JP2002348536A - 防汚塗料組成物及びその塗膜 - Google Patents

防汚塗料組成物及びその塗膜

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良二 浜出
Akio Harada
昭夫 原田
Naoki Yamamori
直樹 山盛
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水と接触する構造物に好適に適用でき、塗布
後水中において、水中生物等の付着を長期間防止し、汚
損の進行を抑制することができる防汚塗料組成物及びそ
れを硬化させることにより形成される防汚塗膜を提供す
る。 【解決手段】 (A)アゾ基及び複数のポリシロキサン
鎖を含むシリコーンマクロ開始剤の存在下、少なくとも
1種のエチレン性不飽和単量体を重合して得られるシリ
コーン−ビニルブロック重合体と、(B)室温硬化型シ
リコーンゴムとを含有する防汚塗料組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防汚塗料組成物、
更に詳しくは、シリコーン−ビニルブロック重合体と、
室温硬化型シリコーンゴムとを含有する防汚塗料組成物
及びそれを硬化させることにより形成される防汚塗膜に
関する。
【0002】
【従来の技術】海水導入管、洋上構築物、船舶、発電所
の取水路等のような水と接触する構造物は、時間の経過
とともに水中生物等の付着によって汚損されるのが一般
的である。そこで、これら生物による汚損を防止するた
め防汚塗料が広く使用されているが、通常これら防汚塗
料には、防汚剤(有機化合物、重金属化合物等)が配合
されている。
【0003】しかしながら、これら防汚剤は、水中生物
のみならず、人体等にも毒性を発揮するため、環境汚
染、公衆衛生上問題があるものである。また、これら防
汚剤は、塗膜から溶出することによって初めて効果を発
揮するものであるため、溶出し終われば効果を失い、効
果の持続性の点でも問題を有するものである。
【0004】このため、これら防汚剤の毒性にたよるこ
となく生物付着を抑制する防汚塗料としてビヒクルにシ
リコーンゴムを用いた塗料が各種提案されている。これ
らはシリコーンゴム塗膜の撥水性を利用し生物付着を防
止しようとするもので、防汚剤の配合を要せず無毒性で
あるため極めて興味深いものであるが、実際には海水に
浸漬された際に極めて早い時間にバクテリア等の海水微
生物の攻撃を受けることにより撥水性を失い、その後は
急激に生物付着による汚損が進行する。そこで、防汚効
果の持続性を保持するため、例えば、加硫シリコーンゴ
ムに流動パラフィンのようなシリコーンや金属を含まな
い有機化合物を含有させること(特開昭53−7998
0号);シリコーンゴムに分子量2000〜30000
程度のシリコーン油を含有させること(特公昭56−2
6272号);シリコーンゴムにワセリンのような石油
溜分の低臨界表面張力物質を加えること(特公昭60−
3433号);シリコーンゴムに種々の熱可塑性樹脂あ
るいはポリビニルブチラール樹脂を配合する(特開昭5
4−26826号、特公昭57−16868号)等の各
種提案がなされているが、これらは、シリコーンゴム単
独の場合に比し幾分かの持続性を改善したものにすぎ
ず、半年〜1年乃至はそれ以上といった長期にわたり有
効なものは見出されていない。
【0005】そこで、特開平1−201377号公報に
は、分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリ
シロキサンと、特定構造で表されるシラン等を主成分と
する室温硬化型シリコーンゴム及び特定構造で表される
シリコーン含有アクリル単量体及び所望により該単量体
と共重合可能なビニル系単量体との重合で得られる重合
体を含有する防汚塗料用樹脂組成物が開示されている。
これは、室温硬化型シリコーンゴムのみでは、長期間の
生物付着防止効果を発揮することが望めないが、シリコ
ーン含有アクリル単量体等の重合で得られる重合体を配
合することにより、生物付着防止効果を改善したもので
ある。
【0006】また、特開平8−104831号公報に
は、分子内にポリオキシセグメント及びポリオルガノシ
ロキサンセグメントをそれぞれ少なくとも2セグメント
含んでいる特定分子量のセグメント化ポリマーと、湿気
硬化型シリコーンゴム及び/又は特定分子量のエチレン
性不飽和モノマー重合体とを含む防汚塗料組成物が開示
されている。これは、セグメント化ポリマーの効果によ
って、塗膜表面にポリオキシエチレン鎖が配向して親水
性となり、更に、塗膜形成成分としての湿気硬化型シリ
コーンゴム及び/又はエチレン性不飽和モノマー重合体
によって、塗膜自体が強固かつ耐水性に優れたものとな
るため、水中生物等の付着を防止し、汚損の進行を抑制
したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水と接触す
