JP2002333752A - 摩擦駆動において適合部材を使用するための方法及びその装置 - Google Patents

摩擦駆動において適合部材を使用するための方法及びその装置

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JP2002333752A JP2002039293A JP2002039293A JP2002333752A JP 2002333752 A JP2002333752 A JP 2002333752A JP 2002039293 A JP2002039293 A JP 2002039293A JP 2002039293 A JP2002039293 A JP 2002039293A JP 2002333752 A JP2002333752 A JP 2002333752A
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nip
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ドナルド・サウル・リマイ
David J Quesnel
デヴィッド・ジェイ・ケズネル
John W May
ジョン・ウォルター・メイ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像欠陥を制御するための方法及び装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 速度修正力がニップで変形する適合部材
に伝達され、これによりニップにおける部材表面にニッ
プ内で係合により引き起こされた歪みを相殺し又は制御
可能に低減させる歪みを有する。速度修正力は、ニップ
における係合により引き起こされる。転写システムは、
場合によってはゼロのオーバードライブを含む定常状態
オーバードライブ又はアンダードライブを有しても良
い。これにより、転写ニップおいて転写されたトナー画
像に所定量の引張り(又は縮み)を与える。溶融ニップ
にてトナー画像を熱溶融するための適合ローラを有する
溶融システムは、ニップにて無視可能な量又はゼロのオ
ーバードライブ又はアンダードライブを有しても良い。
これにより適合ローラの摩損が低減し、さらに画像スミ
アといったフューザ生成画像欠陥が減る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】<関連出願への相互参照>本出願は、同日
付にて提出された以下の出願:John W. May氏らの名義
による適合部材(conformable member)を有する摩擦駆
動システムにおけるオーバードライブを制御するための
方法及び装置との名称の 年 月 日に提出された米国
特許第 号明細書(文書番号第81380LPK)に関するも
のである。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、概してエレクトロ
スタットグラフィ(electrostatography)内に適合部材
を有し摩擦駆動を使用するための装置及び方法に関する
ものであって、より詳しくは、電子写真でのトナー画像
の転写及び溶融のための摩擦駆動の使用に関するもので
ある。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】概し
て、エレクトロスタットグラフィックエンジン(特に、
電子写真エンジン)内で、カラー画像を生成する間に、
光導電体表面(photoconductive surface)の潜像が摩
擦電気的に帯電した各カラーマーキングトナーの静電引
力(electrostatic attraction)により現像される。カ
ラー電子写真エンジン内では、例えば、レーザビームま
たはLED書込装置(LED writer)を使用して帯電した
光導電体(PC)を露光することにより潜像が形成され
る。複数のトナー画像は、最終的なカラー画像を作り上
げる各色分解に対応している。各潜像から現像される種
々の潜像を見当を合わせて転写することができるよう
に、各色分解潜像を個別に書き込むことは、適切に時間
を合わせなければならない。次に、各調色画像分解(to
ned image separation)は、見当を合わせて、受容体
(receiver)あるいは中間転写部材(ITM: intermediat
e transfer member)に転写されねばならない。各トナ
ー画像は、複数の光導電体要素から適切に見当を合わせ
て通常の受容体に連続転写することが可能であるか、あ
るいは、適切に見当を合わせて、1つまたは2つ以上の
ITMに連続転写可能であり、ついで、このITMから
全ての画像が受容体に転写される。交互に、各光導電体
表面をそれ自体のITMと対応させてもよく、T. Tombs
氏らによる米国特許第 6,075,965 号明細書においてよ
り充分に記載されているように、転写効率を向上させる
目的のために、各ITMはその調色画像を(適切に見当
を合わせて、他の各ITMの調色画像とともに)受容体
に転写する。受容体上のトナー画像は、通常、加熱フュ
ーザローラ及び加圧ローラを有する加圧ニップを介して
受容体を通過させることにより、溶融ステーション内で
加熱溶融される。
【0004】鍵となる特徴点は、適切に見当を合わせて
