JPH0198781A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH0198781A
JPH0198781A JP25377587A JP25377587A JPH0198781A JP H0198781 A JPH0198781 A JP H0198781A JP 25377587 A JP25377587 A JP 25377587A JP 25377587 A JP25377587 A JP 25377587A JP H0198781 A JPH0198781 A JP H0198781A
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雅章 佐野
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雅信 華園
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Yasuo Kamitsuma
上妻 康夫
Tokuo Kosuge
小菅 徳男
Kazuyoshi Terakado
一佳 寺門
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動車用エンジン等に使用される燃料
噴射用の電磁弁に係り、更に詳細には、電磁弁の磁気回
路部材に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車用の燃料噴射装置等に使用される電磁弁は、磁気
回路と、この磁気回路を磁化するための励磁コイル等を
具備する。そして、励磁コイルに燃料噴射信号となるパ
ルス状の励磁電流を流すことにより、磁気回路の一部た
る可動部(プランジャ)を磁気回路の固定部(コア)側
に磁気的に吸引し、この可動部と一体に弁体を吸引して
燃料通路を開き、燃料をエンジン側に供給するようにし
ている。
この種の電磁弁に使用される磁気回路部材は、少ない磁
化電流で磁気吸引力を大きくする必要から低保磁力で、
かつ磁束密度の高い優れた磁気特性を有することが要求
されることから、一般には。
電磁軟鉄あるいは1〜2%Siを含んだ珪素鉄合金が使
用されていた。また、最近では高速応答性を重視する要
求から、磁気特性を損わずに電気比抵抗の高い材料が要
求されることから、電磁軟鉄等に代わりCrを13〜1
5wt%含有した13Cr系ステンレス鋼が使用されて
きている。
すなわち、一般に磁性体を高周波パルスで磁化するとパ
ルス磁化に対応した磁束が磁性体に発生するが、磁性体
には、前記磁束の変化に比例したうず電流が発生して、
このうず電流に基づく磁束がパルス磁化により発生した
磁束と逆向きに即ち打ち消す方向に発生する。従って、
うず電流は。
パルス磁化に対して磁束の遅れを生じさせ電磁弁の性能
、即ち応答性を悪く獲る要因となるが、このようなうず
電流は材料の電気抵抗が高いほど小さくなるものであり
、また、パルス磁化電流しゃ断後の磁束減衰時間も、磁
気回路部材の電気抵抗が高いほど磁束減衰時間が早くな
り高速化につながる。以上の要求に応えるため、前述し
た如く磁気特性に優れ且つ電気比抵抗の高い特性を有す
る13Cr系ステンレス鋼が使用されているが、さらに
、燃料噴射用電磁弁に使用される磁気回路部材は、その
構造が複雑であるために、加工上の便宜から切削性が要
求され、そのために13Cr系ステンレス鋼に0.2 
w t%程度のpbを添加した快削性電磁ステンレス鋼
が使用されてきている。
快削性電磁ステンレス鋼に関する従来技術としては、例
えば特開昭4&−78018号等に開示されたものがあ
る。その他にも、ステンレス鋼の切削性を改善するため
に(一般にステンレス鋼は切削性が悪い)、 S、P、
Ss、Mo、Zr、Te、Pb等の諸元前を添加してい
る従来技術が1日本金属学会会報(VoQ2.Ncil
、1963年発行の第7〜17頁)等に開示されている
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、この種の電磁弁においては、高速応答性等の
性能の向上化を図りつつ、量産性を上げて製品コストの
