JP2002349819A - 凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃焼方法及びその装置 - Google Patents
凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃焼方法及びその装置Info
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Abstract
立し、ダクトの閉塞や流動砂の固着などを防止できる凝
集性廃棄物の流動燃焼方法及び装置を実現する。 【解決手段】 本発明に係る凝集成分を含む廃棄物の流
動層式燃焼方法は、廃棄物Aを流動炉本体2に投入して
流動媒質と共に沸騰状態に燃焼させ、可燃分は排ガスE
として排気管22から排気し、不燃分はベッド部6から
灰分として排出する流動層式燃焼方法において、Na・
K・P・Sという凝集成分を多く含む廃棄物Aを流動炉
本体2に投入し、更にアルカリ土類物質Bを流動炉本体
2に投入して前記廃棄物Aと混合状態でベッド部6にて
流動燃焼させるとき、凝集成分の重量をR、アルカリ土
類物質の重量をS、両物質の重量比をX(=R/S)と
し、ベッド部の運転温度をT(℃)で表すと、T<a1
×log10X+b1(a1=−250〜−50、b1=7
00〜1000)を満たすクリンカーを発生させない安
定運転領域の(X,T)で流動燃焼させることを特徴と
している。
Description
を流動燃焼させる流動層式燃焼方法に関し、更に詳細に
は、Na・K・P・S等からなる凝集成分を比較的多く
含む廃棄物を燃焼させる場合に、これらの凝集成分が灰
の固まり(クリンカーとも云う)を生成して燃焼異常や
流動炉の停止などの事態が生じないように、流動炉本体
のベッド部の運転温度を実験式に基づいて制御する凝集
成分を含む廃棄物の流動層式燃焼方法及びその装置に関
する。
種の廃棄物が含まれる。廃棄物をその融点で分類する
と、融点の高い廃棄物から融点の低い廃棄物にまで分け
られる。一般に、廃棄物を燃焼すると可燃性物質が排ガ
スとして除去され、最後に不燃性物質が残留する。本発
明では、この不燃性残留物の内、融点が900℃以下の
不燃性残留物を凝集成分と呼び、この凝集成分を多く含
む廃棄物を凝集性廃棄物と称する。
a)、カリウム(K)、リン(P)であり、その他にイ
オウ(S)等がある。凝集成分は灰分として回収される
物質であり、例えば、NaCl、KCl、K2SO4等の
無機成分である。
も、2物質の混合物の融点が900℃以下になれば、こ
の混合物質は本発明の凝集成分の概念に含まれる。一般
に、混合物の融点は凝固点降下現象によって単一物質の
凝固点より低下することが知られている。
棄物と称している。凝集性廃棄物には、例えば、醤油
粕、コーヒー粕、麦わら等があり、この凝集性廃棄物を
燃焼すると、可燃物は燃焼後に排ガスとして除去される
が、不燃物が凝集成分として残留し、燃焼装置の壁面に
固着したり、ダクトを閉塞させたりして燃焼運転を妨げ
ている。特に、流動層式燃焼炉では、流動砂として用い
られる珪砂が凝集成分により団子状に大きくなり、炉の
停止など、炉の運転が困難になる場合が出現していた。
の問題から、都市ごみの燃焼温度を上昇させる傾向があ
り、燃焼炉から溶融炉へ転換する例も見られる。ダイオ
キシンは低温燃焼で発生することが分かり、高温燃焼す
ればその発生を抑制すると同時に、発生したダイオキシ
ン類やその前駆体を分解できることも分かってきた。そ
こで、燃焼温度を900℃以上、滞留時間2秒以上、効
果的な燃焼ガスの攪拌により、ダイオキシンを発生させ
ずにごみを完全燃焼する対策が定着しつつある。
導入されている。ところが、前述した凝集性廃棄物に対
してこの高温燃焼法が適用されると、望ましい900℃
