JP2002346264A - ミシンのボビン交換装置 - Google Patents

ミシンのボビン交換装置

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JP2002346264A
JP2002346264A JP2001315340A JP2001315340A JP2002346264A JP 2002346264 A JP2002346264 A JP 2002346264A JP 2001315340 A JP2001315340 A JP 2001315340A JP 2001315340 A JP2001315340 A JP 2001315340A JP 2002346264 A JP2002346264 A JP 2002346264A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビン交換に要する時間が短縮され、また、
作業者が新ボビンセットをプリセットしやすいボビン交
換装置を提供する。 【解決手段】 垂直軸線の回りに回転可能に設けられる
とともにボビンセット6,9を把持する少なくとも2つ
の把持機構40を垂直軸線回りで所定角度間隔をおいて
備えた回転アーム30と、該回転アーム30を前進及び
後退させるエアシリンダ28と、該回転アーム30を回
転させる回転変換機構60とを含み、該回転アーム30
の後退端において後側に位置する把持機構40を新ボビ
ンセット9のプリセット位置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンにおいて、
下糸が無くなった又は残り少なくなったボビン及びそれ
を収容したボビンケース(以下、旧ボビンセットとい
う)を釜から取り外し、下糸が満巻されたボビン及びそ
れを収容したボビンケース(以下、新ボビンセットとい
う)を釜に取り付ける、ボビン交換装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンのボビン交換装置として
は、次のようなものが知られている。 (1)特開平7−8666号公報に記載されたボビン交
換装置は、多数個の新ボビンセットを円周配列状にプリ
セットしておくボビン収容装置と、新ボビンセットを一
個ずつ把持するボビン外し装置(進退駆動装置を含む)
と、ボビン外し装置を釜とボビン収容装置との間で昇降
させる昇降装置とから構成されている。このボビン外し
装置を上昇及び前進させて釜の旧ボビンセットを把持
し、ボビン外し装置を後退させて旧ボビンセットを釜か
ら取り外し、ボビン外し装置を下降及び前進させて旧ボ
ビンセットをボビン収容装置の空き部に受け渡し解放す
る。続いて、ボビン収容装置を回転させて新ボビンセッ
トをボビン外し装置に把持させ、再びボビン外し装置を
後退、上昇及び前進させて新ボビンセットを釜に取り付
け解放する。
【0003】(2)特開平8−191974号公報に記
載されたボビン交換装置は、新ボビンセットをプリセッ
トしておくダミー軸と、2つのボビンセットの把持手段
を有して釜軸に平行な軸を中心に回転する回転アーム
と、回転アームを回転させる回転駆動装置と、回転アー
ムを軸線方向に移動させる軸線移動装置と、から構成さ
れている。この回転アームを回転及び前進させて一方の
把持手段でダミー軸の新ボビンセットを把持し、回転ア
ームを後退、回転及び前進させて他方の把持手段で釜の
旧ボビンセットを把持し、回転アームを後退させて旧ボ
ビンセットを釜から取り外し、回転アームを回転させて
一方の把持手段に把持された新ボビンセットを釜に対向
させ、回転アームを前進させて新ボビンセットを釜に取
り付け解放する。
【0004】(3)特開2000−157774公報に
記載されたボビン交換装置は、釜の前方において複数の
ボビンセットをプリセットしておくストッカーと、釜と
ストッカーの間に延びて2本の案内溝を有する案内プレ
ートと、ボビンセットを把持して2本の案内溝に案内さ
れて釜とストッカーの間を移動するチャック部材と、チ
ャック部材の駆動機構とから構成されている。このチャ
ック部材を釜方向に前進させて釜の旧ボビンセットを把
持し、チャック部材をストッカー方向に後退させて旧ボ
ビンセットを釜から取り外すとともに、その後退中に2
本の案内溝に沿ってチャック部材を180度回転させ
て、旧ボビンセットをチャック部材の空き部に受け渡し
解放する。続いて、ストッカーを回転させて新ボビンセ
ットをチャック部材に把持させ、再びチャック部材を釜
方向に前進させるとともにその前進中に2本の案内溝に
沿ってチャック部材を180度回転させて、新ボビンセ
ットを釜に取り付け解放する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)のボビン交
換装置は、1つのボビン外し装置で、前進→把持→後退
→下降→前進→解放→把持→後退→上昇→前進→解放と
いう多くの動作を順に行うため、ボビン交換に時間がか
かるとか、進退駆動装置と昇降装置とが必要になるとか
という問題があった。同じく上記(3)のボビン交換装
置は、1つのチャック部材で、前進→把持→後退→解放
→把持→前進→解放という多くの動作を順に行うため、
やはりボビン交換に時間がかかるという問題があった。
【0006】また、上記(1)及び(2)のボビン交換
装置には、作業者が手作業によって新ボビンセットをプ
リセットしにくいという問題もあった。すなわち、ミシ
ンのテーブルの前端から釜まではかなりの奥行きがあ
り、その釜の下方にプリセット位置、すなわち上記
(1)ではボビン収容装置、上記(2)ではダミー軸を
それぞれ設けることになる。作業者はそのプリセット位
置への新ボビンセットのプリセットを手作業で行わなけ
ればならないが、プリセット位置までの奥行きが大きい
ため、テーブルの下に潜り込んだり手を伸ばしたりして
無理な姿勢で行わなければならなかった。
【0007】つまり、従来のボビン交換装置には、1つ
の把持装置で多くの動作を順に行うためボビン交換に時
間がかかるという問題と、新ボビンセットのプリセット
位置までの奥行きが大きく作業者がプリセットしにくい
という問題とを、共に解消したものは見あたらない。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決し、少な
くとも2つの把持機構に旧ボビンセットの把持と新ボビ
ンセットの把持とを並行させることでボビン交換に要す
る時間が短縮され、また、新ボビンセットのプリセット
位置までの奥行きが小さくなり作業者が新ボビンセット
をプリセットしやすいボビン交換装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るミシンのボビン交換装置は、釜の軸線
に対して直交するアーム軸線の回りに回転可能に設けら
れるとともにボビンセットを把持する少なくとも2つの
把持機構をアーム軸線回りで所定角度間隔をおいて備え
た回転アームと、該回転アームを前進及び後退させる進
退駆動手段と、該回転アームを回転させる回転駆動手段
とを含み、該回転アームの後退端において後側に位置す
る把持機構を新ボビンセットのプリセット位置としたこ
とを特徴とする。
【0010】ここで、釜の軸線に対して直交するアーム
軸線としては、垂直軸線又は水平軸線を例示できる。
【0011】把持機構の数は、特に限定されないが、2
つを180°間隔で、4つを90度間隔で、又は6つを
60度間隔で備えることが好ましい。勿論、3つを12
0°間隔で、5つを72度間隔で備えてもよい。
【0012】進退駆動手段は、特定の手段に限定され
ず、エアシリンダ、油圧シリンダ、電磁ソレノイド、リ
ニアモータ等の直線運動する駆動源のみ若しくはこれら
とレバー、リンク等との組合わせ、又は、電気モータ、
