JP2002359425A - サブマウントおよび半導体装置 - Google Patents

サブマウントおよび半導体装置

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JP2002359425A JP2002040436A JP2002040436A JP2002359425A JP 2002359425 A JP2002359425 A JP 2002359425A JP 2002040436 A JP2002040436 A JP 2002040436A JP 2002040436 A JP2002040436 A JP 2002040436A JP 2002359425 A JP2002359425 A JP 2002359425A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザ素子の端面上へのはんだのはい
上がりを防止することが可能なサブマウントおよびその
サブマウントを用いた半導体装置を提供する。 【解決手段】 サブマウント3は、サブマウント基板4
と、サブマウント基板4の表面上に形成され、複数の端
面を有するはんだバリア膜7と、はんだバリア膜7の上
部表面を覆うように形成され、はんだバリア膜7の複数
の端面の少なくとも一部から外側に延在する端部10を
有するはんだ膜8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、サブマウントお
よび半導体装置に関し、より特定的には、半導体レーザ
素子を搭載するサブマウントおよびこのサブマウントを
用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体レーザ素子を備える半導体
装置が知られている。このような半導体装置の一種は、
図15に示すようにサブマウント103に半導体レーザ
素子102を搭載することにより製造される。図15
は、従来の半導体装置の製造方法を説明するための断面
模式図である。図15を参照して、従来の半導体装置の
製造方法を説明する。
【0003】図15に示すように、従来の半導体装置の
製造方法では、まず半導体レーザ素子102を搭載する
ためのサブマウント103を準備する。サブマウント1
03は、窒化アルミニウム(AlN)を含む基板104
と、基板104上に形成されたチタン(Ti)を含む膜
および白金(Pt)を含む膜の積層膜105(Ti/P
t積層膜105)と、このTi/Pt積層膜105上に
形成された電極層としての金(Au)膜106と、この
Au膜106上に形成された白金(Pt)を含むはんだ
バリア膜107と、はんだバリア膜107上に形成され
た金(Au)錫(Sn)系はんだを含むはんだ108と
からなる。サブマウント103において、Ti/Pt積
層膜105、Au膜106、はんだバリア膜107およ
びはんだ108を形成する方法は、従来の蒸着法、スパ
ッタリング法あるいはめっき法などの成膜方法およびフ
ォトリソグラフィ法あるいはメタルマスク法などのパタ
ーニング方法を用いることができる。
【0004】図15に示したようなサブマウント103
を準備した後、サブマウント103のはんだ108を加
熱・溶融した状態で半導体レーザ素子102を矢印11
4に示すようにはんだ108上の所定の位置に搭載する
(ダイボンド工程を実施する)。この後、はんだ108
を冷却して凝固させる。この結果、はんだ108によっ
てレーザ素子102がサブマウント103上に接着固定
される。この後、図示しないヒートシンクにサブマウン
ト103の裏面側をはんだなどで接続・固定することに
より、半導体レーザ素子を備える半導体装置を得ること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図15に示したような
工程により製造される従来の半導体装置では、以下のよ
うな問題があった。すなわち、半導体レーザ素子102
(図15参照)をサブマウント103(図15参照)に
搭載する際、図16に示すように半導体レーザ素子10
2の端面112上にはんだ108が部分的にはい上がっ
た(はんだ108の一部が半導体レーザ素子102の端
面112を部分的に覆った状態となっている)はい上が
り部130が形成される場合があった。図16は従来の
半導体装置の問題点を説明するための断面模式図であ
る。
【0006】一方で、近年の半導体レーザ素子の高出力
化に伴い、放熱性に優れた下面発光型の半導体レーザ素
子102(図16参照)が用いられるようになってきて
いる。下面発光型の半導体レーザ素子102では、レー
ザ光の発振部(発光部)が半導体レーザ素子102の下
面側(はんだ108(図16参照)との接合部側)に形
成されている。このように、熱を発生する発光部をサブ
マウント103により近い位置に配置することにより、
放熱特性の優れた半導体装置を得ることができる。
【0007】このような下面発光型の半導体レーザ素子
102において、図16に示すように、その端面112
上にはんだ108がはい上がると、発光部においてはん
だ108による短絡などの不良が発生する。このため、
半導体レーザ素子102においてレーザ光の発振ができ
なくなるといった不良が発生する場合があった。この結
果、半導体装置の歩留りが低下することになっていた。
【0008】この発明は、上記のような課題を解決する
ために成されたものであり、この発明の目的は、半導体
レーザ素子の端面上へのはんだのはい上がりを防止する
ことが可能なサブマウントおよびそのサブマウントを用
いた半導体装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に従ったサブマ
ウントは、サブマウント基板と、サブマウント基板の表
面上に形成され、複数の端面を有するはんだバリア膜
と、はんだバリア膜の上部表面を覆うように形成され、
はんだバリア膜の複数の端面の少なくとも一部から外側
に延在する端部を有するはんだ膜とを備える。
【0010】このようにすれば、サブマウントに半導体
レーザ素子などの半導体素子を搭載するため、半導体素
子とサブマウントとを接合するためのはんだ膜を溶融し
た際、はんだ膜の上記端部が、はんだバリア膜下に位置
する電極膜などの表面であって、上記端部下に位置する
領域上に流動して接触する。そして、この状態で溶融し
たはんだ膜上に半導体素子を搭載すれば、半導体素子と
はんだ膜との間の領域から外側へと流動したはんだ膜の
一部は、はんだバリア膜下に位置する電極膜などの下地
膜表面上に流れることになる。このため、半導体素子と
はんだ膜との間の領域から外側へと流動したはんだ膜の
一部が、半導体素子の端面上にはい上がるといった現象
(はい上がり)の発生を抑制できる。この結果、サブマ
ウントを用いた半導体装置について、はんだ膜のはい上
がりに起因する不良の発生を抑制できる。したがって、
半導体装置の歩留りの低下を抑制できる。このとき、は
んだバリア膜下に位置する電極膜などの下地膜は、はん
だ膜との濡れ性が半導体装置より良好な材料を含むこと
が好ましい。
【0011】上記サブマウントにおいて、はんだ膜の端
部は、はんだバリア膜の1つの端面以外の全ての端面か
ら外側に延在するように形成されていてもよい。
【0012】この場合、はんだバリア膜の1つの端面以
外の全ての端面側において、はんだ膜が溶融した際、は
んだ膜の端部がはんだバリア膜下に位置する下地膜の表
面を流動することが可能になる。このため、はんだ膜上
に搭載される半導体素子の端面の大部分について、はん
だ膜のはい上がりの発生を抑制できる。
【0013】上記サブマウントは、サブマウント基板と
はんだバリア膜との間に形成され、はんだバリア膜の1
つの端面以外の全ての端面より外側に延在するとともに
はんだ膜の端部下に位置する部分を含む電極膜を備えて
いてもよい。
【0014】この場合、はんだバリア膜の1つの端面以
外の全ての端面側において、はんだ膜の溶融時に、はん
だ膜の端部を電極膜の上部表面に接触させることができ
る。つまり、電極膜を、はんだ膜の端部が接触・流動す
るための下地膜として利用できる。
【0015】上記サブマウントは、サブマウント基板と
