JP2002339291A - 抄紙方法 - Google Patents

抄紙方法

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JP2002339291A JP2001081788A JP2001081788A JP2002339291A JP 2002339291 A JP2002339291 A JP 2002339291A JP 2001081788 A JP2001081788 A JP 2001081788A JP 2001081788 A JP2001081788 A JP 2001081788A JP 2002339291 A JP2002339291 A JP 2002339291A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的は、酸性で紙を製造する場合、古紙や機
械パルプの混入率の上昇した製紙原料と抄紙速度の高速
化にも対応可能な抄紙方法を提供する。 【解決手段】 塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子
からなる分散剤共存下で分散重合法により製造された粒
径100mμ以下の分散液からなるカチオン性及び/ま
たは両性水溶性高分子を、抄紙前の製紙原料中に添加し
た後、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子からなる
分散剤共存下で分散重合法により製造された粒径100
mμ以下の分散液からなるカルボキシル基とスルフォン
酸基を同時に含有し、アニオン化度10モル%以下であ
るアニオン性水溶性高分子を添加することによって達成
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙方法に関する
ものであり、詳しくは、特定の形態を有するカチオン性
及び/または両性水溶性高分子を、抄紙前の製紙原料中
に添加、混合した後、特定の形態を有する弱アニオン性
水溶性高分子を添加し、歩留率を向上させることを特徴
とする抄紙方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製紙工業において抄紙工程におけるワイ
ヤ−上の歩留率を向上させることは、排水負荷の軽減、
製造コストの低下、填量分を効率良くリサイクルするこ
となど重要な意味を有している。そのため現在まで種々
の歩留向上法が提案されている。たとえば、カチオン性
または両性高分子を添加、混合した後、コロイドシリカ
を添加、混合して抄紙する方法(特開平3−27676
号公報)、25〜60モル%のアニオン性高分子を添加
した後、カチオン性デンプンあるいはポリアクリルアミ
ドのホフマン反応物を添加する方法(特開昭60−18
5900号公報)、カチオン性高分子を添加、混合した
後、ベントナイトを添加する方法(特開昭62−191
598号公報)、高分子量カチオン性高分子を添加、混
合した後、中分子量アニオン性高分子を添加する方法
(特開4−245998号公報)、カチオン性高分子を
添加、混合した後、アニオン性高分子とベントナイトの
混合物を添加する方法(特開昭64−61588号公
報)などである。
【0003】特に主として酸性で抄紙が行われる新聞用
紙、電話帳用紙等の中質紙及び更紙の抄紙工程におい
て、微細繊維、填料等の歩留率向上を図るために、種々
の歩留剤及びシステムが検討・採用されている。従来最
も多く採用されてきたシステムは、硫酸バンドの添加に
続いて比較的高分子量のカチオン性ポリマーを用いたポ
リマー単独処方であるが、機械パルプや古紙及び脱墨パ
ルプに含まれるアニオン性物質や懸濁コロイド物質など
の影響を受け易く、その量が多くなると殆どポリマーと
して性能を発揮できなくなるという欠点があった。ま
た、カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーを用いる
二液処方も文献等にて知られているが、イオン性(電
荷)の異なるもの同士を混合することで、イオンコンプ
レックスを形成させ凝集性を増加させるメカニズムであ
るが、用いるポリマーの分子量(重合度)は百万以下程
度と凝集剤(歩留剤)レベルと比較し低いものとなって
いる。したがって、用いる添加量は0.1〜1.0%と
歩留剤と比較し多量に必要となり、また歩留効果よりも
紙力効果に重点をおいた処方である。この点を改良する
目的で特開平4−245998号公報では、分子量50
0万以上、カチオン当量として0.2meq/gからな
るカチオン性ポリマ−と、分子量3万〜500万、アニ
オン当量が少なくとも3.0meq/gからなるアニオ
ン性ポリマ−を併用して歩留と濾水を向上する方法が開
示されている。しかしこの方法では、特にアニオン性ポ
リマ−分子量が比較的低目なので、歩留率や濾水性の大
幅な向上な望めないし、添加量も低減できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年のリサイクル化の
高まりとともに、古紙や機械パルプの混入率が上昇し、
さらにそれに加え、生産性向上のため抄紙速度が加速化
し、従来、上質紙を酸性で抄紙するという最も「恵まれ
た」条件下においても製紙原料の歩留率は、徐々に低下
してきた。そのため新たなる抄紙方法が望まれている。
従って、本発明の目的は、酸性で紙を製造する場合、古
紙や機械パルプの混入率の上昇した製紙原料と抄紙速度
の高速化にも対応可能な抄紙方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意研究を重ねた結果、以下のような発明に到達した。
すなわち本発明の請求項1の発明は、酸性条件下で抄紙
する製紙原料に、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分
子からなる分散剤共存下で分散重合法により製造された
粒径100mμ以下の分散液からなるカチオン性及び/
または両性水溶性高分子を、抄紙前の製紙原料中に添加
した後、カルボキシル基含有単量体とスルフォン酸基含
有単量体の合計モル%が2〜10モル%、(メタ)アク
リルアミド90〜98モル%及び共重合可能な他の非イ
オン性単量体0〜20モル%を含有する水溶性単量体混
合物を、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子からな
る分散剤共存下で分散重合法により製造された粒径10
