JP2002343563A - 真空成膜方法および真空成膜装置 - Google Patents

真空成膜方法および真空成膜装置

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JP2002343563A
JP2002343563A JP2001144483A JP2001144483A JP2002343563A JP 2002343563 A JP2002343563 A JP 2002343563A JP 2001144483 A JP2001144483 A JP 2001144483A JP 2001144483 A JP2001144483 A JP 2001144483A JP 2002343563 A JP2002343563 A JP 2002343563A
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vapor deposition
vacuum
film
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JP2001144483A
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English (en)
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Motosuke Omi
元祐 大海
Hiroshi Hayashi
弘志 林
Toshitaka Kawashima
利孝 河嶋
Masayasu Kakinuma
正康 柿沼
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の大きさに関わらず、撓みを生ずること
なく、膜厚を均一に成膜することができる真空成膜方法
および真空成膜装置を提供する。 【解決手段】 基板15はその裏面の全体が基板保持具
16により水平に保持される。蒸着源20は真空室11
内の上部位置に配置されている。蒸着源20は、真空室
11の天井面に設置された加熱ランプ21と、加熱ラン
プ21の下部位置に配設された蒸着坩堝22とにより構
成される。蒸着源20からは蒸着材料が下方に飛び出
し、蒸着源20の下方に位置する基板15の表面に堆積
される。基板15の両端だけでなく底面全体を基板支持
具16により接触状態で保持できるため、基板15が大
型化しても撓むことがなく、均一に成膜することができ
る。基板15を鉛直に保持し、横方向から蒸着させるよ
うにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(Electr
oluminescence)などの大型のディスプレイに用いられる
大口径の基板に対して真空蒸着法により成膜を行う真空
成膜方法および真空成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空蒸着法は、真空雰囲気中において、
蒸着材料を加熱蒸発させ、基板上に金属等の薄膜を堆積
させる方法である。
【0003】従来、この真空蒸着法を用いた真空成膜装
置200は、図10に示したように、真空室201内を
真空弁203を介して接続された真空ポンプ204によ
り真空に保持すると共に、真空室201内の底部に配設
した蒸着源205の開口部205Aから蒸着材料208
を加熱蒸発させ、上方において図に矢印で示す水平方向
に搬送される基板206に対してマスク207のパター
ンに応じた成膜を行うようになっている。なお、基板2
06は基板出入口202を通じて真空室201内に搬入
される。
【0004】ところで、このような真空成膜装置200
では、下面に対して成膜が行われることから、基板20
6は図11に取り出して示したように基板保持具209
により両端のみが保持されており、その状態で搬送され
成膜が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
有機EL、液晶等の各種ディスプレイでは大型化が進ん
でおり、それに伴って基板も大口径化している。そのた
め、基板206の両端を保持する従来の方式では、図1
1に示したように基板206に撓みが生じてしまう。そ
のため、マスク207と基板206との間の距離を一定
に保つことが困難であり、また基板206を水平に保持
し搬送することが難しいため、基板206上に堆積され
た膜の膜厚が不均一になるという問題があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、基板が大口径化しても、基板を撓み
