JP2002347791A - 詰め替えパウチ及び該パウチを用いた包装体 - Google Patents
詰め替えパウチ及び該パウチを用いた包装体Info
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Abstract
替え時間が短い詰め替えパウチをを提供する。 【解決手段】 注口部を配設したパウチであって、パウ
チを構成するシートの内面が線状低密度ポリエチレンを
含有した内面材で形成されており、且つパウチを構成す
るシートの引張弾性率が0.20MPa以上であり、注
口部の裾野部分のシール巾がサイドシールの巾の2〜3
倍であることを特徴とする詰め替えパウチと、これを用
いた包装体である。
Description
軟剤、洗濯糊、シャンプー、リンス等のような液体状の
内包物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用パウ
チに関する。さらに詳細には、移し替え時に内包物の飛
び散りがなく、移し替えをすることができ、しかも内包
物の充填と密封シールが容易に行える詰め替え用パウチ
とこのパウチ内包物を充填した包装体に関する。
を密封包装する詰め替え用パウチとしては、開封時に内
包物を外にこぼすことなく他の容器に完全に移し替えら
れるように、開口部をパウチ上部全体ではなく、コーナ
ー部など一部分を切り取って形成するとか、或いは、特
開平2000−281091号公報、特開平2000−
255599号公報、特開平2000−118543号
公報等に記載されているように、パウチ上部の一部に幅
を狭くした注出口部を設ける方法、さらには、プラスチ
ック成形物等による別体の注出口をパウチ上部の一部に
熱接着して取り付ける方法等が採られていた。
注口部をパウチのコーナー部等に形成することは簡便で
あるが、移し替える際、パウチの姿勢安定性が充分でな
いのでパウチの注口が容器の口部に安定して固定でき
ず、ずれ易く、内包物がこぼれる傾向が大きいだけでな
く、注口部が折れ曲がって注出できなくなる問題があっ
た。また移し替えに時間がかかりすぎる問題もあった。
成するシートの内面が線状低密度ポリエチレンを含有し
た内面材で形成されており、且つパウチを構成するシー
トの引張弾性率が0.20MPa以上であり、注口部の
裾野部分のシール巾がサイドシールの巾の2〜3倍であ
ることを特徴とする詰め替えパウチ。 2. パウチに配設した注口部が、パウチの内包物充填
開口の上辺となす角度が0〜40°の範囲ある、1項に
記載された詰め替えパウチ。 3. パウチの注口部が、パウチ内包物充填口の上片と
なす角度が20〜35°の範囲にある、1項に記載され
た詰め替えパウチ。 4. 詰め替え時に最も拡がった注口部の直径が、10
mm以上である、1項ないし4項のいずれか1項に記載
された詰め替えパウチ。 5. パウチを構成するシートが2軸延伸ナイロンフイ
ルムまたは2軸延伸PETフイルムを基材とし、内面が
線状低密度ポリエチレンを含有した内面材で形成されて
いるシートである、1項ないし4項のいずれか1項に記
載された詰め替えパウチ。 6. 1項ないし5項のいずれか1項に記載された詰め
替えパウチに、過酸化水素、非イオン界面活性剤、金属
イオン封鎖剤等を含有する粘度150mPa・s以下の
液体漂白剤組性物を内包してなる、包装体。」に関す
る。
チを構成するシートの内面が線状低密度ポリエチレンを
含有した内面材で形成されている。パウチを形成する基
材フイルムは2軸延伸ナイロンフイルムまたは2軸延伸
PETフイルムである。これ等のフイルムは、機械強度
が大きく、詰め替えパウチの基材フイルムに好適であ
る。この基材フイルムの内面側に線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)を含有すた内面材が配置されている。
内面材としてはLLDPEと低密度ポリエチレン(LD
PE)のブレンド物等が使用される。使用する線状低密
度ポリエチレン(LLDPE)としては、易引き裂き開
封性の点で、エチレン−ブテン共重合体が好ましい。L
LDPEを含有しないものでは、パウチを構成するシー
トの引張弾性率が小さく、パウチの姿勢安定性が低下す
る。つまり、シートの引張弾性率が小さくなるとシート
の剛性も小さくなり、パウチに腰折れが発生したり、詰
め替えの際には、注口部に折れ曲がりが発生する。さら
に、内包物に界面活性剤が含まれている場合には、この
界面活性剤の影響により、内面材に環境応力亀裂(スト
レスクラッキング)が発生する。この環境応力亀裂は、
主としてヒートシール部に発生し内包物の漏洩につなが
るという問題がある。この内面材を用い、かつパウチを
構成するシートの引張弾性率が0.20MPa以上であ
り、且つ注口部の裾野部分のシール巾がサイドシールの
巾の2〜3倍であると、パウチの姿勢安定性が良好とな
り、詰め替え作業時に注口部が折れ曲がって注出できな
くなったり、注口部が容器の口部から外れて内包物がこ