0mμ以下の分散液からなるアニオン性水溶性高分子を
添加し、歩留率を向上させることを特徴とする抄紙方法
に関する。
【0006】請求項2の発明は、前記分散液からなるア
ニオン性水溶性高分子が、下記一般式(1)で表わされ
るカルボキシルキ含有単量体1.5〜9.5モル%、下
記一般式(2)で表わされるスルフォン酸基含有単量体
0.5〜5モル%及び(メタ)アクリルアミド90〜9
8モル%からなることを特徴とする請求項1に記載の抄
紙方法である。
【化1】 R1は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、R2
は水素またはカルボキシル基、AはBCOC2H4(B
は酸素またはNH)またはC6H4、Y1は陽イオン
【化2】 R3は水素またはメチル基、R4は水素またはカルボキ
シル基、AはSO3、C6H4SO3、CONHC(C
H3)2CH2SO3、CONHC2H4SO3あるい
はCOOC2H4SO3、Y2は陽イオン
【0007】請求項3の発明は、前記分散液からなるカ
チオン性及び/または両性水溶性高分子が、下記一般式
(3)及び/又は(4)で表わされるカチオン性単量体
5〜80モル%、前記一般式(2)で表わされるアニオ
ン性単量体0〜20モル%、(メタ)アクリルアミド0
〜95モル%及び共重合可能な他の非イオン性単量体0
〜20モル%からなることを特徴とする請求項1に記載
の抄紙方法である。
【化3】 R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3の
アルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、R8は
水素、炭素数1〜3のアルキルまたアルコキシ基あるい
はベンジル基であり、同種でも異種でも良い。X1は陰
イオンをそれぞれ表わす
【化4】 R9は水素又はメチル基、R10、R11は炭素数1〜
3のアルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、X
2は陰イオンをそれぞれ表わす
【0008】請求項4の発明は、前記高分子からなる分
散剤がイオン性高分子であることを特徴とする請求項
1、2あるいは3に記載の抄紙方法である。
【0009】請求項5の発明は、前記イオン性高分子の
イオン当量が1.5〜15meq/gであることを特徴
とする請求項4に記載の抄紙方法である。
【0010】請求項6の発明は、前記スルフォン酸基を
含有する単量体が、2−アクリルアミド2−メチルプロ
パンスルフォン酸であることを特徴とする請求項1ある
いは2に記載の抄紙方法である。
【0011】請求項7の発明は、前記高分子分散液から
なるアニオン性水溶性高分子の分子量が、500万〜2
000万であることを特徴とする請求項1、2あるいは
6に記載の抄紙方法である。
【0012】請求項8の発明は、前記高分子分散液から
なるカチオン性及び/または両性水溶性高分子の分子量
が、500万〜2000万であることを特徴とする請求
項1あるいは3に記載の抄紙方法である。
【0013】請求項9の発明は、製紙原料が化学パルプ
を主体とすることを特徴とする請求項1に記載の抄紙方
法である。
【0014】請求項10の発明は、カチオン性及び/ま
たは両性水溶性高分子の添加量が全紙料に対して0.0
02〜0.5重量%であり、アニオン性水溶性高分子の
添加量が、全紙料に対して0.002〜0.5重量%で
あることを特徴とする請求項1、2、3、6〜8に記載
の抄紙方法である。
【0015】請求項10の発明は、前記分散液からなる
アニオン性水溶性高分子を、スクリ−ン入り口及び/又
はスクリ−ン出口で添加することを特徴とする請求項
1、2、6、7のいずれかに記載の抄紙方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で使用する塩水溶液中で該
塩水溶液に可溶な高分子からなる分散剤共存下で分散重
合法により製造された粒径100mμ以下の分散液から
なるカチオン性及び/または両性水溶性高分子は、前記
一般式(3)及び/又は(4)で表わされるカチオン性
単量体、あるいは共重合する場合は、共重合する単量体
を共存させた水溶液を調製し、pHを2.0〜6.0に
調節した後、無機塩類、特に好ましくは多価アニオン塩
類及び前記無機塩水溶液に溶解する高分子分散剤を添加
し、混合物を均一に溶解した後、窒素置換により反応系
の酸素を除去し、ラジカル重合性開始剤を添加すること
によって重合を開始させ、重合体分散液を製造すること
ができる。また、重合開始前に連鎖移動剤や架橋剤など
を共存させることは他の重合法と同様である。また、グ
リセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコール
が共存すると、析出状態が更に良好になることもある。
【0017】この発明で用いる多価塩水溶液として用い
られる塩は、多価塩類である硫酸塩又は燐酸塩が適当で
あり、具体的には、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸水素ア
ンモニウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム等
を例示することができ、これらの塩を濃度15%以上の
水溶液として用いることが好ましい。
【0018】一般式(3)で表わされる三級アミノ基あ
るいは四級アンモニウム塩基含有単量体の例として、
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが上げられ
る。また、四級アンモニウム基含有単量体の例として
は、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルや塩化ベン
ジルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリ
ロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモ
ニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルト
リメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオ
キシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メ
