JP2002348555A - 工程シート付ラベルシート及びその製造方法 - Google Patents

工程シート付ラベルシート及びその製造方法

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JP2002348555A JP2001155706A JP2001155706A JP2002348555A JP 2002348555 A JP2002348555 A JP 2002348555A JP 2001155706 A JP2001155706 A JP 2001155706A JP 2001155706 A JP2001155706 A JP 2001155706A JP 2002348555 A JP2002348555 A JP 2002348555A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一つのシートから、特にオンデマンド方式で印
刷された単数又は複数の同一又は異なる剥離シート付ラ
ベルを取り出すことができる工程シート付ラベルシート
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】表面に印刷が施された基材シートの裏面
に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着層及び工程シート
が順次積層され、かつ該基材シート表面から、ラベル切
抜き用の切込みを、その先端が少なくとも擬似接着層中
に達するように設けてなる工程シート付ラベルシート、
及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工程シート付ラベ
ルシート及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、
本発明は一つのシートから、特にオンデマンド方式で印
刷された単数又は複数の同一又は異なる剥離シート付ラ
ベルを取り出すことができる工程シート付ラベルシー
ト、及びこのものを効率よく製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、剥離シート付きのラベルやステッ
カーなどの単体を生産する場合、例えば裏面に粘着剤層
及び剥離シートが設けられた基材シートの表面に、オフ
セット印刷やグラビア印刷、その他各種の方式による印
刷を施したのち、所望形状に打抜く方法が用いられてい
る。そして、この打抜き加工においては、所望形状の切
断刃が必要であるために、求められるラベル形状の切断
刃を個別に製造しなければならず、切断刃の製作に多大
の費用を要するという問題があった。近年、コンピュー
タ利用技術の普及により、コンピュータにより作成した
文字や画像を各種のプリンターを用いてプリントアウト
することが頻繁に行われるようになってきた。それに伴
い、熱転写方式やインクジェット方式などにより、基材
シート表面に、オンデマンド印刷を施した印刷物が、様
々な用途に用いられ始めている。この場合、印刷が施さ
れた基材シートは所望形状に打抜かれ様々な用途、例え
ばステッカーやラベル類、公告などのディスプレイ分野
などで用いられる。しかしながら、剥離シート付のステ
ッカーやラベル類を打抜き法で作製する場合、前述のよ
うに所望形状の切断刃を必要とし、多大の設備費を要
し、製造コストが高くつくのを免れないという問題があ
った。一方、ラベル類の分野においては、一つのシート
から、単数又は複数の同一又は異なる種類の剥離シート
付ラベルを取り出すことができるラベルシートが利便性
の面から望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、所望形状の切断刃を用いることなく、剥
離シート付ラベルを作製でき、また一つのシートから、
特にオンデマンド方式で印刷された単数又は複数の同一
又は異なる剥離シート付ラベルを取り出すことができ
る、安価なラベルシートを提供することを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基材シートの
片面に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着層及び工程シ
ートが順次設けられた積層シートを用い、その基材シー
ト表面に印刷を施すと共に、可動刃を用いて、先端が少
なくとも擬似接着層中に達するようにラベル切抜き用の
切込みを設けることにより、その目的を達成し得ること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、(1)表面に印刷が施された
基材シートの裏面に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着
層及び工程シートが順次積層され、かつ該基材シート表
面から、ラベル切抜き用の切込みを、その先端が少なく
とも擬似接着層中に達するように設けてなる工程シート
付ラベルシート、(2)粘着剤層と剥離シート間、剥離
シートと擬似接着層間及び擬似接着層と工程シート間の
剥離強度の中で、擬似接着層と工程シート間の剥離強度
が最も小さい第1項記載の工程シート付ラベルシート、
(3)印刷が、オンデマンド方式による印刷である第1
項又は第2項記載の工程シート付ラベルシート、(4)
印刷を熱転写方式又はインクジェット方式で行う第1
項、第2項又は第3項記載の工程シート付ラベルシー
ト、(5)印刷可能な表面を有する基材シートの反対側
の面に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着層及び工程シ