電磁回転ソレノイド等の回転運動する駆動源とスクリュ
ーネジやラックアンドピニオンとの組合わせ等を例示で
きる。
【0013】回転駆動手段は、特定の手段に限定され
ず、エアシリンダ、油圧シリンダ、電磁ソレノイド、リ
ニアモータ等の直線運動する駆動源とクランク、ラック
アンドピニオン等との組合わせ、又は、電気モータ、電
磁回転ソレノイド等の回転運動する駆動源のみ若しくは
これらと加減速ギヤとの組合わせ等を例示できる。
【0014】また、回転駆動手段は、進退駆動手段の駆
動源を併用し、回転アームの前進又は後退の運動を回転
運動に変換して回転アームを回転させる回転変換機構と
することもできる。この回転変換機構は、特定の機構に
限定されず、次のa,bを例示できる。 a:回転アームのアーム軸線(具体的には、例えば垂直
回転軸又は水平回転軸)の回りに設けたピニオンギヤ
と、前進及び後退しないラックギヤと、該ラックギヤを
回転アームの前進又は後退の途中で一時的にピニオンギ
ヤと噛合させる噛合機構とからなる機構。 b:回転アームのアーム軸線(具体的には、例えば垂直
回転軸又は水平回転軸)の回りに設けたピニオンギヤ
と、前進及び後退しないラックギヤと、該ピニオンギヤ
を回転アームの前進又は後退の途中で一時的にラックギ
ヤと噛合させる噛合部材とからなる機構。
【0015】把持機構は、特定の機構に限定されない
が、ボビンケースのロックレバーを把持するタイプの機
構を例示できる。このタイプの把持機構としては、ボビ
ンケースの正面を当接させる当接部材と、ボビンケース
のロックレバーを立てる把持爪と、立てられたロックレ
バーを受ける把持面とを含み、把持爪と把持面とにより
ロックレバーにおいてボビンセットを把持する機構を例
示できる。
【0016】把持機構に、ボビンセットの把持のロック
機構(把持爪を閉鎖位置にロックする機構)を装備する
のが好ましい。ロック機構としては、特に限定されない
が、把持面に結合されたスライド可能な第一スライダ
と、把持爪に結合されたスライド可能な第二スライダ
と、第一スライダの穴とロック時にスライドしない部材
(例えばアームブロック)の穴とにまたがって嵌り得る
ストッパピンと、第二スライダとロック時にスライドし
ない部材(例えば第一スライダ)の穴とにまたがって嵌
り得るストッパピンとを含む機構を例示できる。
【0017】また、把持機構に、ボビンセットの把持の
ロック解除機構(前記ロック機構を解除する機構)を装
備するのが好ましい。ロック解除機構としては、特に限
定されないが、回転アームの回転範囲内に設けられた回
転しないドック及び/又は回転アームの前進又は後退の
範囲内に設けられた前進及び後退しないドックと、該ド
ックにより押されて動くように把持機構に設けられた作
動片と、該作動片の動きによりストッパピンを押して前
記両穴へのまたがりを無くす押圧ピンとを含む機構を例
示できる。
【0018】上記把持機構において、把持爪が的確に動
作するように、把持爪を回転アームのアームブロックに
開閉可能に支持し、アームブロックに第一スライダ及び
第二スライダを設け、第一スライダに当接部材及び把持
面を結合し、アームブロックと第一スライダと第二スラ
イダとの相対移動を把持爪の開閉運動に変換するレバー
を設けるとよい。
【0019】さらに、ロック機構として、第二スライダ
を第一スライダに相対移動不能に結合する結合ピンと、
アームブロックに第一スライダ及び第二スライダを相対
移動不能に係止する係止ピンとを含む機構を設けるとよ
い。
【0020】また、ロック解除機構として、回転アーム
の後退端及び前進端と対応する定位置に設けられたドッ
クと、該ドックに係合して結合ピン及び係止ピンの作用
を解除する作動片とを含む機構を設けるとよい。
【0021】次に、プリセット位置の直後に、新ボビン
セットをくぐらせるセット用ガイド穴を備えたセット治
具を設けることが好ましい。
【0022】また、プリセット位置の直後には、新旧の
ボビンセットを把持機構との間で授受するセット治具を
設けるとよい。ボビンセットの取付及び取外操作を容易
にするために、該セット治具は、前後方向に摺動可能な
摺動体と、摺動体に釜の軸線に対して直交する軸線(例
えば水平軸線)の回りで回転可能に支持されたボビン装
着板と、該装着板を後退端及び前進端でバックアップす
る部材とを備えることが好ましい。さらに、新ボビンセ
ットを正しい向きで把持機構に取り付けるために、ボビ
ン装着板にボビンセットの回転を規制する部材を設ける
ことが好ましい。
【0023】回転アームを釜の軸線に対して直交する水
平軸線の回りに回転させる場合、同一水平面内で前進及
び後退させることも可能であるが、メンテナンス時にミ
シンベッドへ容易にアクセスできる点で、回転アームを
前進時に上昇させ、後退時に下降させるガイドを設ける
ことが好ましい。この場合、回転アームを前後及び上下
方向へスムーズに駆動できるように、回転アームを平行
四節リンク機構に支持し、該リンク機構を進退駆動手段
の駆動源に連結するのが望ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第一実
施形態例について、図1〜図8を参照して説明する。ミ
シン(例えば刺繍ミシン)は単頭又は複数頭のミシンヘ
ッド(図示略)とその下方のベッド1とを備え、ベッド
1には、ベッド1に挿通する駆動軸(図示略)に結合さ
れた釜2と、ベッド1の上面を覆う針板3とが設けられ
ている。
【0025】釜2の前方には、下糸が無くなった又は残
り少なくなったボビン4及びそれを収容したボビンケー
ス5(以下、旧ボビンセット6という)を釜2から取り
外し、下糸が満巻されたボビン7及びそれを収容したボ
ビンケース8(以下、新ボビンセット9という)を釜2
に取り付ける、ボビン交換装置が設けられている。
【0026】ボビン交換装置は、ベッド1にブラケット
19により取り付けられて前後方向に延びるベースフレ
ーム10と、ベースフレーム10に対し進退可能に支持
されたスライドベース20と、スライドベース20に対
し垂直軸線(釜軸2aとは直角をなす)の回りに回転可
能に設けられるとともに、ボビンセット6,9を把持す
る2つの把持機構40を垂直軸線回りで180°間隔を
おいて備えた回転アーム30と、スライドベース20及
び回転アーム30を前進及び後退させる進退駆動手段と
してのエアシリンダ28と、回転アーム30を回転させ
る回転駆動手段としての回転変換機構60とからなり、
回転アーム30の後退端において後側に位置する把持機
構を新ボビンセットのプリセット位置としている。
【0027】[ベースフレーム10]ベースフレーム1
0は、前後方向に延びる底板11とその後端(作業者に
とっては手前端)及び前端(作業者にとっては奥端)に
起立した後壁12及び前壁13とからなり、後壁12と
前壁13との間には一対の案内バー14が架設されてい
る。また、後壁12の右上部には、新ボビンセット9を
くぐらせるセット用ガイド穴15を備えたセット治具1
6が取り付けられている。
【0028】[スライドベース20]スライドベース2
0はブロック状に形成され、該ブロックに形成された一
対の案内穴21に前記案内バー14が摺動可能に挿通さ
れることにより進退可能に支持されている。スライドベ
ース20の上部には一段下がった右肩面22と左肩面2
3とが形成され、下部には左側がえぐられることにより
左横向面24と左下向面25とが形成されている。
【0029】[エアシリンダ28]エアシリンダ28は
ベースフレーム10の後壁12の後側に取り付けられ、
そのロッド29は後壁12を挿通してスライドベース2
0の後面に接合されている。
【0030】[回転アーム30]回転アーム30は、1
80°反対方向に延びる2つのアームブロック31が基
端の連結部32で一体的に連結されてなり、この連結部
32において前記スライドベース20の中央に回転可能
