JP2002344280A - 圧電薄膜素子とその製造方法 - Google Patents

圧電薄膜素子とその製造方法

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JP2002344280A
JP2002344280A JP2001148997A JP2001148997A JP2002344280A JP 2002344280 A JP2002344280 A JP 2002344280A JP 2001148997 A JP2001148997 A JP 2001148997A JP 2001148997 A JP2001148997 A JP 2001148997A JP 2002344280 A JP2002344280 A JP 2002344280A
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piezoelectric thin
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thin film
piezoelectric
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JP2001148997A
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Akira Yamada
朗 山田
Chisako Maeda
智佐子 前田
Shoji Miyashita
章志 宮下
Koichiro Misu
幸一郎 三須
Ayumi Nozaki
歩 野崎
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損失が小さく、素子特性のばらつきの少な
い、共振周波数の微調整が可能な圧電薄膜素子及びその
製造方法の提供する。 【解決手段】 圧電体膜に電界を加えて振動させる圧電
薄膜素子が、基板の裏面から基板を除去して圧電体膜の
下方の支持膜の裏面を露出させた凹部を含み、凹部内に
露出した支持膜の膜厚を減じて圧電薄膜素子の共振周波
数を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルク波を用いた
圧電薄膜素子及びその製造方法に関し、特に、バルク波
の共振周波数の調整が可能な圧電薄膜素子及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電体の体積振動、特に厚み振動を用い
たバルク超音波型の圧電薄膜素子では、共振周波数が圧
電体を含む動作部の膜厚に依存する。このため、動作部
の膜厚を増減することにより、共振振動数の調整が行な
われている。
【0003】図4は、特公平1−31728号公報に記
載された圧電薄膜素子の一例であり、全体が200で示
される圧電薄膜素子の断面図である。圧電薄膜素子20
0は、シリコン基板201を含む。シリコン基板201
の表面上には、シリコン酸化膜202が設けられれてい
る。シリコン酸化膜202上には、アルミニウムからな
る下部電極203と上部電極204に挟まれ、ZnOか
らなる圧電体薄膜205が設けられている。また、シリ
コン基板201の裏面には、圧電体薄膜205の下方の
領域に凹部206が設けられている。凹部206は、シ
リコン基板201を裏面からエッチングして、シリコン
酸化膜202の裏面が露出するように形成される。更
に、凹部206の表面を覆うように、例えばアルミニウ
ムからなる周波数調整用膜207が設けられている。
【0004】圧電薄膜素子200の共振周波数は、凹部
206の底部のシリコン基板201、下部電極203、
圧電体薄膜205、上部電極204及び周波数調整用膜
207(動作部)の膜厚に依存するが、共振周波数が所
望の値になるように、動作層の膜厚を最初から制御する
ことは困難であった。そこで、一旦、図4のような圧電
薄膜素子200を作製して共振周波数を測定した後に、
周波数調整用膜207を裏面からエッチングして周波数
調整用膜207の膜厚を減じ、共振周波数の微調整を行
い、所望の共振周波数を有する圧電薄膜素子200を得
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、圧電薄膜素子
200では、下部電極203、上部電極204、圧電体
薄膜205が既に表面上に形成されたシリコン酸化膜2
02の裏面に周波数調整用膜207が形成されるため、
周波数調整用膜207の成膜温度等の成膜条件が制限さ
れていた。このため、例えば振動損失のような機械的損
失等の小さい緻密な周波数調整用膜207の作製が困難
であり、素子特性の低下の原因となっていた。また、周
波数調整用膜207を凹部206内に形成するために、
膜厚の制御が困難であるとともに膜厚分布も均一ではな
く、素子間で素子特性のばらつきが生じていた。更に、