はんだバリア膜との間に形成され、はんだバリア膜の端
面より外側に延在するとともにはんだ膜の端部下に位置
する部分を含む電極膜を備えていてもよい。
【0016】この場合、はんだ膜の溶融時に、はんだ膜
の端部を電極膜の上部表面に接触させることができる。
つまり、電極膜を、はんだ膜の端部が接触・流動するた
めの下地膜として利用できる。
【0017】上記サブマウントにおいて、電極膜は、は
んだ膜の端部より外側に延在する延在部を含んでいても
よい。
【0018】この場合、はんだ膜が溶融した際に、はん
だ膜の端部がはんだ膜の中央部から外側へと流動するこ
とが可能な領域を電極膜の表面において確保することが
できる。したがって、はんだ膜の溶融時には、半導体素
子とはんだ膜との間の領域から外側へと流動したはんだ
膜の一部が電極膜の延在部の表面へと流動するので、は
んだ膜の一部が半導体素子の端面上にはい上がるといっ
た現象の発生を効果的に抑制できる。
【0019】上記サブマウントにおいて、はんだ膜の端
部は電極膜においてはんだ膜の端部下に位置する部分に
接触していてもよい。
【0020】この場合、はんだ膜が溶融した際、はんだ
膜の端部が電極膜の表面を確実に流動することになる。
したがって、はんだ膜と半導体素子との間から外側へ流
動した、溶融したはんだ膜(溶融はんだ)の一部が、半
導体素子の端面上にはい上がるという現象の発生を効果
的に抑制できる。
【0021】上記サブマウントは、サブマウント基板と
はんだバリア膜との間において、サブマウント基板の表
面に接触するように形成された密着膜と、密着層上に形
成された拡散防止膜とを備えていてもよく、電極膜は拡
散防止膜上に配置されていてもよい。
【0022】この場合、はんだ膜上に搭載される半導体
素子と、サブマウント基板とを確実に接続できるので、
サブマウントを用いた半導体装置の信頼性を向上させる
ことができる。
【0023】上記サブマウントにおいて、密着膜はチタ
ンを含んでいてもよく、拡散防止膜は白金を含んでいて
もよく、電極膜は金を含んでいてもよく、はんだバリア
膜は白金を含んでいてもよく、はんだ膜は金錫系はんだ
を含んでいてもよい。
【0024】この場合、上述のような材料は、それぞれ
の膜の材料として特に適しているため、サブマウントの
信頼性を向上させることができる。
【0025】上記サブマウントは、電極膜上において、
はんだバリア膜と間隔を隔てて形成された凸部を備えて
いてもよい。
【0026】この場合、はんだ膜が溶融した際、電極膜
上を流動するはんだ膜の端部を上記凸部によりせき止め
ることができる。つまり、凸部により、溶融したはんだ
膜の端部が流動する領域を予め規定することができる。
したがって、溶融したはんだ膜の端部が、電極膜の表面
に形成された他の部分(たとえば、ボンディングパッド
部)に到達して、サブマウントを用いた半導体装置が正
常に作動しなくなる(たとえば電気的な接触不良が発生
する)といった問題の発生を抑制できる。
【0027】上記サブマウントにおいて、サブマウント
基板は窒化アルミニウムを含んでいてもよい。
【0028】この場合、窒化アルミニウムは熱伝導率が
高いため、放熱特性の優れたサブマウントを得ることが
できる。本発明に従った上記サブマウントを用いた半導
体装置であって、はんだ膜上に搭載された半導体レーザ
素子を備える。
【0029】このようにすれば、半導体レーザ素子の端
面上にサブマウントのはんだ膜の一部がはい上がるとい
った不良の発生を抑制できる。このため、レーザの発振
を確実に行なうことが可能な半導体装置を得ることがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一ま
たは相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は
繰返さない。
【0031】(実施の形態1)図1は、本発明による半
導体装置の実施の形態1を示す断面模式図である。図2
は、図1の線分II−IIにおける部分断面模式図であ
る。図1および図2を参照して、本発明による半導体装
置の実施の形態1を説明する。
【0032】図1および図2に示すように、半導体装置
1は、サブマウント3にレーザ素子2が搭載された構造
を有している。サブマウント3は、窒化アルミニウム
(AlN)を含むサブマウント基板としての基板4と、
密着膜としてのチタン(Ti)を含む膜および拡散防止
膜としての白金(Pt)を含む膜の積層膜5(Ti/P
t積層膜5)と、このTi/Pt積層膜5上に形成され
た電極膜としての金(Au)膜6と、このAu膜6上に
形成され、白金(Pt)を含むはんだバリア膜7と、は
んだバリア膜7を覆うとともに、Au膜6の上部表面に
接触するように形成された金(Au)錫(Sn)系はん
だを含むはんだ8とからなる。Au膜6の上部表面にお
いて、はんだバリア膜7が配置された領域と隣接する領
域には、ボンディングパッド部9が配置されている。な
お、上述のような密着膜、拡散防止膜などを形成するこ
とで、サブマウント3の基板4とレーザ素子2とを確実
に接続できる。したがって、半導体装置1の信頼性を向
上させることができる。
【0033】レーザ素子2とサブマウント3とは、はん
だ膜としてのはんだ8によって接続されている。図1に
示すように、レーザ素子2の幅よりもはんだバリア膜7
の幅の方が小さくなっている。そして、レーザ素子2を
サブマウント3へと接続するはんだ8の外周部10は、
はんだバリア膜7の外周部を囲むとともにAu膜6の上
部表面に接触した状態となっている。また、端部として
の外周部10の側面は、Au膜6の上部表面に対して傾
斜した状態となっている。
【0034】また、図2に示すように、レーザ素子2の
レーザが出射される側の素子端面12と、はんだ端面1
1とはんだバリア膜端面13とは、ほぼ同一平面上に存
在するように配置されている。この結果、はんだ8の外
周部10は、はんだバリア膜7の1つの端面(はんだ端
面11(図2参照))以外の全ての端面から外側に延在
するように形成されることになる。なお、はんだ8の外
周部10は、はんだバリア膜7の複数の端面の少なくと
も一部から外側に延在するように配置されていればよ
い。また、はんだ8の外周部10は、レーザ光が出射さ
れる端面12も含めた全ての端面から外側に延在するよ
うに配置されていてもよい。
【0035】このように、はんだバリア膜7の上部表面
および端面の少なくとも一部を覆うようにはんだ8が配
置されるとともに、はんだ8の外周部10の少なくとも
一部がAu膜6の上部表面と接触しているため、後述す
る製造工程において示すように、レーザ素子2をサブマ
ウント3へとダイボンドする際、溶融したはんだ8がレ
ーザ素子2の端面上にはい上がることなく、Au膜6の
上部表面においてはんだ8が横方向に広がることになる
(レーザ素子2の端面にはんだ8がはい上がることを防
止できる)。これは、Au膜6に対するはんだ8の濡れ
性が、レーザ素子2に対するはんだ8の濡れ性より良好
なためである。この結果、レーザ素子2においてレーザ
発光部の端面をはんだ8が覆う、あるいはレーザ発光部
がはんだ8によって短絡するといったことに起因して、
レーザ素子2でのレーザ光の発振ができなくなるという
問題の発生を抑制できる。なお、電極膜としてのAu膜
6に代えて、他の材料を電極膜の材料として用いる場
合、はんだ8との濡れ性がレーザ素子2の表面より良好
な材料を用いることが好ましい。
【0036】図1および2に示した半導体装置において
は、サブマウント3を構成する基板4の材料として、セ
ラミック、半導体、あるいは金属を用いてもよい。基板
4を構成する材料としてのセラミックとしては、たとえ
ば上述した窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニ
ウム(Al23)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素
(Si34)などを主成分としたものを挙げることがで
きる。また基板4を構成する材料としての半導体として
は、たとえばシリコン(Si)を挙げることができる。
また基板4を構成する材料としての金属としては、たと
