JP2002356356A - セメント組成物用消泡剤 - Google Patents
セメント組成物用消泡剤Info
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Abstract
かつ、高性能AE減水剤にあらかじめ消泡剤を添加して
一液化した場合、あるいは消泡剤を所要の濃度に水で希
釈した場合において分離することなく、長期保存性に優
れたセメント組成物用消泡剤を提供する。 【解決手段】 少なくともポリエチレンオキシド誘導体
および非イオン性消泡剤を配合して得られるセメント組
成物用消泡剤であって、ポリエチレンオキシド誘導体
が、1つの末端に分枝構造および/または不飽和結合を
有する疎水基を有し、もう1つの末端にアニオン基を有
することを特徴とする、前記セメント組成物用消泡剤。
Description
ルタル、ペーストおよびセメントミルクなどのセメント
組成物を製造する際に使用される消泡剤に関することで
ある。
ーストおよびセメントミルクなどのセメント組成物にポ
リカルボン酸系高性能AE減水剤を用いる場合、ポリカ
ルボン酸系高性能AE減水剤の空気連行性が大きいため
に、セメント組成物中に連行される空気量が課題となる
ので、空気量を所要の範囲にするためにシリコーン系、
脂肪酸エステル系、ポリエーテル系などの慣用の消泡剤
が使用されている。これら消泡剤は極めて少ない添加量
で鋭敏に消泡効果が発揮されるため、計量装置の計量誤
差を防ぐために、消泡剤を所要の濃度に水で希釈する手
法や、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤に消泡剤をあ
らかじめ添加して一液化する方法が図られている。
高性能AE減水剤にあらかじめ添加して一液化を試みて
も、充分には一液化せず分離が生じてしまうという問題
点がある。分離を防止するためには、貯蔵タンクに撹拌
装置を設置する必要性があり、経済性や騒音面で問題が
生じる。また、同様に水で所要の濃度に希釈する場合も
分離という問題を抱えている。
泡剤の分離を抑制するために、ある特定のポリカルボン
酸系ポリマーの製造時にあらかじめ消泡剤を混合し、こ
のポリカルボン酸系ポリマーを配合したポリカルボン酸
系高性能AE減水剤が提案されている。しかし、セメン
ト組成物中の空気量は、使用する材料や環境温度によっ
て空気量が変動するので、適正な空気量に調整するため
に必要な消泡剤量も一般的に変化する。したがって、前
記の手法によってあらかじめ混合された消泡剤の量が適
正でない場合、所要の空気量を得られないという問題を
抱えており、空気量を調節するために、別途空気量調整
剤を使用するという煩雑さを有している。
解決しようとする課題は、セメント組成物に対して、消
泡性能に優れ、かつ、高性能AE減水剤にあらかじめ消
泡剤を添加して一液化した場合、あるいは消泡剤を所要
の濃度に水で希釈した場合において分離することなく、
長期保存性に優れたセメント組成物用消泡剤を提供する
ことにある。
き従来技術における諸種の問題点を解決するために、鋭
意研究を重ねた結果、ポリエチレンオキシドの1つの末
端に分枝構造および/または不飽和結合を有する疎水基
ともう一つの末端にはアニオン基を有したポリエチレン
オキシド誘導体に着目し、慣用の非イオン性消泡剤とを
含有することで上記問題点を解決するセメント組成物用
消泡剤を見出し、本発明を完成するに至った。
レンオキシド誘導体と非イオン性消泡剤とを配合して得
られるセメント組成物用消泡剤であって、ポリエチレン
オキシド誘導体が、1つの末端に分枝構造および/また
は不飽和結合を有する疎水基を有し、もう1つの末端に
アニオン基を有することを特徴とする、前記セメント組
成物用消泡剤に関する。また本発明は、不飽和結合が、
二重結合であることを特徴とする、前記のセメント組成
物用消泡剤に関する。
導体が、一般式(1):
る疎水基であり、Yはアニオン基であり、EOは−CH
2CH2O−であり、aは6〜100の整数である)で
表される化合物であることを特徴とする、前記のセメン
ト組成物用消泡剤に関する。また本発明は、aが、15
〜60の整数であることを特徴とする、前記のセメント
組成物用消泡剤に関する。
不飽和結合を有する疎水基が、一般式(2):
R3はそれぞれ独立してアルキル、またはフェニル、ナ
フチル、アルケニル、炭素数2〜4のアルキレンオキシ
ド若しくはそれらの誘導体のいずれかであり、R2およ
びR3はそれぞれ独立して水素であってもよいが、R2
とR3が同時に水素である場合、R1はアルキルではな
い)で表されることを特徴とする、前記のセメント組成
物用消泡剤に関する。また本発明は、アニオン基が、−
SO3M、−(CH2CH2)OSO3M、−R4CO
