JPWO2018142836A1 - モータ制御装置、ブラシレスモータ、送風装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、ブラシレスモータ、送風装置及びモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

通電するコイルを指定する通電パターンを決定する通電パターン決定部と、通電パターンの決定から次の通電パターンの決定までの時間を通電期間として、通電期間に通電パターンによって決められたコイルに電流を供給する電流供給部と、を備え、電流供給部が、通電期間に電流を供給する供給期間のみである第1動作モードと通電期間に供給期間と電流の供給を停止する停止期間とを含む第2動作モードとを備えたモータ制御装置。【選択図】図3

Description

本開示は、ブラシレスモータを制御する制御方法及びモータ制御装置に関し、モータ制御装置で制御されるブラシレスモータ及びブラシレスモータを用いた送風装置に関する。
従来、ブラシレスモータは、1相の出力は電気角180度の間に一定の通電休止区間を持つ3相以上の交流出力を得る120度通電型インバータにより駆動されている(特許文献1)。
日本国公開公報:特開平6−327286号公報
しかしながら、従来のブラシレスモータでは、通電を行う期間において、コイルに通電される電流の電流実効値が高く、制御回路として大電流を供給可能な回路が必要になり、コストアップにつながる。
また、電流実効値が高いことからコイルからの発熱量が多くなり、マグネットが加熱されることによる磁気特性の変化で、モータの効率が低下する虞もある。また、制御回路にも耐熱性の高い部品を採用する必要があり、このことからも、コストアップにつながる。
そこで、本開示は、上記点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成を有しつつ、ロータの回転精度の変動を抑制し、電流実効値を低減するモータ制御装置、ブラシレスモータ及び送風装置を提供することを目的とする。
また、本開示は、上記点に鑑みてなされたものであり、簡単な動作で、ロータを安定して回転させることができるモータ制御方法を提供することを目的とする。
また、本開示は、上記点に鑑みてなされたものであり、簡単な操作で、ロータの回転精度の変動を抑制し、電流実効値を低減するモータ制御方法を提供することを目的とする。
本開示の例示的なモータ制御装置は、磁極を有するマグネットを含むロータと、複数相のコイルを含むステータとを備えたブラシレスモータの回転を制御するモータ制御装置であって、前記複数相のコイルから通電するコイルを指定する通電パターンを決定する通電パターン決定部と、前記通電パターンの決定から次の通電パターンの決定までの時間を通電期間として、前記通電期間に前記通電パターンによって決められたコイルに電流を供給する電流供給部と、を備え、前記電流供給部は、前記通電期間に電流を供給する供給期間のみである第1動作モードと、前記通電期間に前記供給期間と電流の供給を停止する停止期間とを含む第2動作モードと、を備えることを特徴とする。
例示的な本開示のモータ制御装置、ブラシレスモータ及び送風装置によれば、簡単な構成を有するとともに、ロータの回転精度の変動を抑制し、電流実効値を低減することができる。
図1は、本開示にかかるブラシレスモータの一例の断面図である。 図2は、図1に示すブラシレスモータの概略図である。 図3は、ブラシレスモータの電気的な接続状態を示すブロック図である。 図4は、第1動作モードにおけるスイッチング回路の入力信号と通電パターンとを示す図である。 図5は、第1停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。 図6は、第2停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。 図7は、第3停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。 図8は、第4停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。 図9は、第5停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。 図10は、第6停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。 図11は、第2動作モードにおけるスイッチング回路の入力信号と通電パターンとを示す図である。 図12は、図11に示す第2動作モードの通電期間を拡大した図である。 図13は、1つの通電期間におけるロータを回転させるために必要な電流の総和の最小値を示す図である。 図14は、本開示にかかるブラシレスモータの動作を示すタイミングチャートである。 図15は、本開示にかかるブラシレスモータの動作を示すタイミングチャートである。 図16は本開示にかかる送風装置の一例の要部を拡大した断面図である。
<1.第1実施形態>
以下に本開示の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本開示にかかるブラシレスモータの一例の断面図である。図2は、図1に示すブラシレスモータの概略図である。なお、以下の説明では、シャフトの中心を中心軸とし、シャフトは中心軸周りに回転するものとする。そして、中心軸に沿う方向を軸方向とし、中心軸と直交する方向を径方向とし、中心軸を中心とする円の円周方向を周方向として説明する。また、ロータの回転方向については、ブラシレスモータの上面から見た方向において、図2に示すブラシレスモータを基準として、時計回り方向(CW方向)、反時計回り方向(CCW方向)を定義する。