る構造物に好適に適用でき、塗布後水中において、水中
生物等の付着を長期間防止し、汚損の進行を抑制するこ
とができる防汚塗料組成物及びそれを硬化させることに
より形成される防汚塗膜を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】本発明は、(A)アゾ基及び複数のポリシ
ロキサン鎖を含むシリコーンマクロ開始剤の存在下、少
なくとも1種のエチレン性不飽和単量体を重合して得ら
れるシリコーン−ビニルブロック重合体と、(B)室温
硬化型シリコーンゴムとを含有する防汚塗料組成物であ
る。本発明はまた、上記防汚塗料組成物を硬化させるこ
とにより形成される防汚塗膜でもある。以下、本発明を
詳細に説明する。
【0010】本発明の防汚塗料組成物を構成する(A)
成分としてのシリコーン−ビニルブロック重合体は、ア
ゾ基及び複数のポリシロキサン鎖を含むシリコーンマク
ロ開始剤(以下、「シリコーンマクロ開始剤」ともい
う)の存在下、少なくとも1種のエチレン性不飽和単量
体を重合して得られるものである。ここで、シリコーン
マクロ開始剤としては、例えば、特開平2−33053
号及び特開平7−18139号に記載されているものを
挙げることができる。すなわち、少なくとも下記一般式
(2)及び下記一般式(3)で表される構成単位を含
み、各構成成分がエステル結合、アミド結合又はウレタ
ン結合を介して結合してなる化合物等が挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】式中、Rは、同一又は異なって、水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基又はニトリル基を表す。
は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基を表す。Rは、同一又は異なって、水素
原子、ハロゲン原子置換若しくは非置換のアルキル基又
はフェニル基を表す。Yは、下記式
【0014】
【化3】
【0015】を表す。Zは、下記式
【0016】
【化4】
【0017】を表す。p及びrは、同一又は異なって、
0〜6の整数を表す。qは、0又は1を表す。上記一般
式(2)及び上記一般式(3)中の複数個のp、r及び
qは、同一又は異なってもよい。tは、0〜500の整
数を表す。
【0018】ここで、少なくとも上記一般式(2)及び
上記一般式(3)で表される構成単位を含み、各構成成
分がエステル結合、アミド結合又はウレタン結合を介し
て結合してなる化合物としては、例えば、アゾビスカル
ボン酸と両末端にアミノ基を有するシリコーンとの重縮
合物、アゾビスカルボン酸と両末端に水酸基を有するシ
リコーンとの重縮合物、アゾビスアルコールと両末端カ
ルボン酸基を有するシリコーンとの重縮合物、又は、ア
ゾビスアルコールと両末端に水酸基を有するシリコーン
とジカルボン酸との重縮合物等が挙げられる。
【0019】上記アゾビスカルボン酸としては、特に限
定されず、例えば、アゾビスシアノプロパン酸、アゾビ
スシアノブタン酸、アゾビスシアノペンタン酸、アゾビ
スシアノヘキサン酸、アゾビスシアノヘプタン酸等が挙
げられ、上記アゾビスアルコールとしては、特に限定さ
れず、例えば、アゾビスシアノエタノール、アゾビスシ
アノプロパノール、アゾビスシアノブタノール、アゾビ
スシアノペンタノール等が挙げられ、また、上記ジカル
ボン酸としては、特に限定されず、例えば、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸類;テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
【0020】上記シリコーンマクロ開始剤の合成方法と
しては、特に限定されず、例えば、上記アゾ化合物、シ
リコーン化合物、ジカルボン酸類等のカルボン酸基を酸
ハライド化した後に水酸基又はアミノ基と反応させる方
法や、カルボン酸基と水酸基又はアミノ基とをトシルク
ロライド、カルボニルジイミダゾール、メチルクロロピ
リジニウムアイオダイド等の縮合剤を使用して反応させ
る方法等が挙げられる。
【0021】上記シリコーンマクロ開始剤の重量平均分
子量としては、特に限定されず、例えば、2000〜3
00000であることが好ましい。2000未満である
場合には、ブロック化率が低下するおそれがあり、30
0000を超える場合には、重合の際にエチレン性不飽
和単量体に溶解したときの溶融粘度が高くなるので、合
成が困難になるおそれがある。
【0022】上記シリコーンマクロ開始剤としては、上
述したように、例えば、少なくとも上記一般式(2)及
び上記一般式(3)で表される構成単位を含み、各構成
成分がエステル結合、アミド結合又はウレタン結合を介
して結合してなる化合物が挙げられるが、これらの中で
も下記一般式(4)で表される4、4′−アゾビス(4