OM (R4は、−CmH2m− (mは、10>m>
0の整数で、好ましくはm=1または2)またはフェニ
ル基)、−PO3M、または−CO(CH2)nCOO
M (式中、MはNa塩、K塩、Ca塩、Mg塩、NH
4塩またはHであり、n=2または3である)であるこ
とを特徴とする、前記のセメント組成物用消泡剤に関す
る。
般式(3):
0〜25の脂肪族炭化水素、炭素数1〜5のアルキル基
またはHであり、AOは炭素数2〜3のアルキレンオキ
シドで構成されるブロックポリマーおよび/またはラン
ダムポリマーであり、bは5〜500の整数である)で
あることを特徴とする、前記のセメント組成物用消泡剤
に関する。また本発明は、ポリエチレンオキシド誘導体
と非イオン性消泡剤とを20:80〜60:40(重量
%)で配合して得られることを特徴とする、前記のセメ
ント組成物用消泡剤に関する。さらに本発明は、非イオ
ン性消泡剤が、重量平均分子量がポリエチレングリコー
ル換算で300〜30,000であり、該分子量中のエ
チレンオキシドの重量比が5〜80%であることを特徴
とする、前記のセメント組成物用消泡剤に関する。
シド誘導体は、1つの末端に分枝構造および/または不
飽和結合を有する疎水基を有し、もう1つの末端にアニ
オン基を有するポリエチレンオキシド誘導体であり、従
来から慣用されている非イオン性消泡剤と混合しても分
離することがなく、得られた消泡剤は溶液安定性が高
い。また本発明に用いるポリエチレンオキシド誘導体
は、一般式(1):
結合を有する疎水基であり、Yはアニオン基であり、E
Oは−CH2CH2O−である。aは特に限定されない
が、6〜100の整数であることが好ましく、特に15
〜60の整数であることが好ましい。
不飽和結合は二重結合であることが好ましい。本発明に
用いるポリエチレンオキシド誘導体の末端にある分枝構
造および/または不飽和結合を有する疎水基は、一般式
(2):
こでZはOまたはアミンであり、R1、R2およびR3
はそれぞれ独立してアルキル、またはフェニル、ナフチ
ル、アルケニル、炭素数2〜4のアルキレンオキシド若
しくはそれらの誘導体のいずれかである。また、R2お
よびR3はそれぞれ独立して水素であってもよいが、R
2とR3が同時に水素である場合、R 1はアルキルでは
ない。
体の末端にあるアニオン基は、 −SO3M、 −(CH2CH2)OSO3M、 −PO3M、 −R4COOM (R4は、−CmH2m− (mは、
10>m>0の整数で、好ましくはm=1または2)ま
たはフェニル基)、 −CO(CH2)nCOOM (n=2または3)、お
よび −COCH=CHCOOMなどがあげられる。 上記式中Mは、Na塩、K塩、Ca塩、Mg塩、NH4
塩またはHなどであることが望ましい。一方、本発明で
用いられる非イオン性消泡剤は、従来用いられている非
イオン性消泡剤であってよく、特に限定されないが、一
般式(3):
0〜25の脂肪族炭化水素、炭素数1〜5のアルキル基
またはHであり、AOは炭素数2または3、特に好まし
くは炭素数2のアルキレンオキシドで構成されるブロッ
クポリマーおよび/またはランダムポリマーであり、b
は5〜500の整数である)で表される化合物が好まし
い。
めのポリエチレンオキシド誘導体と非イオン性消泡剤と
の混合割合は、特に限定されないが、10:90〜7
0:30(重量%)、好ましくは20:80〜60:4
0(重量%)、さらに好ましくは、20:80〜50:
50(重量%)である。本発明に用いる非イオン性消泡
剤の重量平均分子量は、特に限定されないが、ポリエチ
レングリコール換算で300〜30,000であり、非
イオン性消泡剤の分子量中のエチレンオキシドの重量比
が10〜90%、好ましくは5〜80%である。
の減水剤と一液化することが可能であり、減水剤がリグ
ニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリサッカライ
ド誘導体の中から一種以上選ばれたものである。本発明
のセメント組成物用消泡剤の添加量は適宜定められる
が、基本的にはセメント組成物に所望の空気量を調整す
るために必要な量であり、好ましくはセメント組成物中
のセメント重量に対して固形分換算で0.001〜5重
量%であり、特に好ましくは0.01〜0.5重量%で
ある。
性を持たせるために、他の添加剤を所望により配合させ
ることもできる。他の添加剤としては、慣用のAE剤、
乾燥収縮低減剤、促進剤、遅延剤、起泡剤、消泡剤、防
錆剤、急結剤、増粘剤、水溶性高分子物質等を例示する
ことができる。
ド誘導体の製造例を示すが、本発明はこれらの実施態様
例によって限定されるものではない。
A−1の製造 13.42 重量部のシンナミルアルコールと0.05重量部の水
