JP2002340788A - 付着物検出装置、およびそれを用いたワイパー制御装置 - Google Patents
付着物検出装置、およびそれを用いたワイパー制御装置Info
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Abstract
更新する必要のない付着物検出方法、および検出装置の
提供を目的とする。 【解決手段】 透明基板の外表面を検知面とし、前記検
知面を照射する光源と、前記検知面からの光を結像させ
る結像系レンズと、前記レンズにより結像された像を受
光する受光素子アレイを備えた付着物検出装置におい
て、前記受光素子アレイは、前記結像系レンズからの光
を受光し、各受光素子からの光検出信号を受光素子の配
列に応じ、検知面上の液滴の付着状態に対応した信号パ
ターンを出力しており、前記受光素子アレイの配列にし
たがって、ある受光素子とその隣の受光素子との信号出
力の差分を求める手段と、前記手段により求められた差
分信号パターンにおける、対をなす正負のピークの存在
を検出し、付着物の存在を判断する手段を備えているこ
とを特徴とする付着物検出装置である。
Description
た付着物の存在を検知しうる付着物検出装置、およびそ
れを用いたワイパー制御装置に関する。
の重要な課題の一つとして、降雨中であるのか否かを検
知するレインセンサの開発が挙げられる。以下に、従来
の付着物検出装置として、車のウインドシールドにおけ
る雨滴を付着物として検出するレインセンサを説明す
る。
ーの場合、運転者自身が降雨の始まりを認識して、ワイ
パーのスイッチをオフからオンに手動で切り替える必要
がある。この手動によるワイパーのスイッチ切替操作の
煩わしさを緩和するため、レインセンサを設けて自動車
のウインドシールドの検知面上の雨滴など付着物の存在
を検知し、ワイパーの払拭が必要か否かを判定してい
る。
に応じて、種々の検出装置が提案されているが、一例と
して反射光検知型レインセンサなどが知られている。図
14は、従来技術の反射光検知型レインセンサによる雨
滴検出原理を簡単に説明した図である。
単に説明すると、光源1010から照射された光は、プ
リズム1020により、ガラス板からなり屈折率nが約
1.5であるウインドシールド1000内部に導入さ
れ、検知面1110に入射する。検知面1110上には
雨滴1120が付着していたとすると、検知面1110
に入射した光のうち雨滴1120が付着した部分に対し
て入射した光1130は、ウインドシールド1000の
外界面において、屈折率nが約1.3である雨滴の存在
により全反射条件が満足されず、外界に逃げ、当該光が
受光素子1050において検知されることはない。
雨滴が付着していない部分に対して入射した光1140
は、ウインドシールド1000の外界面では屈折率nが
1である空気の存在により、全反射条件が満足されて全
反射する。全反射した光は、ウインドシールド1000
の自動車内側面におけるプリズム1030の存在によ
り、全反射せずに自動車内部側へ出射する。出射した光
はレンズ1040において受光素子1050上の光セン
サ部分に入射される。
光量は、雨滴1120が存在すると減少し、雨滴112
0が検知面1110上を覆う面積が大きくなるほど受光
する光量は減少することとなる。反射光検知型レインセ
ンサでは、この光量の時間的変化を検出して検知面11
10上の雨滴の存在を検知している。以上が、従来の反
射光検知型レインセンサによる雨滴検出の原理である。
レインセンサには、以下に示すような問題点があった。
る光量の変化によって雨滴などの付着を検出している。
この検出のためには、一般的に閾値の設定が必要であ
る。閾値を固定にしたままであると、ウインドシールド
の表面状態や発光素子の温度特性などにより、正しい検
出が困難となる。このため、閾値を較正したり随時更新
したりする必要がある。このような較正や更新は、制御
を複雑にする場合が多い。
量が変化するので、それに伴って閾値の較正を必要とす
る場合もある。
ドシールドの表面状態や外界光の影響などを受けたとし
ても、閾値を較正したり更新する必要のない付着物検出
