JP2002337562A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

車両用動力伝達装置

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JP2002337562A JP2001147068A JP2001147068A JP2002337562A JP 2002337562 A JP2002337562 A JP 2002337562A JP 2001147068 A JP2001147068 A JP 2001147068A JP 2001147068 A JP2001147068 A JP 2001147068A JP 2002337562 A JP2002337562 A JP 2002337562A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動輪側から伝達される車輪側変動トルク成
分および変速機を経た内燃機関の駆動トルクの機関側変
動トルク成分を吸収して、車両用動力伝達装置を構成す
るトランスファでの歯打ち音の発生を抑制する。 【解決手段】 車両用動力伝達装置は、被動ギヤ33およ
び出力軸41を有するトランスファ7と、変速機5の終駆
動ギヤ16を経て伝達された内燃機関Eの駆動トルクを被
動ギヤ33に伝達する駆動ギヤ18と、出力軸41に伝達され
た駆動トルクを後輪に伝達するプロペラ軸および後側差
動機構を備える伝達機構とを備える。被動ギヤ33および
入力軸32を相対回転自在に連結するダンパ機構Dは、後
輪側からの車輪側変動トルク成分を吸収するゴム部材55
と、内燃機関Eからの機関側変動トルク成分を吸収する
スプリング54とを有する。また、スプリング54のばね定
数は、トランスファ7の固有振動数が内燃機関Eがアイ
ドル回転数のときの機関側変動トルク成分の振動数より
も小さくなるように設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関が発生す
る駆動トルクを駆動輪に伝達する車両用動力伝達装置に
関し、詳細には、該動力伝達装置に備えられたギヤ機構
に伝達される変動トルク成分を吸収して、ギヤ機構での
歯打ち音の発生を抑制するためのダンパ機構の構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダンパ機構を備えた車両用動力伝
達装置として、実開平4−2731号公報に開示された
動力伝達装置が知られている。この動力伝達装置は、内
燃機関の駆動トルクがクラッチを介して伝達される出力
軸に連結された出力側チェーンスプロケット、トランス
ミッションの入力軸に連結された入力側チェーンスプロ
ケット、両スプロケット間に巻装された駆動チェーン、
トランスファ、フロントデファレンシャル、およびセン
タデファレンシャルを備え、さらに両スプロケットの保
持溝内には、ゴム製の弾性部材と金属製の質量部材とを
有するトーショナルダンパが収納される。そして、内燃
機関の駆動トルクは、出力軸から入力側チェーンスプロ
ケット、駆動チェーンさらに入力側チェーンスプロケッ
トを介して入力軸に伝達されるが、その際、内燃機関の
回転トルク変動(または駆動トルクの変動トルク成分)
等に起因する出力軸および入力軸の捩り振動がトーショ
ナルダンパにより減衰される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来技
術では、トーショナルダンパにより、内燃機関の変動ト
ルク成分等に起因する出力軸および入力軸のねじり振動
が減衰されて騒音が低減されるものの、トランスミッシ
ョンよりも駆動輪側の動力伝達装置から発生する騒音に
ついては考慮されていない。そのため、駆動輪側からの
変動トルク成分が伝達されると共に、トランスミッショ
ンを経た内燃機関の駆動トルクの変動トルク成分が伝達
されるギヤ機構、例えば4輪駆動車両のトランスファで
は、相互に噛合する駆動ギヤおよび被動ギヤのほかに、
トランスファを構成するギヤの間での歯打ち音による騒
音が発生する難点があった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、請求項1ないし請求項5記載の発明は、
駆動輪側から伝達される車輪側変動トルク成分および変
速機を経た内燃機関の駆動トルクの機関側変動トルク成
分を吸収して、車両用動力伝達装置を構成するギヤ機構
での歯打ち音の発生を抑制することを共通の目的とす
る。そして、請求項2記載の発明は、さらに、変動トル
ク成分の吸収に好適なダンパ機構を構成すると共に、ダ
ンパ機構が温度変化に対しても安定したダンパ機能を発
揮するようにすることを目的とし、請求項3記載の発明
は、さらに、車両走行時における捩り振動の共振による
ギヤ機構での歯打ち音の発生を防止することを目的と
し、請求項4載の発明は、さらに、ダンパ機構の耐久性
を向上させることを目的とし、請求項5記載の発明は、