以上の加熱が行なわれるため、凝集性廃棄物の不燃分と
して残留していた凝集成分までガスとして蒸発し、排ガ
スとして排出されることになる。
やベッド部は900℃以上に設定されが、これらの高温
領域から遠ざかるに従い次第に低温化し、表面温度が9
00℃以下の領域が多数存在する。従って、蒸発した凝
集成分は凝集排ガスとして炉本体の上方から排出される
が、前記低温領域の壁面に凝集ガス成分が凝集して灰の
固まり(以下、クリンカーと言う)が生成される。この
クリンカーは壁面に固着するため容易には剥落できない
厄介な固形物である。
焼異常を引き起こしたりする。特に、流動層式燃焼炉で
は流動砂にクリンカーが固着して団子状に大きくなり、
流動沸騰しなくなって流動層が形成されなくなる事態が
生じていた。また、この粗大粒はダクトや管を閉塞させ
て危険な状態となり、焼却炉の運転を停止させる等の事
態を出現させていた。
生させないで凝集性廃棄物を燃焼することができる燃焼
条件を確立し、この燃焼条件を満足させながら凝集性廃
棄物を燃焼処理する凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃
焼方法及びその装置を提供することである。
物を流動炉本体に投入して流動媒質と共に沸騰状態に燃
焼させ、可燃分は燃焼後に排ガスとして排気管から排気
し、不燃分はベッド部から灰分として排出する流動層式
燃焼方法において、Na・K・P・Sという凝集成分を
多く含む廃棄物を流動炉本体に投入して流動燃焼させる
とき、凝集成分の重量をR、アルカリ土類物質の重量を
S、両物質の重量比をX(=R/S)とし、運転温度を
T(℃)で表すと、T<a1×log10X+b1(a1=
−250〜−50、b1=700〜1000)を満たす
クリンカーを発生させない安定運転領域の重量比Xと運
転温度Tで流動燃焼させることを特徴とする凝集成分を
含む廃棄物の流動層式燃焼方法である。
投入して流動媒質と共に沸騰状態に燃焼させ、可燃分は
燃焼後に排ガスとして排気管から排気し、不燃分はベッ
ド部から灰分として排出する流動層式燃焼方法におい
て、Na・K・P・Sという凝集成分を多く含む廃棄物
を流動炉本体に投入してベッド部の運転温度をT(℃)
に設定して流動燃焼させるとき、廃棄物のペーハーをp
Hで表すと、T<a2×pH+b2(a2=−30〜−5
0、b2=1000〜1300)を満たすクリンカーを
発生させない安定運転領域のpHと運転温度Tで流動燃
焼させることを特徴とする凝集成分を含む廃棄物の流動
層式燃焼方法である。
を投入する廃棄物投入装置と、アルカリ土類物質を投入
するアルカリ土類物質投入装置と、前記廃棄物とアルカ
リ土類物質を混合して流動燃焼させる流動炉本体と、流
動炉本体のベッド部の運転温度Tを計測する運転温度測
定装置と、前記凝集成分の重量をR、投入されたアルカ
リ土類物質の重量をS、その重量比をX(=R/S)と
するとき、前記運転温度T(℃)と重量比XをT<a1
×log10X+b1(a1=−250〜−50、b1=7
00〜1000)を満たすように制御する運転制御装置
を具備することを特徴とする凝集成分を含む廃棄物の流
動層式燃焼装置である。
を投入する廃棄物投入装置と、この廃棄物を流動媒質に
より流動燃焼させる流動炉本体と、前記廃棄物のペーハ
ーを測定するpH計と、流動炉本体のベッド部の運転温
度T(℃)を計測する運転温度測定装置と、この運転温
度T(℃)とpHをT<a2×pH+b2(a2=−30
〜−50、b2=1000〜1300)を満たすように
制御する運転制御装置を具備することを特徴とする凝集
成分を含む廃棄物の流動層式燃焼装置である。
a2、b2が範囲をもって記載されているのは、廃棄物中
の無機成分の成分割合が多様であり、凝集成分の割合だ
けでなく、他の無機成分(SiO2、Al2O3など)の