タ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチ
ルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイル
アミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物な
どがあげられる。また、前記一般式(4)で表わされる
単量体の例としては、ジアリルメチルアミン、ジアリル
エチルアミン、ジアリルベンジルアミン、ジメチルジア
リルアンモニウム塩化物、メチルベンジルジアリルアン
モニウム塩化物などがあげられる。重合体分散液の安定
性の面からは、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメ
チルベンジルアンモニウム塩化物のようなベンジル基含
有単量体を共重合することが好ましい。
【0019】共重合する非イオン性の例としては、(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセ
トンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどがあげら
れ、これら一種または二種以上との共重合が可能であ
る。最も好ましい組み合わせとしては、アクリルアミド
である。
【0020】両性水溶性高分子を製造する場合のアニオ
ン単量体の例としては、一般式(1)で表わされる単量
体である。例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸などである。
【0021】これら単量体の共重合モル%は、カチオン
性単量体5〜100モル%、アニオン性単量体0〜30
モル%、アクリルアミド0〜95モル%及び他の共重合
可能な非イオン性単量体0〜20モル%である。また、
好ましくは、カチオン性単量体10〜80モル%、アニ
オン性単量体0〜20モル%、アクリルアミド20〜9
0モル%及び他の共重合可能な非イオン性単量体0〜1
0モル%である。
【0022】また、N,N−メチレンビスアクリルアミ
ドやエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−トなどの多
官能性単量体、あるいはN,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミドやN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド
など熱架橋性単量体を共重合して架橋や分岐した重合体
を合成し、改質することも可能である。
【0022】これらカチオン性及び/又は両性水溶性高
分子の分子量は、200万〜2000万であり、好まし
くは500万〜1500万である。200万未満では、
分子量が低く、その結果凝集性能が低下し、歩留効果が
低下する。2000万より高くなると分子量が高くなり
過ぎ、製紙原料への分散性が低下し、好ましくない。
【0023】使用する高分子分散剤としては、分散媒と
して使用する無機塩水溶液中に溶解する非イオン性ある
いはカチオン性高分子である。また、カチオン性高分子
のほうがより好ましい。非イオン性高分子の例として
は、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/ポリビニ
ルカプロラクタム共重合体、アクリルアミド/スチレン
共重合体などアミド基と若干の疎水性基を有する水溶性
高分子が有効で、分子量としては、1,000〜10
0,000であり、好ましくは1,000〜50,00
0である。カチオン性高分子の例としては、(メタ)ア
クリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化
物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルア
ンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化
物などの単独重合体である。また、前記カチオン性単量
体と非イオン性単量体との共重合体も使用可能である。
非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、N−
ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビ
ニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、ア
クリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなどであるが、ア
クリルアミドとの共重合体が好ましい。これらカチオン
性高分子からなる高分子分散剤の分子量としては、1
0,000〜2,000,000であり、好ましくは1
0,000〜1,000,000である。添加量として
は、対単量体0.5〜10重量%であり、好ましくは1
〜5重量%である。
【0024】重合条件は通常、使用する単量体や共重合
モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜10
0℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使
用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちら
でも良く、アゾ系,過酸化物系、レドックス系いずれで
も重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例
としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、
1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−
ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチ
ル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶
解し添加する。
【0025】水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’
−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。ま
たレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモ
ニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ト
リメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどと
の組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例として
は、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、
過酸化水素,ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペ
ルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニ
ックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エチルヘ
キサノエ−トなどをあげることができる。これら開始剤
の中で最も好ましいのは、水溶性アゾ開始剤である2、
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物である。
【0026】本発明で使用する分散重合法により製造さ
れた分散液からなるアニオン性水溶性高分子は、カルボ
キシル基含有単量体とスルフォン酸基含有単量体の合計
モル%が2〜10モル%、(メタ)アクリルアミド90
〜98モル%及び共重合可能な他の非イオン性単量体0
〜20モル%を含有する水溶性単量体混合物を、塩水溶
液中で該塩水溶液に可溶な高分子からなる分散剤共存下
で分散重合法により製造された粒径100mμ以下の分
散液からなる。この分散液の製造法は、原料として使用
するカルボキシル基含有単量体とスルフォン酸基含有単
量体の合計の10〜20モル%を中和し、共重合するア
クリルアミドあるいは共重合可能な非イオン性単量体を
共存させ、分散媒として使用する無機塩類水溶液中に溶
解する高分子分散剤共存下で攪拌しながら重合すること
により製造できる。
【0027】使用するカルボキシル基含有単量体として
は、メタクリル酸、アクリル酸あるいはイタコン酸など
である。また、スルフォン酸基含有単量体としては、ア
クリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸、ビニル
スルフォン酸、ビニルベンセンスルフォン酸などであ
る。さらにこの高分子微粒子からなる分散液は、アクリ
ルアミドのほか、他の非イオン性の単量体を共重合して
も良い。例えばN,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸
ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアク
リルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルム
アミド、N−ビニルアセトアミドなどがあげられる。
【0028】分散液を構成するカルボキシル基とスルフ
ォン酸基含有高分子の分子量としては、500万〜20
00万であり、好ましくは、500万〜1500万であ
る。500万以下では凝集力が不足し歩留率が低下し、
2000万以上では、凝集力が高すぎ抄紙後の地合崩れ
を起こす。また、溶液粘度も高くなり過ぎ分散性も悪く
なるほか、水溶液の取り扱いも悪くなる。
【0029】本発明で使用するカルボキシル基とスルフ
ォン酸基含有高分子微粒子からなる分散液を製造する
際、分散剤としては使用する無機塩類水溶液に溶解する
高分子分散剤を使用する。また、好ましくは、イオン性
高分子である。非イオン性高分子あるいはカチオン性高
分子の例としては、抄紙時併用するするカチオン性及び
/又は両性高分子製造時と同様な高分子分散剤である。
また、アニオン性高分子としては、アニオン性高分子と
しては、アニオン性単量体の単独重合体あるいアニオン
性単量体と非イオン性単量体との共重合体が使用可能で
ある。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミ
ド、N−ビニルホルムアミド、、N−ビニルアセトアミ
ド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリル
アミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなど
である。アニオン性単量体は、アクリルアミド2−メチ
ルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)
アクリル酸などであるが、最も好ましい組み合わせは、
アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸(塩)と
メタクリル酸(塩)との共重合体である。
【0030】重合時使用する塩類としては、カチオン性
及び/又は両性高分子分散液製造時と同様な塩類を使用
する。また、重合条件も同様である。重合開始剤も同様
に過酸化物系、アゾ系が使用できるが、より好ましくは
レドックス系を使用する。
【0031】本発明で使用する分散重合法により製造さ
れた分散液からなるカルボキシル基及びスルフォン酸基
含有水溶性高分子は、分子内にカルボキシル基とスルフ
ォン酸基を同時に有するため特異な効果を発揮する。酸
性抄紙のため低pH域でもスルフォン酸基は解離してい
るため、分子が水中で広がり凝集剤として、水素結合を
主とする架橋吸着作用におおきな寄与をしている。しか
し、スルフォン酸基のみ存在する高分子に較べ凝集作用
か強く、その結果、歩留率が向上している。この理由は
まだ解明されていないが、酸性下で解離していないカル
ボキシル基が何だかの効果に寄与しているものと推定さ
れる。また、酸性下であるため、アニオン化度が高い
と、酸性の影響を受け、凝集効果は低下するためアニオ
ン化度として10モル%以下が良い。さらに、スルフォ
ン酸基のモル%がカルボキシル基のモル%より少ない
と、スルフォン酸基の影響が強くなり、低スルフォン酸
基含有低アニオン性高分子と同様な効果になってしまう
ので、好ましくは、スルフォン酸基の含有量はカルボキ
シル基の含有量より少ないほうが良い。従って、水溶性
高分子中のスルフォン酸基含有単量体は、0.5〜5モ
ル%であり、カルボキシル基含有単量体は1.5〜9.