さらに、ダンパ機構をコンパクトにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1記載の発明は、被動ギヤおよび出力部材を有するギヤ
機構と、前記被動ギヤと噛合することで変速機を経て伝
達された内燃機関の駆動トルクを前記被動ギヤに伝達す
る駆動ギヤを有する第1動力伝達機構と、前記被動ギヤ
を経て前記出力部材に伝達された駆動トルクを駆動輪に
伝達する第2動力伝達機構とを備えた車両用動力伝達装
置において、前記ギヤ機構を構成する2つの回転部材
が、ダンパ機構を介して互に相対回転自在に連結され、
前記ダンパ機構は、前記第2動力伝達機構を経て伝達さ
れる車輪側変動トルク成分を吸収する第1ダンパと、前
記内燃機関の駆動トルクの変動成分である機関側変動ト
ルク成分を吸収する第2ダンパとを有する車両用動力伝
達装置である。
【0006】この請求項1記載の発明によれば、ギヤ機
構には、第1動力伝達機構を介して内燃機関の機関側変
動トルク成分と、駆動輪側からの車輪側変動トルク成分
が第2動力伝達機構を介して伝達されるが、ギヤ機構に
設けられたダンパ機構の第1ダンパにより第2動力伝達
機構を経て伝達される車輪側変動トルク成分が吸収さ
れ、第2ダンパにより機関側変動トルク成分が吸収され
るので、駆動ギヤと被動ギヤとの間での歯打ち音の発生
が抑制される。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
両用動力伝達装置において、前記第1ダンパはゴム部材
であり、前記第2ダンパは金属製のスプリングであるも
のである。
【0008】この請求項2記載の発明によれば、請求項
1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。す
なわち、駆動輪側から第2動力伝達機構を経て伝達され
る比較的低い振動数の車輪側変動トルク成分は、金属に
比べて内部摩擦が大きいゴム部材により急激な捩り変位
を伴うことなく吸収され、一方、比較的高い振動数の機
関側変動トルク成分は、内部摩擦が小さい金属製のスプ
リングにより応答性よく吸収されるので、歯打ち音の抑
制が効果的になされる。さらに、2つのダンパの一方が
金属製のスプリングであることで、そのトルク吸収機能
は、一般に極低温時には硬化する傾向があるゴムに比べ
て温度の影響を受け難いことから、ダンパ機構は、変化
する温度環境下での使用の際にも安定した変動トルク成
分吸収機能を発揮して、歯打ち音の良好な抑制効果が得
られる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の車
両用動力伝達装置において、前記スプリングのばね定数
は、前記ギヤ機構の固有振動数が前記内燃機関のアイド
ル回転数での前記機関側変動トルク成分の振動数よりも
小さくなるように設定されるものである。
【0010】この請求項3記載の発明によれば、請求項
2記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。す
なわち、ギヤ機構の固有振動数が内燃機関のアイドル回
転数のときの機関側変動トルク成分の振動数よりも小さ
い値であるので、車両走行時において、ギヤ機構に伝達
される機関側変動トルク成分により発生する捩り振動の
共振による駆動ギヤと被動ギヤとの間での歯打ち音の発
生を防止できて、駆動輪への駆動トルクのスムーズで安
定した伝達が可能になる。また、ダンパ機構は2つのダ
ンパを有するので、駆動輪側から伝達されるトルク成分
については、両ダンパのうちの一方のダンパであるゴム
部材の捩りばね定数を最適に設定したうえで、両ダンパ
のうちの他方のダンパであるスプリングのばね定数のみ
の設定により、ギヤ機構の固有振動数が決定されるの
で、捩り振動の共振による歯打ち音の防止をするための
各ダンパの設計が容易になる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項2または請
求項3記載の車両用動力伝達装置において、前記ダンパ
機構は、第1スリーブ、第2スリーブおよび中間スリー
ブを有し、前記スプリングは前記第1スリーブと前記中
間スリーブとの間に設けられ、前記ゴム部材は前記中間
スリーブと前記第2スリーブとの間に設けられ、前記中
間スリーブおよび前記第2スリーブには、両者の所定角
度以上の相対回転を阻止する規制部が設けられるもので
ある。
【0012】この請求項4記載の発明によれば、引用さ
れた請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏さ
れる。すなわち、ダンパ機構は3つのスリーブを有し、
そのうちの2つのスリーブ間にスプリングおよびゴム部
材が設けられるので、ダンパ機構の組付けが容易になる
と共に、ゴム部材に関しては、第2スリーブおよび中間
スリーブに、両者の所定角度以上の相対回転を阻止する
規制部が設けられるので、ゴム部材の過度の捩りが防止