割合によって数式が変化するためである。
動砂を用いて流動燃焼させた場合に、クリンカーを発生
させない燃焼条件を種々検討した結果、クリンカーを発
生させない2種類の安定運転領域を発見するに到った。
ルカリ土類物質と共に流動燃焼させた場合に、アルカリ
土類物質の重量に対する凝集成分の重量の比率Xとベッ
ド部の温度、即ち運転温度T(℃)の間に第1の関係式
が成立しており、この第1の関係式から導出される安定
運転領域である。ここで、第1の関係式とはT=a1×
log10X+b1であり、係数a1、b1は廃棄物の材質
によって変化し、その範囲はa1=−250〜−50、
b1=700〜1000で与えられる。
H(ペーハー)と運転温度T(℃)の間に特殊な第2の
関係式が成立しており、この第2関係式から導出される
安定運転領域である。ここで、第2の関係式とはT=a
2×pH+b2であり、係数a 2、b2は廃棄物の材質によ
って変化し、その範囲はa2=−30〜−50、b2=1
000〜1300で与えられる。
物の流動層式燃焼方法及びその装置の実施形態を図面に
従って詳細に説明する。
出される安定運転領域を示す状態図である。従来から、
凝集成分がクリンカーを生成する場合に、クリンカー抑
制物質を添加して燃焼させることにより、クリンカーの
発生を防止する手段が講じられてきた。
ルカリ土類物質が選ばれる。アルカリ土類物質とはアル
カリ土類金属元素を主要構成元素とする物質で、例え
ば、炭酸塩で示せば、炭酸カルシウム(CaCO3)、
炭酸マグネシウム(MgCO3)などがある。この中で
も、CaCO3とMgCO3の混合物をドロマイトと称
し、この実施形態においてアルカリ土類物質の一例とし
て使用する。
して(Na+K+P+S)で表現することとし、これに
対応してアルカリ土類物質も主要元素により(Ca+M
g)で表現する。(Na+K+P+S)は4種の元素の
少なくとも1種以上から構成されることを示し、4種の
元素全てを含むことを意味していない。(Ca+Mg)
はCaとMgだけを意味するものではなく、アルカリ土
類物質全体を意味し、少なくとも1種以上のアルカリ土
類金属元素から構成されることを示す。
P+S)を乾燥重量でR(wt%−dry)投入し、
(Ca+Mg)を乾燥重量でS(wt%−dry)で投
入し、混合しながら運転温度T(℃)で流動燃焼させ
た。両物質の重量比XをX=R/Sで定義し、T(℃)
とXを種々変化させながら流動燃焼させ、凝集成分のク
リンカーが生じたかどうかを判定した。結果は図1に示
されている。
+K+P+S)/(Ca+Mg)で表し、縦軸を運転温
度T(℃)で表し、クリンカーが発生した領域はハッチ
ングで示し、クリンカーが発生しなかった領域を安定運
転領域とした。クリンカー発生領域と安定運転領域とは
直線で分割されることが分かった。
まれる無機成分の材質に強く依存することも分かった。
種々の廃棄物に対し、運転温度T(℃)と重量比Xの関
係をT=a1×log10X+b1を前提に最小2乗法で回
帰した。その結果、係数a1、b1は広範な廃棄物に対
し、a1=−250〜−50、b1=700〜1000の
範囲に分布することが分かった。
定運転領域を示す状態図である。この標準廃棄物に対し
て、最小2乗法で直線回帰した結果、第1の関係式はT
=−110×log10X+790であることが分かっ
た。クリンカーが発生しなかった安定運転領域はこの直
線の下方領域であるから、T<110×log10X+7
90の不等式で指定される。
が、クリンカーを発生させない流動燃焼領域であり、例
えば重量比Xの廃棄物に対してはこの不等式を満足させ
る運転温度T(℃)で流動燃焼させれば、クリンカーが
発生しないことを意味する。また、アルカリ土類物質を
重量Sだけ投入して重量比X(=R/S)を変化させ、
前記不等式を満足させるように運転すればクリンカーは
