JP2002353809A - クロック発生回路 - Google Patents

クロック発生回路

Info

Publication number
JP2002353809A
JP2002353809A JP2001159062A JP2001159062A JP2002353809A JP 2002353809 A JP2002353809 A JP 2002353809A JP 2001159062 A JP2001159062 A JP 2001159062A JP 2001159062 A JP2001159062 A JP 2001159062A JP 2002353809 A JP2002353809 A JP 2002353809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
power supply
voltage
frequency
oscillation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001159062A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuji Mano
竜二 眞野
Tsutomu Yoshimura
勉 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2001159062A priority Critical patent/JP2002353809A/ja
Priority to US10/152,009 priority patent/US6570456B2/en
Publication of JP2002353809A publication Critical patent/JP2002353809A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/0805Details of the phase-locked loop the loop being adapted to provide an additional control signal for use outside the loop
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/07Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop using several loops, e.g. for redundant clock signal generation
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • H03L7/0995Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop the oscillator comprising a ring oscillator
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • H03L7/0995Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop the oscillator comprising a ring oscillator
    • H03L7/0997Controlling the number of delay elements connected in series in the ring oscillator
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L2207/00Indexing scheme relating to automatic control of frequency or phase and to synchronisation
    • H03L2207/06Phase locked loops with a controlled oscillator having at least two frequency control terminals
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/085Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal
    • H03L7/089Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal the phase or frequency detector generating up-down pulses
    • H03L7/0891Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal the phase or frequency detector generating up-down pulses the up-down pulses controlling source and sink current generators, e.g. a charge pump

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造パラメータがばらついても、センター周
波数で発振して再生クロック信号を生成するクロック発
生回路を実現する。 【解決手段】 第1の位相ロックループ(L11)の位
相差に応じた信号を第1の発振回路(O11)に対する
動作電源電圧として電源供給線(PS)に供給し、この
電源供給線上の電位を、第2の位相ロックループの発振
回路(O21)の動作電源電圧として供給する。第2の
位相ロックループを用いて入力クロック信号に位相同期
したクロック信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はクロック発生回路
に関し、特に、基準クロック信号に位相同期した内部ク
ロック信号を発生するクロック同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は、従来のクロック発生回路の構
成の一例を示す図である。この図18においては、リン
グオシレータ型電圧制御発振回路を含む位相同期回路
(PLL)の構成が一例として示される。
【0003】図18において、クロック発生回路は、一
定の周期を有する基準クロック信号Cと再生クロック信
号COとの位相を比較し、該位相差に応じた信号を出力
する位相比較回路PHと、この位相比較回路PHの出力
する位相差検出信号に従ってチャージポンプ動作を行な
って制御電圧を生成するチャージポンプ回路およびこの
チャージポンプ回路の出力する制御電圧の高周波成分を
除去するローパスフィルタとを含むチャージポンプ/ロ
ーパスフィルタCPLPと、このチャージポンプ/ロー
パスフィルタCPLPの出力する制御電圧に従ってバイ
アス電圧V1およびV2を生成するバイアス制御回路B
Kと、このバイアス制御回路BKからのバイアス電圧V
1およびV2に従って発振周波数が制御される電圧制御
発振回路Oを含む。
【0004】位相比較回路PHは、基準クロック信号C
と再生クロック信号COとの位相を比較し、その位相差
に応じて、再生クロック信号COの周波数を高くするた
めのアップ信号とまたは再生クロック信号COの周波数
を低くするためのダウン信号を生成する。
【0005】チャージポンプ/ローパスフィルタCPL
Pにおいては、チャージポンプ回路が、この位相比較回
路PHからのアップ信号およびダウン信号に従って充放
電動作を行ない、ローパスフィルタ回路が、このチャー
ジポンプ回路の充放電電流による充電電位の積分動作を
行なって制御電圧を生成する。このローパスフィルタ
は、また、通常、ループフィルタと呼ばれる。
【0006】バイアス制御回路BKは、このチャージポ
ンプ/ローパスフィルタCPLPからの制御電圧を受け
て、発振回路Oの発振周波数を調整するバイアス電圧V
1およびV2を生成する。
【0007】発振回路Oは、リング状に接続される奇数
段の遅延セルD1−Dnを含む。これらの遅延セルD1
−Dnにおいて、順次前段の遅延セルのセル信号が次段
の遅延セルに伝達され、最終段の遅延セルDnの出力す
る再生クロック信号COが、初段の遅延セルD1へフィ
ードバックされる。これらの遅延セルD1−Dnは、同
一構成を有し、図18においては、最終段の遅延セルD
nの構成要素に対し参照番号を付す。
【0008】遅延セルDnは、バイアス電圧V1に従っ
てその駆動電流が調整される電流源トランジスタMC1
と、この電流源トランジスタMC1と出力ノードの間に
接続され、そのゲートに前段の遅延セルの出力信号を受
けるPチャネルの絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
(以下、MOSトランジスタと称す)M5と、出力ノー
ドに結合され、そのゲートに前段の遅延セルの出力信号
を受けるNチャネルMOSトランジスタM6と、MOS
トランジスタM6と接地ノードの間に接続されかつその
ゲートにバイアス電圧V2を受ける電流源トランジスタ
MC2を含む。
【0009】電流源トランジスタMC1はPチャネルM
OSトランジスタで構成され、電流源トランジスタMC
2は、NチャネルMOSトランジスタで構成される。遅
延セルD1−Dnの各々は、電流源トランジスタMC1
およびMC2により駆動電流が設定されるCMOSイン
バータである。
【0010】バイアス電圧V1の電圧レベルが上昇し、
またバイアス電圧V2の電圧レベルが低下すると、電流
源トランジスタMC1およびMC2のコンダクタンスが
低下し、その駆動電流量が低減される。したがって、遅
延セルD1−Dnの動作速度が低下し、この発振回路O
の発振周期が長くなり、応じて発振周波数が低下する。
【0011】一方、バイアス電圧V1の電圧レベルが低
下し、かつバイアス電圧V2の電圧レベルが上昇する
と、電流源トランジスタMC1およびMC2のコンダク
タンスが増加し、その駆動電流量が増大する。したがっ
て、遅延セルD1−Dnは、それぞれ、動作電流が増加
して動作速度が速くなり、発振回路Oの発振周期が短く
なり、応じて再生クロック信号COの周波数が高くな
る。
【0012】基準クロック信号Cと再生クロック信号C
Oの位相差に応じて、発振回路Oの発振周期をバイアス
電圧V1およびV2により調整することにより、基準ク
ロック信号Cと再生クロック信号COとの位相を同期さ
せ、基準クロック信号Cに対して周波数追尾した再生ク
ロック信号COを生成する。
【0013】図19は、この図18に示すバイアス制御
回路BKの構成の一例を示す図である。図19におい
て、バイアス制御回路BKは、ノードANと接地ノード
の間に接続されかつそのゲートに制御電圧VCを受ける
NチャネルMOSトランジスタM1と、電源ノードとノ
ードANの間に接続されかつそのゲートがノードANに
接続されるPチャネルMOSトランジスタM2と、電源
ノードとノードBNの間に接続されかつそのゲートがノ
ードANに接続されるPチャネルMOSトランジスタM
3と、ノードBNと接地ノードの間に接続されかつその
ゲートがノードBNに接続されるNチャネルMOSトラ
ンジスタM4を含む。
【0014】MOSトランジスタM2およびM3がカレ
ントミラー回路を構成し、MOSトランジスタM3に
は、MOSトランジスタM2を流れる電流のミラー電流
が流れる。すなわち、これらのMOSトランジスタM2
およびM3のサイズ(チャネル幅とチャネル長の比)が
同じ場合には、これらのMOSトランジスタM2および
M3には同じ大きさの電流が流れる。
【0015】制御電圧VCは、図18に示すチャージポ
ンプ/ローパスフィルタCPLPから与えられる。
【0016】制御電圧VCの電圧レベルが上昇すると、
MOSトランジスタM1のコンダクタンスが大きくな
り、このMOSトランジスタM1を流れる電流が多くな
る。このMOSトランジスタM1へは、MOSトランジ
スタM2から電流が供給され、このMOSトランジスタ
M2を介して流れる電流量が増大し、応じてMOSトラ
ンジスタM3を介して流れる電流が増大する。MOSト
ランジスタM2は、そのゲートおよびドレインが接続さ
れており、かつ供給電流が多くなるため、ノードANの
電圧レベルが低下する。一方、MOSトランジスタM4
は、ゲートおよびドレインがノードBNに接続されてお
り、このMOSトランジスタM3から供給される電流を
放電する必要があり、このノードBNの電圧レベルが上
昇する。
【0017】すなわち、制御電圧VCが上昇した場合に
は、バイアス電圧V1の電圧レベルが低下し、逆に、バ
イアス電圧V2の電圧レベルが上昇する。これらのバイ
アス電圧V1およびV2は、それぞれ電流源トランジス
タMC1およびMC2のゲートへ与えられる。したがっ
て、この発振回路Oにおいて、遅延セルD1−Dnの動
作電流が増大し、その動作速度が上昇するため、この発
振回路Oの発振周期が短くなり、再生クロック信号CO
の周波数が上昇する。
【0018】一方、制御電圧VCの電圧レベルが低下す
ると、MOSトランジスタM1のコンダクタンスが小さ
くなり、その駆動電流が低下する。応じて、MOSトラ
ンジスタM2の供給電流量も低下し、MOSトランジス
タM2のゲート−ソース間電圧が小さくなり、ノードA
Nの電圧レベルが上昇する。また、カレントミラー動作
により、MOSトランジスタM3を介して供給される電
流量が低下し、MOSトランジスタM4のゲート−ソー
ス間電圧が低下し、ノードBNの電圧レベルも低下す
る。したがって、バイアス電圧V1の電圧レベルが上昇
し、バイアス制御電圧V2の電圧レベルが低下する。応
じて、図18に示す発振回路Oにおいて、遅延セルD1
−Dnの動作電流が低減され、その動作速度が遅くな
り、遅延セルD1−Dnの遅延時間が長くなる。したが
って、発振回路Oの発振周期が長くなりこの再生クロッ
ク信号COの周波数が低くなる。
【0019】位相比較回路PHにおいて、基準クロック
信号Cに対する再生クロック信号COの位相の進み/遅
れに応じて、アップ信号およびダウン信号を生成し、こ
のアップ/ダウン信号に従ってチャージポンプ/ローパ
スフィルタCPLPで制御電圧VCを生成することによ
り、再生クロック信号COの周波数および位相が調整さ
れ、基準クロック信号Cに位相同期した再生クロック信
号COが生成される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】図20は、制御電圧V
Cと再生クロック信号の周波数との関係を示す図であ