<1.1 ブラシレスモータの構成>
図1に示すように、本実施形態にかかるブラシレスモータAは、ステータ1と、ケーシング2と、ロータ3と、シャフト4と、軸受5と、軸受収納部材6とを有する。ステータ1は、ケーシング2に覆われる。ロータ3には、シャフト4が、取り付けられる。そして、シャフト4が、2個の軸受5を介して、ケーシング2に支持される。ロータ3は、環状のマグネット34を備え、ステータ1の外部に配置される。すなわち、本実施形態にかかるブラシレスモータAは、ステータ1の外側にロータ3が取り付けられたアウターロータ型のDCブラシレスモータである。なお、本開示は、インナーロータ型のDCブラシレスモータにも適用可能である。以下では、アウターロータ型のDCブラシレスモータについて例示する。
<1.2 ステータの構成>
ステータ1は、ステータコア11と、インシュレータ12と、コイル13とを有する。ステータコア11は、複数枚の鋼板(電磁鋼板)を軸方向に積層した構成を有する。すなわち、ステータコア11は、導電性を有する。なお、ステータコア11は、電磁鋼板を積層した構造に限定されず、単一の部材であってもよい。ステータコア11の製造方法としては、鍛造又は鋳造を挙げることができるが、これらに限定されない。ステータコア11はコアバック111と、ティース112とを備える。コアバック111は、軸方向に延びる円筒形である。ティース112は、コアバック111の外周面から径方向外側に突出する。図2に示すようにステータコア11は、9個のティース112を備える。ティース112は、周方向に等間隔に配列される。すなわち、本実施形態のブラシレスモータAにおいて、ステータ1は、9スロットである。
インシュレータ12は、ティース112を被覆する。インシュレータ12は、樹脂の成形体である。そして、コイル13は、インシュレータ12が被覆されたティース112に導線を巻き回した構成を有する。インシュレータ12によって、ティース112、すなわち、ステータコア11とコイル13とが絶縁される。なお、本実施形態において、インシュレータ12は、樹脂の成型体であるが、これに限定されない。ステータコア11とコイル13とを絶縁することができる構成を広く採用できる。
上述のとおりインシュレータ12は、ステータコア11とコイル13を絶縁する。そのため、ステータコア11において、コアバック111の周囲には、インシュレータ12で被覆されない露出部が、形成される。
そして、ステータ1に備えられた9個のコイル13は、電流が供給されるタイミングによって3系統(以下、3相とする)に分けられる。この3相を、それぞれ、U相、V相、W相とする。つまり、ステータ1は、3個のU相コイル13u、3個のV相コイル13v及び3個のW相コイル13wを備える。図2に示すように、U相コイル13u、V相コイル13v、W相コイル13wは、この順番に反時計回り方向に配列される。すなわち、U相コイル13uの反時計回り方向の隣にはV相コイル13vが配置される。また、V相コイル13vの反時計回り方向の隣にはW相コイル13wが配置される。さらに、W相コイル13wの反時計回り方向の隣にはU相コイル13uが配置される。なお、以下の説明において、3相を分けて説明する必要がない場合には、各相のコイルをまとめて単にコイル13として説明する。
<1.3 ケーシングの構成>
ケーシング2は樹脂製であり、少なくとも露出部を露出させてステータ1を覆う。ケーシング2は、樹脂のモールド成型体である。すなわち、ケーシング2は、コイル13等の電気配線に水が付着することを防ぐ。また、ケーシング2は、ブラシレスモータAの筐体でもある。そのため、ケーシング2は、ブラシレスモータAが用いられる機器のフレーム等への固定に、用いられることができる。そのため、ケーシング2のモールド成型には、ブラシレスモータAを保持することができる強度を有する樹脂が用いられる。なお、ケーシング2はモールド成型体に限らず、樹脂製または金属製のベース部材にステータ1が配置されていてもよい。つまり、ステータ1が非モールドの状態であってもよい。
ケーシング2の軸方向の両端の中央部分には、開口部21を有する。ステータ1のコアバック111の露出部は、開口部21によって外部に露出する。開口部21には、軸受収納部材6に収納された軸受5が取り付けられる。
<1.4 軸受の構成>
図2に示すように、軸受5は、外輪51と、内輪52と、複数のボール53とを備えた、転がり軸受である。軸受5の外輪51は、軸受収納部材6の筒状部61の内面に固定される。また、内輪52は、シャフト4に固定される。
軸受5において、一方の端面は、軸受収納部材6と接触する。また、軸受5の他方の端面は、シャフト4に取り付けられた軸止め輪41と接触する。これにより、シャフト4の抜け止めが行われる。
<1.5 シャフトの構成>
シャフト4は、軸方向に延びる円柱形状である。また、シャフト4は、軸受収納部6を介してケーシング2に取り付けられた2個の軸受5の内輪52に固定される。すなわち、シャフト4は、2個の軸受5に軸方向に離れた2箇所で回転可能に支持される。
シャフト4の軸方向の一方の端部には、軸受5と接触する軸止め輪41が取り付けられる。また、シャフト4の軸方向の他方の端部には、シャフト4に固定されたロータ3に接触する軸止め輪42が取り付けられる。軸止め輪41及び42を取り付けることで、シャフト4の軸方向の移動が抑制される。なお、軸止め輪41、42は、例えば、Cリング等を挙げることができるが、これに限定されない。
<1.6 ロータの構成>
図1に示すように、ロータ3は、内筒31と、外筒32と、連結部33と、マグネット34とを備える。内筒31および外筒32は、軸方向に延びる円筒形である。内筒31および外筒32は、中心線が一致する。内筒31の内周面にシャフト4が固定される。内筒31の軸方向一方側の端部は、軸受5と接触する。また、内筒31の軸方向他方側の端部には、軸止め輪42が接触する。