えば銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(M
o)、鉄(Fe)およびこれらを含む合金ならびに複合
材料を用いることができる。
【0037】基板4としては、熱伝導率の高い材料を用
いることが好ましい。基板4の熱伝導率としては、好ま
しくは100W/mK以上であり、より好ましくは17
0W/mK以上である。また、基板4の熱膨張係数は、
レーザ素子2を構成する材料の熱膨張係数に近似してい
ることが好ましい。たとえば、レーザ素子2を構成する
材料としてガリウム砒素(GaAs)あるいはインジウ
ムリン(InP)などを用いる場合、基板4の熱膨張係
数は、好ましくは1×10-5/K以下であり、より好ま
しくは5×10-6/K以下である。
【0038】基板4としてセラミックを用いた場合、基
板4の上面とその上面に対向する下面との間を接続する
ようなスルーホールあるいはその内部に導体(ビアフィ
ル)が充填されたビアホールが形成されていてもよい。
ビアホールに充填される導体(ビアフィル)の主成分と
しては、望ましくは高融点金属、特にタングステン
(W)やモリブデン(Mo)を用いることができる。な
お、上述の導体としては、タングステンやモリブデンな
どの金属導体にさらにチタン(Ti)などの遷移金属、
あるいはガラス成分や基板4を形成する基材の材料(た
とえば窒化アルミニウム(AlN))が含まれていても
よい。
【0039】基板4の表面粗さはRaで1μm以下であ
ることが好ましく、より好ましくはRaで0.1μm以
下である。また、基板4の平面度は5μm以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは1μm以下である。Ra
が1μmを超えるか、平面度が5μmを超える場合、レ
ーザ素子2の接合時に、サブマウント3とレーザ素子2
との間に隙間が発生し、レーザ素子2を冷却する効果が
低下することがある。なお、平面度とは平面形体の幾何
学的に正しい平面からの狂いの大きさをいい、JIS規
格(JISB0621)に規定されている。
【0040】また、Ti/Pt積層膜5を構成するTi
膜(チタン(Ti)を含む膜)は、基板4の上部表面に
接触するように形成された、基板4との密着性が良好な
材料からなるいわゆる密着層(密着膜)である。この密
着層を構成する材料としては、例えば上述したチタン
(Ti)、さらにクロム(Cr)、ニッケルクロム合金
(NiCr)、タンタル(Ta)、およびこれらの化合
物を用いることができる。
【0041】また、Ti/Pt積層膜5を構成する白金
(Pt)膜は、Ti膜の上部表面上に形成されたいわゆ
る拡散防止層(拡散防止膜)である。拡散防止層の材料
としては、例えば上述した白金(Pt)、さらにパラジ
ウム(Pd)、ニッケルクロム合金(NiCr)、タン
グステンチタニウム(TiW)、ニッケル(Ni)、モ
リブデン(Mo)などを用いることができる。また、A
u膜6はいわゆる電極層(電極膜)であって、通常はA
uを主成分とした膜が用いられる。
【0042】はんだバリア膜7の材料としては、白金
(Pt)、ニッケルクロム合金(NiCr)、ニッケル
(Ni)などを用いることができる。また、はんだ8の
材料としては、金錫(AuSn)系はんだ、金ゲルマニ
ウム(AuGe)系はんだ、鉛錫(PbSn)系はん
だ、インジウム錫(InSn)系はんだ、銀錫(AgS
n)系はんだなどの合金はんだ、あるいはこれらの合金
はんだもしくは上述の合金はんだを構成する金属の積層
体を用いることができる。なお、はんだ8として金錫
(AuSn)系はんだを用いる場合、その組成比として
は金(Au)が65質量%以上85質量%以下あるいは
金(Au)が5質量%以上20質量%以下であることが
好ましい。
【0043】なお、上述のTi/Pt積層膜5、Au膜
6、はんだバリア膜7およびはんだ8を、以下メタライ
ズ層ともいう。そして、これらのメタライズ層の形成方
法としては、従来用いられる成膜方法を適宜用いること
ができる。具体的には、上述のメタライズ層の形成方法
として、蒸着法、スパッタリング法などの薄膜形成方
法、あるいはめっき法などを用いることができる。ま
た、上述のTi/Pt積層膜5、Au膜6、はんだバリ
ア膜7およびはんだ8を、所定のパターンを有するよう
に形成するパターニング方法としては、フォトリソグラ
フィ法、メタルマスク法などを用いることができる。
【0044】上述のTi/Pt積層膜5を構成する密着
層としてのチタン(Ti)膜の厚さは、好ましくは0.
01μm以上1.0μm以下である。Ti/Pt積層膜
5を構成する拡散防止層としての白金(Pt)膜の厚さ
は好ましくは0.01μm以上1.5μm以下である。
電極層としてのAu膜6の厚さは好ましくは0.1μm
以上10μm以下である。はんだバリア膜7の厚さは好
ましくは0.01μm以上1.5μm以下である。はん
だ8の厚さは好ましくは0.1μm以上10μm以下で
ある。
【0045】半導体レーザ素子としてのレーザ素子2
は、例えばGaAs半導体あるいはInP半導体、すな
わちIII−V族化合物半導体を用いたレーザ発光素子
であってもよい。また、レーザ素子2は、上面発光型も
しくは下面発光型のいずれでもよい。なお、下面発光型
(レーザ素子2とはんだ8との接合部に対向するレーザ
素子2の側面側においてレーザ素子2の発光部が形成さ
れている方式)のレーザ素子2を用いた場合、発熱部で
ある発光部が基板4により近い位置に配置されることか
ら、半導体装置1の放熱性を向上させることができる。
そして、このような下面発光型のレーザ素子2を用いた
場合、従来の問題点として挙げたはんだ8のレーザ素子
2側面へのはい上がりによる不良の発生確率が大きくな
ることから、本発明による効果が特に顕著である。
【0046】レーザ素子2の表面にはシリコン酸化膜
(SiO2)などの絶縁層および金(Au)などの電極
層といったメタライズ層が形成される。電極層としての
金(Au)層の厚さは、はんだ8との良好な濡れ性を確
保するために0.1μm以上10μm以下であることが
好ましい。
【0047】なお、図1および図2に示した半導体装置
は、ヒートシンクにはんだなどを用いて接続されていて
もよい。具体的には、基板4においてTi/Pt積層膜
5が形成された表面とは反対側に位置する裏面上に密着
層、拡散防止層などを形成した後、基板4の裏面側にシ
ート状のはんだを介してヒートシンクを配置する。ヒー
トシンクと基板4とは、基板4の裏面側に配置された上
記はんだにより接続・固定される。なお、ヒートシンク
と基板4とを接合するためのはんだについては、上記の
ようなシート状のはんだ(はんだ箔)を用いてもよい
し、あらかじめヒートシンクの表面上にはんだを配置し
ておいてもよい。また、あらかじめ基板4の裏面のメタ
ライズ層上にはんだ層を形成しておいてもよい。その場
合は、レーザ素子2とヒートシンクとを同時に基板4に
接合することが好ましい。
【0048】ヒートシンクの材料としては、たとえば金
属あるいはセラミックなどを用いることができる。ヒー
トシンクを構成する金属としては、たとえば銅(C
u)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、鉄
(Fe)およびこれらの金属を含む合金および複合材料
を用いることができる。なお、ヒートシンクの表面には
ニッケル(Ni)、金(Au)およびこれらの金属を含
む膜を形成する表面処理を施すことが好ましい。表面処
理の方法としては、蒸着法あるいはめっき法などを用い
ることができる。ヒートシンクの熱伝導率は高いことが
好ましい。ヒートシンクの熱伝導率としては、好ましく
は100W/mK以上である。
【0049】次に、図1および図2に示した半導体装置
の製造方法を簡単に説明する。図3は、図1および2に
示した半導体装置の製造方法を説明するための断面模式
図である。
【0050】図3に示すように、レーザ素子2を搭載す
るためのサブマウント3を準備する。サブマウント3に
おいて、Ti/Pt積層膜5、Au膜6、はんだバリア
膜7およびはんだ8を形成する方法は、従来の蒸着法、
スパッタリング法あるいはめっき法などの成膜方法およ
びフォトリソグラフィ法あるいはメタルマスク法などの