る。図20に示すように、制御電圧VCが上昇すると、
発振回路の発振周波数FBが上昇する。このクロック発
生回路が安定に発振動作をする周波数範囲を、「周波数
レンジ」と称し、電圧制御発振回路Oが動作する制御電
圧の範囲を「電圧レンジ」と称す。
【0021】この位相同期ループが、安定に動作するた
めには、この周波数レンジの中央値(センター周波数)
と電圧レンジの中央値とが一致するのが好ましい。これ
により、センター周波数に関して、制御電圧VCの増減
により、電圧制御発振回路Oの発振周波数を増減するこ
とができ、基準クロック信号Cの周波数が、このセンタ
ー周波数からずれている場合においても、高速かつ安定
に、位相ロックした再生クロック信号COを生成するこ
とができる。通常、このセンター周波数fcmと電圧レ
ンジの中央値VCmとが一致するように設計される。し
かしながら、製造工程におけるトランジスタパラメータ
のバラツキなどにより、設計値と製造後の実際の値がず
れることが多く、このずれを補正する必要がある。
【0022】図21は、図18に示す電圧制御発振回路
Oの特性変化を示す図である。この電圧制御発振回路
は、設計値として、センター周波数に対し、電圧VCm
が制御電圧の中央値として設定される。この場合、典型
的な電圧制御発振回路(VCO)の特性が得られ、制御
電圧VCに従って、ほぼ周波数レンジにおいて周波数が
線形的に変化する。
【0023】一方、製造工程におけるトランジスタパラ
メータ等のバラツキに起因して、この電圧制御発振回路
Oの動作速度が速くなった場合、設計時におけるセンタ
ー周波数は、制御電圧VCaにより与えられる。すなわ
ち、この製造工程におけるトランジスタパラメータのバ
ラツキに起因して電圧制御発振回路の動作速度が速くな
った場合、そのVCO特性が、図21の左方向にずれ、
センター周波数の位置がずれる。
【0024】逆に、製造工程時のトランジスタパラメー
タのバラツキに起因して、電圧制御発振回路の動作速度
が遅くなった場合、この設計時のセンター周波数に位相
同期するためには制御電圧VCbを与える必要があり、
この場合、VCO特性は、図の右方向にずれる。
【0025】すなわち、同一の基準クロック信号Cが与
えられた場合、製造パラメータのバラツキにより、位相
同期するロック電圧(制御電圧)が異なる。今、設計値
どおりのVCO特性(典型的なVCO特性)を有する電
圧制御発振回路の感度をKOmとする。ここで、感度
は、制御電圧VCの変化に対する発振周波数の変化を示
す。この場合、速いVCO特性を有する電圧制御発振回
路の感度KOaが、典型的な感度KOmよりも高くな
り、一方、遅いVCO特性を有する電圧制御発振回路に
おいては、感度KObが、典型的な感度KOmよりも低
くなる。これらのVCO特性が典型的なVCO特性から
ずれた電圧制御発振回路においては、制御電圧の変化に
対する発振周波数の変化が設計値と異なるため、センタ
ー周波数からずれた周波数に対し、安定に位相同期した
再生クロック信号を生成することができなくなる。
【0026】特に、このセンター周波数がほぼ固定され
ており、その制御電圧の変化に対して周波数変化が小さ
い「高感度」の電圧制御発振回路においては、正確に、
このセンター周波数で発振動作を行なうように、このず
れを補正する必要がある。特に、単一の速度の基準クロ
ック信号に対して位相同期する再生クロック信号を生成
する構成の他に、さまざまな速度のクロック信号を再生
することが要求される分野がある。例えば、通信分野に
おいては、データ伝送速度が異なるため、複数種類の基
準クロック信号が伝送され、これらに対して再生クロッ
クを生成する必要がある。このような分野においては、
VCO特性がずれた場合、これらの複数種類の速度のク
ロック信号に位相同期した再生クロック信号を正確に生
成することができなくなるという問題が生じる。
【0027】それゆえ、この発明の目的は、製造時にお
ける周波数特性のずれを最適に補正することのできるク
ロック発生回路を提供するとである。
【0028】この発明の他の目的は、安定にセンター周
波数で電圧制御発振回路を発振させることのできるクロ
ック発生回路を提供することである。
【0029】この発明のさらに他の目的は、製造工程の
バラツキにかかわらず、安定に位相同期した再生クロッ
ク信号を生成することのできるクロック発生回路を提供
することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明に係るクロック
発生回路は、第1の発振回路と、この第1の発振回路の
発振信号と第1の基準クロック信号との位相差に応じて
第1の発振回路の電源供給線の電位を調整する電源制御
回路と、この電源供給線上の電位を動作電源電圧として
受けて発振動作を行なう第2の発振回路と、この第2の
発振回路の出力信号と第2の基準クロック信号との位相
差に応じて第2の発振回路の動作速度を調整するバイア
ス制御回路を含む。
【0031】好ましくは、第1および第2の発振回路は
同一の動作特性を有する。好ましくは、第2の発振回路
は、各々が電源供給線に結合される電流源トランジスタ
を有しかつ互いに縦続接続される複数の遅延段を有す
る。この構成において、バイアス制御回路は、複数の遅
延段の電流源トランジスタの駆動電流を調整する。
【0032】また、上記構成においては、第1の発振回
路は、好ましくは、所定電位レベルの基準電位に従って
動作電流が規定される複数の縦続接続される遅延段を含
む。
【0033】好ましくは、第2の発振回路は、バイアス
制御回路の調整によるその発振周波数の変化が、第1の
発振回路の電源電圧の変化による発振周波数の変化より
も小さい。
【0034】また、この構成において、好ましくは、第
2の発振回路は、各々がバックゲートを有する絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタで構成されかつ互いに縦続接
続される複数の遅延段を含む。この構成において、バイ
アス制御回路は、第2の発振回路の遅延段のトランジス
タのバックゲート電位を調整する。
【0035】また、好ましくは、この第2の発振回路
は、絶縁ゲート型電界効果トランジスタを各々が含む複
数の縦続接続される遅延段を含み、各トランジスタのバ
ックゲートはそのトランジスタのソースに接続される。
【0036】また、これに代えて、好ましくは、電源制
御回路は、第1の基準クロック信号と第1の発振回路の
発振信号との位相差に応じた位相調整信号を生成する位
相制御回路と、この位相制御回路の出力する位相調整信
号をバッファ処理して電源供給線に伝達するバッファ回
路を含む。
【0037】このバッファ回路は、好ましくはアナログ
バッファ回路を含む。また、好ましくは、このバッファ
回路は、位相制御回路の出力と電源供給線とを電気的に
切離す。
【0038】また、好ましくは、電源供給線は、第1の
発振回路の電源と位相制御回路との間に接続される第1
の電源供給線と、この第1の電源供給線にバッファ回路
を介して結合されかつ第2の発振回路の電源に結合され
る第2の電源供給線とを含む。
【0039】好ましくは、バッファ回路は、第1および
第2の発振回路に電源供給線を介してバッファされた位
相調整信号を伝達する。
【0040】また、これに代えて、電源制御回路は、位
相調整信号をフィルタ処理して電源供給線に伝達するフ
ィルタ回路を含む。
【0041】また、これに代えて、電源制御回路は、第
1の基準クロック信号と第1の発振回路の出力信号との
位相差に応じた位相調整信号を生成する位相制御回路
と、この位相調整信号に従って電源供給線の電位を設定
するレギュレータを含む。
【0042】好ましくは、このレギュレータは、位相調
整信号と電源供給線の電位とを比較する比較回路と、こ
の比較回路の出力信号に従って電源供給線と所定の電源
ノードとの間に電流を流して、この電源供給線の電位を
調整する電流ドライブ回路とを含む。
【0043】好ましくは、このレギュレータは、少なく
とも位相調整信号の電位レベルを変換する回路を含む。
【0044】好ましくは、第1の発振回路はさらに、該
発振信号を分周して電源制御回路へ与える分周回路を含
む。
【0045】また、これに代えて、第3の基準クロック
信号を分周して第1の基準クロック信号を生成する分周
回路をさらに含む。
【0046】好ましくは、さらに第1および第2の発振
回路の発振用の遅延段数を変更するための段数変更回路
がさらに設けられる。
【0047】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、この発
明の実施の形態1に従うクロック発生回路の構成を示す
図である。図1において、クロック発生回路は、互いに
動作特性が同じ第1および第2の位相ロックループL1
1およびL21を含む。すなわち、第1の位相ロックル
ープL11は、第2の位相ロックループL21のレプリ
カ回路であり、例えば第2の位相ロックループL21の
構成要素とサイズが同じ構成要素で構成され、その動作
特性は、第2の位相ロックループL21と同じに設定さ
れる。これらの位相ロックループL11およびL21は
同一製造工程で形成されるため、これらの位相ロックル
ープL11およびL21には、製造工程におけるトラン
ジスタパラメータのバラツキにより、同じ影響を受け、
そのトランジスタパラメータのバラツキにより、動作特
性も設計時から同じように変動する。
【0048】なお、この場合、第1の位相ロックループ
L11は、第2の位相ロックループL21の構成要素を
比例縮小して構成されても良い。この場合においても、
第1の位相ロックループL11は、第2の位相ロックル
ープL21と同一製造工程で製造され、これらの位相ロ
ックループL11およびL21の動作特性は同じとされ
る。この場合においても、位相ロックループL11およ
びL21の製造工程での動作パラメータの変動は、同様
に現われる。
【0049】第1の位相ロックループL11は、たとえ
ばシステムクロック信号である第1の基準クロック信号
C11とダミーの再生クロック信号CO11の位相差を
比較する位相比較回路PH1と、位相比較回路PH1の
位相差検出信号に従ってチャージポンプ動作および積分
動作を行なって制御電圧を生成するチャージポンプ/ロ
ーパスフィルタCPLP1と、このチャージポンプ/ロ
ーパスフィルタCPLP1の出力する制御電圧に従って
バイアス電圧(制御電源電圧)V11を電源供給線PS
上に伝達するバイアス制御回路B11と、電源供給線P
S上の制御電源電圧V11を一方動作電源電圧として受
けて自走発振動作を行なう電圧制御発振回路O11を含
む。
【0050】電圧制御発振回路O11は、奇数段のリン
グ状に接続される遅延セルD11−D1nを含む。これ
らの遅延セルD11−D1nは同一構成を有するため、
図1においては、最終段の遅延セルD1nの構成要素に
対し参照番号を付す。遅延セルD1nは、電源供給線P
Sにそのソースが結合されかつそのゲートに基準電圧V
ref1を受けるPチャネルMOSトランジスタで構成
される電流源トランジスタMC11と、電流源トランジ
スタMC11と出力ノードの間に接続されかつそのゲー
トに前段の遅延セル(D1(n−1))の出力信号を受
けるPチャネルMOSトランジスタM15と、出力ノー
ドにドレインが結合されかつそのゲートが前段の遅延セ
ルの出力信号を受けるNチャネルMOSトランジスタM
16と、接地ノードとNチャネルMOSトランジスタM
16の間に接続されかつそのゲートに基準電圧Vref
2を受けるNチャネルMOSトランジスタで構成される
電流源トランジスタMC12を含む。
【0051】遅延セルD11−D1nそれぞれにおい
て、電流源トランジスタMC11のゲートに基準電圧V
ref1が与えられ、電流源トランジスタMC12のゲ
ートに共通に基準電圧Vref2が与えられる。これら
の基準電圧Vref1およびVref2は、一定の電圧
レベルである。これらの遅延セルD11−D1nの動作
電流は、電源供給線PSの電位レベルおよび制御電源電
圧V11に応じて変化する。電源供給線PS上の制御電
源電圧V11の電圧レベルおよび電流量が、バイアス制
御回路B11によりチャ−ジポンプ・ローパスフィルタ
CPLPからの制御電圧に従って調整される。
【0052】第2の位相ロックループL21は、たとえ
ば伝送データ列に含まれる伝送クロック信号である第2
の基準クロック信号C21と再生クロック信号CO21
との位相差を比較し、その比較結果に従って位相差検出
信号を生成する位相比較回路PH2と、位相比較回路P
H2の出力する位相差検出信号に従ってチャージポンプ
動作および積分動作を行なって、制御電圧を生成するチ
ャージポンプ/ローパスフィルタCPLP2と、チャー
ジポンプ/ローパスフィルタCPLP2の出力する制御
電圧に従ってバイアス電圧V21およびV22を生成す
るバイアス制御回路B21と、電源供給線PS上の制御
電源電圧V11を一方動作電源電圧として受けて動作
し、バイアス制御回路B21からのバイアス電圧V21
およびV22により動作電流が調整される電圧制御型発
振回路O21を含む。
【0053】電圧制御発振回路O21は、奇数段のリン
グ状に接続される遅延セルD21−D2nを含む。これ
らの遅延セルD21−D2nは、同一構成を有するた
め、図1においては、最終段の遅延セルD2nの構成要
素に対してのみ参照番号を付す。遅延セルD2nは、電
源供給線PSにソースが接続されかつそのゲートにバイ
アス電圧V21を受けるPチャネルMOSトランジスタ
で構成される電流源トランジスタMC21と、電流源ト
ランジスタMC21と出力ノードの間に接続されかつそ
のゲートに前段の遅延セルの出力信号を受けるPチャネ
ルMOSトランジスタM25と、出力ノードにそのドレ
インが接続され、そのゲートに前段の遅延セル(D2
(n−1))の出力信号を受けるNチャネルMOSトラ
ンジスタM26と、MOSトランジスタM26と接地ノ
ードの間に接続されかつそのゲートにバイアス電圧V2
2を受けるNチャネルMOSトランジスタで構成される
電流源トランジスタMC22を含む。
【0054】最終段の遅延セルD2nから、再生クロッ
ク信号CO21が生成されかつ位相比較回路PH2へこ
の再生クロック信号CO21がフィードバックされる。
第2の位相ロックループL21においては、バイアス電
圧V21およびV22により、この電圧制御発振回路O
21の発振周波数が再生クロック信号CO21と入力ク
ロック信号C21との位相差に応じて調整され、かつ周
波数特性が電源供給線PS上の制御電源電圧V11によ
り調整される。
【0055】図2(A)は、図1に示すバイアス制御回
路B11の構成を示す図である。図2(A)において、