外筒32は、ステータ1の軸方向と直交する径方向の外側に間隙をあけて配置される。すなわち、ステータ1は、複数相のコイル13u、13v及び13wをシャフト4の径方向にロータ3と対向させて保持する。外筒32の内周面には、マグネット34が備えられる。マグネット34は、ステータコア11のティース112と径方向に対向する位置に、周方向に配列される。マグネット34は、リング形状で複数の磁極を有していても良いし、あるいは、磁極の異なる複数のマグネットを配置してもよい。なお、ロータ3は、6個のマグネット34を周方向に並べて配置した構成を有する。6個のマグネット34は、隣り合う磁極が異なる磁極であり、ロータ3は、6極である。
連結部33は、内筒31と外筒32とを連結する。連結部33は、内筒31の外面から径方向外側に延び、外筒32の内面と接続する。なお、連結部33は、複数本の棒状の部材であってもよい。また、周方向に連続した、円環板状であってもよい。
ロータ3は、シャフト4に対して固定されており、ロータ3とシャフト4とは、同時に回転する。そして、図2等に示すように、ロータ3は、ステータ1の径方向外側に配置される。すなわち、ブラシレスモータAにおいて、ロータ3が中心軸に沿って延びるシャフト4および磁極を有するマグネット34を有する。さらに、ブラシレスモータAは、シャフト4の径方向に位置し、複数相のコイル13のそれぞれをロータ3と対向させて保持するステータ1が配置される。
ブラシレスモータAは、上述した構成を有する。ブラシレスモータAは、6極のマグネット34を有し、9スロットのステータ1を備えた、6極9スロットのブラシレスDCモータである。なお、極数及びスロット数は、上述に限定されるものではなく、ブラシレスDCモータとして駆動可能な極数及びスロット数であればよい。
<1.7 モータ制御装置>
ブラシレスモータAのU相コイル13u、V相コイル13v及びW相コイル13wに所定の順序及び所定の方向で通電することで、各コイル13に磁界が発生する。そして、各コイル13u、13v、13wに発生する磁界は、通電の有無及び通電方向によって、発生する磁界が変化する。各コイル13u、13v、13wで発生する磁界と、マグネット34の磁界とが吸引反発することで、ロータ3に周方向の力が発生する。これにより、ロータ3およびシャフト4が、ケーシング2およびステータ1に対して、回転する。
ブラシレスモータAには、ロータ3を回転駆動させるためのモータ制御装置が設けられる。以下に、モータ制御装置について、図面を参照して説明する。図3は、ブラシレスモータの電気的な接続状態を示すブロック図である。図3に示すように、ブラシレスモータAは、U相コイル13uと、V相コイル13vと、W相コイル13wとが、中性点P1で接続されたY型結線である。なお、ここでは、Y型結線であるが、デルタ型結線であってもよい。
ブラシレスモータAは、電源Pwから供給される電流を、U相コイル13u、V相コイル13v及びW相コイル13wに供給するモータ制御装置8を備える。モータ制御装置8は、通電パターン決定部81と、電流供給部82と、タイマ83とを備える。すなわち、モータ制御装置8は、磁極を有するマグネット34を含むロータ3と、複数相のコイル13u、13v及び13wを含むステータ1とを備えたブラシレスモータAの回転を制御する。
通電パターン決定部81は、U相コイル13u、V相コイル13v及びW相コイル13wのいずれのコイルに、どの方向に電流を流すかの情報を含む通電パターンを決定する。すなわち、通電パターン決定部81は、複数相のコイル13u、13v及び13wから通電するコイルを指定する通電パターンを決定する。通電パターンは、後述のとおり、予め決められている。つまり、通電パターン決定部81は、予め決められた通電パターンの中から通電パターンを決定して、通電パターン情報として、後述する制御部84に送信する。通電パターンの詳細については、後述する。
電流供給部82は、各コイル13u、13v及び13wに電流を供給する。電流供給部82は、制御部84と、スイッチング回路85と、電流制御部86とを備える。
スイッチング回路85は、U相コイル13u、V相コイル13v及びW相コイル13wに対して、所定の方向で電流を流す回路である。スイッチング回路85は、6個のスイッチング素子Q1〜Q6を備えた、いわゆる、インバータ回路である。なお、以下の説明において、スイッチング素子Q1〜Q6について、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6とする場合がある。スイッチング素子Q1〜Q6は、制御部84からの信号に基づいて、ON又はOFFになる素子である。ここでは、バイポーラトランジスタを採用するが、これに限定されず、FET、MOSFET、IGBT等、同様の動作を行う素子を用いてもよい。
図3に示すように、第1スイッチング素子Q1のエミッタと第4スイッチング素子Q4のコレクタとが接続される。すなわち、第1スイッチング素子Q1と第4スイッチング素子Q4は直列に接続される。同様に、第2スイッチング素子Q2のエミッタと第5スイッチング素子Q5のコレクタ、第3スイッチング素子Q3のエミッタと第6スイッチング素子Q6のコレクタとがそれぞれ接続される。そして、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3のコレクタが接続されて、電流制御部86と接続される。また、第4スイッチング素子Q4、第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6のエミッタが接続されるとともに、接地される。
