JP2002340193A - 流体用ガスケット - Google Patents
流体用ガスケットInfo
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Abstract
止することができる流体用ガスケットを開示する。 【解決手段】 円筒状の硬質リングの外周に、吸液によ
って膨張する膨潤ゴム層をリング状に設けた液体用ガス
ケットである。膨潤ゴム層は、少なくとも一方側面に環
状の膨出部を有する。硬質リングは通過させる液体に対
して耐食性を有する素材である。膨潤ゴムは、通過させ
る液体に対して耐性を有する成分が配合される。
Description
象とした継手部分などの漏水防止用のガスケットに関す
るものである。
どでは継手部分から漏水することを防止するために、継
手フランジ同士やネジ部分にパッキンやリングなどのガ
スケットを介在させることは公知である。従来のガスケ
ットとしては、金属あるいは樹脂パッキンを採用した場
合には、接合する管同士の芯がずれている場合にはパッ
キンが硬質であるためにシールが確実ではなく、漏水事
故が生じることがある。さらに、接合部の間にごみが混
入したり、ネジの打ち傷があるときにはシールが完全で
はなく、やはり漏水の危険がある。また、Oリングなど
のような軟質のシール部材を単独で採用した場合には、
ボルト・ナットの締め込み過多によってOリングが潰れ
てしまい、十分なシール性を確保することができないこ
とがある。この場合、例えば漏水した継手部分が水道メ
ータ接続部の一次側であれば上水の実使用量を特定する
ことができないので、上水の使用料金を回収することが
できないという問題が発生する。にもかかわらず、上水
の場合にはメータ周りの漏水が比較的多く見られるとい
う。
されているガスケットの課題を解決するもので、作業性
がよく、かつ設置後は確実に漏水を防止することができ
る流体用ガスケットを開示することを目的とする。
達成するために、円筒状の硬質リングの外周に、吸液に
よって膨張する膨潤ゴム層をリング状に設けるという手
段を用いることとした。この手段によれば、硬質リング
の内側開口が通水部を確保し、その外周は膨潤ゴムの過
度の内側への膨張を抑制する。また、膨潤ゴムは通水に
よってその体積を膨張させるが、これによって作業完了
時に存在していた空隙をその形状に対応してシールする
という機能を発揮する。
面に環状の膨出部を付与するという手段も用いることと
した。この膨出部は環状であるから、施工時にOリング
としての機能を発揮し、通水前でもこの部分である程度
のシール性を確保する。これによって、通水直後からシ
ール性能を発揮し、ある時間の経過後に確実なシール性
能を発揮する。
液体に対して耐食性を有する素材で構成するという手段
も採用した。通過液体への耐食性を付与した結果、装置
としての使用寿命を長くする。さらにまた、膨潤ゴムと
しても、通過させる液体に対して耐性を有する成分を配
合するという手段も採用した。これによって、シール材
が腐食したり劣化することを抑制するので、全体として
寿命を長くすることになる。
を、添付した図面に従って説明する。図1および図2は
本発明のガスケットを水道管同士の継手用パッキンとし
て構成した一例を示したもので、1は硬質のリング、2
は液体を吸収することによって体積が膨張する膨潤ゴム
層である。リング1は完全な円筒状であり、その内径が
接続しようとする管の内径に一致するように設定する。
なお、リング1は継手の締め込みによって容易に座屈し
ないものであることが要求されるので、その素材は硬質
である必要があるが、液体によって腐食しない耐食性の
金属が好ましい。ただし、硬質素材で円筒状のリングを
構成できるものであれば、その他の素材を排除するもの
ではない。
沿って設けられる。ここにおいて、膨潤ゴムとは、乾燥
状態から吸水あるいは吸液によって体積が膨張する性質
を有するゴムであり、例えば水膨潤性ゴムは十分に吸水
することによって、乾燥状態に比べると約20倍の体積
に膨張する性質を持っている。本実施形態では膨潤ゴム
層2の形態としては、リング1の奥行き幅に一致させた
リング状とし、リング1の外周面に適当な手段で接着し
ている。この構成を採用したところ、実施形態のパッキ
ンを十分に水に浸した場合には膨潤前のサイズとして膨
潤ゴム外径が30mm、奥行き幅3mmであったものが、外
径39mm、奥行き幅6mmまで膨張した。
て、さらに両側面の中間部に、環状の膨出部3を設けて
いる。膨潤ゴムは、その性質として上述したように吸液
によって体積が膨張するが、実施形態のように膨出部3
を積極的に設けることによって、施工完了直後からこの