ートを順次設けてなる積層シートを用い、次いで該積層
シートにおける前記基材シート表面に、印刷を施すと共
に、前記基材シート表面から先端が少なくとも擬似接着
層中に達するようにラベル切抜き用の切込みを設けるこ
とを特徴とする工程シート付ラベルシートの製造方法、
及び(6)ラベル切抜き用の切込みを可動刃によって設
ける第5項記載の工程シート付ラベルシートの製造方
法、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の工程シート付ラベルシー
トは、基材シートの裏面に粘着剤層、剥離シート、擬似
接着層及び工程シートが順次設けられた積層シートにお
いて、前記基材シートの表面に、単数又は複数の同一又
は異なる印刷が施されると共に、各ラベル切抜き用の切
込みが、その先端が少なくとも擬似接着層中に達するよ
うに設けられている。そして、粘着剤層と剥離シート
間、剥離シートと擬似接着層間及び擬似接着層と工程シ
ート間の剥離強度の中で、擬似接着層と工程シート間の
剥離強度を最も小さくすることができ、したがって、ラ
ベルを手で剥がすと、擬似接着層と工程シート間で剥離
が可能となり、剥離シート付のラベルを容易に取り出す
ことができる。また、このラベルの剥離シートの裏面に
付着する擬似接着層は、実質上粘着性を有していない。
本発明のラベルシートにおける基材シート表面の印刷に
ついては、オンデマンド方式の適用が有利な印刷方法が
好ましく用いられる。このような印刷方法としては、例
えば熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式な
どがあるが、これらの中で、特に熱転写方式及びインク
ジェット方式が好適である。このような構成の工程シー
ト付ラベルシートは、本発明によれば、以下に示す方法
によって製造することができる。本発明の工程シート付
ラベルシートの製造方法においては、まず、印刷可能な
表面を有する基材シートの反対側の面に、粘着剤層、剥
離シート、擬似接着層及び工程シートを順次設けてなる
積層シートを用意し、次いで該積層シートにおける前記
基材シート表面に、単数又は複数の同一又は異なる印刷
を施すと共に、先端が少なくとも擬似接着層中に達する
ように各ラベル切抜き用の切込みを設ける。本発明にお
いては、基材シートとして印刷可能な表面を有するシー
トが用いられる。このようなものとしては、例えば紙、
合成紙、プラスチックシート、金属箔などの中から、状
況に応じて適宜選択して用いることができる。ここで、
紙基材としては、例えば上質紙、アート紙、コート紙、
クラフト紙、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可
塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などが挙げられ
る。合成紙は、熱可塑性樹脂と無機充填剤との組合わせ
により表層を紙化したものであって、印刷性に優れてい
る。この熱可塑性樹脂合成紙としては、ポリオレフィン
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
ポリエステル系樹脂合成紙などを用いることができる。
一方、プラスチックシートとしては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、各種オレフィン系共重合体などの
ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂及びこ
れらの樹脂の混合物又は積層物からなるシートを挙げる
ことができる。これらのプラスチックシートは、印刷性
を付与するために、印刷される面に所望により、各印刷
方式に対応するインク受理層を形成したシートであって
もよいし、多孔質のシートであってもよい。
【0006】また、これらプラスチックシートは、その
上に設けられる印刷層やインク受理層などの層との密着
性を向上させるために、所望により酸化法や凹凸化法な
どの表面処理を施すことができる。上記酸化法として
は、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火
炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げ
られ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト
法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法
は基材シートの種類に応じて適宜選ばれるが、一般には
コロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ま
しく用いられる。また、プライマー処理を施すこともで
きる。金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔などが挙
げられる。本発明においては、この基材シートの厚さ
は、得られるラベルの用途に応じて適宜選定されるが、
通常20〜500μm、好ましくは30〜200μmの
範囲である。本発明においては、前記基材シートの印刷
可能な表面とは反対側の面(以下、基材シートの裏面と
称す。)に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着層及び工
程シートが順次積層される。上記粘着剤層を構成する粘
着剤としては、特に制限はなく、従来ラベルの粘着剤と
して慣用されているものの中から、任意のものを適宜選
択して用いることができる。例えばアクリル系粘着剤、
ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘
着剤及びポリエステル系粘着剤などを用いることができ
るが、これらの中で、一般的にはアクリル系粘着剤、及
びゴム系粘着剤がよく用いられる。前記アクリル系粘着
剤としては、主成分として、例えばアクリル酸エステル
単独重合体、アクリル酸エステル単位2種以上を含む共
重合体及びアクリル酸エステルと他の官能性単量体との
共重合体の中から選ばれた少なくとも1種を含有するも
のが用いられる。該アクリル酸エステルとしては、例え
ば(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリ
ル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエ
ステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メ
タ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸
ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステルな
どが挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステルなどのヒド
ロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、ジメ
チル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量
体、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸基含有単量体
などが挙げられる。前記ゴム系粘着剤としては、主成分
として、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイ
ソブチレン、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体などの中から選ばれた少な
くとも1種を含有するものが用いられる。
【0007】これらの粘着剤には、所望に応じて粘着付
与剤、酸化防止剤、充填剤などを配合することができ
る。これらの粘着剤は、前記基材シートの裏面に直接塗
布して粘着剤層を設けてもよいし、剥離シート上に粘着
剤を塗布して粘着剤層を設けたのち、これを基材シート
裏面に貼付し、該粘着剤層を転写してもよい。この粘着
剤層の厚みは、通常5〜100μm、好ましくは10〜
60μm程度である。上記剥離シートとしては、例えば
グラシン紙、コート紙、上質紙などの紙基材、これらの
紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネート
したラミネート紙、あるいはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンや
ポリエチレンなどのポリオレフィンフィルムなどのプラ
スチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗
布したものなどが挙げられる、この剥離シートの厚さに
ついては特に制限はないが、通常20〜150μm程度
である。次に、上記擬似接着層は、剥離シートと工程シ
ートのいずれにも接着し、基材シートと粘着剤層と剥離
シートと擬似接着層と工程シートとが一体化した積層シ
ートを与えると共に、剥離シート付基材シートを工程シ
ートから手で剥離することが可能な機能を有する層であ
る。そして、工程シートと剥離シート付基材シートを剥
離した場合該擬似接着層は工程シート又は剥離シートあ
るいはその両方に付着してもよいが、本発明において
は、剥離シートに擬似接着層を付着させる方法が好まし
く用いられる。そして剥離後の該擬似接着層は、実質上
粘着性を有しないことが肝要である。本発明における擬
似接着層を構成する接着剤は、前記機能を有するもので
あればよく、特に制限されず、従来公知の接着剤の中か
ら、適宜選択して用いることができる。
【0008】このような擬似接着層としては、例えばエ
チレン−アクリル系共重合体樹脂、スチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、
ポリウレタン系樹脂、アクリル酸エステル共重合体樹
脂、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体樹脂、天然ゴム系樹脂及び塩
化ビニリデン系樹脂などの中から選ばれた少なくとも1
種の接着剤を含む層を挙げることができる。また、必要
により、上記接着剤に酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カル
シウム、カオリン、アルミナ、デンプン、シリカなどの
充填剤を配合してもよい。このような接着剤を用いて擬
似接着層を形成するには、例えば該接着剤及び必要によ
り用いられる充填剤を含むものを押出機により加熱溶融
してフィルム状に押出し、このフィルムの片面に前記剥
離シートを接触させると共に、他方の面に工程シートの
表面又は後述する工程シートの離型層の表面を接触さ
せ、基材シートと工程シートを貼合する方法、あるいは
前記接着剤及び必要により用いられる充填剤を含む有機
溶剤溶液、水性エマルジョン、水性溶液などを調製し、
公知の方法により剥離シートあるいは工程シートの表面
又は工程シートの離型層の上に塗工し、乾燥処理するこ
とにより、所望の擬似接着層を形成することができる。
