JP2002350103A - 移動体検知システム - Google Patents

移動体検知システム

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JP2002350103A JP2001154342A JP2001154342A JP2002350103A JP 2002350103 A JP2002350103 A JP 2002350103A JP 2001154342 A JP2001154342 A JP 2001154342A JP 2001154342 A JP2001154342 A JP 2001154342A JP 2002350103 A JP2002350103 A JP 2002350103A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気センサの消費電力を低く抑え、且つ複数
の方向の磁束を検知する磁気センサを用いることによ
り、車両の接近距離を正確に検出できるようにする。 【解決手段】 先ず、二次電池20の電源は消費電力の
少ない振動センサ12に供給され、車両が接近すると振
動センサ12が振動値を検出する。振動値が一定レベル
以上であれば車両は所定の距離に近付いたので、二次電
池20から消費電力の大きい水平磁気センサ8と垂直磁
気センサ10ヘ電力が供給される。これにより、水平磁
気センサ8と垂直磁気センサ10が、車両からの磁気に
よる水平磁束Bxと垂直磁束Byを検出する。CPU1
6がBxとByとによって磁束の絶対値ベクトル和Bz
を演算して、車両の接近距離を求める。磁束検出値によ
り求められた車両の接近距離はTx回路18より無線に
よって管理所3へ送信される。これにより、管理所3の
パソコン画面に車両の接近距離情報が表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサによっ
て移動体の接近距離を検知する移動体検知システムに関
し、特に、危険区域や進入禁止区域を監視する場所など
で使用され、車両などの移動体が特定の区域内に接近し
たり進入したりしたか否かを検知・監視する移動体検知
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気に感応する金属部分を有
したり磁束を発生する物体を敷設した車両などの移動体
を検知する金属探知システム、つまり移動体検知システ
ムが広く知られている。ここでは、移動体を車両とし
て、車両の進入状態を検知する車両検知システムについ
て述べることにする。図5は、従来から用いられている
車両検知システムの概略構成図である。この車両検知シ
ステムは、磁束を発生する車両21があるエリア内に進
入すると、車両21からの磁気を検知装置22の磁気セ
ンサ(図示せず)が検知し、その検知情報が有線によっ
て管理所23へ送信される。管理所23においては、車
両の検知情報が変換装置24によってアナログ/デジタ
ル変換された後、パソコン25によって所定の演算処理
が行われてパソコン25上の画面に表示される。これに
より、管理所23において、車両21が所定のエリアに
侵入したか否かの侵入状況を確認することができる。
【0003】図6は、図5に示す検知装置の内部構成を
示すブロック図である。この検知装置22は、磁気セン
サ32とアンプ33からなるセンサブロック31と、コ
ンパレータ35とCPU36からなる信号処理ブロック
34と、送信ブロック37を構成する増幅回路38とに
よって構成されている。このような検知装置22におい
て、センサブロック31の磁気センサ32が車両からの
磁気を検出すると、その検出値はアンプ33によって増
幅される。さらに、増幅された検出信号は、信号処理ブ
ロック34のコンパレータ35によってあるレベル以上
であるかどうかが比較されCPU36によって演算処理
される。ここで磁気の検出信号があるレベル以上である
ことは、車両が所定のエリア内にあることを意味する。
そして、CPU36によって演算処理されたデータは送
信ブロック37の増幅回路38によって増幅された後、
有線によって管理所23ヘ出力される。これによって、
管理所23では、どのエリアに車両等が進入したかをパ
ソコンの画面などによって確認することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の車両検知システムでは、磁気センサが、1
軸方向の磁束を検知するセンサ、つまり、所定の直線方
向(例えば、車両の走行方向と平行な方向)における磁
束を検知するセンサであるので、磁気を発生する車両が
所定のエリア内に進入したか否かを検知することはでき
るが、車両がどのくらい近づいているのかなどの距離的