−シアノ吉草酸)を両末端にγ−アミノプロピル基を有
するジメチルポリシロキサンヘアミド結合した繰り返し
単位を有している化合物であることが好ましい。この化
合物の存在下、少なくとも1種のエチレン性不飽和単量
体を重合して得られるシリコーン−ビニルブロック重合
体により、撥水性による生物付着防止効果をより向上さ
せることができるので、防汚性をより向上させることが
可能となる。
【0023】
【化5】
【0024】式中、uは、1〜100の整数を表す。v
は、0〜500の整数を表す。また、4、4′−アゾビ
ス(4−シアノ吉草酸)をアミド結合によりポリジメチ
ルシロキサン鎖へ結合したシリコーンマクロ開始剤が、
VPSシリーズとして和光純薬工業社から市販されてい
る。VPSシリーズとしては、例えば、上記一般式
(4)で表されるVPS−0501が本発明におけるシ
リコーンマクロ開始剤としてより好適に用いられる。こ
のVPS−0501を用いても、同様の効果が得られ、
防汚性をより向上させることが可能となる。
【0025】本発明の防汚塗料組成物を構成する(A)
成分としてのシリコーン−ビニルブロック重合体の重合
反応に用いられるエチレン性不飽和単量体としては、特
に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキセニル(メタ)アクリレート、及び、
イソボニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸エステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、及び、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートとε−カプロラクト
ンとの付加物(例えば、ダイセル化学工業社製のプラク
セルFMl等)等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エス
テル類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジ−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N一ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アク
リレート、及び、N,N−ジブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸
エステル;グリシジル(メタ)アクリレート、及び、
3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート
等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリルアミド;N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルメタクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアミノヘキシル(メタ)ア
クリルアミド、及び、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘
導体類;N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の水
酸基含有N置換(メタ)アクリルアミド誘導体類;3−
トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、3
−トリエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、
及び、ジメトキシメチルシリルプロピル(メタ)アクリ
レート等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸
エステル類;イソシアノエチル(メタ)アクリレート、
イソシアノメチル(メタ)アクリレート、及び、イソシ
アノブチル(メタ)アクリレート等のイソシアナート基
含有(メタ)アクリル酸エステル類;2,2,2−トリ
フルオロエチル(メタ)アクリレート、及び、2,2−
ジフルオロエチル(メタ)アクリレート等のフッ素変性
(メタ)アクリレート類;TSL9705(商品名、東
芝シリコーン社製)、X−22−5002(商品名、信
越化学工業社製)、TM0701、FM0711、FM
0721、及び、FM0725(いずれも商品名、チッ
ソ社製)等のポリジオルガノシロキサン変性(メタ)ア
クリレート類;スチレン、α−メチルスチレン、(メ
タ)アクリロニトリル(メタ)アクロレイン、ビニルト
ルエン、塩化ビニル、ビニルブチラート、塩化ビニリデ
ン、プロピオン酸ビニル、ビニルブチルエーテル、アリ
ルグリシジルエーテル、酢酸ビニル、酢酸アリル、アリ