発生しない。つまり、運転中にXとTを常時計測し、X
とTを調整することにより、この安定運転領域の範囲内
になるように燃焼制御すれば、効率的で安全な安定運転
を保証することができる。
はT=a1×log10X+b1(a1=−250〜−5
0、b1=700〜1000)で与えられ、この直線よ
り下方が安定運転領域であるから、安定運転領域は、T
<a1×log10X+b1(a1=−250〜−50、b1
=700〜1000)の不等式で指定される領域である
ことが分かる。
装置の概略構成図である。流動炉本体2は上部のフリー
ボード部4(主燃焼室とも言う)と廃棄物が燃焼状態に
あるベッド部6からなり、ベッド部6の温度T(℃)は
運転温度測定装置5によって計測される。このベッド部
温度Tを運転温度と称している。
炉内に投入され、この廃棄物Aに含まれる凝集成分の重
量Rに対し適正重量Sのアルカリ土類物質Bがアルカリ
土類物質投入装置14により炉内に投入添加される。こ
の場合、重量比XはX=R/Sで計算される。ベッド部
6には1次空気Cが1次空気供給装置10から吹き込ま
れる。
置5により測定され、運転条件が安定運転領域に存在す
るように運転制御装置CDが動作して、運転温度Tや重
量比Xを可変制御する。重量比Xを可変するには、アル
カリ土類物質の投入重量Sを可変すればよい。温度を低
下させるには水噴霧装置16により水Wをベッド部6に
噴霧し、温度を上昇させるには燃料(図示せず)を添加
燃焼させたり、1次空気Cを図示しない予熱装置で加熱
してベッド部6に吹き込めばよい。これらの昇温制御や
低温制御は前記運転制御装置CDにより自動運転され
る。
域に存在するように運転制御装置CDが作動し、このと
き不要なクリンカーは発生しない。揮発分18はベッド
部6から上昇してフリーボード部4(主燃焼室)に至
り、2次空気供給装置12から送られる2次空気Dによ
り完全燃焼される。
0の場合に運転温度T=850℃の点P1では、燃焼条
件はクリンカー発生領域にある。これを安定運低領域に
移動させるには3方法ある。第1方法は運転温度Tを6
50℃に低下させて点P2に移動する。第2方法は、ア
ルカリ土類物質を更に投入して重量比Xを0.1に低下
させて点P3に移動する。第3方法は、運転温度Tを6
50℃にし、重量比Xを0.1に低下させて点P4に移
動させる。このどの方法を利用しても良い。
ある排気管22を介して後段の装置へ排ガスEとして送
り込まれる。このように、この流動燃焼装置によれば、
温度Tと重量比Xを自動制御して安定運転領域で連続燃
焼を行なうことができ、クリンカーが発生しないから流
動燃焼装置の耐久性を向上させ、確実な流動燃焼を持続
できる。
のpHとの関係にクリンカー発生条件が絡んでいること
を発見し、TとpHの第2関係式から第2の安定運転領
域を見出すに到った。
たところ、両者間に直線関係が成立していることが分か
った。そこで、T=a2×pH+b2を仮定して、係数a
2、b2を最小2乗法を用いて回帰したところ、a2=−
30〜−50、b2=1000〜1300の範囲に分布
することが分かった。
下方ではクリンカーが発生しないから、下方が燃焼炉の
安定運転領域であることが明らかとなった。従って、ク
リンカーが発生しない安定運転領域は、T<a2×pH
+b2(a2=−30〜−50、b2=1000〜130
0)の不等式で与えられる。以下では、標準的な廃棄物
に対する燃焼条件を具体的に説明する。
定運転領域を示す状態図である。運転温度Tと廃棄物の
pHを様々に変化させながら、クリンカーの発生する領
域を調査した。これらの多数の点(pH,T)を縦軸を
運転温度T(℃)、横軸をpHにとってプロットし、こ
れらの点を最も確からしく通る直線を引くと、図3の直
線が得られた。
回帰した結果、直線の式はT=−32×pH+1100
