
4、36の少なくとも一部分を結晶の磁化容易軸が方向
性を有する方向性磁性体により構成したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネット式小型モー
タ全般、ファンモータおよび各種マイクロモータ等に好
適なブラシレスモータ及びそのドライブ方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マグネット式小型モータ等の
ブラシレスモータにあっては、各種形状のものが採用さ
れているが、なかでも構造が簡単で小型化に適したモー
タとして、インダクタ型モータがある。このインダクタ
型モータは、環状のコイルボビンにコイルを巻装し、こ
のコイルボビンの両端に磁極板を配置すると共に、それ
ぞれの磁極板に設けられたポールつまり磁極歯を、周面
に磁極が順次着磁されたロータマグネットの周面を囲む
ように配置したものである。
【0003】この場合、ロータ及びステータが等方性で
あれば各磁極歯との相対位置に拘らず、必ず死点を形成
するため、あるいは回転方向が定まらないことがあるた
め、ロータの起動信頼性を高めかつ常に一定方向に回転
させる手段、例えば起動補助コイルや隈取板が必要であ
る。前者においては回転中無作用となる部分、後者にお
いては前記磁極歯の一部に代えてあるいは各磁極歯と共
に磁気的に結合された隈取極を要し、無駄な部分を発生
させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のブラシ
レスモータにあっては、ロータの起動信頼性を確保する
ため、例えば隈取板及び隈取極を必要とするから、構造
が複雑化して組立作業性が悪くなるだけでなく、効率等
の性能が低下すると共に、高価になるという問題を有し
ている。
【0005】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に留意してなされたものであり、その目的とする
ところは、複雑な構造上の工夫を要することなく、高い
起動信頼性、高トルクが得られるブラシレスモータ及び
そのドライブ方式を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のブラシレスモー
タは、前記目的を達成するために、環状に巻回されたコ
イルと、このコイルの軸方向両面に配置されそれぞれコ
イルの内周または外周にほぼ交互に配置される複数の磁
極歯を有する一対の磁極板と、コイルの内周部または外
周部に回転自在に設けられ周方向にN極とS極とが交互
に配列された円筒状のロータマグネットとを備え、この
ロータマグネットと各磁極歯とを半径方向に対向させ、
かつ一対の磁極板の少なくとも一部分を結晶の磁化容易
軸が方向性を有する方向性磁性体により構成したことを
特徴とするものである。この場合、磁極歯においてはそ
の方向性が異なっていることが望ましい。
【0007】また、本発明のブラシレスモータは、前記
目的を達成するために、環状に巻回されたコイルと、こ
のコイルの軸方向両面に配置されそれぞれコイルの内周
または外周にほぼ交互に配置される複数の磁極歯を有す
る一対の磁極板と、コイルの内周部または外周部に回転
自在に設けられ周方向にN極とS極とが交互に配列され
た円筒状のロータマグネットとを備え、ロータマグネッ
トと各磁極歯とを半径方向に対向させ、かつロータマグ
ネットがその着磁方向を放射方向に対して偏位させた部
分を含むことを特徴とするものである。
【0008】そして、第1及び第2の発明において、ロ
ータマグネットの磁極を検知するセンサをロータマグネ
ットに近接して設け、コイルを単相励磁構成とし、セン
サの検知信号に基づき、単相電源により実質的に休止期
間を含まないで通電方向が逆転する双方向通電により駆
動するのがよい。あるいは、コイルを2つの類似仕様の
コイル体から構成し、この両コイル体を交互に駆動する
ようにしてもよい。
【0009】さらに、本発明のブラシレスモータのドラ
イブ方式は、前記目的を達成するために、単相コイル
と、このコイルによって励磁される複数の磁極歯を有す
る方向性磁性体を含んでなる磁極体と、この磁極体と対
向して回転自在に設けられ周方向にN極とS極とが交互