されて、ゴム部材の耐久性、ひいてはダンパ機構の耐久
性が向上する。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の車
両用動力伝達装置において、圧縮コイルスプリングから
なる前記スプリングは、前記第1スリーブおよび前記中
間スリーブの一方に保持されて両者の間で軸線が径方向
を指向するように配置されると共に、前記第1スリーブ
および前記中間スリーブの他方に設けられた案内部の内
面に周方向に移動自在に接触する接触片を付勢し、該接
触片が前記凹部内で前記スプリングの付勢力に抗して径
方向に移動すると共に周方向に移動することにより、前
記機関側変動トルク成分を吸収するものである。
【0014】この請求項5記載の発明によれば、請求項
4記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。す
なわち、ダンパ機構は3つのスリーブを有し、圧縮コイ
ルスプリングからなるスプリングは、その軸線が径方向
を指向するように配置されるので、スプリングの軸線が
周方向を指向するものとは異なり、ダンパ機構の径を小
さくすることが可能となって、ダンパ機構がコンパクト
になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1〜図
8を参照して説明する。図1に示されるように、本発明
に係る動力伝達装置が適用される車両は4輪駆動車両で
あり、直列4気筒4サイクル内燃機関からなる内燃機関
Eは、燃焼圧力で往復駆動されるピストンにより回転駆
動されるクランク軸1が車体の左右方向を指向する、い
わゆる横置き配置で車体に搭載される。内燃機関Eが発
生する駆動トルクを左右の前輪2L,2Rおよび左右の後輪
3L,3Rに伝達する動力伝達装置は、クランク軸1に接続
されるクラッチ4と、クラッチ4に接続されるマニュア
ル式の変速機5と、変速機5に接続される前側差動機構
6と、前側差動機構6に接続されるギヤ機構としてのト
ランスファ7と、トランスファ7に接続されるプロペラ
軸8と、プロペラ軸8に接続されると共に駆動トルクの
伝達経路に直列に配置される後側差動機構9およびビス
カスカップリング10を備える伝達機構Tとを備える。
【0016】変速機5は、クラッチ4に接続されるメイ
ン軸と、該メイン軸に伝達される内燃機関Eの駆動トル
クが変速ギヤ群を介して伝達されるカウンタ軸5a(図2
参照)とを有する。また、前側差動機構6は、前側の左
右の車軸11L,11Rを介して左右の前輪2L,2Rにそれぞれ
接続され、後側差動機構9は、後側の左右の車軸12L,1
2Rを介して左右の後輪3L,3Rにそれぞれ接続される。
【0017】図2を参照すると、変速機ケース5bの後部
に収納される前側差動機構6は、変速機ケース5bに対し
て左右1対のボール軸受13,14により回転自在に支持さ
れる差動ケース15を備える。差動ケース15の外周には、
変速機5のカウンタ軸5aに設けられる終駆動ギヤ16に噛
合する終被動ギヤ17と、トランスファ7に内燃機関Eの
駆動トルクを伝達するトランスファ駆動ギヤ18とが、複
数本のボルトB1によって共締めされる。
【0018】差動ケース15には、前側左車軸11Lに連結
される前側左出力軸19Lと、前側右車軸11Rに連結される
前側右出力軸19Rとが相対回転自在に嵌合し、両出力軸1
9L,19Rの対向端にそれぞれサイドギヤ20がスプライン
結合される。前記両出力軸19L,19Rと直交するように差
動ケース15の内部にピンで固定されたピニオン軸21に、
両サイドギヤ20にそれぞれ噛合する一対のピニオンギヤ
22が回転自在に支持される。
【0019】さらに、トランスファ7について説明す
る。トランスファ7のトランスファケース30は、変速機
ケース5bの後部からなる左側ケース半体30Lと、トラン
スファケース30の内部に設けられる円筒状の内ケース31
のフランジ部31aを挟んで左側ケース半体30Lに複数のボ
ルトB2で締結される右側ケース半体30Rとから構成され
る。
【0020】トランスファケース30の内部で、車体の左
右方向において、内ケース31を介して左側ケース半体30
Lと右側ケース半体30Rとに回転自在に支持される入力軸
32の左端部には、トランスファ駆動ギヤ18と噛合するト
ランスファ被動ギヤ33が回転自在に嵌合され、その中間
部には、入力軸32とスプライン結合される駆動ハイポイ
ドギヤ34が、間隔保持カラー36およびテーパローラ軸受
37を介してナット38により入力軸32の軸方向(以下、単
に「軸方向」という。)に移動不能に固定される。入力
軸32は、その左端部にてトランスファ被動ギヤ33のボス
部33aと内ケース31との間に設けられたローラ軸受39に
支持され、その中間部にて駆動ハイポイドギヤ34のボス
部34aと内ケース31との間に設けられたローラ軸受40に
支持され、その右端部にて右側ケース半体に設けられた
前記テーパローラ軸受37に支持される。
