JPS6217462A - ギヤトレ−ンのダンパ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内燃機関のカムシャフトのようなトルク変動の
激しいものを駆動するギヤトレーンの共振の発生を防止
するダンパ装置に関する。

（従来技術及びその問題点） 一般に、カムシャフトのようなトルク変動の激しいもの
を駆動するギヤトレーンでは、ギヤのバックラッシュ、
軸受のガタ、或は各構成部品の剛性と慣性マスとが複雑
に関連して、ある回転の所で共振を発生する場合があり
、該共振が発生すると駆動騒音の増大、ひいては破壊に
至ることもある。

このため共振の発生を防止するギヤトレーンのダンパ装
置として従来は、シャフトと該シャフトに回動自在に嵌
装されたギヤとの間に、軸線を該ギヤの径方向に対して
略直角方向に向けたコイルばねを周方向に等間隔を存し
て複数個設けて構成されていた。

従って、ダンパ効果はばね荷重のみにより決定されるも
ので、低速から高速までの全回転域においてそのダンパ
効果は一定であった。

（本発明の目的） 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、回転数に応
じたダンピング効果が得られるようにしたギヤトレーン
のダンパ装置を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）゛ 上述の問題点を解決するため本発明は、シャフトと該シ
ャフトに回動自在に嵌装されたギヤとの間に、共振の発
生を防止するダンパ機構を設けて成るギヤトレーンのダ
ンパ装置において、該ダンパ機構の弾圧力を、前記ギヤ
の径方向に沿って付与せしめたものである。

（作用） ダンパ機構の弾圧力に遠心力が作用することによって、
回転数に応じたダンピング効果が得られると共に、回転
の上昇に伴って駆動トルクも大きくなるが、前記遠心力
によってそれを常に上進ることができる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を、図面に基づき説明する。第
１図は本発明のダンパ装置を設けたカムシャフト駆動用
のギヤトレーンの一部を切欠した正面図、第２図は同側
面図であり、両図中１はエンジン本体で、該エンジン本
体１は左右１対のシリンダ２を前後に有するＶ型のシリ
ンダブロック３と、その下側のクランクケース４と、そ
の上側の前後１対のシリンダヘッド５と、その上側の各
ヘッドカバー６とによって構成されている。

前記エンジン本体１は、その上部の前記各ヘッドカバー
６内に位置して前後１対のカムシャフト７を備えると共
に、前記クランクケース４内にクランクシャフト８を備
え、該クランクシャフト８のドライブギヤ９と前記各カ
ムシャフト７のドリブンギヤ１０とが互いに噛合する少
な（とも上下２個のアイドルギヤＬＬａ、Ｉｌｂからな
る歯車列１１を介して互いに連結されている。そして、
前記クランクシャフト８の回転により、ドライブギヤ９
、歯車列１１及びドリブンギヤ１０よりなるギヤトレー
ン１２を介してカムシャフト７が回転駆動される。

該カムシャフト７とドリブンギヤ１０との間に共振の発
生を防止する本発明のダンパ機構Ａが設けられている。

即ち、前記カムシャフト７の大径部７ａの外周には、前
記ドリブンギヤ１０とセラシギャエ３とが互いに重合状
態で且つ個々に回転自在に嵌装されている。前記カムシ
ャフト７の大径部７ａの部分にはその径方向に沿うシリ
ンダ孔１４が複数個（例えば４個）周方向に等間隔を存
して穿設されている。これらシリンダ孔１４はその中心
側端底部が連通孔１５を介して、前記カムシャフト７の
軸心孔７ｂとそれぞれ連通している。

また、前記各シリンダ孔１４の外周側端は前記カムシャ
フト７の大径部７ａの外周面にそれぞれ開口している。

前記ドリブンギヤ１０及びセラシギャ１３の内周面には
前記カムシャフト７のシリン孔１４の外周側端開口面に
対応合致する略半円弧状の溝ＬＱａ及び１３ａがそれぞ
れ設けられている。これらの溝１０ａ及び１３ａは前記
カムシャフト７の軸線に対して直角方向から見た時に略
半円弧状をなしているものである。前記各シリンダ孔１
４内にはプランジャ１６がそれぞれ前記ドリブンギヤ１
０の径方向に沿って所定範囲摺動自在に嵌装されている
。該プランジャ１６は内端側が開口し外端側が閉塞され
た円筒状をなし、該外端側は前記ドリブンギヤ１０の溝
１０ａに対応する円弧面とされて該溝１０ａに摺接して
いる。なお、前記セラシギャ１３の溝１３３の円弧径は
ドリブンギヤ１０の溝１０ａの円弧径よりも大きく設定
されており、前記プランジャ１６が前記セラシギャ１３
に接触しないようになっている。前記プランジャ１６は
コイルばね１７によりドリブンギヤＩＯの径方向に沿っ
てその外周側に弾圧されている。前記カムシャフト７の
軸心孔７ｂは途中に逆止弁１８を介装されてカムシャフ
ト７の一端面に開口し、該開口端面はキャップ１９によ
り閉塞されている。前記カムシャフト７の軸心孔７ｂは
、該カムシャフト７の一端側周壁に径方向に沿って穿設
した透孔２０と、該透孔２０が開口するカムシャフト７
の外周面に刻設した環状溝２１と、軸受部２２に設けた
通路２２ａとを介して油圧ポンプ（図示せず）の吐出口
に連通している。なお、前記逆止弁１８は流入口１８ａ
と流出口１８ｂとを有する弁ハウジング１８ｃ内に、前
記流入口１８ａを開閉するボール弁体Ｌ８ｄを設けると
共に、該弁体１８ｄをコイルばね１８ｅにて流入口１８
ａを閉塞する方向に付勢してなる。