であることが分かった。この式が第2の関係式で、この
直線より上方がクリンカーが発生した領域で、この直線
より下方が望ましい安定運転領域を示す。
与えられる。即ち、クリンカー発生領域はT>−32×
pH+1100の不等式で指定され、安定運転領域はT
<−32×pH+1100の不等式で指定される。従っ
て、クリンカーを発生させずに流動燃焼させるには、T
<−32×pH+1100を満足する座標点(pH,
T)で運転することが要請される。
酸性物質またはアルカリ物質を添加すればよい。運転温
度T(℃)を変化させるには、ベッド部に水を投入して
冷却させたり、燃料投入又は1次空気の加熱により昇温
させればよい。pH変化よりも運転温度T(℃)を変化
させる方が灰分の廃棄に際して環境に与える影響が小さ
いから、主に運転温度T(℃)を変更調整する。
の廃棄物を850℃で流動燃焼させる場合を考える。こ
の燃焼条件は点P5で与えられるから、クリンカー発生
領域にある。運転温度を700℃まで低下させると、燃
焼条件は点P6になり、安定運転領域に入る。また、酸
性物質を投入してpHを7にまで変化させると、燃焼条
件は点P7になり、この変化も安定運転領域に含まれ
る。勿論、運転温度T(℃)とpHの両者を同時に変化
させて安定運転領域に移行させてもよい。
装置の概略構成図である。廃棄物Aは廃棄物収納部9に
収納され、そのpHはpH計7により常時計測される。
pHが安定運転領域にない場合には、廃棄物Aに酸性物
質又はアルカリ物質を添加して、所望のpH値に設定さ
れる。この廃棄物Aは廃棄物投入装置8から流動炉本体
2に投入される。
空気供給装置10からベッド部6に供給され、ベッド部
の温度、即ち運転温度T(℃)が昇温調節される。水噴
霧装置16はポンプPと水量コントロール弁15から構
成され、水Wをベッド部6に適量噴霧することにより、
運転温度Tを冷却調節している。この運転温度Tは常に
運転温度測定装置5により計測されている。
れ、安定運転領域から外れた場合にはクリンカーが発生
する可能性があるから、運転制御装置CDが作動してp
Hと運転温度Tを安定運転領域に復帰させるように自動
調節する。
給された2次空気によりフリーボード部4で完全燃焼さ
れ、完全燃焼ガス20が排気管22から排出されて排ガ
スEが後段の装置に供給される。このように、この流動
燃焼装置によれば、温度TとpHを自動制御して安定運
転領域で連続燃焼を行なうことができ、クリンカーが発
生しないから流動燃焼装置の耐久性を向上させることが
できる。
れるものだけではなく、本発明の技術的思想を逸脱しな
い範囲における種々の変形例、設計変更などをその技術
的範囲内に包含することは云うまでもない。
物質を投入したり、運転温度を調節するといった比較的
簡単な操作で、凝集成分を含んだ廃棄物を安定運転領域
で流動燃焼することができ、クリンカーを発生させない
からダクトの閉塞や燃焼異常が生起せず、しかも流動砂
の固着がないので流動炉の運転安定性が増大し、流動炉
の信頼性と耐久性を向上することができる。
調節したり、流動炉のベッド部の運転温度を可変調節す
ることにより、凝集成分を含んだ廃棄物を安定運転領域
で流動燃焼することができる。クリンカーを発生させな
いから、請求項1と同様に、ダクトの閉塞や燃焼異常が
生起せず、流動砂が固着しないから流動炉の運転安定性
が増大し、流動炉の信頼性と耐久性を向上することがで
きる。
(℃)と重量比XをT<a1×log10X+b1を満たす
ように制御できる装置構成としたから、請求項1の流動
燃焼方法を装置的に実現することができる。
(℃)と廃棄物のpHをT<a2×pH+b2を満たすよ
うに制御できる装置構成としたから、請求項2の流動燃
焼方法を装置的に実現することができる。
ら導出される安定運転領域を示す状態図である。
