JP2002348586A - 潤滑油組成物およびそれを用いた精密部品および軸受け - Google Patents

潤滑油組成物およびそれを用いた精密部品および軸受け

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JP2002348586A
JP2002348586A JP2001153358A JP2001153358A JP2002348586A JP 2002348586 A JP2002348586 A JP 2002348586A JP 2001153358 A JP2001153358 A JP 2001153358A JP 2001153358 A JP2001153358 A JP 2001153358A JP 2002348586 A JP2002348586 A JP 2002348586A
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lubricating oil
oil composition
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antioxidant
carbon atoms
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JP2001153358A
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Yuji Akao
赤尾  祐司
Masayuki Koike
昌之 小池
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/109Lubricant compositions or properties, e.g. viscosity

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  • Lubricants (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に渡って変質せず、消費電流が低く、ゲ
ル化や、金属腐食を発生しないで、プラスチックやゴム
等の有機材料に付着してもとけ込む等の問題を発生しな
い潤滑油組成物および、これを用いた精密部品や軸受け
を提供すること。 【解決手段】 第1の潤滑油組成物として特定の構造の
エステルを基油として、粘度指数向上剤、耐摩耗剤を添
加し、第2の潤滑油組成物として特定の炭化水素油を基
油として、粘度指数向上剤、耐摩耗剤を添加し、第3の
潤滑油組成物として特定の構造のエーテルを基油とし
て、粘度指数向上剤、耐摩耗剤を添加したことで動圧軸
受け等の精密部品を摩耗することなく、消費電流を高く
することなしに動作でき、さらに必要に応じて酸化防止
剤、金属不活性剤を添加したので長期に渡って動作を安
定して行えるようになり、金属腐食やゲル化も解決でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油組成物およ
びそれを用いた精密部品および軸受けに関し、さらに詳
しくは、特に精密部品や軸受けの摺動部の潤滑油として
好適な潤滑油組成物およびその潤滑油組成物を用いた精
密部品および軸受けに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の発展でパーソナルコンピュー
ター等に使用する記録媒体の記録密度が近年大幅に向上
している。精密機械分野でも、加工技術が向上し、精密
な部品を製造できるようになってきた。電子機器分野で
は、フロッピー(登録商標)ディスクや、ハードディス
クを高密度化するために精度の高い回転を得られるモー
ターを必要としている。また、この様なモーターは回転
数や、寿命、温度環境が変化しても安定した動作が望ま
れる。
【0003】精度の高いモーターを提供するためには軸
受け機構も精度を向上させなくてはならなくなる。これ
までこの様な小型の精密モーターとしては小さな鋼球を
利用して回転させるベアリングタイプのものを用いてき
たが、鋼球が転がる故に精度が向上しないといった問題
があった。このため、動圧機構を有するモーターが提案
されている。
【0004】動圧機構を有するモーターとしては例えば
本出願人は、次にあげるような機構を提案している。例
えば特開2000−346058号公報には、下端凸部
を有する回転子軸に一対のヘリングボーン溝を形成した
径大部と、内周側面に配設した互いに逆向きの一対のス
パイラル溝と、軸方向に複数個の縦溝を有する円筒状ス
リーブとでジャーナル動圧軸受けを形成し、また回転子
軸に圧入されたハブの第1の平坦部と円筒状スリーブ上
端部とを潤滑剤を介してスラスト動圧軸受けを形成し、
下端凸部をスリーブ底部で支持してアキシャル及びラジ
アル型の小型薄型の動圧軸受装置が提案されている。
【0005】また、特開2000−234617号公報
には、回転軸に円盤形フランジを一体に設け、回転軸を
受ける固定側部材との間に、回転軸の軸線と直交する円
盤形フランジの上面と下面をスラスト受け面とするスラ
スト軸受け部と、円盤形フランジの外周面をラジアル受
け面とするラジアル軸受け部とで動圧軸受けが提案され
ている。
【0006】また、本出願人が出願した特願平11−1
91314号には、軸受けスリーブに設けた段差構造を
無くし、軸受けスリーブのスラスト軸受面への研削加工
や研磨加工等の仕上げ加工を可能にし、さらに、スラス
ト軸受部の隙間を管理するために、研削加工や研磨加工
等の仕上げ加工が可能なスラストスペーサを使用する量
産的にも隙間精度の管理を可能にする動圧軸受けを提案
している。また、本出願人が出願した特願平11−18
0446号には、軸勘合部材の規定の隙間を高精度で容
易に、しかも量産性高く安価に形成する方法による動圧
軸受けが提案されている。
【0007】これまで、本出願人はこれらの軸受け用の
潤滑油として、例えばMOEBIUS社製Synt−L
ubeや、これに磁性粉末を分散した潤滑油を使用して
きた。この材料は、Mixture of synthetic hydrocarbon
esb with ether and alcholgroupsで、材料の基油は、M
ixture of Alkyl-aryloxidibutyleneglycolesで、添加
剤としては、1.6% Alkylphenoxyacid、1%未満でC3-C1
4-Zn-dialkyldithiophospateなどが添加されている(M
OEBIUS社Synt−LubeMSDS、カタログ
より転記)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この従来の潤滑油を使
用していると軸受けが動作不良を起こしてしまうことが
ある。例えば消費電流が高くなったり、低温動作性が低
下したり、長期に動作を継続していると金属腐食を発生
した結果停止に至ったりしている。また、ゲル化等の変
質も観察された。この様な現象は軸受けを例にあげた
が、これにに限らず摺動部を有する精密部品全般に発生
している。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記のような従
来技術に伴う問題を解決しようというものであって、−
20℃から100℃まで動作可能で、長期に渡って変質
せず、しかも消費電流を抑えることができ、精密部品お
よび軸受けの摺動部に使用して好適な潤滑油組成物、お
よびその組成物を用いた精密部品や軸受けを提供するこ
とにある。
【0010】また、本発明のもう一つの目的は精密部品
中や、作業時にプラスチックやゴム等の有機材料を使用
した場合(材料に油がしみこむ現象が起こる)でも良好
に使用できる潤滑油組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を目的を達成す
るための本発明の要旨は以下の通りである。
【0012】目的を達成するための第1の潤滑油組成物
は以下のようにすることで解決できる。少なくともジエ
ステル(A1)または/およびポリオールエステル(A
2)からなる基油の他に、少なくとも粘度指数向上剤
(B)0.01wt%から10wt%および耐摩耗剤
(C)0.1wt%から8wt%を含有してなることを
特徴とする。
【0013】または、前記ジエステル(A1)が下記の
構造式と条件を満たしていることを特徴とする。 R1−(−O−(C=O)−R2−(C=O)−O−)−
3 (R1とR3は、アルキル基を示し、R2はアルキレン基
を示す。) 33 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数+R
3の炭素原子の数 ≧23 かつ R2の炭素原子の数 ≧ 4
【0014】または、前記ポリオールエステル(A2)
が以下の条件のいづれか1つを満たしていることを特徴
とする。ネオペンチルグリコールと、脂肪酸(1塩基
酸)とから得られるエステルで、結合したアルキル基の
炭素原子の数の合計が25以上40以下のポリオールエ
ステル。トリメチロールプロパンと、脂肪酸(1塩基
酸)とから得られるエステルで、結合したアルキル基の
炭素原子の数の合計が12以上35以下のポリオールエ
ステル。ペンタエリスリトールと、脂肪酸(1塩基酸)
とから得られるエステルで、結合したアルキル基の炭素
原子の数の合計が8以上20以下のポリオールエステ
ル。
【0015】または、前記潤滑油組成物の90℃で24
0時間放置したときの蒸発速度が132mg/cm2
下で全酸価が0.5mgKOH/g以下であることを特
徴とし、または前記ジエステルエステル(A1)または
ポリオールエステル(A2)が、分子末端に水酸基(カ
ルボキシル基のOH基も含む)を末端基に有していない
ことを特徴とする。
【0016】または、前記粘度指数向上剤(B)が、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレ
ン、ポリアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレ
ンフマレート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニ
ルフマレートエステルおよびα−オレフィン共重合体か
ら選ばれることを特徴とし、前記潤滑油組成物の−20
℃から100℃における動粘度が3cSt以上750c
St以下であることを特徴とする。(cStはセンチス
トークとよみ、mm2/secと表現されることもあ
る。)
【0017】または、前記耐摩耗剤(C)が、中性リン
酸エステルおよび/または中性亜リン酸エステルである
ことを特徴とし、またはさらに、金属不活性剤(D)を
含有していることを特徴とし、または、前記金属不活性
剤(D)が、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体であ
ることを特徴とする。
【0018】またはさらに、酸化防止剤(E)を含有し
ていることを特徴とし、または前記酸化防止剤(E)
が、フェノール系酸化防止剤および/またはアミン系酸
化防止剤であることを特徴とし、または前記アミン系酸
化防止剤が、ジフェニルアミン誘導体であることを特徴
とし、または前記フェノール系酸化防止剤が、2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−
t−ブチルフェノールまたは、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールであることを特
徴とし、または、さらに磁性粉を含有していることを特
徴とする。
【0019】目的を達成するための第2の潤滑油組成物
は以下のようにすることで解決できる。100℃の動粘
度が3cSt以上のパラフィン系炭化水素油(F)から
なる基油の他に、少なくとも粘度指数向上剤(B)0.