なく保持し、均一な膜厚の成膜を行うことができる真空
成膜方法および真空成膜装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の真空
成膜方法は、真空雰囲気中において、表面が蒸着面とな
る基板の裏面側の略全面を基板保持部材により接触状態
で保持すると共に、蒸着源から基板の蒸着面に向けて蒸
着粒子を飛び出させることにより成膜を行うものであ
る。具体的には、基板を基板保持部材により水平に保持
すると共に、蒸着源を基板の上部位置に配置し、上方か
ら基板に成膜を行う、あるいは、基板を基板保持部材に
より鉛直に保持すると共に、蒸着源を基板の側部位置に
配置し、側方から基板に成膜を行うものである。
【0008】本発明による第2の真空成膜方法は、透光
性基板の表面に、陽極と、1または複数の有機物質層か
らなる発光層と、陰極とを有する有機EL素子の製造に
用いられる方法であって、真空雰囲気中において、透光
性基板の裏面側の略全面を基板保持部材により接触状態
で保持すると共に、蒸着源から透光性基板の表面に向け
て蒸着粒子を飛び出させることにより、陽極および発光
層の少なくとも一方の成膜を行うものである。
【0009】本発明による第1の真空成膜装置は、真空
室と、この真空室内において、表面が蒸着面となる基板
の裏面側の略全面を接触状態で保持する基板保持部材
と、この基板保持部材により保持された基板の蒸着面に
向けて蒸着粒子を飛び出させて成膜を行う1または2以
上の蒸着源とを備えた構成を有している。具体的には、
基板保持部材は真空室内の底部において基板を水平に保
持し、かつ、蒸着源は基板保持部材に保持された基板の
上方から基板に対して成膜を行うように構成してもよ
く、あるいは、基板保持部材は真空室内の側部において
基板を鉛直に保持し、かつ、蒸着源は基板保持部材に保
持された基板の側方から基板に対して成膜を行うように
構成してもよい。
【0010】本発明による第2の真空成膜装置は、透光
性基板の表面に、陽極と、1または複数の有機物質層か
らなる発光層と、陰極とを有する有機EL素子の製造に
用いられる装置であって、真空室と、この真空室内にお
いて、透光性基板の裏面側の略全面を接触状態で保持す
る基板保持部材と、この基板保持部材により保持された
透光性基板の蒸着面に向けて蒸着粒子を飛び出させて成
膜を行う1または2以上の蒸着源とを備えた構成を有し
ている。
【0011】本発明による第1の真空成膜方法または真
空成膜装置では、蒸着源から、裏面側の略全面が基板保
持部材により接触状態で、従って撓みなく保持された基
板の蒸着面に向けて(すなわち、下方あるいは側方に向
けて)蒸着粒子が飛び出して成膜が行われる。
【0012】本発明による第2の真空成膜方法または他
の真空成膜装置では、蒸着源から、裏面側の略全面が基
板保持部材により接触状態で、従って撓みなく保持され
た透光性基板の表面に向けて(すなわち、下方あるいは
側方に向けて)蒸着粒子が飛び出すことにより、陽極あ
るいは発光層の成膜が行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0014】〔第1の実施の形態〕図1は本発明の第1
の実施の形態に係る真空成膜装置の内部構造を表すもの
である。この真空成膜装置10Aは真空室11を備えて
いる。この真空室11の側面の下部位置には基板出入口
12が設けられている。真空室11には、また、真空弁
13を介して真空排気を行う真空ポンプ14が接続され
ている。なお、図示しないが、真空室11には大気を内
部に導入するための大気導入弁が設けられている。
【0015】本実施の形態では、成膜対象となる基板1
5がその裏面の全体を基板保持具16により接触状態で
水平に保持されている。基板15は、その保持面と反対
側の表面が蒸着面となっており、その表面にはマスク1
7が設置されている。基板保持具16は図示しない搬送
機構により搬送レール18に沿って紙面に対して垂直方
向に移動可能となっている。基板15は、基板出入口1
2を通じて出し入れできるようになっている。一方、こ
の基板15に対して成膜を行う蒸着源20は真空室11
内の上部位置に配設されている。
【0016】この蒸着源20は、真空室11の天井面に
設置された複数例えば3個の加熱ランプ21と、各々加
熱ランプ21の下部位置に配設された3個の蒸着坩堝2
2とにより構成されている。蒸着坩堝22は支持部材2
3により真空室11の天井面に固定されている。
【0017】蒸着坩堝22は、図2に取り出して示した
ように、上面に開口を有する坩堝本体22Aと、この坩
堝本体22Aの開口を覆い閉鎖空間を形成するための蓋
体22Bとを備えている。坩堝本体22Aおよび蓋体2