転写を行わなければならないことである。条件に合った
プリントで許容され得る見当誤差の程度は、画像品質仕
様に依存している。高画像品質カラーアプリケーション
に対しては、許容可能な見当誤差は、通常、0.004
インチ(0.1mm)より小、好ましくは0.001イ
ンチ(0.025mm)より小である。相互浸透基準線
(interpenetrating fiducial line)又は各ロゼットパ
ターン(rosette pattern)の各相対位置を検出するた
めに、10x〜20xルーペを使用して、見当誤差がし
ばしば検査される。D.Rimai氏らによる米国特許第 5,08
4,735 号明細書により記載されているように、エラスト
マーローラを有するシステム、特に、中間転写部材のよ
うな非圧縮コンプライアントエラストマーローラ(comp
liant incompressible elastomeric roller)を有する
装置において、各ローラは、(ウェブ又はドラムを有し
てもよい)光導電体表面に対する圧力を受けて回動する
際に変形することが知られている。さらに、これらの中
間転写部材が、ウェブ又はバックアップローラアセンブ
リ、又はこれらの組合せにより支持可能である連続ウェ
ブあるいはカットシートといった受容体材料に抗して回
転する際に、中間転写部材は変形を受ける。各ITMを
開示している他の従来技術としては、米国特許第 5,11
0,702 号、米国特許第 5,187,526 号、米国特許第 5,66
6,193 号、米国特許第 5,689,787 号を含む。
【0005】適合部材の変形により、オーバードライブ
として知られる現象が生ずる。オーバードライブは、比
較的剛性を有するローラと相互無滑り回転により係合す
るエラストマーローラを有するニップにおいて、剛性ロ
ーラの表面速度が、前記ニップから遠い位置のエラスト
マーローラの表面速度よりも速いということを意味して
いる。ニップから遠いとの記載は、ニップにより生じた
歪みを無視しうる位置を意味している。ニップから遠い
箇所での各周速の差は、ニップに接近しかつ進入する際
に、エラストマーローラ表面に生じる各歪みの結果であ
る。
【0006】オーバードライブの概念は、図1〜図3の
略図を参照することにより、よりよく理解されよう。
【0007】図1において、剛性筒状ホイール又はロー
ラは、オーバードライブ無く駆動されている。このよう
な例では、周囲上の各点が、角速度ωとローラの半径r
との積(すなわちv0=ωr)により与えられる速度v0
を有している。
【0008】図2において、変形可能外部駆動ローラが
示されている。例えば、実質的に非圧縮のコンプライア
ント部材が転写ニップにある場合に、ニップエリアで半
径を小さくするが、プレニップエリア及びポストニップ
エリアで膨らむ変形が生じるとの概念の説明を容易にす
るために、変形図は誇張されている。破線は、比較のた
めに、図1のオリジナルの筒状剛体の場合を示してい
る。ニップエリアから遠いローラ上の各点(ここでは、
変形が起きていない)に対して、v0=ωrの関係は依
然として有効である。しかしながら、この関係は、プレ
ニップエリア、ニップエリア、ポストニップエリアの各
点に対しては、あてはまらない。図2に示したローラに
対して、ニップエリアにおける点の速度は、ニップから
遠い点の速度よりも速い。ニップのローラ表面の速度を
ニップエリアから遠い点での速度で割った比は、オーバ
ードライブを特徴づけている。
【0009】例えば、外部駆動車軸を有し、かつ変形不
可能表面を有する移動可能平坦要素を無視可能な抵抗に
より摩擦駆動する適合ローラについてより詳しく考察す
る。ニップから遠い箇所でのローラの外半径がrであ
り、かつニップから遠い箇所でのローラの周速がv0
ある場合に、平坦表面と無滑り状態で接触するローラの
歪んだ部分の表面速度vnipは、式(1)により与えら
れる。
【0010】 vnip=λωr …(1)
【0011】ここで、λは式(2)で定義される速度比
である。 λ=(vnip/v0) …(2)
【0012】ここで定義されているように、オーバード
ライブ(又はアンダードライブ)は、速度比マイナス1
の絶対値に数値的に等しい。λの値は、異なる各材料か
らなる1つ又は2つ以上の層を有するローラにより生成
され、第2に、ローラ係合により生成されるニップの変
形形状により生成されるようなローラ材料の有効ポアソ
ン比により主として決定される。ここで、係合(engage
ment)との記載は、角作用面を有する2つの部材間に形
成された加圧ニップに関して、変形されておらず、かつ
かろうじて接しているか又はほんの僅か接触している初
期の各作用面の状態から開始して、ニップを形成するよ
うに、2つの部材が互いに近づく方向に移動する(名目
上の)全体距離として定義されている。図3a又は図3
bにおいて、例えば、係合は、初期の僅かに接触する位
置から剛性平坦要素に向けてローラの回転軸が移動する
距離である。2つの平行なローラの例では、係合は、
「(歪んでいないローラによる初期のほんの僅かな接触
部位により定義される)2つの回転軸の初期の間隔」マ
イナス「ニップが形成された後の各軸の実際の間隔距
離」である。
【0013】実際的には、ほとんど圧縮しないエラスト
マーポリマーを含むハイポリマーのポアソン比は略0.