に配列された円筒状のロータマグネットと、ロータマグ
ネットに近接して設けられこのロータマグネットの磁極
を検知するセンサとによりブラシレスモータを構成し、
起動に際して、コイルへの通電を切り換えるために、セ
ンサへの印加電圧極性またはセンサの出力極性あるいは
回転方向指令を反転する手段を備え、方向性磁性体が通
電方向によって異なる磁束分布を呈することにより、少
なくとも一方向の通電においてロータマグネットにより
センサに誘起される電圧のゼロクロスを避けて起動死点
を解消することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】前述のように構成されたブラシレスモータにあ
っては、第1の発明の場合、環状に巻回されたコイルを
励磁すると、一対の磁極板及びこれに形成された各磁極
歯はその磁性体の表層における結晶の磁化容易軸に従っ
て強く磁化され、ある磁極歯においては、その磁化中心
が放射方向線から回転方向にずれるようになり、これに
対向するロータマグネットの磁極との間に磁気的な吸引
力または反発力が発生するが、ロータマグネットに発生
する回転力が等方性素材の場合に比較して偏位するため
に、隈取板等を要することなくロータを回転させること
ができる。
【0011】ここで、一対の磁極板に方向性が付与され
たことにより、磁化中心が放射方向線からずれる磁極歯
が存在することになり、双方向励磁の通電の一方向にお
いてロータと各磁極歯との相対位置による死点の形成が
減少し、起動しやすくなる。
【0012】また、第2の発明の場合、コイルの励磁に
よって一対の磁極板及びこれに形成された各磁極歯が磁
化されると、これに対向するロータマグネットの磁極と
の間に磁気的な吸引力または反発力が生じるが、この
時、ロータマグネットはその磁極の着磁方向が放射方向
に対して偏位しているため、各磁極とロータマグネット
との間の磁力が放射方向に対して偏位し、これにより異
なる通電方向に対して磁場が回転し、回転力が発生する
結果、隈取板等を要することなくロータが回転し始め
る。この理由は、単に異方軸の傾斜による磁束の偏在に
基づいてロータが偏位するだけでなく、電流変化それゆ
え磁化の強さの変化に応じて磁束の偏位が移動すること
にある。
【0013】そして、第1及び第2の発明において、環
状に巻回されたコイルを単相電源により実質的に休止期
間を含まないで通電方向が逆転する双方向通電により駆
動する構成とすれば、コイルの励磁によって一対の磁極
板及び各磁極歯が磁化されると、この残留磁気が消滅す
る以前に今度はコイルが逆方向に励磁され、いわゆる逆
励磁動作が得られ、磁極板における磁気変化の幅が大き
くなり、結果として大きなトルクを発生させることが可
能となる。
【0014】さらに、第3の発明の場合、環状に巻回さ
れたコイルを励磁すると、一対の磁極板及びこれに形成
された各磁極歯はその磁性体の表層における結晶の磁化
容易軸に従って磁化されるが、ある磁極歯においては、
その磁化中心が放射方向線から回転方向にずれるように
なり、これに対向するロータマグネットの磁極との間に
磁気的な吸引力または反発力が生じ、ロータマグネット
に回転力が発生する。
【0015】この時、センサによりロータマグネットの
磁極が検知され、この検知信号に基づいてコイルへの通
電が行われるか、あるいは出力電圧がしきい値に未達の
ときは強制的に通電が行われるが、本発明はこれに引き
続き通電方向の切り換えを実行することを特徴とする。
この切り換えは、センサへの印加電圧極性またはセンサ
の出力極性あるいは回転方向指令が反転されることによ
って実行される。
【0016】従って、ロータマグネットの位置に応じて
コイルに誘起される電圧は、磁極歯の方向性によりセン
サの極性切り換えに応じて位相ずれを生じるが、この位
相ずれを利用するために、センサへの印加電圧極性また
はセンサの出力極性あるいは回転方向指令を反転するこ
とにより、コイルに誘起される電圧のゼロクロスを避け
ることができ、これにより起動死点を解消し、円滑な起
動が可能になる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例につき、図面を参照して説明
する。まず、実施例1を示した図1〜図4を用いて説明