な接近度合いを測ることはできない。すなわち、車両が
危険区域や進入禁止区域に近付いてくるときに、事前に
接近距離を観測することができないので、車両がこれら
の区域内に入ることを未然に防止することはできない。
つまり、車両の走行方向の1軸のみを検知する磁気セン
サでは、車両の接近距離を正確に測定することができな
い。
【0005】尚、特開平11−23209号公報など
に、車両に水平磁気センサと垂直磁気センサとを備えて
いて、車両の走行方向と車両の垂直方向の2軸の磁束に
よって、地下に埋設されている磁性体の種別を弁別して
検知する磁気センサが開示されている。この技術は、路
面に対して垂直方向のみに磁束を出す磁気標識体と、あ
らゆる方向に磁束を出す継ぎ手鋼管などの磁性体構造物
とが走行路に埋設されているとき、車両に搭載されてい
る水平、垂直の2軸を検知する磁気センサによって磁気
標識体と継ぎ手鋼管とを識別するセンサに関するもので
あり、車両が磁気標識体の真上を通過したとき垂直磁気
センサはピーク値を示すが、水平磁気センサの値はゼロ
である。一方、車両が継ぎ手鋼管などの上を通過すると
きは、水平磁気センサ、垂直磁気センサ共に接近距離に
応じた磁束の変化を示す。このような特性の相違を利用
すれば、車両が磁気標識体の上を通過したのか、継ぎ手
鋼管などの磁性体構造物の上を通過したかを識別するこ
とができる。しかし、この公報に開示された2軸検知の
磁気センサ(つまり、水平磁気センサと垂直磁気セン
サ)の技術をもって車両の接近距離の測定に応用するこ
とはできない。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、複数の方向の磁束を検知す
る磁気センサを用いることによって、車両の接近距離を
正確に検出できるようにし、車両が所定のエリアに近付
いてきたことを監視できるような移動体検知システムを
提供することにある。また、本発明の別な目的は、磁気
センサの消費電力を低く抑えた移動体検知システムを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の移動体検知システムは、移動体を磁気セ
ンサによって検知する移動体検知システムであって、前
記移動体の走行方向に平行な方向において前記移動体の
接近を検知する第1の磁気センサと、前記移動体の走行
方向に垂直な方向において前記移動体の接近を検知する
第2の磁気センサと、前記第1の磁気センサと前記第2
の磁気センサとの検出値に基づいて、前記移動体の接近
距離を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】なお、本発明の実施の形態においては、磁
束を発生する移動体の接近距離を磁気センサによって検
知し、検知された接近距離の情報を無線で受信して表示
させる移動体検知システムであって、磁気センサは、移
動体の走行方向に平行な磁束を検知する水平磁気センサ
と、移動体の走行方向に垂直な磁束を検知する垂直磁気
センサとから成り、水平磁気センサが検知した磁束の値
と垂直磁気センサが検知した磁束の値との絶対値ベクト
ル和に基づいて、移動体の接近距離を算出して表示させ
ることを特徴とする移動体検知システムが開示されてい
る。
【0009】本発明の移動体検知システムによれば、車
両の走行方向と平行な方向の磁束を検知する第1の磁気
センサ(水平磁気センサ)と、車両の走行方向と垂直な
方向の磁束を検知する第2の磁気センサ(垂直磁気セン
サ)とを用いて、両者の磁束をベクトル演算することに
より、車両の接近距離を正確に求めることができる。こ
れによって、車両が特定区域へ進入する前に未然に侵入
状況を監視することができる。また、車両の接近情報は
無線によって管理者のパソコンなどの画面に表示される
ので、無線の伝搬する場所ならどのような場所でも使用
することができる。
【0010】尚、磁気センサによる磁束の検出を上記の
ようにX軸とY軸の二次元測定ではなく、磁気センサの
検出軸をX軸、Y軸、 Z軸の3軸にすれば、車両や三次
元空間を飛行する物体の接近距離をより正確に検出し
て、特定区域への侵入状況を判定することができる。
【0011】また、本発明は、前記移動体が発する振動
によって前記移動体の接近状態を検知する振動センサを
備え、前記振動センサの検出値に基づいて、前記第1の
磁気センサと前記第2の磁気センサとを作動させること
を特徴とする。
【0012】実施の形態においては、移動体が発する振
動によって移動体の接近状態を検知する振動センサを備
え、この振動センサが所定レベル以上の振動値を検出し
たとき、水平磁気センサと垂直磁気センサとを作動させ
ることを特徴とする移動体検知システムが開示されてい