酸化カリウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41
重量部のアリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下
し、120℃で1時間反応させる。さらに、88.0重量部の
エチレンオキシドを加え、120 ℃ で2時間エトキシル
化を行い、淡黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の硫
酸化方法で硫酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性
液体を3つ口フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミド
を加えて窒素雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポ
リエチレンオキシド誘導体A−1を得た。
A−2の製造 14.4重量部の2−ナフトールと0.05重量部の水酸化カリ
ウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41重量部の
アリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下し、120℃
で1時間反応させる。さらに、88.0重量部のエチレンオ
キシドを加え、120℃ で2時間エトキシル化を行い、淡
黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の硫酸化方法で硫
酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口
フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミドを加えて窒素
雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポリエチレンオ
キシド誘導体A−2を得た。
A−3の製造 22.04重量部の4−ノニルフェノールと0.05重量部の水
酸化カリウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41
重量部のアリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下
し、120℃で1時間反応させる。さらに、88.0重量部の
エチレンオキシドを加え、120 ℃ で2時間エトキシル
化を行い、淡黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の硫
酸化方法で硫酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性
液体を3つ口フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミド
を加えて窒素雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポ
リエチレンオキシド誘導体A−3を得た。
A−4の製造 22.04重量部の4−ノニルフェノールと0.05重量部の水
酸化カリウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41
重量部のアリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下
し、120℃で1時間反応させる。さらに、44.0重量部の
エチレンオキシドを加え、120 ℃ で2時間エトキシル
化を行い、淡黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の硫
酸化方法で硫酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性
液体を3つ口フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミド
を加えて窒素雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポ
リエチレンオキシド誘導体A−4を得た。
A−5の製造 22.04重量部の4−ノニルフェノールと0.05重量部の水
酸化カリウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41
重量部のアリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下
し、120℃で1時間反応させる。さらに、88.0重量部の