する。この実施例は、ブラシレスモータ(インダクタモ
ータ)をファンモータに適用した場合を示し、図1は分
解斜視図、図2は断面図、図3は概略回路図、図4はト
ルク波形図である。
【0018】ファンモータのハウジング2は、内周に風
洞を形成するほぼ円筒形状の本体部4と、本体部4の両
端に設けられた方形の取付フランジ部6と、送風方向下
流側のフランジ部6における中心部分に3個の支持脚6
を介して配置された基板部10とからなり、これらが合
成樹脂により一体成形されている。ハウジング2の基板
部10には、その中央部に送風方向上流側に向けて円筒
状のベアリングタワー12が突設されており、この内側
にインペラ14の回転シャフト16が含油スリーブ軸受
18を介して回転自在に支持されている。
【0019】前記インペラ14は、外周に複数枚の羽根
20を一体成形したカップ状の合成樹脂製ロータ本体2
2と、このロータ本体22の円筒部内周面に固定された
円筒状のロータヨーク24と、ロータヨーク24の内周
面に固定され周方向に複数の磁極つまりN極とS極とを
交互に形成してなる円筒状ロータマグネット26とを有
し、ロータ本体24の中心に回転シャフト16の基部が
インサート成形されている。回転シャフト16をベアリ
ングタワー12内に挿通し、含油スリーブ軸受18を介
して回転自在に支持した状態では、このインペラ14が
ハウジング2の本体部4内に回転自在に収納される。
【0020】ベアリングタワー12の外側にはステータ
28が配設される。このステータ28は、ベアリングタ
ワー12の外周面に嵌合固定されるホルダ30に、コイ
ルボビン32及びこの両端に位置する一対の上下磁極板
34、36を組み込んで構成され、コイルボビン32に
は単相のコイル38が例えば単巻きされている。このコ
イル38は、後述する制御回路により双方向付勢され、
コイルの励磁電流が実質的に休止期間を含まないで通電
方向が逆転するいわゆる逆励磁動作によって駆動され
る。なお、コイル38は複数のコイル体を並列もしくは
直並列に接続して単相に構成してもよい。
【0021】上下磁極板34、36はそれぞれ、その中
心を挟んだ対称位置に一対の上下磁極歯35、37を有
し、上磁極板34の両上磁極歯35が下磁極板36側に
折曲げられ、下磁極板36の両下磁極歯37が上磁極板
34側に折曲げられ、上下磁極歯35、37がそれぞれ
コイルボビン32の外側において交互に配置されてい
る。この時、各磁極歯35、37はインペラ14のロー
タマグネット26の内周面に若干の隙間を介して対向し
ている。また、このステータ28の軸方向の磁気センタ
はロータマグネット26の磁気センタに対して送風方向
下流側にずれて配置されており、これによりインペラ1
4に所要のスラスト力を作用させている。
【0022】ここで、前記上下磁極板34、36は、結
晶の磁化容易軸が一方向性を示す方向性磁性体つまり方
向性鋼板により構成されており、それぞれの磁化容易軸
は図1に矢印で示すように、それぞれの一対の磁極歯3
5、37を結ぶ中心線に対して一定の偏位角を持った方
向に形成されている。上下磁極板34、36に一体に設
けられた上下磁極歯35、37も同様にその磁化容易軸
が偏位しており、上下磁極歯35、37は軸方向に対し
傾斜した方向にその磁化容易軸を有している。
【0023】ベアリングタワー12の基部外周には、基
板部10の外径にほぼ等しい外径に形成された回路基板
40が固定されている。この回路基板40には、ロータ
の回転位置、具体的にはロータマグネット26の回転位
置を検出するホール素子等の位置検出器42がロータマ
グネット26に近接するように実装され、さらにロータ
の回転制御回路を構成する回路部品が実装されており、
前記ステータ28におけるコイル38の端部はこの回路
基板40上に接続されている。
【0024】ベアリングタワー12の基部開口端には、
合成樹脂からなるスラスト受け部材44が基部側から嵌
着されている。このスラスト受け部材44には、その中
央部に耐摩耗性金属材からなるスラストチップ46が固
着され、これに送風方向下流側に付勢されたシャフト1
6の端部48が当接し、スラスト支持される。なお、ス
ラスト受け部材44には、シャフト16の端部側に形成