る。
【0013】本発明の移動体検知システムによれば、予
め、消費電力の少ない振動センサのみに電力を供給して
車両の接近状況を監視している。そして、振動センサが
検出した振動値が所定のレベルより大きくなったとき、
つまり車両が所定の距離より近付いてきたとき、始め
て、二次電池から消費電力の大きい水平磁気センサと垂
直磁気センサへ電力を供給してこれらの磁気センサを駆
動させて、車両の接近距離を正確に測定している。これ
によって、二次電池の消費電力を低く抑えながら正確に
車両の接近距離を検出することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明にお
ける移動体検知システムを車両検知システムに適用し
て、その実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明
における車両検知システムの概略構成図である。この車
両検知システムは、磁束を発生する車両1があるエリア
に近付くと、車両1からの磁気を検知装置2の磁気セン
サ(図示せず)が検知し、その検知情報が無線によって
アンテナ5へ送信され、管理所3にて受信される。この
とき、検知装置2は、車両1の走行方向に平行な磁束を
検知する水平磁気センサと、車両1の走行方向に垂直な
磁束を検知する垂直磁気センサとを備えているので、両
者の磁束の絶対値ベクトル和によって検知装置2から車
両1までの距離を算出することができ、その距離情報を
無線にて管理所3へ送信する。
【0015】すなわち、検知装置2から車両1までの距
離情報は、検知装置2から無線によってアンテナ5に送
信され、管理所3の無線装置4によって受信された後、
パソコン6によって所定の演算処理が行われてパソコン
6上の画面に表示される。これによって、車両1がエリ
アにどの程度の距離まで近付いたかを管理所3において
確認することができる。
【0016】このとき、如何なる場所においても車両1
の進入検知ができるようにするため、磁気センサの組み
込まれている検知装置2は、管理所3へ無線電波を送信
するためにの無線機能を備えると共に、外部電源のない
場所でも動作するように二次電池を組み込んでいる。し
たがって、検知装置2は、管理所3へ無線が届く範囲内
であればどこにでも設置することができる。
【0017】また、二次電池の消耗を少なくするため
に、検知装置2全体の消費電流を小さくする必要がある
ので、検知装置2は、磁気センサと振動センサ(つまり、
加速度を検知するセンサ)とを併用した検知方式を採用
している。すなわち、振動センサは、地表を伝搬する表
面振動などを機械的に検知するセンサであり、電波を送
受信するセンサのような電気信号の送受信機能は不要と
なる。したがって、振動センサは信号を送受信するため
の電力が要らなくなるので、磁気センサなどに比べて消
費電力が小さくて済む。このように、磁気センサよりも
消費電流の小さい振動センサを用いて車両の接近状況を
常に監視し、振動センサが振動を検知した段階で(つま
り、車両がある程度接近した段階で)磁気センサを作動
させることにより、検知装置2を低消費電流化すること
ができる。
【0018】尚、振動センサを用いて車両の接近状態を
検知する技術は、例えば、特開平6−281400号公
報などに開示されている。この技術は、振動センサが、
車両などから地表を伝搬する表面振動を検知して車両な
どが目標物に未来会合することを予測するものである。
また、振動センサにより低消費電流化されることも報告
されている。しかし、本発明のように、振動センサと磁
気センサとを併用して低消費電流化しながら車両の接近
距離を検知する技術に展開することはできない。
【0019】図2は、図1に示す検知装置の内部構成を
示すブロック図である。この検知装置2は、車両の接近
情報を検知するセンサブロック7と、センサブロック7
からの接近情報を信号処理する信号処理ブロック14
と、信号処理ブロック14から受信した接近情報を無線
によって管理所3へ送信するための送信ブロック17
と、検知装置2の各部分に電力を供給する電源ブロック
19とによって構成されている。
【0020】センサブロック7は、車両の走行方向と平
行な方向(以下、X軸とする)の磁束を検知する水平磁
気センサ8及び水平磁気センサ8の信号を増幅するアン
プ9と、車両の走行方向と垂直な方向(以下、Y軸とす
る)の磁束を検知する垂直磁気センサ10及び垂直磁気
センサ10の信号を増幅するアンプ11と、車両から地
表を伝搬してくる表面振動を検知する振動センサ12及
び振動センサ12の信号を増幅するアンプ13とによっ
て構成されている。また、信号処理ブロック14は、水
平磁気センサ8や垂直磁気センサ10や振動センサ12