2Bは、例えば石英等の透明ガラスにより形成されてい
る。坩堝本体22Aの底部中央部には加熱ランプ21に
より加熱された蒸着材料24を飛び出させるための案内
孔22aが設けられている。この案内孔22aの周囲に
は円筒状の案内部22bが設けられている。蒸着材料2
4はこの案内部22bと坩堝本体22Aの側壁との間に
収容されるようになっている。また、支持部材23の蒸
着坩堝22の案内孔22aに対向する位置には下方に向
けて広がるロート状の孔23cが設けられている。
【0018】次に、この真空成膜装置10Aの作用につ
いて説明する。
【0019】まず、真空室11内が真空弁13を介して
真空ポンプ14に接続され真空排気された状態にあると
する。そして、基板15を真空室11内に設置するため
に真空弁13を閉じて真空室11の真空排気を止め、大
気導入弁により窒素もしくは空気などを真空室11の内
部に導入し、真空室11内を真空状態から大気圧にす
る。次に、基板出入口12より基板15を真空室11の
内部に設置してある基板保持具16に取り付ける。基板
15を取り付けた後には、マスク17を基板15の上面
に設置する。基板15とマスク17の位置合わせは、基
板15とマスク17に予め形成したアライメントマーク
を合わせる等の方法で行う。なお、基板保持具16に取
り付ける前に真空室11の外部で予めマスク17の位置
合わせを行ってもよい。なお、基板15にフォトレジス
ト(感光性樹脂)を用いてマスキングパターンが既に形
成されている場合にはマスク17を用いる必要はない。
【0020】基板保持具16に基板15およびマスク1
7を取り付けた後、基板出入口12および大気導入弁を
閉じ、真空弁13を開けて真空ポンプ14により真空室
11を真空排気する。真空室11内が所定の真空圧に達
したならば、基板保持具16に取り付けられた基板15
が搬送レール18に沿って(ここでは紙面に垂直方向に
沿って)搬送され、この基板15上に蒸着源20による
成膜が行われる。
【0021】蒸着源20では、坩堝本体22Aに収容さ
れた蒸着材料24が、加熱ランプ21によって加熱され
粒子状になり上方向に流れようとするが、坩堝本体22
Aおよび蓋体22Bによって構成された閉鎖空間内を案
内部22bに沿って矢印のように流れ、坩堝本体22A
の底面に設けられた案内孔22a、更に支持部材23に
設けられた孔22cを通って飛び出し、蒸着源20の下
方にある基板15の表面に堆積される。その結果、基板
15の上にはマスク17の形状でパターンが形成され
る。
【0022】本実施の形態では、加熱された蒸着材料2
4が蒸着源20から下方へ向かって飛び出すようにし、
蒸着源20の下方に位置する基板15の上に成膜される
ようにしたので、基板15およびマスク17を両端だけ
でなく底面全体を基板支持具16により接触状態で支持
することが可能となる。従って、基板15が大型化して
も、基板15およびマスク17が撓むことがないので、
基板15を安定して保持し、搬送させることができ、そ
のため基板15上に成膜された膜の膜厚が均一になる。
【0023】このように本実施の形態の真空蒸着装置1
0Aは、均一に成膜できることから、各種薄膜デバイス
の製造に好適に用いることができる。例えば、図3に示
したような透明ガラス等により形成された透光性基板1
01の表面に、例えばITO(Indium-Tin Oxide: イン
ジウムと錫の酸化物混合膜)により形成される陽極10
2と、1または複数の有機物質層からなる発光層103
と、例えばMg(マンガン)により形成される陰極10
4とを有する有機EL素子100の、特に陽極102あ
るいは発光層103のパターニングに好適に用いること
ができる。勿論、陰極104の形成に用いることも可能
である。これにより膜厚の均一すなわち特性の安定した
素子を得ることができ、大型の有機ELディスプレイを
容易に実現することができる。
【0024】〔変形例〕上記第1の実施の形態では、蒸
着源20の加熱手段として加熱ランプ21を用いたが、
例えば図4に示したように抵抗加熱を用いるようにして
もよい。この蒸着源30は、例えば2組の電極棒31
A,31Bと、これら2組の電極棒31A,31Bの先
端部間に接続された2つの蒸着ボート32とにより構成
されている。電極棒31A,31Bはそれぞれ真空室1
1の天井面に固定された電流導入端子32A,32Bに
連結されている。
【0025】蒸着ボート32は、図5に取り出して示し
たように、上面に開口を有するボート本体33Aと、こ
のボート本体33Aの開口を覆う蓋体33Bとを備えて
いる。ボート本体33Aおよび蓋体33Bは例えばTa
(タンタル)により形成されている。ボート本体33A