に軸着された垂直回転軸33の上部に取り付けられてい
る。アームブロック31には後述する第一、第二スライ
ダを収容する凹所34が形成され、アームブロック31
の上面には凹所34を覆う蓋35がネジで取り付けられ
ている。回転アーム30は垂直回転軸33とともに垂直
軸線の回りに回転するので、回転時に上方向にスペース
をとらない利点がある。
【0031】[把持機構40]把持機構40は、各アー
ムブロック31の先端に設けられた、ボビンケース5,
8の正面を当接させる当接部材41と、ボビンケース
5,8のロックレバー5a,8aを立てる把持爪42
と、立てられたロックレバー5a,8aを受ける把持面
43とを含む。把持面43にはロックレバー5a,8a
の係合孔に入り込む係合突起43aが形成されている。
【0032】当接部材41と把持面43とは、アームブ
ロック31に前後スライド可能に設けられた第一スライ
ダ44の先端部に結合されている。第一スライダ44
は、その基端部にアームブロック31を摺動可能に挿通
したボルト45が螺着されるとともに、ボルト45に外
挿された圧縮バネ46により常に先端側へ付勢されてい
る。第一スライダ44が退入すると把持面43が把持爪
42と協動してロックレバー5a,8aを挟み得る位置
となるようになっている。
【0033】把持爪42は、基端近くでアームブロック
31に回転可能に軸着されるとともに、基端に設けられ
た係合ピン47が、アームブロック31に前後スライド
可能に設けられた第二スライダ48の係合溝49に係合
されて結合されている。第二スライダ48は、その基端
部にアームブロック31を摺動可能に挿通したボルト5
0が螺着されるとともに、ボルト50に外挿された圧縮
バネ51により常に先端側へ付勢されている。第二スラ
イダ48が退入すると把持爪42が閉じ、第二スライダ
48が進出すると把持爪42が開くようになっている。
【0034】第一スライダ44には、退入時の第一スラ
イダ44の穴とアームブロック31の穴とにまたがって
嵌り得るストッパピン52が、第二スライダ48には、
退入時の第二スライダ48の穴と第一スライダ44の穴
とにまたがって嵌り得るストッパピン53が、それぞれ
上下摺動可能に設けられている。また、アームブロック
31の下面には作動片54がボルト55により間隔をお
いて上下動可能に取り付けられ、作動片54の上面には
前記ストッパピン52,53をそれぞれ下から押し上げ
得る押圧ピン56,57が設けられている。
【0035】一方、回転アーム30の回転範囲内にある
前記スライドベース20の右肩面22には、前側から後
側へかけて高くなる斜面を備えたドック58が取り付け
られている。回転アーム30が後退する途中で後述する
回転変換機構60により回転するときに、図6(b)に
示すように、旧ボビンセット6を把持した側のアームブ
ロック31の作動片54がドック58に乗り上げて、押
圧ピン56,57がストッパピン52,53を押し上
げ、その結果、把持機構40が解放される。なお、同ア
ームブロック31の回転が完了したときには、図6
(a)に示すように、作動片54は再び下降するように
なっている。また、新ボビンセット9を釜2へ装着する
側のアームブロック31も後退する途中で回転するとき
に作動片54がドッグ58に乗り上げるが、その時には
何も把持していないので、何事も起きない。
【0036】また、回転アーム30の前進範囲内にある
前記ベースフレーム10の前壁13の左上部には、後側
から前側へかけて高くなる斜面を備えたドック59が取
り付けられている。前記回転により新ボビンセット9を
釜2へ装着する側のアームブロック31が前側になっ
て、回転アーム30が前進するときに、新ボビンセット
9を把持したアームブロック31の作動片54がドック
59に乗り上げて、押圧ピン56,57がストッパピン
52,53を押し上げるようになっている。
【0037】つまり、旧ボビンセット6を把持する側の
アームブロック31の作動片54はドック58に乗り上
げるが、ドック59には乗り上げない。また、新ボビン
セット9を釜2へ装着する側のアームブロック31の作
動片54はドック58にもドック59にも乗り上げる。
【0038】当初、第一スライダ44及び第二スライダ
48が進出しているとき、把持爪42は開いており、ス
トッパピン52は第一スライダ44の穴のみに嵌ってお
り、ストッパピン53は第二スライダ48の穴のみに嵌
っている。
【0039】次に、当接部材41がボビンケース5,8
の正面又はセット治具16の前面に当接して押される
と、第一スライダ44及び第二スライダ48が退入し、
把持爪42が閉じてロックレバー5a,8aを立てると
ともに把持面43と協動して把持し、もってボビンセッ
ト6,9を把持するとともに、ストッパピン52が自重
(バネ力でもよい)により下がって第一スライダ44の
穴とアームブロック31の穴とにまたがって嵌り、スト
ッパピン53が自重(バネ力でもよい)により下がって
第二スライダ48の穴と第一スライダ44の穴とにまた
がって嵌る。従って、ボビンセット6,9の把持状態
と、第一スライダ44及び第二スライダ48の退入状態
とがロックされる。なお、周知の通り、ロックレバー5
a,8aを立てると、ボビンケース5,8に対するボビ
ン4,7の係合状態もロックされる。
【0040】次に、前記の通り作動片54がドック5
8,59に乗り上げて、押圧ピン56,57がストッパ
ピン52,53を押し上げると、ストッパピン52は前
記両穴へのまたがりが無くなって第一スライダ44の穴
のみに嵌り、ストッパピン53は前記両穴へのまたがり
が無くなって第二スライダ48の穴のみに嵌るため、第
一スライダ44及び第二スライダ48は圧縮バネ46,
51により進出し、把持爪42は開いてボビンセット
6,9の把持を解放し、当接部材41はボビンセット
6,9を押し出す。
【0041】従って、第一スライダ44、第二スライダ
48及びストッパピン52,53が、把持爪42と把持
面43とによるボビンセット6,9の把持のロック機構
に相当し、ドック58,59、作動片54及び押圧ピン
56,57が、該把持のロック解除機構に相当する。
【0042】[回転変換機構60]回転変換機構60
は、ベースフレーム10の底板11の上面左側に左右方
向のスライド可能に設けられたスライド片61と、スラ
イド片61の右側に立設されたラックギヤ62と、垂直
回転軸33の回りに設けられて一時的にラックギヤ62
と噛合するピニオンギヤ63と、底板11の下側からス
ライド片61を常に外側へと内側へとの中立状態に付勢
する付勢バネ機構64と、スライド片61の左側に立設
された被押圧片65と、スライドベース20の左下向面
25から下方へ突設されて被押圧片65を左右方向にス
ライドさせる押圧ピン66とからなる。このスライド片
61、付勢バネ機構64、被押圧片65及び押圧ピン6
6が、ラックギヤ62を回転アーム30の後退の途中で
一時的にピニオンギヤ63と噛合させる噛合機構を構成
している。
【0043】すなわち、スライドベース20及び回転ア
ーム30の前進時には、押圧ピン66が被押圧片65の
後側斜面65a(左縁から右前側へ傾斜する)に乗り上
げてスライド片61を左側へスライドさせ、ラックギヤ
62とピニオンギヤ63との噛合を防ぐため、回転アー
ム30は回転しない。一方、スライドベース20及び回
転アーム30の後退時には、押圧ピン66が被押圧片6
5の前側斜面65b(右縁から左後側へ傾斜する)に乗
り上げてスライド片61を右側へスライドさせ、ラック
ギヤ62とピニオンギヤ63とを噛合させるため、回転
アーム30は180°回転する。
【0044】なお、回転アーム30の垂直回転軸33の
下部はスライドベース20の下面より下方へ突出し、該
突出端には長細のガイド片67が取り付けられている。
また、ベースフレーム10の底板11には、後端部と前