エチレンオキシドを加え、120 ℃ で2時間エトキシル
化を行い、淡黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の方
法でカルボキシル化するために、得られた淡黄色、粘稠
性液体を3つ口フラスコに移し、13.0重量部の無水コハ
ク酸と0.1重量部のトリメチルアミンを窒素雰囲気下で
加えて50℃、2時間カルボキシル化を行い、ポリエチレ
ンオキシド誘導体A−5を得た。
A−6の製造 5.81重量部のアリルアルコールと0.05重量部の水酸化カ
リウムをオートクレーブ反応器に仕込み、12.0重量部の
スチレンオキシドをゆっくりと滴下し、120℃で1時間
反応させる。さらに、88.0重量部のエチレンオキシドを
加え、120 ℃ で2時間エトキシル化を行い、淡黄色、
粘稠性液体を得る。これを慣用の硫酸化方法で硫酸化す
るために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口フラス
コに移し、10.7重量部の硫酸アミドを加えて窒素雰囲気
下で125℃、2時間で硫酸化し、ポリエチレンオキシド
誘導体A−6を得た。
A−7の製造 5.81重量部のアリルアルコールと0.05重量部の水酸化カ
リウムをオートクレーブ反応器に仕込み、19.6重量部の
スチルベンオキシドをゆっくりと滴下し、120℃で1時
間反応させる。さらに、110.0重量部のエチレンオキシ
ドを加え、120 ℃で2時間エトキシル化を行い、淡黄
色、粘稠性液体を得る。これを慣用の方法でリン酸化す
るために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口フラス
コに移し、16.0重量部の三塩化酸化リンを窒素雰囲気下
で添加し、45℃で反応させた後、ポリエチレンオキシド
誘導体A−7を得た。
A−8の製造 13.42重量部の2−アリルフェノールと0.05重量部の水
酸化カリウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41
重量部のアリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下
し、120℃で1時間反応させる。さらに、88.0重量部の
エチレンオキシドを加え、5気圧、120 ℃ で2時間エ
トキシル化を行い、淡黄色、粘稠性液体を得る。これを
慣用の硫酸化方法で硫酸化するために、得られた淡黄
色、粘稠性液体を3つ口フラスコに移し、10.7重量部の
硫酸アミドを加えて窒素雰囲気下で125℃、2時間で硫
酸化し、ポリエチレンオキシド誘導体A−8を得た。
A−9の製造 26.1重量部の4−ノニル−2−プロペニルフェノールと
0.05重量部の水酸化カリウムをオートクレーブ反応器に
仕込み、88.0重量部のエチレンオキシドを加え、5気
圧、120 ℃ で2時間エトキシル化を行い、淡黄色、粘
稠性液体を得る。これを慣用の硫酸化方法で硫酸化する
ために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口フラスコ
に移し、10.7重量部の硫酸アミドを加えて窒素雰囲気下
で125℃、2時間で硫酸化し、ポリエチレンオキシド誘
導体A−9を得た。
体A−10の製造 26.1重量部の4−ノニル−2−プロペニルフェノールと
0.05重量部の水酸化カリウムをオートクレーブ反応器に
仕込み、220.0重量部のエチレンオキシドを加え、5気
圧、120 ℃ で2時間エトキシル化を行い、淡黄色、粘
稠性液体を得る。これを慣用の硫酸化方法で硫酸化する
ために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口フラスコ
に移し、10.7重量部の硫酸アミドを加えて窒素雰囲気下
で125℃、2時間で硫酸化し、ポリエチレンオキシド誘
導体A−10を得た。
体A−11の製造 22.04重量部の4−ノニルフェノールと0.05重量部の水
酸化カリウムをオートクレーブ反応器に仕込み、11.41
重量部のアリルグリシジルエーテルをゆっくりと滴下
し、120℃で1時間反応させる。さらに、88.0重量部の
エチレンオキシドを加え、120 ℃ で2時間エトキシル
化を行い、淡黄色、粘稠性液体を得る。メチル化を行う
ために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口フラスコ
に移し、10.7重量部のジメチルサルフェートを加え80
℃、3時間反応を行い、ポリエチレンオキシド誘導体A
−11を得た。
体A−12の製造 22.04 重量部の4−ノニルフェノールと88重量部のエチ
レンオキシドと0.05重量部の水酸化カリウムをオートク