5モル%であり、より好ましくは、スルフォン酸基含有
単量体1〜4モル%、カルボキシル基含有単量体2〜7
モル%である。
【0032】本発明で使用する分散重合法により製造さ
れた分散液からなるカルボキシル基及びスルフォン酸基
含有水溶性高分子は、水溶液重合法、油中水型エマルジ
ョン重合法、油中水型分散重合法により製造されたアニ
オン性高分子に較べ、水に溶解した場合の見かけ粘度が
非常に低い。たとえば、アクリル酸ナトリウムとアクリ
ルアミドを30/70のモル比で含有する共重合体の場
合、分子量約1300万で0.2重量%の水溶液の粘度
は、水溶液重合法、油中水型エマルジョン重合法、油中
水型分散重合法による重合物では、400〜800mP
a・sであるのに対し、本発明で使用する分散重合法に
より製造された分散液からなるアニオン性水溶性高分子
は、20〜100mPa・sである。これは重合時共存
させる無機塩類の影響もある。また、重合時使用する単
量体の酸のうち10〜20モル%を中和するのみである
ことも一因である。しかしこれらの影響を差し引いて
も、これだけでは説明できない。この現象は、塩水溶液
中で生成した高分子を析出させながら重合していること
も原因していると推定されるが、詳細な機構は、いまだ
未解明である。そのため、見かけ粘度が低いということ
は、それだけ製紙原料中での分散性が良く、添加場所と
してスクリ−ンの出口などマシンにより近い場所で添加
しても、不均一な分散によるトラブルの危険性が低いと
いえる。
【0033】本発明で使用する分散液からなるカチオン
性及び/又は両性水溶性高分子の添加量としては、20
ppm〜5000ppmであり、好ましくは50ppm
〜1000ppmである。また、分散液からなるカルボ
キシル基及びスルフォン酸基含有水溶性高分子は、製紙
原料の固形分に対して20ppm〜5000ppmであ
り、好ましくは50ppm〜1000ppmである。
【0034】対象となる配合前の製紙原料としては、針
葉樹クラフトパルプや広葉樹クラフトパルプのような化
学パルプを主体とする上質紙用製紙原料である。これら
化学パルプにコ−トブロ−ク、新聞古紙、雑誌古紙ある
いはチラシ古紙などが一定比率で混入する。また機械パ
ルプとしては、グランドウッドパルプ、リファイナーグ
ランドウッドパルプ、加圧式砕木パルプ、サーモメカニ
カルパルプ及びケミサーモメカニカルパルプなどが混入
する。混入比率としては、填量など無機質原料を除くパ
ルプ全重量に対し3〜30%である。
【0035】本発明の歩留向上に関する製紙方法の適用
可能な抄紙pHとしては、酸性抄紙であり、従って、抄
紙pHとして3.5〜6.0の範囲であり、好ましくは
pH3.5〜5.0の範囲で顕著な効果を発揮する。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0037】(合成例−1)攪拌機、還流冷却管、温度
計および窒素導入管を備えた4つ口500mlセパラブ
ルフラスコに脱イオン水:220.4g、硫酸アンモニ
ウム34.0g、硫酸ナトリウム10.7g、アクリル
アミド2−メチルプロパンスルフォン酸:2.8g、6
0%アクリル酸:9.9g、50%アクリルアミド:1
82.2gを加え、25重量%の水酸化ナトリウム1.