【0021】トランスファケース30の内部に車体の前後
方向に支持されるトランスファ7の出力部材としての出
力軸41は、その前端部に駆動ハイポイドギヤ34に噛合す
る被動ハイポイドギヤ35が一体に形成されるとともに、
その後端部にカップリング42がスプライン結合されてナ
ット43で軸方向に固定される。出力軸41は、その前部に
おいて右側ケース半体30Rに設けられたテーパローラ軸
受44に支持されると共に、その後部において右側ケース
半体に設けられたテーパローラ軸受45に支持される。
【0022】それゆえ、この実施例では、終被動ギヤ17
および該終被動ギヤ17と一体結合されたトランスファ駆
動ギヤ18から第1動力伝達機構が構成され、プロペラ軸
8および伝達機構Tが第2動力伝達機構を構成する。
【0023】ところで、車両の走行時、変速機5の終駆
動ギヤ16により駆動されるトランスファ駆動ギヤ18と噛
合するトランスファ被動ギヤ33からプロペラ軸8に接続
される出力軸41に至るギヤ機構としてのトランスファ7
には、内燃機関Eが発生する駆動トルクのうち、該内燃
機関Eでの間欠的な燃焼に起因する機関側変動トルク成
分がトランスファ駆動ギヤ18を介して伝達される一方
で、車両走行状態に起因して後輪3L,3Rに作用する負荷
の変動により発生することがあるトルク変動と、後側差
動機構9およびビスカスカップリング10を備える伝達機
構Tに使用されている潤滑油の粘性抵抗の変化により発
生するトルク変動とに基づく車輪側変動トルク成分が、
プロペラ軸8を介して伝達されるため、これら機関側変
動トルク成分および車輪側変動トルク成分が、トランス
ファ7の入力軸32に捩り振動を発生させる起振力として
作用し、トランスファ駆動ギヤ18およびトランスファ被
動ギヤ33との間、および駆動ハイポイドギヤ34と被動ハ
イポイドギヤ35との間で歯打ち音が発生する。
【0024】そこで、この歯打ち音の発生を防止するた
めに、いずれもトランスファ7を構成する要素である回
転部材としての入力軸32および該入力軸32に回転自在に
支持される回転部材としてのトランスファ被動ギヤ33の
間には、ダンパ機構Dが設けられる。
【0025】図3〜図5を併せて参照すると、このダン
パ機構Dは、トランスファ被動ギヤ33のボス部33aにス
プライン結合される第1スリーブ51と、第1ダンパとし
ての金属製の圧縮コイルスプリングからなるスプリング
54と、スプリング54を介して第1スリーブ51と連結され
る中間スリーブ53と、第2ダンパとしての円筒状のゴム
部材55と、ゴム部材55を介して中間スリーブ53と連結さ
れると共に入力軸32にスプライン結合される第2スリー
ブ52とを有する。ここで、図4に示されるように、中間
スリーブ53は、外径が異なる小径部53aと大径部53bとを
有し、大径部53bの最大外径は、第1スリーブ51の最大
外径よりもやや小さくされる。
【0026】図3に示されるように、第1スリーブ51
は、トランスファ被動ギヤ33のボス部33aに形成される
軸方向での複数の凸部および複数の凹部がそれぞれ対応
して嵌合する複数の凹部51aおよび複数の凸部51bを有
し、このスプライン結合により、第1スリーブ51はトラ
ンスファ被動ギヤ33と一体に回転する。さらに、第1ス
リーブ51の内周面には入力軸32の周方向(以下、単に
「周方向」という。)に等間隔に、かつ径方向に凹んだ
複数、例えば4つの凹部51cが形成され、中間スリーブ5
3の、第1スリーブ51の内周面よりも入力軸32の径方向
(以下、単に「径方向」という。)で内方にある小径部
53aの外周面には、それら凹部51cと同数であって、該凹
部51cにそれぞれ対応して収容され、かつ径方向に突出
する突出部53cが形成される。各突出部53cは、基準位
置、すなわち第1スリーブ51および中間スリーブ53の間
に相対回転が生じていない状態において、対応する凹部
51cとの間で、入力軸32の正回転方向および逆回転方向
に、それぞれ第1所定角度α、この実施例では3度だけ
相対回転ができるように周方向の間隙を形成している。
そして、スプリング54に機関側変動トルク成分の最大振
幅に対応するトルクを僅かに越えるトルクが作用したと
き、突出部53cが基準位置から凹部51cに対して第1所定
角度αだけ相対回転し、突出部53cの周方向側面53c1,5
3c2が、凹部51cの対応する周方向側面51c1,51c2に当接
して、両者の相対回転が阻止され、第1スリーブ51およ
び中間スリーブ53は一体に回転する。それゆえ、突出部
53cの周方向側面53c1,53c2および凹部51cの周方向側面
51c1,51c2は、第1スリーブ51および中間スリーブ53の
第1所定角度αを超える相対回転を阻止する規制部を構
成する。
【0027】さらに、突出部53cには、スプリング54
を、その軸線が径方向を指向するように保持するための
有底の保持孔56aが形成され、その底壁には空気抜き孔5
6bが設けられて、スプリング54の伸縮作動による空気圧