そして、第1スイッチング素子Q1と第4スイッチング素子Q4とを接続する接続線にV相コイル13vの中性点P1と反対側が接続される。第2スイッチング素子Q2と第5スイッチング素子Q5とを接続する接続線にW相コイル13wの中性点P1と反対側が接続される。そして、第3スイッチング素子Q3と第6スイッチング素子Q6とを接続する接続線にU相コイル13uの中性点P1と反対側が接続される。
制御部84は、第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6それぞれのベース端子に動作信号を送信する。スイッチング素子Q1〜Q6は、ベース端子に制御部84からの動作信号を受けていないとき(入力信号がLのとき)OFF、すなわち、電流が流れない。また、スイッチング素子Q1〜Q6は、制御部84から動作信号を受信したとき(入力信号がHのとき)ON、すなわち、電流が流れる。
制御部84は、通電パターン決定部81から送られる通電パターン情報に基づいて、スイッチング素子Q1〜Q6のON又はOFFを決定し、ONにするスイッチング素子に対して動作信号を送信する。また、制御部84は、電流制御部86の制御も行う。すなわち、電流供給部82は、通電パターンに基づいてコイル13u、13v及び13wに電流を供給する。
電源Pwは、交流を直流に変換して、ブラシレスモータAに供給する。電源Pwは、図示を省略した、整流回路と、平滑回路とを備える。整流回路は、例えば、ダイオードブリッジを用いて、交流を直流に変換する。平滑回路は、例えば、抵抗、コンデンサ及びコイル等を用いて、電流の変動(脈動)を平滑にする回路である。整流回路及び平滑回路は、既知の回路を用いており、詳細な説明は省略する。なお、電源Pwは、交流を直流に変換するものに限定されるものではない。電源Pwとして、例えば、直流をそのままの電圧、降圧又は昇圧して、直流をブラシレスモータAに供給する電源であってよい。
電流制御部86は、電源Pwからスイッチング回路85に供給される電流の電流値、供給開始のタイミング、電流波形等を制御する。電流制御部86は、制御部84によって制御される。スイッチング回路85及び電流制御部86は、制御部84に制御されて、同期する。なお、本実施形態のモータ制御装置8では、電流制御部86を制御部84と独立した回路として記載するが、電流制御部86は制御部84に含まれていてもよい。この場合、制御部84の回路の一部として設けられていてもよいし、制御部84で動作するプログラムとして設けられていてもよい。
タイマ83は、通電パターン決定部81に接続される。タイマ83は、時間を計測しており、時間情報を通電パターン決定部81に受け渡す。通電パターン決定部81は、タイマ83からの時間情報に基づいて、通電パターンの決定を行う。
ブラシレスモータAでは、構成のモータ制御装置8によって、各相のコイル13u、13v及び13wへの電流の供給が制御される。また、本実施形態に記載のブラシレスモータAは、ロータ3の位置検出用のセンサを省略した、センサレス方式のブラシレスモータである。以下の説明において、コイル13u、13v及び13wに、電流供給部82から中性点P1に向かって電流が流れる場合に、各コイル13u、13v及び13wのロータ3と対向する側がN極になるとする。
<1.8 通電パターン>
通電パターンについて図面を参照して説明する。図4は、第1動作モードにおけるスイッチング回路の入力信号と通電パターンとを示す図である。第1動作モードM1は、ロータが予め決められた回転速度以上の一定の回転速度で回転する(定常回転とする)ときに実行されるモードである。また、図4に示すタイミングチャートは、ロータ3を定常回転させており、第1動作モードとする。図4において、上から順に第1スイッチング素子Q1〜第6スイッチング素子Q6への入力信号を示す。すなわち、信号がHにあるときには、スイッチング素子はONである。
スイッチング回路85において、直列に接続されたスイッチング素子同士(Q1とQ4、Q2とQ5、Q3とQ6)以外の2個のスイッチング素子をONにすることで、U相コイル13u、V相コイル13v及びW相コイル13wのいずれか2つに電流を供給することができる。例えば、第3スイッチング素子Q3と第4スイッチング素子Q4とをONにすると、電流制御部86からの電流は、U相コイル13uに流れ中性点P1からV相コイル13vに流れる。
通電パターン決定部81が決定する通電パターンは、電流が流れ込むコイル(IN側コイルとする)と、IN側コイルを流れた電流が中性点P1を介して流れ込むコイル(OUT側コイルとする)とを指定する。電流がU相コイル13uに流れ込み、V相コイル13vに流れる場合、U相コイル13uがIN側コイルであり、V相コイル13vがOUT側コイルである。このときの通電パターンをU−Vパターンとする。3相のコイル13u、13v及び13wを備えるブラシレスモータAの場合、W−Vパターン、U−Vパターン、U−Wパターン、V−Wパターン、V−Uパターン及びW−Uパターンの6パターンである。なお、ブラシレスモータAでは、上述の順番で通電パターンを切り替え、通電パターンに対応した電流がコイル13u、13v及び13wに供給されることで、ロータ3が反時計回り方向(CCW方向)に回転する。
図4に示すタイミングチャートでは、横軸が時間である。そして、通電パターンが選択された期間、換言すると、或る通電パターンが決定されてから、次の通電パターンが決定されるまでの時間を通電期間とする。そして、電流供給部82は、通電期間に通電パターンによって決められたコイル13に電流を供給する。制御部84は、通電期間の間、スイッチング素子に駆動信号を送信し続ける。すなわち、或る通電パターンが決定されたことでONになったスイッチング素子は、通電期間の間ONの状態を継続する。なお、図4に示す第1動作モードM1の通電期間を通電期間T1とする。