された周溝50に係合する抜け止めリング52が装着さ
れ、シャフト16が外力等により抜け出てしまわないよ
うにしている。
【0025】図3は、回転制御回路54の概略構成を示
したものである。この回転制御回路54は、コイル38
に接続されたスイッチング素子、例えばトランジスタブ
リッジT1〜T4をスイッチング制御する制御部56を
有し、この制御部56に位置検出器42からの検出信号
がホールアンプ58を通して入力される。制御部56
は、スタート信号S/T及び回転方向指令信号F/Rに
より、コイル38を実質的に休止期間を含まず磁極板3
4、36の磁化が残留する間に通電方向が逆転する双方
向通電により駆動し、位置検出器42からの検出信号が
一定値の範囲を超えることにより回路網への通電を開始
すると共に、この検出信号が一定値の範囲を交差する方
向に応じて通電方向を切り換え、かつホールアンプ58
からの出力の極性を切り換える。この通電切り換えのタ
イミングは、例えば充放電回路に基づく切換回路57に
よって設定される。すなわちS/T信号により数十ms
の期間コイル38がある方向で励磁された後、通電方向
が反転するステップを少なくとも1回含むことを特徴と
する。
【0026】このような構成のブラシレスモータにあっ
ては、コイルボビン32に巻回されたコイル38への通
電を開始してこれを励磁すると、コイル38によって発
生する磁界により上下磁極板34、36及びこれに形成
された上下磁極歯35、37が磁化される。この時の磁
化方向はその鋼板における結晶の磁化容易軸及び通電方
向に従うため、各磁極歯35、37においては、その磁
化中心が放射方向線からずれるようになり、少なくとも
一方の通電方向においてこれに対向するロータマグネッ
ト26の磁極との間に磁気的な吸引力または反発力が斜
め方向つまり回転方向成分を含んだ方向に生じ、ロータ
マグネット26に回転力が発生し、ロータつまりインペ
ラ14が速やかに回転し始める。この場合の起動トルク
は、電流切り換えの際、最初の通電の励磁が初期値とし
て作用することにより磁束密度変化幅が増加する結果、
増強される。
【0027】ロータが起動すると、位置検出器42によ
りロータマグネット26の回転位置つまり磁極の境目が
検出され、この検出信号によりコイル38への通電方向
を切り換えることにより各磁極歯35、37にロータマ
グネット26の対向磁極と逆極性になる電磁極が形成さ
れ、ロータに連続して回転力を与えることが可能とな
る。
【0028】図4は、この種ブラシレスモータの起動ト
ルク波形を示したものであり、縦軸がトルク値、横軸が
ロータ回転角である。同図において、aは無通電コギン
グトルクを示し、b及びcはそれぞれ位置検出器42の
出力電圧が正の時及び負の時の回転トルクを示してい
る。この場合、磁極板34、36が方向性を有している
ことにより、センサを適切な位置に置いた場合では、等
方性の場合と異なり、ロータマグネット26の磁極検出
に基づく電流の切り換えによるコイル38への誘起電圧
が位置検出器42の極性に応じて位相ずれしている。
【0029】前記制御部56は、この位相ずれを利用
し、例えばホールアンプ58からの位置検出器42の極
性を充放電に応じて反転している。従って、実際に得ら
れる回転トルクは、図4に太線に示すように、位置検出
器42の出力電圧が正の時の回転トルクと負の時の回転
トルクを反転したトルクとに渡ったゼロクロスのないも
のになり、単相励磁にも拘らず起動死点を解消した円滑
な回転が得られることがわかる。
【0030】なお、上述した実施例においては、上下磁
極板34、36を1方向性鋼板により形成した場合を示
したが、これを互いに直交する2方向性を有する方向性
鋼板により形成してもよく、あるいは上下磁極板34、
36の方向性を互いに異ならせてもよく、さらには個別
の磁極歯の配向を周期的もしくはランダムに相違ならし
めてもよい。これらの場合には、前記実施例以上の起動
特性を得ることもできる。
【0031】また、以上は、ステータ28側の方向性に
ついての実施例であるが、ステータ28に対向するロー
タ側に方向性を持たせることにより前述と類似の作用を
行わせることができる。すなわち、前記実施例では、イ
ンペラ14に取り付けたロータマグネット26が、周方