レーブ反応器に仕込み、120 ℃で1時間反応をエトキシ
ル化を行い淡黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の硫
酸化方法で硫酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性
液体を3つ口フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミド
を加えて窒素雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポ
リエチレンオキシド誘導体A−12を得た。
体A−13の製造 5.81重量部のアリルアルコールと0.05重量部の水酸化カ
リウムをオートクレーブ反応器に仕込み、12.02重量部
のスチレンオキシドを徐々に滴下し、140 ℃で1時間反
応を行う。さらに、22.0 重量部のエチレンオキシドを
加えて120℃で2時間エトキシル化を行い、淡黄色、粘
稠性液体を得る。これを慣用の硫酸化方法で硫酸化する
ために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口フラスコ
に移し、10.7重量部の硫酸アミドを加えて窒素雰囲気下
で125℃、2時間で硫酸化し、ポリエチレンオキシド誘
導体A−13を得た。
体A−14の製造 24.2重量部のセチルアルコール0.05重量部の水酸化カリ
ウムと44重量部のエチレンオキシドをオートクレーブ反
応器に仕込み、120 ℃で2時間エトキシル化を行い、淡
黄色、粘稠性液体を得る。これを慣用の硫酸化方法で硫
酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性液体を3つ口
フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミドを加えて窒素
雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポリエチレンオ
キシド誘導体A−14を得た。
体A−15の製造 26.1 重量部の4−ノニル−2プロペニルフェノールと484
重量部のエチレンオキシドと0.05重量部の水酸化カリウ
ムをオートクレーブ反応器に仕込み、150℃で1時間エト
キシル化を行い、無色、固形物を得る。これを慣用の硫
酸化方法で硫酸化するために、得られた淡黄色、粘稠性
液体を3つ口フラスコに移し、10.7重量部の硫酸アミド
を加えて窒素雰囲気下で125℃、2時間で硫酸化し、ポ
リエチレンオキシド誘導体A−15を得た。
ンオキシド誘導体A−1〜A−15は、いずれも一般式
(4):
る。
例を示すが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
ンクリートを調製した。コンクリートの練混ぜは、練混
ぜ量が80リットルとなるようにそれぞれ材料を計量し
た後、100リットルパン型強制ミキサに全材料を投入
後、120秒間練混ぜてコンクリ−トを調製したコンク
リ−トの空気量を測定し、空気量の増減から消泡性能を
評価した。
ルボン酸系減水剤1000gに対してセメント組成物用
消泡剤を2g混合したものを用いた。
トを使用した。(密度3.16) 細骨材 :大井川水系産陸砂を使用した。(密度2.5
9) 粗骨材 :青梅産砕石を使用した。(密度2.65) 混和剤 :ポリカルボン酸系減水剤 P−1:エヌエムビー社製レオビルドSP8SE P−2:エヌエムビー社製レオビルドSP8RE 非イオン性消泡剤 B−1:BASF社製プルロニックタイプL−61 B−2:東邦化学社製プロナール753 B−3:サンノプコ社製SNデフォーマー170
消泡剤の溶液安定性を確認するために、ポリカルボン酸
系減水剤1000gに対して2.0gのセメント組成物
用消泡剤を溶解させ、室温環境で3ヶ月静置保存した時
の、溶液の分離状況を観察した。結果は、以下に示す基
準で評価した。 A+ :優良(分離が全く認められない) A :良好(分離がほぼ認められない) B :分離
泡剤の消泡性能を確認するために、下記に示すコンクリ
ートを調製し、コンクリート中の空気量に関して、セメ
ント組成物用消泡剤を用いない場合の空気量を比較し消
泡性能を評価した。 A:消泡性能が良好(空気量が2%以上低減した。) B:消泡性能なし(空気量の低減が2%未満および空気
量が増加した。)
チレングリコール誘導体の種類や混合割合を適宜調製し
たセメント組成物用消泡剤を用いた場合、ならびに実施
例13〜15に示した非イオン性消泡剤の種類を変えた
場合のセメント組成物用消泡剤はいずれも、本発明のセ
メント組成物用消泡剤を使用していない比較例1〜7と
