JP2002356458A - α位トリ置換酢酸の製造方法 - Google Patents

α位トリ置換酢酸の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、一般に加水分解が進行しにくいとさ
れる嵩高い置換基を有するニトリルを酸加水分解して対
応するカルボン酸を得る製造方法において、収率、純度
が高く、分解生成物等の生成しない製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立にC1〜C20
の炭化水素基を表し、R1とR2、R1とR3、R2とR3
一緒になって環を形成していてもよい。)で表される酢
酸誘導体の製造方法において、式(II) 【化2】 (式中、R1、R2、R3は前記と同じ意味を表す。)で
表されるニトリル誘導体を、65〜98重量%硫酸水を
用いて反応温度90〜130℃で加水分解し、次いで3
0〜65重量%硫酸水を用いて反応温度50〜100℃
で加水分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農医薬中間体とし
て有用な、α位トリ置換酢酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】α位トリ置換酢酸の製造方法は過去に幾つ
か報告例があるが、工業的に上記カルボン酸を製造する
場合、価格、製造条件を含めた原料の入手しやすさを考
慮して、α位トリ置換ニトリルを加水分解してカルボン
酸に誘導する方法が最も優れていると考えられる。
【0003】従来、α位に嵩高い置換基等を有する加水
分解が進行し難いとされるニトリルを加水分解してカル
ボン酸を得る方法としては、例えば、100%リン酸、
濃硫酸等を用いて高温、長時間反応させる方法や、一旦
アミドに加水分解した後、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸ア
ルキル、塩化ニトロシル、酸化窒素等を用いてN−ニト
ロソ化した後、分解する方法等が知られている。
【0004】また、α位トリ置換カルボン酸の一つであ
る2,2−ジメチル吉草酸の製造方法として、ドイツ特
許2157545号公報には、2,2−ジメチルバレロ
ニトリルを33%硫酸を用いて120〜140℃に加熱
した後、さらに10%の濃度まで硫酸を希釈し100℃
で反応させ、抽出後蒸留し、未反応のニトリルと目的と
するカルボン酸が得られことが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、濃硫酸を用い
て高温で長時間反応させる方法は、反応が進行するもの
の収率が70%前後と低くしかも、タール状の分解生成
物が多量に生成するという問題があった。事実、後述す
るように、本願発明者も、75%硫酸水を用いて120
〜140℃で原料の2,2−ジメチルバレロニトリルが
消失するまで10時間反応を行ったところ、目的とする
2,2−ジメチル吉草酸を得ることができたもののその
収率76%と低く、また、タール状の分解物が反応槽に
析出することを確認した。また、前述したドイツ特許に
見られるように、比較的温和な条件で加水分解を行った
場合、原料のニトリル体が残存するという問題があっ
た。
【0006】亜硝酸ナトリウム等を用いてニトロソ化、
分解する方法は、亜硝酸ガスの発生を伴う反応であり、
工業的に実施するには問題があった。本発明は、一般に
加水分解が進行しにくいとされる嵩高い置換基を有する
ニトリルを酸加水分解して対応するカルボン酸を得る製
造方法において、収率、純度が高く、分解生成物等の生
成しない製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、反応の段階ごとに酸の
濃度を適当に調整すること、さらに反応温度を適切に設
定することで上記課題を解決できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)式(I)
【化5】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立にC1〜C20
の炭化水素基を表し、R1とR2、R1とR3、R2とR3
一緒になって環を形成していてもよい。)で表される酢
酸誘導体の製造方法において、式(II)
【化6】 (式中、R1、R2、R3は前記と同じ意味を表す。)で
表されるニトリル誘導体を、65〜98重量%硫酸水を
用いて加水分解する工程(1)、次いで30〜65重量
%硫酸水を用いて加水分解する工程(2)を有すること
を特徴とする製造方法に関し、(2)工程(2)におけ
る反応温度が90〜130℃であることを特徴とする
(1)に記載の製造方法及び(3)工程(1)における
反応温度が50〜100℃であることを特徴とする
(1)または(2)に記載の製造方法に関する。また、
(4)式(I)
【化7】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立にC1〜C20
の炭化水素基を表し、R1とR2、R1とR3、R2とR3
一緒になって環を形成していてもよい。)で表される酢
酸誘導体の製造方法において、式(III)
【化8】 (式中、R1、R2、R3は前記と同じ意味を表す。)で
表されるアミド誘導体を、30〜65%硫酸を用いて反