バイアス制御回路B11は、電源ノードとノードAN0
の間に接続されかつそのゲートがノードAN0に接続さ
れるPチャネルMOSトランジスタM12と、ノードA
N0と接地ノードの間に接続され、そのゲートに図1に
示すチャージポンプ/ローパスフィルタCPLP1から
の制御電圧VC11を受けるNチャネルMOSトランジ
スタM11と、ノードAN0上の電圧に応じて、電源ノ
ードから電源供給線PSへ電流を供給して電源供給線P
Sに制御電源電圧を生成するするPチャネルMOSトラ
ンジスタM13と、PチャネルMOSトランジスタM1
3と接地ノードとの間に接続される負荷素子LDを含
む。この負荷素子LDは、電流/電圧変換機能を備えて
いても良く、また、電源供給線PSの制御電源電圧V1
1を安定化する機能を備えていてもよい。
【0056】この図2(A)に示すバイアス制御回路B
11において、制御電圧VC11の電圧レベルが上昇す
ると、MOSトランジスタM11のコンダクタンスが大
きくなり、MOSトランジスタM12を介して流れる電
流が増大する。MOSトランジスタM12およびM13
は、カレントミラー回路を構成しており、したがって、
このMOSトランジスタM13から電源供給線PSに伝
達される電流も増大し、応じて制御電源電圧V11の電
圧レベルが上昇する。このMOSトランジスタM13の
ゲートがノードAN0に接続されており、制御電圧VC
11の電圧レベル上昇時、ノードAN0の電圧レベルが
低下し、応じてこのMOSトランジスタM13のコンダ
クタンスが大きくなる。
【0057】負荷素子LDが電圧安定化機能を備えてい
る場合、このMOSトランジスタM13のコンダクタン
ス(チャネル抵抗)により、電源供給線PS上に制御電
源電圧V11が生成される。負荷素子LDが電流/電圧
変換機能を備えている場合、MOSトランジスタM13
からの供給電流に従って電源供給線PSに制御電源電圧
V11が生成される。電圧制御発振回路O11は、その
動作電流と電源電圧両者がクロック信号C11およびC
O11の位相差に応じて調整される。
【0058】図2(B)は、図1に示す第2の位相ロッ
クループL21に含まれるバイアス制御回路B21の構
成を示す図である。この図2(B)に示すバイアス制御
回路B21は、電源ノードとノードAN2の間に接続さ
れかつそのゲートがノードAN2に接続されるPチャネ
ルMOSトランジスタM22と、ノードAN2と接地ノ
ードの間に接続されかつそのゲートに図2に示すチャー
ジポンプ/ローパスフィルタCPLP2からの制御電圧
VC21を受けるNチャネルMOSトランジスタM21
と、電源ノードとノードBN2の間に接続されかつその
ゲートがノードAN2に接続されるPチャネルMOSト
ランジスタM23と、ノードBN2と接地ノードの間に
接続されかつそのゲートがノードBN2に接続されるN
チャネルMOSトランジスタM24を含む。ノードAN
2に、バイアス電圧V21が生成され、ノードBN2
に、バイアス電圧V22が生成される。
【0059】この図2(B)に示すバイアス制御回路B
21の構成は、従来のバイアス制御回路の構成と同様で
あり、制御電圧VC21の電圧レベルに応じて、バイア
ス電圧V21およびV22の電圧レベルが調整される。
バイアス電圧V21は、MOSトランジスタM22およ
びM21を流れる電流が釣合う電圧レベルに設定され、
バイアス電圧V22は、MOSトランジスタM23およ
びM24を介して流れる電流が釣合う電圧レベルに設定
される。
【0060】図3は、電圧制御発振回路O21の動作電
源電圧と制御電圧との対応関係を概略的に示す図であ
る。一般に、MOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効
果トランジスタ)は、そのゲート−ソース間電圧差が大
きいと、動作速度が高くなる。したがって、電圧制御発
振回路O21において、動作電源電圧すなわち制御電源
電圧V11の電圧レベルが高い場合には、制御電圧VC
の変化に応じて発振周波数が大きく変化し、一方、その
動作電源電圧、すなわち制御電源電圧V11が低い場合
には、制御電圧VCの変化に対して周波数の変化の割合
が小さい。
【0061】すなわち、制御電源電圧V11を高くする
ことにより、電圧制御発振回路O21の周波数ゲイン
(バイアス電圧の変化に対する発振周波数の変化の割
合)が高くなり、また制御電源電圧V11が低くなる
と、電圧制御発振回路O21の周波数ゲインが低くな
る。この電圧制御発振回路O21の周波数ゲインを、第
1の位相ロックループL11の発振状態に応じて調整す
ることにより、この第2の電圧制御発振回路O21のV
CO特性を、第1の電圧制御発振回路O11のVCO特
性に一致させる。
【0062】位相比較回路PH1およびPH2は同一構
成であり、またチャージポンプ/ローパスフィルタCP
LP1およびCPLP2も同一構成である。
【0063】第1の位相ロックループL11において
は、設計段階において、所定レベルの電源電圧、および
所定のレベルの基準電圧Vref1およびVref2の
条件下において、再生クロック信号CO11と第1の基
準クロック信号C11が同一周波数でかつセンター周波
数で発振するように、この電圧制御発振回路O11が最
適設計されている。基準電圧Vref1およびVref
2は、この最適設計時における制御電圧VCの中央値に
対応するバイアス電圧に相当する。
【0064】第1の基準クロック信号C11は、たとえ
ばシステムクロック信号である。バイアス制御回路B1
1は、チャージポンプ/ローパスフィルタCPLP1か
らの制御電圧VC11に従って制御電源電圧V11を生
成する。電圧制御発振回路O11は、この制御電源電圧
V11の電圧レベルに応じて、その動作速度が変化し、
応じて周波数ゲインが変化する(図3参照)。
【0065】すなわち、この制御電圧VC11が高い場
合には、図2(A)に示すバイアス制御回路B11にお
いてMOSトランジスタM13のコンダクタンスが大き
くなり、電源供給線PSに大きな電流が供給されて制御
電源電圧V11の電圧レベルも高くなり、電圧制御発振
回路O11の発振速度が増大する。一方、制御電圧VC
11が低い場合には、図2(A)に示すMOSトランジ
スタM13のコンダクタンスが小さく、その供給電流も
小さく、制御電源電圧V11の電圧レベルが低くなり、
電圧制御発振回路O11の動作速度が低下する。
【0066】したがって、この制御電源電圧V11を、
仮想電源電圧として電圧制御発振回路O11の動作速度
を調整することにより、すなわち遅延セルD11−D1
nの遅延時間を調整することにより、電圧発振回路O1
1の発振周波数が調整され、最終的に再生クロック信号
CO11と基準クロック信号C11とが位相同期しかつ
周波数が同一となる。
【0067】第1の位相ロックループL11において
は、位相ロック状態においては、第1の基準クロック信
号C11が、たとえばシステムクロック信号であり、予
めその周波数が定められており、第1の基準クロック信
号C11の周波数をセンター周波数として周波数レンジ
が設定される。また、第1の位相ロックループL11に
おいては、位相ロック後においては、電圧制御発振回路
O11は、周波数特性が調整されて、そのセンター周波
数で発振動作を行なっている。
【0068】すなわち、図4に示すように、この第1の
位相ロックループL11において、電圧制御発振回路O
11が製造工程のトランジスタパラメータのバラツキに
応じてそのVCO特性が速い場合、制御電源電圧V11
が調整されて周波数ゲインが低くされて、理想的なVC
O特性が実現される。電圧制御発振回路O11が、遅い
VCO特性を有する場合には、制御電源電圧V11によ
り、その動作速度が上昇されて周波数ゲインが高くされ
て、理想VCO特性を有するようにされる。従って、こ
の制御電源電圧V11の電圧レベルの調整により、電圧
制御発振回路O11が理想的なVCO特性を有している
ため、位相ロック状態においてはセンター周波数で発振
する。
【0069】第2の位相ロックループL21において
は、電源供給線PSから制御電源電圧V11が、電圧制
御発振回路O21に対する動作電源電圧として与えられ
る。この動作電源電圧(制御電源電圧)V11は、図2
(A)に示すように、バイアス制御回路B11のMOS
トランジスタM13のチャネル抵抗により生成される。
【0070】第2の位相ロックループL21において、
バイアス制御回路B21が、たとえばデータクロック信
号である第2の基準クロック信号C21と再生クロック
信号CO21の位相差に応じてバイアス電圧V21およ
びV22を生成する。図2(B)に示すように、バイア
ス制御回路B21においては、具体的に、制御電圧VC
21の電圧レベルに応じて、MOSトランジスタM21
のオン抵抗値(チャネル抵抗:コンダクタンス)が変化
し、応じて、MOSトランジスタM21を介して流れる
電流量が変化する。ノードAN2の電圧レベルは、MO
SトランジスタM22およびM21を流れる電流が等し
くなる電圧レベルで安定化され、ノードAN2の電圧
が、バイアス電圧V21として出力される。
【0071】一方、MOSトランジスタM23が、MO
SトランジスタM22に対して流れる電流のミラー電流
をMOSトランジスタM24へ供給する。この場合に
は、MOSトランジスタM23およびM24それぞれを
流れる電流が等しくなった時点でノードBN2の電圧レ
ベルが安定し、このノードBN2の電圧がバイアス電圧
V22として出力される。
【0072】電圧制御発振回路O21において、これら
のバイアス電圧V21およびV22に従って、電流源ト
ランジスタMC21およびMC22を介して流れる電流
が調整される。これらの電流源トランジスタM21およ
びM22を介して流れる動作電流が変化すると、遅延セ
ルD21−D2nの動作速度が変化し、応じて遅延量が
変化する。遅延セルD21−D2nの遅延時間に応じ
て、電圧制御発振回路O21の自走発振周期が変化す
る。
【0073】この電圧制御発振回路O21においては、
その動作電源電圧として、制御電源電圧V11が与えら
れている。電圧制御発振回路O11およびO21は同一
動作特性を有するため、この電圧制御発振回路O21
が、速いVCO特性を有する場合、制御電源電圧V11
の電圧レベルが低下されるため、その周波数ゲインが低
くされる。逆に、電圧制御発振回路O21が、遅いVC
O特性を有する場合には、この制御電源電圧V11の電
圧レベルが高くされるため、周波数ゲインが高くされ
る。したがって、この電圧制御発振回路O21は、第1
の電圧制御発振回路O11と同様の周波数ゲインを有す
る。
【0074】したがって、再生クロック信号CO21と
第2の基準クロック信号C21との位相差に応じてバイ
アス電圧V21およびV22の電圧レベルを調整し、こ
れらの再生クロック信号CO21および第2の基準クロ
ック信号C21が位相同期した場合、第2の基準クロッ
ク信号C21は、第1の基準クロック信号C11と同一
周波数であるため、この電圧制御発振回路O21は、セ
ンター周波数で発振動作を行なっており、再生クロック
信号CO21をセンター周波数に一致させる。
【0075】なお、この図1において位相比較回路PH
1およびPH2は、位相および周波数の一致を検出し、
その検出結果に従ってチャージポンプおよびローパスフ
ィルタCPLP1およびCPLP2が、それぞれ、制御
電圧を生成するように構成されてもよい。
【0076】[変更例1]上述の様に、クロック信号C1
1およびC21が同一周波数の信号の場合、第1の電圧
制御発振回路O11および第2の電圧制御発振回路O2
1は、ほぼ同一のセンター周波数で発振することができ
る。従って、位相ロックループL11およびL21にお
いて異なる周波数のクロック信号が与えられた場合、こ
れらの電圧制御発振回路にO11およびO21におい
て、同一のセンター周波数で発振させるために、電圧制
御発振回路O11およびO21を同一周波数で発振させ
る必要がある。この場合、クロック信号C11およびC
21の周波数の関係に応じてその構成を変更する必要が
ある。
【0077】図5は、この発明の実施の形態1の変更例
1の構成を概略的に示す図である。図5に示す構成にお
いては、クロック信号C11を所定の分周比で分周する
分周回路FQD1が位相ロックループL11において設
けられる。この分周回路FQD1の出力する分周クロッ
ク信号が位相比較回路PH1へ与えられる。他の構成は
図1に示す構成と同じであり、対応する部分には同一番
号を付して、その詳細説明は省略する。
【0078】第2の位相ロックループL21に与えら得
れるクロック信号C21は、その周波数が基準クロック
信号C11の周波数より低い。基準クロック信号C11
の周波数fc11が、クロック信号C21の周波数fc
21のK倍であるとする。すなわち、fc11=K・f
c21の時、分周回路FDQ1において、K分周してf
c11/Kの周波数の分周クロック信号を生成して位相
比較回路PH1へ与える。
【0079】この状態においては、位相ロックループL
11およびL21は同一周波数のクロック信号に位相同
期して発振動作を行なうことになり、先の図1に示す構
成と同様にして、第1の電圧制御発振回路O11をセン
ター周波数で発振させることにより、第2の電圧制御発
振回路O21の正確にセンター周波数で発振させること
ができる。
【0080】[変更例2]図6は、この発明の実施の形態
1の変更例2の構成を概略的に示す図である。この図6
に示す構成においては、第1の位相ロックループL11
において、第1の電圧制御発振回路O11の出力する発
振信号(再生クロック信号)CO11を所定の分周比で分
周する分周回路FQD2が配置される。この分周回路F
QD2の出力する分周クロック信号が位相比較回路PH
1に印加される。
【0081】第1の基準クロック信号C11の周波数f
c11は、第2の基準クロック信号C21の周波数fc
21よりも低く、fc11=fc21/Kの関係が成立
するとすると、分周回路FQD2は、分周比Kの分周動
作をおこおなう。位相比較回路PH1が、第1の基準ク
ロック信号C11と分周回路FQD2の出力する分周ク
ロック信号が位相および周波数が等しくなるように位相
比較結果に従った信号を出力する。したがって、第1の
位相ロックループL11において位相ロック状態におい
ては、第1の電圧制御発振回路O11は、第1の基準ク
ロック信号C11のK倍の周波数で発振している。この
第1の電圧制御発振回路O11の発振周波数は、第2の
位相ロックループL21に与えられる第2の基準クロッ
ク信号C21と同一周波数である。従って、第1および
第2の電圧制御発振回路O11およびO21を同一周波
数で発振させることができ、図1に示す構成と同様にし