6gによりアクリルアミド2−メチルプロパンスルフォ
ン酸とアクリル酸の当量値に対し10%を中和した。ま
た15重量%のメタクリル酸/アクリルアミド2-メチ
ルプロパンスルホン酸=3/7(モル比、酸の90モル
%を中和)共重合体水溶液(溶液粘度42、600mP
a・s)18.9gを添加した。その後、攪拌しながら
窒素導入管より窒素を導入し溶存酸素の除去を行う。こ
の間恒温水槽により30℃に内部温度を調整する。窒素
導入30分後、0.1重量%のペルオクソニ硫酸アンモ
ニウム及び亜硫酸水素アンモニウムの0.1重量%水溶
液をそれぞれこの順で0.6g添加し重合を開始させ
た。重合開始後3時間たったところで前記開始剤をそれ
ぞれ同量追加し、さらに6時間後にそれぞれ3.0g追
加し15時間で反応を終了した。この試作品を試作−1
とする。この試作−1のアクリル酸/アクリルアミド2
-メチルプロパンスルホン酸/アクリルアミドのモル比
は6:1:93であり、粘度は835mPa・sであっ
た。なお、顕微鏡観察の結果、5〜20μmの粒子であ
ることが判明した。また、静的光散乱法による分子量測
定機(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均
分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0038】(合成例2)合成例1と同様な操作によ
り、アクリル酸/アクリルアミド2-メチルプロパンス
ルホン酸/アクリルアミドのモル比が8:2:90から
なるアニオン性高分子分散液を合成した(試作−2)。
結果を表1に示す。
【0039】(合成例3)合成例1と同様な操作によ
り、アクリル酸/アクリルアミドのモル比が7:93か
らなるアニオン性高分子分散液を合成した(試作−
3)。結果を表1に示す。
【0040】(合成例4)温度計、攪拌機、窒素導入
管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械
製)に接続した単量体供給管およびコンデンサ−を備え
た500mLの4ツ口フラスコ内にジメチルジアリルア
ンモニウム塩化物(以下DDと略記)(商品名DADM
AC、65重量%品,ダイソ−製)31.1g、アクリ
ルアミド17.8g(商品名:アクリルアマイド、日東
化学製、50%品)、イオン交換水107.2g、硫酸
アンモニウム64.0g、硫酸ナトリウム5.8g、分
散剤としてアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物単独重合体7.3g(20重量%液、粘度
8530mPa・s)をそれぞれしこみ反応器内の温度
を42℃に保ち、30分間窒素置換をした後、開始剤と
して2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン〕ニ塩化水素化物の10
%水溶液0.35g(対単量体0.116%)を添加し
重合を開始させた。別に前記アクリルアミド142.1
g、イオン交換水27.5g、硫酸アンモニウム73.
3g、硫酸ナトリウム6.7g、分散剤17.8gを混
合した溶液267.2gを調製した。開始後、1.5時
間この溶液53.4gを添加した。その後1.5時間間
隔でそれぞれ106.8g、80.1gおよび26.7
gを添加していった。全単量体供給後のDDとアクリル
アミドとのモル比は10:90である。また開始後4.