装置、およびそれを用いたワイパー制御装置の提供を目
的とする。
大きさを推定することができる付着物検出装置の提供を
目的とする。
ために、本発明は請求項1に記載の発明として、透明基
板の外表面を検知面とし、前記検知面を照射する光源
と、前記検知面からの光を結像させる結像系レンズと、
前記レンズにより結像された像を受光する受光素子アレ
イを備えた付着物検出装置において、前記受光素子アレ
イは、前記結像系レンズからの光を受光し、各受光素子
からの光検出信号を受光素子の配列に応じ、検知面上の
液滴の付着状態に対応した信号パターンを出力してお
り、前記受光素子アレイの配列にしたがって、ある受光
素子とその隣の受光素子との信号出力の差分を求める手
段と、前記手段により求められた差分信号パターンにお
ける、対をなす正負のピークの存在を検出し、付着物の
存在を判断する手段を備えていることを特徴とする付着
物検出装置である。
記載の付着物検出装置において、前記付着物判断手段
は、前記正負ピークに対しそれぞれ閾値が設けられてい
る付着物検出装置である。
記載の付着物検出装置において、前記アレイの長さと、
前記アレイ上に占める対をなす差分ピーク間の長さの総
和との比から、検知面における付着物の被覆率を推定す
る手段を備えている付着物検出装置である。
記載の付着物検出装置において、前記差分信号のピーク
の位置に対応する前記アレイ上の長さにより、付着した
液滴の大きさを推定する手段を備えている付着物検出装
置である。
記載の付着物検出装置において、前記付着物は、雨滴ま
たは泥水である付着物検出装置である。
ら5のいずれかに記載の付着物検出装置からの検出情報
を用いて、ワイパーの制御を行うことを特徴とするワイ
パー制御装置である。
レイを用いて、まず検知面上のイメージパターン信号を
得ている。さらに、そのパターン信号において、隣接す
る受光素子信号の差分を求めて、差分信号パターンにお
けるピークの存在により雨滴などの存在を検出すること
を特徴としている。
いるが、後述するように基本的にSN比のよい検出原理
であるので、正確に結像していることは必要なく、少々
デフォーカスしていても十分なSN比が維持されている
限り、本発明の技術範囲である。
を照射する光源は、以下に挙げるいずれの形態でもよ
く、特に限定されない。すなわち、(1)検知面で、出
射光が全反射するように配置された全反射用光源、
(2)光散乱性を有する付着物から、散乱光が得られる
ように配置された散乱用光源、(3)自然光や街灯など
の外界光、である。さらに、それらを適宜組み合わせて
用いてもよい。
れる検出方法としては、以下の方法を開示することがで
きる。
し、前記検知面を照射する光源と、前記検知面からの光
を結像させる結像系レンズと、前記レンズにより結像さ
れた像を受光する受光素子アレイにより前記検知面上の
付着物を検出する方法において、前記受光素子アレイ
は、前記結像系レンズからの光を受光し、各受光素子か
らの光検出信号を受光素子の配列に応じ、検知面上の液
滴の付着状態に対応した信号パターンを出力し、前記受
光素子アレイの配列にしたがって、ある受光素子とその
隣の受光素子との信号出力の差分を求め、前記求められ
た差分信号のパターンにおける、対をなす正負のピーク
の存在を検出して、付着物の存在を判断することを特徴
とする付着物検出方法。
出方法において、前記付着物の存在判断は、前記正負ピ
ークに対しそれぞれ閾値を設けて行う付着物検出方法。
出方法において、前記差分信号のピークの位置に対応す
る前記アレイ上の長さを求め、付着した液滴の大きさを
推定する付着物検出方法。
出方法において、前記アレイの長さと、前記アレイ上に
占める対をなす差分ピーク間の長さの総和との比から、
検知面における付着物の被覆率を推定する付着物検出方
法。
態について、図を参照しつつ説明する。
の基本構成を図1に示す。透明基板としてはウインドシ
ールドガラス100を用い、自動車内部側に線状光源1
0を設けプリズム30aを介して、前記ガラス100内
部に光を導入している。このとき、導入される光15
は、前記ガラスの外界面である検知面110にて、全反
射するような角度にて入射している。