01wt%から10wt%および耐摩耗剤(C)0.1
wt%から8wt%を含有してなることを特徴とする。
【0020】または、前記潤滑油組成物の90℃で24
0時間放置したときの蒸発速度が132mg/cm2
下で全酸価が0.5mgKOH/g以下であることを特
徴とし、または前記粘度指数向上剤(B)が、ポリアク
リレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポ
リアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフマ
レート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフマ
レートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選ば
れることを特徴とする。
【0021】または、前記潤滑油組成物の−20℃から
100℃における動粘度が3cSt以上750cSt以
下であることを特徴とし、または前記耐摩耗剤(C)
が、中性リン酸エステルおよび/または中性亜リン酸エ
ステルであることを特徴とし、またはさらに、金属不活
性剤(D)を含有していることを特徴とし、または前記
金属不活性剤(D)が、ベンゾトリアゾールまたはその
誘導体であることを特徴とする。
【0022】またはさらに、酸化防止剤(E)を含有し
ていることを特徴とし、または前記酸化防止剤(E)
が、フェノール系酸化防止剤および/またはアミン系酸
化防止剤であることを特徴とし、または前記アミン系酸
化防止剤が、ジフェニルアミン誘導体であることを特徴
とする。
【0023】または前記フェノール系酸化防止剤が、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6
−トリ−t−ブチルフェノールまたは、4,4’−メチ
レンビス(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールである
ことを特徴とし、またはさらに磁性粉を含有しているこ
とを特徴とする。
【0024】目的を達成するための第3の潤滑油組成物
は以下のようにすることで解決できる。100℃の動粘
度が3cSt以上のエーテル油(G)からなる基油の他
に、少なくとも粘度指数向上剤(B)0.01wt%か
ら10wt%および耐摩耗剤(C)0.1wt%から8
wt%を含有してなることを特徴とする。
【0025】または、前記エーテル油(G)が、下記一
般式 R1−(−O−R2−)n−R3 (式中、R1、R3は、水素、アルキル基または1価芳香
族炭化水素基であり、R2は、アルキレン基または2価
芳香族炭化水素基であり、nは、整数である。) 38 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*繰
り返し数n+R3の炭素原子の数 ≧ 12 を満たすエーテル油であることを特徴とする。
【0026】または、前記潤滑油組成物の90℃で24
0時間放置したときの蒸発速度が132mg/cm2
下で全酸価が0.5mgKOH/g以下であることを特
徴とし、または前記粘度指数向上剤(B)が、ポリアク
リレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポ
リアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフマ
レート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフマ
レートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選ば
れることを特徴とする。
【0027】または、前記潤滑油組成物の−20℃から
100℃における動粘度が3cSt以上750cSt以
下であることを特徴とし、または前記耐摩耗剤(C)
が、中性リン酸エステルおよび/または中性亜リン酸エ
ステルであることを特徴とし、またはさらに、金属不活
性剤(D)を含有していることを特徴とし、または前記
金属不活性剤(D)が、ベンゾトリアゾールまたはその
誘導体であることを特徴とする。
【0028】またはさらに、酸化防止剤(E)を含有し
ていることを特徴とし、または前記酸化防止剤(E)
が、フェノール系酸化防止剤および/またはアミン系酸
化防止剤であることを特徴とし、または前記アミン系酸
化防止剤が、ジフェニルアミン誘導体であることを特徴
とするし、または前記フェノール系酸化防止剤が、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−ト
リ−t−ブチルフェノールまたは、4,4’−メチレン
ビス(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールであること
を特徴とし、または、さらに磁性粉を含有していること
を特徴とする。
【0029】また、目的を達成するため前記の第1、第
2、第3のいづれかに記載の潤滑油組成物を少なくとも
2種以上混合したことを特徴とする。前記潤滑油組成物
を、精密部品や軸受けの摺動部に用いることで解決でき
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例を基にさらに詳しく説明する。精密部品の例として軸
受けを例にあげて説明するが、本発明は、この実施例に
限られるものではない。
【0031】本発明の第一の潤滑油は、エステル系の潤
滑油組成物である。本発明のエステル系潤滑油組成物
は、ジエステル(A1)またはポリオールエステル(A
2)からなる基油の他に、少なくとも粘度指数向上剤
(B)0.01wt%から10wt%および耐摩耗剤
(C)0.1wt%から8wt%を含有し、必要に応じ
て金属不活性剤(D)、酸化防止剤(E)、磁性粉を含
有している。
【0032】エステルの説明をする。エステル系の基油
は、基油の基本骨格にエステル基を有することから、金
属に対して密着性が良い基本性能を有している。密着性
が良い理由はエステル基の構造に含まれるカルボニル基
が分極しているため、分極している部位が金属に積極的
に密着する。この結果、基油自身が金属に対して潤滑性
を示す特徴を有しているので、特に金属からなる部品に
対して有利である。
【0033】また、エステル油は、潤滑性の他に、溶解
性が高くスラッジの発生を抑制することができるため、
添加剤を少なくすることができる。エステル基油の構造
としては、1分子中に1つのエステル基を有するモノエ
ステルよりも、1分子中に2つ以上のエステル基を有す
る基油が有利である。1分子中に多くのエステル基を有
していた方が密着性に有利である。
【0034】一方エステル基の数が増えるとエステル基
が極性を有していることから分子同士が互いに引き合い
現象が生じる。この結果、蒸発しにくくなるといった利
点があるが、反面、粘度が上昇するといった現象も同時
に発生する。
【0035】また、エステルはカルボン酸とアルコール
とから得られるが、本発明では、ジエステルは2塩基酸
に1価のアルコールを反応させて得た。ポリオールエス
テルの場合は、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
ルトール、ジペンタエリスルトールなどのポリオールに
対して1塩基酸を反応させて目的物を得た。前記の、蒸
発特性や、粘度特性はエステルの数の他、原料の酸やア
ルコールの分子量(特にアルキル基の長さ)にも影響す
る。
【0036】ジエステル(A1)について。 検討した結果、目的にかなうエステル油の構造として
は、2塩基酸と1価のアルコールから得られるジエステ
ルでは、以下に示す構造を有する化合物で、 R1−(−O−(C=O)−R2−(C=O)−O−)−
3 (R1とR3は、それぞれ独立していて、炭素数1から1
2のアルキル基を示し、R2は炭素数4から12のアル
キレン基を示す。) かつ、以下の条件を満たすジエステルであることが判っ
た。 33 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数+R
3の炭素原子の数 ≧23
【0037】ポリオールエステル(A2)について。 また、目的にかなうポリオールエステル油としては、2
価のアルコールであるネオペンチルグリコールに1塩基
酸を反応させて得られた場合は、エステル基に結合した
2つのアルキル基の合計が25以上40以下のエステル
が適していることが判った。3価のアルコールであるト
リメチロールプロパンに1塩基酸を反応させて得られた
場合は、エステル基に結合した3つのアルキル基の合計
が12以上35以下のエステルが適していることが判っ
た。4価のアルコールであるペンタエリスリトールに1
塩基酸を反応させて得られた場合は、エステル基に結合
した4つのアルキル基の合計が8以上20以下のエステ
ルが適していることが判った。
【0038】蒸発速度の適応限界について。 油は液体であるため蒸気圧を有し蒸発するが、使用中に
油が蒸発してしまうと液の性質が変わってしまうので、
潤滑が不安定又は、潤滑できない状態となり停止してし
まう現象が起こる。また、精密部品は、潤滑油をつぎ足
して使いにくい。このため、精密部品の蒸発速度は管理
する必要がある。検討の結果から、90℃240時間の
蒸発量は132mg/cm2以下である必要があること
が判った。
【0039】全酸価の説明。 全酸価は、金属の腐食性とも密接に関係があるため、値
は小さい方が良い。具体的には0.5mgKOH/g以
下の値が良い。
【0040】基油の分子構造中の水酸基について。 基油の構造中に水酸基(−OH)が含まれていると、水
酸基の極性の効果により金属に良く付着して潤滑性を高
めると考えられるが、その反面、湿度が高い環境下にお
かれると水分を取り込む可能性がある。吸湿すると潤滑
油の組成が変化したり、添加剤や基油などにエステル基
を有する化合物を含んでいた場合加水分解等の変質を発
生する恐れがあり、この反応が起こると新たな反応が起
こり、潤滑油の粘度が変化したり、分解して発生した酸
は金属等を腐食して、潤滑を行えなくなる。このため、
少なくとも基油中には水酸基を含有しない方がよい。
【0041】粘度と粘度指数向上剤(B)について。 動圧軸受けなど精密部品の摺動状態は粘度によって大き
く変化する。このため粘度の調整と、温度による粘度の
変化を小さくするために粘度指数向上剤を添加すること
が好ましい。粘度指数向上剤としては、通常、ポリアク
リレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポ
リアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフマ
レート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフマ
レートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選ば
れる単独のポリマーや、ポリブタジエン・スチレン共重
合体、ポリメチルメタクリレート・ビニルピロリドン共
重合体、エチレン・アルキルアクリレート共重合体等の
共重合して得られる、少なくとも1種の化合物である。
【0042】ポリアクリレート、ポリメタクリレートと
しては、アクリル酸、メタクリル酸の重合物や、それぞ
れ炭素数1から10のアルキルエステルのポリマーを使
用することができる。中でも、メタクリル酸メチルを重
合させたポリメタクリレートが好ましい。ポリアルキル
スチレンとしては、具体的には、ポリα−メチルスチレ
ン、ポリβ−メチルスチレン、ポリα−エチルスチレ
ン、ポリβ−エチルスチレンなどの炭素原子数1から1
8の置換基を有するモノアルキルスチレンのポリマーな
どがあげられる。
【0043】ポリエステルとしては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ジペンタエリスリトール等の炭素原子数1から1
0の多価アルコールとシュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸等の多塩
基酸とから得られるポリエステルなどがあげられる。
【0044】α−オレフィン共重合体としては、具体的
には、エチレンから誘導される繰り返し構成単位とイソ
プロピレンから誘導される繰り返し構成単位とからなる
エチレン・プロピレン共重合体、同様に、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、ブタジエン等の炭素原子数2から
18のα−オレフィンを共重合して得られる反応生成物
などがあげられる。これらは、1種単独で、あるいは2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0045】本発明においては、粘度指数向上剤は、潤
滑油組成物に対して、0.01wt%から10wt%、
好ましくは、0.01wt%から5wt%の割合で添加
することが好ましい。添加量は多すぎると全体の粘度が
上昇しすぎ軸受け等の精密部品を動作させるのに電力を
使いすぎ、少なすぎると、低温時と高温時の粘度差が大
きくなるので、精密部品、特に本出願人が提案している
動圧軸受けについては、前記濃度の範囲が性能的に優れ
る。
【0046】精密部品とくに動圧軸受けに用いられる潤
滑油組成物は、使用温度範囲で、3cSt以上、750
cSt以下であることが望まれる。使用温度範囲は動圧
軸受けの場合−20℃から100℃の温度であるのでこ
の範囲で所定の粘度範囲であることが好ましい。
【0047】耐摩耗剤(C)について。 本発明に係わる第1の潤滑油組成物で用いられる耐摩耗
剤は、中性亜リン酸エステルおよび/または中性リン酸
エステルが好ましい。ハロゲン化炭化水素を用いると、
分解した場合塩酸を発生する場合があり不向きである。
酸性のリン酸エステルや亜リン酸エステルを用いると潤
滑油組成物の酸性度が上昇するため、中性の亜リン酸エ
ステルや、中性のリン酸エステルが好ましい。
【0048】中性リン酸エステルとしては、具体的に
は、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォ
スフェート、トリオクチルフォスフェート、トリメチロ
ールプロパンフォスフェート、トリフェニルフォスフェ
ート、トリス(ノニルフェニル)フォスフェート、トリ
エチルフォスフェート、トリス(トリデシル)フォスフ
ェート、テトラフェニルジプロピレングリコールジフォ
スフェート、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペン
タエリスリトールテトラフォスフェート、テトラ(トリ
デシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルフォ
スフェート、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトール
ジフォスフェート、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリ
スリトールジフォスフェート、トリステアリルフォスフ
ェート、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスフ
ェート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ォスフェート、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリ
トールフォスフェートポリマー等があげられる。
【0049】中性亜リン酸エステルとしては、具体的に
は、トリオレイルフォスファイト、トリオクチルフォス
ファイト、トリメチロールプロパンフォスファイト、ト
リフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)
フォスファイト、トリエチルフォスファイト、トリス
(トリデシル)フォスファイト、テトラフェニルジプロ
ピレングリコールジフォスファイト、テトラフェニルテ
トラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラフォス
ファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロ
ピリデンジフェニルフォスファイト、ビス(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(ノ
ニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイ
ト、トリステアリルフォスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジフォスファイト、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、水添ビスフ
ェノールA・ペンタエリスリトールフォスファイトポリ
マー等があげられる。
【0050】これらは、1種単独で、あるいは2種以上
組み合わせて用いることができる。本発明においては、
耐摩耗剤は0.1wt%から8wt%を含有しているこ
とが好ましい。この範囲の割合で使用すると摩擦摩耗も
なく、動圧軸受け等の精密部品を良好に動作させること
ができる。
【0051】金属不活性剤(D)について。 本発明の金属不活性剤は、必要に応じて用いられ、化合
物としては、ベンゾトリアゾールおよびベンゾトリアゾ
ール誘導体を用いることができる。ベンゾトリアゾール
誘導体としては、具体的には、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジ
メチルベンジル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール、下記の化学式に示され
る構造でR、R’、R”が炭素原子数1から18のアル
キル基である化合物たとえば、1−(N,N−ビス−
(2−エチルヘキシル)アミノメチル)ベンゾトリアゾ
ール等があげられる。
【化1】
【化2】
【0052】これらは1種単独で、あるいは2種以上組
み合わせて用いることができる。本発明では、金属不活
性剤は、通常0.01wt%から3wt%、好ましく
は、0.02wt%から1wt%、さらに好ましくは
0.03wt%から0.06wt%の割合で用いられ
る。量が少なすぎると、金属を不活性化する機能を果た
すことができなく、多すぎても、機能は向上しないため
3wt%以下にとどめることが好ましい。また、金属不
活性剤は、多すぎると耐摩耗剤等と競合して金属面に付
着するので最大でも耐摩耗剤よりは少なく添加した方が
好ましい。よって最大でも、耐摩耗剤の添加量以下にと
どめることが好ましい。この範囲の割合で使用すると金
属腐食を防止でき、さらに摩擦摩耗もなく、動圧軸受け
等の精密部品を良好に動作させることができる。
【0053】本発明に係わる潤滑油組成物で必要に応じ
て用いられる酸化防止剤は、通常、フェノール系酸化防
止剤および/またはアミン系酸化防止剤である。アミン
系酸化防止剤としては、ジフェニルアミン誘導体が好ま
しい。また、フェノール系酸化防止剤としては、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ
−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)から選ばれる少
なくとも1種の加工物であることが好ましい。これらの
酸化防止剤は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。本発明においては、酸化防止
剤は、通常0.01wt%から3wt%、好ましくは
0.01wt%から2wt%、さらに好ましくは0.0
3wt%から1.2wt%の割合で用いると、長期に渡
って変質を防止できる。長期に渡って、使用する精密部
品や、動圧軸受けでは変質も長期に渡って防止しなくて
はならないため、酸化防止剤を添加することが好まし
い。
【0054】本発明の潤滑油組成物は、磁性粉を分散さ
せて使用することもできる。磁性粉は公知のものが使用
できる。
【0055】本発明の第2の潤滑油は、炭化水素系の潤
滑油組成物である。本発明に係わる第2の潤滑油組成物
は基油としてパラフィン系炭化水素油(F)、粘度指数
向上剤(B)、耐摩耗剤(C)を含有し、必要に応じ
て、金属不活性剤(D)、酸化防止剤(E)、磁性粉を
含有している。
【0056】パラフィン系炭化水素油(F)について。 本発明の第2の潤滑油組成物で基油として用いられるパ
ラフィン系炭化水素油(F)は、100℃の粘度が3c
St以上のα−オレフィン重合体からなる。100℃で
の粘度が3cSt未満のパラフィン系炭化水素油を基油
として用いると蒸発性が高く、精密部品や、動圧軸受け
を動作させるには不向きである。この理由は、分子内に
極性を持たないために分子同士の極性による蒸発防止が
できないことによる。分子形状としては、直鎖の炭化水
素よりも枝分かれのあるα−オレフィン重合体が好まし
い。
【0057】パラフィン系炭化水素油は分子内に極性を
持たないため、基油の潤滑性はエステル基油に劣るが、
溶解性が低いため、プラスチック材料、ゴム材料等の有
機材料に接しても溶解しない。この特性は製造中の取り
扱い性を良好にし、組立コストを低減させることができ
る。
【0058】蒸発速度の適応限界について。 油は液体であるため蒸気圧を有し蒸発するが、使用中に
油が蒸発してしまうと液の性質が変わってしまうので、
潤滑が不安定又は、潤滑できない状態となり停止してし
まう現象が起こる。また、精密部品は、潤滑油をつぎ足
して使いにくい。このため、精密部品の蒸発速度は管理
する必要がある。検討の結果から、90℃240時間の
蒸発量は132mg/cm2以下である必要があること
が判った。
【0059】全酸価の説明。 全酸価は、金属の腐食性とも密接に関係があるため、値
は小さい方が良い。具体的には0.5mgKOH/g以
下の値が良い。
【0060】粘度と粘度指数向上剤(B)について。 動圧軸受けなど精密部品の摺動状態は粘度によって大き
く変化する。このため粘度の調整と、温度による粘度の
変化を小さくするために粘度指数向上剤を添加すること
が好ましい。粘度指数向上剤としては、通常、ポリアク
リレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポ
リアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフマ
レート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフマ
レートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選ば
れる単独のポリマーや、ポリブタジエン・スチレン共重
合体、ポリメチルメタクリレート・ビニルピロリドン共
重合体、エチレン・アルキルアクリレート共重合体等の
共重合して得られる、少なくとも1種の化合物である。
【0061】パラフィン系炭化水素油の特徴である溶解
性、有機材料との相性を保持するためには無極性の粘度
指数向上剤(例えばポリイソブチレン、α−オレフィン
共重合体)が好ましい。
【0062】ポリアクリレート、ポリメタクリレートと
しては、アクリル酸、メタクリル酸の重合物や、それぞ
れ炭素数1から10のアルキルエステルのポリマーが使
用することができる。中でも、メタクリル酸メチルを重
合させたポリメタクリレートが好ましい。ポリアルキル
スチレンとしては、具体的には、ポリα−メチルスチレ
ン、ポリβ−メチルスチレン、ポリα−エチルスチレ
ン、ポリβ−エチルスチレンなどの炭素原子数1から1
8の置換基を有するモノアルキルスチレンのポリマーな
どがあげられる。
【0063】ポリエステルとしては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ジペンタエリスリトール等の炭素原子数1から1
0の多価アルコールとシュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸等の多塩
基酸とから得られるポリエステルなどがあげられる。
【0064】α−オレフィン共重合体としては、具体的
には、エチレンから誘導される繰り返し構成単位とイソ
プロピレンから誘導される繰り返し構成単位とからなる
エチレン・プロピレン共重合体、同様に、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、ブタジエン等の炭素原子数2から
18のα−オレフィンを共重合して得られる反応生成物
などがあげられる。これらは、1種単独で、あるいは2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0065】本発明においては、粘度指数向上剤は、潤
滑油組成物に対して、0.01wt%から10wt%、
好ましくは、0.01wt%から5wt%の割合で添加
することが好ましい。添加量は多すぎると全体の粘度が
上昇しすぎ軸受け等の精密部品を動作させるのに電力を
使いすぎ、少なすぎると、低温時と高温時の粘度差が大
きくなるので、精密部品、特に本出願人が提案している
動圧軸受けについては、前記濃度の範囲が性能的に優れ
る。
【0066】精密部品とくに動圧軸受けに用いられる潤
滑油組成物は、使用温度範囲で、3cSt以上、750
cSt以下であることが望まれる。使用温度範囲は動圧
軸受けの場合−30℃から120℃の温度であるのでこ
の範囲で所定の粘度範囲であることが好ましい。
【0067】耐摩耗剤(C)について。 本発明に係わる第2の潤滑油組成物で用いられる耐摩耗
剤は、中性亜リン酸エステルおよび/または中性リン酸
エステルが好ましい。ハロゲン化炭化水素を用いると、
分解した場合塩酸を発生する場合があり不向きである。
酸性のリン酸エステルや亜リン酸エステルを用いると潤
滑油組成物の酸性度が上昇するため、中性の亜リン酸エ
ステルや、中性のリン酸エステルが好ましい。
【0068】中性リン酸エステルとしては、具体的に
は、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォ
スフェート、トリオクチルフォスフェート、トリメチロ
ールプロパンフォスフェート、トリフェニルフォスフェ
ート、トリス(ノニルフェニル)フォスフェート、トリ
エチルフォスフェート、トリス(トリデシル)フォスフ
ェート、テトラフェニルジプロピレングリコールジフォ
スフェート、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペン
タエリスリトールテトラフォスフェート、テトラ(トリ
デシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルフォ
スフェート、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトール
ジフォスフェート、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリ
スリトールジフォスフェート、トリステアリルフォスフ
ェート、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスフ
ェート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ォスフェート、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリ
トールフォスフェートポリマー等があげられる。
【0069】中性亜リン酸エステルとしては、具体的に
は、トリオレイルフォスファイト、トリオクチルフォス
ファイト、トリメチロールプロパンフォスファイト、ト
リフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)
フォスファイト、トリエチルフォスファイト、トリス
(トリデシル)フォスファイト、テトラフェニルジプロ
ピレングリコールジフォスファイト、テトラフェニルテ
トラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラフォス
ファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロ
ピリデンジフェニルフォスファイト、ビス(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(ノ
ニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイ
ト、トリステアリルフォスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジフォスファイト、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、水添ビスフ
ェノールA・ペンタエリスリトールフォスファイトポリ
マー等があげられる。
【0070】これらは、1種単独で、あるいは2種以上
組み合わせて用いることができる。本発明においては、
耐摩耗剤は0.1wt%から8wt%を含有しているこ
とが好ましい。この範囲の割合で使用すると摩擦摩耗も
なく、動圧軸受け等の精密部品を良好に動作させること
ができる。
【0071】金属不活性剤(D)について。 本発明の金属不活性剤は、必要に応じて用いられ、化合
物としては、ベンゾトリアゾールおよびベンゾトリアゾ
ール誘導体を用いることができる。ベンゾトリアゾール
誘導体としては、具体的には、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジ
メチルベンジル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール、下記の化学式に示され
る構造でR、R’、R”が炭素原子数1から18のアル
キル基である化合物たとえば、1−(N,N−ビス−
(2−エチルヘキシル)アミノメチル)ベンゾトリアゾ
ール等があげられる。
【化3】
【化4】
【0072】これらは1種単独で、あるいは2種以上組
み合わせて用いることができる。本発明では、金属不活
性剤は、通常0.01wt%から3wt%、好ましく
は、0.02wt%から1wt%、さらに好ましくは
0.03wt%から0.06wt%の割合で用いられ
る。量が少なすぎると、金属を不活性化する機能を果た
すことができなく、多すぎても、機能は向上しないため
3wt%以下にとどめることが好ましい。また、金属不
活性剤は、多すぎると耐摩耗剤等と競合して金属面に付
着するので最大でも耐摩耗剤よりは少なく添加した方が
好ましい。よって最大でも、耐摩耗剤の添加量以下にと
どめることが好ましい。この範囲の割合で使用すると金
属腐食を防止でき、さらに摩擦摩耗もなく、動圧軸受け
等の精密部品を良好に動作させることができる。
【0073】本発明に係わる潤滑油組成物で必要に応じ
て用いられる酸化防止剤は、通常、フェノール系酸化防
止剤および/またはアミン系酸化防止剤である。アミン
系酸化防止剤としては、ジフェニルアミン誘導体が好ま
しい。また、フェノール系酸化防止剤としては、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ
−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)から選ばれる少
なくとも1種の加工物であることが好ましい。これらの
酸化防止剤は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。本発明においては、酸化防止
剤は、通常0.01wt%から3wt%、好ましくは
0.01wt%から2wt%、さらに好ましくは0.0
3wt%から1.2wt%の割合で用いると、長期に渡
って変質を防止できる。長期に渡って、使用する精密部
品や、動圧軸受けでは変質も長期に渡って防止しなくて
はならないため、酸化防止剤を添加することが好まし
い。
【0074】本発明の潤滑油組成物は、磁性粉を分散さ
せて使用することもできる。磁性粉は公知のものが使用
できる。
【0075】本発明の第3の潤滑油は、エーテル系の潤
滑油組成物である。本発明のエーテル系潤滑油組成物
は、基油の他に、少なくとも粘度指数向上剤(B)0.