ルアミン、1−ビニル−ピロリドン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、イタコン酸、無
水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等アクリル
系以外の不飽和ビニル化合物等が挙げられる。更に、必
要に応じて、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及び、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の
α,β−不飽和結合を2個以上有するモノマーを用いる
ことができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0026】上記シリコーンマクロ開始剤は、加熱又は
光照射によって、容易に窒素(N)を発生して分解
し、ラジカル種を生じ、このラジカル種が重合開始剤と
して作用することにより、上記エチレン性不飽和単量体
が重合を起こし、同時に、シリコーンマクロ開始剤から
生成するポリシロキサンセグメントを有するラジカル切
片がビニル重合体中に導入されることにより、ポリシロ
キサンセグメント(A1)とビニル重合体セグメント
(A2)からなる〔(A1)(A2)〕 型又は
〔(A1)(A2)(A1)〕型のシリコーン−ビニル
ブロック重合体を得ることができる。
【0027】上記シリコーン−ビニルブロック重合体の
製造方法としては、シリコーンマクロ開始剤の存在下、
少なくとも1種のエチレン性不飽和単量体を、常法のバ
ルク重合法又は溶液重合法等の重合方法によって得るこ
とができる。
【0028】上記シリコーンマクロ開始剤及びエチレン
性不飽和単量体の合計重量を100重量%とすると、シ
リコーンマクロ開始剤の含有量は、5〜95重量%であ
ることが好ましい。シリコーンマクロ開始剤の含有量が
5重量%未満の場合には、(B)成分との相溶性が劣る
おそれがあり、95重量%を超える場合には、長期間の
生物付着防止効果が発揮できなくなるおそれがある。
【0029】上記重合方法が溶液重合法の場合、溶媒と
しては特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類;石油エーテル、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素
系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等が挙げられる。これらは、単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0030】上記シリコーン−ビニルブロック重合体の
製造において、必要に応じて、n−ドデシルメルカプタ
ン等の連鎖移動剤を使用して分子量を調節することがで
きる。未反応の単量体成分の残留が望ましくない場合、
反応の途中で開始剤、例えば、シリコーンマクロ開始剤
を更に添加し、重合を完結させてもよい。得られるシリ
コーン−ビニルブロック重合体は、鎖中に1〜2個のビ
ニル共重合体ブロックを含む混合物であり、その数平均
分子量は、通常数万のオーダーである。
【0031】上記シリコーン−ビニルブロック重合体の
製造が、加熱によって行われる場合には、反応温度は、
通常30〜150℃であり、好ましくは50〜130℃
であり、また、重合の進行に伴って変化させてもよい。
反応時間は、通常1〜48時間程度であり、好ましくは
1〜24時間である。
【0032】上記シリコーン−ビニルブロック重合体の
製造が、光照射によって行われる場合には、反応温度
は、通常0〜60℃であり、好ましくは20〜50℃で
ある。反応時間は、通常1分〜12時間程度であり、好
ましくは30分〜5時間である。光照射に用いられる光
源としては、例えば、高圧水銀灯を用いることができ
る。照射光は、シリコーンマクロ開始剤を速やかに光分
解させ、エチレン性不飽和単量体を重合させるため、U
V光であることが好ましい。
【0033】本発明の防汚塗料組成物を構成する(B)
成分としての室温硬化型シリコーンゴムとしては、特に
限定されず、公知のものを用いることができるが、例え
ば、分子鎖両末端に水酸基を有するジオルガノポリシロ
キサンと、シラン、その部分加水分解物又はその縮合物
とを主成分とする周知の室温硬化型シリコーンゴムであ
ることが好ましい。これは、分子鎖両末端が水酸基で封
鎖されたジオルガノポリシロキサンと、これと反応せし
めるシラン化合物とからなるものが一般的である。
【0034】上記分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジ
オルガノポリシロキサンにおいて、結合している有機基
としては、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等
のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール
基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;又は、こ
れらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部若しくは
全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した基等が挙げ
られる。結合している有機基は、同一又は異なってもよ
い。シロキサン結合の繰り返し数は、5以上の整数であ
ることが好ましい。
【0035】上記分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジ
オルガノポリシロキサンとしては、特に限定されない
が、25℃における粘度が25〜500000cStの
範囲であるものが好ましく、1000〜100000c
Stの範囲であるものがより好ましい。これにより、撥
水性、皮膜形成性を向上させることができる。
【0036】上記室温硬化型シリコーンゴムは、分子鎖
両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン
と、下記一般式(1) (RSiX (1) (式中、Rは、メチル基、ビニル基又はフェニル基を
表す。Xは、炭素数1〜5のアルコキシ基、メチルエチ
ルケトオキシム基、プロペニルオキシ基又はアセトキシ
基を表す。mは、0又は1を表す。nは、3又は4を表
す。ただし、mが0のときnが4であり、mが1のとき
nが3である。)で表されるシラン、その部分加水分解
物又はその縮合物とからなるものであることが好まし
い。すなわち、SiX、(RSiXで表され
るシラン、その部分加水分解物又はその縮合物からなる
ものが好ましい。これらシラン化合物を含むことによ
り、得られる防汚塗料組成物の撥水性をより向上させる
ことができる。また、上記一般式(1)で表されるシラ
ン化合物がシランの縮合物である場合には、縮合数とし
ては、2〜30であることが好ましく、2〜15である
ことがより好ましい。
【0037】上記一般式(1)で表されるシラン化合物
としては、特に限定されず、例えば、メチルトリ(メチ
ルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエ
チルケトオキシム)シラン、メチルトリプロペニルオキ
シシラン、ビニルトリプロペニルオキシシラン、フェニ
ルトリプロペニルオキシシラン、メチルトリアセトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン;メトキシ基又は
エトキシ基を結合させたテトラアルコキシシラン及びこ
のテトラアルコキシシラン低縮合物等が挙げられ、更
に、これらシラン化合物の部分加水分解物も挙げられ
る。
【0038】上記分子鎖両末端に水酸基を有するジオル
ガノポリシロキサンと、シラン、その部分加水分解物又
はその縮合物とを主成分とする周知の室温硬化型シリコ
ーンゴムにおいて、シラン、その部分加水分解物又はそ
の縮合物の含有量としては、分子鎖両末端に水酸基を有
するジオルガノポリシロキサンの重量を100重量部と
した場合、0.1〜30重量部であることが好ましい。
【0039】上記分子鎖両末端に水酸基を有するジオル
ガノポリシロキサンと、シラン、その部分加水分解物又
はその縮合物とを主成分とする周知の室温硬化型シリコ
ーンは、湿分の存在下で硬化するが、硬化を促進するた
めに、必要に応じて、触媒が用いられる。
【0040】上記触媒としては、特に限定されず、例え
ば、ナフテン酸錫、カプリル酸錫、オレイン酸錫等の錫
カルボン酸塩;ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ
オクテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオ
レエート、ジフェニル錫ジアセテート、酸化ジブチル錫
ジブチル錫ジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシ
シロキシ)錫、ジブチル錫ベンジルマレート等の錫化合
物;テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキ
シチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタ
ン、ジプロポキシ・ビス(アセチルアセトナ)チタン、
チタニウム・イソ・プロポキシオクチレングリコール等
のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物;ドデシ
ルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸化合物;テト
ラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テト
ラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、
テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシ
ロキシ)シラン等が挙げられる。
【0041】本発明の防汚塗料組成物を構成する(B)
成分としての室温硬化型シリコーンゴムには、疎水化処
理を施した微粉末シリカを含むことが好ましい。疎水化
処理を施した微粉末シリカは、シリカ中の水酸基がシラ
ン化合物と反応するものであり、得られる塗膜物性、特
に疎水性を調整することができる。市販品としては、ア
エロジルR972、アエロジルR202(商品名、日本
アエロジル社製)等が挙げられる。
【0042】本発明の防汚塗料組成物を構成する(B)
成分としての室温硬化型シリコーンゴムが、上記分子鎖
両末端に水酸基を有するジオルガノポリシロキサンと、
シラン、その部分加水分解物又はその縮合物とを主成分
とするものであり、疎水化処理を施した微粉末シリカを
含む場合には、疎水化処理を施した微粉末の含有量とし
ては、分子鎖両末端に水酸基を有するジオルガノポリシ
ロキサンの重量を100重量部とした場合、0.1〜3
0重量部であることが好ましい。
【0043】また、本発明の防汚塗料組成物を構成する
(B)成分としての室温硬化型シリコーンゴムとして
は、例えば、市販の湿気硬化型シリコーンゴム組成物と
して、脱酢酸タイプ、脱オキシムタイプ、脱アセトンタ
イプ、脱アルコールタイプ、熱硬化タイプ等の各種一液
型湿気硬化型シリコーンゴム組成物が使用可能であり、
具体的には、脱酢酸タイプとしては、KE41、KE4
2S、KE420、FE123等(いずれも商品名、信
越化学工業社製);脱オキシムタイプとしては、KE4
5、KE44、KE441、KE445、KE452
5、KE402等(いずれも商品名、信越化学工業社
製);脱アセトンタイプとしては、KE348、KE3
47、KE3490、KE3491等(いずれも商品
名、信越化学工業社製);脱アルコールタイプとして
は、KE48、KE47、KE471、KE4866等
(いずれも商品名、信越化学工業社製);熱硬化タイプ
としては、KE1251、KE1252、KE1253
等(いずれも商品名、信越化学工業社製);等が挙げら
れる。これら市販の湿気硬化型シリコーンゴム組成物を
用いて得られる防汚塗料組成物も撥水性に優れており、
得られる塗膜の防汚性も優れたものとなる。
【0044】本発明の防汚塗料組成物は、シリコーン−
ビニルブロック重合体(A)と室温硬化型シリコーンゴ
ム(B)とを含有することになるが、(A)成分と
(B)成分との割合は、固形分重量比で(A):(B)
=1:200〜1:1であることが好ましい。より好ま
しくは、(A):(B)=1:50〜1:3である。
(A)成分/(B)成分が1/200未満である場合に
は、撥水性による生物付着防止効果が長期間維持できな
くなるおそれがあり、1/1を超える場合には、皮膜形
成性が低下するおそれがある。
【0045】本発明の防汚塗料組成物には、シリコーン
−ビニルブロック重合体(A)と室温硬化型シリコーン
ゴム(B)以外に、他の成分を含んでもよい。例えば、
本発明における(B)成分には補強又は増量等の目的
で、必要に応じて、充填剤を配合してもよい。
【0046】上記充填剤は、公知のものでよく、例え
ば、上記疎水性処理を施した微粉末シリカ以外の微粉末
シリカ、シリカエアロゲル、沈降シリカ、硅そう土、酸
化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物又はこれら
の表面をシラン処理したもの;炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩;ガラスウール、
カーボンブラック、微粉マイカ、溶融シリカ粉末等が挙
げられる。市販品としては、酸化チタンは、R820
(商品名、石原産業社製)等が挙げられ、酸化鉄(弁が
ら)は、トダカラー(商品名、戸田工業社製)等が挙げ
られる。なお、これらは、上記(A)成分や(B)成分
と反応しないものである。
【0047】本発明の防汚塗料組成物を調製する場合に
は、(A)成分と(B)成分を上記固形分重量比の範囲
で混合することが好ましいが、塗料としての貯蔵時安定
性を考慮して、(B)成分の室温硬化型シリコーンゴム
の構成成分である、分子鎖両末端に水酸基を有するジオ
ルガノポリシロキサンと、シラン、その部分加水分解物
又はその縮合物とを分離して、このいずれかに(A)成
分を混合する二液型とすることも可能であるし、(A)
成分も分離する三液型とすることも可能である。これら
は塗装直前に混合されて使用されることになる。
【0048】本発明の防汚塗料組成物には、防汚機能性
を一層向上させる目的で、ワセリン;石油系ワックス
(例えば、固形パラフィンワックス、塩素化パラフィン
ワックス、スラックスワックス、加工ワックス等)、動