応温度90〜130℃で反応させることを特徴とする製
造方法、に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法を用いた場合の
目的物である式(I)で表される化合物中、R1、R2
3はそれぞれ独立にC1〜C20の炭化水素基を表
し、R1とR2、R1とR3、R2とR3は一緒になって環を
形成していてもよい。R1、R2、R3として具体的に
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イ
ソブチル基、n−ペンチル基、s−ペンチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、s−ヘキ
シル基、1,1−ジメチル−n−ヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−デシル基、n−ドデシル基等C1〜C20
のアルキル基、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、
1−メチル−2−プロペニル基、4−オクテニル基等の
C2〜C20のアルキニル基、エチニル基、プロパルギ
ル基、1−メチル−プロピニル基等のC2〜C20のア
ルキニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−メチ
ルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、1−メチル
アダマンチル基、2−アダマンチル基、2−メチル−2
−アダマンチル基、ノルボルニル基等のC3〜C20の
脂環式炭化水素基、フェニル基、1−ナフチル基、9−
アントラセニル基等のC6〜C20の芳香族炭化水素基
等を例示することができる。また、
【0010】以上のように示したR1〜R3の置換基各々
は、適当な炭素上の位置にさらに置換基を有することが
できる。その置換基としては、フッ素原子、クロル原
子、ブロム原子、ヨウ素原子であるハロゲン原子、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロプ
ロプル基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基、フ
ェニル基、4−クロロフェニル基、4−メトキシフェニ
ル基、3,4−ジメチルフェニル基等の置換フェニル
基、プロパルギル基等の炭化水素基、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブト
キシ基、フェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、ベン
ジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアルコキシ基、
アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、t−ブ
トキシカルボニルアミノ基等のアミノ基、メチルチオ
基、フェニルチオ基、2−ピリジルチオ基、メチルスル
フィニル基、メチルスルホニル基等のアルキル、アリー
ル、もしくはヘテロ環チオ基またはその酸化体、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキ
シカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブ
トキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のC
1〜C20のアルコキシカルボニル基、アセチル基、プ
ロパノイル基、ベンゾイル基、2−ピリジルカルボニル
基等のC2〜C20のアシル基、シアノ基、ニトロ基等
を例示することができる。
【0011】これら置換基を有するR1〜R3の具体例と
しては、クロロメチル基、フルオロメチル基、ブロモメ
チル基、ジクロロメチル基、ジフロロメチル基、ジブロ
モメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル
基、トリブロモメチル基、トリクロロメチル基、トリフ
ルオロエチル等のはハロアルキル基、ペンタフルオロエ
チル基、テトラフルオロエテニル基、2,2−ジフロロ
エテニル基等のハロアルケニル基、メトキシメチル基、
メトキシエチル基、フェノキシメチル等のアルコキシア
ルキル基、メチルチオメチル基、フェニルチオメチル基
等のアルキルチオアルキル基またはアリールチオアルキ
ル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリチル基、
フェネチル基等のアラルキル基等を例示することができ
る。
【0012】式(I)で表される化合物として具体的に
は、下記表に示す化合物を例示することができる。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】本発明に用いられる式(II)、及び式(II
I)で表される化合物中、R1〜R3は前記と同じ意味を
表し、同様の具体例を例示することができる。また、式
(II)及び式(III)で表される化合物の具体例とし
て、第1表に例示された化合物に対応する化合物を例示
することができる。
【0016】本発明の方法は、式(II)で表されるニト