01wt%から10wt%および耐摩耗剤(C)0.1
wt%から8wt%を含有し、必要に応じて金属不活性
剤(D)、酸化防止剤(E)、磁性粉を含有している。
【0076】エーテル油(G)の説明をする。エーテル
系の基油は、基油の基本骨格にエーテル基を有すること
から、パラフィン系炭化水素油と比較して金属に対して
密着性が良く、エステル基よりは密着性に劣る基本性能
を有している。
【0077】また、エーテル油は、エステル油より溶解
度が低く、有機材料を溶かすことのできる材料が少ない
のでパラフィン系炭化水素油とエステル油の中間の性質
を有する。
【0078】エーテル油の構造としては一般にポリアル
キレングリコールと呼ばれ末端に水酸基がついている
が、本発明のエーテル油には不向きである。基油の構造
中に水酸基(−OH)が含まれていると、水酸基の極性
の効果により金属に良く付着して潤滑性を高めると考え
られるが、その反面、湿度が高い環境下におかれると水
分を取り込む可能性がある。吸湿すると潤滑油の組成が
変化したり、添加剤や基油などにエステル基を有する化
合物を含んでいた場合加水分解等の変質を発生する恐れ
があり、この反応が起こると新たな反応が起こり、潤滑
油の粘度が変化したり、分解して発生した酸は金属等を
腐食して、潤滑を行えなくなる。このため、少なくとも
基油中には水酸基を含有しない方がよい。
【0079】1分子中のエーテル基の数が増えると分子
同士が互いに引き合う現象が生じる。この結果、蒸発し
にくくなるといった利点があるが、反面、粘度が上昇す
るといった現象も同時に発生する。前記の蒸発特性や、
粘度特性はエーテル基の数の他、分子量(特にアルキレ
ンオキサイドの繰り返しの数)にも影響する。
【0080】本発明に適するエーテル油(G)は、下記
一般式 R1−(−O−R2−)n−R3 (式中、R1、R3は、水素、アルキル基または1価芳香
族炭化水素基であり、R2は、アルキレン基または2価
芳香族炭化水素基であり、nは、整数である。) 38 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*繰
り返し数n+R3の炭素原子の数 ≧ 12 を満たすエーテル油である。
【0081】蒸発速度の適応限界について。 油は液体であるため蒸気圧を有し蒸発するが、使用中に
油が蒸発してしまうと液の性質が変わってしまうので、
潤滑が不安定又は、潤滑できない状態となり停止してし
まう現象が起こる。また、精密部品は、潤滑油をつぎ足
して使いにくい。このため、精密部品の蒸発速度は管理
する必要がある。検討の結果から、90℃240時間の
蒸発量は132mg/cm2以下である必要があること
が判った。
【0082】全酸価の説明。 全酸価は、金属の腐食性とも密接に関係があるため、値
は小さい方が良い。具体的には0.5mgKOH/g以
下の値が良い。
【0083】粘度と粘度指数向上剤(B)について。 動圧軸受けなど精密部品の摺動状態は粘度によって大き
く変化する。このため粘度の調整と、温度による粘度の
変化を小さくするために粘度指数向上剤を添加すること
が好ましい。粘度指数向上剤としては、通常、ポリアク
リレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポ
リアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフマ
レート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフマ
レートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選ば
れる単独のポリマーや、ポリブタジエン・スチレン共重
合体、ポリメチルメタクリレート・ビニルピロリドン共
重合体、エチレン・アルキルアクリレート共重合体等の
共重合して得られる、少なくとも1種の化合物である。
【0084】ポリアクリレート、ポリメタクリレートと
しては、アクリル酸、メタクリル酸の重合物や、それぞ
れ炭素数1から10のアルキルエステルのポリマーが使
用することができる。中でも、メタクリル酸メチルを重
合させたポリメタクリレートが好ましい。ポリアルキル
スチレンとしては、具体的には、ポリα−メチルスチレ
ン、ポリβ−メチルスチレン、ポリα−エチルスチレ
ン、ポリβ−エチルスチレンなどの炭素原子数1から1
8の置換基を有するモノアルキルスチレンのポリマーな
どがあげられる。
【0085】ポリエステルとしては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ジペンタエリスリトール等の炭素原子数1から1
0の多価アルコールとシュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸等の多塩
基酸とから得られるポリエステルなどがあげられる。
【0086】α−オレフィン共重合体としては、具体的
には、エチレンから誘導される繰り返し構成単位とイソ
プロピレンから誘導される繰り返し構成単位とからなる
エチレン・プロピレン共重合体、同様に、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、ブタジエン等の炭素原子数2から
18のα−オレフィンを共重合して得られる反応生成物
などがあげられる。これらは、1種単独で、あるいは2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0087】本発明においては、粘度指数向上剤は、潤
滑油組成物に対して、0.01wt%から10wt%、
好ましくは、0.01wt%から5wt%の割合で添加
することが好ましい。添加量は多すぎると全体の粘度が
上昇しすぎ軸受け等の精密部品を動作させるのに電力を
使いすぎ、少なすぎると、低温時と高温時の粘度差が大
きくなるので、精密部品、特に本出願人が提案している
動圧軸受けについては、前記濃度の範囲が性能的に優れ
る。
【0088】精密部品とくに動圧軸受けに用いられる潤
滑油組成物は、使用温度範囲で、3cSt以上、750
cSt以下であることが望まれる。使用温度範囲は動圧
軸受けの場合−30℃から120℃の温度であるのでこ
の範囲で所定の粘度範囲であることが好ましい。
【0089】耐摩耗剤(C)について。 本発明に係わる第1の潤滑油組成物で用いられる耐摩耗
剤は、中性亜リン酸エステルおよび/または中性リン酸
エステルが好ましい。ハロゲン化炭化水素を用いると、
分解した場合塩酸を発生する場合があり不向きである。
酸性のリン酸エステルや亜リン酸エステルを用いると潤
滑油組成物の酸性度が上昇するため、中性の亜リン酸エ
ステルや、中性のリン酸エステルが好ましい。
【0090】中性リン酸エステルとしては、具体的に
は、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォ
スフェート、トリオクチルフォスフェート、トリメチロ
ールプロパンフォスフェート、トリフェニルフォスフェ
ート、トリス(ノニルフェニル)フォスフェート、トリ
エチルフォスフェート、トリス(トリデシル)フォスフ
ェート、テトラフェニルジプロピレングリコールジフォ
スフェート、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペン
タエリスリトールテトラフォスフェート、テトラ(トリ
デシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルフォ
スフェート、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトール
ジフォスフェート、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリ
スリトールジフォスフェート、トリステアリルフォスフ
ェート、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスフ
ェート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ォスフェート、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリ
トールフォスフェートポリマー等があげられる。
【0091】中性亜リン酸エステルとしては、具体的に
は、トリオレイルフォスファイト、トリオクチルフォス
ファイト、トリメチロールプロパンフォスファイト、ト
リフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)
フォスファイト、トリエチルフォスファイト、トリス
(トリデシル)フォスファイト、テトラフェニルジプロ
ピレングリコールジフォスファイト、テトラフェニルテ
トラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラフォス
ファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロ
ピリデンジフェニルフォスファイト、ビス(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(ノ
ニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイ
ト、トリステアリルフォスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジフォスファイト、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、水添ビスフ
ェノールA・ペンタエリスリトールフォスファイトポリ
マー等があげられる。
【0092】これらは、1種単独で、あるいは2種以上
組み合わせて用いることができる。本発明においては、
耐摩耗剤は0.1wt%から8wt%を含有しているこ
とが好ましい。この範囲の割合で使用すると摩擦摩耗も
なく、動圧軸受け等の精密部品を良好に動作させること
ができる。
【0093】金属不活性剤(D)について。 本発明の金属不活性剤は、必要に応じて用いられ、化合
物としては、ベンゾトリアゾールおよびベンゾトリアゾ
ール誘導体を用いることができる。ベンゾトリアゾール
誘導体としては、具体的には、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジ
メチルベンジル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール、下記の化学式に示され
る構造でR、R’、R”が炭素原子数1から18のアル
キル基である化合物たとえば、1−(N,N−ビス−
(2−エチルヘキシル)アミノメチル)ベンゾトリアゾ
ール等があげられる。
【化5】
【化6】
【0094】これらは1種単独で、あるいは2種以上組
み合わせて用いることができる。本発明では、金属不活
性剤は、通常0.01wt%から3wt%、好ましく
は、0.02wt%から1wt%、さらに好ましくは
0.03wt%から0.06wt%の割合で用いられ
る。量が少なすぎると、金属を不活性化する機能を果た
すことができなく、多すぎても、機能は向上しないため
3wt%以下にとどめることが好ましい。また、金属不
活性剤は、多すぎると耐摩耗剤等と競合して金属面に付
着するので最大でも耐摩耗剤よりは少なく添加した方が
好ましい。よって最大でも、耐摩耗剤の添加量以下にと
どめることが好ましい。この範囲の割合で使用すると金
属腐食を防止でき、さらに摩擦摩耗もなく、動圧軸受け
等の精密部品を良好に動作させることができる。
【0095】本発明に係わる潤滑油組成物で必要に応じ
て用いられる酸化防止剤は、通常、フェノール系酸化防
止剤および/またはアミン系酸化防止剤である。アミン
系酸化防止剤としては、ジフェニルアミン誘導体が好ま
しい。また、フェノール系酸化防止剤としては、2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ
−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)から選ばれる少
