JP2002335711A - 整列苗の分離装置における苗案内体 - Google Patents

整列苗の分離装置における苗案内体

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JP2002335711A
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Tsuyoshi Shichinohe
強 七戸
Shoichi Kitaguchi
晶一 北口
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Hokuei Co Ltd
Original Assignee
Hokuei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整列苗から個々の苗に分離する分離装置の苗
案内体において、整列苗の移動側面の幅が設定以上に伸
びても分離部に正常に送ることができ、分離ミスを生じ
ることなく移植できる移植機などを提供する。 【解決手段】 整列苗Pを載せて縦方向に間欠的に移動
させる縦移動機構20を設け、縦移動機構20の左右の分離
部50側には整列苗Pの横方向の位置を案内する一対の苗
案内回転体30を設け、苗案内回転体30は縦移動機構20に
より移動される整列苗Pの両側面に接し、縦移動機構20
による整列苗Pの移動に同期して回転移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作物の移植栽培
で、個々の苗に分離可能に整然と連結した紙筒育苗容器
による紙筒苗のような整列苗を使用する移植機などにお
いて、整列苗から個々の苗に分離する分離装置の苗案内
体に関する。
【0002】
【従来の技術】紙筒苗のような整列苗から個々の苗に分
離する分離装置の苗案内体は、特許第2652476号
に示されるように、分離装置として一対の回転体により
自動的に個々の苗に分離するもので、苗案内回転体は整
列苗の縦移動機構による移動側面に接し、縦移動機構に
よる整列苗の移動により自由に回転移動するものが知ら
れている。
【0003】また、特許第2823521号に示される
ように、苗案内回転体は整列苗の移動側面に接して縦移
動機構による整列苗の移動により自由に回転移動し、一
対の苗案内回転体として苗案内ベルトを設け、その分離
部側の間隔が整列苗の縦移動機構による移動側面の幅に
対応して変化するものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】紙筒育苗容器による紙
筒苗は、多数の紙筒中に培土を詰めたもので柔らかく、
育苗に際して苗床に並べるときや取り出すときにその長
手側面を強く押し付けると短手側面の間が伸びることが
ある。
【0005】その伸びて長くなった側面を整列苗の移動
側面として、自由に回転移動する苗案内回転体を備えた
分離装置に供給すると、整列苗が分離部に正常に送られ
ず、分離ミスを生ずることがあった。
【0006】上記のような、整列苗の移動側面に接して
縦移動機構による整列苗の移動により自由に回転移動す
る苗案内回転体では、整列苗の移動側面の幅が設定以上
のものが供給されると苗案内回転体への圧力が過大とな
り、苗案内回転体の回りが重くなって自由に回転移動で
きなくなり、整列苗が分離部に正常に送られない。
【0007】そこで本発明は、整列苗の移動側面の幅が
設定以上に伸びても分離部に正常に送ることができ、分
離ミスを生じることなく移植できる移植機などを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の整列苗の分離装
置における苗案内体は、個々の苗Paに分離可能に整然と
連結した整列苗Pを移動させて分離部50に供給して分離
する装置において、整列苗Pを載せて縦方向に間欠的に
移動させる縦移動機構20を設け、縦移動機構20の左右の
分離部50側には整列苗Pの横方向の位置を案内する一対
の苗案内回転体30を設け、苗案内回転体30は縦移動機構
20により移動される整列苗Pの両側面に接し、縦移動機
構20による整列苗Pの移動に同期して回転移動するもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、整列苗Pを載せて縦
方向に間欠的に移動させる縦移動機構20を設け、縦移動