パターニング方法を用いることができる。
【0051】本発明による半導体装置1(図1参照)を
構成するサブマウント3においては、図3に示すように
はんだバリア膜7の幅W0よりも、はんだ8の幅W1の方
が広くなっている。具体的には、はんだ8ははんだバリ
ア膜7を覆うように形成されるとともに、はんだバリア
膜7の端面の少なくとも一部から外側に延在する端部1
5を有する。また、はんだ8の端部15の少なくとも一
部がAu膜6の上部表面の部分32に接触するように構
成されている。
【0052】また、サブマウント3に搭載されるべきレ
ーザ素子2の幅W2よりも、はんだバリア膜7の幅W0
小さくなっている。また、はんだ8の幅W1は、レーザ
素子2の幅W2とほぼ等しくなっている。なお、はんだ
8の幅W1はレーザ素子2の幅W2より大きくなっていて
もよいし、小さくなっていてもよい。また、はんだバリ
ア膜7の幅W0はレーザ素子2の幅W2とほぼ同等であっ
てもよいし、幅W2より大きくなっていてもよい。電極
層であるAu膜6の幅は、はんだ8の幅W1よりも大き
く、かつ、レーザ素子2の幅W2よりも大きくなってい
る。また、Au膜6の幅は、レーザ素子2接合時のはん
だ8の横方向への流動を促進するために、はんだ8やレ
ーザ素子2の幅よりも充分大きいことが好ましい。さら
に、はんだ8の全ての端面から外側に延在していてもか
まわない。
【0053】図3に示したようなサブマウント3を準備
した後、サブマウント3のはんだ8を加熱・溶融した状
態でレーザ素子2を矢印14に示すように所定の位置に
搭載する(ダイボンド工程を実施する)。この後、はん
だ8を冷却して凝固させる。この結果、はんだ8によっ
てレーザ素子2がサブマウント3上に接着固定される。
このとき、溶融したはんだ8の端部15がAu膜6の上
部表面と接触しているため、レーザ素子2をダイボンド
する際に、溶融したはんだ8がレーザ素子2の端面には
い上がることなく、Au膜6の上部表面上において横方
向に広がるように(延在部33上へと)流動する。この
結果、レーザ素子2の側壁面上にはんだ8の一部がはい
上がることを防止できる。したがって、レーザ素子2に
おけるレーザ光の発振を確実に行うことが可能な半導体
装置1(図1参照)を得ることができる。
【0054】なお、はんだ8は、はんだバリア膜7の1
つの端面(レーザ素子2のレーザ出射面と同じ方向に面
する端面)以外の全ての端面から外側に延在する端部を
有するように形成されていてもよい。また、はんだバリ
ア膜7の1つの端面以外の全ての端面側において、はん
だ8の端部がAu膜6の上部表面に接触していてもよ
い。このとき、Au膜6は、上記はんだバリア膜7の1
つの端面以外の全ての端面より外側に延在するととも
に、はんだ端部15下に位置する部分32およびはんだ
端部15より外側に延在する延在部33を含んでいても
よい。このようにすれば、はんだバリア膜7の1つの端
面以外の全ての端面側において、溶融したはんだ端部1
5が下地膜としてのAu膜6表面を延在部33へ流動す
ることが可能になる。このため、レーザ素子2の端面の
大部分について、はんだ8のはい上がりの発生を抑制で
きる。
【0055】図4は、図1および図2に示した半導体装
置の製造工程の変形例を説明するための断面模式図であ
る。図4は図3に対応する。図4を参照して、本発明に
よる半導体装置の実施の形態1の製造方法の変形例を説
明する。
【0056】図4に示すように、本発明による半導体装
置の製造方法の変形例は、基本的に図3に示した半導体
装置の製造方法と同様であるが、サブマウント3の構造
が異なる。図4に示した半導体装置の製造方法において
用いるサブマウント3では、はんだ8が、はんだバリア
膜7の上部表面を覆うとともに、はんだバリア膜7の端
面16上に部分的に延在する端部15を有するように形
成されている。また、レーザ素子2をダイボンドする前
では、図4に示すようにはんだ8の端部15ははんだバ
リア膜7の端面から外側へ突出するように形成されてい
るが、Au膜6の上部表面に接触してはいない。
【0057】このようなサブマウント3を用いて、図3
において示したダイボンド工程と同様の工程を実施する
と、溶融したはんだ8の端部15は重力によってAu膜
6の上部表面に接触する。そして、レーザ素子2をダイ
ボンドする際にはAu膜6の上部表面を横方向に溶融し
たはんだ8の端部15が流動する。この結果、図3に示
した半導体装置の製造方法と同様に、レーザ素子2の端
面上にはんだ8が部分的にはい上がることを防止でき
る。
【0058】(実施の形態2)図5は、本発明による半
導体装置の実施の形態2を示す断面模式図である。図5
を参照して、本発明による半導体装置の実施の形態2を
説明する。
【0059】図5に示した半導体装置1は、図1および
図2に示した半導体装置と同様の構造を備えるが、Au
膜6の上部表面上において、はんだバリア膜7とボンデ
ィングパッド部9との間に凸部としての流れ止め部17
が形成されている。流れ止め部17は、はんだバリア膜
7と同じ材質で構成されていてもよいし、異なる材質で
構成されていてもよい。流れ止め部17がはんだバリア
膜7と同じ材質で構成される場合は、流れ止め部17は
はんだバリア膜7と同時に形成されていてもよい。そし
て、はんだ8の外周部10は、流れ止め部17の側壁面
と接触した状態になっている。また、流れ止め部17
は、ボンディングパッド部9とはんだバリア膜7との間
において、はんだバリア膜7の側壁に沿ってはんだバリ
ア膜7の側壁の幅とほぼ等しい長さとなるように、図5
の紙面に垂直方向に延在するように形成されていてもよ
いし、はんだバリア膜7の側壁の一部のみと対向するよ
うに形成されていてもよい。
【0060】このような半導体装置1では、流れ止め部
17が形成されているため、後述する製造方法において
示すように、レーザ素子2をダイボンドする際に溶融し
たはんだ8がボンディングパッド部9側へと必要以上に
流動することを防止できる。
【0061】図6は、図5に示した半導体装置の製造方
法を説明するための断面模式図である。図6を参照し
て、図5に示した半導体装置の製造方法を説明する。
【0062】図6に示すように、まず図5に示した半導
体装置1を構成するサブマウント3を準備する。サブマ
ウント3を準備する工程は、基本的には図3に示したサ
ブマウント3を準備する工程と同様であるが、はんだバ
リア膜7を形成する際にはんだバリア膜7と同一レイヤ
によって流れ止め部17を形成する。はんだバリア膜7
および流れ止め部17の形成方法としては、どのような
成膜方法およびパターニング方法を用いてもよい。たと
えば、フォトリソグラフィ法を用いてはんだバリア膜7
および流れ止め部17となるべき領域以外の領域につい
てAu膜6上にレジスト膜(図示せず)を形成する。そ
して、その上から白金膜などの金属膜を形成した後、レ
ジスト膜を剥離することにより金属膜を部分的に除去す
る。このようにしてはんだバリア膜7および流れ止め部
17を形成することができる。また、メタルマスク法を
用いてはんだバリア膜7および流れ止め部17を形成し
てもよい。
【0063】次に、レーザ素子2のダイボンド工程を実
施する。具体的には、まずサブマウント3を加熱しては
んだ8を溶融した状態にする。そして、レーザ素子2を
サブマウント3との位置関係において相対的に矢印14
に示す方向(サブマウント3側に向かう方向)に移動さ
せて、はんだ8にレーザ素子2を接触・固定する。この
結果、はんだ8によってサブマウント3にレーザ素子2
が固定される。
【0064】このレーザ素子2のダイボンド時に、溶融
したはんだ8の端部15はAu膜6の上部表面上を横方
向に移動する。そして、ボンディングパッド部9側へと
移動するはんだ8の端部15は、流れ止め部17の側面
に接触して、それ以上ボンディングパッド部9側へとは
流れない。この結果、溶融したはんだ8が必要以上に流
動してボンディングパッド部9へと到達するといった不
良の発生を抑制できる。
【0065】
【実施例】本発明の効果を確認するため、以下に示すよ
うな試料を作製し、それぞれの試料についてレーザ素子
の側壁面上にはんだのはい上がりが発生しているかどう
かを目視で確認する外観検査、および各試料が正常にレ