5に等しい。高圧縮可能なソフトポリマーフォーム(so
ft polymeric foam)に対するポアソン比は略0に等し
い。K.D.Stack氏による“Nonlinear Finite Element Mo
del of Axial Variation in Nip Mechanics with Appli
cation to Conical Rollers”(Ph.D. Thesis, Univers
ity of Rochester, Rochester, N.Y.(1995), Figs. 5-6
and 5-7, pages 81 and 83)により、λ=1に対する
ポアソン比の値は、剛性平坦要素を駆動するローラに対
して約0.3であることが示されている。約0.3より
も大きなポアソン比の値に対して、ニップにより歪んだ
ローラの円周は、2πrよりも大きく、ローラに対する
平坦要素のオーバードライブを生成する。すなわち、ニ
ップ内のエラストマーローラの歪んだ部分の表面速度v
nip、よって、平坦要素の表面速度がv0より大きい(す
なわち、λ>1)。約0.3よりも小さいポアソン比の
値に対して、ニップにより歪んだエラストマーローラの
円周が2πrより小さく、ローラに対する平坦要素のア
ンダードライブを生ずる。すなわち、ニップ内の表面速
度vnipがv0より小さい(すなわち、λ<1)。逆に、
変形しない平坦要素が、無視しうる抵抗により、約0.
3よりも小さなポアソン比を有するローラを摩擦駆動
し、かつ前記平坦要素によりローラが回転するならば、
被駆動ローラのニップから遠い箇所での表面速度が平坦
要素の速度より速いので、平坦要素に対してローラがオ
ーバードライブであると言ってもよい。
【0014】図3bを参照すると、約0.45から約
0.5のポアソン比を有するエラストマーにより形成さ
れたローラ転写部材(roller transfer member)が、ニ
ップを介して移動する剛性平坦要素を駆動し、かつロー
ラと剛性要素との間に滑りがない場合に、ニップから遠
い位置でのローラの速度に対して剛性要素をオーバード
ライブする。ローラが、フォームといった圧縮可能材料
(すなわち、圧力下で比較的大きな体積減少を受ける材
料)で形成されている場合には、ローラの歪みは、ロー
ラの表面が引っ張られるというよりもむしろ縮小するよ
うになる(図3a参照)。図3aを圧縮による体積変化
が少ない又はない図3bのエラストマーローラの例と比
較する。ここで、各ローラは剛性平坦要素と駆動係合状
態にあるように示されている。図3aの高圧縮可能ロー
ラ(圧縮により比較的大きな体積変化を示す)の例で
は、記録シートといった剛性平坦要素がアンダードライ
ブ状態になりやすい。
【0015】更なる図示目的のために、図3cは、例示
装置(符号5により示す)を示しており、該装置は、加
圧ニップ3を形成する2つの逆回転ローラー1,2を有
している。ニップから離れた所では、各ローラ1,2
は、それぞれ周速(peripheralspeed)v1,v2を有し
ている。ローラ2は硬質であり、ローラ1は適合する。
ここでローラ1は、ニップ付近のクロスハッチング領域
4により描画されている歪み体積部分を有している(ロ
ーラ1の表面の変形は示していない)。例えばモータと
いった外部作用因の作用により、各車軸P,Qのうち一
方が回転し、かつ他方の車軸がニップにおける無滑り摩
擦により回転する。外部作用により回転されるローラは
駆動ローラであり、他方のローラは(摩擦による)被駆
動ローラである。ここでは、考察するための4つの極端
な場合を挙げる。場合1:ローラ1は駆動ローラであ
り、領域4が実質的に圧縮不可能なエラストマーであ
り、上述したように、ニップから遠い位置でのローラ2
の周速v2がニップから遠い位置のローラ1の周速v1
よりも速い場合に、ローラ2はオーバードライブされる
と称される。場合2:ローラ2が駆動ローラであり、か