端部とで幅狭部68aになり中央部で幅広部68bにな
るガイド穴68が形成されている。そして、ベースフレ
ーム10の後端部と前端部とで回転アーム30が回転不
要のときに、ガイド片67が幅狭部68aに嵌合して回
転アーム30の回転を防止する。また、ベースフレーム
10の中央部で回転アーム30が回転必要のときにガイ
ド片67が幅広部68bに回転可能に入り込むことで回
転アーム30の回転を許容する。
【0045】以上の説明から分かる通り、本実施形態で
は、把持機構40の作動も回転変換機構60の作動も、
エアシリンダ28を併用し(エアシリンダ28によるス
ライドベース20及び回転アーム30の進退を利用
し)、その進退を適当なタイミングで機械的に変換して
作動させているため、その他の駆動源を必要としない。
よって、複数の駆動源を使用する場合の複雑な制御回路
が不要になるとともに、コストダウンも可能である。
【0046】以上のように構成されたボビン交換装置を
使用して、ボビン交換する方法を工程順に説明する。 (1)図7(a)に示すように、釜2に旧ボビンセット
6が取り付けられ、刺繍ミシンは運転中とする。このと
き回転アーム30は後退端にあり、前側に位置するアー
ムブロック31の把持機構40は把持爪42が開いてお
り、後側に位置するアームブロック31の把持機構40
の当接部材41はセット治具16の直前に位置している
(プリセット位置)。作業者は、新ボビンセット9をセ
ット用ガイド穴15にくぐらせて、後側の当接部材41
に当接させるとともにさらに前に押し込む。すると、前
記の通り、把持爪42が閉じてロックレバー8aが把持
され、新ボビンセット9の把持状態と第一スライダ44
及び第二スライダ48の退入状態とがロックされる。こ
れでプリセットが完了する。
【0047】このように、回転アーム30の後退端にお
いて後側に位置する把持機構40を新ボビンセット9の
プリセット位置としているので、ミシンのテーブルの前
端からプリセット位置までの奥行きが容易に手が届く程
度に小さくなり、作業者は新ボビンセット9を容易にプ
リセットすることができる。さらに、本実施形態ではプ
リセット位置の直後にセット用ガイド穴15を備えたセ
ット治具16を設けたので、新ボビンセット9をセット
用ガイド穴15にくぐらせるだけで把持機構40に対し
正しい位置に正しい姿勢で対応させることができ、容易
且つ確実に把持させることができる。なお、ミシンの運
転中でも、新ボビンセットのプリセットを行うことがで
きる。
【0048】(2)釜2の旧ボビンセット6のボビン4
における下糸が無くなった又は残り少なくなったことを
検出装置(図示略)が検出すると、刺繍ミシンの制御装
置(図示略)は自動的に運転を停止させる。このとき、
自動的に又は作業者が手動スイッチを操作することによ
り、図7(b)に示すように、エアシリンダ28が作動
してロッド29を繰り出し、スライドベース20及び回
転アーム30が前進する。前記の通り、この前進時には
ラックギヤ62とピニオンギヤ63とが噛合しないの
で、回転アーム30は回転せず、後側のアームブロック
31の作動片54は右肩面22のドック58に乗り上が
らないので、新ボビンセット9の把持が維持される。な
お、左肩面23にはドックが無い。
【0049】前進端で、前側のアームブロック31の当
接部材41は旧ボビンセット6のボビンケース5に当接
して押されるので、前記の通り、把持爪42が閉じてロ
ックレバー5aが把持され、旧ボビンセット6の把持状
態と第一スライダ44及び第二スライダ48の退入状態
とがロックされる。
【0050】(3)続いて、図7(c)に示すように、
エアシリンダ28が逆作動してロッド29を退入させ、
スライドベース20及び回転アーム30が後退する。前
記の通り、この後退の途中でラックギヤ62とピニオン
ギヤ63とが噛合するため、図7(d)に示すように、
回転アーム30は平面から見て時計回り方向に180°
回転する。この回転の途中で、図6(b)に示すよう
に、旧ボビンセット6を把持した側のアームブロック3
1の作動片54がドック58に乗り上げると、前記の通
り、把持爪42は開いて旧ボビンセット6の把持を解放
し、当接部材41は旧ボビンセット6を押し出すため、
図8(a)に示すように、旧ボビンセット6は下方に設
けられた回収箱(図示略)に落下する。
【0051】後端端で、図8(b)に示すように、旧ボ
ビンセット6を解放した側のアームブロック31がセッ
ト治具16の直前に位置し、新ボビンセット9を把持し
た側のアームブロック31が前側に向く。
【0052】(4)次に、図8(c)に示すように、再
びエアシリンダ28が作動してロッド29を繰り出し、
スライドベース20及び回転アーム30が前進する。前
記の通り、この前進時にはラックギヤ62とピニオンギ
ヤ63とが噛合しないので、回転アーム30は回転しな
い。
【0053】前進端の直前で、新ボビンセット9のボビ
ン7の中心穴に釜軸2aが入り込み、前側のアームブロ
ック31の作動片54は前壁13のドック59に乗り上
がり、把持爪42を開こうとする。しかし、前進端で、
当接部材41は押されたままとなるので、しばらく把持
爪42は閉じたままとなる。
【0054】(5)続いて、図8(d)に示すように、
再びエアシリンダ28が逆作動してロッド29を退入さ
せ、スライドベース20及び回転アーム30が後退す
る。この後退の初期に、当接部材41が新ボビンセット
9を押さえながら進出し、その途中で把持爪42が開い
て新ボビンセット9の把持を解放するため、新ボビンセ
ット9は釜2に確実に取り付けられる。この後退の途中
でラックギヤ62とピニオンギヤ63とが噛合するた
め、回転アーム30は平面から見て時計回り方向に18
0°回転する。後端端で、図7(a)の状態に戻る。
【0055】本実施形態のボビン交換装置によれば、回
転アーム30に2つの把持機構40を180°間隔をお
いて備えるので、回転アーム30を前進→後退させて一
方の把持機構40で旧ボビンセット6を把持→解放する
ときには、既に並行して他方の把持機構40で新ボビン
セット9を把持しているので、再び回転アーム30を前
進させれば直ちに新ボビンセット9の取り付けに進むこ
とができる。従って、ボビン交換に要する時間を短縮で
きる。
【0056】次に、本発明を具体化した第二実施形態例
について、図9〜図24を参照して説明する。図9及び
図10に示すように、ミシン(例えば刺繍ミシン)は単
頭又は複数頭のミシンヘッド(図示略)とその下方のベ
ッド101とを備え、ベッド101には、ベッド101
に挿通する釜軸102aに結合された釜102と、ベッ
ド101の上面を覆う針板103とが設けられている。
そして、ベッド101の手前下側には、旧ボビンセット
106を釜102から取り外し、新ボビンセット109
を釜102に取り付ける、ボビン交換装置が設置されて
いる。
【0057】この実施形態のボビン交換装置は、前後方
向に延びるベースフレーム110と、ベースフレーム1
10に対し進退可能に支持されたスライドベース120
と、スライドベース120に対し水平軸線(釜軸102
aとは直角をなす)の回りに回転可能に設けられるとと
もに、ボビンセット106,109を把持する2つの把
持機構140を水平軸線回りで180°間隔をおいて備
えた回転アーム130と、スライドベース120及び回
転アーム130を所定のストロークで前進及び後退させ
る進退駆動手段としてのエアシリンダ128と、回転ア
ーム130をストローク途中で回転させて2つの把持機
構140の向きを前後逆に反転させる回転駆動手段とし
ての回転変換機構160と、プリセット位置で新旧のボ
ビンセット106,109を把持機構140との間で授
受するセット治具170と、から構成されている。な
お、第一実施形態と同様、回転アーム130の後退端に
おいて後側に位置する把持機構140を新ボビンセット