ーザ光を発振するかどうかを確認する発光検査を行なっ
た。
【0066】(実施例1)本発明による半導体装置の実
施例として、図7に示したような半導体装置の試料を作
製した。図7は、本発明による半導体装置の実施例1の
試料の構成を示す断面模式図である。図7を参照して、
本発明による半導体装置の実施例1の試料を説明する。
【0067】図7に示すように、半導体装置1は、レー
ザ素子2を搭載したサブマウント3がヒートシンク22
に接続された構造を備える。サブマウント3では、窒化
アルミニウム(AlN)焼結体からなる基板4の上部表
面上に密着層としてのチタン(Ti)膜18が形成され
ている。基板4のサイズとしては、たとえば幅が1.2
mm、長さが1.5mm、厚さが0.3mmである。ま
た、Ti膜18の厚さは0.1μmである。このTi膜
18上には拡散防止層としての白金(Pt)膜19が形
成されている。Pt膜19の厚さは0.2μmである。
このTi膜18およびPt膜19からTi/Pt積層膜
5が構成される。このPt膜19上に電極層としてのA
u膜6が形成されている。Au膜6の厚さは0.6μm
である。
【0068】このAu膜6の上部表面上には白金(P
t)からなるはんだバリア膜7が形成されている。この
はんだバリア膜7上には、はんだバリア膜7を覆うとと
もにレーザ出射端面以外ではAu膜6の上部表面にその
外周部が接触するように形成されたはんだ8が配置され
ている。レーザ素子2は、はんだ8によってサブマウン
ト3に接着固定されている。レーザ出射端面はレーザ素
子2、Au膜6、はんだバリア膜7、はんだ8の全ての
端面がほぼ同一平面上に位置するように作製した。レー
ザ素子2としては、GaAsチップを用いた半導体レー
ザ素子を用いる。なお、レーザ素子2の幅は0.3m
m、長さは1.0mmであり、はんだバリア膜7の幅は
0.24mm、長さは0.7mmであり、Au膜6の幅
は0.6mm、長さは1.3mmである。また、後述す
る製造方法において示すように、レーザ素子2をサブマ
ウント3に接合する前において、はんだ8の幅は0.2
8mm、長さは0.9mmである。
【0069】基板4において、Ti膜18が形成された
上部表面とは反対側に位置する下部表面上にはTi/P
t/Au積層膜20が形成されている。具体的には、基
板4の下部表面上に厚さ0.1μmのチタン(Ti)膜
が形成され、このTi膜上に厚さ0.2μmの白金(P
t)膜が形成され、さらにこのPt膜上に厚さ0.6μ
mの金(Au)膜が形成されている。そして、このTi
/Pt/Au積層膜20の、基板4に対向する面とは反
対側の表面上(Au膜上)にはんだ21が配置されてい
る。サブマウント3下には、はんだ21を介してヒート
シンク22が配置されている。ヒートシンク22のサイ
ズは、幅が2mm、長さが6mm、厚さが1.5mmで
ある。はんだ21は、ヒートシンク22とサブマウント
3とを接着固定するために用いられる。
【0070】ヒートシンク22の材料としては銅タング
ステン(CuW)合金が用いられる。レーザ素子2とし
ては、ガリウムヒ素(GaAs)半導体を用いたレーザ
素子が用いられる。また、はんだ8の組成としては、
金:錫=80:20(質量比)という組成比の金錫系は
んだ材が用いられる。
【0071】次に、図7に示した本発明の実施例1の試
料の製造方法を、表1および図8を参照して説明する。
【0072】
【表1】
【0073】表1は、本発明の実施例の試料である半導
体装置の製造方法を説明するための表であり、図8は、
図7に示した半導体装置の製造方法を説明するための断
面模式図である。
【0074】図8および表1を参照して、図7に示した
本発明の実施例としての半導体装置の製造方法では、ま
ず第1工程として基板製造工程(表1参照)を実施す
る。製造される基板のサイズとしては、たとえば幅を5
0mm、長さを50mm、厚さを0.4mmとすること
ができる。このように、サブマウント3(図8参照)の
基板4よりサイズの大きな基板を準備して、その基板の
表面に必要な構造を形成し、当該基板を後述する切断工
程(表1参照)で切断、分割することにより、サブマウ
ント3(図8参照)を得ることができる。サブマウント
3の基板4(図8参照)となるべき基板は、通常の基板
製造方法に基づいて作製される。基板4の材料としては
窒化アルミニウム(AlN)焼結体(表1参照)を用い
る。窒化アルミニウム焼結体のようなセラミックからな
る基板4の製造方法としては、通常のセラミック構造体
の製造方法を適用することができる。なお、基板4の材
料としては窒化アルミニウム以外のセラミックス、ある
いは半導体基板あるいは金属基板を用いてもよい。
【0075】次に、第2工程として、第1工程である基
板製造工程において製造した窒化アルミニウム焼結体か
らなる基板の表面を研磨する平面研磨工程(表1参照)
を実施する。ここで、基板4(図8参照)となるべき窒
化アルミニウム基板の表面粗さがRaで0.05μmと
なるまで研磨を行なう。この研磨工程における研磨方法
としては、通常用いられる研磨方法を適用することがで
きる。たとえば、研磨方法として、研削盤による研磨、
サンドブラスト、サンドペーパーや砥粒による研磨など
の研磨方法を用いることができる。
【0076】次に、密着層としてのTi膜18(図8参
照)、拡散防止層としてのPt膜19(図8参照)およ
び電極層としてのAu膜6(図8参照)を所定のパター
ンで形成するため、第3工程としてパターニング工程
(表1参照)を行なう。このパターニング工程において
は、フォトリソグラフィ法を用いて、Ti膜18、Pt
膜19およびAu膜6が形成されるべき領域以外の領域
について、基板表面にレジスト膜を形成する。
【0077】次に、第4工程として、密着層蒸着工程を
実施する。具体的には、密着層としてのTi膜18(図
8参照)となるべきTi膜を基板表面に蒸着する。この
とき形成されるTi膜の厚さはたとえば0.1μmとす
ることができる。なお、密着層としては、Ti以外にク
ロム、ニッケルクロム、タンタルおよびこれらの化合物
を用いることができる。また、密着層(Ti膜18)の
厚さとしては、0.01μm以上1.0μm以下とする
ことが好ましい。
【0078】次に、第5工程として、密着層としてのT
i膜18(図8参照)となるべきTi膜上に、拡散防止
層としてのPt膜19(図8参照)となるべきPt膜を
形成する拡散防止層蒸着工程を実施する(表1参照)。
Pt膜の厚さとしては、たとえば0.2μmという値を
用いることができる。なお、拡散防止層としては、上述
のPt以外に、パラジウム、ニッケルクロム、タングス
テンチタニウム、ニッケル、モリブデンなどを用いるこ
とができる。また、拡散防止層(Pt膜19)の厚さと
しては0.01μm以上1.5μm以下であることが好
ましい。
【0079】次に、第6工程として、電極層としてのA
u膜6(図8参照)となるべきAu膜を形成する電極層
蒸着工程を実施する(表1参照)。Au膜の厚さとして
は、たとえば0.6μmとすることができる。電極層
(Au膜6)の厚さは、好ましくは0.1μm以上10
μm以下である。なお、密着層としてのTi膜18、拡
散防止層としてのPt膜19および電極層としてのAu
膜6(図8参照)を形成する方法としては、蒸着以外の
スパッタリングやめっき法など通常の成膜方法を適用す
ることができる。
【0080】そして、第3工程のパターニング工程にお
いて形成したレジスト膜を、レジスト剥離液によって除
去することにより、そのレジスト膜上に位置していたT
i膜、Pt膜およびAu膜の一部分をレジスト膜ととも
に除去する第7工程としてのリフトオフ工程を実施する
(表1)。この結果、基板上に所定のパターンを有する
Ti膜18、Pt膜19およびAu膜6(図8参照)を
形成することができる。なお、Au膜6の幅は0.6m
m、長さは1.3mmである。
【0081】次に、第8工程として、基板4の裏面上に
Ti/Pt/Au積層膜20(図8参照)を形成する裏
面蒸着工程を実施する(表1参照)。ここで、Ti/P
t/Au積層膜20を構成するTi膜の厚さは0.1μ
m、Pt膜の厚さは0.2μm、Au膜の厚さは0.6
μmとする。なお、Ti/Pt/Au積層膜20におけ