ぼれるのを防ぐことができる。
ル巾がサイドシール巾の2〜3倍となるように設定され
ている。ここで言う裾野のシール巾は、裾野に連続した
注口部下側エッジの延長線のシール内の長さLである。
注口部の裾野のシール巾Lがサイドシール巾の2倍より
狭い場合にはパウチの姿勢安定性の点で不十分であり詰
め替え作業時に注口部が折れ曲がる虞がある。3倍より
も広い場合では、姿勢安定性は良好となるものの、注出
口の内包物流路が狭くなり詰め替えに要する時間が長く
なるので好ましくない。より好ましくは注口部の裾野の
シール巾Lがサイドシール巾の2〜3倍であり、さらに
上裾部の最大シール巾L′が側面シール6の巾よりも広
い方が姿勢安定性の点でよい。
は二軸延伸ナイロンフイルム、二軸延伸PETフイル
ム、二軸延伸ポリプロピレンフイルム、EVOHフイル
ム等を一層もしくは多層で使用する。これ等の基材フイ
ルムはパウチの剛性や耐衝撃性を向上させる効果があ
る。詰め替え用パウチでは詰め替えに要する時間も実用
上重要なファクターであって、30秒以内が適切とされ
ている。注ぎ性が悪く、30秒以上かかると移し替えを
行っている作業者がイライラし、そのため移し替えにミ
スを発生させる傾向が強いことが使用者から言われてお
り、これも解決しなければならない一つの問題である。
本発明の詰め替え用パウチの注口部は最も広がった時の
直径が10mm以上である。10mm以下であると注ぎ
性が悪くなり、移し替えに30秒以上を必要とする問題
が生ずる。本発明のパウチに内包される物としては、過
酸化水素、非イオン界面活性剤、金属イオン封鎖剤等を
含有する液体漂白剤組成物や洗剤、洗濯糊等がある。こ
の中でも、詰め替え時にこぼれたり、飛び散ることが許
されない液体漂白剤には特に好適に使用される。特に粘
度の大きい内包物は詰め替え時間がかかり詰め替えが難
しいが、本発明のパウチに内包すればパウチの姿勢安定
性が良好で、注口部の剛性が優れているから容易に詰め
替えが行える。
上辺とのなす角(傾斜角)、すなわち、注口部を形成す
るヒートシール部エッジの延長線が交わる角の二等分線
とパウチ充填口上辺の延長線のなす角θが0°〜40°
となるように形成されている。角θが40°より大きく
なると、詰め替え時、パウチを傾けた際、内包物が飛び
出る虞がある。これは図4の模式図の矢印で示したよう
に、角θが40°より大きくなると注口部での内包物の
流れがスムーズとなり、内包物が注口部を無抵抗で流れ
るためと考えられる。このため、不用意にパウチを傾け
た際には、内包物が勢いよく飛び散り、容器の口部から
内包物が外れるという虞がある。一方、角θが0°〜4
0°となるように配設した場合には、図3の模式図の矢
印で示したように、注口部での内包物の流れが湾曲した
流れとなり、つまり注口部で抵抗を受けた状態で流れる
ため、たとえ不用意にパウチを傾けても内包物が飛び出
る虞が少ない。角が20〜35°であると移し替え時間
が短く、しかも飛び散りが少ないのでさらに好ましい。
本発明の実施の形態を図面で説明する。
もので、1はパウチであり、2は注口部、3は内包物を
充填する充填口、4はサイドシール、5は裾野、6は注
口部とパウチとの間に形成されたパウチの側面シールで
ある。7は膨み部であって、詰め替え時、内包物の流路
となる効果を奏する。図2は本発明のパウチの注口部の
部分拡大図を示すもので、Lは裾野5のシール巾を示
し、裾野5の連続した注口部下側エッジの延長線のシー
ル部内の長さである。L′は上裾部の最大シール巾であ
る。角θは注口部2が充填口3の上辺となす角、つまり
注口部2の傾斜角を示すもので、注口部2を形成するヒ
ートシール部エッジの延長線が交わる角の二等分線とパ
ウチ充填口上辺の延長線のなす角である。図3は本発明
のパウチの詰め替え作業時における内包物の流れを示し
た模式図であり、図中の矢印は内包物の流れを示したも
のである。また、図4は比較例における内包物の流れを
示した模式図であり、図中の矢印は内包物の流れを示し
たものである。
ルムを用い、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)と
してエチレン−ブテン共重合体と低密度ポリエチレン
(LDPE)を重量で50/50の割合でブレンドした
厚さ150μの内面材をウレタン系の接着剤を介してド
ライラミネートしたプラスチックシートから次の工程に
より図1の詰め替え用パウチを製造した。プラスチック
シートをナイロンフイルムの融点より50〜70℃低い
温度、すなわち、150〜170℃に加熱して、製袋時
に注口部2となる部分にエンボス加工によりパウチの外
方に突出した膨らみを形成した。次いで、外層となるナ
イロンフイルム層側に炭酸ガスレーザーを照射して、複
数本の易開封加工部を形成した後に、内包物の充填後密
封シールされるパウチ上端の一部の充填口を残してパウ
チ周辺部をヒートシールし、パウチサイズは高さ240
mm、巾130mm、底材の折り込み巾36mmのスタ
ンディングパウチを製造した。パウチ1を構成するシー