からの信号をアナログ/デジタル変換するA/Dコンバ
ータ15と、A/Dコンバータ15からの信号を演算処
理するCPU16とによって構成されている、さらに、
送信ブロック17は、CPU16から受信した車両の距
離情報を無線信号にしてアンテナ5を通して管理所3へ
無線電波を送信するためのTx回路18を備えている。
【0021】さらに、本発明の検知装置2は、外部から
電源を取り込むことのできない場所においても設置でき
るように、電源ブロック19に二次電池20を備えてい
る。二次電池20は、センサブロック7と信号処理ブロ
ック14と送信ブロック17へ電力を供給しているが、
センサブロック7内の各装置のうち、常に電力を供給し
ているのは、消費電力の少ない振動センサ12とそのア
ンプ13のみであり、水平磁気センサ8及びそのアンプ
9と垂直磁気センサ10及びそのアンプ11へは、車両
が所定の距離以内に接近してきたときにのみ、振動セン
サ12の検出信号に基づいて、電力を供給することがで
きるようになっている。したがって、二次電池20の消
費電力は低く押さえられるように構成されている。尚、
特に図示していないが、二次電池20は必要に応じて外
部電源から適宜充電できるようになっている。
【0022】次に、図2に示すように構成された検知装
置2の動作について説明する。検知装置2は、無線によ
って管理所3へ電波を送信できると共に二次電池20を
備えているので、管理所3に無線が届く所であれば何処
でも設置することができる。そして、設置された検知装
置2は、二次電池20によって、振動センサ12及びそ
のアンプ13と信号処理ブロック14とTx回路18と
に電力が供給されている。今、車両が検知装置2に接近
して振動センサ12が地表の振動を検知すると、この振
動信号はアンプ13によって増幅され、A/Dコンバー
タ15によってアナログ信号からデジタル信号に変換さ
れてCPU16によって所定の演算処理が行われる。さ
らに、演算処理された信号はCPU16からTx回路1
8に送信され、Tx回路18が、アンテナ5を通して、
車両の接近情報を無線によって管理所3へ送信する。
【0023】ここで、振動センサ12の振動レベルが所
定の値より大きいとき、つまり、車両の接近距離が所定
の距離より近いときは、二次電池20から水平磁気セン
サ8及びそのアンプ9と垂直磁気センサ10及びそのア
ンプ11へ電力が供給される。これによって、水平磁気
センサ8と垂直磁気センサ10が動作を開始し、車両か
らの水平方向の磁束(X軸磁束)及び垂直方向の磁束
(Y軸磁束)の検出が開始される。つまり、従来は、磁
気センサは磁束の検出を1軸(X軸)のみで行なってお
り、車両が接近していることは検知できたが、車両がどの
くらいの距離まで近づいているのかは分からなかつた。
ところが、この実施の形態の検知装置2では、磁気セン
サの磁束検出をX軸、Y軸の2軸で行っているので、車
両の接近距離を測定することができる。
【0024】つまり、水平方向の磁束(X軸磁束)はア
ンプ9で増幅され、垂直方向の磁束(Y軸磁束)はアン
プ11で増幅されて、それぞれ、A/Dコンバータ15
に送信されてデジタル信号に変換された後、CPU16
によってベクトル演算されて車両の接近距離が求められ
る。ここで、水平磁気センサ8の検出したX軸磁束の大
きさをBxとし、垂直磁気センサ10の検出したY軸磁
束の大きさをByとして、それぞれの磁束の値の絶対値
ベクトル和をBzとすると、絶対値ベクトル和Bzは次
の式(1)のようになる。
【0025】 Bz=(Bx2+By21/2 (1)
【0026】CPU16が、式(1)で求められた磁束
の絶対値ベクトル和により、車両と磁気センサ(つまり
検知装置2)の間の距離を算出して、この距離情報を無
線ブロック17のTx回路18に送信すると、この距離
情報は無線によって管理所3へ送信されるので、管理所
3のパソコンなどのディスプレイでは車両の接近距離を
数m単位で表示することができる。
【0027】尚、初期設定として、本実施の形態では、
予め車両の接近距離と、その車両が発する磁束によって
磁気センサが検出する磁束検出値との相関関係を測定し
て、それそれの距離による磁束検出値をパラメータとし
て設定しておくようにしている。図3は、図2の検出装
置が検出する磁束検出値と車両の接近距離との相関関係
を示すグラフである。図3において、横軸は車両の接近
距離(つまり、車両と検知装置との間の距離)をメート
ル単位で示し、縦軸は磁束検出値をマイクロテスラ(W
b/m2)単位で示している。このグラフは、水平磁気セ
ンサ8の検出したX軸磁束の大きさBxと、垂直磁気セ
ンサ10の検出したY軸磁束の大きさByと、それぞれ
の磁束の値Bx、Byの絶対値ベクトル和の大きさBz