の変化の影響を排除して、スプリング54が設定された作
動特性で作動するようにしている。また、凹部51cの底
面には、軸方向に延びる半円柱面形状の内面を有する案
内部である案内溝57が形成され、案内溝57には、スプリ
ング54の付勢力に付勢されてその内面に押圧されて接触
する接触片である球体58が係合する。スプリング54は、
基準位置において、その軸線の方向に荷重が作用しない
自然状態にある。そして、案内溝57の内面の曲率半径は
球体58の曲率半径よりも大きく、かつ作動角(基準位置
からの回転角)当たりの発生トルクが一定になるように
設定され、基準位置から両回転方向に第1所定角度αの
範囲において、球体58は案内溝57内に位置すると共に、
スプリング54の付勢力に抗して案内溝57の内面に沿って
周方向に摺動すると同時に径方向で内側に移動自在であ
る。
【0028】スプリング54のばね定数は、案内溝57の内
面に接触する球体58を通じて、トランスファ被動ギヤ33
に伝達される機関側変動トルク成分を吸収して、トラン
スファ7の捩り振動を減衰させるように設定されると同
時に、後述する所定の捩りばね定数を有するゴム部材55
が設けられることを前提として、トランスファ7の固有
振動数が、内燃機関Eがアイドル回転数で運転されると
きの機関側変動トルク成分の振動数よりも小さくなるよ
うに設定される。
【0029】さらに、内燃機関Eの駆動トルクの伝達経
路においてスプリング54よりも後輪3L,3R側には、図4
に示されるように、中間スリーブ53の大径部53bの内周
面と、第2スリーブ52の、大径部53bの内周面よりも径
方向で内方にある外周面との間に、外側および内側リン
グ59,60に焼付け等により固着されたゴム部材55を有す
るユニットが圧入される。ゴム部材55は、基準位置にお
いて、すなわち第2スリーブ52および中間スリーブ53の
間に相対回転が生じていない状態で、トルクが作用しな
い自然状態にある。そして、図6に示されるように、伝
達機構Tに使用されている潤滑油、この実施例では後側
差動機構9およびビスカスカップリング10に使用されて
いる潤滑油は、油温が低いほどその粘度が大きくなるこ
とから、ゴム部材55の捩りばね定数は、潤滑油の低油温
において発生し得る最大振幅での車輪側変動トルク成分
を吸収できるように設定される。
【0030】さらに、図3を参照すると、中間スリーブ
53の小径部53aの内周面には、周方向で隣接する突出部5
3cの間において周方向に等間隔に、かつ径方向に凹んだ
4つの凹部53dが形成され、第2スリーブ52には、それ
ら凹部53dにそれぞれ対応して収容され、かつ軸方向に
突出する4つの突出部52dが形成される。各突出部52d
は、基準位置において、凹部53d内で入力軸32の正回転
方向および逆回転方向に、それぞれ第2所定角度β、こ
の実施例では3度だけ相対回転ができるように周方向の
間隙を形成している。そして、ゴム部材55に前記最大振
幅を越える車輪側変動トルク成分が作用したとき、突出
部52dは基準位置から凹部53dに対して第2所定角度βだ
け相対回転し、突出部52dの周方向側面52d1,52d2が、
凹部53dの対応する周方向側面53d1,53d2に当接して、
両者の相対回転が阻止され、中間スリーブ53および第2
スリーブ52は一体に回転する。それゆえ、突出部52dの
周方向側面52d1,52d2および凹部53dの周方向側面53d
1,53d2は、中間スリーブ53および第2スリーブ52の第
2所定角度βを超える相対回転を阻止する規制部を構成
し、これによってゴム部材55の過度の捩りが防止され
る。
【0031】また、一般にゴムの内部摩擦が金属のそれ
に比べて著しく大きいため、ゴム部材55の捩りばね定数
はヒステリシス特性を有しており、ゴム部材55に作用す
るトルクの変化に対するゴム部材55の捩り変位の変化は
緩慢なものとなるので、比較的低い振動数のトルク成分
である車輪側変動トルク成分を吸収するのに好適であ
る。一方、スプリング54に作用するトルクの変化に対す
るスプリング54の変位の変化は迅速なものとなるので、
比較的高い振動数のトルク成分である機関側変動トルク
成分を吸収するのに好適である。
【0032】次に、前述のように構成された実施例の作
用および効果について説明する。内燃機関Eが運転され
ると、その駆動トルクは、クラッチ4を介して変速機5
のメイン軸に伝達され、さらに該メイン軸から変速され
てカウンタ軸5aに伝達される。カウンタ軸5aからの駆動
トルクは、終駆動ギヤ16から終被動ギヤ17を介して前側
差動機構6に達され、さらに左右の前輪2L,2Rの負荷に
応じて前側左車軸11Lおよび前側右車軸11Rに伝達され
る。
【0033】また、内燃機関Eの駆動トルクは、終駆動
ギヤ16と一体結合されたトランスファ駆動ギヤ18によ
り、終駆動ギヤ16から分岐して、トランスファ7のトラ
ンスファ被動ギヤ33に伝達され、さらにダンパ機構D、
駆動ハイポイドギヤ34、被動ハイポイドギヤ35および出