構成図である。
ら導出される安定運転領域を示す状態図である。
構成図である。
は運転温度測定装置、6はベッド部、7はpH計、8は
廃棄物投入装置、9は廃棄物収納部、10は1次空気供
給装置、12は2次空気供給装置、14はアルカリ土類
物質投入装置、15は水量コントロール弁、16は水噴
霧装置、17は連動装置、18は揮発分、20は完全燃
焼ガス、22は排気管、Aは廃棄物、Bはアルカリ土類
物質、Cは1次空気、CDは運転制御装置、Dは2次空
気、Eは排ガス、Pはポンプ。
Claims (4)
- 【請求項1】 廃棄物を流動炉本体に投入して流動媒質
と共に沸騰状態に燃焼させ、可燃分は燃焼後に排ガスと
して排気管から排気し、不燃分はベッド部から灰分とし
て排出する流動層式燃焼方法において、Na・K・P・
Sという凝集成分を多く含む廃棄物を流動炉本体に投入
して流動燃焼させるとき、凝集成分の重量をR、アルカ
リ土類物質の重量をS、両物質の重量比をX(=R/
S)とし、運転温度をT(℃)で表すと、T<a1×l
og10X+b1(a1=−250〜−50、b1=700
〜1000)を満たすクリンカーを発生させない安定運
転領域の重量比Xと運転温度Tで流動燃焼させることを
特徴とする凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃焼方法。 - 【請求項2】 廃棄物を流動炉本体に投入して流動媒質
と共に沸騰状態に燃焼させ、可燃分は燃焼後に排ガスと
して排気管から排気し、不燃分はベッド部から灰分とし
て排出する流動層式燃焼方法において、Na・K・P・
Sという凝集成分を多く含む廃棄物を流動炉本体に投入
してベッド部の運転温度をT(℃)に設定して流動燃焼
させるとき、廃棄物のペーハーをpHで表すと、T<a
2×pH+b2(a2=−30〜−50、b2=1000〜
1300)を満たすクリンカーを発生させない安定運転
領域のpHと運転温度Tで流動燃焼させることを特徴と
する凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃焼方法。 - 【請求項3】 凝集成分を含む廃棄物を投入する廃棄物
投入装置と、アルカリ土類物質を投入するアルカリ土類
物質投入装置と、前記廃棄物とアルカリ土類物質を混合
して流動燃焼させる流動炉本体と、流動炉本体のベッド
部の運転温度Tを計測する運転温度測定装置と、前記凝
集成分の重量をR、投入されたアルカリ土類物質の重量
をS、その重量比をX(=R/S)とするとき、前記運
転温度T(℃)と重量比XをT<a1×log10X+b1
(a1=−250〜−50、b1=700〜1000)を
満たすように制御する運転制御装置を具備することを特
徴とする凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃焼装置。 - 【請求項4】 凝集成分を含む廃棄物を投入する廃棄物
投入装置と、この廃棄物を流動媒質により流動燃焼させ
る流動炉本体と、前記廃棄物のペーハーを測定するpH
計と、流動炉本体のベッド部の運転温度T(℃)を計測
する運転温度測定装置と、この運転温度T(℃)とpH
をT<a2×pH+b2(a2=−30〜−50、b2=1
000〜1300)を満たすように制御する運転制御装
置を具備することを特徴とする凝集成分を含む廃棄物の
流動層式燃焼装置。
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JP2001158189A JP2002349819A (ja) | 2001-05-28 | 2001-05-28 | 凝集成分を含む廃棄物の流動層式燃焼方法及びその装置 |
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