前記ダンパ機構Ａのプランジャ１６相互間に位置して周
方向に１８０度変位した位置にはセラシ機構２３が設け
られている。これらセラシ機横２３は前記ドリブンギヤ
１０とセラシギャ１３の両者に亘って形成した嵌装孔２
４内にコイルばね２５をその軸線をドリブンギヤ１０の
径方向に対して直角方向に向けて配設すると共に、該コ
イルばね２５の一端をドリブンギヤ１０側のばね受部１
０ｂに他端をセラシギャ１３側のばね受部１３ｂにそれ
ぞれ当接係止してなる。

次に、上記構成になる本発明のギヤトレーンのダンパ装
置の作用を説明する。通路２２ａ、環状溝２１、透孔２
０、軸心孔７ｂ、逆止弁１８及び連通孔１５を順次介し
て各シリンダ孔１４内へ油圧が導入され、従って、各プ
ランジャ１６は該油圧とばね１７のばね力により、ドリ
ブンギヤ１０の径方向に沿い且つその外周側にそれぞれ
弾圧されている。

このような状態でギヤトレーン１２を介してカムシャフ
ト７が回転すると、ダンパ機構Ａにおいてはそのプラン
ジャ１６にばね１７のばね力と、油圧力と、遠心力との
３つの力が作用してダンパ効果が得られ、板金、共振が
発生してもそのダンパ効果によりその共振は速やかに消
滅される。即ち、前記ばね１７のばね力と油圧力と遠心
力との３つの力をバランスよく調整することにより、求
められる理想的なダンピング特性が得られる。第５図は
回転数に対するトルク変化を示すグラフで、同図中実線
で示す如く回転数の上昇に伴い必要駆動トルクも大きく
なるが、回転数に比例して大きくなる遠心力により同図
中破線で示す如く常に必要駆動トルクを土建ることが可
能となる。また、第５図中実線の必要駆動トルク曲線と
、破線のばね力と遠心力によるトルク曲線とが交差した
斜線部分の範囲になると、もはや遠心力とばね力では支
えきれなくなって変位を生じ油圧力が加勢作用する。

なお、上記ドリブンギヤ１０とセラシギャ１３との間の
セラシ機構２３のばね２５により該ドリブンギヤ１０と
、これと噛合するアイドルギヤｌｌｂとの間のバックラ
ッシュは無くされる。

上記実施例においては、内燃エンジンのカムシャフトを
駆動するギヤトレーンに本発明を実施したが、これに限
らず、本発明はトルク変動の激しいものを駆動するギヤ
トレーンに対して幅広く適用し得る。また、ダンパ機構
の構成及び配設数についても上記実施例のものに限られ
るものではなく、所期の目的を達成し得るものであれば
種々変更しても差支えない。

（発明の効果） 上述の如く本発明のギヤトレーンのダンパ装置は、ダン
パ機構の弾圧力をギヤの径方向に沿って付与せしめたか
ら、回転に伴う遠心力がダンパ機構の弾圧力として付加
され、従って回転数に応じたダンパ効果が得られる。

【図面の簡単な説明】 図面は本発明の一実施例を示し、第１図は本発明のダン
パ装置を設けたカムシャフト駆動用ギヤトレーンの一部
切欠正面図、第２図は同側面図、第３図はダンパ装置部
分の拡大断面図、第４図は第３図のＴＶ−ｒｌ／線に沿
う断面図、第５図は回転数に対するトルク変動を示すグ
ラフである。 Ａ・・・ダンパ機構、７・・・カムシャフト、１０・・
・ドリブンギヤ。 出願人　　本田技研工業株式会社 代理人　　弁理士　渡　部　敏　彦 り２図 ′Ａ４目 冶５閃 回転Ｃ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、シャフトと該シャフトに回動自在に嵌装されたギヤ
   との間に、共振の発生を防止するダンパ機構を設けて成
   るギヤトレーンのダンパ装置において、該ダンパ機構の
   弾圧力を、前記ギヤの径方向に沿って付与せしめたこと
   を特徴とするギヤトレーンのダンパ装置。