比較して、分離が生じることがなく溶液安定性に優れ、
かつ、十分な消泡性能を示している。比較例1は消泡剤
を用いない場合であるが、消泡性能は得られない。比較
例2〜7に示したポリエチレングリコール誘導体を混合
したセメント組成物用は消泡性能は十分に得られるもの
の、分離が生じてしまい溶液安定性は満足な性能が認め
られない。
り、本発明のセメント組成物用消泡剤を用いることで溶
液安定性と消泡性能などが総合的に改善されることが確
認された。
来の消泡剤が抱えていた一液化した場合の消泡剤の分離
や分離を抑制するためのタンク内での撹拌作業に伴う騒
音や撹拌装置の取り付けを解消するために、セメント組
成物に対する消泡性能に優れ、かつ、高性能AE減水剤
にあらかじめ消泡剤を添加して一液化した場合あるいは
消泡剤を所要の濃度に水で希釈した場合において分離す
ることなく、長期保存性に優れたセメント組成物用消泡
剤の提供を可能にする。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくともポリエチレンオキシド誘導体
と非イオン性消泡剤とを配合して得られるセメント組成
物用消泡剤であって、ポリエチレンオキシド誘導体が、
1つの末端に分枝構造および/または不飽和結合を有す
る疎水基を有し、もう1つの末端にアニオン基を有する
ことを特徴とする、前記セメント組成物用消泡剤。 - 【請求項2】 不飽和結合が二重結合であることを特徴
とする、請求項1に記載のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項3】 ポリエチレンオキシド誘導体が、一般式
(1): 【化1】 (式中、Xは分枝構造および/または不飽和結合を有す
る疎水基であり、Yはアニオン基であり、EOは−CH
2CH2O−であり、aは6〜100の整数である)で
表される化合物であることを特徴とする、請求項1また
は2に記載のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項4】 aが、15〜60の整数であることを特
徴とする、請求項3に記載のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項5】 分枝構造および/または不飽和結合を有
する疎水基が、一般式(2): 【化2】 (式中、ZはOまたはアミンであり、R1、R2および
R3はそれぞれ独立してアルキル、またはフェニル、ナ
フチル、アルケニル、炭素数2〜4のアルキレンオキシ
ド若しくはそれらの誘導体のいずれかであり、R2およ
びR3はそれぞれ独立してHであってもよいが、R2と
R3が同時にHである場合、R1はアルキルではない)
で表されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか
に記載のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項6】 アニオン基が、−SO3M、−(CH2
CH2)OSO3M、−R4COOM (R4は、−C
mH2m− (mは、10>m>0の整数で、好ましく
はm=1または2)またはフェニル基)、−PO3M、
または−CO(CH2)nCOOM (式中Mは、Na
塩、K塩、Ca塩、Mg塩、NH4塩またはHであり、
n=2または3である)であることを特徴とする、請求
項1〜5のいずれかに記載のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項7】 非イオン性消泡剤が、一般式(3): 【化3】 (式中、R5およびR6は、それぞれ独立して炭素数1
0〜25の脂肪族炭化水素、炭素数1〜5のアルキル基
またはHであり、AOは炭素数2〜3のアルキレンオキ
シドで構成されるブロックポリマーおよび/またはラン
ダムポリマーであり、bは5〜500の整数である)で
あることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載
のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項8】 ポリエチレンオキシド誘導体と非イオン
性消泡剤とを20:80〜60:40(重量%)で配合
して得られることを特徴とする、請求項1〜7のいずれ
かに記載のセメント組成物用消泡剤。 - 【請求項9】 非イオン性消泡剤が、重量平均分子量が
ポリエチレングリコール換算で300〜30,000で
あり、該分子量中のエチレンオキシドの重量比が5〜8
0%であることを特徴とする、請求項7に記載のセメン
ト組成物用消泡剤。
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