109のプリセット位置としている。
【0058】[ベースフレーム110]ベースフレーム
110は1枚の板材で形成され、ベッド101の脚部1
04にブラケット119で垂直に取り付けられている。
ベースフレーム110の上縁には、後端側(作業者にと
っては手前側)の直線部と前端側(作業者にとっては奥
側)の曲線部とからなるガイド111が形成され、この
ガイド111に沿って回転アーム130が前進時に上昇
し、後退時に下降するように案内される。ベースフレー
ム110の左側面には後端ブロック112と前端ブロッ
ク113とが取り付けられ、両ブロック112,113
間に上下一対の案内バー114が水平に架設されてい
る。そして、案内バー114にスライドベース120が
進退可能に支持されている。
【0059】[スライドベース120]図11及び図1
2に示すように、スライドベース120は平行四節リン
ク機構を構成する4本のリンク121〜124を備え、
後リンク121に案内バー114が摺動可能に挿通さ
れ、前リンク122の上端に回転アーム130の水平回
転軸133が支持されている。ベースフレーム110に
は、スライドベース120を前後上下に案内する水平板
及び傾斜板からなる案内部材125と、スライドベース
120を後退端で停止保持する後ストッパ126と、ス
ライドベース120を前進端で停止保持する前ストッパ
127とが配設されている。案内部材125の後端には
フック125aが形成され、スライドベース120の後
退端において、前リンク122と下リンク124とを係
止して、水平回転軸133を左右及び上下方向の定位置
に保持するようになっている。
【0060】[エアシリンダ128]エアシリンダ12
8は後端ブロック112の後側に取り付けられている。
エアシリンダ128のロッド129は後端ブロック11
2に挿通され、後リンク121の上下方向中間部に結合
されている。そして、エアシリンダ128によりスライ
ドベース120が所定のストロークで前進及び後退さ
れ、スライドベース120のリンク作用により回転アー
ム130がガイド111の曲線カム形状に従って滑らか
に上昇及び下降されるようになっている。この構成によ
れば、回転アーム130が昇降動作を伴って前後に移動
するので、プリセット位置を釜102より低位に設定で
き、メンテナンス時の釜102周辺部へのアクセスが容
易となり、また、テーブル等を大幅に改造することな
く、既存のミシンに本装置を簡単に追加装備することが
できる。
【0061】[回転アーム130]図13〜図16に示
すように、回転アーム130は前後方向に長いアームブ
ロック131を備え、その中央部に軸受132がベース
フレーム110側に突出するように組み付けられてい
る。軸受132には水平回転軸133が挿通され、軸受
132の突端外周にはガイド111上を摺動及び回転す
る係合輪134が形成されている。ボビンセット10
6,109を把持する2つの把持機構140はアームブ
ロック131に前後逆向きの形態で上下2段に設けられ
ている。回転アーム130は水平回転軸133を中心に
して回転するので、回転時に左右方向にスペースをとら
ない利点がある。
【0062】[把持機構140]2つの把持機構140
は略同様に構成され、アームブロック131の先端にお
いてボビンセット106,109の正面(ボビンケース
の正面)を当接させる当接部材141と、ボビンケース
のロックレバー105を立てる把持爪142と、立てら
れたロックレバー105を受ける把持面143とを含
む。把持爪142はアームブロック131の先端部に軸
135により開閉回動可能に支持されている。当接部材
141及び把持面143は第一スライダ144の先端部
に設けられ、把持面143にロックレバー105の係合
孔に入り込む係合突起143aが形成されている。な
お、釜102におけるボビンセット106,109の取
付角度の変化に順応できるように、当接部材141を前
後方向の軸線回りで首振り可能に設けてもよい。
【0063】前記第一スライダ144はアームブロック
131の凹所131aに前後方向へ摺動可能に支持さ
れ、基端側のボルト145に外挿された圧縮バネ146
により先端側へ付勢されている。第一スライダ144の
中間部には前後に長い孔144bが形成され、アームブ
ロック131には長孔144bに嵌合するスライドピン
138が立設されている。スライドピン138にはレバ
ー139の基端が結合され、その先端には把持爪142
の係合溝149に嵌合する係合ピン147が設けられて
いる。第一スライダ144と隣接する位置には、第二ス
ライダ148がアームブロック131の凹所131bを
前後方向へ摺動可能に支持されている。
【0064】第二スライダ148は、基端側のボルト1
50に外挿された圧縮バネ151により先端側へ付勢さ
れるとともに、アームブロック131に固定した押え1
18によって浮き上がり防止されている。第二スライダ
148の先端には、把持爪142の開閉量を調整するた
めの調整板136がボルト137により長孔148aを
介し左右方向へ位置調整可能に取り付けられ、調整板1
36の先端ピン115がレバー139の長孔139aに
嵌合されている。そして、レバー139が、アームブロ
ック131と第一スライダ144と第二スライダ148
との相対移動を把持爪142の開閉運動に変換するよう
になっている。
【0065】第二スライダ148の中間部には結合ピン
152が左右方向へ摺動可能に挿着され、バネ153で
第一スライダ144側へ付勢されている。第一スライダ
144の裏面には、結合ピン152に係合して第二スラ
イダ148を基端側へ退入させる段部144aが形成さ
れている。また、第一スライダ144には係止ピン15
4が上下方向へ摺動可能に挿着され、バネ155でアー
ムブロック131側へ付勢されている。アームブロック
131のスライダ支持面には長溝131cと凹溝131
dとが形成され、長溝131cに作動片156が左右方
向へ摺動可能に嵌合され、バネ157でベースフレーム
110側へ付勢されている。
【0066】作動片156には、図16に示すように、
先端のカム部156aと、これに隣接する凹部156b
と、係止ピン154が係合する傾斜部156c(図14
の係止ピン154側が低い)と、それより高い凸部15
6dと、結合ピン152を受け入れる受入部156e
と、凹溝131d内に突出して作動片156を抜け止め
するピン156f(図14参照)とが設けられている。
一方の作動片156のカム部156aは裏面側を切除し
て形成され、他方の作動片156のカム部156aは表
面側を切除して形成されている。そして、回転アーム1
30の後退端及び前進端と対応する定位置において、ベ
ースフレーム110にはカム部156aに係合可能な後
ドッグ158及び前ドッグ159(図12参照)が設け
られている。
【0067】ここで、把持機構140の作用を図17及
び図18に基づいて説明する。図17(a)〜(d)
は、把持機構140が旧ボビンセット106を釜102
から取り出すときの動作を示すものであるが、把持機構
140は新ボビンセット109をセット治具170から
受け取るときも同様に動作する。
【0068】(a)回転アーム130が釜102に向か
って前進するときは、前側の把持機構140において、
第一スライダ144及び第二スライダ148が圧縮バネ
146,151によりアームブロック131の前端側位
置に保持され、把持爪142が旧ボビンセット106を
受入可能な全開位置に配置されている。 (b)回転アーム130が釜102の直前位置に達する
と、当接部材141が旧ボビンセット106に当接し、
上側の作動片156が前ドッグ159と対向する。しか
し、図16(b)に示すように、この作動片156のカ
ム部156aは、裏面側を切除して形成されているた
め、前ドッグ159と係合しない。