なくとも1種の加工物であることが好ましい。これらの
酸化防止剤は、1種単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。本発明においては、酸化防止
剤は、通常0.01wt%から3wt%、好ましくは
0.01wt%から2wt%、さらに好ましくは0.0
3wt%から1.2wt%の割合で用いると、長期に渡
って変質を防止できる。長期に渡って、使用する精密部
品や、動圧軸受けでは変質も長期に渡って防止しなくて
はならないため、酸化防止剤を添加することが好まし
い。
【0096】本発明の潤滑油組成物は、磁性粉を分散さ
せて使用することもできる。磁性粉は公知のものが使用
できる。
【0097】本発明の潤滑油は、前記第1の潤滑油組成
物、前記第2の潤滑油組成物、前記第3の潤滑油組成物
を混合して使用することもできる。混合することによっ
て、取り扱い性や、スラッジの溶解性などの潤滑油組成
物の利点を最大に引き出すことができる。混合した潤滑
油としては、たとえば以下の潤滑油があげられる。 1)本発明の第1の潤滑油組成物と、本発明の第2の潤
滑油組成物とを混合した潤滑油組成物。 2)本発明の第1の潤滑油組成物と、本発明の第3の潤
滑油組成物とを混合した潤滑油組成物。 3)本発明の第2の潤滑油組成物と、本発明の第3の潤
滑油組成物とを混合した潤滑油組成物。 4)本発明の第1の潤滑油組成物と、本発明の第1の潤
滑油組成物で前記潤滑油組成物とは組成が異なる潤滑油
組成物とを混合した潤滑油組成物。 5)本発明の第2の潤滑油組成物と、本発明の第2の潤
滑油組成物で前記潤滑油組成物とは組成が異なる潤滑油
組成物とを混合した潤滑油組成物。 6)本発明の第3の潤滑油組成物と、本発明の第3の潤
滑油組成物で前記潤滑油組成物とは組成が異なる潤滑油
組成物とを混合した潤滑油組成物。 7)本発明の第1の潤滑油組成物と、本発明の第2の潤
滑油組成物と、本発明の第3の潤滑油組成物とを混合し
た潤滑油組成物。
【0098】本発明に用いた精密部品について説明す
る。本発明の潤滑油組成物は、摺動部を有する精密部
品、特に動圧軸受けに用いてその効果を発揮する。動圧
軸受けの形状としては、たとえば、従来の技術で説明し
た、特開2000−346058号公報、特開2000
−234617号公報、特願平11−191314号、
特願11−180446号に記載した構造等に使用する
ことができる。本発明に関する精密部品や軸受けは、上
述した本発明に係わる潤滑油組成物を摺動部に用いたも
のである。本発明に係わる精密部品や軸受けとしては、
たとえば以下のようなものがあげられる。 1)本発明に係わる第1の潤滑油組成物を少なくとも摺
動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 2)本発明に係わる第2の潤滑油組成物を少なくとも摺
動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 3)本発明に係わる第3の潤滑油組成物を少なくとも摺
動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 4)本発明に係わる第1の潤滑油組成物と、本発明の第
2の潤滑油組成物とを混合した潤滑油組成物を少なくと
も摺動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 5)本発明に係わる第1の潤滑油組成物と、本発明の第
3の潤滑油組成物とを混合した潤滑油組成物を少なくと
も摺動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 6)本発明に係わる第2の潤滑油組成物と、本発明の第
3の潤滑油組成物とを混合した潤滑油組成物を少なくと
も摺動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 7)本発明に係わる第1の潤滑油組成物と、本発明の第
1の潤滑油組成物で前記潤滑油組成物とは組成が異なる
潤滑油組成物とを混合した潤滑油組成物を少なくとも摺
動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 8)本発明に係わる第2の潤滑油組成物と、本発明の第
2の潤滑油組成物で前記潤滑油組成物とは組成が異なる
潤滑油組成物とを混合した潤滑油組成物を少なくとも摺
動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 9)本発明に係わる第3の潤滑油組成物と、本発明の第
3の潤滑油組成物で前記潤滑油組成物とは組成が異なる
潤滑油組成物とを混合した潤滑油組成物を少なくとも摺
動部の一部に用いた精密部品や、軸受け。 10)本発明に係わる第1の潤滑油組成物と、本発明の
第2の潤滑油組成物と、本発明の第2の潤滑油組成物と
を混合した潤滑油組成物を少なくとも摺動部の一部に用
いた精密部品や、軸受け。
【0099】(実施例1)本発明の第一の潤滑油組成物
であるジエステル(A1)およびポリオールエステル
(A2)の構造の選択についての実施例。 下記の構造で示される各種のジエステルとポリオールエ
ステルおよび比較のためモノエステルを用意した。これ
らの基油にポリメタクリレート系化合物[100℃で測
定した粘度が1550cStポリメタクリレート]とオ
レフィン系化合物[100℃で測定した動粘度が200
0cStのエチレンとα−オレフィンの共重合体]を添
加した。次に、中性亜リン酸エステルであるトリキシレ
ニルフォスファイトを0.1wt%と、ベンゾトリアゾ
ールを0.1wt%と、4,4−メチレンビス−t−フ
ェノールを0.05wt%加えてエステル系の潤滑油組
成物を作成した。
【0100】本実施例で使用したジエステルは、下記構
造式で示され、対応する酸とアルコールとを公知の方法
でエステル化し、カラムクロマトグラフィーを用いて目
的物を単離したものを用いた。実験には試薬級のアルコ
ールとしてメタノール、エタノール、ブタノールといっ
たアルキル基の炭素数が1から12の1価のアルコール
と、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸といっ
た両末端にカルボキシル基を有する炭素数が3から14
の脂肪族ジカルボン酸を出発原料とした。下記構造式で
示されるR1とR3は独立しているが、両末端を変えたも
のを得るためには、出発原料であるアルコールを2種混
合し、脂肪族ジカルボン酸と反応させた後、カラムクロ
マトグラフィーを用いて、目的物を分取した。
【0101】本実施例で用いたジエステルの構造は以下
の式で示される。 R1−(−O−(C=O)−R2−(C=O)−O−)−
3 (R1とR3は、それぞれ独立していて、炭素数1から1
2のアルキル基を示し、R2は炭素数1から12のアル
キレン基を示す。)
【0102】本実施例で使用したポリオールエステル
は、アルコールとして1分子中に2つ以上の水酸基を有
する多価アルコールと、1塩基酸を反応させた他は、ジ
エステルの場合と同様に目的物を得た。実験に用いた多
価アルコールは、ネオペンチルグリコール、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトールの3種を用いた。
1塩基酸としては炭素数2から18の脂肪族カルボン酸
を用いた。
【0103】比較のため用意したモノエステルとしは、
ブタン酸ヘキシル、ノナン酸エチルを用意した。
【0104】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して10日
間連続動作を実施し、動作の状態により適合性を評価し
た。
【0105】この結果、モノエステルを基油に用いた場
合はいづれの場合も、常温で24時間以内に軸受けが停
止した。解体して内容を確認したところ、摩耗が生じて
いた。ジエステルの場合は、R2の炭素原子の数が3以
下の場合にはいづれの場合も摩耗が生じており使用に耐
えなかった。R2の炭素原子の数が4以上の場合は、下
記の式を満たしていれば使用に耐えることが判った。 33 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数+R
3の炭素原子の数 ≧23 但し R2の炭素原子の数 ≧ 4
【0106】(R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数
+R3の炭素原子の数)の数が22以下になると油の蒸
発が起こり、動作中に消費電流が増大したり、摩耗を引
き起こし停止してしまう現象が発生した。一方、(R1
の炭素原子の数+R2の炭素原子の数+R3の炭素原子の
数)の数が34以上になると蒸発や、摩耗は起こらなか
ったものの、全体的に粘度が高く油を作成することがで
きなかったり、特に温度を低下させ0℃では使用に耐え
る状況で無くなってしまった。(R1の炭素原子の数+
2の炭素原子の数+R3の炭素原子の数)の数が23以
上33以下の範囲にあれば、基油の蒸発もなく、摩耗も
少なく良好に動作した。
【0107】以上の結果から、ジエステルとして使用可
能な基油の構造としては、下記の一般式において、 R1−(−O−(C=O)−R2−(C=O)−O−)−
3 (R1とR3は、アルキル基を示し、R2はアルキレン基
を示す。) 33 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数+R
3の炭素原子の数 ≧23 かつ R2の炭素原子の数 ≧ 4 を満たすジエステル類であれば使用できることが判っ
た。
【0108】ポリオールエステルについても同様の評価
を行った。この結果、2価のアルコールであるネオペン
チルグリコールの場合は、エステル基に結合した2つの
アルキル基の炭素原子の数の合計が25以上40以下の
エステルが適していることが判った。24以下にすると
油の蒸発が起こり、動作中に消費電流が増大したり、摩
耗を引き起こし停止してしまう現象が発生した。一方、
41以上になると蒸発や、摩耗は起こらなかったもの
の、全体的に粘度が高く油を作成することができなかっ
たり、特に温度を低下させ0℃では使用に耐える状況で
無くなってしまった。
【0109】3価のアルコールであるトリメチロールプ
ロパンの場合は、エステル基に結合した3つのアルキル
基の炭素原子の数の合計が12以上35以下のエステル
が適していることが判った。11以下にすると油の蒸発
が起こり、動作中に消費電流が増大したり、摩耗を引き
起こし停止してしまう現象が発生した。一方、36以上
になると蒸発や、摩耗は起こらなかったものの、全体的
に粘度が高く油を作成することができなかったり、特に
温度を低下させ0℃では使用に耐える状況で無くなって
しまった。
【0110】4価のアルコールであるペンタエリスリト
ールの場合は、エステル基に結合した4つのアルキル基
の炭素原子の数の合計が8以上20以下のエステルが適
していることが判った。7以下にすると油の蒸発が起こ
り、動作中に消費電流が増大したり、摩耗を引き起こし
停止してしまう現象が発生した。一方、21以上になる
と蒸発や、摩耗は起こらなかったものの、全体的に粘度
が高く油を作成することができなかったり、特に温度を
低下させ0℃では使用に耐える状況で無くなってしまっ
た。
【0111】(実施例2) 蒸発速度の測定実験。 実施例1で、潤滑油が蒸発して動作不良を発生した潤滑
油の蒸発量を90℃240時間で測定した。あわせて、
動作不良が発生していない油の蒸発量を測定した。この
結果、蒸発による動作不良を発生した油の蒸発量は13
4mg/cm2以上であった。一方、動作不良を発生し
ていない油の蒸発量は、132mg/cm2以下であっ
た。以上の結果から、90℃240時間の蒸発量は13
2mg/cm2以下である必要があることが判った。
【0112】(実施例3)吉草酸と、トリメチロールプ
ロパンとを反応させて得られたポリオールエステルに、
ポリメタクリレート系化合物[100℃で測定した粘度
が1550cStポリメタクリレート]を添加した。次
に、中性亜リン酸エステルであるトリキシレニルフォス
ファイトを0.1wt%と、ベンゾトリアゾールを0.