30cを介して結像光学系であるロッドレンズアレイ4
0に導かれ、さらに受光素子アレイ50に結像されてい
る。受光素子アレイから出力される信号は、信号処理モ
ジュール60に接続されている。なおこの基本構成図で
は、後述する散乱用光源20も示されている。
と受光素子アレイを備えた付着物検出装置において、受
光素子アレイより得られる信号パターンについて説明す
る。図2に信号パターンの一例を示した。なおこの場
合、付着物は雨滴とした。
(b)が外界光のある場合である。まず図2(a)にお
いて、検知面に付着した雨滴の箇所に応じて、信号パタ
ーンは下向きに凸形状の低下している部分が生じてい
る。図2(b)の場合は外界光の影響により、信号パタ
ーン全体が上方向にシフトしていることがわかる。付着
した雨滴の箇所に対応する信号パターン形状や、その箇
所における信号低下の度合いなどは、外界光の影響がな
い場合と同じである。
閾値を用いて付着物の検出を検討してみた。図2に示し
た信号パターンの場合に、固定した閾値として、例えば
0.6Vの値を適用してみた。実際に付着している雨滴
の数は7個である。
場合では、この閾値を用いることにより、実際に付着し
ている雨滴に対応する個数を、正しく検出することが可
能である。具体的な個数は7個であった。
ある場合は、雨滴の付着していない箇所の信号レベルが
上がっているので、0.6Vの閾値では、付着している
雨滴に対応する個数を、正しく検出することができない
ことがわかる。具体的に検出された個数は5個であっ
た。
度をモニタするなどし、それに応じて閾値をシフトさせ
ることが考えられるが、制御が煩雑になる嫌いがある。
と受光素子アレイを備えた付着物検出装置において、固
定した閾値を用いる方法では、正確な検出が困難である
ことがわかった。
アレイを備えた付着物検出装置からの信号パターンを、
差分処理することによって、精度のよい検出を可能にす
るものである。
て、まず全反射用光源を用いた場合の実施例を説明す
る。
体12の端部に設けられた発光素子11からの光を該導
光体内部に伝搬させ、出射面14から線状に光15を出
射させるものである。なお図3(a)は導光体の端部を
示し、図3(b)は出射面の様子を示している。
明体であるガラス基板(ウインドシールド)内に導入さ
れ、検知面110にて全反射して、プリズム30cを介
して結像光学系であるロッドレンズアレイ40に導か
れ、さらに受光素子アレイであるイメージセンサ50に
入射結像されている。
光素子51が直線状に配列されている(図4参照)。こ
の場合の検知面は、イメージセンサの配列方向に沿って
細長く、ある幅を持つ直線状となっている。
付着するので、図5に示したように、検知面上の雨滴の
イメージ121は、複数の微小受光素子51と様々な重
なり方をすることになる。
り、全反射光源からの出射光15の光路の変化を図6に
示した。図6(a)では、雨滴の付着がないので、検知
面での全反射条件が満足されており、出射光15はイメ
ージセンサ50に入射している。一方図6(b)では、
雨滴の存在により検知面での全反射条件が満足されず、
出射光15は外界へ逃げており、イメージセンサ50に
は入射していない。
するイメージセンサの微小受光素子において、その出力
が低下することになる(図7(a)参照)。その低下の
具合は、検知面と雨滴の重なり方に応じて異なってい
る。つまり図2に示したように、このような信号パター
ンを固定された閾値で処理判断しようとすると、外界光
の影響などにより、精度よい検出が困難であることもわ
かる。
受光素子の出力の差分を求めると、図7(b)に示した
ような差分信号パターンが得られる。この図より、差分
処理を行ったパターンには、ある雨滴の付着に対応し
て、対をなす正負のピークが存在することがわかる。
比が得られ、しかも信号を差分処理しているので、雨滴
と検知面の重なり方が少ない場合でも、精度のよい検出
が可能である。
ある閾値を設け、差分信号パターンと閾値の交点を検出
すればよい。このとき、閾値を適切に設定してやれば、
固定した閾値で精度のよい検出が可能となる。例えば図
7の例では、±0.2Vの閾値を設定している。なお、
どのような装置においてもノイズの存在は避けられない