周波数調整用膜207の膜応力により動作部が変形し、
素子特性が変化することもあった。
【0006】そこで、本発明は、損失が小さく、素子特
性のばらつきの少ない、共振周波数の微調整が可能な圧
電薄膜素子及びその製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電体膜に電
界を加えて振動させる圧電薄膜素子であって、表面と裏
面とを備えた基板と、該基板の表面上に設けられた支持
膜と、該支持膜上に順次設けられた下部電極、圧電体膜
及び上部電極と、該基板の裏面から該基板を除去し、該
圧電体膜の下方の該支持膜の裏面を露出させた凹部とを
含み、圧電薄膜素子の共振周波数が所望の周波数となる
ように、該凹部内に露出した該支持膜の膜厚が減じられ
たことを特徴とする圧電薄膜素子である。かかる圧電薄
膜素子では、損失を低く抑え、素子特性のばらつきを小
さくしながら、所望の共振周波数を有する圧電薄膜素子
を得ることができる。
【0008】上記支持膜と上記下部電極との間に絶縁膜
が設けられても構わない。下部電極と基板との間に絶縁
性を担保するためである。
【0009】上記支持膜は、上記基板を裏面からエッチ
ングして上記凹部を形成する場合の、エッチングストッ
パ膜であることが好ましい。
【0010】上記支持膜が、上記凹部内に一部が露出し
た第1支持膜と、その上に積層された第2支持膜とを含
み、該第1支持膜が、シリコン窒化物、シリコン酸化
物、アルミニウム酸化物、シリコン炭化物、グラファイ
ト、炭素を基体とする材料、タンタル酸化物、マグネシ
ウム酸化物、及びホウ素が1018/cm個以上ドー
プされたシリコンからなる群から選択される1の材料か
らなり、該第2支持膜が、シリコン窒化物、シリコン酸
化物、アルミニウム酸化物、シリコン炭化物、炭素を基
体とする材料、タンタル酸化物、マグネシウム酸化物か
らなる群から選択される1の材料からなることが好まし
い。
【0011】上記基板が、シリコン基板及び砒化ガリウ
ムから選択される1の基板であり、上記支持膜が、シリ
コン窒化膜及びシリコン酸化膜から選択される1の膜で
あることが好ましい。
【0012】上記絶縁膜は、シリコン酸化膜であること
が好ましい。
【0013】上記圧電体膜が、チタン酸鉛、ジルコン酸
チタン酸鉛、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、ニオブ酸リ
チウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸カリウムからな
る群から選択される1の材料からなることが好ましい。
【0014】上記圧電体膜は、下記式(I) 式(I):(PbO)・(CaO)・(TiO
・(La 但し、0.35≦a≦0.49、 0.00≦b≦0.12、 0.46≦c≦0.49、 0.02≦d≦0.09、 a+b+c+d=1 で表される材料からなることが好ましい。かかる材料を
用いることにより、圧電薄膜素子の損失の低下を防止で
きる。また、良好な電気機械結合係数を得ることができ
る。
【0015】上記下部電極が、イリジウムを主成分とす
る材料からなり、上記上部電極が、パラジウムを主成分
とする材料からなることが好ましい。高温酸化雰囲気に
おいても反応しにくく、また、圧電体膜との間の反応も
防止できるからである。
【0016】また、本発明は、圧電体膜に電界を加えて
振動させる圧電薄膜素子の製造方法であって、表面と裏
面とを備えた基板を準備する工程と、該基板の表面上
に、支持膜を形成する工程と、該支持膜上に、下部電
極、圧電体膜及び上部電極を順次形成する工程と、該基
板の裏面から該基板を除去して凹部を形成し、該圧電体
膜の下方の該支持膜の裏面を露出させる凹部形成工程
と、圧電薄膜素子の共振周波数が所定の周波数となるよ
うに、該凹部内に露出した該支持膜をエッチングして該
支持膜の膜厚を減じる調整工程とを含むことを特徴とす
る圧電薄膜素子の製造方法でもある。かかる製造方法で
は、従来の方法に比べて、製造工程の増加を抑えながら
共振周波数の調整を行うことができる。従って、製造コ
ストを抑えながら、所望の共振周波数を有する圧電薄膜
素子の製造が可能となる。
【0017】更に、支持膜の形成後に、該支持膜上に絶
縁膜を形成する工程を含むものであっても良い。
【0018】上記凹部形成工程が、シリコン単結晶から
なる上記基板を、エッチング液を用いてウエットエッチ
ングする工程であり、上記調整工程が、シリコン酸化
膜、シリコン窒化膜及びホウ素がドープされたシリコン
膜から選択された1の膜からなる上記支持膜を、弗化物
系ガスと酸素ガスとを含むエッチングガスを用いてドラ
イエッチングする工程であることが好ましい。シリコン
基板を用いる場合には、かかる工程を用いることで、迅
速かつ高精度なエッチングを行うことができる。
【0019】上記凹部形成工程が、砒化ガリウム単結晶
からなる上記基板を、エッチング液を用いてウエットエ