植物系ワックス(例えば、木蝋、白蝋、カルナウバワッ
クス、カスターワックス等)等のワックス類;流動パラ
フィン、プロセスオイル、潤滑油(例えば、機械油、ミ
シン油等)、植物油(ひまし油、サラダ油等)、動物油
(ラード等)、鉱物油等のオイル類;シリコーンオイ
ル、フッ素系樹脂(例えば、ポリフッ化ビニリデン、フ
ッ素系アクリル樹脂、ポリフルオロエチレン等)等の撥
水性樹脂;等を添加することができる。市販品のシリコ
ーンオイルとしては、メチルフェニルシリコーンオイル
KF50(商品名、信越化学工業社製、成分濃度10
0%)等が挙げられる。
【0049】本発明の防汚塗料組成物には、本発明の効
果を妨げない範囲で、更に、一般に塗料に使用される可
塑剤、タレ止め剤、着色顔料、体質顔料等の成分、公知
の防汚剤等を配合させることができるのは勿論、塗装時
の粘度調節等の目的で公知の溶剤を加えることもでき
る。また、塗料製造では各成分を均一に混合する目的で
公知の塗料用分散機を使用することができる。
【0050】本発明の防汚塗料組成物を用いた塗膜を形
成する方法としては、特に限定されず、従来の有機溶剤
型防汚塗料と同様の方法等を用いることができる。例え
ば、本発明の防汚塗料組成物は、水中構造物(例えば、
船舶船底、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底
基地、養殖漁網、定置網、海中油田関連施設、電力発電
所導水管及び取水施設、防波堤並びに船舶係留施設等)
等の基材表面に直接、又は、基材表面にウォッシュプラ
イマー、ジンクエポキシ系プライマー等のプライマー
類;油性錆止め、塩化ゴム系、エポキシ系、シリコーン
ゴム系の下塗りプライマー類;長油性フタル酸樹脂系、
塩化ゴム系、シリコーンゴム系、エポキシ系等の中塗り
塗料類又は上塗り塗料類をそれぞれ組み合わせて塗布し
て形成させた塗膜を設けた基材表面に刷毛塗り、エアー
スプレー塗装、ローラー塗装、静電気塗装、ディッピン
グ等の手段で塗装することができる。その塗布量は、一
般的に乾燥膜厚として5〜500μmであり、好ましく
は10〜300μmである。塗膜の乾燥は室温条件下で
行うことができるが、場合によっては、加熱条件下又は
室温以下の温度条件下で乾燥を行うことも可能である。
【0051】上記防汚塗料組成物を硬化させることによ
り形成される防汚塗膜は、撥水性に優れるものであるの
で、水中における生物付着等を長期間防止でき、船舶等
の水と接触する構造物の生物付着等による汚損を長期間
防止することができるものである。
【0052】以下に本発明を実施例により更に具体的に
説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。また実施例中、「部」は特に断りのない
限り「重量部」を意味する。
【0053】製造例1 シリコーン−ビニルブロック重
合体の製造 攪拌機、温度制御装置、窒素導入管、冷却コンデンサ
ー、滴下ロートを備えた重合反応容器にキシレン10
3.3部を仕込み、窒素雰囲気下で120℃にて保温し
た。シリコーンマクロ開始剤であるVPS−0501−
キシレン溶液(濃度30%)66.7部、メチルメタク
リレート58部、2−エチルヘキシルアクリレート22
部からなる予め混合した開始剤/モノマー溶液を、上記
反応容器内に攪拌しながら、120℃保温下で3時間を
要して定速滴下した。滴下終了後、2時間攪拌保温状態
を保った後、室温に冷却した。このようにしてシリコー
ン−ビニルブロック重合体のワニスを得た(NV=37
%)。
【0054】製造例2〜4 シリコーン−ビニルブロッ
ク重合体の製造 製造例1において初期キシレン仕込量、開始剤/モノマ
ー溶液の配合量を以下の表1に変更した以外は製造例1
と同じ方法でシリコーン−ビニルブロック重合体を得
た。
【0055】
【表1】
【0056】比較製造例1 攪拌機、濃度制御装置、窒素導入管、冷却コンデンサ
ー、滴下ロートを備えた重合反応容器にトルエン100
部、窒素雰囲気下で80℃に保温した。下記式(5)で
表されるシリコーン含有アクリル単量体35部、メチル
メタアクリレート47部、2−エチルヘキシルアクリレ
ート18部、及び、通常のアクリル重合反応で一般に用
いられる重合開始剤である過酸化ベンゾイル1部とトル
エン50部を滴下混合し、80℃で10時間の重合反応
を行い、比較共重合体のワニスを得た。得られたワニス
の濃度は37.5%であった。
【0057】
【化6】
【0058】実施例1〜7、比較例1〜3 表2の組成となるように、製造例1〜4のシリコーン−
ビニルブロック重合体及びその他の成分を混合し、実施
例1〜7の防汚塗料組成物を調製した。また、表3の組
成となるように、比較製造例1の比較共重合体及びその
他の成分を混合し、比較例1〜3の防汚塗料組成物を調
製した。顔料成分を含むものは、バッチ式ビーズ分散機
にて分散混合した。その他のものは、高速ミキサーにて