1wt%と、4,4−メチレンビス−t−フェノールを
0.05wt%加えてエステル系の潤滑油組成物を作成
した。全酸価の調整は、出発原料の吉草酸を加えて行
い、全酸価が0.03mgKOH/g、0.1mgKO
H/g、0.5mgKOH/g、0.7mgKOH/
g、1.0mgKOH/gの潤滑油を作成した。作成し
た油を本出願人が提案している特開2000−3460
58号公報、特開2000−234617号公報、特願
平11−191314号、特願11−180446号に
記載の動圧軸受けに搭載して10日間連続動作を実施
し、動作の状態により適合性を評価した。
【0113】この結果、全酸価が0.5mgKOH/g
以下の潤滑油の場合、いずれの場合も良好に動作した
が、0.7mgKOH/g以上の全酸価を有する油の場
合は、消費電流値が上昇し、使用に耐えるものではなか
った。以上の結果から、全酸価は0.5mgKOH/g
以下にする必要があることが判った。
【0114】(実施例4) 本発明の第1の潤滑油の基油の構造中の水酸基評価の実
施例。 基油にトリメチロールプロパンにデカン酸を反応させ、
1置換体、2置換体、3置換体の3種を用意した。この
基油に真鍮を浸し、45℃、湿度95%、1000時間
保存した。この結果、1および2置換体(水酸基を有す
る)は、重量が増えており(吸湿した)、さらに真鍮の
板が腐食されていた。3置換体(水酸基はない)は、重
量の変化および真鍮の板の変色も観察されなかった。以
上のことから、基油には水酸基を有していないことが必
要であることが判った。
【0115】(実施例5) 本発明の第1の潤滑油の粘度指数向上剤について。 トリメチロールプロパン・吉草酸ヘプタン酸混合エステ
ルに、粘度指数向上剤として、ポリアクリレート(中和
価=0.1、100℃の動粘度850cSt)、ポリメ
タクリレート(中和価=0.1、100℃の動粘度85
0cSt)、ポリイソブチレン(100℃の動粘度10
00cSt)、ポリアルキルスチレン(ポリエチルスチ
レン)(100℃の動粘度600cSt)、ポリエステ
ル(ポリエチレンフマレート)(100℃の動粘度60
0cSt)、イソブチレンフマレート(100℃の動粘
度1000cSt)、スチレンマレエートエステル(1
00℃の動粘度3000cSt)、酢酸ビニルフマレー
トエステル(100℃の動粘度1800cSt)、α−
オレフィン(100℃の動粘度3000cSt)をそれ
ぞれ0wt%、0.01wt%、0.5wt%、3wt
%、5wt%、8wt%、10wt%、15wt%添加
した。次にトリオレイルフォスファイトを0.2wt%
と、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチ
ル)フェノールを0.1wt%添加して潤滑油を作成し
た。作成した潤滑油の全酸価は全て0.5mgKOH/
g以下であった。
【0116】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して−20
℃から100℃で動作させ、動作の状態により適合性を
評価した。この結果、いづれの場合も粘度指数向上剤を
添加しなかった場合は、−20℃と100℃の消費電流
の差が大きく不安定で使用に耐えなかった。0.01w
t%から10wt%の範囲で加えた場合はいづれの場合
も−20℃から100℃の範囲で良好に動作した。15
wt%以上添加した場合はいづれの場合も全体的に消費
電流が大きく、使用に耐えなかった。さらに、0.01
wt%から5wt%の範囲で添加した場合はいづれの場
合も−30℃から100℃の範囲で良好に動作した。
【0117】(実施例6) 本発明の第1の潤滑油の耐摩耗剤について。 基油にセバシン酸ジオクチルを用い、粘度指数向上剤に
ポリメタクリレート(中和価=0.1、100℃の動粘
度850cSt)を0.2wt%、金属不活性剤にベン
ゾトリアゾールを、酸化防止剤にジフェニルアミン誘導
体を添加し、これに耐摩耗剤として金属系耐摩耗剤(ジ
エチルチオリン酸亜鉛)、スルファイド系耐摩耗剤(ジ
ステアリルスルファイド)、中性リン酸エステル系耐摩
耗剤(トリクレジルフォスフェート)、酸性リン酸エス
テル系耐摩耗剤(ラウリルアシッドフォスフェート)、
中性亜リン酸エステル系耐摩耗剤(トリオレイルフォス
ファイト)、酸性亜リン酸エステル系耐摩耗剤(ジラウ
リルハイドロゲンフォスファイト)をそれぞれ0から1
0wt%の範囲で添加して潤滑油を得た。
【0118】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して10日
間動作させ、動作の状態により適合性を評価した。この
結果、中性亜リン酸エステル系耐摩耗剤、中性リン酸エ
ステル系耐摩耗剤を添加した場合には良好に動作した。
耐久後、摩耗の状態を観察したところ0.1wt%から
8wt%の範囲では摩耗粉はほとんどなかったが、金属
表面のきずの量が増えるにしたがい量は減っていた。8
wt%を超えても摩耗状態は8wt%の時よりも改善は
されなかった。その他の耐摩耗剤を添加していない場合
や、その他の耐摩耗剤を使用した場合はいづれの場合も
動作不良を発生した。特に変化が大きかったのは消費電
流で、飛躍的に大きくなり使用できなかった。
【0119】(実施例7) 本発明の第2の潤滑油組成物であるパラフィン系炭化水
素油(F)についての実施例。 α−オレフィンである、1−デセンを重合させて得られ
たパラフィン系炭化水素油で、100℃の動粘度が2c
St、3cSt、4cSt、5cStの基油を用意し
た。これらの基油にポリメタクリレート系化合物[10
0℃で測定した粘度が1550cStポリメタクリレー
ト]とオレフィン系化合物[100℃で測定した動粘度
が2000cStのエチレンとα−オレフィンの共重合
体]を添加した。次に、中性亜リン酸エステルであるト
リキシレニルフォスファイトを0.1wt%と、ベンゾ
トリアゾールを0.1wt%と、4,4−メチレンビス
−t−フェノールを0.05wt%加えてエステル系の
潤滑油組成物を作成した。
【0120】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して10日
間連続動作を実施し、動作の状態により適合性を評価し
た。
【0121】この結果、100℃の動粘度が2cStの
基油を用いた場合は常温で24時間以内に軸受けが停止
した。解体して内容を確認したところ、油の蒸発や摩耗
が生じていた。100℃の動粘度が3cSt以上の場合
は、いづれの場合も良好に動作した。
【0122】(実施例8) 蒸発速度の測定実験。 実施例7で、潤滑油が蒸発して動作不良を発生した潤滑
油の蒸発量を90℃240時間で測定した。あわせて、
動作不良が発生していない油の蒸発量を測定した。この
結果、蒸発による動作不良を発生した油の蒸発量は13
4mg/cm2以上であった。一方、動作不良を発生し
ていない油の蒸発量は、132mg/cm2以下であっ
た。以上の結果から、90℃240時間の蒸発量は13
2mg/cm2以下である必要があることが判った。
【0123】(実施例9)100℃の動粘度が4cSt
の1−デセンを原料としたパラフィン系炭化水素油に、
ポリイソブチレン[100℃で測定した粘度が1000
cSt]を添加した。次に、中性亜リン酸エステルであ
るトリキシレニルフォスファイトを0.1wt%と、ベ
ンゾトリアゾールを0.1wt%と、4,4−メチレン
ビス−t−フェノールを0.05wt%加えて潤滑油組
成物を作成した。全酸価の調整は、有機酸を加えて行
い、全酸価が0.03mgKOH/g、0.1mgKO
H/g、0.5mgKOH/g、0.7mgKOH/
g、1.0mgKOH/gの潤滑油を作成した。作成し
た油を本出願人が提案している特開2000−3460
58号公報、特開2000−234617号公報、特願
平11−191314号、特願11−180446号に
記載の動圧軸受けに搭載して10日間連続動作を実施
し、動作の状態により適合性を評価した。
【0124】この結果、全酸価が0.5mgKOH/g
以下の潤滑油の場合、いずれの場合も良好に動作した
が、0.7mgKOH/g以上の全酸価を有する油の場
合は、消費電流値が上昇し、使用に耐えるものではなか
った。以上の結果から、全酸価は0.5mgKOH/g
以下にする必要があることが判った。
【0125】(実施例10) 本発明の第2の潤滑油の粘度指数向上剤について。 100℃の動粘度が3cStの1−デセンを原料とした
パラフィン系炭化水素油に、粘度指数向上剤として、ポ
リアクリレート(中和価=0.1、100℃の動粘度8
50cSt)、ポリメタクリレート(中和価=0.1、
100℃の動粘度850cSt)、ポリイソブチレン
(100℃の動粘度1000cSt)、ポリアルキルス
チレン(ポリエチルスチレン)(100℃の動粘度60
0cSt)、ポリエステル(ポリエチレンフマレート)
(100℃の動粘度600cSt)、イソブチレンフマ
レート(100℃の動粘度1000cSt)、スチレン
マレエートエステル(100℃の動粘度3000cS
t)、酢酸ビニルフマレートエステル(100℃の動粘
度1800cSt)、α−オレフィン(100℃の動粘
度3000cSt)をそれぞれ0wt%、0.01wt
%、0.5wt%、3wt%、5wt%、8wt%、1
0wt%、15wt%添加した。次にトリオレイルフォ
スファイトを0.2wt%と、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールを0.1wt%
添加して潤滑油を作成した。作成した潤滑油の全酸価は
全て0.5mgKOH/g以下であった。
【0126】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して−20
℃から100℃で動作させ、動作の状態により適合性を
評価した。この結果、いづれの場合も粘度指数向上剤を
添加しなかった場合は、−20℃と100℃の消費電流
の差が大きく不安定で使用に耐えなかった。0.01w
t%から10wt%の範囲で加えた場合はいづれの場合
も−20℃から100℃の範囲で良好に動作した。15
wt%以上添加した場合はいづれの場合も全体的に消費
電流が大きく、使用に耐えなかった。さらに、0.01
wt%から5wt%の範囲で添加した場合はいづれの場
合も−30℃から100℃の範囲で良好に動作した。
【0127】(実施例11) 本発明の第2の潤滑油の耐摩耗剤について。 基油に100℃の動粘度が4cStの1−デセンを原料
としたパラフィン系炭化水素油を用い、粘度指数向上剤
にポリメタクリレート(中和価=0.1、100℃の動
粘度850cSt)を0.2wt%、金属不活性剤にベ
ンゾトリアゾールを、酸化防止剤にジフェニルアミン誘
導体を添加し、これに耐摩耗剤として金属系耐摩耗剤
(ジエチルチオリン酸亜鉛)、スルファイド系耐摩耗剤
(ジステアリルスルファイド)、中性リン酸エステル系
耐摩耗剤(トリクレジルフォスフェート)、酸性リン酸
エステル系耐摩耗剤(ラウリルアシッドフォスフェー
ト)、中性亜リン酸エステル系耐摩耗剤(トリオレイル
フォスファイト)、酸性亜リン酸エステル系耐摩耗剤
(ジラウリルハイドロゲンフォスファイト)をそれぞれ
0から10wt%の範囲で添加して潤滑油を得た。
【0128】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して10日
間動作させ、動作の状態により適合性を評価した。この
結果、中性亜リン酸エステル系耐摩耗剤、中性リン酸エ
ステル系耐摩耗剤を添加した場合には良好に動作した。
耐久後、摩耗の状態を観察したところ0.1wt%から
8wt%の範囲では摩耗粉はほとんどなかったが、金属
表面のきずの量が増えるにしたがい量は減っていた。8
wt%を超えても摩耗状態は8wt%の時よりも改善は
されなかった。その他の耐摩耗剤を添加していない場合
や、その他の耐摩耗剤を使用した場合はいづれの場合も
動作不良を発生した。特に変化が大きかったのは消費電
流で、飛躍的に大きくなり使用できなかった。
【0129】(実施例13) 本発明の第3の潤滑油組成物であるエーテル油(G)の
構造の選択についての実施例。 下記の構造で示される各種のエーテルおよび比較のため
繰り返し数が3のポリエチレングリコールを用意した。
これらの基油にポリメタクリレート系化合物[100℃
で測定した粘度が1550cStポリメタクリレート]
とオレフィン系化合物[100℃で測定した動粘度が2
000cStのエチレンとα−オレフィンの共重合体]
を添加した。次に、中性亜リン酸エステルであるトリキ
シレニルフォスファイトを0.1wt%と、ベンゾトリ
アゾールを0.1wt%と、4,4−メチレンビス−t
−フェノールを0.05wt%加えてエーテル系の潤滑
油組成物を作成した。
【0130】本実施例で使用したエーテルは比較のため
のエーテルを除き、下記構造式で示される。 R1−(−O−R2−)n−R3 (式中、R1、R3は、水素または炭素原子数1から18
のアルキル基または炭素原子数6から18の1価芳香族
炭化水素基であり、R2は、炭素原子数1から18のア
ルキレン基または炭素原子数6から18の2価芳香族炭
化水素基であり、nは、1から5の整数である。)
【0131】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して10日
間連続動作を実施し、動作の状態により適合性を評価し
た。
【0132】この結果、繰り返し数が3のポリエチレン
グリコールを基油に用いた場合は、常温で24時間以内
に軸受けが停止した。解体して内容を確認したところ、
蒸発と摩耗が生じていた。上記構造式で表されるエーテ
ルの場合は、下記の式を満たしていれば使用に耐えるこ
とが判った。 38 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*繰
り返し数n+R3の炭素原子の数 ≧ 12
【0133】(R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数
*繰り返し数n+R3の炭素原子の数)の数が11以下
になると油の蒸発が起こり、動作中に消費電流が増大し
たり、摩耗を引き起こし停止してしまう現象が発生し
た。一方、(R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*
繰り返し数n+R3の炭素原子の数)の数が39以上に
なると蒸発や、摩耗は起こらなかったものの、全体的に
粘度が高く油を作成することができなかったり、特に温
度を低下させ0℃では使用に耐える状況で無くなってし
まった。(R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*繰
り返し数n+R3の炭素原子の数)の数が12以上38
以下の範囲にあれば、基油の蒸発もなく、摩耗も少なく
良好に動作した。
【0134】以上の結果から、エーテル油として使用可
能な基油の構造としては、下記の一般式において、 R1−(−O−R2−)n−R3 (式中、R1、R3は、水素、アルキル基または1価芳香
族炭化水素基であり、R2は、アルキレン基または2価
芳香族炭化水素基であり、nは、1から5の整数であ
る。) 38 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*繰
り返し数n+R3の炭素原子の数 ≧ 12 を満たすエーテル油であれば使用できることが判った。
【0135】(実施例14) 蒸発速度の測定実験。 実施例13で、潤滑油が蒸発して動作不良を発生した潤
滑油の蒸発量を90℃240時間で測定した。あわせ
て、動作不良が発生していない油の蒸発量を測定した。
この結果、蒸発による動作不良を発生した油の蒸発量は
134mg/cm2以上であった。一方、動作不良を発
生していない油の蒸発量は、132mg/cm2以下で
あった。以上の結果から、90℃240時間の蒸発量は
132mg/cm2以下である必要があることが判っ
た。
【0136】(実施例15)R1がフェニル基で、R2
フェニレン基で、R3が水素で、nが1であるエーテル
油(R1−(−O−R2−)n−R3)に、ポリメタクリレ
ート系化合物[100℃で測定した粘度が1550cS
tポリメタクリレート]を添加した。次に、中性亜リン
酸エステルであるトリキシレニルフォスファイトを0.