ッチングする工程であり、上記調整工程が、シリコン酸
化膜、シリコン窒化膜及びホウ素がドープされたシリコ
ン膜から選択された1の膜からなる上記支持膜を、弗化
物系ガスと酸素ガスとを含むエッチングガスを用いてド
ライエッチングする工程であることが好ましい。砒化ガ
リウム基板を用いる場合には、かかる工程を用いること
で、迅速かつ高精度なエッチングを行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1に、全体が1
00で示される、本実施の形態にかかる圧電薄膜素子を
示す。図1(a)は、圧電薄膜素子100の上面図であ
り、図1(b)は、図1(a)のI−I線に沿った断面
図である。
【0021】図1(a)(b)に示すように、圧電薄膜
素子100は、面方位が<100>である砒化ガリウム
の単結晶基板1を含む。基板1は、表面と裏面とを備
え、表面上に支持体2が設けられている。支持体2は、
基板の表面に設けられた窒化シリコン膜3と、窒化シリ
コン膜3上に設けられた酸化シリコン膜4とを含む。窒
化シリコン膜3の代わりに、シリコン酸化物、アルミニ
ウム酸化物、シリコン炭化物、グラファイトおよびダイ
ヤモンドやダイヤモンドライクカーボンなどの炭素を基
体とした材料、タンタル酸化物、マグネシウム酸化物な
どを主体とする材料を用いても良い。また、酸化シリコ
ン膜4の代わりに、シリコン窒化物、アルミニウム酸化
物、シリコン炭化物、ダイヤモンドやダイヤモンドライ
クカーボンなどの絶縁性の炭素を基体とした材料、タン
タル酸化物、マグネシウム酸化物を主体とした材料を用
いても良い。なお、支持体2は、単一の膜から形成して
も良いし、更に、各膜の熱膨張係数の差を緩和するため
に、熱膨張の差を緩和する調整層を設けても構わない。
但し、下部薄膜電極5に接する層は、絶縁性材料である
ことが必要である。
【0022】酸化シリコン膜4上には、密着膜として膜
厚約50nmのチタン層、主電極膜として膜厚約200
nmのイリジウム層の2層構造からなる下部薄膜電極5
が設けられている。また、同じ2層構造からなる上部電
極用パッド部9と下部電極用パッド部10が設けられて
いる。下部薄膜電極5の主電極膜は、圧電薄膜の形成は
高温酸化雰囲気において行われる場合が多く、このよう
な環境においても酸化等が生じにくい材質が好ましい。
例えば、白金、金、イリジウム、パラジウムなどの貴金
属が適しているが、中でも、上記イリジウムは、Pbを
含有する圧電体材料と反応が起こりにくく好適である。
【0023】下部薄膜電極5上には、チタン酸鉛からな
る圧電体薄膜6が設けられている。圧電体薄膜6は、そ
の組成が、例えば0.45・PbO−0.03・CaO
−0.48・TiO−0.04・Laで表され
る圧電材料からなる。圧電体薄膜6の膜厚は約1μmで
ある。圧電体薄膜6には、この他に、チタン酸鉛、ジル
コン酸チタン酸鉛、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、ニオ
ブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸カリウム
などを用いても良い。
【0024】なお、圧電特性の内、高い電気機械結合係
数と低損失特性を併せ持つ材質としては、 式(I):(PbO)・(CaO)・(TiO
・(La 但し、0.35≦a≦0.49、 0.00≦b≦0.12、 0.46≦c≦0.49、 0.02≦d≦0.09、 a+b+c+d=1 で表される材料を用いることが好ましい。
【0025】実質的にペロブスカイト型構造のチタン酸
鉛を主な構造とする式(I)の材料において、組成中の
Laが0.02よりも小さい場合には、薄膜中に
微細孔が発生して、密度が低下し、損失の増大を招く。
また、0.09よりも大きい場合には、圧電性を失うキ
ューリー点が低温化し、室温付近での特性変化が大きく
なるため好ましくない。
【0026】一方、CaOが、0.12よりも大きくな
ると、電気機械結合係数が低下し、好ましくない。ま
た、PbOあるいはTiOにおいても、上記組成範囲
を越えると、電気機械結合係数、損失値が劣化し好まし
くない。なお、かかる式(I)の材料については、実施
の形態4で更に詳しく述べる。
【0027】圧電体薄膜6上には、密着層として膜厚が
約30nmのチタン層、主電気伝導層として膜厚が約7
0のパラジウム層の2層構造からなる上部薄膜電極7が
設けられている。上部薄膜電極7は、軽量で、電気伝導
性が高いことが好ましい。また、多くの場合、素子上に
は保護膜が形成されるため、ある程度の耐湿性があるこ
とが望ましい。例えば、アルミニウム、銀、パラジウム
などが適しており、中でも上記パラジウムは軽量、かつ
貴金属の一種であるため耐食性が高く好適である。
【0028】上部薄膜電極7と上部電極用パッド部9と
の間は、金からなる架橋部11で電気的に接続されてい
る。
【0029】次に、圧電薄膜素子100の製造方法につ