後者の場合、基材シートと工程シートとの貼合は加圧圧
着又は加熱圧着により行われる。本発明におけるこの擬
似接着層の厚さは、通常1〜100μm、好ましくは5
〜50μmの範囲で選定される。本発明の方法において
用いられる工程シートの材質としては特に制限はなく、
例えば紙類やプラスチックシートなどが用いられる。こ
こで、紙類としては、上質紙、アート紙、コート紙、ク
ラフト紙、ラミネート紙などが挙げられ、一方、プラス
チックシートとしては、例えば前記基材シートにおける
プラスチックシートの説明において例示したものと同じ
ものを挙げることができるが、クッション性などの点で
紙類が好ましい。この工程シートの厚さは、通常15〜
500μm、好ましくは50〜300μmの範囲で選定
される。
【0009】この工程シートには、前記擬似接着層と接
する側の面に、所望により離型層を設けることができ
る。この離型層を形成する材料としては、例えばオレフ
ィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン樹脂、
フッ素樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。また、
該離型層には、必要に応じ、シリカ、クレー、炭酸カル
シウム、酸化チタン、酸化亜鉛などのフィラーを添加し
てもよい。この離型層を工程シート上に設ける方法とし
ては特に制限はなく、前記樹脂成分及び必要により添加
されるフィラーを含むものを熱溶融してフィルム状に押
出し、工程シート表面に設ける方法、又は適当な溶媒中
に、前記樹脂成分及び所望により用いられるフィラーを
含む塗工液を調製し、従来公知の方法により工程シート
表面に塗布し、乾燥処理する方法などを用いることがで
きる。この離型層の厚さは、通常0.1〜30μmの範
囲である。本発明の方法においては、このようにして作
製された積層シートにおける基材シートの表面に、印刷
を施すと共に、基材シート表面から各ラベル切抜き用の
切込みを、その先端が少なくとも擬似接着層中に達する
ように設ける。印刷操作と切込みを設ける操作の順序に
ついては特に制限はなく、いずれを先に行ってもよい
が、通常、印刷を施したのち、切込みを設ける方法が用
いられる。本発明の方法は、オンデマンド方式の印刷に
適しているので、印刷方法としては、前述したようにこ
のオンデマンド方式に有利な方法、例えば熱転写方式、
インクジェット方式、電子写真方式などを挙げることが
できるが、特に熱転写方式及びインクジェット方式が好
適である。本発明の方法においては、通常、このように
して文字や図柄を印刷したのち、各ラベル切抜き用の切
込みを設けるが、この切込みは、可動刃を用いて、その
先端が少なくとも擬似接着層中に達するように設けるこ
とが必要である。一般的には、切込みを設けるのに使用
する刃の先端部が、工程シートに接する程度に行われ
る。このように、印刷された各個別ラベルを可動刃によ
り、所望形状に切込みを設けることができる。この印刷
や切込みを設ける操作は、コンピュータを操作すること
によって行うことができる。前記印刷及び切込みを施す
操作は、印刷機構とカッティング機構の両方を備えた装
置を用いて行ってもよいし、印刷機構を備えた装置と、
カッティング機構を備えた装置を別々に用いて行っても
よい。またこの印刷層上に、耐擦過性、耐傷付き性、耐
水性、耐候性及び耐汚染性などを付与する目的で、従来
公知の各種透明保護層を設けることができる。このよう
にして、工程シート付ラベルシートが得られる。このラ
ベルシートにおいては、各ラベルは、剥離シートが付着
した状態で工程シートから容易に剥離することができ
る。工程シートから剥離した各ラベルを使用する場合に
は、剥離シートを剥がし、粘着剤層を介して被着体に貼
付すればよい。図1は、本発明の工程シート付ラベルシ
ートの1例の断面図である。工程シート付ラベルシート
10は、表面に印刷層7を有し、かつ裏面に粘着剤層2
及び剥離シート3が設けられた基材シート1と、表面に
離型層5を有する離型処理された工程シート6とが、擬
似接着層4を介して貼合され、一体化された積層構造を
有すると共に、基材シート1の表面から、先端が工程シ
ート6の一部に貫入した切込み8が設けられている。こ
の工程シート付ラベルシート10において、各ラベルを
手で剥がすと、裏面に剥離シートを有するラベルが、工
程シート6の離型処理面(離型層5の表面)と擬似接着
層4との界面で容易に剥離する。
【0010】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 基材シートとして厚さ200μmのコート紙[リンテッ
ク(株)製、商品名「印字上手」]、剥離シートとして厚
さ95μmの剥離紙[リンテック(株)製、商品名「8L
KY」]、及び工程シートとして、厚さ160μmの上
質紙[日本製紙(株)製、商品名「EV−A125」]を
用いた。まず、剥離シートの剥離処理面にアクリル系粘
着剤[リンテック(株)製、商品名「PA−T1」]を、
ロールナイフコーターを用いて、乾燥塗膜の厚さが30
μmになるように塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成し
た。次に、基材シートである厚さ200μmの上記コー
ト紙の片面に、上記剥離シートを該粘着剤層を介して貼
り合わせた。一方、工程シートである厚さ160μmの
上記上質紙の片面に、スチレン系樹脂[昭栄化学工業社
製、商品名:エスゾール]をロールコーティング法によ
り、コーティングして、厚さ2μmの離型層を形成し
た。次いで、低密度ポリエチレン樹脂[日本ポリオレフ
ィン(株)製、商品名:L182]を押出機により加熱溶