ので、この閾値はノイズレベル以上に設定するとよい。
なお、+側および−側ピークの検出に用いる閾値の絶対
値は、基本的に同じでよい。
である日本板硝子製ロッドレンズアレイ SLA(R)を
用いた。なお結像光学系とし機能すれば、ロッドレンズ
アレイに限られることなく、均質レンズでもよい。また
倍率も等倍に限られることなく、n倍光学系でもよい。
受光素子アレイとしては、イメージセンサ(SII製、
8dot/mm、60mm長(480ドット)、出力範囲:0〜
1.5V)を用いた。
各受光素子からの出力を、ADコンバータによりデジタ
ル変換する。変換された出力を、各受光素子の配列にし
たがって、P1,P2,P3,・・・P480 とする。
をとる、差分処理を行う。差分処理は、例えば以下のよ
うにするとよい。 S1=P1-P2,S2=P2-P3,S3=P3-P4,・・・Sn=Pn-P(n+1)・・・,S479
=P479-P480
ッジ(前端)には+側のピークが、トレーリングエッジ
(後端)には−側のピークが存在することになる。な
お、隣り合う受光素子信号の差分の求め方を以下のよう
に変えると、雨滴のリーディングエッジには−側ピーク
が、トレーリングエッジには+側ピークが存在すること
になる。・・・ Sn=P(n+1)-Pn・・・
着した雨滴に対応して、対をなす+−のピークが存在す
ることがわかる。そこで、対をなすピークの存在を検出
すれば、雨滴が付着していると判断してよい。どちらか
一方のピークの存在だけでは、雨滴が付着していると判
断することはできない。
対応する検知面に、雨滴が付着している場合を検討して
おく。なお差分処理は、Sn=Pn-P(n+1) とする場合であ
る。この場合、差分処理後の信号パターンの始めの部分
には、−側ピークが存在することになる。このピーク
は、雨滴のトレーリングエッジを意味している。
の部分には、+側ピークが存在することになる。このピ
ークは、雨滴のリーディングエッジを意味している。
は、雨滴が付着していると判断することはできない。し
かし、イメージセンサの両端部分において、例えばPnが
小さな番号側の端部で、雨滴のトレーリングエッジを意
味するピークが存在すれば、雨滴が付着していると判断
することはできる。
リーディングエッジを意味するピークが存在すれば、雨
滴が付着していると判断することはできる。
例と、差分処理を行った実施例1について、外界光の影
響を詳しく比較検討した(図7,図8,表1参照)。な
お、実際に付着している雨滴の数は7個である。
通りである。一方、外界光の影響がある場合を図8に示
した。なお図8の例でも図7と同様に、±0.2Vの閾
値を設定している。この場合、図8(b)から明らかな
ように、本発明の特徴である差分処理を行うと、付着物
のリーディングエッジおよびトレーリングエッジ対応す
るピークが、存在していることがわかる。
れば明らかなように、そのピークパターンはほぼ一致し
ていることがわかる。このように、外界光の影響があっ
てもなくても差分処理を行えば、付着物のエッジに対応
するピークが得られることがわかる。
の結果から明らかなように、差分法による検出では、外
界光の影響を受けずに、精度よく雨滴の検出ができてい
ることがわかる。また当然ながら、被覆率についても両
者には差があり、差分法では精度のよい検出が可能であ
ることがわかる。
結像系において、受光素子アレイ上における対をなす+
−ピーク位置の間の受光素子数をカウントし、これに受
光素子ピッチを乗じると、検知面上に重なっている雨滴
の長さを算出することができる。この長さ(大きさ)の
情報を、ワイパー制御に利用してもよい。例えば、大き
な雨滴と推定されれば、ワイパーの駆動頻度が多くなる
ように制御するとよい。なお、雨滴と検知面の重なり方
は、上述のように様々であるので、この長さは必ずしも
雨滴の大きさそのものではない。なお、結像系が等倍で
はなくn倍の場合は、その倍率を乗じればよい。
したイメージセンサの両端部分に対応する検知面に雨滴
が付着している場合には、この部分に対応する雨滴の大
きさの推定は困難となる。
受光素子アレイ上における対をなす+−ピーク位置の間
の受光素子数をすべてカウントし、全受光素子数で除す