いて説明する。まず、面方位が<100>である砒化ガ
リウムの単結晶基板1が準備される。基板1は、表面と
裏面とを備える。基板1に砒化ガリウムや、後述するシ
リコンを用いることは、工業的品質の安定性、入手の容
易さの点で、あるいは他のチップとの混載を行う場合に
熱膨張係数差を小さく抑えることができる点で好まし
い。
【0030】次に、基板1の表面上に支持体2が形成さ
れる。支持体2は、窒化シリコン膜3と酸化シリコン膜
4とからなる。窒化シリコン膜3は、シランガスとアン
モニアガスとを原料に用い、成膜温度が約300℃のプ
ラズマCVD法により形成される。窒化シリコン膜3の
膜厚は、約200nmである。かかる窒化シリコン膜3
は、後述する基板1のエッチング時のエッチングストッ
パ層として働く。支持体2中のエッチングストッパ層と
しては、フッ酸以外の酸性溶液に対しては酸化シリコン
が、その他の溶液に対しては窒化シリコンが、化学的耐
性、製造の容易さの観点から好ましい。
【0031】また、酸化シリコン膜4は、シランガスと
酸素ガスとを原料に用い、成膜温度が約300℃のプラ
ズマCVD法により形成される。酸化シリコン膜4の膜
厚は約2000nmである。
【0032】支持体2中の絶縁膜には、酸化シリコン膜
4を用いるのが、低損失であり、十分な絶縁性を持って
おり、製造方法も容易でありことから好ましい。バルク
超音波型素子においては、例えば膜厚が数μmのよう
な、極めて厚い絶縁膜が必要となるが、酸化シリコン膜
を絶縁膜に用いることにより容易に対応できる。
【0033】次に、酸化シリコン膜4上に、密着膜とし
て膜厚が約50nmのチタン層、主電極膜として膜厚が
約200nmのイリジウム層の2層構造からなる下部電
極用薄膜が形成される。下部電極用薄膜は、RFマグネ
トロンスパッタ法を用いて、成膜温度約600℃で形成
される。
【0034】下部電極用薄膜5上には、チタン酸鉛の圧
電体薄膜6が形成される。圧電体薄膜6は、アルゴンガ
スと酸素ガスとを、各流量を90ccmと10ccmと
して混合したガス中で、成膜圧力約1Pa、基板温度約
600℃の条件で、RFマグネトロンスパッタ法により
形成される。ターゲットには、鉛20mol%過剰のチ
タン酸鉛のターゲットが用いられる。
【0035】圧電体薄膜6は、例えば0.45・PbO
−0.03・CaO−0.48・TiO−0.04・
Laで表される組成を有し、膜厚は約1μmであ
る。
【0036】次に、圧電体薄膜6の上に、密着層として
膜厚が約30nmのチタン層、主電気伝導層として膜厚
が約70nmのパラジウム層の2層構造からなる上部電
極用薄膜が電子ビーム蒸着法により形成される。続い
て、リフトオフ法を用いて不要な部分の上部電極用薄膜
を除去し、100μm×50μmの上部薄膜電極7が形
成される。
【0037】次に、レジストマスクを用いて、約70℃
の、塩酸と硝酸との混合溶液により不要部分の圧電帯薄
膜5がエッチング除去され、200μm×100μmの
形状となる。更に、イオンミリング法を用いて、下部電
極用薄膜がパターンニングされ、下部薄膜電極8が形成
される。同時に、圧電帯薄膜5の外部の基板1上に、上
部電極用パッド部9と下部電極用パッド部10とが形成
される。
【0038】次に、上部薄膜電極7と上部薄膜電極用パ
ッド9との間に、レジスト層が形成された後、膜厚が約
20μmの金めっき層が形成される。続いて、レジスト
層が除去され、金めっき層からなる架橋部11が形成さ
れる。上部薄膜電極7と上部薄膜電極用パッド9とは、
架橋部11により電気的に接続される。以上の工程で、
上部構造の形成が完了する。
【0039】次に、基板1を裏面から研磨し、約200
μmの厚さに薄板化する。続いて、所定の領域にレジス
トマスクを形成した後、硫酸溶液を用いて、基板1を裏
面からエッチングして、基板除去部12が形成される。
基板1のエッチングは、窒化シリコン膜3がエッチング
ストッパ層となるため、窒化シリコン膜3の裏面が露出
した状態で停止する。これにより、圧電体薄膜素子10
0の基本構成が形成される。
【0040】基板除去部12の形成工程では、多くの場
合、数100μmの厚さの基板1を除去する必要がある
ため、ウエットエッチングが適している。ドライエッチ
ングにより除去する場合には、工程に長時間を要し、ま
た、深い孔加工をする場合には、エッチング孔の横方向
への広がりを防ぐために、加工孔側壁に耐エッチング性
材料を適宜コーティングする必要がある。なお、ウエッ
トエッチングでは、エッチングストッパ層がエッチング
液に対して化学的耐性を持っているため、エッチングプ
ロセスをエッチングストッパ層で止めることが容易であ
る。これに対して、ドライエッチングではオーバーエッ
チングが発生しやすく、加工条件設定に注意が必要とな
る。
【0041】かかる製造工程により得られた圧電体薄膜
素子100は共振器である。ウエハ状態のまま(図示せ
ず)、オンウエハで素子特性を測定したところ、共振周