トの引張弾性率0.25MPaであった。なお、本発明
で用いるシートの引張弾性率は、JIS K7127で
測定される引張弾性率である。注口部が充填口上辺とな
す角θは25°で、注口部の直径は20mmである。こ
のパウチに内包物として粘度50mPa・sの液体漂白
剤400mLを充填後、充填口をヒートシールして充填
口3をヒートシールして密封した。液体漂白剤の粘度
は、JIS K5400で測定される。この詰め替え用
パウチの注ぎ性と内包物の飛び散り、注口部の裾野シー
ル巾を表1に示した。
部口径、内面材組成、裾野シール巾を表1に示す通りと
した他は実施例1と同一とした。注ぎ性と内包物の飛び
散りを表1に示す。
張弾性率、注口部口径、内面材組成を表1に示す通りと
した他は実施例1と同一とした。注ぎ性と内包物の飛び
散り性を表1に示す。
2:100mPa・s 2. 測定法 引張弾性率:JIS K7127粘
度:JIS K5400による 3. 裾野シール=裾野シール巾(mm)/サイドシー
ル巾(mm)
び散りがないことを示している。一方比較例1は、注口
部の角度が大きく、飛び散りが大きくなっている。比較
例2は、注口部口径が小いので、注ぎ性が不良となる。
比較例3はパウチの引張弾性率が小さく、内面材に存在
するLLDPEの量が小さいため注ぎ性が悪い。比較例
4はパウチの引張弾性率が小さく、内面材に存在するL
LDPEの量が0であるため注ぎ性が悪い。比較例5は
注口部の裾野シールが小さいため注ぎ性が悪い。比較例
6は裾野シール巾が大きすぎるため注ぎ性が悪い。
生じない効果が奏される。
ある。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 注口部を配設したパウチであって、パウ
チを構成するシートの内面が線状低密度ポリエチレンを
含有した内面材で形成されており、且つパウチを構成す
るシートの引張弾性率が0.20MPa以上であり、注
口部の裾野部分のシール巾がサイドシールの巾の2〜3
倍であることを特徴とする詰め替えパウチ。 - 【請求項2】 パウチに配設した注口部が、パウチの内
包物充填開口の上辺となす角度が0〜40°の範囲あ
る、請求項1に記載された詰め替えパウチ。 - 【請求項3】 パウチの注口部が、パウチ内包物充填口
の上片となす角度が20〜35°の範囲にある、請求項
1に記載された詰め替えパウチ。 - 【請求項4】 詰め替え時に最も拡がった注口部の直径
が、10mm以上である、請求項1ないし4のいずれか
1項に記載された詰め替えパウチ。 - 【請求項5】 パウチを構成するシートが2軸延伸ナイ
ロンフイルムまたは2軸延伸PETフイルムを基材と
し、内面が線状低密度ポリエチレンを含有した内面材で
形成されているシートである、請求項1ないし4のいず
れか1項に記載された詰め替えパウチ。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
された詰め替えパウチに、過酸化水素、非イオン界面活
性剤、金属イオン封鎖剤等を含有する粘度150mPa
・s以下の液体漂白剤組性物を内包してなる、包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001201458A JP2002347791A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 詰め替えパウチ及び該パウチを用いた包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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---|---|
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Family
ID=19038413
Family Applications (1)
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JP2001201458A Pending JP2002347791A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 詰め替えパウチ及び該パウチを用いた包装体 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2002347791A (ja) |
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-
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- 2001-05-30 JP JP2001201458A patent/JP2002347791A/ja active Pending
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