力軸41を経て、トランスファ7からプロペラ軸8および
ビスカスカップリング10を経て後側差動機構9に伝達さ
れ、さらに左右の後輪3L,3Rの負荷に応じて後側左車軸
12Lおよび後側右車軸12Rに伝達される。
【0034】このようにして、車両が走行状態にあると
き、トランスファ7のダンパ機構Dにおいては、図7に
示されるように、内燃機関Eの駆動トルクにより、第1
スリーブ51が中間スリーブ53に対して相対回転して、突
出部53cの周方向側面53c1が凹部51cの周方向側面51c1に
当接しており、中間スリーブ53が第2スリーブ52に対し
て相対回転して、突出部52dの周方向側面52d1が凹部53d
の周方向側面53d1に当接している。
【0035】そして、車両の走行状態に起因して、後輪
3L,3Rに発生することがあるトルク変動および伝達機構
Tに使用されている潤滑油の粘性抵抗の変化により発生
するトルク変動に基づく車輪側変動トルク成分が、プロ
ペラ軸8を介して出力軸41に伝達され、さらに互いに噛
合する被動ハイポイドギヤ35および駆動ハイポイドギヤ
34を介して入力軸32に伝達される。しかしながら、車輪
側変動トルク成分は、中間スリーブ53と入力軸32と一体
に回転する第2スリーブ52との間の第2所定角度β以下
の範囲で、ダンパ機構Dのゴム部材55により吸収される
ため、トランスファ駆動ギヤ18とトランスファ被動ギヤ
33との間での歯打ち音、および駆動ハイポイドギヤ34と
被動ハイポイドギヤ35との間での歯打ち音の発生が抑制
される。
【0036】一方、機関側変動トルク成分が、終駆動ギ
ヤ16と噛合する終被動ギヤ17を経てトランスファ駆動ギ
ヤ18、さらには、該トランスファ駆動ギヤ18と噛合する
トランスファ被動ギヤ33に伝達される。しかしながら、
機関側変動トルク成分は、中間スリーブ53とトランスフ
ァ被動ギヤ33と一体に回転する第1スリーブ51との間の
第1所定角度α以下の範囲で、ダンパ機構Dのスプリン
グ54により吸収されるため、トランスファ駆動ギヤ18と
トランスファ被動ギヤ33との間での歯打ち音、および駆
動ハイポイドギヤ34と被動ハイポイドギヤ35との間での
歯打ち音の発生が抑制される。
【0037】このように、トランスファ7に設けられた
ダンパ機構Dのゴム部材55により伝達機構Tを経て伝達
される車輪側変動トルク成分が吸収され、スプリング54
により機関側変動トルク成分が吸収されるので、トラン
スファ駆動ギヤ18とトランスファ被動ギヤ33との間での
歯打ち音、および駆動ハイポイドギヤ34と被動ハイポイ
ドギヤ35との間での歯打ち音の発生が抑制される。
【0038】さらに、図8の一点鎖線で示されるよう
に、ダンパ機構Dを備えていないトランスファが、アイ
ドル回転数よりも大きな機関回転数のときの機関側変動
トルク成分の振動数と一致する固有振動数を有する、す
なわちアイドル回転数よりも大きな機関回転域である常
用回転域に共振点を有するのに対して、ダンパ機構Dを
備える本発明のトランスファ7では、スプリング54のば
ね定数の設定により、図8の実線で示されるように、ト
ランスファ7の固有振動数が、内燃機関Eのアイドル回
転数での機関側変動トルク成分の振動数ωよりも小さ
くなって、アイドル回転数よりも小さな機関回転域に共
振点があるので、車両走行時において、トランスファ7
に伝達される機関側変動トルク成分により発生する捩り
振動の共振によるトランスファ駆動ギヤ18とトランスフ
ァ被動ギヤ33との間での歯打ち音、および駆動ハイポイ
ドギヤ34と被動ハイポイドギヤ35との間での歯打ち音の
発生を防止できて、左右の後輪3L,3Rへの駆動トルクの
スムーズで安定した伝達が可能になる。
【0039】しかも、ダンパ機構Dは2つのダンパを有
するので、後輪3L,3Rに発生することがあるトルク変動
および伝達機構Tに使用されている潤滑油の粘性抵抗の
変化により発生するトルク変動に基づく車輪側変動トル
ク成分については、両ダンパのうちの一方のダンパであ
るゴム部材55の捩りばね定数を最適に設定したうえで、
両ダンパのうちの他方のダンパであるスプリング54のば
ね定数のみの設定により、トランスファ7の固有振動数
が決定されるので、捩り振動の共振による歯打ち音の防
止をするための各ダンパの設計が容易になる。そのう
え、スプリング54とゴム部材55とが、駆動トルクの伝達
経路に関して直列状態で設けられるので、固有振動数を
小さくすることが容易になる。
【0040】伝達機構Tを経て伝達される比較的低い振
動数の車輪側変動トルク成分は、金属に比べて内部摩擦
が大きいゴム部材55により急激な捩り変位を伴うことな
く吸収され、一方、比較的高い振動数の機関側変動トル
ク成分は、内部摩擦が小さい金属製のスプリング54によ
り応答性よく吸収されるので、歯打ち音の抑制が効果的
になされる。さらに、2つのダンパの一方が金属製のス
プリング54であることで、その変動トルク成分吸収機能
は、極低温時には硬化する傾向があるゴム部材55に比べ