【0069】(c)回転アーム130がさらに前進する
と、第一スライダ144がアームブロック131上で後
方へ退入し、該スライダ144の段部144aが結合ピ
ン152を押し、第二スライダ148が第一スライダ1
44と共に後方へ退入し、レバー139が図の時計回り
方向へ回動し、把持爪142が閉じる。把持爪142は
ロックレバー105を立て、把持面143に押し付け、
旧ボビンセット106を把持する。このとき、結合ピン
152は2つのスライダ144,148を結合した状態
で、作動片156の受入部156eに進入する。係止ピ
ン154は作動片156の傾斜部156cを乗り越えて
その後側面に係合する。そして、結合ピン152及び係
止ピン154からなるロック機構により、把持爪142
が閉鎖位置にロックされる。 (d)この状態で、回転アーム130が後退し、把持機
構140が旧ボビンセット106を釜102から取り出
す。
【0070】図18(a)〜(d)は、把持機構140
が新ボビンセット109を釜102に取り付けるときの
動作を示すものであるが、把持機構140は旧ボビンセ
ット106をセット治具170に引き渡すときも同様に
動作する。なお、旧ボビンセット106の取出後には、
回転アーム130が180°回転して、2つの把持機構
140が前後逆となるので、図18には図17と別の把
持機構140が示されている。
【0071】(a)回転アーム130が釜102に向か
って前進するときは、前側の把持機構140において、
図17(d)と同様に、把持爪142が新ボビンセット
109を把持し、結合ピン152及び係止ピン154が
把持爪142を閉鎖位置にロックしている。 (b)回転アーム130が釜102の直前位置に達する
と、当接部材141が新ボビンセット109に当接し、
上側の作動片156が前ドッグ159と対向する。この
ときは、図16(d)に示すように、作動片156のカ
ム部156aが、表面側を切除して形成されているた
め、前ドッグ159と係合する。
【0072】(c)回転アーム130がさらに前進する
と、新ボビンセット109が釜102に着座し、第一ス
ライダ144が停止するとともに、前ドッグ159及び
作動片156からなるロック解除機構が作動し、前ドッ
グ159が作動片156を押し込む。そして、作動片1
56の凸部156dが結合ピン152を第一スライダ1
44の段部144aから押し出し、係止ピン154が傾
斜部156cから凹部156b側にシフトし、把持爪1
42のロック状態が解除される。従って、第一スライダ
144の停止状態で、第二スライダ148が圧縮バネ1
51により前方へ摺動され、双方の相対移動によりレバ
ー139が図の反時計回り方向へ回動し、把持爪142
が開き、新ボビンセット109が解放される。
【0073】(d)回転アーム130が後退すると、前
ドッグ159が作動片156から離れ、作動片156が
バネ157により押し出され、第一スライダ144が圧
縮バネ146により前方へ摺動される。このとき、係止
ピン154は作動片156の凹部156bを通過したの
ち傾斜部156c側に戻り、結合ピン152は第一スラ
イダ144の段部144aに係合する。そして、アーム
ブロック131の後退に伴いレバー139が図の反時計
回り方向へ僅かに回動し、把持爪142が全開し、把持
機構140が図17(a)と同じ状態に戻り、新ボビン
セット109の取り付けを完了する。
【0074】なお、把持機構140が新ボビンセット1
09をセット治具170から受け取るときは、図16
(a)に示すように、下側の作動片156のカム部15
6aが後ドッグ158に係合しないので、図17の場合
と同様に、ロック解除機構が作動しない。また、把持機
構140が旧ボビンセット106をセット治具170に
引き渡すときは、図16(c)に示すように、下側の作
動片156のカム部156aが後ドッグ158に係合す
るので、図18の場合と同様に、ロック解除機構が作動
する。
【0075】[回転変換機構160]図19及び図20
に示すように、回転変換機構160は、ベースフレーム
110に固定されて前進及び後退しないラックギヤ16
2と、ラックギヤ162に固着された噛合板161と、
水平回転軸133上に摺動自在に支持されたピニオンギ
ヤ163と、ピニオンギヤ163を中立位置(図19a
参照)に保持するスプリング164,165と、軸受1
32を前リンク122に切離可能に結合する2本のクラ
ッチピン166とから構成されている。噛合板161に
は、回転アーム130の前進時にピニオンギヤ163を
ラックギヤ162と噛み合わない位置(図19b参照)
にシフトさせる後カム面167と、回転アーム130の
後退時にピニオンギヤ163をラックギヤ162と噛み
合う位置(図19c参照)にシフトさせる前カム面16
8とが形成されている。
【0076】クラッチピン166はピニオンギヤ163
に固定され、前リンク122及び軸受132にはクラッ
チピン166の端部が挿入される孔116,117が形
成されている。一方のスプリング164は軸受132の
孔117に挿入され、クラッチピン166を押してピニ
オンギヤ163を前リンク122側へ付勢している。他
方のスプリング165は前リンク122とピニオンギヤ
163との間に介装され、ピニオンギヤ163を軸受1
32側へ付勢している。そして、回転アーム130の前
進時には、クラッチピン166の両端部が孔116,1
17に係止され、アームブロック131がクラッチピン
166を介しスライドベース120に水平な姿勢で結合
される。
【0077】また、回転アーム130の後退途中では、
ピニオンギヤ163が噛合板161によってラックギヤ
162に一時的に噛み合わされ、クラッチピン166が
前リンク122の孔116から脱出し、アームブロック
131と水平回転軸133とピニオンギヤ163とがク
ラッチピン166により一体回転可能に結合され、スラ
イドベース120の後退に伴って回転アーム130が1
80°回転される。なお、後ストッパ126及び前スト
ッパ127は斜状のカム面126a,127aを備え
(図12参照)、回転アーム130の後退端及び前進端
でピニオンギヤ163を前リンク122に押し付けてそ
の回転を規制し、ボビン着脱時における回転アーム13
0の揺れを防止できるようになっている。
【0078】[セット治具170]図21及び図22に
示すように、セット治具170は、ベースフレーム11
0の右側面後端部に取り付けられた前後一対のブラケッ
ト171と、両ブラケット171間に架設された上下2
本のガイドバー172と、ガイドバー172に沿って前
後方向へ摺動する摺動体173と、摺動体173に水平
軸174により回転可能に支持されたボビン装着板17
5と、該装着板175を後退端及び前進端でバックアッ
プする当接片176とから構成されている。ボビン装着
板175には、新旧ボビンセット(新ボビンセット10
9を図示)を支持する支持ピン177と、ボビンセット
106,109の回転を規制する規制板178とが取着
され、規制板178にボビンケースの掛止片107が掛
止される切欠179が形成されている。当接片176は
ベースフレーム110にブロック180を介し軸181
で上下に回動可能に支持されている。
【0079】新ボビンセット109を把持機構140に
取り付ける方法を図22(a)〜(d)に従って説明す
る。 (a)ボビン装着板175を後退端に配置し、当接片1
76を下に倒し、新ボビンセット109を支持ピン17
7に挿入して装着板175に取り付ける。このとき、装
着板175は当接片176でバックアップされているの
で前方へ移動するおそれがない。 (b)当接片176を跳ね上げ、装着板175を水平軸
174の回りで180°回転する。 (c)新ボビンセット109を前向きに反転したのち、
装着板175を前方へ押し出す。 (d)新ボビンセット109を当接部材141に押し付