つローラ1が被駆動ローラである点を除いて、場合1と
同様の材料である場合に、ローラ1はアンダードライブ
されると称される。場合3:ローラ1が駆動ローラであ
り、領域4が圧縮可能弾性フォームであって、ニップか
ら遠い位置のローラ2の周速v2が、ニップから遠い位
置のローラ1の周速v1よりも遅い場合に、ローラ2は
アンダードライブされると称される。場合4:ローラ2
が駆動ローラであり、ローラ1が被駆動ローラである点
を除いて、場合3と同様の材料である場合に、ローラ1
はオーバードライブされると称される。(オーバードラ
イブ又はアンダードライブは技術的用語として存在する
が)「オーバードライブ」との用語を概略表現又は非特
異的表現で使用することは慣例となっていることに注意
すべきである。
【0016】加圧ニップにて接触している2つの材料
は、異なる厚さ、又は異なるポアソン比を有してもよ
い。これにより、これらの界面でのオーバードライブに
よって、のたうつようなかつ望ましくないスティックス
リップ挙動が生じうる。例えば、カラープリントを作る
ためにローラ転写部材が使用される場合に、このような
挙動は、例えば、トナースミア(toner smear)を生じ
ることにより、又は色分解画像の相互の見当の品質を低
下させることにより、最終的画像品質に有害な影響を与
える可能性がある。さらに、オーバードライブにおける
変動(ここでは、「差動オーバードライブ」と称する)
が加圧ニップの長手方向に沿って生じうる。このような
変動は、例えば、振れ(runout)により、又は平行を欠
くことにより係合の局所的な変化により引き起こされ、
又は例えば、真円でない各ローラといった加圧ニップを
形成する各部材の寸法の変化により生じる。
【0017】オーバードライブ又はアンダードライブを
示すエラストマーニップにトナー画像を転写する際に、
画像がプロセス方向への長さ変化を受ける。この長さに
おける変化により、最終画像においてあるまじき歪みが
生じる。静電潜像の書き込み速度を変化させることによ
り、簡素な単色カラーエンジンでのオーバードライブを
修正することができる。しかしながら、カラー電子写真
エンジンでは、高品質色分解が、好ましくは、画像の解
像度に匹敵する空間精度に対して適切に見当合わせされ
る。複数のカラーステーションを有するカラー電子写真
エンジンでは、画像歪みに対して、同様の手法で、各カ
ラーステーションを精確に挙動させることにより(例え
ば、互いに可能な限り同一に作られたローラを使用する
ことにより)、適切な見当合わせを達成可能である。し
かしながら、これは、費用がかかりかつ実際的でない。
【0018】特に、従来技術を使用して、適切な電子写
真画像を生成するために、各ローラの特性は、許容でき
る所定範囲を超えて異なってはならない。特性は、許容
できる振れ特性、再現可能特性、及び一様な抵抗力特
性、及び誘電体特性、均一層厚さ、各部材の平行性、及
びルーチンの実施中及び装置のウォームアップ中に受け
る温度及び湿度の変化に対する各ローラの応答を含む。
さらに、摩損の結果、最終画像に有害な影響を受けない
ように、摩損プロセス中に各ローラはそれらの特性を許
容範囲内に維持しなければならない。摩損の影響を補償
することができない場合には、構成要素を交換しなけれ
ばならない。
【0019】ローラは、「振れ」として通常知られ、か
つ回転中に角度の関数としてローラ中心に対するローラ
表面の位置の変化がある。振れは、真円でないローラに
より、又は真円ローラであるが不適切な心出しにより、
又はこれらの両方により生じる。振れは、ローラの長手
方向に沿って変化する。変形可能ローラにより生じるオ
ーバードライブの大きさは係合に依存するので、振れは
単一画像の生成中に係合とオーバドライブを一時的かつ
空間的に修正し、かつあるまじき歪みを生じる。0.0
01インチ(0.025mm)の振れにより、許容不可
能な見当問題が生じ得る。ここで、許容可能な見当合わ