と蓋体33Bとの間には例えばTa(タンタル)により
形成された抵抗体32Cが介在している。抵抗体32C
の両端部はそれぞれ電極棒31A,31Bに電気的に接
続されている。この抵抗体32Cの中央部には孔32
a、また、孔32aの周囲にはリング状の溝32bが形
成されている。一方、ボート本体33Aの底部中央部に
は加熱された蒸着材料24を飛び出させるための案内孔
32cが形成され、この案内孔32cの周囲には円筒状
の案内部32dが設けられている。蒸着材料24はこの
案内部32dとボート本体33Aの側壁との間に収容さ
れるようになっている。
【0026】すなわち、この蒸着源30では、電流導入
端子32A,32B間に電流を流すことにより蒸着ボー
ト32内の抵抗体32Cが発熱し、蒸着材料24が加熱
される。そして、蒸発した蒸着材料24は、図5に矢印
で示した方向に流れ、抵抗体32Cの溝32bを通過し
た後、蓋体33Bにより下方向に反転された後、抵抗体
32Cの孔32aを通過し、更にボート本体33Aに設
けられた案内孔32cを通って下方に飛び出す。その他
の作用効果は上記実施の形態と同様であるので、その説
明は省略する。
【0027】上記第1の実施の形態では、蒸着源20,
30から蒸着材料24を下方に飛び出させるようにした
が、以下の第2の実施の形態のように、蒸着材料24を
側方に飛び出させるようにしてもよい。
【0028】〔第2の実施の形態〕図6は本発明の第2
の実施の形態に係る真空成膜装置10Bの内部構造を表
すものである。なお、第1の実施の形態と実質的に同一
構成部分については、同一符号を付してその説明は省略
する。
【0029】この真空成膜装置10Bでは、成膜対象と
なる基板15がその裏面の全体を基板保持具16により
鉛直に保持されている。基板15は保持面と反対側の表
面が蒸着面となっており、その表面にはマスク17が設
置されている。基板保持具16は図示しない搬送機構に
より搬送レール18に沿って紙面に対して垂直方向に移
動可能となっている。この基板15に対して成膜を行う
蒸着源40は真空室11内の側壁に沿って配設されてい
る。
【0030】蒸着源40は、真空室11の側壁近傍の天
井面および底面にそれぞれ設置された複数例えば2個の
加熱ランプ41と、各々加熱ランプ41の対向位置に配
設された2個の蒸着坩堝42とにより構成されている。
蒸着坩堝42は支持部材43を介して真空室11の側壁
に支持されている。
【0031】蒸着坩堝42は、図7に取り出して示した
ように、上面に開口を有する坩堝本体42Aと、この坩
堝本体42Aの開口を覆い閉鎖空間を構成する蓋体42
Bとを備えている。坩堝本体42Aおよび蓋体42Bは
第1の実施の形態と同様に例えば石英等の透明ガラスに
より形成されている。坩堝本体42Aの側壁には加熱ラ
ンプ41により加熱された蒸着材料24を飛び出させる
ための案内孔42aが設けられている。蒸着材料24は
坩堝本体42Aの底部に収容されるようになっている。
【0032】この真空成膜装置10Bでは、真空室11
内が所定の真空圧に達したならば、基板保持具16に鉛
直に保持された基板15が搬送レール18に沿って(こ
こでは紙面に垂直方向に)搬送され、この基板15上に
蒸着源40による成膜が行われる。
【0033】本実施の形態の蒸着源40では、蒸着坩堝
42に収容された蒸着材料24が、加熱ランプ41によ
って加熱され粒子状になり上方向に流れようとするが、
坩堝本体42Aおよび蓋体42Bによって構成された閉
鎖空間内を矢印のように方向転換して、坩堝本体42A
の側面に設けられた案内孔42aを通って横方向に飛び
出し、基板15の表面に堆積される。その結果、基板1
5の上にはマスク17の形状でパターンが形成される。
【0034】本実施の形態では、加熱された蒸着材料2
4が蒸着源40から側方へ向かって飛び出すようにし、
蒸着源40の側方に配置した基板15の上に成膜される
ようにしたので、第1の実施の形態と同様に、基板15
およびマスク17を端部だけでなく底面全体を基板支持
具16により接触状態で保持することが可能となる。従
って、基板15が大型化しても、基板15およびマスク
17が撓むことがないので、基板15を安定して保持し
搬送させることができ、そのため基板15上に成膜され
た膜の膜厚が均一になる。また、本実施の形態では、特
に、基板15を鉛直に保持するようにしたので、基板1
5の搬送が容易となる共に、装置全体の小型化を図るこ
とも可能になる。
【0035】〔変形例〕本実施の形態においても、蒸着
源の加熱手段として例えば図8に示したように抵抗加熱
を用いるようにしてもよい。この蒸着源50は例えば2