1wt%と、ベンゾトリアゾールを0.1wt%と、
4,4−メチレンビス−t−フェノールを0.05wt
%加えてエステル系の潤滑油組成物を作成した。全酸価
の調整は、有機酸を加えて行い、全酸価が0.03mg
KOH/g、0.1mgKOH/g、0.5mgKOH
/g、0.7mgKOH/g、1.0mgKOH/gの
潤滑油を作成した。作成した油を本出願人が提案してい
る特開2000−346058号公報、特開2000−
234617号公報、特願平11−191314号、特
願11−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して
10日間連続動作を実施し、動作の状態により適合性を
評価した。
【0137】この結果、全酸価が0.5mgKOH/g
以下の潤滑油の場合、いずれの場合も良好に動作した
が、0.7mgKOH/g以上の全酸価を有する油の場
合は、消費電流値が上昇し、使用に耐えるものではなか
った。以上の結果から、全酸価は0.5mgKOH/g
以下にする必要があることが判った。
【0138】(実施例16) 本発明の第3の潤滑油の基油の構造中の水酸基評価の実
施例。 R1が水素で、R2がフェニレン基で、R3がデシル基
で、nが1であるエーテル油(R1−(−O−R2−)n
−R3)、R1がフェニルで、R2がフェニレン基で、R3
が水素で、nが1であるエーテル油(R1−(−O−R2
−)n−R3)、R1がデシル基で、R2がフェニレン基
で、R3がエチル基で、nが3であるエーテル油(R1
(−O−R2−)n−R3)の3種を用意した。この基油
を45℃、湿度95%、1000時間保存した。この結
果、水酸基を有するR1が水素で、R2がフェニレン基
で、R3がデシル基で、nが1であるエーテル油(R1
(−O−R2−)n−R3)のエーテルは、重量が増えて
吸湿し、組成に変化があらわれた。以上のことから、基
油には水酸基を有していないことが必要であることが判
った。
【0139】(実施例17) 本発明の第3の潤滑油の粘度指数向上剤について。 R1がフェニルで、R2がフェニレン基で、R3が水素
で、nが2であるエーテル油(R1−(−O−R2−)n
−R3)と、R1がヘキシルで、R2がブチル基で、R3
水素で、nが3であるエーテル油(R1−(−O−R
2−)n−R3)に、粘度指数向上剤として、ポリアクリ
レート(中和価=0.1、100℃の動粘度850cS
t)、ポリメタクリレート(中和価=0.1、100℃
の動粘度850cSt)、ポリイソブチレン(100℃
の動粘度1000cSt)、ポリアルキルスチレン(ポ
リエチルスチレン)(100℃の動粘度600cS
t)、ポリエステル(ポリエチレンフマレート)(10
0℃の動粘度600cSt)、イソブチレンフマレート
(100℃の動粘度1000cSt)、スチレンマレエ
ートエステル(100℃の動粘度3000cSt)、酢
酸ビニルフマレートエステル(100℃の動粘度180
0cSt)、α−オレフィン(100℃の動粘度300
0cSt)をそれぞれ0wt%、0.01wt%、0.
5wt%、3wt%、5wt%、8wt%、10wt
%、15wt%添加した。次にトリオレイルフォスファ
イトを0.2wt%と、4,4’−メチレンビス(2,
6−ジ−t−ブチル)フェノールを0.1wt%添加し
て潤滑油を作成した。作成した潤滑油の全酸価は全て
0.5mgKOH/g以下であった。
【0140】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して−20
℃から100℃で動作させ、動作の状態により適合性を
評価した。この結果、いづれの場合も粘度指数向上剤を
添加しなかった場合は、−20℃と100℃の消費電流
の差が大きく不安定で使用に耐えなかった。0.01w
t%から10wt%の範囲で加えた場合はいづれの場合
も−20℃から100℃の範囲で良好に動作した。15
wt%以上添加した場合はいづれの場合も全体的に消費
電流が大きく、使用に耐えなかった。さらに、0.01
wt%から5wt%の範囲で添加した場合はいづれの場
合も−30℃から100℃の範囲で良好に動作した。
【0141】(実施例18) 本発明の第3の潤滑油の耐摩耗剤について。 基油に R1がフェニルで、R2がフェニレン基で、R3
が水素で、nが2であるエーテル油(R1−(−O−R2
−)n−R3)と、R1がヘキシルで、R2がブチル基で、
3が水素で、nが3であるエーテル油(R1−(−O−
2−)n−R3)を用い、粘度指数向上剤にポリメタク
リレート(中和価=0.1、100℃の動粘度850c
St)を0.2wt%、金属不活性剤にベンゾトリアゾ
ールを、酸化防止剤にジフェニルアミン誘導体を添加
し、これに耐摩耗剤として金属系耐摩耗剤(ジエチルチ
オリン酸亜鉛)、スルファイド系耐摩耗剤(ジステアリ
ルスルファイド)、中性リン酸エステル系耐摩耗剤(ト
リクレジルフォスフェート)、酸性リン酸エステル系耐
摩耗剤(ラウリルアシッドフォスフェート)、中性亜リ
ン酸エステル系耐摩耗剤(トリオレイルフォスファイ
ト)、酸性亜リン酸エステル系耐摩耗剤(ジラウリルハ
イドロゲンフォスファイト)をそれぞれ0から10wt
%の範囲で添加して潤滑油を得た。
【0142】作成した油を本出願人が提案している特開
2000−346058号公報、特開2000−234
617号公報、特願平11−191314号、特願11
−180446号に記載の動圧軸受けに搭載して10日
間動作させ、動作の状態により適合性を評価した。この
結果、中性亜リン酸エステル系耐摩耗剤、中性リン酸エ
ステル系耐摩耗剤を添加した場合には良好に動作した。
耐久後、摩耗の状態を観察したところ0.1wt%から
8wt%の範囲では摩耗粉はほとんどなかったが、金属
表面のきずの量が増えるにしたがい量は減っていた。8
wt%を超えても摩耗状態は8wt%の時よりも改善は
されなかった。その他の耐摩耗剤を添加していない場合
や、その他の耐摩耗剤を使用した場合はいづれの場合も
動作不良を発生した。特に変化が大きかったのは消費電
流で、飛躍的に大きくなり使用できなかった。
【0143】以上第1、第2、第3の潤滑油組成物につ
いて実施例を基に説明してきた。実施例で良好な第1、
第2、第3の潤滑油組成物を混合して精密部品である軸
受けを例にとって動作の確認を行った。この結果、第
1、第2、第3の潤滑油組成物と同様に、混合による潤
滑油の著しい劣化、ゲル化、固化、腐食等の変質は起こ
らず、良好に潤滑できた。また、第2の潤滑油組成物で
は、ポリスチレン、ポリカーボネート、PVC等の熱可
塑性プラスチック、IIR、EPDM、NBR、SBR
等のゴムに付着しても相溶性もなく安定で、取り扱い性
に特に問題はなかった。混合系においては、エステル油
である第1の潤滑油組成物に第2の潤滑油組成物を添加
することで、溶解性を制御することもできた。さらに、
本発明の第1、第2、第3の潤滑油組成物にフェライト
粉末40体積%を攪拌機を用いて分散したところ、磁性
流体を得ることができた。この磁性流体も、前記軸受け
の潤滑油として用いることができることを、本出願人が
提案している特開2000−346058号公報、特開
2000−234617号公報、特願平11−1913
14号、特願11−180446号に記載の動圧軸受け
に搭載して10日間動作させ、動作の状態により適合す
ることを確認した。
【0144】
【発明の効果】以上本発明によれば、第1の潤滑油組成
物として特定の構造のエステルを基油として、粘度指数
向上剤、耐摩耗剤を添加し、第2の潤滑油組成物として
特定の炭化水素油を基油として、粘度指数向上剤、耐摩
耗剤を添加し、第3の潤滑油組成物として特定の構造の
エーテルを基油として、粘度指数向上剤、耐摩耗剤を添
加したことで動圧軸受け等の精密部品を摩耗することな
く、消費電流を高くすることなしに動作させられるよう
になった。
【0145】また、前記の潤滑油組成物に、必要に応じ
て酸化防止剤、金属不活性剤を添加したので長期に渡っ
て動作を安定して行えるようになり、金属腐食やゲル化
も解決できた。この結果、−20℃から100℃まで動
作可能で、長期に渡って変質せず、しかも消費電流を抑
えることができ、精密部品および軸受けの摺動部に使用
して好適な潤滑油組成物、およびその組成物を用いた精
密部品や軸受けを提供することができた。
【0146】また、精密部品中や、作業時にプラスチッ
クやゴム等の有機材料を使用した場合(材料に油がしみ
こむ現象が起こる)でも良好に使用できる潤滑油組成物
を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 107/34 C10M 107/34 129/10 129/10 133/06 133/06 133/38 133/38 137/02 137/02 137/04 137/04 143/00 143/00 143/06 143/06 143/10 143/10 145/14 145/14 145/16 145/16 145/22 145/22 F16C 33/10 F16C 33/10 Z // C10N 20:00 C10N 20:00 A Z 20:02 20:02 20:06 20:06 Z 30:00 30:00 Z 30:02 30:02 30:06 30:06 30:10 30:10 30:12 30:12 30:14 30:14 40:02 40:02 40:06 40:06 Fターム(参考) 3J011 AA06 CA02 JA02 MA22 4H104 BA07A BB05C BB33A BB34A BB42A BB44A BE07C BE26C BH02C BH03C CA01A CA01C CA04C CA07C CB08C CB09C CB14A EA02Z EA04Z EA08C EA15C EA22Z EB05 EB08 EB09 EB11 LA01 LA03 LA05 LA06 LA07 PA01 PA04

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともジエステル(A1)または/
    およびポリオールエステル(A2)からなる基油の他
    に、少なくとも粘度指数向上剤(B)0.01wt%か
    ら10wt%および耐摩耗剤(C)0.1wt%から8
    wt%を含有してなることを特徴とする潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 前記ジエステル(A1)が下記の構造式
    と条件を満たしていることを特徴とする請求項1に記載
    の潤滑油組成物。 R1−(−O−(C=O)−R2−(C=O)−O−)−
    3 (R1とR3は、アルキル基を示し、R2はアルキレン基
    を示す。) 33 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数+R
    3の炭素原子の数 ≧23 かつ R2の炭素原子の数 ≧ 4
  3. 【請求項3】 前記ポリオールエステル(A2)が以下
    の条件のいづれか1つを満たしていることを特徴とする
    請求項1に記載の潤滑油組成物。ネオペンチルグリコー
    ルと、脂肪酸(1塩基酸)とから得られるエステルで、
    結合したアルキル基の炭素原子の数の合計が25以上4
    0以下のポリオールエステル。トリメチロールプロパン
    と、脂肪酸(1塩基酸)とから得られるエステルで、結
    合したアルキル基の炭素原子の数の合計が12以上35