るTi膜としては、上記第4工程の密着層蒸着工程にお
いて形成される密着層と同様の材料を用いることができ
るとともに、その厚さを0.01μm以上1.0μm以
下とすることが好ましい。また、Ti/Pt/Au積層
膜20におけるPt膜としては、上述の拡散防止層とし
て用いる材料と同様の材料を用いることができるととも
に、その厚さを0.01μm以上1.5μm以下とする
ことができる。また、Ti/Pt/Au積層膜20にお
けるAu膜については、上述の電極層と同様にその厚さ
を0.1μm以上10μm以下とすることができる。
【0082】また、第8工程としての裏面蒸着工程にお
いては、第3工程から第7工程(表1参照)と同様の工
程を実施してもよい。すなわち、基板4の裏面側に所定
のパターンを有するTi/Pt/Au積層膜20を形成
する場合は、Ti膜18、Pt膜19およびAu膜6を
形成した場合と同様に予めフォトリソグラフィ法を用い
てパターンを有するレジスト膜を基板4の裏面上に形成
しておき、さらにTi/Pt/Au積層膜20となるべ
き膜を形成した後、上述のレジスト膜を除去するリフト
オフ工程を実施してもよい。また、所定のパターンを有
するTi/Pt/Au積層膜20を形成するため、メタ
ルマスク法を用いてもよい。
【0083】次に、第9工程としてはんだバリア膜7
(図8参照)を形成するはんだバリア層形成工程を実施
する(表1参照)。ここでは、メタルマスク法を用い
て、Au膜6(図8参照)上に白金(Pt)からなるは
んだバリア膜7を形成する。はんだバリア膜7の厚さは
0.2μm、幅は0.24mm、長さは0.7mnとす
る。なお、はんだバリア膜7の材料としては、白金以外
にニッケルクロム、ニッケルなどを用いることができ
る。また、はんだバリア膜7の厚さは0.01μm以上
1.5μm以下とすることが好ましい。
【0084】また、はんだバリア膜7を形成する方法と
して、上述のようなメタルマスク法ではなく、表1の第
3工程から第7工程に示したようなフォトリソグラフィ
法を用いたパターニング方法、あるいは他の方法を用い
もよい。このようにしても、所定のパターンを有するは
んだバリア膜7を形成することができる。
【0085】次に、第10工程として、はんだバリア膜
7を覆うようにはんだ8を形成するはんだ層形成工程
(表1参照)を実施する。はんだ8は、図8に示すよう
にはんだバリア膜7を覆うとともに、その端部がAu膜
6の上部表面に接触するように形成される。はんだ8の
厚さは3.5μm、幅は0.28mm、長さは0.9m
mとする。また、はんだ8としては金錫(AuSn)系
はんだを用い、その組成はAu:Sn=80:20(質
量比)とした。なお、はんだ8を構成する材料として
は、上述のようなAuSn系はんだ以外にも、AuGe
系はんだ、PbSn系はんだ、InSn系はんだ、Ag
Sn系はんだあるいはこれらの積層物を用いることがで
きる。また、はんだ8(図8参照)の厚さとしては0.
1μm以上10μm以下とすることができる。
【0086】なお、所定のパターンを有するはんだ8の
形成方法としては、メタルマスク法あるいは表1の本発
明による半導体装置の製造方法の第3工程から第7工程
に示したようなフォトリソグラフィ法を用いてもよい。
【0087】次に、上述のように第1工程で準備した基
板の表面に所定の構造が形成された後、その基板を切断
する切断工程(表1参照)を実施する。この結果、図8
に示すサブマウント3を得ることができる。
【0088】次に、第12工程として、レーザ素子の接
合工程を実施する(表1参照)。具体的には、図8に示
すように、加熱により溶融したはんだ8の上に、矢印1
4に示すようにレーザ素子2を配置する。なお、レーザ
素子の幅は0.3mm、長さは1.0mmである。この
ようにして、GaAsを用いたチップであるレーザ素子
2をはんだ8によってサブマウント3に接合する。
【0089】なお、レーザ素子2としては、GaAsを
用いた素子あるいはInPを用いたレーザ素子であって
もよく、その表面に絶縁層および電極層などのメタライ
ズ層が形成されていてもよい。
【0090】そして、レーザ素子2をサブマウント3に
ボンディングした後、第13工程として、レーザ素子2
を実装したサブマウント3をヒートシンク22(図8参
照)に接合する工程およびワイヤボンド工程(表1参
照)を実施する。具体的には、サブマウント3とヒート
シンク22との間にシート状のはんだ21を配置する。
そして、サブマウント3に対して、ヒートシンク22を
矢印23に示す方向に相対的に移動させるとともに、は
んだ21を溶融する。このようにして、サブマウント3
とヒートシンク22とをはんだ21により接合する。ま
た、レーザ素子2の表面に形成された電極などについて
金(Au)線をワイヤボンディングする。この結果、図
7に示したような本発明による半導体装置の実施例とし
ての試料を得ることができる。
【0091】ヒートシンク22の材料としてはCuW合
金を用いる。なお、ヒートシンク22の材料としてはC
uW合金以外に、銅(Cu)、タングステン(W)、モ
リブデン(Mo)、鉄(Fe)およびこれらの金属の合
金や複合材料を用いることができる。
【0092】はんだ21については、上述のようにシー
ト状のはんだをサブマウント3とヒートシンク22との
間に配置してもよいし、はんだ21を予めヒートシンク
22の上部表面に配置してもよい。また、はんだ21を
サブマウント3のTi/Pt/Au積層膜20の下部表
面上に配置してもよい。
【0093】はんだ21と接合されるヒートシンク22
の表面には、ニッケル(Ni)膜および金(Au)膜か
らなる積層膜を形成しておくことが好ましい。このよう
な積層膜を形成するのは、ヒートシンク22の表面にお
けるはんだ21の濡れ性を向上させるためである。
【0094】また、本発明の実施例との比較のための比
較例として、基本的な構造は図7に示した半導体装置1
と同様であるが、図8に示したサブマウント3におい
て、はんだバリア膜7の上部表面上にのみはんだ8が形
成されたサブマウント3を用いて形成した半導体装置の
比較例の試料を準備した。なお、本発明の実施例として
の試料および比較例としての試料は、それぞれ10個ず
つ作成した。そして、これらの実施例および比較例の試
料のそれぞれについて、外観検査および発光検査を実施
した。この結果、本発明の実施例の試料においては、1
0個中10個ともすべてレーザ素子2の端面上へのはん
だ8のはい上がりは確認できなかった。一方、比較例の
試料では、10個中3個の試料において、レーザ素子2
の端面上にはんだ8がはい上がっていることが確認され
た。
【0095】そして、実際にレーザ光を発振するかどう
かを確認する発光検査においては、本発明の実施例の試
料では10個中10個とも正常にレーザ素子2からレー
ザ光を発振することができたが、比較例の試料において
は、10個中6個だけ、レーザ光を発振することができ
た(10個中4個については、レーザ光を発振できなか
った)。
【0096】このように、比較例よりも本発明の実施例
の試料の方がはんだ8のレーザ素子2の端面へのはんだ
8のはい上がりを抑制できるので、確実にレーザ光を発
振することができた。
【0097】(実施例2)次に、以下のような本発明の
実施例の試料および比較例の試料を準備して、外観検査
および発光検査を行なった。
【0098】実施例2において準備した試料は、図7に
示した半導体装置と基本的には同様の構造を備えるが、
はんだ8(図7参照)の組成をAu:Sn=10:90
(質量比)とした。このような本発明の実施例の試料を
10個準備した。また、比較例として、実施例1の場合
と同様に、図8のサブマウント3の構造において、はん
だバリア膜7の上部表面上にのみはんだ8が形成された
サブマウント3を用いて製造した比較例としての半導体
装置の試料も10個準備した。ここで、実施例2の実施
例としての試料の製造方法は、表1からもわかるよう
に、基本的に実施例1における実施例の試料の製造方法
と同様である。
【0099】実施例の試料10個および比較例としての
試料10個について、それぞれ外観検査および発光検査
を行なった。この結果、本発明の実施例としての試料に
ついては、外観検査において10個中10個ともレーザ