<1.9 ロータの位置>
図5は、第1停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。図6は、第2停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。図7は、第3停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。図8は、第4停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。図9は、第5停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。図10は、第6停止位置で停止したブラシレスモータを示す図である。
図5〜図10では、ステータ1のコイル13u、13v及び13wと、マグネット34との位置関係を示すが実際には、ロータ3、シャフト4等も含まれる。また、各マグネット34を第1マグネット341〜第6マグネット346として区別する。図5において、上方に位置するマグネットを第1マグネット341とし、反時計回り方向に、第2マグネット342〜第6マグネット346が順に配列される。さらに、図5〜図10には、理解を容易にするため第1マグネット341〜第6マグネット346に磁極(N極又はS極)を示す。
ブラシレスモータAのステータ1のティース112は、磁性鋼板等の磁性体で形成される。そして、各コイル13u、13v及び13wに電流が供給されていないときには、磁束を発生しない。そのため、ブラシレスモータAでは、電流の供給を停止すると、ティース112に巻きつけられたコイルの相に関係なく、ティース112とマグネット34とが磁力で引き合う。そして、ロータ3の慣性力による回転が終了すると、ティース112がマグネット34を引き付け、ロータ3は、マグネット34がティース112に引き付けられて停止する。電力の供給を停止した後のロータ3の停止を自然停止とし、停止位置を自然停止位置とする。
図5〜図10に示すように、ブラシレスモータAにおいて、マグネット34とティース112に取り付けられたコイル13u、13v及び13wとの位置によって、複数の自然停止位置が存在する。図5〜図10に示すロータ3の自然停止位置は、6極9スロットのブラシレスモータAの自然停止位置である。ロータ3の停止位置については、極数及びスロット数によって変化する。なお、図5〜図10の各停止位置を、第1位置Ps1〜第6位置Ps6とする。
例えば、第1位置Ps1にあるとき、通電パターンとしてW−Vパターンが決定されるとする。これにより、W相コイル13wがN極に、V相コイル13vがS極に励磁される。第1マグネット341、第3マグネット343及び第5マグネット345がS極に励磁されたV相コイル13vに引かれる。また、第2マグネット342、第4マグネット344及び第6マグネット346がN極に励磁されたW相コイル13wに引かれる。これにより、ロータ3は、反時計回り方向(CCW方向)に移動する。ロータ3は、図6に示す第2位置Ps2に移動する。
そして、ロータ3が第2位置Ps2にあるとき、通電パターンをU−Vパターンとする。これにより、U相コイル13uがN極に励磁され、V相コイル13vがS極に励磁される。第2マグネット342、第4マグネット344及び第6マグネット346がN極に励磁されたU相コイル13uに引かれる。また、第1マグネット341、第3マグネット343及び第5マグネット345がS極に励磁されたV相コイル13vに引かれる。これにより、ロータ3は、反時計回り方向(CCW方向)に移動する。ロータ3は、図7に示す第3位置Ps3に移動する。
以下、U−Wパターンで通電することで、ロータ3は、図8に示す第4位置Ps4に、V−Wパターンで通電することで、ロータ3は、図9に示す第5位置Ps5に移動する。そして、V−Uパターンで通電することで、ロータ3は、図10に示す第6位置Ps6に移動する。そして、ロータ3が第6位置Ps6にあるときに、W−Uパターンで通電することで、ロータ3は、図5に示す第1位置Ps1から120度回転する。
ブラシレスモータAでは、通電パターンを切り替えてコイル13u、13v及び13wに電流を供給することで、ロータ3が回転する。そして、通電期間T1を変更することで、ロータ3の回転速度を変更することができる。例えば、通電期間T1を短くすることで、次の位置に到達するまでの時間が短くなる、すなわち、回転速度が速くなる。また、ブラシレスモータAにおいて、ロータ3に作用するトルク(力)は、供給される電流によって変化する。
<1.10 ステータコアの昇温>
図1、図2に示すように、ブラシレスモータAでは、磁性鋼板のステータコア11のティース112にコイル13u、13v及び13wが巻きつけられる。そして、コイル13u、13v及び13wへの電流の供給によって、ロータ3が回転する。このとき、コイル13u、13v及び13wはジュール熱で昇温するとともに、コイル13u、13v及び13wの誘導加熱によってステータコア11も昇温される。ブラシレスモータAでは、温度上昇によってマグネット34の磁気特性が変化して、回転特性が低下する虞がある。また、ブラシレスモータAでは、制御部84、スイッチング回路85等の昇温によって故障、破損等しやすい電子部品が近隣に配置される場合がある。
そこで、モータ制御装置8の制御部84は、第1動作モードM1に比べて電流実効値を低減するための第2動作モードM2を備える。図11は、第2動作モードにおけるスイッチング回路の入力信号と通電パターンとを示す図である。図12は、図11に示す第2動作モードの通電期間を拡大した図である。