せを達成するために必要とされる0.0002インチ
(0.05mm)より小の振れは、係合に対してオーバ
ードライブが計測された感度に基づいている。
【0020】さらに、これらの実施例で使用された各ロ
ーラは、湿気を吸収することにより寸法が変化可能であ
り、かつ温度変化により寸法が変化可能であるポリマー
から構成されている。さらに、これらの変化がカラーエ
レクトロスタットグラフィックエンジン内に含まれる各
色分解ステーション内で同様でない場合には、上記寸法
変化が各色分解の見当合わせを複雑にする。
【0021】有用な画像品質を有する実用的電子写真エ
ンジンを作るための従来技術に基づく方法は、各エラス
トマーローラの特性及び寸法を制御するために、非常に
高額な製造プロセスを必要とする。
【0022】オーバードライブ現象又はアンダードライ
ブ現象により生じる画像歪みを軽減し又は効果的に除去
するための改良方法が必要とされている。知られている
ように、上記改良方法は、書き込み中及び転写中に各要
素の表面速度を検出するための各センサを使用する書き
込み手法に対する費用のかかるアルゴリズムにより実施
可能である。
【0023】従来技術において、各ローラの周速に関し
ていくつか開示されている。T. Miyamoto氏らによる特
許(米国特許第 5,519,475 号)により、表面の明らか
な粗さを低減させるために、光導電体部材と中間転写部
材(ITM)との間の周速の差を使用することが教示さ
れている。Miyamoto氏らの特許は、光導電体部材から転
写中間体への転写を記載している。ここでは、周速の差
が0.5%〜3%である。K.Tanigawa氏らによる特許
(米国特許第 5,438,398 号)は、各周速に関する開示
を含んでいる。特に、この特許の第6実施形態及び第7
実施形態は、意図的な1%の周速の差が「中央ドロップ
アウト」欠陥で役に立つことを提案している。この特許
は、各画像の転写では意図的に各周速に差を形成するこ
とを言及しているが、本明細書に記載されているような
オーバードライブ又はアンダードライブに関しては記載
されていない。他に知られた参考文献は、M.Yamahata氏
らによる特許(米国特許第 5,390,010 号)である。こ
の特許は、中間転写ウェブ駆動ローラを駆動し、次いで
これが光導電体ウェブのウェブ駆動ローラを駆動するた
めに、同様の駆動モータを使用するための中心となる概
念を有する各ウェブ光導電体(PC)とウェブITMの
挙動について記載している。よって、滑りによる画像劣
化がないように、洗浄ステーションの係合等により生じ
るようなITMウェブの表面速度における外乱が、PC
ウェブに伝達されてしまう。Yamahata氏らによる特許
は、これが、画像の書き込みに如何に影響するかについ
て議論していない。この特許において、ニップがエラス
トマー部材により形成される転写、及びエラストマー部
材が画像の見当合わせに影響するようなオーバードライ
ブ又はアンダードライブの各問題については開示されて
いない。この参考文献が、PCに対するITMの滑り
(slippage)がシステムの外乱により生じる場合のPC
に対するITMの滑りの問題について記載していること
は明らかである。
【0024】T.Fuchiwaki氏による特許(米国特許第 5,
790,930号)によれば、画像担持部材と中間転写ウェブ
の長さの変化のために、これら2つの部材の間の見当誤
差に対する修正手段を開示している。この特許は、駆動
速度に周期性を強制することにより修正手段を達成して
いる。この特許は、2つのモータ又は1つのモータによ
り前記修正手段を達成することができる。
【0025】S.Hwang氏による特許(米国特許第 5,376,
999 号)は、ウェブに作用する張力により生じるウェブ
の引っ張りによって光導電体要素と中間転写ウェブとの
間の速度不一致を修正するための方法を開示している。