て、第2の電圧制御発振回路O21をセンター周波数で
発振させることができる。
【0082】なお、これらの図5および図6に示す構成
においては、分周回路を配置している。これは、高速の
クロック信号が印加された場合、周波数逓倍された信号
を生成するのが困難となるためである。しかしながら、
周波数逓倍することができる余裕がクロック信号に対し
存在する場合には、分周回路に代えて分周および周波数
逓倍をいずれをも行なう回路を配置することにより、一
つの回路構成で、第1の基準クロック信号C11よりも
周波数の高いクロック信号および周波数の低いクロック
信号に対しても、回路構成を変更することなく分周比
(周波数逓倍する場合を含む)の変更だけで対応すること
ができる。
【0083】また、これらの分周回路FQD1およびF
QD2の分周比を可変とすることにより複数の周波数の
第2の基準クロック信号に対応することができる。
【0084】[変更例3]図7は、この発明の実施の形態
1の変更例3の構成を概略的に示す図である。この図7
に示す構成において、第1の位相ロックループL11に
おいて、選択信号SEL1に従って第1の電圧制御発振
回路O11の遅延段数を変更する段数変更回路CSG1
が設けられ、第2の位相ロックループL21において
は、選択信号SEL2にしたがって、第2の電圧制御発
振回路O21の遅延段数を変更する段数変更回路CSG
2が設けられる。
【0085】段数変更回路CSG1は、第1の電圧制御
発振回路O11の奇数段の遅延セルの出力信号を選択信
号にしたがって選択し、該選択した信号を初段の遅延セ
ルD11および位相比較回路PH1にフィードバックす
る。
【0086】段数変更回路CSG2は、選択信号SEL
2に従って第2の電圧制御発振回路O21の奇数段の遅
延セルの出力信号を選択して、該選択した発振信号を初
段の遅延セルD21および位相比較回路PH2にフィー
ドバックする。
【0087】これらの段数変更回路CSG1およびCS
G2を用いて、電圧制御発振回路O11およびO21の
発振周波数を変更する。これらの電圧制御発振回路O1
1およびO21は動作特性がほぼ同じである。したがっ
て、例えば第1の電圧発振回路O11の遅延段数を第2
の電圧制御発振回路O21の遅延段数の2倍に設定する
と、第1の電圧制御発振回路O11の発振周波数は、第
2の電圧制御発振回路の発振周波数の1/2倍となり、
基準クロック信号C11およびC21の周波数の比が、
1:2の場合においては、これらの電圧制御発振回路O
11およびO21をそれぞれ対応の基準クロック信号C
11およびC21の周波数で発振動作を行なわせる事が
できる。この場合、第1の電圧制御発振回路O11が、
正確に第1の基準クロック信号C11の周波数で発振動
作を行なうように電源制御電圧を調整することにより、
第2の電圧制御発振回路O21をセンター周波数で発振
動作させることができる。
【0088】したがって、クロック信号C11およびC
21の周波数が異なる場合においても、電圧制御発振回
路O11およびO21をそれぞれ対応の基準クロック信
号の周波数に一致させて発振動作を行なわせ、かつ第1
の電圧制御発振回路O11の電源制御電圧の制御に応じ
て、第2の電圧制御発振回路の発振特性を調整すること
により、正確に第2の電圧制御発振回路O21をセンタ
ー周波数で発振させることができる。
【0089】なお、上述の周波数変更の構成により、第
2の電圧制御発振回路O21をほほセンター周波数で発
振させることができる。これは第1および第2の位相ロ
ックループが同一動作特性を有している場合である。
【0090】第1および第2の位相ロックループL11
およびL21の動作特性がずれている場合において、第
1および第2の基準クロック信号C11およびC21の
周波数が同じであれば、第2の電圧制御発振回路O21
をセンター周波数で発振動作を行なわせる事ができる。
すなわち、第1の位相ロックループL11において第1
の電圧制御発振回路O21の電源制御電圧を調整してそ
の発振周波数を第1の基準クロック信号C11と同一と
することにより、第2の電圧制御発振回路O21の電源
電圧が、第1の基準クロック信号C11の周波数、すな
わち第2の基準クロック信号C21の周波数での発振を
行なうように調整されているため、第2の電圧制御発振
回路O21の発振周波数をセンター周波数に設定して、
第2の基準クロック信号C21に周波数追尾することが
できる。
【0091】一方、第1および第2の基準クロック信号
C11およびC21の周波数が異なる場合、第1の基準
クロック信号C11に位相同期するように第1の電圧制
御発振回路O11の電源電圧を調整することができる。
製造工程においてトランジスタパラメータがばらついた
場合においても、このバラツキは、第1の電圧制御発振
回路O11の電源電圧の調整により補償することができ
る。第2の電圧制御発振回路O21は、第2の基準クロ
ック信号C21の周波数が、第1の基準クロック信号C
11の周波数と異なるため、センター周波数でロックし
ないものの、トランジスタパラメータのバラツキは、電
源電圧の調整により補償することができ、第2の基準ク
ロック信号C21に周波数追尾することができる。特に
第2の電圧制御発振回路O21が制御電圧の変化に対し
て周波数変化が小さい「高感度」の発振回路の場合、第1
の位相ロックループL11によりセンター周波数で発振
するように第2の電圧制御発振回路O21の電源電圧を
調整した状態で、電圧レンジ中央値、すなわちセンター
周波数でロックするように周波数追尾させることができ
る。
【0092】以上のように、この発明の実施の形態1に
従えば、動作特性の同じ第1および第2の位相ロックル
ープを配置し、この第1の位相ロックループを、システ
ムクロックなどの第1の基準クロック信号に対し周波数
レンジのセンター値で発振するように制御電源電圧を生
成して電圧制御発振回路の電源電圧を調整し、この制御
電源電圧を第2の位相ロックループの電圧制御発振回路
の動作電源電圧として使用している。したがって、製造
工程完了後、このクロック発生回路の発振周波数のセン
ター周波数からのずれを、電源電圧調整により周波数ゲ
インの調整により補償できる。応じて、第2の位相ロッ
クループが、制御電圧のセンター値で発振するように周
波数特性が補正され、入力クロック信号に周波数追尾し
てセンター周波数で発振することが可能となる。
【0093】また、周波数が異なる場合、第1および第
2の電圧制御発振回路の発振周波数を基準クロック信号
に応じて調整する事により、基準クロック信号の周波数
が異なる場合においても正確にセンター周波数で発振さ
せることができる。
【0094】したがって、第1の基準クロック信号と第
2の基準クロック信号の周波数が異なる場合において
も、第2の位相ロックループは第2の基準信号をセンタ
ー周波数からその発振周波数を調整して発振動作を行な
い、安定に位相同期した再生クロック信号を生成するこ
とができる。特に、システムクロック信号に対し、この
入力クロック信号が複数の位相および周波数を有するク
ロック/データ再生回路における再生クロック生成部に
おいて、その入力クロック信号にそれぞれに対して常に
センター周波数からの周波数補正により発振することが
でき、各入力クロック信号に対し安定に位相同期した再
生クロック信号を生成することができる。
【0095】すなわち、電圧制御発振回路は、その周波
数特性が製造工程完了後変化する場合においても、設計
値のセンター周波数をセンター周波数として発振させる
ことができ、複数の周波数の入力クロック信号に対し安
定に同期引込を行なって再生クロック信号を生成するこ
とができる。
【0096】なお、第1のバイアス制御回路B11にお
いて、制御電源電圧V11を生成するMOSトランジス
タM13は、第1および第2の電圧制御発振回路O11
およびO21に対し動作電流を供給する必要があり、そ
の供給電流量はできるだけ大きく設定される。
【0097】[実施の形態2]図8は、この発明の実施
の形態2に従うクロック発生回路の構成を示す図であ
る。図8においても、このクロック発生回路は、基準ク
ロック信号C31に位相同期したダミークロック信号C
O31を生成する第1の位相ロックループL31と、こ
の第1の位相ロックループL31の制御電源電圧V31
に従ってVCO特性(周波数ゲイン)が調整される第2
の位相ロックループL41を含む。
【0098】第1の位相ロックループL31は、実施の
形態1と同様、基準クロック信号C31と再生クロック
信号CO31との位相差を比較する位相比較回路PH1
と、その位相比較回路PH1の出力信号に従って制御電
圧VCを生成するチャージポンプ/ローパスフィルタC
PLP1と、このチャージポンプ/ローパスフィルタC
PLP1の出力信号に従って制御電源電圧V31を電源
供給線PS2上に生成するバイアス制御回路B31と、
電源供給線PS2上の制御電源電圧V31を動作電源電
圧として受けて動作して自走発振する電圧制御発振回路
(リングオシレータ)O31を含む。
【0099】この電圧制御発振回路O31は、奇数段の
リング状に接続される遅延セルD31−D3nを含む。
遅延セルD31−D3nの各々は同一構成を有するた
め、図8においては、最終段の遅延セルD3nの構成要
素に対して参照番号を付す。
【0100】遅延セルD3nは、前段の遅延セルの初期
信号に従って電源供給線PS2上の制御電源電圧V31
を内部出力ノードに伝達するPチャネルMOSトランジ
スタM35と、前段の遅延セルの出力信号に従って導通
し内部ノードを接地電位レベルに放電するNチャネルM
OSトランジスタM36を含む。すなわち、この遅延セ
ルD31−D3nの各々は、CMOSインバータで構成
され、これらの遅延セルD31−D3nの動作電源電圧
および動作電流が、電源供給線PS2上の制御電源電圧
V31により調整される。
【0101】バイアス制御回路B31は、図2(A)に
示す実施の形態1のバイアス制御回路B11と同様の構
成を有し、チャージポンプ/ローパスフィルタCPLP
1からの制御電圧に従って、出力部のPチャネルMOS
トランジスタを介して電源供給線PS2に動作電流/電
圧を伝達する。この第1の位相ロックループL31にお
いて、予め定められた電源電位の条件下で、たとえばシ
ステムクロックである基準クロック信号C31とダミー
再生クロック信号CO31とが位相同期した場合、電圧
制御発振回路O31は、周波数レンジのセンター周波数
で自走発振するように、設計時において最適化されてい
る。
【0102】位相比較回路PH1およびチャージポンプ
/ローパスフィルタCPLP1の構成は、図1に示す実
施の形態1の構成と同様である。
【0103】第2の位相ロックループL41は、図1に
示す実施の形態1と同様、再生クロック信号CO41と
入力クロック信号C41の位相差を検出する位相比較回
路PH2と、この位相比較回路PH2の出力信号に従っ
てチャージポンプ動作を行ないかつ積分動作を行なうチ
ャージポンプ/ローパスフィルタCPLP2と、このチ
ャージポンプ/ローパスフィルタCPLP2からの制御
電圧に従ってバイアス電圧V41およびV42を生成す
るバイアス制御回路B41と、電源供給線PS2上の制
御電圧V31を動作電源電圧として受け、かつバイアス
電圧V41およびV42によりその動作電流が調整され
る電圧制御発振回路O41を含む。
【0104】位相比較回路PH2およびチャージポンプ
/ローパスフィルタCPLP2は、それぞれ位相比較回
路PH1およびチャージポンプ/ローパスフィルタCP
LP1と同様の構成を有する。また、バイアス制御回路
B41も、図2(B)に示す実施の形態1のバイアス制
御回路B21と同様の構成を有し、チャージポンプ/ロ
ーパスフィルタCPLP2からの制御電圧に従って電流
を生成し、その電流を電圧に変換してバイアス電圧V4
1およびV42を生成する。
【0105】電圧制御発振回路O41は、リング状に接
続される奇数段の遅延セルD41−D4nを含む。これ
らの遅延セルD41−D4nは同一構成を有するため、
図8において、最終段の遅延セルD4nに対する構成要
素に対し参照番号を付す。遅延セルD4nは、前段の遅
延セルが出力信号に従って選択的に導通し、導通時電源
供給線PS2上の制御電源電圧V31をその内部出力ノ
ードに伝達するPチャネルMOSトランジスタM45
と、前段の遅延セルの出力信号に従って選択的に導通
し、その内部出力ノードを接地電位レベルに放電するN
チャネルMOSトランジスタM46を含む、Pチャネル
MOSトランジスタM45はそのバックゲートにバイア
ス電圧V41を受け、NチャネルMOSトランジスタ4
6は、バックゲートにバイアス電圧V42を受ける。
【0106】電圧制御発振回路O31およびO41は、
同一電源電圧および同一バックゲートバイアス条件下に
おいては、センター周波数で発振するように予め設計時
に最適化される。電圧制御発振回路O31において、遅
延セルD31−D3nそれぞれにおいて、MOSトラン
ジスタM35およびM36のバックゲートは、それぞれ
のソースに結合され、基板効果は抑制される。
【0107】第2の位相ロックループL41において
は、バイアス電圧V41およびV42に従ってMOSト
ランジスタM45およびM46のバックゲート電圧が調
整され、それらのしきい値電圧の絶対値が調整される。
このしきい値電圧の調整により、MOSトランジスタM
45およびM46のコンダクタンスが、同一ゲート電圧
下においても変化し、応じて動作電流が変更され、遅延
セルD41−D4nそれぞれの遅延時間が変更される。
【0108】この構成においては、第2の電圧制御発振
回路O41は、遅延セルのMOSトランジスタの基板電
位を調整しており、一方、第1の電圧制御発振回路O3
1は、遅延セルのMOSトランジスタの基板効果は抑制
されている。したがって、これらの電圧制御発振回路O
31およびO41の動作特性が異なるものの、第2の電
圧制御発振回路O41は、「高感度」の発振回路であ
り、基準クロック信号C31およびC41の周波数が異
なる場合および周波数が同一の場合において、第2の電
圧制御発振回路O41を電圧レンジの中央値のセンター
周波数で発振するように第1の電圧制御発振回路O31
の制御電源電圧を調整する事により、第2の電圧制御発
振回路O41に正確に第2の基準クロック信号に周波数
追尾させることができる。
【0109】バックゲートバイアスを制御することによ
り電圧制御発振回路O41の発振周波数を制御する場
合、制御電圧すなわちバイアス電圧V41およびV42
が大きく変化しても、そのしきい値電圧の変化量は小さ
く、電圧制御発振回路O41の制御電圧に対する周波数
ゲインは、第1の電圧制御発振回路O31のそれに比べ
て小さい。