向に配列された複数の磁極それぞれにおいて放射方向に
着磁された場合を示しているが、この着磁方向を放射方
向に対して回転方向に所要角度だけ偏位させる。この場
合、配向方向も偏位せしめ、いわゆる異方マグネットを
構成するようにしてもよい。
【0032】このようにすれば、起動時、上下磁極板3
4、36の各上下磁極歯35、37とロータマグネット
26の各磁極との間に作用する磁気的な吸引力または反
発力が斜め方向つまり回転方向成分を含むことになり、
ロータマグネット26に回転力が発生し、インペラ14
が速やかに回転し始め、かつ空隙距離が一定に保たれる
ことから、低振動、高効率に回転することになる。
【0033】また、前記実施例では、上下磁極板34、
36にそれぞれ一対の磁極歯35、37を設けた場合を
示したが、より多くの磁極歯を設けることもできる。そ
の場合、各磁極歯を磁極板の折曲により形成してもよい
が、磁極板に各磁極歯を溶接や接着等で接合することも
でき、この場合に各磁極歯の方向性をそれぞれ任意に設
定することにより、より回転特性の優れたブラシレスモ
ータを得ることも可能である。
【0034】さらに、前記制御部56では、コイル38
への通電切換に関して位置検出器42の出力極性を反転
する場合を示したが、この反転に代えて位置検出器42
つまりホール素子への印加電圧の極性を反転してもよ
く、あるいは位置検出器42の出力端子を切り換えるよ
うにしてもよく、前述と同様の制御が実現する。
【0035】図5は、本発明の実施例2における回転制
御回路の一部を示している。この実施例では、コイルボ
ビン32に巻回されるコイル38を2つの等しい仕様の
コイル体38a、38bにより構成し、両コイル体38
a、38bにそれぞれスイッチング素子となるトランジ
スタT5、T6を直列に接続すると共に、これらの直列
回路を並列接続して電源端子間に接続したものである。
【0036】そして、図外の制御部により両トランジス
タT5、T6を交互にスイッチングすることにより、こ
の両コイル体38a、38bは交互に駆動され、いわゆ
る2相モータとして機能することになる。
【0037】以上、本発明のブラシレスモータの実施例
について説明したが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱することのない範
囲で種々の変更ないし修正が可能であることは言うまで
もない。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次に記載する効果を奏する。第1の発明の
ブラシレスモータにあっては、コイルの軸方向両面に配
置された一対の磁極板のうち少なくとも一部分を方向性
磁性体により構成したので、通電方向の切り換えに応じ
て両磁極板の各磁極歯とロータマグネットの各磁極との
間の磁気的な吸引力または反発力に回転方向成分を含ま
せることができ、モータ起動時の死点発生を解消でき、
円滑な起動を実現できるものである。このため、従来の
ように隈取板や隈取極を用いるといった構造上の工夫を
必要とせず、構造が簡単となり、安価でしかも高効率の
モータ特性が得られるものである。
【0039】また、第2の発明のブラシレスモータにあ
っては、ロータマグネットの各磁極の着磁方向を放射方
向に対して偏位させたので、一対の磁極板の各磁極歯と
ロータマグネットの各磁極との間の磁気的な吸引力また
は反発力に回転方向成分を含ませることができ、モータ
起動時の死点発生を解消でき、円滑な起動を実現できる
ものである。このため、従来のように隈取板や隈取極を
用いるといった構造上の工夫を必要とせず、構造が簡単
となり、安価でしかも高効率のモータ特性が得られるも
のである。
【0040】さらに、第3の発明のブラシレスモータの
ドライブ方式にあっては、起動時、充放電等に基づくコ
イルへの通電の切り換えに応じて、センサへの印加電圧
極性またはセンサの出力極性あるいは回転方向指令を反
転するため、ロータマグネットの回転検出に拘らず、ゼ
ロクロスを避けることになり、起動死点を解消でき、円
滑な起動を実現できるものである。このため、従来のよ
うに隈取板や隈取極を用いるといった構造上の追加を要
することがなく、構造が簡単となり、安価でしかも高効