この特許に記載されている歪みはニップ外で生じる。こ
の特許は、一方の部材が他方の部材に対して滑ることを
許容することを開示している(ここで、両部材が駆動さ
れている)。この特許には、本発明におけるエラストマ
ー中間転写部材については開示されていない。エラスト
マー部材の表面と平行に作用した応力によるというより
はむしろ、ニップにおけるエラストマー部材の表面に垂
直な方向に作用した応力が存在するために、エラストマ
ー中間転写部材に歪みが生じる。
【0026】さらに、オーバードライブに関する問題
は、電子写真複写(electrophotographic reproductio
n)といったエレクトロスタットグラフィック画像形成
及び記録処理で使用される溶融ステーションにおいて、
通常見出される。ここで、熱可塑性トナーパウダーが、
トナー画像を受容体(例えば、紙又はプラスチックのシ
ート)上に形成するために使用される。トナー画像は、
加熱又は加圧を使用し又は加熱と加圧の両方を使用する
溶融ステーション内で、受容体に溶融される。溶融部材
は、熱可塑性トナーパウダーを受容体に定着させるため
に、ローラ、ベルト、又は適切な形状を有するあらゆる
表面とすることが可能である。ローラフューザにおける
溶融段階は、通常、溶融ニップとして知られる加圧接触
エリアを形成する係合した一対のローラ間で、調色受容
体を通過させることからなっている。このようなニップ
を形成するために、各ローラの少なくとも一方が、通
常、その表面上にコンプライアント層又は適合層を有し
ている。熱が各ローラのうちの少なくとも1つのローラ
から溶融ニップ内のトナーに伝達され、これによりトナ
ーが部分的に溶融しかつ受容体に付着するようになる。
溶融部材が被加熱ローラである場合には、滑らかな表面
を有する弾性コンプライアント層が通常使用される。溶
融部材がベルトの形態(例えば、被加熱ローラの周囲を
通る可撓性無端ベルト)である場合に、それは、通常、
滑らかな硬質化された外部表面を有している。このタイ
プのベルトフューザは、例えば、Aslam氏らの特許(米
国特許第 5,256,507 号)により開示されるように、よ
く知られている。ここで、ベルトがフューザローラによ
り駆動され、次いで、このベルトが加圧ローラを摩擦回
転させる。この加圧ローラは、該加圧ローラとベルト背
後の被加熱ローラとの間に溶融ニップを形成する。ベル
トを利用する溶融ステーションについての他の開示文献
として、Goel氏らによる特許(米国特許第 3,976,370
号)、Rimai氏らによる特許(米国特許第 5,089,363
号)、Aslam氏らによる特許(米国特許第 5,258,256
号)がある。
【0027】単一フューザ(simplex fuser)として知
られる大半のローラフューザは、トナーを一度に受容体
の片面にのみ付着させる。このタイプのフューザでは、
未溶融トナーに接触するローラは、通常、フューザロー
ラとして知られ、かつ通常被加熱ローラである。受容体
の他側に接触するローラは、加圧ローラとして知られ、
かつ通常加熱されない。各ローラの何れか又は両方が、
その表面上に又は表面近くにコンプライアント層を有す
ることができる。フューザローラと係合される加圧ロー
ラとを有する大半の溶融ステーションにおいて、2つの
ローラのうちの一方だけが外部源により回転可能に駆動
されることは、一般的なことである。よって、他方のロ
ーラは、摩擦接触により回転可能に駆動される。
【0028】二重溶融ステーション(これは、あまり一
般的ではない)では、2つのトナー画像が、溶融ニップ
を通過する受容体の両面に1つずつ同時に付着される。
このような二重溶融ステーションでは、フューザローラ
と加圧ローラとの間に実質的な差異がなく、両ローラは
同一の機能を果たしている(すなわち、加熱しかつ加圧
している)。
【0029】2つの基本的なタイプの単一被加熱ローラ
フューザが改良されてきた。一方のタイプは、ハードフ