て温度の影響を受け難いことから、ダンパ機構Dは、変
化する温度環境下での使用の際にも安定した変動トルク
成分吸収機能を発揮して、歯打ち音の良好な抑制効果が
得られる。
【0041】ダンパ機構Dは第1,第2スリーブ52およ
び中間スリーブ53を有し、第1スリーブ51と中間スリー
ブ53との間にスプリング54が設けられ、第2リーブと中
間スリーブ53との間にゴム部材55が設けられるので、ダ
ンパ機構Dの組付けが容易になる。しかも、小径部53a
と大径部53bとを有する中間スリーブ53の大径部53bの最
大外径は、第1スリーブ51の最大外径よりもやや小さく
され、スプリング54は、第1スリーブ51と該第1スリー
ブ51よりも径方向で内方にある中間スリーブ53の小径部
53aとの間に設けられ、ゴム部材55は、中間スリーブ53
の大径部53bの内周面と該内周面よりも径方向で内方に
ある第2スリーブ52の外周面との間に設けられるので、
ダンパ機構Dの外径が小さくなってダンパ機構Dがコン
パクトになり、さらに、ダンパ機構Dは、入力軸32の軸
上でトランスファ被動ギヤ33と駆動ハイポイドギヤ34と
の軸方向での間に設けられるので、組付けが容易にな
る。
【0042】また、圧縮コイルスプリングからなるスプ
リング54は、その軸線が径方向を指向するように配置さ
れるので、スプリング54の軸線が周方向(または回転方
向)を指向するものとは異なり、ダンパ機構Dの外径を
小さくすることが可能となって、この点でもダンパ機構
Dがコンパクトになる。
【0043】そして、ゴム部材55に関しては、第2スリ
ーブ52および中間スリーブ53に、両者の第2所定角度β
以上の相対回転を阻止する規制部を構成する周方向側面
52d1,52d2および周方向側面53d1,53d2が設けられるの
で、ゴム部材55の過度の捩りが防止されて、ゴム部材55
の耐久性、ひいてはダンパ機構Dの耐久性が向上する。
また、スプリング54に関しては、第1スリーブ51および
中間スリーブ53に、両者の第1所定角度α以上の相対回
転を阻止する規制部を構成する周方向側面53c1,53c2お
よび周方向側面51c1,51c2が設けられるので、球体58が
案内溝57内に確実に位置するようにされて、比較的高い
振動数の機関側変動トルク成分を応答性よく吸収するこ
とができる。
【0044】以下、前述した実施例の一部の構成を変更
した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、ダンパ機構Dのスプリング54およびゴ
ム部材55は、いずれも入力軸32上に設けられたが、内燃
機関Eの駆動トルクの伝達経路において、スプリング54
とゴム部材55が直列に配置されるものであれば、スプリ
ング54およびゴム部材55は同一軸上にある必要はなく、
スプリング54およびゴム部材55をトランスファ7の構成
要素となる任意の2つの回転部材の間に設けることがで
き、さらにスプリング54が設けられる2つの回転部材
と、ゴム部材55が設けられる2つの部材とは、一部共通
の回転部材であってもよいし、全て異なる回転部材であ
ってもよい。また、スプリング54は円筒状のコイルスプ
リングに限らず、弧状のコイルスプリングなど、いかな
るスプリングであってもよい。
【0045】また、前記実施例では、案内溝57が第1ス
リーブ51に設けられ、保持孔56が中間スリーブ53に設け
られたが、保持孔が第1スリーブ51に設けられ、案内溝
が中間スリーブ53に設けられてもよいが、この場合に、
ダンパ機構Dの外径を同等に維持するためには、前記実
施例に比べて同じ大きさの変動トルク成分を吸収するの
にばね定数を大きく設定する必要があるので、コンパク
トなダンパ機構Dでトランスファ7の固有振動数を小さ
くする観点からは、前記実施例のようにするのがより好
ましい。
【0046】前記実施例の車両では、トランスファ駆動
ギヤ18は、前側差動機構6の差動ケース15に固定される
ものであったが、終駆動ギヤ16と噛合するものであって
もよい。さらに、本発明は、トランスファ7が、変速機
5の終駆動ギヤ16と前側差動機構6との間に設けられる
車両にも適用できる。
【0047】ギヤ機構は、前記実施例では4輪駆動車両
のトランスファ7であったが、FF車両において、変速
機とプロペラ軸との間に設けられるギヤ機構であっても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である車両用動力伝達装置を備
えた4輪駆動車両の動力伝達系を説明するための概略図
である。
【図2】図1の車両用動力伝達装置の要部断面図であ
る。
【図3】図2のIII−III線でのダンパ機構の断面
図である。
【図4】図3のIV−IV線での断面図である。
【図5】一部を破断して断面で示した図4のV矢視図で
ある。
【図6】図1の車両用動力伝達装置の伝達機構の潤滑油
の油温に対する車輪側変動トルク成分の最大振幅の変化
を示すグラフである。