【0110】第1の位相ロックループL31において
は、一定周期を有する第1の基準クロック信号C31に
従って、その再生クロック信号CO31の位相/周波数
が調整される。この調整動作時において、バイアス制御
回路B31からの制御電源電圧V31が、基準クロック
信号C31と再生クロック信号CO31との位相差に応
じて変更される。
【0111】この場合、先の図2(A)に示すバイアス
制御回路B11と同様、チャージポンプ/ローパスフィ
ルタCPLP1からの制御電圧が高くなると、バイアス
制御回路B31の出力電流が増大し、その制御電源電圧
V31の電圧レベルも上昇する。したがって、電圧制御
発振回路O31において、遅延セルD31−D3nの駆
動電流が増加し、その遅延量が小さくなり、発振周波数
が高くなる。逆に、バイアス制御回路B31の駆動する
電流量が少なくなり、また制御電源電圧V31の電圧レ
ベルが低下すると、これらの遅延セルD31−D3nの
駆動電流量が低減され、応じて遅延量が増大し、電圧制
御発振回路O31の発振周波数が低下する。
【0112】電圧制御発振回路O31が、基準クロック
信号C31と再生クロック信号CO31が位相同期した
場合には、設計値のセンター周波数で自走発振するよう
に、所定の電源電圧レベル条件下において、電圧制御発
振回路O31は最適設定されている。したがって、製造
工程において、トランジスタパラメータなどがばらつい
ても、この電圧制御発振回路O31は、第1の基準クロ
ック信号に対するロック状態での発振周波数は、センタ
ー周波数となる。すなわち、制御電源電圧V31の電圧
レベルが高くなると、電圧制御発振回路O31の制御電
圧に対する周波数ゲインが高くなり、また逆に、制御電
源電圧V31が低くなると、電圧制御発振回路O31の
制御電圧に対する周波数ゲインが低くなる。これによ
り、高速のVCO特性を有する電圧制御発振回路および
低速のVCO特性を有する電圧制御発振回路O31のV
CO特性を調整する。
【0113】この場合、遅延セルD31−D3nにおけ
る駆動電流を直接制御しており、この制御電圧に対する
周波数ゲインの変化は比較的大きい。
【0114】第2の位相ロックループL41において
も、この再生クロック信号CO41と入力クロック信号
C41の位相差に応じてバイアス電圧V41およびV4
2の電圧レベルが調整される。一般に、MOSトランジ
スタにおいては、バックゲートバイアスが深くなると、
そのしきい値電圧の絶対値が大きくなる。
【0115】これらのバイアス電圧V41およびV42
は、図2(B)に示すバイアス制御回路B21と同様の
構成のバイアス制御回路B41から生成されており、正
の電圧である。この場合、バイアス電圧V41の電圧レ
ベルが高くなると、PチャネルMOSトランジスタM4
5のバックゲートバイアスが浅くなり、このMOSトラ
ンジスタM45のしきい値電圧の絶対値が小さくなる。
バイアス電圧V41の電圧レベルが低くなると、Pチャ
ネルMOSトランジスタM45のバックゲートバイアス
が相対的に深くなり、そのしきい値電圧の絶対値が大き
くなる。
【0116】NチャネルMOSトランジスタM46にお
いても、バイアス電圧V42が高くなると、そのバック
ゲートバイアスが浅くなり、そのしきい値電圧が低くな
り、一方、バイアス電圧V42が低くなると、バックゲ
ートバイアスが深くなり、そのしきい値電圧が大きくな
る。
【0117】これらのバイアス電圧V41およびV42
は、MOSトランジスタM45およびM46の基板とソ
ース/ドレインの間のPN接合が順方向にバイアスされ
ない電圧レベルに設定される。したがって、このバイア
ス電圧V41およびV42は、その電圧レベルの変化範
囲が比較的狭く、電圧制御発振回路O41の制御電圧に
対する周波数ゲインは比較的小さい。すなわち電圧制御
発振回路O41は、制御電圧の変化に対し発振周波数の
変化が小さい「高感度」の電圧制御発振回路である。
【0118】これらのバイアス電圧V41およびV42
により、電圧制御発振回路O41の駆動電流を調整す
る。制御電源電圧V31は、電圧制御発振回路O31が
センター周波数で自走発振するようにその電圧レベルが
調整されている。これらの電圧制御発振回路O31およ
びO41の設計時での周波数特性は同一とされており、
したがって、第1の電圧制御発振回路O31の周波数ゲ
インが低くされている場合には、第2の電圧制御発振回
路O41の制御電圧に対する周波数ゲインも低くされ、
一方、第1の電圧制御発振回路O31の制御電圧に対す
る周波数ゲインが低くされる場合には、第2の電圧制御
発振回路O41の周波数ゲインも小さくされる。したが
って、製造後において、電圧制御発振回路O31の周波
数特性の調整により、第2の電圧制御発振回路O41の
周波数ゲインが調整され、クロック信号C31およびC
41が同一周波数の場合、第2の電圧制御発振回路O4
1も、そのセンター周波数で発振する。また、これらの
クロック信号C31およびC41の周波数が異なる場合
においても、先に説明したように、第1の電圧制御発振
回路O31は、正確に第1の基準クロック信号C31に
位相同期したクロック信号を再生しており、第2の電圧
制御発振回路O41の電源電圧が電圧レンジの中央値で
発振するように調整されており、第2の電圧制御発振回
路O41は「高感度」の発振回路であり、電圧レンジの
中央値のセンター周波数でロックするように第2の基準
クロック信号C41に周波数追尾することができる。し
たがって、クロック信号C31およびC41の周波数が
同じ場合および異なる場合のいずれにおいても、製造工
程時においてトランジスタパラメータがばらついても、
正確に、この第2の電圧制御発振回路O41を、設計値
のセンター周波数で発振させることができる。
【0119】また、第1の制御発振回路O31は、制御
電圧に対する周波数ゲインが比較的大きく、一方、第2
の電圧制御発振回路O41は、バックゲートバイアス調
整型発振回路であり、その制御電圧に対する周波数ゲイ
ンは小さい。したがって、第1の電圧制御発振回路O3
1の周波数ゲインを変化させた場合、第2の電圧制御発
振回路O41の動作電源電圧調整により、その周波数ゲ
インを大きく変化させることができる(しきい値電圧調
整の場合の周波数ゲインに比べて)。したがって、第2
の電圧制御発振回路O41の周波数ゲインを、大きく変
更することができる。
【0120】したがって、第2の位相ロックループにお
いて、製造後のロック周波数が設計値のセンター周波数
よりも大きくずれる場合においても、電圧制御発振回路
O41の周波数ゲインを、制御電源電圧V31により大
きく変更することができ、大きく設計周波数からずれる
ロック周波数を設計センター周波数に設定することがで
きる。したがって、そのセンター周波数の補正可能な周
波数範囲をより拡大することができ、広い周波数範囲に
わたって安定に動作する位相同期ループを実現すること
ができる。
【0121】また、図8に示すクロック発生回路の構成
においても、入力クロック信号C41と基準クロック信
号C31の周波数および位相が異なる場合においても、
電源制御発振回路O41の基準クロック信号(システム
クロック信号)に対するロック周波数がセンター周波数
に設定されており、安定に、周波数の異なる入力クロッ
ク信号に対しても位相同期したクロック信号を再生する
ことができる。
【0122】なお、段数変更回路CSG1およびCSG
2は、奇数段の遅延セルの出力信号を選択している。し
かしながら、この電圧制御発振回路を差動増幅回路で構
成する場合、ディレイドロックトループの場合のように
偶数段の差動増幅回路をリング状に接続して発振回路を
構成することができるため、この場合においては、偶数
段の差動増幅回路の出力信号を選択して初段の遅延セル
(差動増幅回路)へフィードバックしてもよい。
【0123】以上のように、この発明の実施の形態2に
従えば、第1の位相ロックループにおいてセンター周波
数で電圧制御発振回路が自走発振するように調整される
動作電源電圧を、第2の位相ロックループの電源制御発
振回路の電源電圧として利用してその周波数ゲインを調
整しており、製造時のパラメータのバラツキにより、製
造後のロック周波数が設計値のセンター周波数から大き
くずれる場合においても、安定にセンター周波数で発振
する電圧制御発振回路を実現することができる。
【0124】また、第2の位相ロックループにおいてバ
ックゲートバイアス調整型の電圧制御発振回路を用いて
おり、その周波数ゲインは小さいため、センター周波数
の補正範囲をより広くすることができる。
【0125】[実施の形態3]図9は、この発明の実施
の形態3に従うクロック発生回路の構成を概略的に示す
図である。図9において、このクロック発生回路は、2
つの位相ロックループL51およびL61を含む。第1
の位相ロックループL51は、ダミー再生クロック信号
CO51と基準クロック信号C51の位相を比較する位
相比較回路PHaと、位相比較回路の出力信号に従って
チャージポンプおよびローパスフィルタ処理を行なうチ
ャージポンプ/ループフィルタCPLPaと、チャージ
ポンプ/ループフィルタCPLPaの出力信号に従って
バイアス電圧VE5を生成するバイアス制御回路B51
と、バイアス制御回路B51の出力電圧をバッファ処理
して電源供給線PS3に伝達するアナログバッファE5
1と、アナログバッファE51の出力電圧V51を動作
電源電圧として受けて発振動作を行なう電圧制御発振回
路O51を含む。
【0126】電圧制御発振回路O51から、ダミー再生
クロック信号CO51が生成されて位相比較回路PHa
へフィードバックされる。アナログバッファE51は、
たとえばボルテージフォロワ等のゲイン1のアナログ増
幅回路で構成される。
【0127】第2の位相ロックループL61は、再生ク
ロック信号CO61と入力クロック信号C61の位相を
比較する位相比較回路PHbと、位相比較回路PHbの
出力信号に従ってチャージポンプおよび積分操作(ロー
パスフィルタ処理)を行なうチャージポンプ/ループフ
ィルタCPLPbと、チャージポンプ/ループフィルタ
CPLPbの出力する制御電圧に従ってバイアス電圧V
61およびV62を生成するバイアス制御回路B61
と、これらのバイアス電圧V61およびV62に従って
動作電流が調整される電圧制御発振回路O61を含む。
この電圧制御発振回路O61から、再生クロック信号C
O61が生成されかつ位相比較回路PHbにフィードバ
ックされる。
【0128】電圧制御発振回路O61へは、電源供給線
PS3を介してアナログバッファE51から出力された
制御電源電圧V51が一方動作電源電圧として与えられ
る。これらのバイアス制御回路B51およびB61、電
圧制御発振回路O51およびO61は、先の実施の形態
1および2のいずれかの構成を有する。
【0129】この図9に示す構成の場合、アナログバッ
ファE51を用いてバイアス制御回路B51の出力する
バイアス電圧VE5をバッファ処理して電源供給線PS
3上に伝達して、電圧制御発振回路O51およびO61
へ、動作電源電圧として与えている。したがって、これ
らの電圧制御発振回路O51およびO61に対し、アナ
ログバッファE51により、安定に電源電圧を供給する
ことができる。電圧制御発振回路O51が、基準クロッ
ク信号C51に従ってセンター周波数で安定に発振動作
を行ない、また同様、この入力クロック信号C61が、
基準クロック信号C51と同一周波数の場合、電圧制御
発振回路O61も、安定にセンター周波数で発振動作を
行なうことができる。また、入力クロック信号C61の
周波数が基準クロック信号C51の周波数と異なる場合
においても、先の実施の形態1の変更例の構成および実
施の形態2の構成を利用することにより、安定に電圧制
御発振回路O61を電圧レンジの中央値のセンター周波
数で発振させることができる。
【0130】また、アナログバッファE51を利用する
場合、バイアス制御回路B51からの供給電流を考慮す
ることなく電源電圧レベルのみの調整により電圧制御発
振回路O51およびO61の周波数特性を補正すること
ができる。
【0131】図10は、図9に示すアナログバッファE
51の構成の一例を示す図である。図10において、ア
ナログバッファE51は、バイアス制御回路B51から
のバイアス電圧VE5と制御電源電圧V51とを受け、
その出力電圧を、電源供給線PS3に伝達する比較回路
CMPを含む。この比較回路CMPは、たとえば差動増
幅回路で構成され、その正入力に、バイアス制御回路B
51からのバイアス制御電圧VE5を受け、その負入力
に、制御電源電圧V51を受ける。
【0132】制御電源電圧V51が、バイアス電圧VE
5よりも低い場合には、比較回路CMPは、電源供給線
PS3上の電圧V51の電圧レベルを上昇させる。一
方、制御電源電圧V51の電圧レベルが、バイアス制御
電圧VE5よりも高い場合には、比較回路CMPは、そ
の電源供給線PS3上の電圧V51の電圧レベルを低下
させる。したがって、この比較回路CPMにより、電源
供給線PS3には、バイアス制御電圧VE5と同じ電圧
レベルの制御電源電圧V51が生成される。この比較回
路CMPは、いわゆるボルテージフォロアであり、ゲイ
ンが1であればバイアス電圧VE5と制御電源電圧V5
1とを同一電圧レベルに設定することができる。
【0133】この比較回路CMPは、利得1のボルテー
ジフォロワであればよく、具体的な内部構成としては任
意の構成を利用することができる。
【0134】以上のように、この発明の実施の形態3に
従えば、バイアス制御電圧をアナログ的にバッファ処理
して電源供給線上に制御電源電圧を生成して、この制御
電源電圧を第1および第2の電源制御発振回路へ動作電
源電圧を供給するように構成しており、実施の形態1お
よび2の効果に加えて、安定にこれらの電源電圧制御発
振回路へ動作電源電圧を供給することができ、安定に発
振動作を行なわせることができる。
【0135】[実施の形態4]図11は、この発明の実
施の形態4に従うクロック発生回路の構成を概略的に示
す図である。図11においては、第1の位相ロックルー
プL71および第2の位相ロックループL81が設けら
れる。この図11に示すクロック発生回路においては、
以下の点が、図9に示すクロック発生回路の構成と異な
る。すなわち、第1の位相ロックループL71におい
て、バイアス制御回路B51からのバイアス制御電圧V
E5が、第1の電圧制御発振回路O51の電源供給線P
SA上に伝達される。この電源供給線PSA上の制御電
源電圧(バイアス電圧)VE5は、アナログバッファE
6を介して制御電源電圧V71に変換されて、電源供給
線PSBを介して第2の電圧制御発振回路O81へ制御
電源電圧として与えられる。