波数は、1.545GHzであった。このウエハの裏面
が被エッチング面となるように、イオンミリング装置に
ウエハをセットし、C及び酸素ガスの流量をそれ
ぞれ約50ccm、約50ccmに設定して、200W
の条件でウエハを裏面からエッチングした。かかるエッ
チング工程では、基板除去部12の内部に露出した窒化
シリコン膜3がエッチングされ、減肉部13が形成され
る。30秒間エッチングすることにより、600Åの窒
化シリコン膜3をエッチングした。これにより、圧電体
薄膜素子100の共振周波数は、1.570GHzへと
変化し、窒化シリコン膜3をエッチングして、減肉部1
3を形成することにより、圧電体薄膜素子100の共振
周波数の微調整が可能であることが分かった。なお、支
持体2を酸化シリコン膜4のみから形成し、酸化シリコ
ン膜4をエッチング停止層として用いた後に、減肉部1
3を形成した場合も、同様に、共振周波数の調整が可能
であった。
【0042】このような周波数調整のための支持体のエ
ッチング、即ち減肉部13の形成は、エッチング深さと
して数10Å後半〜数100Å程度であり、エッチング
量の制御を高精度に行う必要がある。このため、かかる
工程には、イオンミリング、反応性イオンミリング等の
ドライエッチングを用いることが好ましい。
【0043】本実施の形態のように、基板1として砒化
ガリウムを用いた場合、基板1のエッチングを硫酸を主
体とした酸溶液で行えば、砒化ガリウムの準異方性エッ
チングにより、基板1を高速にエッチングすることがで
きる。この場合、エッチングストッパ層としては、シリ
コン窒化物、シリコン酸化物、ボロンドープシリコンが
好ましい。また、減肉部13の形成は、酸素を含んだC
、C、CHFなどのフッ化物系ガスを用い
て、エッチングストッパ層を反応性イオンミリングすれ
ば、エッチング速度を大きくすることができる。
【0044】一方、実施の形態2で後述するように、基
板として単結晶シリコンを用いた場合、基板のエッチン
グをアンモニア水、水酸化カリウムなどの無機アルカリ
水溶液、ジエチルアミン、ジメチルエミン、水酸化テト
ラメチルアンモニウムなどの有機アルカリなどの水溶液
を主体としたアルカリ溶液で行えば、シリコン単結晶の
結晶異方性を利用して、精度良く、高速にエッチングを
行うことができる。この場合、エッチングストッパ層と
しては、シリコン窒化物、シリコン酸化物、ボロンドー
プシリコンが好ましい。また、減肉部の形成は、酸素を
混合したCF、C、CHFなどのフッ化炭素
系ガスを用いて、エッチングストッパ層を反応性イオン
ミリングすれば、エッチング速度を大きくすることがで
きる。
【0045】このように、本実施の形態にかかる圧電体
薄膜素子100では、裏面からのエッチング工程により
共振周波数の調整ができるため、製造工程の増加を最小
限に抑えて、製造コストを抑制することができる。ま
た、共振周波数の調整時にエッチングする支持体2は、
基板1の表面に製造プロセスの初期段階に形成されるた
め、損失の小さな良質の膜として形成することができ、
圧電体薄膜素子100の損失を小さくすることができ
る。
【0046】実施の形態2.図2に、全体が120で示
される、本実施の形態にかかる圧電薄膜素子を示す。図
2(a)は、圧電薄膜素子120の上面図であり、図2
(b)は、図2(a)のII−II線に沿った断面図であ
る。
【0047】図2(a)(b)に示すように、圧電薄膜
素子120の基板21には、面方位が<100>である
シリコンの単結晶基板が用いられている。他の構造は、
上述の圧電薄膜素子100と同じである。
【0048】即ち、基板21の表面上に、窒化シリコン
膜23と酸化シリコン膜24とからなる支持体22が設
けられている。酸化シリコン膜24上には、チタン層と
イリジウム層の2層構造からなる下部薄膜電極25、上
部電極用パッド部29及び下部電極用パッド部30が設
けられている。下部薄膜電極25上には、チタン酸鉛か
らなる圧電体薄膜26が設けられている。圧電体薄膜2
6は、その組成が、例えば0.45・PbO−0.03
・CaO−0.48・TiO−0.04・La
で表される圧電材料からなる。圧電体薄膜26上には、
チタン層、パラジウム層の2層構造からなる上部薄膜電
極27が設けられている。上部薄膜電極27と上部電極
用パッド部29との間は、架橋部31で電気的に接続さ
れている。
【0049】次に、圧電薄膜素子120の製造方法につ
いて説明する。上部構造の製造工程は、上述の圧電薄膜
素子100の製造方法と同じである。上部構造を形成し
た後に、基板21が裏面から研磨され、膜厚が約200
μmになるまで薄板化される。続いて、レジストマスク
が形成された後、約70℃の10wt%水酸化カリウム
水溶液を用いて、基板21が裏面からエッチングされ、
基板除去部32が形成される。基板21のエッチングで
は、窒化シリコン膜23がエッチングストッパ層とな