け、把持爪142を閉じ、新ボビンセット109を把持
機構140に取り付けたのち、当接片176を下に倒
し、旧ボビンセット106を受け取る際の装着板175
の後方移動を防止する。
【0080】旧ボビンセット106は、前記と逆の順序
で、把持機構140から装着板175に移載し、装着板
175を後向きに反転したのち、セット治具170から
取り外す。このセット治具170によれば、規制板17
8が新ボビンセット109の回転を規制するので、新ボ
ビンセット109を正しい姿勢で押し込み、把持爪14
2を確実に閉鎖動作させることができる。また、旧ボビ
ンセット106を装着板175に移載して取り出すた
め、ボビンセット106が落下して損傷するおそれもな
い。なお、ミシンの運転中でも、新ボビンセット109
のプリセットを行うことができる。
【0081】以上のように構成されたボビン交換装置を
使用してボビン交換する方法を、図23(a)〜(d)
及び図24(e)〜(h)に従って説明する。 (a)刺繍ミシンの運転中は、回転アーム130が後退
端にあり、前側の把持機構140はアームブロック13
1の上側で釜102を向き、後側の把持機構140はア
ームブロック131の下側でセット治具170と対向し
ている。このとき、両把持機構140の把持爪142
は、それぞれボビンセット106,109を受入可能な
全開位置に配置されている(図17a及び図18d参
照)。
【0082】(b)作業者は、セット治具170を用い
て、新ボビンセット109を後側の把持機構140に取
り付ける(図22d参照)。この実施形態のボビン交換
装置によれば、回転アーム130の後退端において後側
に位置する把持機構140を新ボビンセット109のプ
リセット位置としているので、ミシンのテーブルの前端
からプリセット位置までの奥行きが容易に手が届く程度
に小さくなり、作業者は新ボビンセット109を容易に
プリセットすることができる。
【0083】(c)旧ボビンセット106のボビンにお
ける下糸が無くなった又は残り少なくなったことを検出
装置(図示略)が検出すると、刺繍ミシンが自動的に運
転を停止する。そして、自動的に又は作業者が手動スイ
ッチを操作することにより、エアシリンダ128が作動
してロッド129を繰り出し、スライドベース120及
び回転アーム130が前進する。この前進時には、ピニ
オンギヤ163がラックギヤ162と噛合しないので
(図19b参照)、回転アーム130は回転することな
く水平姿勢を保って釜102に到着する。そして、前側
の把持機構140の把持爪142が閉じて旧ボビンセッ
ト106を把持する(図17c参照)。
【0084】(d)エアシリンダ128が逆作動してロ
ッド129を退入させ、スライドベース120及び回転
アーム130が後退する。この後退途中で、ピニオンギ
ヤ163がラックギヤ162と噛み合い、アームブロッ
ク131がスライドベース120から切り離される(図
19c参照)。そして、回転アーム130が図の反時計
回り方向に180°回転し、新ボビンセット109を把
持する把持機構140が前向きに、旧ボビンセット10
6を把持する把持機構140が後向きに反転する。
【0085】(e)回転アーム130が後退端で停止す
ると、後側の把持機構140において、作動片156が
後ドッグ158に係合し(図16c参照)、把持爪14
2が開いて旧ボビンセット106を解放し、旧ボビンセ
ット106が把持機構140からセット治具170の装
着板175に移載される。
【0086】(f)再びエアシリンダ128が作動して
ロッド129を繰り出し、スライドベース120及び回
転アーム130が前進する。このときも、ピニオンギヤ
163はラックギヤ162と噛合しないので、回転アー
ム130は回転することなく水平姿勢を保って釜102
に到着する。そして、前側の把持機構140において、
作動片156が前ドッグ159に係合し(図16d参
照)、把持爪142が開いて新ボビンセット109を解
放する(図18c参照)。この間に、セット治具170
において、装着板175を反転し、旧ボビンセット10
6を取り外す。
【0087】(g)エアシリンダ128が逆作動してロ
ッド129を退入させ、スライドベース120及び回転
アーム130が後退する。この後退途中で、ピニオンギ
ヤ163がラックギヤ162と噛合し、回転アーム13
0が180°回転し、ボビンセットを把持しない2つの
把持機構140が前後逆向きに反転する。 (h)回転アーム130が後退端で停止し、この位置で
2つの把持機構140が把持爪142を開いた状態で待
機する。
【0088】本実施形態のボビン交換装置によれば、1
本のエアシリンダ128の動力で回転アーム130及び
把持機構140が動作するので、複数の駆動源を必要と
せず、制御回路を簡略化でき、コストダウンが可能であ
る。また、回転アーム130は2つの把持機構140を
前後に備え、一方の把持機構140が旧ボビンセット1
06を釜102から取り出したときには、既に他方の把
持機構140が新ボビンセット109を把持しているの
で、直ちに回転アーム130を前進させて新ボビンセッ
ト109を釜102に取り付けることができ、もって、
ボビン交換に要する時間を短縮できる。
【0089】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変
更して具体化することもできる。
【0090】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のミシンに
よれば、少なくとも2つの把持機構に旧ボビンセットの
把持と新ボビンセットの把持とを並行させることでボビ
ン交換に要する時間が短縮され、また、新ボビンセット
のプリセット位置までの奥行きが小さくなり作業者が新
ボビンセットをプリセットしやすい、という優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係るボビン交換装置を
後側から見た斜視図である。
【図2】同ボビン交換装置を前側から見た斜視図であ
る。
【図3】同ボビン交換装置をその回転アーム(仮想線)
を除いて見た平面図である。
【図4】同回転アームの平面図である。
【図5】同ボビン交換装置の側面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】同ボビン交換装置によるボビン交換方法の前半
工程の平面図である。
【図8】同ボビン交換装置によるボビン交換方法の後半
工程の平面図である。
【図9】本発明の第二実施形態に係るボビン交換装置の
右側面図である。
【図10】同ボビン交換装置の平面図である。
【図11】同ボビン交換装置のベースフレーム及びスラ
イドベースを示す左側面図である。
【図12】同ベースフレーム及びスライドベースの平面
図である。
【図13】同ボビン交換装置の回転アームを示す右側面
図である。
【図14】同回転アームの平面図である。
【図15】同回転アームの左側面図である。
【図16】同回転アームにおいて把持機構の作動片を示
す断面図である。
【図17】同把持機構のボビン取外動作を示す機構図で
ある。
【図18】同把持機構のボビン取付動作を示す平面図で
ある。
【図19】同ボビン交換装置の回転変換機構を示す断面
図である。
【図20】同回転変換機構の作用を示す右側面図であ
る。
【図21】同ボビン交換装置のセット治具を示し、
(a)は斜視図、(b)は平断面図である。
【図22】同セット治具の作用を示す右側面図である。
【図23】同ボビン交換装置によるボビン交換方法の前
半工程を示す右側面図である。
【図24】同ボビン交換方法の後半工程を示す右側面図
である。
【符号の説明】