機構20の左右の分離部50側には整列苗Pの横方向の位置
を案内する一対の苗案内回転体30を設け、苗案内回転体
30は縦移動機構20により移動される整列苗Pの両側面に
接し、縦移動機構20による整列苗Pの移動に同期して回
転移動するから、整列苗Pの移動側面の幅が設定以上に
伸びていても強制的に移送できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0011】個々の苗に分離可能に整然と連結した整列
苗Pとして、紙筒育苗容器による紙筒苗を示している。
この紙筒育苗容器は、展開すると六角柱状の上下が開口
した紙筒を、整然と水溶性糊で貼り合わせたものであ
る。この紙筒中に培土を詰めて播種して育苗すると苗が
生長して紙筒苗の整列苗Pとなり、移植時には適度の連
結強度を保つようになっている。
【0012】この紙筒育苗容器による整列苗Pは、多数
の紙筒中に育苗に適した硬さに培土を詰めたもので柔ら
かく、一個の重量が約60kgと重く取り扱いが容易でな
く、育苗に際して苗床に並べるときや取り出すときにそ
の長手側面を強く押し付けると短手側面の間が伸びるも
のである。
【0013】つぎに、この整列苗Pを個々の苗Paに分離
する分離装置を装備した、二条を一度に本圃に移植する
二畦用の移植機について説明する。
【0014】図1において、1は機枠であり、機枠1は
平面視が略長方形の枠を形成していて、図示しないトラ
クターに取り付けられて牽引され進行する。そして、機
枠1の上方には上部枠2を設け、上部枠2の上方左右に
は苗載台3を設け、機枠1の下方左右には一対の接地輪
4を設け、接地輪4は圃面Eに接地していて機枠1の進
行により回転して装置の動力を供給する。
【0015】苗載台3の下方の上部枠2に分離装置とし
ての横移動機構10、縦移動機構20、苗案内回転体30、分
離部50などを設ける。機枠1と上部枠2の間に苗選別整
列装置70を設け、苗選別整列装置70と圃面Eの間には植
付装置80を設ける。
【0016】横移動機構10は、上部枠2に機体の進行方
向に設けた一対のレール11と、レール11に沿って往復移
動可能な一対の横移動機構枠12と、横移動機構枠12の下
方で一対のレール11の間にレール11と平行に設けた駆動
機構14とからなる。
【0017】横移動機構枠12は一対のレール11上に設
け、横移動機構枠12のレール11に対応する四方の下面に
はレール11の方向に回転するガイドローラ13を設け、ガ
イドローラ13は自由に回転するよう横移動機構枠12に係
止される。また、駆動機構14には往溝と復溝とが無端交
叉状に形成した円筒カムが刻まれており、駆動機構14に
より横移動機構枠12が機体の進行方向であるレール11の
方向に連続的に往復移動するようになっている。
【0018】横移動機構10の横移動機構枠12には、横移
動機構10の移動方向と直交する縦方向に整列苗Pを移動
する縦移動機構20を設ける。
【0019】縦移動機構20として、細幅の複数本のベル
ト21と広幅の一本のベルト22を連ねて設け、ベルト21上
に苗運搬容器Cに載せられた整列苗Pを供給し、整列苗
Pは苗運搬容器Cからベルト21に受け渡される。そし
て、縦移動機構20のベルト21やベルト22は整列苗Pを載
せ、横移動機構10の移動端で駆動機構14により横移動機
構10の移動方向と直交する方向(図4の下方向)に間欠
的に移動させ、分離部50に供給する。
【0020】縦移動機構20のベルト21の左右上方で一対
の横移動機構枠12の内方である分離部50側には、整列苗
Pの横方向の位置を案内する一対の苗案内回転体30を設
ける。
【0021】苗案内回転体30は、苗案内体枠31とプーリ
32,33,34とそのプーリ32,33,34に掛け渡されたベル
ト36からなる。プーリ32,33は苗案内体枠31に自由に回
転するよう取り付けられ、分離部50側のプーリ34は苗案
内可動枠35に自由に回転するよう取り付けられ、苗案内
可動枠35は苗案内体枠31に所定角度だけ自由に回転する
よう取り付けられる。
【0022】苗案内可動枠35の回転支点はプーリ32とプ
ーリ34の間で、その中心を結ぶ線上より外方に位置し、
ベルト36は輪ゴムのように伸縮自在な無端帯であり、ベ
ルト36が縮むことにより苗案内可動枠35は回転してプー
リ34が内方に移動する。これにより、ベルト36が縦移動
機構20により移動される整列苗Pの両側面に接し、ベル