る。これにより、圧電体薄膜素子120の基本構成が得
られる。ウエハ状態のままで、圧電体薄膜素子120の
素子特性を測定したところ、共振周波数は1.525G
Hzであった。
【0050】次に、このウエハの裏面が被エッチング面
となるように、イオンミリング装置にウエハをセット
し、CHF及び酸素ガスの流量をそれぞれ約50cc
m、約50ccmに設定して、200Wの条件でウエハ
を裏面からエッチングした。かかるエッチング工程で
は、基板除去部32の内部に露出した窒化シリコン膜3
3がエッチングされ、減肉部33が形成される。15秒
間エッチングすることにより、300Åの窒化シリコン
膜23をエッチングした。これにより、圧電体薄膜素子
120の共振周波数は、1.540GHzへと変化し、
窒化シリコン膜23をエッチングして、減肉部33を形
成することにより、圧電体薄膜素子120の共振周波数
の調整が可能であることが分かった。なお、支持体22
を酸化シリコン膜24のみから形成しても構わない。
【0051】実施の形態3.図3に、全体が140で示
される、本実施の形態にかかる圧電薄膜素子を示す。図
3(a)は、圧電薄膜素子140の上面図であり、図3
(b)は、図3(a)のIII−III線に沿った断面図であ
る。
【0052】図3(a)(b)に示すように、圧電薄膜
素子140の基板41には、面方位が<100>である
シリコンの単結晶基板が用いられている。基板41の表
面側には、約1018個/cmの濃度のボロンを含む
ボロン含有シリコン膜43が設けられ、これがエッチン
グストッパ層となる。他の構造は、上述の圧電薄膜素子
120と同じである。
【0053】即ち、基板41の表面側にボロン含有シリ
コン膜43が形成され、その上に酸化シリコン膜44が
設けられている。ボロン含有シリコン膜43と酸化シリ
コン膜44とが支持体42となる。酸化シリコン膜44
上には、チタン層とイリジウム層の2層構造からなる下
部薄膜電極45、上部電極用パッド部49及び下部電極
用パッド部50が設けられている。下部薄膜電極45上
には、チタン酸鉛からなる圧電体薄膜46が設けられて
いる。圧電体薄膜46上には、チタン層、パラジウム層
の2層構造からなる上部薄膜電極47が設けられてい
る。上部薄膜電極47と上部電極用パッド部49との間
は、架橋部51で電気的に接続されている。
【0054】次に、圧電薄膜素子140の製造方法につ
いて説明する。まず、面方位が<100>であるシリコ
ンの単結晶基板41が準備される。基板41は、表面と
裏面とを備える。基板41の厚みは、例えば約300μ
mである。続いて、基板41の表面側に、例えば、イオ
ン注入法を用いてボロンが注入され、ボロン含有シリコ
ン膜43が形成される。ボロンの濃度は、約1018
/cmである。
【0055】次に、上述の圧電薄膜素子120と同様の
製造方法を用いて上部構造が形成される。続いて、基板
41が裏面から研磨され、膜厚が約200μmになるま
で薄板化される。続いて、レジストマスクが形成された
後、約70℃の10wt%水酸化カリウム水溶液を用い
て、基板41が裏面からエッチングされ、基板除去部5
2が形成される。基板41のエッチングでは、ボロンを
注入したボロン含有シリコン膜43でエッチング停止す
る。これにより、圧電体薄膜素子140の基本構成が得
られる。ウエハ状態のままで、圧電体薄膜素子140の
素子特性を測定したところ、共振周波数は1.513G
Hzであった。
【0056】次に、このウエハの裏面が被エッチング面
となるように、イオンミリング装置にウエハをセット
し、CHF及び酸素ガスの流量をそれぞれ約50cc
m、約50ccmに設定して、200Wの条件でウエハ
を裏面からエッチングした。かかるエッチング工程で
は、基板除去部52の内部に露出したボロン含有シリコ
ン膜43がエッチングされ、減肉部53が形成される。
40秒間エッチングすることにより、300Åのボロン
含有シリコン膜43がエッチングされた。これにより、
圧電体薄膜素子120の共振周波数は、1.532GH
zへと変化し、ボロン含有シリコン膜43をエッチング
して、減肉部53を形成することにより、圧電体薄膜素
子140の共振周波数の調整が可能であることが分かっ
た。
【0057】実施の形態4.本実施の形態では、実施の
形態2に示した圧電体薄膜素子120において、圧電体
薄膜26の組成のみを変えた。圧電体薄膜の組成は、
(PbO)・(CaO)・(TiO・(La
からなる。
【0058】圧電体薄膜26は、RFマグネトロンスパ
ッタ法により、成膜温度600〜640℃で形成した。
スパッタターゲットには、添加物(カルシウム、ランタ
ン)を含む種々の組成のチタン酸鉛が用いられた。スパ
ッタガスには、アルゴンガスと酸素ガスとを、それぞれ
の流量を90ccm、10ccmとした混合ガスが用い
られた。スパッタ条件は、成膜圧力が約1Pa、基板温
度が約600℃である。形成されたチタン酸鉛の膜厚
は、約1μmであった。