1 ベッド 2 釜 6 旧ボビンセット 9 新ボビンセット 10 ベースフレーム 15 セット用ガイド穴 16 セット治具 20 スライドベース 28 エアシリンダ 30 回転アーム 33 垂直回転軸 40 把持機構 41 当接部材 42 把持爪 43 把持面 44 第一スライダ 48 第二スライダ 52,53 ストッパピン 54 作動片 56,57 押圧ピン 58,59 ドック 60 回転機構 62 ラックギヤ 63 ピニオンギヤ 101 ベッド 102 釜 105 ロックレバー 106 旧ボビンセット 109 新ボビンセット 110 ベースフレーム 111 ガイド 120 スライドベース 128 エアシリンダ 130 回転アーム 131 アームブロック 133 水平回転軸 134 係合輪 139 レバー 140 把持機構 141 当接部材 142 把持爪 143 把持面 144 第一スライダ 148 第二スライダ 152 結合ピン 154 係止ピン 156 作動片 158 後ドック 159 前ドック 160 回転変換機構 161 噛合板 162 ラックギヤ 163 ピニオンギヤ 166 クラッチピン 170 セット治具 173 摺動体 174 水平軸 175 ボビン装着板 176 当接片 178 規制板

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釜の軸線に対して直交するアーム軸線の
    回りに回転可能に設けられるとともにボビンセットを把
    持する少なくとも2つの把持機構をアーム軸線回りで所
    定角度間隔をおいて備えた回転アームと、該回転アーム
    を前進及び後退させる進退駆動手段と、該回転アームを
    回転させる回転駆動手段とを含み、該回転アームの後退
    端において後側に位置する把持機構を新ボビンセットの
    プリセット位置としたことを特徴とするミシンのボビン
    交換装置。
  2. 【請求項2】 アーム軸線は垂直軸線である請求項1記
    載のミシンのボビン交換装置。
  3. 【請求項3】 アーム軸線は水平軸線である請求項1記
    載のミシンのボビン交換装置。
  4. 【請求項4】 回転駆動手段は、進退駆動手段の駆動源
    を併用し、回転アームの前進又は後退の運動を回転運動
    に変換して回転アームを回転させる回転変換機構である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のミシンのボビン交
    換装置。
  5. 【請求項5】 回転変換機構は、回転アームのアーム軸
    線の回りに設けたピニオンギヤと、前進及び後退しない
    ラックギヤと、該ラックギヤを回転アームの前進又は後
    退の途中で一時的にピニオンギヤと噛合させる噛合機構
    とからなる請求項4記載のミシンのボビン交換装置。
  6. 【請求項6】 回転変換機構は、回転アームのアーム軸
    線の回りに設けたピニオンギヤと、前進及び後退しない
    ラックギヤと、該ピニオンギヤを回転アームの前進又は
    後退の途中で一時的にラックギヤと噛合させる噛合部材
    とからなる請求項4記載のミシンのボビン交換装置。
  7. 【請求項7】 把持機構は、ボビンケースの正面を当
    接させる当接部材と、ボビンケースのロックレバーを立
    てる把持爪と、立てられたロックレバーを受ける把持面
    とを含み、把持爪と把持面とによりロックレバーにおい
    てボビンセットを把持する機構である請求項1〜6のい
    ずれか一項に記載のミシンのボビン交換装置。
  8. 【請求項8】 ボビンセットの把持のロック機構は、把
    持面に結合されたスライド可能な第一スライダと、把持
    爪に結合されたスライド可能な第二スライダと、第一ス
    ライダの穴とロック時にスライドしない部材の穴とにま
    たがって嵌り得るストッパピンと、第二スライダとロッ
    ク時にスライドしない部材の穴とにまたがって嵌り得る
    ストッパピンとを含む機構である請求項7記載のミシン
    のボビン交換装置。
  9. 【請求項9】 ボビンセットの把持のロック機構は、把
    持面に結合されたスライド可能な第一スライダと、把持
    爪に結合されたスライド可能な第二スライダと、第一ス
    ライダの穴とアームブロックの穴とにまたがって嵌り得
    るストッパピンと、第二スライダと第一スライダの穴と
    にまたがって嵌り得るストッパピンとを含む機構である
    請求項7記載のミシンのボビン交換装置。
  10. 【請求項10】 ボビンセットの把持のロック解除機構
    は、回転アームの回転範囲内に設けられた回転しないド
    ックと、該ドックにより押されて動くように把持機構に
    設けられた作動片と、該作動片の動きによりストッパピ
    ンを押して前記両穴へのまたがりを無くす押圧ピンとを
    含む機構である請求項7、8又は9記載のミシンのボビ
    ン交換装置。
  11. 【請求項11】 ボビンセットの把持のロック解除機構
    は、回転アームの前進又は後退の範囲内に設けられた前
    進及び後退しないドックと、該ドックにより押されて動
    くように把持機構に設けられた作動片と、該作動片の動
    きによりストッパピンを押して前記両穴へのまたがりを
    無くす押圧ピンとを含む機構である請求項7、8又は9
    記載のミシンのボビン交換装置。
  12. 【請求項12】 把持爪を回転アームのアームブロック
    に開閉可能に支持し、アームブロックに第一スライダ及
    び第二スライダを設け、第一スライダに当接部材及び把
    持面を結合し、アームブロックと第一スライダと第二ス
    ライダとの相対移動を把持爪の開閉運動に変換するレバ
    ーを備えた請求項7記載のミシンのボビン交換装置。
  13. 【請求項13】 把持爪を閉鎖位置にロックする機構を
    備え、該ロック機構は、第二スライダを第一スライダに
    相対移動不能に結合する結合ピンと、アームブロックに
    第一スライダ及び第二スライダを相対移動不能に係止す
    る係止ピンとを含む請求項12記載のミシンのボビン交
    換装置。
  14. 【請求項14】 ロック機構を解除する機構を備え、該
    ロック解除機構は、回転アームの後退端及び前進端と対
    応する定位置に設けられたドックと、該ドックに係合し
    て結合ピン及び係止ピンの作用を解除する作動片とを含
    む請求項13記載のミシンのボビン交換装置。
  15. 【請求項15】 プリセット位置の直後に、新ボビンセ
    ットをくぐらせるセット用ガイド穴を備えたセット治具
    を設けた請求項1〜14のいずれか一項に記載のミシン
    のボビン交換装置。
  16. 【請求項16】 プリセット位置の直後に、ボビンセッ
    トを把持機構との間で授受するセット治具を備え、該セ
    ット治具は、前後方向に摺動可能な摺動体と、摺動体に
    釜の軸線に対して直交する軸線の回りで回転可能に支持
    されたボビン装着板と、該装着板を後退端及び前進端で
    バックアップする部材とを含む請求項1〜14のいずれ
    か一項に記載のミシンのボビン交換装置。
  17. 【請求項17】 ボビン装着板に、ボビンセットの回転
    を規制する部材を設けた請求項16記載のミシンのボビ
    ン交換装置。
  18. 【請求項18】 回転アームを前進時に上昇させ、後退
    時に下降させるガイドを備えた請求項3記載のミシンの
    ボビン交換装置。
  19. 【請求項19】 回転アームを平行四節リンク機構に支
    持し、該リンク機構を進退駆動手段の駆動源に連結した
    請求項18記載のミシンのボビン交換装置。
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