膨出部3があたかもOリングのようなシール機能を発揮
し、その後の通水によって膨潤ゴム2がさらに膨張する
ので、より安全確実なシールを持続することになる。な
お、膨出部3は実施形態では両側面に設けるようにして
いるが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、用
途に応じて片側だけに設けることも可能である。また、
実施形態では側面の中間部に膨出部3を設けているが、
側面の最外側であっても、最内側であっても、上述した
膨出部特有の機能を発揮することができるものであれ
ば、その位置を厳密に限定するものではないことはいう
までもない。
した場合の効果を図3に示す。この試験は、メータ設置
後に仮に継手の締め付けトルクが緩すぎて漏水が発生し
た場合に、これを停止することができる所要時間を測定
したものである。縦軸には所要時間を、横軸には水圧を
示し、上側曲線は水温が5℃、下側曲線は水温が20℃
の場合の経緯を表示している。何れの試験においても、
通常の通水圧では最大約3時間程度で確実に漏水を停止
させることができたことを示している。なお、2つの曲
線の相違は、膨潤ゴムの物理的性質として、温度が高い
ほど膨張速度が速いことに起因するものである。
続しようとする配管同士に芯ずれがあり、軸心が互いに
オフセットしている場合をそれぞれ示したもので、図4
は本実施形態のガスケットが装着されているところ、図
5は従来のパッキン11が装着されているところを比較
したものである。図5の従来例では、継手金物10がね
じ込める範囲内でわずかにオフセットしている場合であ
るが、この場合でもパッキンは好ましい形状に変形する
ことがないので、図面上側にギャップが発生し、この部分
から漏水が発生することになる。これに対して図4の本
発明実施形態では、同様にオフセットしていても通水後
に膨潤ゴム層2が膨張するために、ギャップの内側形状
に対応して変形しながら膨張し、確実にシールすること
ができる。しかも、硬質リング1が膨潤ゴム層2の内方
向に対する膨張を阻止しているので、通水路は安全に確
保されている。このように、本実施形態では施工時に発
生する施工誤差にも十分対応することができる。
キンを用いるので、硬質リング1は防食性を期待して、
たとえばステンレスリングを用い、膨潤ゴム層2は耐塩
素剤を混練しておくことによって、その劣化を抑制する
ことができる。
を例に説明したが、その適用範囲はこの実施形態に限ら
れるものではなく、通過させる液体に対して膨潤性を有
するゴムであれば広く液体をシールするために用いられ
るガスケットとして利用することができるのは、もちろ
んである。
小さい締め付けトルクでガスケットの装着作業が完了
し、通水後に経時的にシール性を強力に発揮することが
できる。また、配管同士に芯ずれがあって互いにオフセ
ットされている場合でも、通水によって膨潤ゴム層が膨
張するので、当初発生していたギャップをその内側形状
に応じて膨潤ゴム層が変形しながらシールすることにな
り、確実なシールを行うことができる。
状の膨出部を設けたので、作業時にはこの部分が先ずシ
ール性を発揮することになり、通水直後から漏水を防止
することができ、時間の経過とともにより強力なシール
性を発揮することができ、安全性が極めて高い装置とす
ることが可能である。また、硬質リングおよび膨潤ゴム
層に耐食性を付与した場合には、使用寿命を長くするこ
とができる。
グラフ
Claims (4)
- 【請求項1】円筒状の硬質リングの外周に、吸液によっ
て膨張する膨潤ゴム層をリング状に設けたことを特徴と
する液体用ガスケット。 - 【請求項2】膨潤ゴム層は、少なくとも一方側面に、環
状の膨出部を有する請求項1記載の液体用ガスケット。 - 【請求項3】硬質リングは通過させる液体に対して耐食
性を有する素材である請求項1または2記載の流体用ガ
スケット。 - 【請求項4】膨潤ゴムは、通過させる液体に対して耐性
を有する成分が配合されている請求項1〜3の何れか記
載の流体用ガスケット。
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Cited By (1)
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2001
- 2001-05-21 JP JP2001151291A patent/JP4939696B2/ja not_active Expired - Fee Related
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