【0136】位相ロックループL71の他の構成は、図
9に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照
番号を付し詳細説明は省略する。電圧制御発振回路O5
1からのダミー再生クロック信号CO61が生成され
て、位相比較回路PHaへ与えられる。これは単に名称
が異なるだけである。
【0137】第2の位相ロックループL81は、図9に
示す第2の位相ロックループL61と同一の構成を有
し、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説
明は省略する。
【0138】この図11に示す構成においては、電源供
給線PSが、バイアス制御回路B51からの制御電源電
圧VE5を第1の電圧制御発振回路O51へ伝達する電
源供給線PSAと、アナログバッファE6からの制御電
源電圧V71を、第2の電圧制御発振回路O61へ伝達
する電源供給線PSBに分割される。第1および第2の
電圧制御発振回路O51およびO61の電源が、アナロ
グバッファE6により電気的に分離される。したがっ
て、第2の電圧制御発振回路O61が動作し、その電源
供給線PSB上の制御電源電圧V71の電圧レベルが変
動しても、この制御電源電圧V71の変動が、第1の電
圧制御発振回路O51の電源供給線PSAに伝達される
のを防止することができ、第1の位相ロックループL6
1を、安定に、基準クロック信号C51に従ってセンタ
ー周波数で発振動作させることができる。応じて、安定
にバイアス電圧VE5を生成することができるため、第
2の電圧制御発振回路O61も安定に発振動作させるこ
とができる。これにより、位相ロックループL71およ
びL81のノイズ干渉を抑制でき、それぞれ安定に発振
動作を行なうことができる。また、第2の電圧制御発振
回路O61は、アナログバッファE6から電源供給線P
SBを介して安定に制御電源電圧V71を受けることが
できる。
【0139】なお、アナログバッファE6の構成は、先
の図10に示す利得1のボルテージフォロワで構成され
てもよい。他の構成が用いられてもよい。
【0140】[実施の形態5]図12は、この発明の実
施の形態5に従うクロック発生回路の構成を概略的に示
す図である。図12に示すクロック発生回路は、以下の
点において、図11に示すクロック発生回路とその構成
が異なる。すなわち、アナログバッファE6に代えて高
周波成分を除去するフィルタ回路E7が電源供給線PS
AおよびPSBの間に設けられる。他の構成は、図11
に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番
号を付し、その詳細説明は省略する。
【0141】このフィルタ回路E7は、バイアス制御回
路B51から電源供給線PSAに与えられた制御電源電
圧VE5の高周波成分を除去するローパスフィルタとし
て動作する。したがって、電源供給線PSB上を介して
電圧制御発振回路O61へ与えられる制御電源電圧V8
1は、高周波成分が除去された安定な制御電源電圧とな
る。また、このフィルタE7により、電源供給線PSA
およびPSB間のノイズ干渉を抑制することができ、第
1および第2の位相ロックループL71およびL81
を、安定に動作させることができる。
【0142】図13は、図12に示すフィルタ回路E7
の構成の一例を示す図である。図13において、フィル
タ回路E7は、電源供給線PSAおよびPSBの間に直
列に接続される抵抗素子R1およびR2と、これらの抵
抗素子R1およびR2の接続ノードと接地ノード間に接
続される容量素子CAPを含む。抵抗素子R1およびR
2両者を用いることにより、制御電源電圧VE5の高周
波ノイズ成分が、制御電源電圧V81上に伝達されるの
を防止することができ、また逆に、制御電源電圧V81
上の高周波ノイズ成分が、制御電源電圧VE5に伝達さ
れるのを防止することができる。
【0143】したがって、これらの電源供給線PSAお
よびPSBのノイズ間干渉を確実に抑制することがで
き、安定に制御電源電圧VE5およびV81を生成し
て、電圧制御発振回路O51およびO61を動作させる
ことができる。
【0144】なお、図13に示すフィルタ回路E7の構
成は単なる一例であり、高周波成分を除去するローパス
フィルタの機能を有するフィルタ回路であれば、任意の
構成のフィルタ回路をフィルタ回路E7として使用する
ことができる。
【0145】以上のように、この発明の実施の形態5に
従えば、第1および第2の電圧制御発振回路の電源供給
線の間にフィルタ回路を挿入しており、これらの電圧制
御発振回路の電源ノイズ干渉を抑制することができ、安
定に第1および第2の位相同期ループを動作させること
ができる。
【0146】[実施の形態6]図14は、この発明の実
施の形態6に従うクロック発生回路の構成を概略的に示
す図である。この図14に示すクロック発生回路は、図
11および図12に示すクロック発生回路と以下の点に
おいて、その構成が異なる。すなわち、電圧制御発振回
路O51に対する電源供給線PSAと電圧制御発振回路
O61に対する電源供給線PSBの間に、これらの電源
供給線PSAおよびPSBを電気的に分離するためのレ
ギュレータEA1が設けられる。他の構成は、図11お
よび図12に示すクロック発生回路と同様であり、対応
する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略
する。
【0147】レギュレータEA1は、電源供給線PSA
上の制御電源電圧VE5の電圧レベルをモニタし、その
モニタ結果に従って、電圧制御発振回路O61に対する
制御電源電圧V91の電圧レベルを調整する。このレギ
ュレータEA1は、電源供給線PSAおよびPSBを互
いに電気的に分離するため、先の実施の形態4および5
と同様、第1および第2の位相ロックループL71およ
びL81の間のノイズ干渉を抑制し、安定にこれらの位
相ロックループL71およびL81を動作させることが
できる。
【0148】図15は、図14に示すレギュレータEA
1の構成の一例を示す図である。図15において、レギ
ュレータEA1は、電源供給線PSA上の制御電源電圧
VE5と電源供給線PSB上の制御電源電圧V91とを
比較する比較回路50と、比較回路50の出力信号に従
って電源ノード51から電源供給線PSBに電流を供給
する電流ドライブトランジスタ52を含む。電流ドライ
ブトランジスタ52は、PチャネルMOSトランジスタ
で構成される。
【0149】比較回路50は、制御電源電圧VE5と制
御電源電圧V91との差に応じた電圧を電流ドライブト
ランジスタ52のゲートに与える。比較回路50は、制
御電源電圧VE5が制御電源電圧V91よりも高くなる
ほど、自身の出力信号の電圧レベルが低下するように構
成される。電流ドライブトランジスタ52のコンダクタ
ンスが、比較回路50の出力信号に応じて変化する。制
御電源電圧VE5が、制御電源電圧V91よりも高い場
合には、この電流ドライブトランジスタ52を介して電
源ノード51から電源供給線PSBに電流が供給され、
応じて、制御電源電圧V91の電圧レベルが上昇する。
【0150】したがって、比較回路50および電流ドラ
イブトランジスタ52のフィードバックループにより、
制御電源電圧V91の電圧レベルは、制御電源電圧VE
5の電圧レベルに対応する電圧レベルに保持される。比
較回路50は、たとえば差動増幅回路で構成され、MO
Sトランジスタのゲートにこれらの制御電源電圧VE5
およびV91を受けて比較する。したがって、電源供給
線PSAおよびPSBは電気的に分離されているため、
電源供給線PSBのノイズが、電源供給線PSAに伝達
されるのを防止することができる。また、電流ドライブ
トランジスタ52に従って電源供給線PSBに電流を供
給して制御電源電圧V91を生成しており、電源供給線
PSB上に安定に制御電源電圧V91を生成して、第2
の位相ロックループの電圧制御発振回路O61を動作さ
せることができる。
【0151】[変更例]図16は、図14に示すレギュ
レータEA1の変更例を示す図である。この図16に示
すレギュレータEA1においては、制御電源電圧VE5
およびV91の電圧レベルを変換するレベルシフタ60
が設けられる。レベルシフタ60からのレベル変換され
た制御電源電圧が、比較回路61へ与えられる。比較回
路61の出力信号に従って、電流ドライブトランジスタ
63が電源ノード62から電源供給線PSBに電流を供
給する。
【0152】このレベルシフタ60を設けて、制御電源
電圧VE5およびV91の電圧レベルを調整することに
より、比較回路61を最も感度のよい領域で動作させる
ことができ、この比較回路61の感度を高くし、制御電
源電圧VE5に応じて、制御電源電圧V91の電圧レベ
ルを調整することができる。
【0153】図17は、図16に示すレベルシフタ60
の構成の一例を示す図である。図17において、レベル
シフタ60は、電源ノードとノードND1の間に接続さ
れかつそのゲートがノードND1に接続されるPチャネ
ルMOSトランジスタ60aと、電源ノードとノードN
D2の間に接続されかつそのゲートがノードND2に接
続されるPチャネルMOSトランジスタ60bと、ノー
ドND1と接地ノードの間に接続されかつそのゲートに
制御電源電圧VE5を受けるNチャネルMOSトランジ
スタ60cと、ノードND2と接地ノードの間に接続さ
れかつそのゲートに制御電源電圧V91を受けるNチャ
ネルMOSトランジスタ60dを含む。
【0154】制御電源電圧VE5およびV91は、電源
電圧レベルに近い電圧レベルである。したがって、これ
らのMOSトランジスタ60cおよび60dのコンダク
タンスは大きくなる。ノードND1およびND2の電圧
レベルは、それぞれMOSトランジスタ60aおよび6
0bが供給する電流量に応じて設定される。したがっ
て、これらのノードNB1およびNB2の電圧レベル
を、電源電圧よりも低い中間電圧レベルに設定すること
ができ、比較回路61が安定に動作する領域に、このノ
ードND1およびNDB2の電圧レベルを設定すること
ができる。この比較回路61は、ノードND1およびN
D2の電圧をそれぞれ正入力および負入力に受けて比較
動作を行なう。
【0155】以上のように、この発明の実施の形態6に
従えば、第1の位相ロックループの電圧制御発振回路の
電源供給線上の電圧をレギュレータを介して第2の位相
ロックループの電圧制御発振回路の電源供給線に結合し
ており、第1および第2の位相ロックループのノイズ干
渉を抑制することができる。また、このレギュレータに
より、第2の位相ロックループの電圧制御発振回路へ動
作電源電圧として、制御電源電圧を安定に供給すること
ができ、安定に第2の電圧制御発振回路を発振動作させ
ることができる。
【0156】[他の実施の形態]位相ロックループにお
いて、位相比較回路は、位相および周波数を比較する位
相および周波数比較回路でおきかえられてもよい。この
構成の場合、位相差および周波数差に応じて制御電圧が
生成される。
【0157】バイアス制御回路の構成としては、図2
(A)および図2(B)に示す構成に限定されず、チャ
ージポンプおよびループフィルタによる生成される制御
電圧に従ってバイアス制御電圧(制御電源電圧)を生成
する構成であればよい。
【0158】また電圧制御発振回路に対しても、リング
状に接続されるCMOSインバータ遅延段の構成に代え
て、相補信号を入出力する差動増幅回路がリング状に奇
数段または偶数段接続される構成であってもよい。
【0159】また、この電圧制御発振回路に代えて、入
力クロック信号を遅延してこの入力クロック信号に位相
同期した内部クロック信号を生成するDLL(ディレイ
ド・ロックトループ)が用いられてもよい。
【0160】
【発明の効果】以上のように、この発明に従えば、同一
の動作特性を有する位相ロックループを2つ設け、1つ
の位相ロックループを基準クロック信号に同期して動作
するようにその発振回路の電源電圧を調整し、この発振
回路の電源電圧を、第2の位相ロックループの発振回路
の電源電圧として利用しており、製造パラメータなどの
バラツキにより、トランジスタ特性が変化した場合にお
いても、安定にセンター周波数で発振するクロック発生
回路を実現することができる。
【0161】すなわち、第1の発振回路の発振信号と第
1の基準クロック信号との位相差に応じてこの第1の発
振回路の電源供給線の電位を調整し、この電源供給線上
の電位を第2の発振回路の動作電源電位として与え、そ
の第2の発振回路の出力信号と第2の基準クロック信号
との位相差に応じて第2の発振回路の動作速度を調節す
るように構成しており、製造パラメータのバラツキが生
じても、第1の発振回路の周波数特性をこの製造パラメ
ータのバラツキを補償するように調整し、応じて、第2
の発振回路の周波数特性をも調整することができ、製造
パラメータのバラツキにかかわらず、安定に設計された
周波数特性で動作するクロック発生回路を実現すること
ができる。
【0162】特に、第1および第2の発振回路を同一の
動作特性を有するように構成することにより、正確に、
第1の発振回路の周波数特性補正に応じて第2の発振回
路の周波数特性を補正することができ、第2の発振回路
を、設計周波数領域で安定に動作させることができる。
【0163】また、第2の発振回路の電流源トランジス
タの駆動電流を制御することにより、第2の発振回路の
発振周波数を広い範囲にわたって変化させることがで
き、周波数レンジの広いクロック発生回路を実現するこ
とができる。
【0164】また、第1の発振回路を所定電位レベルの
基準電位に従って、その動作電流を規定するように構成
しており、電源制御回路による電源供給線上の電位を、
正確にこの製造パラメータのバラツキに応じて調整する
ことができ、正確に、製造パラメータのバラツキを補償
することができる。
【0165】第2の発振回路を「高感度」の発振回路で
構成することにより、入力クロック信号と基準クロック
信号の周波数が異なる場合いにおいても、電圧レンジの
中央値のセンター周波数で第2の発振回路を発振させる
ことができる。
【0166】また第2の発振回路を、バックゲート制御
型の発振回路で構成することにより、その制御電圧に対
する周波数レンジが狭くなり、第1の発振回路の周波数
特性調整により、この第2の発振回路の周波数特性を大
きく変更することができ、設計周波数からのロック周波
数のずれを設計センター周波数に設定することができ
る。
【0167】また、位相調整信号をバッファ処理して電
源供給線上に伝達することにより、これらの電源供給線
上の電位を安定に供給することができる。
【0168】このバッファ回路をアナログバッファで構
成することにより、正確に位相調整信号の電圧レベルに