低減化を図ることが望まれている。
そして、量産性の向上化を図るため、最近では、磁気回
路の材料を冷間鍛造により最終形状に近い形に成型し、
そのあと仕上げ切削をして磁気回路とする試みがなされ
ている。しかしながら、一般に、切削性と冷間鍛造性は
材料に対して相反する要求であり、切削性を良くすれば
冷間鍛造性が低下するという関係にある。すなわち、前
述した如く電磁ステンレス鋼にpb等の切削改善元素を
添加した場合には、これらの添加物は母材中に硫化物と
して、あるいは粒界に単独に分布することにより、切削
時の熱で切削切粉を分断し切削性を改善するものである
が、母材自体は脆くなり冷間鍛造性を低下させるもので
ある。従って、量産性の点で改善すべき点があった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、この種磁気回路部材の磁気特性、f
f!気抵抗抵抗特性くし、しかも加工上要求される切削
性、冷間鍛造性の両者を満足させて、優れた性能を有し
つつ量産可能にして製品コストの低減化を図り得る電磁
弁を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、Seが0.03
%〜0 、2 w t%、Alが0.3〜1.Owt%
、Siが() 、 5〜1 、5 w t%、Crが8
〜13wt%で残部が実質的にFeから構成されるフェ
ライト系ステンレス鋼で磁気回路部材を形成するもので
ある。
〔作用〕
上記目的を達成するためには、磁気回路部材となる母材
の組成範囲を選定することが必要であり。
特に母材の組成範囲は、優れた磁気特性及びうず電流の
発生を減少させる電気抵抗を確保した上で冷間鍛造性が
容易であることが条件で、それに冷間鍛造性を損わずに
切削性を向上させる元素及び含有量を選定することが必
要である。
このような要求特性の中で、優れた磁気特性(低保磁力
で高磁束密度)で、かつ、電気抵抗が高い特性を得るた
めには、安定なフェライト組織である必要がある。
そこで、本発明では母材の基礎としては、磁気特性に優
れ、電気抵抗がある程度高いフェライト組織となる8〜
13wt%Cr−Fe合金とし。
それに電気抵抗を高める元素で、かつフェライト安定化
元素であるAlを0.3〜1.0wt%及びSiを0 
、5〜1 、5 w t%添加した。
その時、磁気特性は900〜1000℃の熱処理を施す
ことにより、保磁力0.6〜2.0エルスデッド、磁化
力25エルステツドの時の磁束密度が1.20〜1.4
0テスラと良好な値を示し、がっ、電気抵抗は65〜8
0μΩ口と極めて高い値を示した。
また、この組成範囲の母材に切削性改善元素としてS、
Ca、Ss、Pb等を0.003〜0.3wt%単独あ
るいは複合添加して冷間鍛造性及び磁気特性の両者を確
認しながら切削性の効果を検討した結果、Seを0.0
3〜0.2wt%の範囲で添加した材料は、磁気特性及
び冷間鍛造性を損なうことなく切削性を改善できること
を見出した。
これは、切削性元素が母材の中にどのような形で溶は込
んでいるかの違いと考えるas、ca。
Se等は、フェライト系母材中のMnと化合して硫化マ
ンガン、セレン化マンガンあるいは単独で母材の結晶粒
内に存在し切削加工時の潤滑的役割りを果しているもの
で、Se化合物はその形状が他の元素に比べ比較的短い
棒状であるため、方向性が少なく冷間鍛造の際割れにく
いものと考えられる。また、従来の磁気回路部材として
使用される快削性電磁ステンレス鋼に含まれるpbは母
材の結晶粒界に比較的析出しやすいために粒界が脆くな
っており切削時の切り粉が短かく切削性はよいが、冷間
鍛造の場合その粒界がら割れが発生し好ましくないもの
と考えられる。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明の適用対象となる燃料噴射用電磁弁の具
体例を示す断面図で、図中、lはヨーク。
2はコア、3はコア2に巻装される励磁コイル、4はプ
ランジャ、5はプランジャ4と一体的に成形される弁棒
、6は弁棒5の一部を構成するボール弁、7は弁座、8
はプランジャ4及び弁棒5を付勢してボール弁6を弁座
7側に押圧するスプリングである0本実施例における電