ト36の分離部50側の間隔が整列苗Pの縦移動機構20によ
る移動側面の幅に対応して変化する。
【0023】苗案内回転体30の出口側となる分離部50側
のプーリ34側のベルト36における内方間の最大距離は、
想定される整列苗Pの短手側面の間が伸びた幅より狭い
横移動機構10の往復移動距離に基づく設定幅とし、幅の
広い整列苗Pを設定幅に押し縮める。
【0024】苗案内回転体30の入口側となるプーリ32側
のベルト36における内方間の距離は、想定される整列苗
Pの短手側面の間が伸びた幅より広くして、幅の広い整
列苗Pや縦移動機構20の中心からずれて供給された整列
苗Pを一対の苗案内回転体30の間に導く。
【0025】苗案内回転体30のプーリ32には縦移動機構
20と連動して駆動する駆動機構37を連結し、駆動機構37
は鎖車と鎖や傘歯車による伝動機構で、縦移動機構20の
移動方向と同じ方向に同速度でベルト36を移動させ、ベ
ルト36を縦移動機構20による整列苗Pの移動に同期して
回転移動する。
【0026】横移動機構枠12の外方にレール11と平行に
苗規制体40を設け、苗規制体40には上部枠2と苗載台3
の間にわたる苗規制体枠41を設け、苗規制体枠41から自
由に回転する一対の苗規制ベルト42を設ける。
【0027】苗規制ベルト42は、横移動機構10の移動方
向に長くその左右に設け、その整列苗P側の面はベルト
21の搬送終端とほぼ同じ位置とする。左右一対の苗規制
ベルト42は、その内方の端部間に整列苗Pを分離して繰
り出す分離部50の一対の分離ローラ52が納まる間隔を開
けておく。苗規制ベルト42は横移動機構枠12の苗規制ベ
ルト42側端部に連結され、横移動機構10が往復移動する
と苗規制ベルト42の整列苗P側の面が同じ方向に往復移
動する。
【0028】上部枠2の外方で縦移動機構20の移動方向
の中央部で一対の苗規制ベルト42の内方間から分離部50
を設ける。
【0029】分離部50の下方には分離部枠51を設け、分
離部枠51から上方に一対の軸を設け、その軸に一対の弾
性体の分離ローラ52をはめ込んで設ける。一対の分離ロ
ーラ52は互いの対向面が整列苗Pより遠ざかる方向に同
一速度で回転させる。そして、整列苗Pの側面が回転す
る一対の分離ローラ52に順次接当することにより連続し
て個々の苗Paに分離され、分離された個々の苗Paは分離
ローラ52に挾まれて整列苗Pの反対側に立垂状態のまま
繰り出される。
【0030】分離ローラ52の整列苗Pの反対側から外方
および下方に転向ベルト60を設け、転向ベルト60は分離
部50で分離した苗Paを苗選別整列装置70に向きを変えつ
つ転送する。
【0031】苗選別整列装置70に受け渡された苗Paは、
不良苗が除去され密着整列させた後、所定間隔毎に植付
装置80に受け渡され圃面Eに植え付けられる。
【0032】つぎに、作動を説明する。
【0033】まず、苗運搬容器Cに載せた整列苗Pをベ
ルト21上に供給し、ベルト22とベルト21を連動して回転
させて整列苗Pをベルト22上に移し替え、その整列苗P
の前端の分離される苗列が苗規制ベルト42に接し、かつ
分離ローラ52に接する位置まで送り込む。
【0034】このとき、ベルト22の左右の分離部50側に
は整列苗Pの横方向の位置を案内する一対の苗案内回転
体30を設け、苗案内回転体30はベルト22により移動され
る整列苗Pの両側面に接し、ベルト22による整列苗Pの
移動に同期して回転移動し、整列苗Pの移動側面の幅が
設定以上に伸びていても強制的に移送できるから、分離
部50に正常に送ることができ、分離ミスを生ずることな
く移植できる。
【0035】移植機の進行により接地輪4が回転すると
駆動機構14が作動し、横移動機構枠12が横方向に移動す
ると整列苗Pが横方向に移動し、分離ローラ52などが回
転する。
【0036】横移動機構枠12の横方向の移動により、整
列苗Pの最前列の分離される苗列は順次分離ローラ52の
前端に接し、分離される苗Paの次の苗Paや後続する次の
苗列との連結部を剥されて無理なく個々の苗Paに分離さ
れる。
【0037】整列苗Pの最前列の分離される苗列の分離
が全て終り、横移動機構枠12が移動端に達すると、整列
苗Pはベルト21とベルト22により苗列の一列分だけ縦方
向に移動し、横移動機構枠12は今までと反対方向に整列
苗Pを横移動させて次の列の分離が開始される。
【0038】このとき、整列苗Pを載せて縦方向に間欠