    以下のポリオールエステル。ペンタエリスリトールと、
    脂肪酸(1塩基酸)とから得られるエステルで、結合し
    たアルキル基の炭素原子の数の合計が8以上20以下の
    ポリオールエステル。
  4. 【請求項4】 前記潤滑油組成物の90℃で240時間
    放置したときの蒸発速度が132mg/cm2以下で全
    酸価が0.5mgKOH/g以下であることを特徴とす
    る請求項1に記載の潤滑油組成物。
  5. 【請求項5】 前記ジエステル(A1)またはポリオー
    ルエステル(A2)が、分子末端に水酸基(カルボキシ
    ル基のOH基も含む)を末端基に有していないことを特
    徴とする請求項1から請求項3のいづれかに記載の潤滑
    油組成物。
  6. 【請求項6】 前記粘度指数向上剤(B)が、ポリアク
    リレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポ
    リアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフマ
    レート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフマ
    レートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選ば
    れることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  7. 【請求項7】 前記潤滑油組成物の−20℃から100
    ℃における動粘度が3cSt以上750cSt以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  8. 【請求項8】 前記耐摩耗剤(C)が、中性リン酸エス
    テルおよび/または中性亜リン酸エステルであることを
    特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  9. 【請求項9】 さらに、金属不活性剤(D)を含有して
    いることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  10. 【請求項10】 前記金属不活性剤(D)が、ベンゾト
    リアゾールまたはその誘導体であることを特徴とする請
    求項9に記載の潤滑油組成物。
  11. 【請求項11】 さらに、酸化防止剤(E)を含有して
    いることを特徴とする請求項1または請求項6に記載の
    潤滑油組成物。
  12. 【請求項12】 前記酸化防止剤(E)が、フェノール
    系酸化防止剤および/またはアミン系酸化防止剤である
    ことを特徴とする請求項11に記載の潤滑油組成物。
  13. 【請求項13】 前記アミン系酸化防止剤が、ジフェニ
    ルアミン誘導体であることを特徴とする請求項12に記
    載の潤滑油組成物。
  14. 【請求項14】 前記フェノール系酸化防止剤が、2,
    6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−ト
    リ−t−ブチルフェノールまたは、4,4’−メチレン
    ビス(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールであること
    を特徴とする請求項12に記載の潤滑油組成物。
  15. 【請求項15】 さらに磁性粉を含有していることを特
    徴とする請求項1、請求項9、または請求項11のいづ
    れかに記載の潤滑油組成物。
  16. 【請求項16】 100℃の動粘度が3cSt以上のパ
    ラフィン系炭化水素油(F)からなる基油の他に、少な
    くとも粘度指数向上剤(B)0.01wt%から10w
    t%および耐摩耗剤(C)0.1wt%から8wt%を
    含有してなることを特徴とする潤滑油組成物。
  17. 【請求項17】 前記潤滑油組成物の90℃で240時
    間放置したときの蒸発速度が132mg/cm2以下で
    全酸価が0.5mgKOH/g以下であることを特徴と
    する請求項16に記載の潤滑油組成物。
  18. 【請求項18】 前記粘度指数向上剤(B)が、ポリア
    クリレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、
    ポリアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフ
    マレート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフ
    マレートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選
    ばれることを特徴とする請求項16に記載の潤滑油組成
    物。
  19. 【請求項19】 前記潤滑油組成物の−20℃から10
    0℃における動粘度が3cSt以上750cSt以下で
    あることを特徴とする請求項16に記載の潤滑油組成
    物。
  20. 【請求項20】 前記耐摩耗剤(C)が、中性リン酸エ
    ステルおよび/または中性亜リン酸エステルであること
    を特徴とする請求項16に記載の潤滑油組成物。
  21. 【請求項21】 さらに、金属不活性剤(D)を含有し
    ていることを特徴とする請求項16に記載の潤滑油組成
    物。
  22. 【請求項22】 前記金属不活性剤(D)が、ベンゾト
    リアゾールまたはその誘導体であることを特徴とする請
    求項21に記載の潤滑油組成物。
  23. 【請求項23】 さらに、酸化防止剤(E)を含有して
    いることを特徴とする請求項16または請求項21に記
    載の潤滑油組成物。
  24. 【請求項24】 前記酸化防止剤(E)が、フェノール
    系酸化防止剤および/またはアミン系酸化防止剤である
    ことを特徴とする請求項23に記載の潤滑油組成物。
  25. 【請求項25】 前記アミン系酸化防止剤が、ジフェニ
    ルアミン誘導体であることを特徴とする請求項24に記
    載の潤滑油組成物。
  26. 【請求項26】 前記フェノール系酸化防止剤が、2,
    6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−ト
    リ−t−ブチルフェノールまたは、4,4’−メチレン
    ビス(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールであること
    を特徴とする請求項24に記載の潤滑油組成物。
  27. 【請求項27】 さらに磁性粉を含有していることを特
    徴とする請求項16、請求項21、または請求項23の
    いづれかに記載の潤滑油組成物。
  28. 【請求項28】 100℃の動粘度が3cSt以上のエ
    ーテル油(G)からなる基油の他に、少なくとも粘度指
    数向上剤(B)0.01wt%から10wt%および耐
    摩耗剤(C)0.1wt%から8wt%を含有してなる
    ことを特徴とする潤滑油組成物。
  29. 【請求項29】 前記エーテル油(G)が、下記一般式 R1−(−O−R2−)n−R3 (式中、R1、R3は、水素、アルキル基または1価芳香
    族炭化水素基であり、R2は、アルキレン基または2価
    芳香族炭化水素基であり、nは、整数である。) 38 ≧ R1の炭素原子の数+R2の炭素原子の数*繰
    り返し数n+R3の炭素原子の数 ≧ 12 を満たすエーテル油であることを特徴とする請求項28
    に記載の潤滑油組成物。
  30. 【請求項30】 前記潤滑油組成物の90℃で240時
    間放置したときの蒸発速度が132mg/cm2以下で
    全酸価が0.5mgKOH/g以下であることを特徴と
    する請求項28に記載の潤滑油組成物。
  31. 【請求項31】 前記粘度指数向上剤(B)が、ポリア
    クリレート、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、
    ポリアルキルスチレン、ポリエステル、イソブチレンフ
    マレート、スチレンマレエートエステル、酢酸ビニルフ
    マレートエステルおよびα−オレフィン共重合体から選
    ばれることを特徴とする請求項28に記載の潤滑油組成
    物。
  32. 【請求項32】 前記潤滑油組成物の−20℃から10
    0℃における動粘度が3cSt以上750cSt以下で
    あることを特徴とする請求項28に記載の潤滑油組成
    物。
  33. 【請求項33】 前記耐摩耗剤(C)が、中性リン酸エ
    ステルおよび/または中性亜リン酸エステルであること
    を特徴とする請求項28に記載の潤滑油組成物。
  34. 【請求項34】 さらに、金属不活性剤(D)を含有し
    ていることを特徴とする請求項28に記載の潤滑油組成
    物。
  35. 【請求項35】 前記金属不活性剤(D)が、ベンゾト
    リアゾールまたはその誘導体であることを特徴とする請
    求項34に記載の潤滑油組成物。
  36. 【請求項36】 さらに、酸化防止剤(E)を含有して
    いることを特徴とする請求項28または請求項34に記
    載の潤滑油組成物。
  37. 【請求項37】 前記酸化防止剤(E)が、フェノール
    系酸化防止剤および/またはアミン系酸化防止剤である
    ことを特徴とする請求項36に記載の潤滑油組成物。
  38. 【請求項38】 前記アミン系酸化防止剤が、ジフェニ
    ルアミン誘導体であることを特徴とする請求項37に記
    載の潤滑油組成物。
  39. 【請求項39】 前記フェノール系酸化防止剤が、2,
    6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−ト
    リ−t−ブチルフェノールまたは、4,4’−メチレン
    ビス(2,6−ジ−t−ブチル)フェノールであること
    を特徴とする請求項37に記載の潤滑油組成物。
  40. 【請求項40】 さらに磁性粉を含有していることを特
    徴とする請求項28、請求項34、または請求項36の
    いづれかに記載の潤滑油組成物。
  41. 【請求項41】 請求項1から請求項40のいづれかに
    記載の潤滑油組成物を少なくとも2種以上混合したこと
    を特徴とする潤滑油組成物。
  42. 【請求項42】 軸受けの摺動部に用いられることを特
    徴とする請求項1から請求項41のいづれかに記載の潤
    滑油組成物。
  43. 【請求項43】 請求項1から請求項41のいづれかに
    記載の潤滑油組成物からなる郡から選ばれる少なくとも
    1種の潤滑油組成物が摺動部に用いられることを特徴と
    する精密部品。
  44. 【請求項44】 請求項1から請求項41のいづれかに
    記載の潤滑油組成物からなる郡から選ばれる少なくとも
    1種の潤滑油組成物が摺動部に用いられることを特徴と
    する軸受け。
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