組の電極棒51A,51Bと、これら2組の電極棒51
A,51Bの先端部間に接続された2つの蒸着ボート5
2とにより構成されている。電極棒51A,51Bはそ
れぞれ真空室11の側壁に固定された電流導入端子52
A,52Bに接続されている。
【0036】蒸着ボート52は鉛直に配設されており、
図9に取り出して示したように、偏平形状のボート本体
53Aを備えている。このボート本体53Aは例えばT
a(タンタル)により形成されている。ボート本体53
Aの中間位置には仕切部53Bが設けられ、この仕切部
53Bには孔52aが設けられている。蒸着材料24
は、ボート本体53Aの仕切部53Bよりも下の部分に
収容されるようになっている。また、ボート本体53A
の仕切部53Bよりも上の部分の側壁には加熱された蒸
着材料24を横方向に飛び出させるための案内孔52b
が設けられている。ボート本体53Aの両端部はそれぞ
れ電極棒51A,51Bに電気的に接続されている。
【0037】すなわち、この蒸着源50では、電流導入
端子52A,52B間に電流を流すことにより蒸着ボー
ト52自体が抵抗体として発熱し、蒸着材料24が加熱
される。そして、蒸発した蒸着材料24は、図8に矢印
方向で示したように、仕切部53Bの孔52aを通過し
た後、ボート本体53Aの側壁の案内孔52bを通って
横方向に飛び出す。その他の作用効果は上記実施の形態
と同様であるので、その説明は省略する。
【0038】以上実施の形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記の実施の形態で
は基板15を搬送させつつ成膜を行うようにしたが、蒸
着源の数を適宜設定して基板15の位置を固定した状態
で成膜するようにしてもよい。また、蒸着材料の加熱手
段としては、ランプ加熱や抵抗加熱以外の例えば高周波
加熱等を適用することもできる。
【0039】また、上記実施の形態では、基板15を水
平または鉛直に支持し、蒸着材料の蒸着源から飛び出す
方向を下方向または横方向とする例について説明した
が、基板15を傾斜して保持し、この状態で成膜するよ
うにしてもよい。要は、基板15の裏面の略全体を接触
状態で保持する構造とし、その基板の表面に成膜できる
方向から蒸着材料が飛散するような構成とすればよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の真空成膜方
法または真空成膜装置によれば、表面が蒸着面となる基
板の裏面側の略全面を基板保持部材により接触状態で保
持すると共に、蒸着源から基板の表面に向けて蒸着粒子
を飛び出させて成膜を行うようにしたので、基板が大型
化しても撓むことがなくなり、基板を安定して保持し、
搬送させることができると共に、基板上に膜厚の均一な
薄膜を形成することができる。よって、有機ELディス
プレイ等の各種大型のディスプレイの製造に好適に用い
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る真空成膜装置
の構造を表す断面図である。
【図2】図1の真空成膜装置における蒸着坩堝の構成を
説明するための断面図である。
【図3】図1の真空成膜装置により製造する有機EL素
子の断面図である。
【図4】第1の実施の形態の変形例に係る真空成膜装置
の構造を表す断面図である。
【図5】図4の真空成膜装置における蒸着ボートの構成
を説明するための断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る真空成膜装置
の構造を表す断面図である。
【図7】図6の真空成膜装置における蒸着坩堝の構成を
説明するための断面図である。
【図8】第2の実施の形態の変形例に係る真空成膜装置
の構造を表す断面図である。
【図9】図8の真空成膜装置における蒸着ボートの構成
を説明するための断面図である。
【図10】従来の真空成膜装置の構成を表す断面図であ
る。
【図11】従来の真空成膜装置における問題点を説明す
るための図である。
【符号の説明】
10A,10B…真空成膜装置、11…真空室、12・・
・ 基板出入口、13・・・ 真空弁、14・・・ 真空ポンプ、
15…基板、16…基盤保持具、17…マスク、18・・
・ 搬送レール、20,30,40,50…蒸着源、2
1,41…加熱ランプ、22,42…蒸着坩堝、22
A,42A・・・ 坩堝本体、22B,33B,42B・・・
蓋体、22a,32c,42a,52b・・・ 案内孔、2
2b,32d・・・ 案内部、22c,23c,32a,5
2a・・・ 孔、23,43・・・ 支持部材、24…蒸着材
料、31A,31B,51A,51B・・・ 電極棒、3
2,52…蒸着ボート、32A,32B,52A,52