ューザローラに対して溶融ニップを形成するために、適
合又はコンプライアント加圧ローラを使用している(Xe
rox(株)により製造されたDocutech 135 machine とい
った装置)。他方のタイプは、ハード又は比較的非適合
な加圧ローラに対してニップを形成するために、コンプ
ライアントフューザローラを使用している(Heidelberg
Digital LLC(社)により製造されたDigimaster 9110
machineといった装置)。コンプライアントローラとし
てここに構成されたフューザローラには、通常、約2m
mよりも大きな厚さ、ある場合には25mmを超える厚
さを有する適合層を有している。ハードローラとしてこ
こで構成されたフューザローラは、比較的薄い(通常、
約1.25mmより小の厚さの)ポリマー又は適合エラ
ストマーコーティングを有する剛性シリンダを有してい
る。ニップにおけるコンプライアント面の歪んだ形状
は、受容体を比較的非適合な加圧ローラ側に曲げ、かつ
非常に適合するフューザローラから離間させる傾向があ
るので、ハード加圧ローラとともに使用されるフューザ
ローラは、被加熱フューザローラから受容体をより容易
に解放する傾向にある。
【0030】従来のトナーフューザローラは筒状コア部
材を有し、該部材は、しばしば、エラストマーからなる
ポリマー材料を通常含む1つ又は2つ以上の合成層によ
り被覆された、アルミニウムといった金属からなってい
る。
【0031】内部被加熱フューザローラでは、例えば、
Kodak Ektaprint 3100 Copier/Duplicator 及び Kodak
1392 Printer において使用されているように、熱源が
溶融させるためにローラ内に形成されている。このよう
なフューザローラは、通常、中空コアを有している。こ
の中空コアの内側に、加熱源(通常、ランプ)が配置さ
れている。エラストマー層がコアを取り囲んでおり、エ
ラストマー層を介して熱がコアから表面に導かれる。熱
伝導性を向上させるために、エラストマー層は、通常、
フィラーを含んでいる。
【0032】外部被加熱フューザローラが、例えば、
(Eastman Kodak(株)により市販されている)Image S
ource 120 copier において使用されており、かつフュ
ーザローラと1つ又は2つ以上の加熱ローラとの表面接
触により加熱される。外部被加熱フューザローラについ
ては、さらに、O’Leary氏による特許(米国特許第 5,4
50,183 号)及び Derimiggio氏らによる特許(米国特許
第 4,984,027 号)によって開示されている。
【0033】適合フューザローラは、例えば、実質的に
非圧縮の(すなわち、0.5に近いポアソン比を有す
る)エラストマーといった全て有用な材料からなるコン
プライアント層を有している。ポリ(ジメチルシロキサ
ン)エラストマー(poly(dimethyl siloxane)elastome
r)を含む実質的に非圧縮なコンプライアント層は、通
常譲渡された米国特許出願第 08/879,896 号において、
Chen氏らにより開示されている。あるいは、適合層は、
0.5より非常に低いポアソン比の値を有する比較的圧
縮可能な弾性フォームを有してもよい。適合ポリイミド
フォーム層が、Lee氏による特許(米国特許第 4,791,27
5 号)により開示されている。概して、適合又は変形可
能材料又は適合又は変形可能ローラは、以下で、エラス
トマー材料又は弾性フォームといったコンプライアント
材料を有しているとして定義されている。
【0034】単一溶融ステーションにおいて設けられて
いる適合フューザローラとハード加圧ローラが互いに押
圧する場合に、コンプライアント層が変形しかつ溶融ニ
ップにおいて外側に引っ張られる。これにより、ニップ
内で滑らずに係合するコンプライアントローラの部分の
表面速度が、ニップにより生じた歪みが無視しうる所で