図11、図12に示すように、第2動作モードM2では、通電期間T1において、供給期間T11と、停止期間T12とを備える。供給期間T11では、スイッチング素子Q1〜Q6をONにしてコイル13u、13v及び13wに電流を供給する。停止期間T12では、スイッチング素子Q1〜Q6をOFFにしてコイル13u、13v及び13wへの電流の供給を停止する。換言すると、第1動作モードM1の通電期間T1は、供給期間T11のみである。すなわち、電流供給部82は、通電期間T1に電流を供給する供給期間T11のみである第1動作モードM1と、通電期間T1に供給期間T11と電流の供給を停止する停止期間T12とを含む第2動作モードM2とを備える。
このように、第2動作モードM2では、通電期間T1内において、電流の供給を行う供給期間T11と供給を停止する停止期間T12とを備える。このように、電流供給部82が供給する電流を制御することで、通電期間T1におけるコイル13u、13v及び13wに供給する電流実効値を下げることができる。これにより、ジュール熱及び誘導による発熱が抑えられる。
供給期間T11及び停止期間T12の詳細について説明する。図13は、1つの通電期間におけるロータを回転させるために必要な電流の総和の最小値を示す図である。ブラシレスモータAにおいて、ロータ3に作用するトルクは、コイル13u、13v及び13wに供給される電流で決まる。そして、ロータ3が回転するためには、コギングトルクよりも大きなトルクがロータ3に作用する必要がある。また、ロータ3が回転を継続するためには、ロータ3が回転し続けるために必要な仕事量以上のエネルギをコイル13u、13v及び13wに供給する必要がある。そして、コイル13u、13v及び13wに印加される電圧が一定であるとすると、通電期間においてコイル13u、13v及び13wに供給される電流の総和が、ロータ3の仕事量となる。図13に示すとおり、ロータ3の回転に必要な電流の総和の最小値をS2とする。
図12に示すように、第2動作モードM2における通電期間T1に供給される電流の総和をS1とする。このとき、第2動作モードM2における通電期間T1の電流の総和S1は、ロータ3の回転に必要な電流の総和の最小値S2よりも大きい。すなわち、第2動作モードM2における供給期間T11の通電期間T1に対する割合は、通電期間T1に供給される電流の総和S1が、ロータ3の回転に必要な電流の総和の最小値S2よりも大きくなる割合である。
このように、電流の総和S1と電流の総和の最小値S2とが成り立つことで、通電期間T1に停止期間T12を設けたとしても、ロータ3の回転は継続される。
さらに、第2動作モードM2において、停止期間T12を設けた場合、停止期間T12には、コイル13u、13v及び13wに電流が供給されないのでロータ3にトルクが作用していない。そのため、通電期間T1に供給期間T11と停止期間T12とを設けることで、通電期間T1において、ロータ3に作用するトルクが変動する。停止期間T12が短い場合には、ロータ3やロータ3に取り付けられる機器の慣性力によってロータ3が回されるため、トルクが作用していなくてもロータ3の回転速度の変化は小さい。一方で、停止期間T12が長くなると、トルクが作用していない時間が長くなり、ロータ3の回転速度の変化が大きくなる。このような、回転速度の変化は、ブラシレスモータAの振動の原因になる。そのため、停止期間T12は、短い方が好ましい。
例えば、通電期間T1に対する供給期間T11の割合をaとすると、電流実効値を抑制しつつ回転速度の変化を低減可能な割合aは、3/4以上とすることが可能である。
以上のように、電流供給部82は、コイル13u、13v及び13wに電流を供給しない停止期間T12を設けた第2動作モードM2を備える。第2動作モードM2を備えることで、ロータ3やロータ3に取り付けられた機器の慣性力が作用する間に、コイル13u、13v及び13wへの電流を停止するため、ロータ3の回転精度(例えば、回転速度)の変動を抑制しつつ、電流実効値を低減する。すなわち、ロータ3の回転精度(例えば、回転速度)の変動を抑制しつつ、消費電力を抑え、ブラシレスモータAの昇温を抑制することが可能である。
<2.第2実施形態>
本開示にかかるブラシレスモータの他の例について図面を参照して説明する。図14は、本開示にかかるブラシレスモータの動作を示すタイミングチャートである。本実施形態におけるブラシレスモータA及びモータ制御装置8の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、詳細な構成についての説明は省略する。また、ブラシレスモータA及び制御部8の各構成は、第1実施形態に準ずるものとする。図14において、上段は電源Pwから電流供給部82に印加される電圧Vnの時間変化を示す。下段は電流供給部82の動作モードを示す。
上述したように、本開示のモータ制御装置8の電流供給部82が、第1動作モードM1と第2動作モードM2とを有する。そして、第2動作モードM2でコイル13u、13v及び13wに電流を供給することで、電流実効値を下げることができる。
図3に示すように、ブラシレスモータAでは、電源Pwで交流を直流に変換する。電源Pwには、平滑回路を備えるが、電流供給部82に印加される電圧Vnは、一定の幅で変動する。そのため、電流供給部82からコイル13u、13v及び13wに供給される電流も一定の幅で変動する。そこで、電流供給部82は、印加される電圧Vnが所定の値以上のときには、電流供給部82からコイル13u、13v及び13wに供給する電流の実効値を下げるため、第2動作モードM2で動作する。すなわち、電流供給部82は、外部から供給される電圧Vnが予め決められた電圧Vthよりも小さいときには第1動作モードM1で動作し、外部から供給される電圧Vnが予め決められた電圧Vth以上になったときに第2動作モードM2での動作に切り替わる。