磁弁は、励磁コイル3に燃料噴射信号に基づくパルス電
流を流すと、ヨーク1.コア2.プランジャ4が磁気回
路Mを構成して、プランジャ4が吸引移動し、これによ
ってボール弁6が弁座7がら離れて燃料通路が開き、燃
料噴射が行なわれる。また、励磁電流が切れると、ばね
8によりプランジャ4が元の状態に復帰し、弁を閉じ燃
料の供給を停止するものである。ここで、磁気回路部材
に用いた材料組成は、Seが0.03〜0.2wt%、
Alが0.3〜1 、 Ow t%、Siが0 、5〜
1 、5 w t%。
Crが8〜13wt%で残部が実質的にFeから構成さ
れるフェライト系ステンレス鋼で構成されるが、このよ
うな組成分に至る理由を以下に説明する。
発明の「作用」の項でも既述したように、優れた磁気特
性で、且つ、電気抵抗が高い特性を得るためには、安定
なフェライト組織である必要がある。そして、Feベー
ス合金に磁束密度の低下を出来るだけ少なくしてフェラ
イト組織とする元素としては、Ni、Cr、Co等が考
えられる。中でもNi及びCoは10wt%前後の添加
で、磁束密度はFe単体よりもむしろ若干増加するが、
電気抵抗の上昇が約2倍程度の2oμΩ・備と少ないた
めに好ましくない。これに対しCrは10wt%の添加
で磁束密度はFe単体に比べ約15%程度低下するが、
電気抵抗は約4oμΩ■と約4倍に増加する。
そこで、Fe中に添加する元素としてCrを選定し、そ
の添加量の範囲が下限を8wt%、上限を13wt%と
した。
ここで、Crの下限を8wt%としたのは、8wt%よ
り少ないと磁束密度は高くなるが、電気抵抗の上昇分が
少なく、後で添加するAff、Si量を考慮しても目標
とする電気抵抗65μΩ・■を満足しないこと、Crの
上限を13wt%としたのは、13wt%以上にすると
、磁束密度の低下が大きすぎること、またAl1.Si
を添加する時に母材が硬くなりすぎて冷間鍛造性を損な
うためである。また、Al及びSiは、Cr−Fe合金
のみでは電気抵抗が65μΩ・1以上に達しないために
5母材の電気抵抗を高めるために添加するものである。
AlとSiは、母材に対して磁束密度を低下させる反面
、電気抵抗を高める性質を有する。ここで、Alを含ま
せないで、Si量を0 、5〜2 、 Ow t%まで
変えて、10Cr−Fe合金母材中に添加し、磁気特性
、W1気抵抗、硬さ及び組織を調べた。第1表は、その
結果を示したものである。第1表における0は良好、Δ
は普通、×は不良を示すものである。
第  1  表 Si含有量が少ないと全面的に悪いのは組織が完全なフ
ェライト組織でなくパーライト組織になっているためで
ある。そのため、硬さも大きく磁気特性も悪い結果とな
っている。また、Si含量量が少ないと電気抵抗の増加
は望めない。また、Si含有量が多くなりすぎると、磁
気特性及び電気抵抗は、良いが、硬さが大きくなるため
に冷間鍛造性を悪くする。そこで、フェライト安定化元
素で磁気特性的にも悪影響を及ぼさないAlをSiの一
部に置換することを検討した。その結果、Al添加量を
0.5〜1.Owt%程度添加することにより、Si含
有量が0.5wt% と少ない場合でも組織は完全なフ
ェライト組織となることを見出した。しかも、磁気的に
は同等問題なく、電気抵抗も(Si+Al)の総量でほ
ぼ決ることがわかった。
従って、Si含有量は0.5〜1.5wt%、AΩ含有
量は0.3〜1,0wt%が良いことがわかり、またそ
の総和は1.5wt% とすることが冷間鍛造性の上で
良い。
一方、Ssの含有量は切削性を改善するためのもので、
0.03〜0.2wt%の範囲がよい。
0.03 w t%以下では切削性に対して効果がなく
、また、0.2wt%以上になると磁気特性、特に保磁
力を増大させるので好ましくない。また、Seの場合は
pb等の場合と異なり切削時にバイトの先に付着する細
かい切り粉が少なく、即ち構成刃先がほとんどできない
ために切削面の表面が極めて滑らかであることも見出し
た。このような組成範囲で冷間鍛造性と評価した所、結
晶粒度島4〜NQ7の範囲で加工率80%の冷間鍛造を
施しても割れは生じなかった。
以上が、本発明を採用するに至る経過であり、次に〔実