【0059】種々の組成の圧電体薄膜26を有する圧電
体薄膜素子は、ウエハ状態のまま、オンウエハで、素子
特性が測定された。測定された圧電体薄膜素子の共振周
波数は、1.510〜1.532GHzの範囲内であっ
た。これらの共振挙動を、等価回路によりフィッティン
グして、圧電体薄膜素子の素子パラメータを求め、各組
成の圧電体薄膜26の電気機械結合係数(k2)、品質
係数(Q)を求めた。また、圧電体薄膜素子の形成に先
立ち、走査型電子顕微鏡を用いて圧電体薄膜の破断面の
組織観察を行い、圧電体薄膜の密度(膜中の細孔の有
無)を評価した。圧電体薄膜の組成については、同じ条
件で形成した膜を用いて、ICP法により求めた。ま
た、細孔密度は、破断面の組織の画像処理により、存在
面積比率の算出を行って求めた。
【0060】かかる結果を表1に示す。表1において、
圧電体薄膜の組成は、(PbO)・(CaO)
(TiO ・(Laで表され、a、b、
c、dは、各酸化物の組成である。特性k2は、電気機
械結合係数であり、特性Qは、品質係数(損失の逆数)
である。細孔の比率は、圧電体薄膜の破断面の組織観察
から算出したものである。
【0061】
【表1】
【0062】表1から明らかなように、ランタン(組成
d)およびカルシウム(組成b)を添加した圧電体薄膜
(チタン酸鉛膜)は、特定の組成において細孔が認めら
れない緻密な組織を有する(試料No.3−5、7−1
0)。また、ランタン、カルシウムを添加しないチタン
酸鉛膜(試料No.1)よりも、優れた電気機械結合係
数(k2)と、大きな品質係数Q値を示し、優れた特性
を有することがわかる
【0063】なお、素子特性の比較は、同一素子構造に
より行ったものである。即ち、圧電体薄膜素子の特性に
対しては、圧電体薄膜の組成等以外にも、支持体等の素
子構造が影響する。従って、本実施の形態では、同じ素
子構造の圧電体薄膜素子を形成して、圧電体薄膜の材料
の優劣を検討した。また、備考欄に示したように、試料
No.1、2、6、11、12の圧電体薄膜素子は比較
例である。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる圧電体薄膜素子では、損失が小さく、素子特性
のばらつきの少ない、共振周波数の微調整が可能な圧電
体薄膜素子を提供することができる。
【0065】また、このような圧電体薄膜素子を低コス
トで製造できる製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる圧電体薄膜素
子である。
【図2】 本発明の実施の形態2にかかる圧電体薄膜素
子である。
【図3】 本発明の実施の形態3にかかる圧電体薄膜素
子である。
【図4】 従来構造の圧電体薄膜素子である。
【符号の説明】
1 基板、2 支持体、3 窒化シリコン膜、4 酸化
シリコン膜、5 下部薄膜電極、6 圧電体薄膜、7
上部薄膜電極、9 上部電極用パッド部、10下部電極
用パッド部、11 架橋部、12、基板除去部、13
減肉部、100 圧電体薄膜素子。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 9/02 H01L 41/22 Z (72)発明者 宮下 章志 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 三須 幸一郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 野崎 歩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J108 BB04 CC04 CC11 EE03 FF01 FF11 GG03 KK05 MM04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体膜に電界を加えて振動させる圧電
    薄膜素子であって、 表面と裏面とを備えた基板と、 該基板の表面上に設けられた支持膜と、 該支持膜上に順次設けられた下部電極、圧電体膜及び上
    部電極と、 該基板の裏面から該基板を除去し、該圧電体膜の下方の
    該支持膜の裏面を露出させた凹部とを含み、 圧電薄膜素子の共振周波数が所望の周波数となるよう
    に、該凹部内に露出した該支持膜の膜厚が減じられたこ
    とを特徴とする圧電薄膜素子。
  2. 【請求項2】 上記支持膜と上記下部電極との間に絶縁
    膜が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の圧電
    薄膜素子。
  3. 【請求項3】 上記支持膜が、上記基板を裏面からエッ
    チングして上記凹部を形成する場合の、エッチングスト
    ッパ膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    圧電薄膜素子。
  4. 【請求項4】 上記支持膜が、上記凹部内に一部が露出