つまり、図14に示すように、制御部84は、印加される電圧Vnが閾値Vthよりも小さいとき、電流供給部82を第1動作モードM1で制御する。また、制御部84は、印加される電圧Vnが閾値Vth以上のとき、電流供給部82を第2動作モードM2で制御する。このように、電流供給部82を駆動することで、印加される電圧Vnのリップルによって、コイル13u、13v及び13wに供給する電流の実効値が上昇するのを抑えることができる。これにより、消費電力を抑え、コイル13u、13v及び13wのジュール熱及びステータコア11の誘導加熱によるブラシレスモータAの昇温を抑制することができる。
図14では、印加された電圧Vnと閾値Vthとの大小で第1動作モードM1と第2動作モードM2とを切り替える。しかしながら、実際には、通電期間T1の途中で、印加された電圧Vnと閾値Vthの大小が変化する場合もある。その場合、現在の通電期間T1が終了するまでは、現在の動作モードでの動作を継続し、通電期間T1が切り替わるとともに、動作モードを切り替えるようにしてもよい。
<3.第3実施形態>
開示にかかるブラシレスモータの他の例について図面を参照して説明する。図15は、本開示にかかるブラシレスモータの動作を示すタイミングチャートである。本実施形態におけるブラシレスモータA及びモータ制御装置8の構成は、第1実施形態と同じである。そのため、詳細な構成についての説明は省略する。図15において、上段は通電期間T1の時間変動を示す。下段は電流供給部82の動作モードを示す。
上述するように、通電期間T1を変更することで、ロータ3の回転速度を変更することが可能である。ブラシレスモータAでは、通電期間T1が短いときは、長いときに比べてロータ3の回転速度が速い。
例えば、ロータ3の回転速度が速い場合、ロータ3やロータ3に取り付けられた機器の慣性力は、回転速度が遅い場合に比べて大きい。つまり、ロータ3の回転速度が速い場合には、ロータ3に作用するトルクが停止されたとしても、ロータ3の回転速度が低下しにくい。逆に、回転速度が遅い場合には、ロータ3に作用するトルクが停止されると、ロータ3の回転速度が低下しやすい。
そこで、制御部84は、ロータ3の回転速度が予め決めた回転速度のときの通電期間を閾値Tthとして保持する。そこで、制御部84は、通電期間T1の長さが閾値Tth以下のとき、すなわち、ロータ3の回転速度が一定の速度以上のとき、第2動作モードM2で電流供給部82を制御する。また、制御部84は、通電期間T1の長さが閾値Tthよりも長いとき、すなわち、ロータ3の回転速度が一定の速度よりも低いとき、第1動作モードM1で電流供給部82を制御する。すなわち、電流供給部82は、通電期間T1の長さが予め決められた長さTthよりも長いとき、第1動作モードM1で動作する。また、電流供給部82は、通電期間T1の長さが予め決められた長さTth以下になったとき、第2動作モードM2で動作する。
つまり、電流供給部82は、通電期間T1の長さと閾値Tthの長さの大小で、第1動作モードM1と第2動作モードM2とに切り替えて動作する。換言すると、ロータ3の回転速度が速く、慣性力によって回転が維持されやすいとき、電流供給部82は、電流実効値を低減できる第2動作モードM2で動作する。また、ロータ3の回転速度が遅く、慣性力による回転が維持されにくいとき、電流供給部82は、第1動作モードM1で動作する。以上のように、電流供給部82が、第1動作モードM1と第2動作モードM2とを切り替えて動作することで、ロータ3の回転精度(回転速度等)の変動を抑制しつつ、電流実効値を低減できる。すなわち、ロータ3の回転精度(回転速度等)の変動を抑制しつつ、消費電力を抑え、ブラシレスモータAの昇温を抑えることができる。
以上示したブラシレスモータAでは、ロータ3の位置を検出するセンサを備えない、いわゆる、センサレス方式であったが、これに限定されない。例えば、ホール素子等を含むロータ位置検出センサや、誘導起電力に基づいてロータの位置を検出する検出回路等の検出部を備えていてもよい。このような構成の場合、通電期間T1は、検出部によるロータ3の位置の情報に基づいて決定される。このような場合でも同様に、電流供給部82が、第1動作モードM1と第2動作モードM2とを備えることが可能である。
<4.第4実施形態>
本開示にかかるブラシレスモータを用いた機器の一例である送風装置について、図面を参照して説明する。図16は本開示にかかる送風装置の一例の要部を拡大した断面図である。図16は、ブラシレスモータAが取り付けられる部分を拡大した断面図を示す。
送風装置Fnは、ブラシレスモータAを含んでいる。シャフト4に対して固定されたロータ3が羽根車Iwと同一の部材で構成される。すなわち、送風装置Fnは、ブラシレスモータAと、シャフト4に取り付けられてシャフト4と共に回転する羽根車Iwとを備える。送風装置Fnは、ロータ3の外筒32の外周に設けられたインペラImを備える。インペラImは、シャフト4を中心に周方向に等間隔に並んでいる。インペラImは、ロータ3の回転によって、軸方向の空気の流れを発生させる。なお、羽根車Iwは、ロータ3とは別部材で構成されてもよい。このとき、羽根車Iwはロータ3に接合されるカップ部材を備え、カップ部材の外周にインペラImが設けられる。
送風装置Fnが、例えば、ヘアドライヤ等の使用者が手に持って使用する機器に備えられる場合がある。送風装置Fnに、本開示にかかるブラシレスモータAを用いることで、送風装置Fnのロータの回転精度(例えば、回転速度)の変動を抑制しつつ、消費電力を抑えることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
本開示は、ヘアドライヤ等に備えられる送風装置を駆動するモータとして用いることができる。