融して、上記基材シートに設けられた剥離シートと上記
工程シートの剥離層間にフィルム状に押出し、厚さ20
μmの擬似接着層を形成させると共に、上記基材シート
と工程シートを、この擬似接着層を介して貼合し、積層
シートを作製した。次に、この積層シートにおける基材
シート表面に、熱転写方式による印刷機構とカッティン
グ機構を備えた装置[ローランドディー.ジー.(株)
製、商品名「Color CAMM PRO Mode
l PC−600」]を用いて複数のラベル用印刷を施
したのち、各ラベル切抜き用の切込みを、その先端が工
程シートの一部に貫入する程度に設け、図1に示す構成
の工程シート付ラベルシートを作製した。この工程シー
ト付ラベルシートの各ラベルを手で剥がすと、擬似接着
層と離型層間で、極めて容易に剥離し、剥離シート付ラ
ベルを取り出すことができた。なお、剥離シートの裏面
は、全く粘着性を有していなかった。 実施例2 実施例1と同様にして積層シートを作製した。次に、こ
の積層シートにおける基材シート表面に、インクジェッ
ト方式による印刷機構とカッティング機構を備えた装置
[ローランドディー.ジー.(株)製、商品名「CAMM
JET Model CJ−500」]を用いて複数の
ラベル用印刷を施したのち、各ラベル切抜き用の切込み
を、その先端が工程シートの一部に貫入する程度に設
け、図1に示す構成の工程シート付集合ラベルシートを
作製した。この工程シート付ラベルシートの各ラベルを
手で剥がすと、擬似接着層と離型層間で、極めて容易に
剥離し、剥離シート付ラベルを取り出すことができた。
なお、剥離シートの裏面は、全く粘着性を有していなか
った。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、所望形状の切断刃を用
いることなく、剥離シート付ラベルを作製することがで
き、また、一つのシートから、特にオンデマンド方式で
印刷された単数又は複数の同一又は異なる剥離シート付
ラベルを取り出すことができる、安価な工程シート付ラ
ベルシートを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の工程シート付ラベルシートの
1例の断面図である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 粘着剤層 3 剥離シート 4 擬似接着層 5 離型層 6 工程シート 7 印刷層 8 切込み 10 工程シート付ラベルシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/00 G09F 3/10 H 3/10 B41M 5/26 H (72)発明者 内山 茂生 静岡県浜松市新都田1丁目6番4号 ロー ランドディー.ジー.株式会社内 Fターム(参考) 2H086 BA01 BA12 BA24 2H111 AA01 AA26 BA08 BA09 BA63 DA00 3E075 AA04 BA83 CA02 DB17 GA02 4J004 AA05 AA07 AA10 CA01 CA02 CA08 CB02 CB03 CC04 CC06 CD08 CD09 CE01 FA01 4J040 CA011 CA041 CA091 DA021 DA101 DB041 DC071 DE021 DF041 DF051 DM011 ED001 ED031 EF001 KA42 MA02 MA10 MA11 NA05 PA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に印刷が施された基材シートの裏面
    に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着層及び工程シート
    が順次積層され、かつ該基材シート表面から、ラベル切
    抜き用の切込みを、その先端が少なくとも擬似接着層中
    に達するように設けてなる工程シート付ラベルシート。
  2. 【請求項2】粘着剤層と剥離シート間、剥離シートと擬
    似接着層間及び擬似接着層と工程シート間の剥離強度の
    中で、擬似接着層と工程シート間の剥離強度が最も小さ
    い請求項1記載の工程シート付ラベルシート。
  3. 【請求項3】印刷が、オンデマンド方式による印刷であ
    る請求項1又は2記載の工程シート付ラベルシート。
  4. 【請求項4】印刷を熱転写方式又はインクジェット方式
    で行う請求項1、2又は3記載の工程シート付ラベルシ
    ート。
  5. 【請求項5】印刷可能な表面を有する基材シートの反対
    側の面に、粘着剤層、剥離シート、擬似接着層及び工程
    シートを順次設けてなる積層シートを用い、次いで該積
    層シートにおける前記基材シート表面に、印刷を施すと
    共に、前記基材シート表面から先端が少なくとも擬似接
    着層中に達するようにラベル切抜き用の切込みを設ける
    ことを特徴とする工程シート付ラベルシートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】ラベル切抜き用の切込みを可動刃によって
    設ける請求項5記載の工程シート付ラベルシートの製造
    方法。
JP2001155706A 2001-05-24 2001-05-24 工程シート付ラベルシート及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4849738B2 (ja)

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