B・・・ 電流導入端子、33A,53A・・・ ボート本体、
32b・・・ 溝、32C・・・ 抵抗体、53B・・・ 仕切部、
100…有機EL素子、101…透光性基板、102…
陽極、103…発光層、104…陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河嶋 利孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 柿沼 正康 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB00 AB18 DA00 DB03 EB00 FA00 FA01 FA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空雰囲気中において、表面が蒸着面と
    なる基板の裏面側の略全面を基板保持部材により接触状
    態で保持すると共に、蒸着源から前記基板の蒸着面に向
    けて蒸着粒子を飛び出させることにより成膜を行うこと
    を特徴とする真空成膜方法。
  2. 【請求項2】 前記基板を前記基板保持部材により水平
    に保持すると共に、前記蒸着源を前記基板の上部位置に
    配置し、上方から前記基板に成膜を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の真空成膜方法。
  3. 【請求項3】 前記基板を前記基板保持部材により鉛直
    に保持すると共に、前記蒸着源を前記基板の側部位置に
    配置し、側方から前記基板に成膜を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の真空成膜方法。
  4. 【請求項4】 透光性基板の表面に、陽極と、1または
    複数の有機物質層からなる発光層と、陰極とを有する有
    機EL素子の製造に用いられる方法であって、 真空雰囲気中において、前記透光性基板の裏面側の略全
    面を基板保持部材により接触状態で保持する共に、蒸着
    源から前記透光性基板の表面に向けて蒸着粒子を飛び出
    させることにより、前記陽極および前記発光層の少なく
    とも一方の成膜を行うことを特徴とする真空成膜方法。
  5. 【請求項5】 真空室と、 この真空室内において、表面が蒸着面となる基板の裏面
    側の略全面を接触状態で保持する基板保持部材と、 この基板保持部材により保持された基板の蒸着面に向け
    て蒸着粒子を飛び出させて成膜を行う1または2以上の
    蒸着源とを備えたことを特徴とする真空成膜装置。
  6. 【請求項6】 前記蒸着源は、閉鎖空間内に蒸着材料を
    収容する蒸着坩堝と、この蒸着坩堝内の蒸着材料を加熱
    する加熱手段とを備え、前記蒸着坩堝に蒸発した蒸着材
    料を蒸発方向とは異なる方向から飛び出させるための案
    内孔を有することを特徴とする請求項5記載の真空成膜
    装置。
  7. 【請求項7】 前記蒸着源は、閉鎖空間内に蒸着材料を
    収容する蒸着ボートと、この蒸着ボート内の蒸着材料を
    加熱する加熱手段とを備え、前記蒸着ボートに蒸発した
    蒸着材料を蒸発方向とは異なる方向から飛び出させるた
    めの案内孔を有することを特徴とする請求項5記載の真
    空成膜装置。
  8. 【請求項8】 前記基板保持部材は前記真空室内の底部
    において基板を水平に保持し、かつ、前記蒸着源は前記
    基板保持部材に保持された基板の上方から前記基板の表
    面に対して成膜を行うことを特徴とする請求項5記載の
    真空成膜装置。
  9. 【請求項9】 前記基板保持部材は前記真空室内の側部
    において基板を鉛直に保持し、かつ、前記蒸着源は前記
    基板保持部材に保持された基板の側方から前記基板に対
    して成膜を行うことを特徴とする請求項5記載の真空成
    膜装置。
  10. 【請求項10】 透光性基板の表面に、陽極と、1また
    は複数の有機物質層からなる発光層と、陰極とを有する
    有機EL素子の製造に用いられる装置であって、 真空室と、 この真空室内において、前記透光性基板の裏面側の略全
    面を接触状態で保持する基板保持部材と、 この基板保持部材により保持された前記透光性基板の蒸
    着面に向けて蒸着粒子を飛び出させて成膜を行う1また
    は2以上の蒸着源とを備えたことを特徴とする真空成膜
    装置。
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