    した第1支持膜と、その上に積層された第2支持膜とを
    含み、 該第1支持膜が、シリコン窒化物、シリコン酸化物、ア
    ルミニウム酸化物、シリコン炭化物、グラファイト、炭
    素を基体とする材料、タンタル酸化物、マグネシウム酸
    化物、及びホウ素が1018/cm個以上ドープされ
    たシリコンからなる群から選択される1の材料からな
    り、 該第2支持膜が、シリコン窒化物、シリコン酸化物、ア
    ルミニウム酸化物、シリコン炭化物、炭素を基体とする
    材料、タンタル酸化物、マグネシウム酸化物からなる群
    から選択される1の材料からなることを特徴とする請求
    項1に記載の圧電薄膜素子。
  5. 【請求項5】 上記基板が、シリコン基板及び砒化ガリ
    ウムから選択される1の基板であり、 上記支持膜が、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜から
    選択される1の膜であることを特徴とする請求項1に記
    載の圧電薄膜素子。
  6. 【請求項6】 上記絶縁膜が、シリコン酸化膜であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の圧電薄膜素子。
  7. 【請求項7】 上記圧電体膜が、チタン酸鉛、ジルコン
    酸チタン酸鉛、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、ニオブ酸
    リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸カリウムから
    なる群から選択される1の材料からなることを特徴とす
    る請求項1に記載の圧電薄膜素子。
  8. 【請求項8】 上記圧電体膜が、下記式(I) 式(I):(PbO)・(CaO)・(TiO
    ・(La 但し、0.35≦a≦0.49、 0.00≦b≦0.12、 0.46≦c≦0.49、 0.02≦d≦0.09、 a+b+c+d=1 で表される材料からなることを特徴とする請求項1に記
    載の圧電薄膜素子。
  9. 【請求項9】 上記下部電極が、イリジウムを主成分と
    する材料からなり、上記上部電極が、パラジウムを主成
    分とする材料からなることを特徴とする請求項1に記載
    の圧電薄膜素子。
  10. 【請求項10】 圧電体膜に電界を加えて振動させる圧
    電薄膜素子の製造方法であって、 表面と裏面とを備えた基板を準備する工程と、 該基板の表面上に、支持膜を形成する工程と、 該支持膜上に、下部電極、圧電体膜及び上部電極を順次
    形成する工程と、 該基板の裏面から該基板を除去して凹部を形成し、該圧
    電体膜の下方の該支持膜の裏面を露出させる凹部形成工
    程と、 圧電薄膜素子の共振周波数が所定の周波数となるよう
    に、該凹部内に露出した該支持膜をエッチングして該支
    持膜の膜厚を減じる調整工程とを含むことを特徴とする
    圧電薄膜素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 更に、支持膜の形成後に、該支持膜上
    に絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項
    10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記凹部形成工程が、シリコン単結晶
    からなる上記基板を、エッチング液を用いてウエットエ
    ッチングする工程であり、 上記調整工程が、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び
    ホウ素がドープされたシリコン膜から選択された1の膜
    からなる上記支持膜を、弗化物系ガスと酸素ガスとを含
    むエッチングガスを用いてドライエッチングする工程で
    あることを特徴とする請求項10又は11に記載の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 上記凹部形成工程が、砒化ガリウム単
    結晶からなる上記基板を、エッチング液を用いてウエッ
    トエッチングする工程であり、 上記調整工程が、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び
    ホウ素がドープされたシリコン膜から選択された1の膜
    からなる上記支持膜を、弗化物系ガスと酸素ガスとを含
    むエッチングガスを用いてドライエッチングする工程で
    あることを特徴とする請求項10又は11に記載の製造
    方法。
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