5時間で開始剤溶液0.35gを追加した。開始後20
時間で反応を停止させた。重合後、コロイド滴定法によ
りカチオン当量を、分散液の粘度と重量平均分子量を測
定した。この重合体を試作−4とする。結果を表1に示
す。
【0041】(合成例5)撹拌器、温度計、還流冷却
器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、
アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド単独重合物の15%水溶液を16.7g、イオン
交換水139g、硫酸アンモニウム112.5g、50
%水溶液アクリルアミド175.1g、及び80%水溶
液アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムク
ロライド33.1gを仕込み、窒素置換後、2,2’−
アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩の1%水溶液
1.9gを加え、内温35℃にて10時間重合を行っ
た。得られた分散液中のポリマー粒径は10μm以下で
あり、分散液の粘度は500cpであった。また、しこ
み単量体モル組成はDMQ:AAM=10:90である
(試作−5)。結果を表1に示す。
【0042】(合成例6)実施例3と同様な操作によっ
て、モル比でアクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド/アクリル酸/アクリルアミド=3
0/15/55からなる両性水溶性高分子からなる分散
液を合成した(試作−6)。
【0043】(比較合成例1)合成例1と同様な操作に
よって、アクリル酸/アクリルアミド=20/80から
なるアニオン性水溶性高分子からなる分散液を合成した
(比較−1)。
【0044】(比較合成例2)合成例1と同様な操作に
よって、アクリル酸/アクリルアミド2-メチルプロパ
ンスルホン酸/アクリルアミド=10/7/83(モル
%)からなるアニオン性水溶性高分子からなる分散液を
合成した(比較−2)。
【0045】
【実施例1〜4】化学パルプを主体とした製紙原料(p
H6.57、全ss2.45%、灰分0.85%)と新
聞古紙(pH5.60、全ss3.07%、灰分0.2
4%)を乾燥固形分で85:15に混合し製紙原料とし
た。その後、パルプ濃度0.9重量%に水道水を用いて
希釈し、ブリット式ダイナミックジャ−テスタ−により
歩留率を測定した。添加薬品として、タルク、対製紙原
料(以下同様)20%、エマルジョン型ロジンサイズ、
0.15%、硫酸バンド3.0%、カチオン性あるいは
両性水溶性高分子である表1の試作−6をそれぞれ0.
015%、表1の試作−1、塩水中分散液からなるアニ
オン性水溶性高分子0.01%を、それぞれこの順で攪
拌を継続しながら、15秒間隔により添加する。全薬品
添加後のpHはそれぞれ3.3前後であった。添加終了
30秒後に10秒間白水を排出し、30秒間白水を採取
し、下記条件で総歩留率を測定した。なお、攪拌条件
は、回転数800、1000、1200、1400r.
p.m.の各条件で行い、ワイヤー125Pスクリーン
(200メッシュ相当)、総歩留率(SS濃度)はAD
VANTEC NO.2にて濾過し測定した。また乾燥
後、濾紙を600℃で焼却し灰分を測定することにより
タルクの歩留率を算出した。結果を表2に示す。
【0046】
【比較例1〜4】実施例1〜4と同様な製紙原料と試験
条件で、カチオン性あるいは両性水溶性高分子である試
作−6と比較−1との組合せで攪拌条件を変化させ歩留
試験を行った。結果を表2に示す。
【0047】
【実施例5〜14】化学パルプを主体とした製紙原料
(pH6.57、全ss2.45%、灰分0.85%)
と新聞古紙(pH5.60、全ss3.07%、灰分
0.24%)を乾燥固形分で85:15に混合し製紙原
料とした。その後、パルプ濃度0.9重量%に水道水を
用いて希釈し、ブリット式ダイナミックジャ−テスタ−
により歩留率を測定した。添加薬品として、タルク、対
製紙原料(以下同様)20%、エマルジョン型ロジンサ
イズ、0.15%、硫酸バンド3.0%、カチオン性あ
るいは両性水溶性高分子である表1の試作−3〜試作−
6をそれぞれ0.015%、表1の試作−1〜試作−2
の塩水中分散液からなるアニオン性水溶性高分子0.0
1%を、それぞれこの順で攪拌を継続しながら、15秒
間隔により添加する。全薬品添加後のpHはそれぞれ
3.3前後であった。添加終了30秒後に10秒間白水
を排出し、30秒間白水を採取し、下記条件で総歩留率
を測定した。なお、攪拌条件は、回転数1200r.