ると、検知面上における付着物の被覆率を推定すること
ができる。この被覆率もワイパーの制御に用いることが
できる。例えば、被覆率と大きいと推定されれば、ワイ
パーの駆動頻度が多くなるように制御するとよい。
ージセンサの両端部分に対応する検知面に雨滴が付着し
ている場合には、この部分に対応する雨滴も被覆率の推
定に加えればよい。
着物の大きさの推定、被覆率の推定は、いずれも信号処
理モジュール60にて行われるとよい。
光源を用いた例であったが、この実施例2では散乱用光
源を用いた場合を説明する。
装置において、散乱用光源を作動させ、全反射光源は作
動させない場合である。この実施例2で得られる典型的
な信号パターンを、図9に示した。この図9の例では、
±0.05Vの閾値を設定している。
は、散乱性の付着物である泥水の存在に対応して、上に
凸形状の信号パターンが得られることがわかる。つま
り、泥水が存在している部分では、散乱用光源からの光
が散乱する。受光素子アレイには、散乱した光が入射す
るので、泥水が存在している部分では、信号が上がるこ
とになる。したがって、雨滴の存在により反射光が減少
する実施例1とは逆に、上に凸形状の信号パターンが得
られることとなる。
るが、本発明の付着物検出装置は基本的にSN比のよい
検出が可能であるので、泥水の存在を精度よく検出する
ことが可能である。
子を示した。図10(a)は、雨滴120が付着してい
る場合である。雨滴は透光性であり光散乱性はないの
で、直接得られる信号パターンや差分信号パターンは、
基本的にフラットなパターンとなり、雨滴の検出はでき
ない。
ている場合である。泥水は光散乱性であるので、散乱光
の一部が受光素子アレイに入射されることになる。その
ため、図9に示したような信号パターンが得られるわけ
である。
合の信号パターンを示した。図10および図11を比較
すると明らかなように、泥水付着の場合において外界光
の影響のある場合でも、泥水に対応する信号パターンは
変わらず、全体が上方にシフトしていることがわかる。
また本発明の特徴である差分処理を行えば、外界光の影
響のある場合でも、付着物のエッジに対応するピークが
得られることがわかる。なお図11の例でも、±0.0
5Vの閾値を設定している。表2に外界光の影響による
検出個数の違いを示した。なお、実際に付着している雨
滴の数は6個である。
影響があってもなくても差分処理を行えば、正確な個数
を検出することが可能である。
光源を用いた例であったが、この実施例3では外界光を
用いた場合である(図12参照)。
装置において、全反射光源10も散乱用光源20も作動
させない場合で、外界からの光90で検出する場合であ
る。この実施例3で得られる信号パターンも、雨滴の存
在に対応して上に凸形状の信号パターンが得られる。
透光性付着物、例えば雨滴120の存在により、外界か
らの光90が入射されるようになる。その結果、受光素
子アレイ50には、外界からの光が入射するので、透光
性付着物が存在している部分では、信号が上がることに
なる。したがって、雨滴の存在により反射光が減少する
実施例1とは逆に、上に凸形状の信号パターンが得られ
ることとなる。
反射光源を用いた場合と同様に、透光性の付着物の検出
が可能である。ただし、雨滴に対応する対をなす+−の
各ピークは、その出現順序が反対となる。
散乱用光源は、受光素子アレイの配列に対応しているこ
とが好ましい。具体的には、線状の光を発する光源であ
ればよい。
な光量で照明することは、なかなか困難なことである。
また本発明による付着物検出装置を、曲面ガラスである
自動車用のウインドシールドに適用することを検討す
る。この場合、検知面がカーブしていることや取り付け
誤差、上述の光量むらなどにより、受光素子アレイから
の出力におけるベースラインをほぼ一定にできず、ベー
スラインがうねったりすることが多い。
況で、従来の固定された閾値を用いる方法では、ますま
す精度よい検出が困難となる。
光素子アレイの信号を差分処理している。差分処理を行
うと、このようなうねりを除去することができ、付着物
の端部に対応するピークを確実に生成することができる
ので、精度よい検出が可能となる。