とを示している。
【0028】図3のグラフから、例えば、水平磁気セン
サ8によって検出されたX軸磁束の大きさをBxと、垂
直磁気センサ10によって検出されたY軸磁束の大きさ
Byとから演算された絶対値ベクトル和Bzが4テスラ
のときは車両の接近距離は約3.25mであり、絶対値
ベクトル和Bzが8テスラのときは車両の接近距離は約
2m、絶対値ベクトル和Bzが10テスラであれば車両
は約0.5m以内に接近してきていると判定することが
できる。
【0029】図4は、図2に示す検知装置の検出動作の
流れを示すフローチャートである。先ず、電源ブロック
19により二次電池20の電源が投入されると(ステッ
プS1)、この電源は振動センサ12の検出系統にのみ
供給されるので振動センサ12の駆動が開始される(ス
テップS2)。そして、車両が接近してきて振動センサ
12が地表を伝搬する振動を検出すると(ステップS
3)、その振動値は予め設定した設定レベル以上か否か
が判定される(ステップS4)。ここで、振動値が設定
レベル以下であれば(ステップS4,N)、未だ車両は
それ程接近していないので、振動値が設定レベルになる
まで判定を継続する。
【0030】一方、振動値が設定レベル以上であれば
(ステップS4,Y)、このとき始めて、二次電池20
から水平磁気センサ8の系統及び垂直磁気センサ10の
系統へ電力が供給される。これによって、水平磁気セン
サ8及び垂直磁気センサ10が駆動され(ステップS
5)、車両から発する磁気によって水平磁束(X軸磁
束)Bx及び垂直磁束(Y軸磁束)Byが検出される
(ステップS6)。そして、水平磁束(X軸磁束)Bx
と垂直磁束(Y軸磁束)Byとによって磁束の絶対値ベ
クトル和Bzが演算され、図3に示すような車両の距離
と磁束検出値との特性テーブルによって、車両の接近距
離(車両と検知装置との間の距離)が求められる。
【0031】そして、磁束検出値より求められた車両の
接近距離が、予め定められた基準値以内か否かが判定さ
れる(ステップS7)。ここで、車両の接近距離が所定
値以内であれば(ステップS7,Y)、その車両は危険
区域や進入禁止区域に近付いてきているので、車両の接
近距離の情報が管理所へ無線によって送信される(ステ
ップS8)。これによって、管理者は、管理所のパソコ
ンなどに表示された距離情報によって、車両が危険区域
や進入禁止区域に侵入する前にその動向を事前にキャッ
チして適切な処置を行うことができる。尚、ステップS
7において、磁束検出値より求められた車両の接近距離
が、予め定められた基準値以内でなければ、再度、振動
センサ12に振動があるか否かを判断し(ステップS
9)、振動がなければ(ステップS9,N)、車両は未
だ所定の距離まで近付いていないので振動の検知を継続
する。一方、振動センサ12で振動が検知されれば(ス
テップS9,Y)、再び、ステップS7で車両の接近距
離は基準値以内か否かの判定を行う。
【0032】このように、本発明の車両検知システムに
よれば、磁束を発生する車両などの接近を検知する検知
装置は、車両の走行方向と平行な方向(X軸)の磁束を
検知する水平磁気センサと、車両の走行方向と垂直な方
向(Y軸)の磁束を検知する垂直磁気センサとを備えて
いる。そして、これらの磁気センサが検出したX軸とY
軸の2軸の磁束検出値によって磁束の絶対値ベクトル和
が演算される。さらに、磁束の絶対値ベクトル和から車
両の接近距離が求められる。このようにして求められた
車両の距離情報は無線信号によって管理所に送信され、
パソコンなどの画面に表示される。これによって、管理
者は車両の侵入状況を監視して特定区域への侵入を未然
に防止することができる。
【0033】また、本発明の車両検知システムによれ
ば、検知装置が消費電力の少ない振動センサを備えてい
て、予め、この振動センサのみに電力を供給して車両の
接近状況を地上を伝搬する振動によって検出している。
そして、振動センサの検出した振動値が所定の値より大
きくなったとき、つまり車両が所定の距離より近付いて
きたとき、始めて、二次電池から消費電力の大きい水平
磁気センサと垂直磁気センサへ電力を供給してこれらの
磁気センサを駆動させて、正確に車両の接近距離を測定
している。これによって、二次電池の消費電力を低く抑
えながら正確に車両の接近距離を検出することができ
る。また、振動センサや各磁気センサが検出した測定デ
ータは無線によって管理所へ送信され、送信されたデー
タによってパソコンが車両の接近距離情報を算出して表
示するので、本発明の車両検知システムは、電波の送受
信できる地域ならどのような場所でも使用することがで
きる。
【0034】以上述べた実施の形態は本発明を説明する