率のモータ特性が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラシレスモータをファンモータに適
用した場合の実施例1を示す分解斜視図である。
【図2】図1のファンモータの要部の断面図である。
【図3】図1のファンモータの回転制御回路の概略構成
図である。
【図4】図1のファンモータのトルク波形図である。
【図5】本発明のブラシレスモータの実施例2を示す回
転制御回路の一部の結線図である。
【符号の説明】
26 ロータマグネット 34 上磁極板 35 上磁極歯 36 下磁極板 37 下磁極歯 38 コイル 38a、38b コイル体 42 位置検出器 56 制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状に巻回されたコイルと、該コイルの
    軸方向両面に配置されそれぞれ前記コイルの内周または
    外周にほぼ交互に配置される複数の磁極歯を有する一対
    の磁極板と、前記コイルの内周部または外周部に回転自
    在に設けられ周方向にN極とS極とが交互に配列された
    円筒状のロータマグネットとを備え、前記ロータマグネ
    ットと前記各磁極歯とが半径方向に対向してなるブラシ
    レスモータであって、 前記一対の磁極板は、少なくともその一部が結晶の磁化
    容易軸が方向性を有している方向性磁性体により構成さ
    れ、任意の前記磁極歯においてその配向方向が回転方向
    に対して所定の角度を有していることを特徴とするブラ
    シレスモータ。
  2. 【請求項2】 前記磁極歯における方向性は少なくとも
    一部が異なっている請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 【請求項3】 環状に巻回されたコイルと、該コイルの
    軸方向両面に配置されそれぞれ前記コイルの内周または
    外周にほぼ交互に配置される複数の磁極歯を有する一対
    の磁極板と、前記コイルの内周部または外周部に回転自
    在に設けられ周方向にN極とS極とが交互に配列された
    円筒状のロータマグネットとを備え、前記ロータマグネ
    ットと前記各磁極歯とが半径方向に対向してなるブラシ
    レスモータであって、 前記ロータマグネットは、その着磁方向が放射方向に対
    して偏位している部分を含むことを特徴とするブラシレ
    スモータ。
  4. 【請求項4】 前記ロータマグネットの磁極を検知する
    センサが前記ロータマグネットに近接して設けられ、前
    記コイルは単相励磁され、前記コイルが前記センサの検
    知信号に基づいて、単相電源により実質的に休止期間を
    含まないで通電方向が逆転する双方向通電により駆動さ
    れる請求項1または3記載のブラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 前記コイルは、2つの類似仕様のコイル
    体からなり、該両コイル体が交互に駆動される請求項1
    または3記載のブラシレスモータ。
  6. 【請求項6】 単相コイルと、該コイルによって励磁さ
    れる複数の磁極歯を有する方向性磁性体を含んでなる磁
    極体と、該磁極体と対向して回転自在に設けられ周方向
    にN極とS極とが交互に配列された円筒状のロータマグ
    ネットと、前記ロータマグネットに近接して設けられ該
    ロータマグネットの磁極を検知するセンサとを備えたブ
    ラシレスモータにおいて、起動に際して、前記コイルへ
    の通電を切り換えるために、前記センサへの印加電圧極
    性または前記センサの出力極性あるいは回転方向指令を
    反転する手段を備え、前記方向性磁性体が前記通電方向
    によって異なる磁束分布を呈することにより、少なくと
    も一方向の通電において前記ロータマグネットにより前
    記センサに誘起される電圧のゼロクロスを避けて起動死
    点を解消することを特徴とするブラシレスモータのドラ
    イブ方式。
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