リル誘導体を、65〜98重量%硫酸水を用いて加水分
解する工程(1)、次いで30〜65重量%硫酸水を用
いて加水分解する工程(2)を有することを特徴とす
る。65〜98重量%硫酸水のみを用いて加水分解反応
を行った場合、式(III)で表されるアミド化合物は収
率よく得られることは反応途中で確認したが、該アミド
化合物から、目的とするカルボン酸誘導体への加水分解
反応が進行しにくく、タール状の分解生成物が多く生成
するという問題がある。また、30〜65重量%硫酸水
のみを用いて加水分解反応を行った場合、式(II)で表
されるニトリル化合物の加水分解反応が進行しにくく、
原料である該ニトリルが反応しないという問題がある。
【0017】65〜98重量%硫酸水は、市販の濃硫酸
(95−98%)をそのまま使用する以外は、あらかじ
め濃硫酸を適当量の水で希釈して調製するのが好ましい
が、式(II)で表される化合物と濃硫酸を混合した後、
水を添加して、または式(II)で表される化合物と水を
混合した後、濃硫酸を添加して調製することもできる。
【0018】用いる65〜98重量%の硫酸水の量は、
含まれる水の量が、式(II)で表される化合物1モルに
対して、少なくとも1モル以上であれば、特に制限され
ないが、5モル以上用いるのがこのましく、さらに10
モル以上用いるのが好ましい。
【0019】65〜98重量%硫酸水を用いて加水分解
する工程(1)の反応温度は、反応系中の化合物が分解
しない温度範囲であれば特に制限されず高温で反応を行
うことができるが、50〜100℃で行うのが好まし
い。
【0020】反応方法は特に制限されないが、例えば
(1)硫酸水と式(II)で表され化合物を室温で混合
し、加熱する方法、(2)加熱した硫酸水に式(II)で
表される化合物を添加する方法、また、少量の水または
有機溶媒に懸濁した式(II)で表され化合物中、加熱下
滴下する方法等がいずれの方法も採用することができ
る。
【0021】工程(1)における反応時間は、原料とな
る式(II)で表される化合物及び生成物が分解しない範
囲であれば、特に制限されないが、原料が消失した時点
で加熱を停止し反応を終了させるのが好ましい。生成
物、式(III)で表されるアミド化合物が主生成物であ
るが、式(I)で表されるカルボン酸を含有していても
構わない。
【0022】本発明における式(II)で表されるニトリ
ル誘導体を、65〜98重量%硫酸水を用いて加水分解
する工程(1)と30〜65重量%硫酸水を用いて加水
分解する工程(2)は、連続的に行うことも、また、工
程(1)終了後生成物を単離し新たに工程(2)を行う
こともできる。
【0023】工程(1)、工程(2)を連続的に行う場
合、反応液に必要量の水を、加熱下もしくは反応液を冷
却後添加することにより、硫酸濃度を調節するのが反応
操作上好ましいが、反応液を適当量の水に加熱下、もし
くは室温下に添加して硫酸濃度を調整することもでき
る。
【0024】反応を工程(1)で生成物を単離し、新た
に工程(2)を行う場合の操作については、先に示した
工程(1)と原料、硫酸濃度が異なるだけで同様に反応
することができる。工程(2)における反応温度は、9
0〜130℃の範囲であるのが好ましい。
【0025】加水分解工程に供される式(II)で表され
るニトリル誘導体、または式(III)で表されるアミド
誘導体は、何も希釈せずにそのまま加水分解に用いるこ
ともできるが、適当な有機溶媒で希釈して用いることも
できる。用いる有機溶媒としては、上記ニトリル誘導
体、アミド誘導体を溶解させ、酸加水分解条件に不活性
な溶媒であれば特に制限されないが、具体的にはトルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン等の有機溶媒を例示する
ことができる。
【0026】希釈濃度は、特に制限されないが、10〜
60重量%の範囲が好ましい。また、ニトリル誘導体ま
たはアミド誘導体は完全に溶解している必要はなく、懸
濁した状態で用いることもできる。
【0027】式(II)で表されるニトリル誘導体、式
(III)で表されるアミド誘導体は、市販品、または、
α−位モノ置換もしくはジ置換体をアルキル化すること
により得られる合成品を用いることができる。特に、合
成品の場合、反応後精製工程を経ていない不純物を含む
粗生成物をそのまま反応に供することもできる。但し、
不純物等に塩基性化合物を含有する場合には、その分硫
酸を多めに使用する必要がある。
【0028】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるもの
ではない。
【0029】
【実施例】実施例1 水4.1gに濃硫酸(96重量%)14.7gを加えて
75重量%硫酸水を調製し、2,2−ジメチルバレロニ
トリル6.0g(0.05モル、純度96%)をくわ
え、85〜90℃で2時間反応させた。反応液の一部を
取り出し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で
定量したところほぼ定量的に2,2−ジメチルペンタン
アミドが生成していることを確認した。反応液にさらに
9.4gの水を加え50重量%硫酸水としたのち115
℃で2時間反応を行った。反応後室温に冷却し、水80
ml、エーテル50mlを加えて分液し、有機層を水5
0mlで水洗し、乾燥後エーテルを留去したところ6.