【図7】車両の走行状態でのダンパ機構の一状態を示す
説明図である。
【図8】図2の車両用動力伝達装置のトランスファの共
振特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…クランク軸、2L,2R…前輪、3L,3R…後輪、4…ク
ラッチ、5…変速機、6…前側差動機構、7…トランス
ファ、8…プロペラ軸、9…後側差動機構、10…ビスカ
スカップリング、11L,11R,12L,12R…車軸、13,14…
軸受、15…差動ケース、16…終駆動ギヤ、17…終被動ギ
ヤ、18…トランスファ駆動ギヤ、19L,19R…出力軸、20
…サイドギヤ、21…ピニオン軸、22…ピニオンギヤ、30
…トランスファケース、31…内ケース、32…入力軸、33
…トランスファ被動ギヤ、34…駆動ハイポイドギヤ、35
…被動ハイポイドギヤ、36…カラー、37…軸受、38…ナ
ット、39,40…軸受、41…出力軸、42…カップリング、
43…ナット、44,45…軸受、51〜53…スリーブ、54…ス
プリング、55…ゴム部材、56…保持孔、57…案内溝、58
…球体、59,60…リング、E…内燃機関、T…伝達機
構、B1,B2…ボルト、D…ダンパ機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 37/08 F16H 37/08 (72)発明者 桑原 一好 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 三沼 利光 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台143番地 株式 会社ピーエスジー内 Fターム(参考) 3D043 AA08 AB17 EA01 EA18 EA42 EB06 EF20 3J062 AA01 AB01 AC02 BA26 CG17 CG82

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被動ギヤおよび出力部材を有するギヤ機
    構と、前記被動ギヤと噛合することで変速機を経て伝達
    された内燃機関の駆動トルクを前記被動ギヤに伝達する
    駆動ギヤを有する第1動力伝達機構と、前記被動ギヤを
    経て前記出力部材に伝達された駆動トルクを駆動輪に伝
    達する第2動力伝達機構とを備えた車両用動力伝達装置
    において、 前記ギヤ機構を構成する2つの回転部材が、ダンパ機構
    を介して互に相対回転自在に連結され、前記ダンパ機構
    は、前記第2動力伝達機構を経て伝達される車輪側変動
    トルク成分を吸収する第1ダンパと、前記内燃機関の駆
    動トルクの変動成分である機関側変動トルク成分を吸収
    する第2ダンパとを有することを特徴とする車両用動力
    伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記第1ダンパはゴム部材であり、前記
    第2ダンパは金属製のスプリングであることを特徴とす
    る請求項1記載の車両用動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記スプリングのばね定数は、前記ギヤ
    機構の固有振動数が前記内燃機関のアイドル回転数での
    前記機関側変動トルク成分の振動数よりも小さくなるよ
    うに設定されることを特徴とする請求項2記載の車両用
    動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記ダンパ機構は、第1スリーブ、第2
    スリーブおよび中間スリーブを有し、前記スプリングは
    前記第1スリーブと前記中間スリーブとの間に設けら
    れ、前記ゴム部材は前記中間スリーブと前記第2スリー
    ブとの間に設けられ、前記中間スリーブおよび前記第2
    スリーブには、両者の所定角度以上の相対回転を阻止す
    る規制部が設けられることを特徴とする請求項2または
    請求項3記載の車両用動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 圧縮コイルスプリングからなる前記スプ
    リングは、前記第1スリーブおよび前記中間スリーブの
    一方に保持されて両者の間で軸線が径方向を指向するよ
    うに配置されると共に、前記第1スリーブおよび前記中
    間スリーブの他方に設けられた案内部の内面に周方向に
    移動自在に接触する接触片を付勢し、該接触片が前記凹
    部内で前記スプリングの付勢力に抗して径方向に移動す
    ると共に周方向に移動することにより、前記機関側変動
    トルク成分を吸収することを特徴とする請求項4記載の
    車両用動力伝達装置。
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