的に移動させるベルト21とベルト22を設け、ベルト22の
左右の分離部50側には整列苗Pの横方向の位置を案内す
る一対の苗案内回転体30を設け、苗案内回転体30はベル
ト22により移動される整列苗Pの両側面に接し、ベルト
22による整列苗Pの移動に同期して回転移動し、整列苗
Pの移動側面の幅が設定以上に伸びていても強制的に移
送できるから、分離部50に正常に送ることができ、分離
ミスを生ずることなく移植できる。
【0039】さらに、横移動機構枠12の反対側の移動端
でも同様にベルト21とベルト22が整列苗Pを間欠移動さ
せ、連続的に個々の苗Paに分離される。
【0040】ベルト21上に整列苗Pが無くなると、空の
苗運搬容器Cを取り除き、苗運搬容器Cに載せた整列苗
Pをベルト21上に供給し、ベルト21のみを回転させ供給
した整列苗Pを先行する整列苗Pに追い付かせる。
【0041】以上の実施例では、苗案内回転体30として
ベルト36によるものを示したが、苗案内回転体30はロー
ラのようなものでも良く、多数のローラを列状に並べて
も良い。
【0042】また、苗案内回転体30としてベルト36の分
離部50側の間隔が整列苗Pの幅に対応して変化する例を
示したが、ベルト36の表面にスポンジ体を貼着したり多
数の弾性突起を設けて整列苗Pの幅の変化に対応させた
り、苗案内回転体30そのものを横移動機構10の移動方向
に弾性的に移動可能に保持して整列苗Pの幅の変化に対
応させても良い。
【0043】また、苗案内回転体30が鎖車と鎖や傘歯車
による駆動機構37により縦移動機構20に同期して回転移
動する例を示したが、苗案内回転体30が電動モータによ
り同期して回転移動するようにしても良い。
【0044】また、分離部50として一対の分離ローラ52
により整列苗Pから一挙に個々の苗Paに分離する例を示
したが、分離部50は整列苗Pを一旦列状に分離しその後
個々の苗Paに分離するものでも良い。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、整列苗を載せて縦方向
に間欠的に移動させる縦移動機構を設け、縦移動機構の
左右の分離部側には整列苗の横方向の位置を案内する一
対の苗案内回転体を設け、苗案内回転体は縦移動機構に
より移動される整列苗の両側面に接し、縦移動機構によ
る整列苗の移動に同期して回転移動し、整列苗の移動側
面の幅が設定以上に伸びていても強制的に移送できるか
ら、分離部に正常に送ることができ、分離ミスを生ずる
ことなく移植できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 整列苗の分離装置における苗案内体の一実施
例を示す側面図である。
【図2】 その正面図である。
【図3】 図2の要部を示す部分拡大図である。
【図4】 図3のA矢視図である。
【図5】 図4の作動状態を示す図である。
【図6】 図4の部分拡大図である。
【符号の説明】
20 縦移動機構 30 苗案内回転体 50 分離部 P 整列苗 Pa 苗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個々の苗に分離可能に整然と連結した整
    列苗を移動させて分離部に供給して分離する装置におい
    て、整列苗を載せて縦方向に間欠的に移動させる縦移動
    機構を設け、縦移動機構の左右の分離部側には整列苗の
    横方向の位置を案内する一対の苗案内回転体を設け、苗
    案内回転体は縦移動機構により移動される整列苗の両側
    面に接し、縦移動機構による整列苗の移動に同期して回
    転移動する整列苗の分離装置における苗案内体。
JP2002220365A 2002-07-29 2002-07-29 整列苗の分離装置における苗案内体 Pending JP2002335711A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020202794A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 株式会社クボタ 移植機
JP2020202802A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 株式会社クボタ 移植機
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