応じた信号を電源供給線上に伝達することができ、正確
に少なくとも第2の発振回路の動作電源電圧レベルを正
確に調整することができる。
【0169】また、このバッファ回路により、位相制御
回路の出力と電源供給線とを電気的に切離すことによ
り、電源ノイズの影響が、位相調整信号に影響を及ぼす
のを防止することができ、安定に、電源供給線上に、位
相調整信号に従って電圧を生成することができる。
【0170】またこの電源供給線を、第1の発振回路に
結合される部分と第1の発振回路から第2の発振回路に
結合される部分とに分割し、この第2の発振回路に対
し、バッファ処理された電圧を電源供給線を介して伝達
することにより、第2の発振回路の電源ノイズが第1の
発振回路の電源へ伝達されるのを防止することができ、
第1の発振回路を、この第2の発振回路の電源ノイズの
影響を受けることなく安定にその位相調整信号に従って
動作させることができ、応じて確実に、第2の発振回路
の動作電源電位を調整することができる。
【0171】また、この第1および第2の発振回路に共
通にバッファ回路を介して電圧を電源供給線を介して伝
達することにより、これらの第1および第2の発振回路
に対し大きな駆動力を持って動作電源電圧を供給するこ
とができ、安定に第1および第2の発振回路を動作させ
ることができる。
【0172】また、この電源供給線にフィルタ回路を設
けることにより、電源ノイズを除去して、安定に少なく
とも第2の発振回路を動作させることができる。
【0173】また、電源供給線にレギュレータを設ける
ことにより、大きな駆動力を持って、少なくとも第2の
発振回路に動作電源電圧を供給することができる。ま
た、これらの第1および第2の発振回路の電源ノードを
電気的に分離することができ、第2の発振回路の発振動
作の電源ノイズが、第1の発振回路の電源に影響を及ぼ
すのを防止することができ、安定に第1の発振回路を、
その基準信号に従って発振動作させることができ、応じ
て第2の発振回路の周波数特性を正確に補償することが
できる。
【0174】また、このレギュレータとして、比較回路
と比較回路の出力信号に従って電流を電源ノードと電流
供給線との間に流す電流ドライブ回路とで構成すること
により、正確に、第2の発振回路に対し、周波数特性を
補償するための電源電圧を安定に供給することができ
る。
【0175】またこのレギュレータに、位相調整信号の
電位レベルを変換することにより、安定に比較動作を行
なって電源供給線にこの位相調整信号の電位レベルに応
じた電位レベルの信号を形成することができる。
【0176】また、第1の発振回路に対し分周回路を介
して基準クロック信号を与えることにより、入力クロッ
ク信号と基準クロック信号の周波数が異なる場合におい
ても、正確に第2の発振回路をセンター周波数で発振さ
せることができる。
【0177】また、第1の発振回路の再生クロック信号
を分周して電源制御回路へ与えることにより、基準クロ
ック信号と入力クロック信号の周波数が異なる場合にお
いても、第1および第2の発振回路を同一周波数で発振
させることができ、第2の発振回路を第1の発振回路の
電源電圧調整により、正確にセンター周波数で発振させ
ることができる。
【0178】また、第1および第2の発振回路の発振回
路段数を変更することにより、これらの第1および第2
の発振回路をそれぞれ基準クロック信号および入力クロ
ック信号の周波数で発振させることができ、第1の発振
回路の電源電圧の調整に応じて第2の発振回路のセンタ
ー周波数を調整して、基準クロック信号および入力クロ
ック信号の周波数が異なる場合においても、第2の発振
回路をセンター周波数でロックさせることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従うクロック発生
回路の構成を示す図である。
【図2】 図1に示すバイアス制御回路の構成の一例を
示す図である。
【図3】 図1に示すクロック発生回路の周波数特性を
示す図である。
【図4】 図1に示すクロック発生回路の周波数特性補
償を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1の変更例1の構成を
示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1の変更例2の構成を
示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態1の変更例3の構成を
示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2に従うクロック発生
回路の構成を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3に従うクロック発生
回路の構成を概略的に示す図である。
【図10】 図9に示すアナログバッファの構成の一例
を示す図である
【図11】 この発明の実施の形態4に従うクロック発
生回路の構成を概略的に示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態5に従うクロック発
生回路の構成を概略的に示す図である。
【図13】 図12に示すフィルタ回路の構成の一例を
示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態6に従うクロック発
生回路の構成を概略的に示す図である。
【図15】 図14に示すレギュレータの構成の一例を
示す図である。
【図16】 図14に示すレギュレータの変更例を示す
図である。
【図17】 図16に示すレベルシフタの構成の一例を
示す図である。
【図18】 従来のクロック発生回路の構成の一例を示
す図である。
【図19】 図18に示すバイアス制御回路の構成を示
す図である。
【図20】 図18に示すクロック発生回路の周波数特
性を示す図である。
【図21】 発振回路の周波数特性の製造パラメータに
よる変動を示す図である。
【符号の説明】
PH1,PH2 位相比較回路、CPLP1,CPLP
2 チャージャポンプ/ローパスフィルタ回路、B1
1,B21,B31,B41,B51,B61バイアス
制御回路、O11,O21,O31,O41,O51,
O61 電圧制御発振回路、D11−D1n,D21−
D2n,D31−D3n,D41−D4n 遅延セル、
MC11,MC12,MC21,MC22 電流源トラ
ンジスタ、M15,M16,M25,N26,M35,
M36,M45,M46 MOSトランジスタ、E5
1,E6 アナログバッファ、E7 フィルタ回路、E
A1レギュレータ、50,61 比較回路、52,63
電流ドライブトランジスタ、60 レベルシフタ、P
S,PS2,PS3,PSA,PSB 電源供給線、F
QD1,FQD2 分周回路、CSG1,CSG2 段
数変更回路。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の発振回路、 前記第1の発振回路の発振信号と第1の基準クロック信
    号との位相差に応じて、前記第1の発振回路の電源供給
    線の電位を調整する電源制御回路、 前記電源供給線上の電位を動作電源電圧として受けて発
    振動作を行なう第2の発振回路、および前記第2の発振
    回路の出力信号と第2の基準クロック信号との位相差に
    応じて前記第2の発振回路の動作速度を調整するバイア
    ス制御回路を備える、クロック発生回路。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の発振回路は、同一
    の動作特性を有する、請求項1記載のクロック発生回
    路。
  3. 【請求項3】 前記第2の発振回路は、各々が前記電源
    供給線に結合される電流源トランジスタを有しかつ互い
    に縦続接続される複数の遅延段を有し、 前記バイアス制御回路は、前記複数の遅延段の電流源ト
    ランジスタの駆動電流を調整する、請求項1記載のクロ
    ック発生回路。
  4. 【請求項4】 前記第1の発振回路は、所定電位レベル
    の基準電位に従って動作電流が規定される複数の縦続接
    続される遅延段を含む、請求項3記載のクロック発生回
    路。
  5. 【請求項5】 前記第2の発振回路は、前記バイアス制
    御回路の調整によるその発振周波数の変化が、前記第1
    の発振回路の電源電圧の変化による発振周波数の変化よ
    りも小さい、請求項1記載のクロック発生回路。
  6. 【請求項6】 前記第2の発振回路は、各々がバックゲ
    ートを有する絶縁ゲート型電界効果トランジスタで構成
    されかつ互いに縦続接続される複数の遅延段を含み、 前記バイアス制御回路は、前記第2の発振回路の遅延段
    のトランジスタのバックゲート電位を調整する、請求項
    1記載のクロック発生回路。
  7. 【請求項7】 前記第1の発振回路は、絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタを各々が含む複数の縦続接続される
    遅延段を含み、各トランジスタは、そのバックゲートが
    ソースに接続される、請求項6記載のクロック発生回
    路。
  8. 【請求項8】 前記電源制御回路は、 前記第1の基準クロック信号と前記第1の発振回路の出
    力信号との位相差に応じた位相調整信号を生成する位相
    制御回路と、 前記位相制御回路の出力信号をバッファ処理して前記電
    源供給線に伝達するバッファ回路とを含む、請求項1記
    載のクロック発生回路。
  9. 【請求項9】 前記バッファ回路は、アナログバッファ
    回路を備える、請求項8記載のクロック発生回路。
  10. 【請求項10】 前記バッファ回路は、前記位相制御回
    路の出力と前記電源供給線とを電気的に切離す、請求項
    8記載のクロック発生回路。
  11. 【請求項11】 前記電源供給線は、前記位相制御回路
    と前記第1の発振回路の電源との間に接続される第1の
    電源供給線と、前記バッファ回路を介して前記第1の電
    源供給線に結合されかつ前記第2の発振回路の電源に結
    合される第2の電源供給線とを含む、請求項8記載のク
    ロック発生回路。
  12. 【請求項12】 前記バッファ回路は、前記電源供給線
    を介して前記第1および第2の発振回路に対しバッファ
    された位相調整信号を伝達する、請求項8記載のクロッ
    ク発生回路。
  13. 【請求項13】 前記電源制御回路は、 前記第1の基準クロック信号と前記第1の発振回路の出
    力信号との位相差に応じた位相調整信号を生成する位相
    制御回路と、 前記位相制御回路からの位相調整信号をフィルタ処理し
    て前記電源供給線に伝達するフィルタ回路とを備える、
    請求項1記載のクロック発生回路。
  14. 【請求項14】 前記電源制御回路は、 前記第1の基準クロック信号と前記第1の発振回路の出
    力信号との位相差に応じた位相調整信号を生成する位相
    制御回路と、 前記位相制御回路からの位相調整信号に従って、前記電
    源供給線の電位を設定するレギュレータを備える、請求
    項1記載のクロック発生回路。
  15. 【請求項15】 前記レギュレータは、 前記位相調整信号と前記電源供給線の電位を比較する比
    較回路と、 前記比較回路の出力信号に従って前記電源供給線と所定
    の電源ノードとの間に電流を流して、前記電源供給線の
    電位を調整する電流ドライブ回路とを備える、請求項1
    4記載のクロック発生回路。
  16. 【請求項16】 前記レギュレータは、少なくとも前記
    位相調整信号の電位レベルを変換する回路を備える、請
    求項15記載のクロック発生回路。
  17. 【請求項17】 前記第1の発振回路は、さらに、該発
    振信号を分周して前記電源制御回路へ与える分周回路を
    さらに備える、請求項1記載のクロック発生回路。
  18. 【請求項18】 第3の基準クロック信号を分周して前
    記第1の基準クロック信号を生成する分周回路をさらに
    備える、請求項1記載のクロック発生回路。
  19. 【請求項19】 前記第1および第2の発振回路の各々
    は、縦続接続された遅延段を含み、 前記クロック発生回路はさらに、前記第1の発振回路と
    前記第2の発振回路の遅延段数を変更するための段数変
    更回路をさらに備える、請求項1記載のクロック発生回
    路。
JP2001159062A 2001-05-28 2001-05-28 クロック発生回路 Withdrawn JP2002353809A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001159062A JP2002353809A (ja) 2001-05-28 2001-05-28 クロック発生回路
US10/152,009 US6570456B2 (en) 2001-05-28 2002-05-22 Clock generator for generating internal clock signal synchronized with reference clock signal

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001159062A JP2002353809A (ja) 2001-05-28 2001-05-28 クロック発生回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002353809A true JP2002353809A (ja) 2002-12-06

Family

ID=19002704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001159062A Withdrawn JP2002353809A (ja) 2001-05-28 2001-05-28 クロック発生回路

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6570456B2 (ja)
JP (1) JP2002353809A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006180503A (ja) * 2004-12-23 2006-07-06 Samsung Electronics Co Ltd 周波数によって負荷キャパシタが可変される位相固定ループ装置