素子2の端面上へのはんだ8のはい上がりは発生してい
なかった。そして、発光検査においても、10個の試料
すべてについて、レーザ光の発振を確認できた。
【0100】一方、比較例としての試料については、外
観検査において10個のうち8個の試料について、レー
ザ素子2の端面上へのはんだ8のはい上がりは認められ
なかったが、10個のうち2個の試料については、レー
ザ素子2の端面上にはんだ8が部分的にはい上がってい
る状態が確認された。また、発光検査においては、比較
例の試料は10個中7個についてのみ正常なレーザ光の
発振が確認された。
【0101】このように、比較例の試料と対比すると、
本発明の実施例の試料の方が確実にレーザ光の発振を行
なうことができた。
【0102】(実施例3)図9は、本発明による半導体
装置の実施例3の試料の構成を示す断面模式図である。
図10は、図9に示した半導体装置の製造方法を説明す
るための断面模式図である。図9を参照して、本発明の
実施例としての半導体装置1は、基本的には図7に示し
た半導体装置と同様の構造を備えるが、図7におけるP
t膜19に代えて、モリブデン(Mo)膜24およびニ
ッケル(Ni)膜25が形成されている。すなわち、T
i膜18上にMo膜24が形成され、このMo膜24上
にNi膜25が形成されている。Mo膜24の厚さは
0.05μmである。また、Ni膜25の厚さは0.2
μmである。また、電極層としてのAu膜6の厚さは3
μmと、実施例1の試料のAu膜6(図7参照)の厚さ
より厚くなっている。このような本発明の実施例として
の半導体装置の試料を10個準備した。
【0103】図9に示した本発明の実施例としての半導
体装置1の試料の製造方法は、表1に示すように、基本
的には本発明の実施例1の半導体装置の製造方法と同様
である。すなわち、図10に示すような構造を有するサ
ブマウント3を準備した後、このサブマウント3にGa
As半導体を用いたチップであるレーザ素子2を矢印1
4に示すようにボンディングする。さらに、図10に示
すように、ヒートシンク22を矢印23に示すようにサ
ブマウント3へと接合する。ただし、表1からもわかる
ように、本発明の実施例1における半導体装置の製造方
法と異なるのは、半導体装置の製造方法の第5工程であ
る拡散防止層蒸着工程において、白金膜ではなくモリブ
デン(Mo)膜をTi膜18(図10参照)上に形成
し、さらにMo膜上にニッケル(Ni)膜を形成してい
る点である。
【0104】また、比較例として、図10に示したサブ
マウント3において、本発明の実施例1における比較例
と同様にはんだバリア膜7の上部表面上にのみはんだ8
が形成されたサブマウント3を準備して、実施例の製造
工程と同様の工程により比較例としての半導体装置を製
造した。ここでは、本発明の実施例としての試料および
比較例としての試料をそれぞれ10個ずつ作製した。そ
して、それぞれの試料について、外観検査および発光検
査を実施した。
【0105】この結果、本発明の実施例としての試料に
ついて、外観検査では10個中10個のすべてにおいて
レーザ素子2の端面上にはんだ8が部分的にはい上がる
といったことは発生しなかった。また、発光検査におい
ても10個の試料のすべてについてレーザ光の発振が確
認できた。
【0106】一方、比較例の試料においては、10個の
試料のうちの2個について外観検査にてレーザ素子2の
端面上にはんだ8が部分的にはい上がっている状況が目
視で確認された。そして、発光検査では、10個中2個
の試料についていレーザ光の発振を確認できなかった。
このように、本発明の実施例の方が、確実にレーザ光の
発振を行うことができた。
【0107】(実施例4)図11は、本発明による半導
体装置の実施例4の試料の構成を示す断面模式図であ
る。図12は、図11に示した半導体装置の製造方法を
説明するための断面模式図である。図11に示した実施
例としての半導体装置1は、基本的には図7に示した半
導体装置1と同様の構造を備えるが、はんだ31の形成
方法、組成および厚さが異なる。すなわち、後述する製
造方法からも明らかなように、はんだ31は銀(Ag)
膜27および錫(Sn)膜28の積層膜を溶融すること
により形成されている。
【0108】図11に示した半導体装置1の製造方法
は、表1からもわかるように、基本的には図7に示した
半導体装置の製造方法と同様であるが、図12に示すよ
うに、はんだ31となるべき部分として、銀(Ag)膜
27および錫(Sn)膜28からなる積層膜がサブマウ
ント3において形成されている。ここで、Ag膜27の
厚さは1μmであり、Sn膜28の厚さは3μmであ
る。この結果、はんだ31(図11参照)の厚さは図7
に示した半導体装置1におけるはんだ8の厚さより厚く
なる。
【0109】ここでは、図11に示したような本発明の
実施例としての試料を実施例4においても10個準備し
た。また、図12において、はんだバリア膜7の上部表
面上にのみAg膜27およびSn膜28が積層されたサ
ブマウントを用いて形成した、比較例としての半導体装
置の試料も10個準備した。
【0110】これらの試料について、外観検査および発
光検査を実施した。この結果、本発明の実施例としての
半導体装置の試料では、10個中10個ともすべて外観
検査においてはレーザ素子2(図11参照)の端面上に
はんだ31のはい上がりは確認されなかった。そして、
発光検査においても10個中10個すべてについてレー
ザ光の発振を確認できた。
【0111】一方、比較例の試料については、外観検査
において10個中3個についてレーザ素子2(図11参
照)の端面上にはんだ31がはい上がっていることが確
認された。そして、発光検査においては、10個中6個
についてのみレーザ光の発振が確認された。すなわち、
10個中4個についてはレーザ光の発振が確認できなか
った。
【0112】このように、実施例4においても、本発明
による試料の方が比較例の試料よりも確実にレーザ光の
発振を行なうことが可能な素子となっていることがわか
る。
【0113】(実施例5)図13は、本発明による半導
体装置の実施例5の試料の構成を示す断面模式図であ
る。図14は、図13に示した半導体装置の製造方法を
説明するための断面模式図である。図13に示した半導
体装置1は、基本的には図7に示した半導体装置と同様
の構造を備えるが、基板29の材質が異なる。すなわ
ち、基板29の材料として炭化ケイ素(SiC)を用い
ている。
【0114】図13に示した半導体装置の製造方法は、
表1および図14からもわかるように、基本的に図7に
示した半導体装置の製造方法と同様である。ただし、第
1工程である基板製造工程(表1参照)において、基板
29の材料として窒化アルミニウムではなく炭化ケイ素
が用いられている点が異なる。実施例5における本発明
の実施例としての試料においても、図13および図14
からもわかるようにはんだバリア膜7を覆うようにはん
だ8が配置されている。
【0115】このような本発明の実施例としての試料を
10個準備した。そして、本発明の比較例の試料として
は、図14のはんだバリア膜7の上部表面上にのみはん
だ8が形成されたサブマウント3を準備し、このサブマ
ウントを用いて製造した比較例としての半導体装置を1
0個準備した。そして、これらの試料について、実施の
形態1〜4と同様に外観検査および発光検査を実施し
た。
【0116】この結果、本発明の実施例の試料について
は、10個中10個すべてについて、レーザ素子2(図
13参照)の端面上へのはんだ8のはい上がりは確認さ
れず、発光検査においても、10個中10個のすべてに
ついてレーザ光の発振を確認できた。
【0117】一方、比較例の試料については、外観検査
において、10個中3個についてレーザ素子2の端面上
にはんだ8が部分的にはい上がっていることが確認され
た。そして、発光検査においては、10個中7個につい
てのみレーザ光の発振が確認された。すなわち、10個
中3個についてはレーザ光の発振が確認できなかった。
【0118】このように、この実施例5においても、比
較例の試料と比べると、本発明の実施例の試料の方が確
実にレーザ光の発振が行なわれることがわかる。
【0119】(実施例6)次に、以下のような本発明の