A・・・ブラシレスモータ、1・・・ステータ、11・・・ステータコア、111・・・コアバック、112・・・ティース、12・・・インシュレータ、13・・・コイル、13u・・・U相コイル、13v・・・V相コイル、13w・・・W相コイル、2・・・ケーシング、21・・・開口部、3・・・ロータ、31・・・内筒、32・・・外筒、33・・・連結部、34・・・マグネット、341・・・第1マグネット、342・・・第2マグネット、343・・・第3マグネット、344・・・第4マグネット、345・・・第5マグネット、346・・・第6マグネット、4・・・出力軸、41・・・軸止め輪、42・・・軸止め輪、5・・・軸受、51・・・外輪、52・・・内輪、53・・・ボール、6・・・軸受収納部材、8・・・モータ制御装置、81・・・通電パターン決定部、82・・・電流供給部、83・・・タイマ、84・・・制御部、85・・・スイッチング回路、86・・・電流制御部、Pw・・・電源、Im・・・インペラ、Iw・・・羽根車、Fn・・・送風装置、Q1・・・第1スイッチング素子、Q2・・・第2スイッチング素子、Q3・・・第3スイッチング素子、Q4・・・第4スイッチング素子、Q5・・・第5スイッチング素子、Q6・・・第6スイッチング素子、Ps1・・・第1位置、Ps2・・・第2位置、Ps3・・・第3位置、Ps4・・・第4位置、Ps5・・・第5位置、Ps6・・・第6位置、T1・・・通電期間、T11・・・供給期間、T12・・・停止期間、Vn・・・供給される電圧、M1・・・第1動作モード、M2・・・第2動作モード、Vth・・・閾値、Tth・・・閾値

Claims (10)

  1. 磁極を有するマグネットを含むロータと、
    複数相のコイルを含むステータと、
    を備えたブラシレスモータの回転を制御するモータ制御装置であって、
    前記複数相のコイルから通電するコイルを指定する通電パターンを決定する通電パターン決定部と、
    前記通電パターンの決定から次の通電パターンの決定までの時間を通電期間として、前記通電期間に前記通電パターンによって決められたコイルに電流を供給する電流供給部と、
    を備え、
    前記電流供給部は、
    前記通電期間に電流を供給する供給期間のみである第1動作モードと、
    前記通電期間に前記供給期間と電流の供給を停止する停止期間とを含む第2動作モードと、を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記第2動作モードにおける前記供給期間の前記通電期間に対する割合は、前記通電期間に供給される電流の総和が、前記ロータの回転に必要な電流の総和の最小値よりも大きくなる割合である請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記電流供給部は、前記通電期間の長さが予め決められた長さよりも長いときには、前記第1動作モードで動作し、前記通電期間の長さが予め決められた長さ以下になったときに、前記第2動作モードでの動作に切り替わる請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記電流供給部は、外部から供給される電圧が予め決められた電圧よりも小さいときには前記第1動作モードで動作し、外部から供給される電圧が予め決められた電圧以上になったときに前記第2動作モードでの動作に切り替わる請求項1から請求項3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 中心軸に沿って延びるシャフトおよび磁極を有するマグネットを備えたロータと、
    前記シャフトの径方向に位置し、複数相のコイルのそれぞれを前記ロータと対向させて保持するステータと、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載のモータ制御装置と、を備えたブラシレスモータ。
  6. 請求項5に記載のブラシレスモータと、
    前記シャフトに取り付けられて前記シャフトと共に回転する羽根車と、を備えた送風装置。
  7. 磁極を有するマグネットを含むロータと、
    複数相のコイルを含むステータと、
    を備えたブラシレスモータの回転を制御するモータ制御方法であって、
    前記複数相のコイルから通電するコイルを指定する通電パターンを決定し、前記通電パターンの決定から次の通電パターンの決定までの時間を通電期間として、前記通電パターンによって決められたコイルに電流を供給し、
    前記コイルへの電流の供給は、
    前記通電期間に電流の供給を行う供給期間のみを含む第1動作モードと、
    前記通電期間に前記供給期間と電流の供給を停止する停止する停止期間とを含む第2動作モードと、を備えた複数の動作モードを用いて実行されることを特徴とするモータ制御方法。
  8. 前記第2動作モードにおける前記供給期間の前記通電期間に対する割合は、前記通電期間に供給される電流の総和が、前記ロータの回転に必要な電流の総和の最小値よりも大きくなる割合である請求項7に記載のモータ制御方法。
  9. 前記通電期間の長さが予め決められた長さよりも長いときには、前記第1動作モードで動作し、前記通電期間の長さが予め決められた長さ以下になったときに、前記第2動作モードでの動作に切り替わる請求項7又は請求項8に記載のモータ制御方法。
  10. 外部から供給される電圧が予め決められた電圧よりも小さいときには前記第1動作モードで動作し、外部の電力源から供給される電圧が予め決められた電圧以上になったときに前記第2動作モードでの動作に切り替わる請求項7から請求項9のいずれかに記載のモータ制御方法。
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