施例−1〕及び〔実施例−2〕に基づき、本発明の磁気
回路部材の具体的な製造例について説明する。
〔実施例−1〕 本例の磁気回路部材は、組成が、0.05 S e−0
,5Al−ISi−10Cr−Fe 合金のフェライト
系ステレンス鋼とし、磁気回路部材の製造工程は、先ず
、上記合金組成の母材を溶解・鍛造により35φ丸棒に
加工し、次いで、750℃温度の下で1時間はど活量粒
度調整熱処理を施し、結晶粒度を粒度Na5に調整した
後、冷間鍛造により磁気回路部材たあヨーク1.コア2
.プランジャ3を成形加工し、次いで、旋盤により仕上
げ切削を施した後、950℃の温度の下で1時間はど磁
気焼鈍を施した後電磁弁として組み込んだ。
しかして本実施例によれば、磁気回路部材の製造工程に
おいて、冷間鍛造性、切削性共に良好で、しかも試験片
による磁気特性評価では、保磁力0.7  エルステッ
ド、磁化力25エルステツドの時の磁束密度は、1.3
4 テスラと極めて優れており、また、電気抵抗は74
μΩ口と高い値を示した。従って、燃料噴射弁としての
性能も従来の全切削工程で作製したものに比べ同等以上
であり。
しかも、本実施例によれば、電磁気特性に優れた材料を
従来の如く切削加工のみで磁気回路部材として加工する
のでなく、冷間鍛造により最終形状に近い形に成型し、
仕上げ切削を施すことが可能となるため、材料費が従来
の173〜1/4に低減出来ること、しかも、加工時間
も極めて短縮出来るため、製作コストの大幅な低減化を
図ることができる。
〔実施例−2〕 本例では1本発明の組成分よりなる磁気回路部材の材料
について、冷間鍛造する前の母材の結晶粒度と冷間鍛造
との関係を調べた。第2図にその結果を示す、実験の結
果では、結晶粒度Nα4〜Nα7の範囲のものは、全て
割れの発生は見られなかった。実験では、試験片の形状
は、直径20国の丸棒を金型による冷間鍛造で直径10
mmに且つ約断面収縮率70%に押し出したもので、試
験片の個数は100個である。結晶粒が大きい粒度Ha
 3以下のものは、押し出し荷重は小さくなるが、結晶
粒が大きいために粒界からの割入発生が多く・なる。ま
た、結晶粒が細かい粒度Nn8以上のものは、粒界から
の細かい割れが目立つと共に、母材自体の硬さも大きい
ために、押し出し荷重も高くなり、型寿命の点からも好
ましくない。従って、燃料噴射用電磁弁の磁気回路部材
として冷間鍛造が容易で量生性を高め低コスト化するた
めには、母材の結晶粒の大きさを粒度Nα4〜Nα7の
範囲とすることが好ましい。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、磁気回路部材の磁気特性
、電気抵抗特性を高くし、しかも加工上要求される切削
性及び冷間鍛造性の両者を満足させて、優れた性能を有
しつつ、量産可能にして製品コストの低減化を図り得る
電磁弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の適用対象となる電磁弁の具体例を示す
縦断面図、第2図は本発明の詳細な説明するための結晶
粒度と割れ発生率の関係を表ゎ ゛す実験データである
。 1.2.4・・・磁気回路部材(ヨーク、コア、プラン
ジャ)、3・・・励磁コイル、6・・・弁、M磁気回路
。 畑 村 結晶米血度No。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 1. 励磁コイルにより磁化される磁気回路部材の磁気
    吸引力及び磁気吸引力解除により、弁の開閉を行なう電
    磁弁において、前記磁気回路部材は、Seが0.03〜
    0.2wt%、Alが0.3〜1.0wt%、Siが0
    .5〜1.5wt%、Crが8〜13wt%で残部が実
    質的にFeから構成されるフエライト系ステンレス鋼よ
    りなることを特徴とする電磁弁。
  2. 2. 特許請求の範囲第1項において、前記磁気回路部
    材は、加工前の結晶粒度が粒度No.4〜No.7の範
    囲であることを特徴とする電磁弁。
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