p.m.、ワイヤー125Pスクリーン(200メッシ
ュ相当)、総歩留率(SS濃度)はADVANTEC
NO.2にて濾過し測定した。また乾燥後、濾紙を60
0℃で焼却し灰分を測定することによりタルクの歩留率
を算出した。結果を表3に示す。
【0048】
【比較例5〜10】実施例1〜9と同様な製紙原料と試
験条件で、カチオン性あるいは両性水溶性高分子である
試作−3〜試作−6と比較−1〜比較−2との組合せで
歩留試験を行った。結果を表3に示す。
【0049】
【表1】 AAC:アクリル酸、AAM:アクリルアミド、DD:
ジメチルジアリルアンモニウム塩化物、DMQ:アクリ
ロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、分
散液粘度:mPa・s、分子量:万
【0050】
【表2】 添加量は、対製紙原料固形分当たり(%)、攪拌回転
数:rpmタルク歩留率:%、総歩留率:%
【0051】
【表3】 タルク歩留率:%、総歩留率:%

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性条件下で抄紙する製紙原料に、塩水
    溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子からなる分散剤共存
    下で分散重合法により製造された粒径100mμ以下の
    分散液からなるカチオン性及び/または両性水溶性高分
    子を、抄紙前の製紙原料中に添加した後、カルボキシル
    基含有単量体とスルフォン酸基含有単量体の合計モル%
    が2〜10モル%、(メタ)アクリルアミド90〜98
    モル%及び共重合可能な他の非イオン性単量体0〜20
    モル%を含有する水溶性単量体混合物を、塩水溶液中で
    該塩水溶液に可溶な高分子からなる分散剤共存下で分散
    重合法により製造された粒径100mμ以下の分散液か
    らなるアニオン性水溶性高分子を添加し、歩留率を向上
    させることを特徴とする抄紙方法。
  2. 【請求項2】 前記分散液からなるアニオン性水溶性高
    分子が、下記一般式(1)で表わされるカルボキシルキ
    含有単量体1.5〜9.5モル%、下記一般式(2)で
    表わされるスルフォン酸基含有単量体0.5〜5モル%
    及び(メタ)アクリルアミド90〜98モル%からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の抄紙方法。 【化1】 R1は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、R2
    は水素またはカルボキシル基、AはBCOC2H4(B
    は酸素またはNH)またはC6H4、Y1は陽イオン 【化2】 R3は水素またはメチル基、R4は、水素またはカルボ
    キシル基、AはSO3、C6H4SO3、CONHC
    (CH3)2CH2SO3、CONHC2H4SO3あ
    るいはCOOC2H4SO3、Y2は陽イオン
  3. 【請求項3】 前記分散液からなるカチオン性及び/ま
    たは両性水溶性高分子が、下記一般式(3)及び/また
    は(4)で表わされるカチオン性単量体5〜100モル
    %、前記一般式(2)で表わされるアニオン性単量体0
    〜30モル%、(メタ)アクリルアミド0〜95モル%
    及び共重合可能な他の非イオン性単量体0〜20モル%
    からなることを特徴とする請求項1に記載の抄紙方法。 【化3】 R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3の
    アルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、R8は
    水素、炭素数1〜3のアルキルまたアルコキシ基あるい
    はベンジル基であり、同種でも異種でも良い。X1は陰
    イオンをそれぞれ表わす 【化4】 R9は水素又はメチル基、R10、R11は炭素数1〜
    3のアルキルまたアルコキシ基あるいはベンジル基、X
    2は陰イオンをそれぞれ表わす
  4. 【請求項4】前記高分子からなる分散剤がイオン性高分
    子であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の
    抄紙方法。
  5. 【請求項5】前記イオン性高分子のイオン当量が1.5
    〜15meq/gであることを特徴とする請求項4に記
    載の抄紙方法。
  6. 【請求項6】前記スルフォン酸基を含有する単量体が、
    2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸で
    あることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の抄紙
    方法。
  7. 【請求項7】 前記高分子分散液からなるアニオン性水
    溶性高分子の分子量が、500万〜2000万であるこ
    とを特徴とする請求項1、2あるいは6に記載の抄紙方
    法。
  8. 【請求項8】 前記高分子分散液からなるカチオン性及
    び/または両性水溶性高分子の分子量が、200万〜2
    000万であることを特徴とする請求項1あるいは3に
    記載の抄紙方法。
  9. 【請求項9】 製紙原料が化学パルプを主体とすること
    を特徴とする請求項1に記載の抄紙方法。
  10. 【請求項10】カチオン性及び/または両性水溶性高分
    子の添加量が全紙料に対して0.002〜0.5重量%
    であり、アニオン性水溶性高分子の添加量が、全紙料に
    対して0.002〜0.5重量%であることを特徴とす
    る請求項1、2、3、6〜8に記載の抄紙方法。
  11. 【請求項11】 前記分散液からなるアニオン性水溶性
    高分子を、スクリ−ン入り口及び/又はスクリ−ン出口
    で添加することを特徴とする請求項1、2、6、7の何
    れかに記載の抄紙方法。
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