ための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定
されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が
可能である。例えば、上記の実施の形態のように磁気セ
ンサによってX軸とY軸の2軸によって磁束を検知する
のではなく、さらに、磁気センサの検出軸をX軸、Y
軸、 Z軸の3軸にすれば、車両や三次元空間を飛行する
物体の接近距離をより正確に検出して、特定区域への侵
入状況を判定することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両検知
システムによれば、車両の走行方向と平行な方向の磁束
を検知する水平磁気センサと、車両の走行方向と垂直な
方向の磁束を検知する垂直磁気センサとを用いて、車両
の接近距離を正確に求めることができる。これによっ
て、車両が特定区域へ侵入する前に未然に侵入状況を監
視することができる。また、車両の接近情報は無線によ
って管理者のパソコンなどの画面に表示されるので、無
線の伝搬する場所ならどのような場所でも本発明の車両
検知システムを適用することができる。
【0036】さらに、本発明の車両検知システムは、消
費電量の少ない振動センサを備えて、予め、この振動セ
ンサのみの動作によって車両の接近状態を監視し、車両
が接近してきたら消費電力の比較的大きい水平磁気セン
サと垂直磁気センサとを動作させて、正確に車両の接近
距離を算出している。これによって、二次電池の消費電
力を低く抑えることができるので、比較的長時間に亘っ
て車両検知システムを連続使用することができる。例え
ば、本発明の車両検知システムを、立ち入り禁止区域の
境界線に沿って一定間隔で配備すれば、国境付近や機密
区域の不審車両の検出などに適用して不審車両の侵入を
未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における車両検知システムの概略構成図
である。
【図2】図1に示す検知装置の内部構成を示すブロック
図である。
【図3】図2の検出装置が検出する磁束検出値と車両の
接近距離との相関関係を示すグラフである。
【図4】図2に示す検知装置の検出動作の流れを示すフ
ローチャートである。
【図5】従来から用いられている車両検知システムの概
略構成図である。
【図6】図5に示す検知装置の内部構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1、21 車両、2、22 検知装置、3、23 管理
所、4 無線装置、5アンテナ、6、25 パソコン、
7、31 センサブロック、8 水平磁気センサ、9、
11、13、33 アンプ、10 垂直磁気センサ、1
2 振動センサ、14、34 信号処理ブロック、15
A/Dコンバータ、16、36 CPU、17、37
送信ブロック、18 Tx回路、19 電源ブロッ
ク、20二次電池、24 変換装置、32 磁気セン
サ、35 コンパレータ、38増幅回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08G 1/042 G08G 1/042 A Fターム(参考) 2F063 AA22 BA11 BB03 BD15 CA10 CA15 DA01 DA05 DC08 DD03 GA52 JA10 KA01 LA11 NA01 2G005 BA03 DA05 2G017 AA04 AC00 AD00 5H180 AA01 BB04 CC17 CC27 FF03 LL14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体を磁気センサによって検知する移
    動体検知システムであって、 前記移動体の走行方向に平行な方向において前記移動体
    の接近を検知する第1の磁気センサと、 前記移動体の走行方向に垂直な方向において前記移動体
    の接近を検知する第2の磁気センサと、 前記第1の磁気センサと前記第2の磁気センサとの検出
    値に基づいて、前記移動体の接近距離を算出する算出手
    段とを備えたことを特徴とする移動体検知システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の移動体検知システムに
    おいて、 前記移動体が発する振動によって前記移動体の接近状態
    を検知する振動センサを備え、 前記振動センサの検出値に基づいて、前記第1の磁気セ
    ンサと前記第2の磁気センサとを作動させることを特徴
    とする移動体検知システム。
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