実施例の試料および比較例の試料を準備して、外観検査
および発光検査を行なった。
【0120】実施例6において準備した試料は、図7に
示した半導体装置と基本的には同様の構造を備えるが、
基板の平面研磨工程において窒化アルミニウム基板の表
面粗さをRaで0.5μmとした。このような本発明の
実施例の試料を10個準備した。また、比較例として、
図7に示した半導体装置と基本的には同様の構造を備え
るが、窒化アルミニウム基板の表面粗さをRaで1.5
μmとした半導体装置の試料も10個準備した。ここ
で、実施例6の実施例としての試料の製造方法は、表1
からもわかるように、基本的に実施例1における実施例
の試料の製造方法と同様である。
【0121】実施例の試料10個および比較例としての
試料10個について、それぞれ外観検査および発光検査
を行なった。この結果、本発明の実施例としての試料に
ついては、外観検査において10個中10個ともレーザ
素子2の端面上へのはんだ8のはい上がりは発生してい
なかった。そして、発光検査においても、10個の試料
すべてについて、レーザ光の発振を確認できた。
【0122】一方、比較例としての試料については、外
観検査において10個中10個とも、レーザ素子2の端
面上へのはんだ8のはい上がりは認められなかったが、
発光検査においては、比較例の試料は10個中6個につ
いてのみ正常なレーザ光の発振が確認された。
【0123】このように、比較例の試料と対比すると、
本発明の実施例の試料の方が、高い確率で良品(レーザ
光の発振を正常に行うことができる半導体装置)を得る
ことができた。
【0124】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態
および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示さ
れ、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべ
ての変更が含まれることが意図される。
【0125】
【発明の効果】このように、本発明によれば、レーザ素
子におけるレーザ光の発光を確実に行うことが可能な半
導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による半導体装置の実施の形態1を示
す断面模式図である。
【図2】 図1の線分II−IIにおける部分断面模式
図である。
【図3】 図1および2に示した半導体装置の製造方法
を説明するための断面模式図である。
【図4】 図1および2に示した半導体装置を製造する
ための製造工程の変形例を説明するための断面模式図で
ある。
【図5】 本発明による半導体装置の実施の形態2を示
す断面模式図である。
【図6】 図5に示した半導体装置の製造方法を説明す
るための断面模式図である。
【図7】 本発明による半導体装置の実施例1の試料の
構成を示す断面模式図である。
【図8】 図7に示した半導体装置の製造方法を説明す
るための断面模式図である。
【図9】 本発明による半導体装置の実施例3の試料の
構成を示す断面模式図である。
【図10】 図9に示した半導体装置の製造方法を説明
するための断面模式図である。
【図11】 本発明による半導体装置の実施例4の試料
の構成を示す断面模式図である。
【図12】 図11に示した半導体装置の製造方法を説
明するための断面模式図である。
【図13】 本発明による半導体装置の実施例5の試料
の構成を示す断面模式図である。
【図14】 図13に示した半導体装置の製造方法を説
明するための断面模式図である。
【図15】 従来の半導体装置の製造方法を説明するた
めの断面模式図である。
【図16】 従来の半導体装置の問題点を説明するため
の断面模式図である。
【符号の説明】
1 半導体装置、2 レーザ素子、3 サブマウント、
4,29 基板、5Ti/Pt積層膜、6 Au膜、7
はんだバリア膜、8,21,31 はんだ、9 ボン
ディングパッド部、10 外周部、11 端面、12
素子端面、13、16 はんだバリア膜端面、14,2
3 矢印、15 端部、17 流れ止め部、18 Ti
膜、19 Pt膜、20 Ti/Pt/Au積層膜、2
2 ヒートシンク、24 Mo膜、25 Ni膜、27
Ag膜、28 Sn膜、32部分、33 延在部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天羽 映夫 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 桧垣 賢次郎 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 笹目 彰 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 筑木 保志 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 5F073 EA29 FA15 FA18 FA22

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サブマウント基板と、 前記サブマウント基板の表面上に形成され、複数の端面
    を有するはんだバリア膜と、 前記はんだバリア膜の上部表面を覆うように形成され、
    前記はんだバリア膜の複数の端面の少なくとも一部から
    外側に延在する端部を有するはんだ膜とを備える、サブ
    マウント。
  2. 【請求項2】 前記はんだ膜の端部は、前記はんだバリ
    ア膜の1つの端面以外の全ての端面から外側に延在する
    ように形成されている、請求項1に記載のサブマウン
    ト。
  3. 【請求項3】 前記サブマウント基板と前記はんだバリ
    ア膜との間に形成され、前記はんだバリア膜の前記1つ
    の端面以外の全ての端面より外側に延在するとともに前
    記はんだ膜の端部下に位置する部分を含む電極膜を備え
    る、請求項2に記載のサブマウント。
  4. 【請求項4】 前記サブマウント基板と前記はんだバリ
    ア膜との間に形成され、前記はんだバリア膜の端面より
    外側に延在するとともに前記はんだ膜の端部下に位置す
    る部分を含む電極膜を備える、請求項1に記載のサブマ
    ウント。
  5. 【請求項5】 前記電極膜は、前記はんだ膜の端部より
    外側に延在する延在部を含む、請求項3または4に記載
    のサブマウント。
  6. 【請求項6】 前記はんだ膜の端部は前記電極膜におい
    て前記はんだ膜の端部下に位置する部分に接触してい
    る、請求項3〜5のいずれか1項に記載のサブマウン
    ト。
  7. 【請求項7】 前記サブマウント基板と前記はんだバリ
    ア膜との間において、前記サブマウント基板の表面に接
    触するように形成された密着膜と、 前記密着層上に形成された拡散防止膜とを備え、 前記電極膜は前記拡散防止膜上に配置されている、請求
    項3〜6のいずれか1項に記載のサブマウント。
  8. 【請求項8】 前記密着膜はチタンを含み、前記拡散防
    止膜は白金を含み、前記電極膜は金を含み、前記はんだ
    バリア膜は白金を含み、前記はんだ膜は金錫系はんだを
    含む、請求項7に記載のサブマウント。
  9. 【請求項9】 前記電極膜上において、前記はんだバリ
    ア膜と間隔を隔てて形成された凸部を備える、請求項3
    〜8のいずれか1項に記載のサブマウント。
  10. 【請求項10】 前記サブマウント基板は窒化アルミニ
    ウムを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のサブ
    マウント。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    のサブマウントを用いた半導体装置であって、前記はん
    だ膜上に搭載された半導体レーザ素子を備える、半導体
    装置。
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