27gの油状物を得た。1HNMRで化合物を同定し、
HPLCで定量したところ、目的とする2,2−ジメチ
ル吉草酸を収率90%(純度97%)で得られたことが
わかった。
【0030】実施例2 実施例1と同様の条件下、2−エチル−2−メチル−ブ
チロニトリル6.0g(0.05モル、純度96%)を
用いて同様に反応を行ったところ、2−エチル−2−メ
チル−酪酸を6.0g(収率87%、純度98%)得
た。
【0031】実施例3 2,2−ジメチルバレロニトリル103.4g(0.2
92mol)のトルエン31.3重量%溶液に75%硫酸
109.8gを加えて95〜100℃で5時間反応させ
た。反応液の一部を取り出して高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)で分析したところほぼ定量的に2,2
−ジメチルペンタンアミドが生成していることを確認し
た。反応液にさらに55gの水を加え、50%硫酸水と
した後に反応温度が120〜125℃となるようにトル
エンの一部を留去し、その後そのままの温度で8時間反
応させた。反応液を室温まで冷却し、水100mlを加え
分液し、有機層を水50mlで洗浄し、溶媒を留去して約
36gの油状物質を得た。1HNMRで化合物を同定
し、HPLCで定量したところ、目的とする2,2−ジ
メチル吉草酸を収率90%(純度95%)で得た。
【0032】比較例1 水4.1gに濃硫酸(96重量%)14.7gを加えて
75重量%硫酸水を調製し、2,2−ジメチルバレロニ
トリル6.0g(0.05モル、純度96%)をくわ
え、85〜90℃で2時間反応させ、さらに、還流温度
(およそ130℃)で18時間反応を行ったところ、途
中生成したアミド化合物が消失した。実施例1と同様の
後処理操作を行ったところ、2,2−ジメチル吉草酸を
5.1g(収率76%、純度97%)で得た。また、反
応槽には黒色のタール状成分が付着していた。
【0033】比較例2 50重量%硫酸水を用いて還流温度で18時間反応を行
う以外比較例1と同様に反応を行ったところ、反応は完
結せず、原料のニトリルを59%回収し、2,2−ジメ
チル吉草酸を14%得るにとどまった。
【0034】
【発明の効果】以上、述べたように本発明の方法を用い
ることにより、従来加水分解が困難とされていた嵩高い
α位トリ置換アセトニトリルを操作性よく加水分解し
て、α位トリ置換酢酸を収率、純度よく得ることができ
るようになった。α位トリ置換酢酸を、農医薬の中間体
として有用な化合物であり、本発明の製造方法は産業上
の利用価値は高いといえる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立にC1〜C20
    の炭化水素基を表し、R1とR2、R1とR3、R2とR3
    一緒になって環を形成していてもよい。)で表される酢
    酸誘導体の製造方法において、式(II) 【化2】 (式中、R1、R2、R3は前記と同じ意味を表す。)で
    表されるニトリル誘導体を、65〜98重量%硫酸水を
    用いて加水分解する工程(1)、次いで30〜65重量
    %硫酸水を用いて加水分解する工程(2)を有すること
    を特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】工程(2)における反応温度が90〜13
    0℃であることを特徴とする請求項1に記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】工程(1)における反応温度が50〜10
    0℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】式(I) 【化3】 (式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立にC1〜C20
    の炭化水素基を表し、R1とR2、R1とR3、R2とR3
    一緒になって環を形成していてもよい。)で表される酢
    酸誘導体の製造方法において、式(III) 【化4】 (式中、R1、R2、R3は前記と同じ意味を表す。)で
    表されるアミド誘導体を、30〜65%硫酸を用いて反
    応温度100〜130℃で反応させることを特徴とする
    製造方法。
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