検出装置からの信号を用いて、自動車のワイパーを制御
することができる。付着物検出装置をウインドシールド
100に取り付けた様子を模式的に図13に示す。なお
付着物検出装置の検知面110は、ワイパー80の払拭
領域81内に設けられている。
ワイパーを駆動するようにすればよい。また、雨滴の大
きさを推定して、大きな雨滴が付着していると推定され
れば、ワイパーの駆動頻度を多くするように制御すると
よい。さらに被覆率を推定して、被覆率と大きいと推定
されれば、ワイパーの駆動頻度を多くするように制御し
てもよい。このような制御とすることで、ウインドシー
ルドの状況に応じたワイパー制御とすることができる。
このような制御は、付着物検出装置からの信号をワイパ
ー制御モジュールにて行うとよい。なおワイパーは、ワ
イパー制御モジュールからの信号により制御される、ワ
イパー駆動装置によって駆動されている。
付着物検出装置によれば、閾値の較正の必要がなく、し
かも精度のよい付着物の検出が可能である。さらに付着
物の大きさの推定や、被覆率の推定も可能である。
着物検出装置からの信号を用いて、ワイパーを制御する
ことができるので、ウインドシールドの状況に応じたワ
イパー制御が可能である。
図である。
出装置から得られる信号パターンの一例を示す図であ
る。
る様子を模式的に説明する図である。
化する様子を説明する図である。
界光がない場合)。
た図である。
を示す図である(外界光がない場合)。
る。
す図である。
けた様子を模式的に示した図である。
ある。
2:導光体、13:カバー、14:出射面、15:出射
光、20:散乱用光源、30a,30c:プリズム、4
0:結像レンズ、50:受光素子アレイ、51:微小受
光素子、60:信号処理モジュール、70:付着物検出
装置(レインセンサ)、80:ワイパー、81:ワイパ
ー払拭領域、90:外界光、100:ウインドシール
ド、110:検知面、120:雨滴、121:受光素子
アレイ上の雨滴のイメージ、130:泥水、
Claims (6)
- 【請求項1】 透明基板の外表面を検知面とし、前記検
知面を照射する光源と、前記検知面からの光を結像させ
る結像系レンズと、前記レンズにより結像された像を受
光する受光素子アレイを備えた付着物検出装置におい
て、 前記受光素子アレイは、前記結像系レンズからの光を受
光し、各受光素子からの光検出信号を受光素子の配列に
応じ、検知面上の液滴の付着状態に対応した信号パター
ンを出力しており、 前記受光素子アレイの配列にしたがって、ある受光素子
とその隣の受光素子との信号出力の差分を求める手段
と、 前記手段により求められた差分信号パターンにおける、
対をなす正負のピークの存在を検出し、付着物の存在を
判断する手段を備えていることを特徴とする付着物検出
装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の付着物検出装置におい
て、 前記付着物判断手段は、前記正負ピークに対しそれぞれ
閾値が設けられている付着物検出装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の付着物検出装置におい
て、 前記アレイの長さと、前記アレイ上に占める対をなす差
分ピーク間の長さの総和との比から、検知面における付
着物の被覆率を推定する手段を備えている付着物検出装
置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の付着物検出装置におい
て、 前記差分信号のピークの位置に対応する前記アレイ上の
長さにより、付着した液滴の大きさを推定する手段を備
えている付着物検出装置。 - 【請求項5】 請求項1に記載の付着物検出装置におい
て、前記付着物は、雨滴または泥水である付着物検出装
置。 - 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の付着
物検出装置からの検出情報を用いて、ワイパーの制御を
行うことを特徴とするワイパー制御装置。
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