混合した。なお、表2及び3中に用いられる記号は、そ
れぞれ以下の化合物を意味する。 KE45:脱オキシム湿気硬化型シリコーンゴムコンパ
ウンド(信越化学工業社製、成分濃度50%) YF3057:両末端OH型ジメチルポリシロキサン
(東芝シリコーン社製、成分濃度100%) MMEKOS:メチルトリ(メチルエチルケトオキシ
ム)シラン VMEKOS:ビニルトリ(メチルエチルケトオキシ
ム)シラン TEOS:テトラエトキシシラン低縮合物(平均縮合数
=5) DBSA:ドデシルベンゼンスルホン酸 アエロジルR972:疎水化処理微粉末シリカ(日本ア
エロジル社製) 酸化チタン R820:着色顔料(石原産業社製) 弁がら トダカラー:着色顔料(戸田工業社製) KF50:メチルフェニルシリコーンオイル(信越化学
工業社製、成分濃度100%) また、表2及び3中の括弧内の値は、それぞれの固形分
重量を表す。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】調製した実施例1〜6及び比較例1〜4の
防汚塗料組成物は、予め、エポキシ樹脂系防食塗装(N
OA−10M、商品名、日本ペイント社製、膜厚150
μm)を施した鉄板(300×100×2mm)に、そ
れぞれ乾燥膜厚約200μmとなるようにエアースプレ
ーにて塗装し1週間室内にて硬化乾燥させて、浸漬試験
板を作製した。防汚試験は、各浸漬試験板を、岡山県玉
野市沖の海上筏に、試験板上端が水深約1mとなるよう
に懸垂浸漬し、6ヶ月間の海中浸漬による防汚性能評価
として実施した。防汚性能の評価結果は、浸漬6ヶ月後
の各塗膜表面への付着性動植物の付着による汚損の被覆
面積%として、表4に示した。
【0062】
【表4】
【0063】表4の結果から明らかなように本発明の防
汚塗料組成物を用いて得られた実施例1〜6の塗板は、
6ヶ月間の海水浸漬によってもほとんど汚損が見られ
ず、防汚性に優れたものであることが判った。
【0064】
【発明の効果】本発明の防汚塗料組成物は、水と接触す
る構造物に好適に適用でき、塗布後水中において、水中
生物等の付着を長期間防止し、汚損の進行を抑制するこ
とができるものであるので、海水導入管、洋上構築物、
船舶、発電所の取水路等に塗布することによって、長期
間の防汚効果を得ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09D 151/08 C09D 151/08 (72)発明者 山盛 直樹 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CQ001 DL151 FA041 FA051 FA061 FA111 FA121 FA131 FA141 FA151 FA161 FA171 FA181 FA242 GA08 GA09 NA05 PB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アゾ基及び複数のポリシロキサン
    鎖を含むシリコーンマクロ開始剤の存在下、少なくとも
    1種のエチレン性不飽和単量体を重合して得られるシリ
    コーン−ビニルブロック重合体と、(B)室温硬化型シ
    リコーンゴムとを含有することを特徴とする防汚塗料組
    成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンマクロ開始剤は、4、4′−
    アゾビス(4−シアノ吉草酸)を両末端にγ−アミノプ
    ロピル基を有するジメチルポリシロキサンへアミド結合
    した繰り返し単位を有している化合物である請求項1記
    載の防汚塗料組成物。
  3. 【請求項3】 室温硬化型シリコーンゴムは、分子鎖両
    末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン
    と、下記一般式(1) (RSiX (1) (式中、Rは、メチル基、ビニル基又はフェニル基を
    表す。Xは、炭素数1〜5のアルコキシ基、メチルエチ
    ルケトオキシム基、プロペニルオキシ基又はアセトキシ
    基を表す。mは、0又は1を表す。nは、3又は4を表
    す。)で表されるシラン、その部分加水分解物又はその
    縮合物とからなるものである請求項1又は2記載の防汚
    塗料組成物。
  4. 【請求項4】 シリコーン−ビニルブロック重合体
    (A)と室温硬化型シリコーンゴム(B)との割合は、
    固形分重量比で(A):(B)=1:200〜1:1で
    ある請求項1、2又は3記載の防汚塗料組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の防汚塗料
    組成物を硬化させることにより形成されることを特徴と
    する防汚塗膜。
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