JP2009135568A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Denso Corp パルス遅延回路及びその駆動方法、ad変換回路、時間測定回路
JP2017519426A (ja) * 2014-05-23 2017-07-13 クアルコム,インコーポレイテッド フィードフォワードバイアス回路

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100423060B1 (ko) * 2002-06-14 2004-03-16 삼성탈레스 주식회사 위상 동기 루프를 이용한 동조 필터 회로
JP4093819B2 (ja) * 2002-08-09 2008-06-04 株式会社ルネサステクノロジ 半導体集積回路
US7240231B2 (en) * 2002-09-30 2007-07-03 National Instruments Corporation System and method for synchronizing multiple instrumentation devices
JP2004159161A (ja) * 2002-11-07 2004-06-03 Sanyo Electric Co Ltd 遅延信号生成装置及び記録パルス生成装置
KR100637060B1 (ko) * 2003-07-08 2006-10-20 엘지.필립스 엘시디 주식회사 아날로그 버퍼 및 그 구동 방법과, 그를 이용한 액정 표시장치 및 그 구동 방법
JP2005136798A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Renesas Technology Corp クロック生成システム及び半導体集積回路
US7042259B2 (en) * 2004-03-31 2006-05-09 Intel Corporation Adaptive frequency clock generation system
US7149145B2 (en) 2004-07-19 2006-12-12 Micron Technology, Inc. Delay stage-interweaved analog DLL/PLL
JP2006245672A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 2系統pll周波数シンセサイザ
JP4879548B2 (ja) * 2005-09-30 2012-02-22 株式会社ダイヘン 高周波電源装置
JP4562647B2 (ja) * 2005-11-30 2010-10-13 アイコム株式会社 クロック信号発生装置、クロック信号発生方法及びプログラム
TWI312238B (en) * 2006-04-24 2009-07-11 Ind Tech Res Inst Delay line and analog-to-digital converting apparatus and load-sensing circuit using the same
US7501867B2 (en) * 2006-09-14 2009-03-10 Rambus, Inc. Power supply noise rejection in PLL or DLL circuits
US20080278223A1 (en) * 2006-11-22 2008-11-13 Kent Kernahan Apparatus and method for controlling the propagation delay of a circuit by controlling the voltage applied to the circuit
US7532078B2 (en) * 2007-02-09 2009-05-12 International Business Machines Corporation Scannable virtual rail method and ring oscillator circuit for measuring variations in device characteristics
US7801258B2 (en) * 2007-04-02 2010-09-21 National Instruments Corporation Aligning timebases to share synchronized periodic signals
KR101018690B1 (ko) * 2008-10-31 2011-03-04 주식회사 하이닉스반도체 반도체 장치
TWI378646B (en) * 2009-09-14 2012-12-01 Sunplus Technology Co Ltd Frequency synthesis system with self-calibrated loop stability and bandwidth
EP2751583B1 (fr) * 2011-08-29 2016-04-13 Asahi Kasei Microdevices Corporation Dispositif de mesure d'une durée d'un niveau d'un signal électrique
US8493117B2 (en) * 2011-11-14 2013-07-23 International Business Machines Corporation Leakage tolerant delay locked loop circuit device
US9766651B2 (en) * 2013-01-08 2017-09-19 Nxp Usa, Inc. Clock source, method for distributing a clock signal and integrated circuit
US10644374B1 (en) * 2019-03-27 2020-05-05 Globalfoundries Inc. Multi-channel power combiner with phase adjustment

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4675617A (en) * 1986-02-03 1987-06-23 Martin Kenneth W Stable voltage controlled oscillator
US5004057A (en) * 1988-01-20 1991-04-02 Eastman Christensen Company Drill bit with improved steerability
US5475344A (en) * 1994-02-22 1995-12-12 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Multiple interconnected ring oscillator circuit
JPH09289447A (ja) 1996-04-22 1997-11-04 Sony Corp Pll回路
US5880579A (en) * 1997-07-02 1999-03-09 Lsi Logic Corporation VCO supply voltage regulator for PLL
US5909150A (en) * 1997-10-23 1999-06-01 Cirrus Logic, Inc. System and method for improving the regulation of a supply voltage for a controllable oscillator using feed forward control techniques
JP3452834B2 (ja) * 1999-05-27 2003-10-06 ローム株式会社 遅延回路
JP2000357951A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Mitsubishi Electric Corp 遅延回路、クロック生成回路及び位相同期回路
US6356158B1 (en) * 2000-05-02 2002-03-12 Xilinx, Inc. Phase-locked loop employing programmable tapped-delay-line oscillator
US6351191B1 (en) * 2000-05-31 2002-02-26 Intel Corporation Differential delay cell with common delay control and power supply
JP4920308B2 (ja) * 2006-05-24 2012-04-18 株式会社日立製作所 パス設定方法、ノード装置および監視制御装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006180503A (ja) * 2004-12-23 2006-07-06 Samsung Electronics Co Ltd 周波数によって負荷キャパシタが可変される位相固定ループ装置
JP2009135568A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Denso Corp パルス遅延回路及びその駆動方法、ad変換回路、時間測定回路
US7741986B2 (en) 2007-11-28 2010-06-22 Denso Corporation Method for controlling delay time of pulse delay circuit and pulse delay circuit thereof
JP2017519426A (ja) * 2014-05-23 2017-07-13 クアルコム,インコーポレイテッド フィードフォワードバイアス回路

Also Published As

Publication number Publication date
US6570456B2 (en) 2003-05-27
US20020175722A1 (en) 2002-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002353809A (ja) クロック発生回路
US6222421B1 (en) Phase-locked loop
US6664861B2 (en) Method and apparatus for stable phase-locked looping
JP4991193B2 (ja) 周波数可変発振器
JP2908398B1 (ja) ディジタルpll回路および発振器の遅延素子
US8040191B2 (en) PLL circuit with VCO gain control
US6278332B1 (en) Charge pump for low-voltage, low-jitter phase locked loops
US7339438B2 (en) Phase and delay locked loops and semiconductor memory device having the same
EP1933464B1 (en) Adaptive bandwith phase locked loop with feedforward divider
US7379521B2 (en) Delay circuit with timing adjustment function
US20100134170A1 (en) Delay Cell of Ring Oscillator and Associated Method
US6072372A (en) Ring-type voltage-controlled oscillator having a sub-frequency band selection circuit
US10623005B2 (en) PLL circuit and CDR apparatus
US20110012655A1 (en) Locked loops, bias generators, charge pumps and methods for generating control voltages
US6526111B1 (en) Method and apparatus for phase locked loop having reduced jitter and/or frequency biasing
US10911053B2 (en) Phase locked loop design with reduced VCO gain
JP2006238309A (ja) 半導体集積回路
US5081428A (en) Voltage controlled oscillator having 50% duty cycle clock
US7446595B2 (en) Charge pump circuit with power management
US6275116B1 (en) Method, circuit and/or architecture to improve the frequency range of a voltage controlled oscillator
US6188285B1 (en) Phase-locked loop circuit and voltage-controlled oscillator capable of producing oscillations in a plurality of frequency ranges
US6614318B1 (en) Voltage controlled oscillator with jitter correction
US7050524B2 (en) Half-rate clock and data recovery circuit
JP4393111B2 (ja) ハーフレートcdr回路
US20220368334A1 (en) Phase synchronization circuit, transmission and reception circuit, and semiconductor integrated circuit

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805