の表面速度より速くなる。例えば、コンプライアントロ
ーラが比較的非適合の加圧ローラを摩擦回転させる駆動
ローラである場合には、加圧ローラはフューザローラが
従わなかった(コンプライアントでない)場合よりも速
く回転するであろう(すなわち、上述したようにオーバ
ードライブするであろう)(図1,図2,図3の記載参
照)。以下の記載において、「ハード」との記載、及び
「非適合」との記載は、相互置換可能に使用され、かつ
ヤング率が100MPaと等しいか又は100MPaよ
りも大きい材料を指している。
【0035】溶融ニップにて変位する実質的に圧縮でき
ないエラストマーは、溶融ニップの両側に隣接するコン
プライアント層の過剰厚さとなる(すなわち、プレニッ
プ膨らみ部とポストニップ膨らみ部となる)。エラスト
マーは実質的に圧縮できないので、これらの膨らみ部で
のコンプライアント層の平均速度は、ニップから充分離
れた適合層の他の部位の平均速度よりも遅い。適合ロー
ラを含んで摩擦駆動するために、ニップの接触領域内に
「ロックダウン(lockdown)」部位があることは理解さ
れよう。前記ロックダウン部位は、駆動部材と被駆動部
材との間に滑りが実質的にない箇所である。さらに、溶
融ニップを介してローラが回転するにつれて、ローラ上
にプレニップ膨らみ部(又は変形部)及びポストニップ
膨らみ部(又は変形部)が連続的に形成されかつ緩和さ
れる間に、接触している2つの表面の表面速度が異なる
部位がニップの接触領域にあってもよい(すなわち、局
所的な滑りがある)。これらの局所的な滑り(ニップに
進入した直後及びニップから離脱した直後に生じる)
は、ローラの寿命を短くする摩損の原因である。以下で
混同を避けるために、以下では、ニップ内の接触する各
部材間に連続的に摩擦駆動する結合を提供する程に摩擦
係数が充分大きい「ロックダウン」領域がニップに存在
する場合に、摩擦駆動は滑りがないとして定義する。こ
の定義は、ニップの入口及び出口近くの各接触エリアに
おいて生じるあらゆる局所的な滑りを排除している。な
ぜならば、これらの局所的な滑りは反対方向の滑りであ
り、かつこれらにより生じる駆動に対する影響は効果的
に相殺されるからである。換言すれば、「ロックダウ
ン」部位における摩擦結合は、ニップにより生じた駆動
結合を決定する際に唯一重要なファクタである。以下で
は、「滑らない」、「スリップ」及び「滑り」との記載
は、例えば、以下の本発明の詳細説明の欄で記載するよ
うに、摩擦駆動に含まれる部材の外部的に計測される挙
動を指している。
【0036】全てのローラは、特に各受容体の各端部が
ローラと接触する箇所で、表面摩損を受ける。各ローラ
間の滑りによる相対運動が摩損を増大させるので、適合
ローラ表面の速度の変化は、比較的非適合なローラと形
成される溶融ニップに進入し、通過し、かつ離脱する際
に、(特に、適合ローラが被加熱溶融部材である場合
に)適合ローラの摩損率を増大させる。フューザローラ
は、通常、ニップにおいて比較的粗く,かつすりへらす
作用をする紙表面に対向しているということを記憶され
たい。
【0037】高品質の電子写真複写機/プリンタ画像品
質を得るために、画像欠陥を減少させなければならな
い。高品質デジタルカラー画像形成において特に重要な
あるタイプの欠陥は、溶融ニップ内で画像ドット又は他
の小規模画像特徴点が汚れることにより生成される。オ
ーバードライブに関連する相対運動(例えば、溶融ニッ
プにおける各ローラ間の局所的な滑り)により、柔らか
くなったトナー粒子が運動方向と平行な方向に汚す可能
性があり、例えば、画像内で細長いドット又はにじんだ
端部(blurred edge)となる。このような欠陥は、カラ
ープリントを容認しがたいものとする可能性がある。
【0038】いくつかのローラフューザは、トナーを解
放可能とし(よって)溶融ローラから受容体を解放可能
とするために、低粘度オイルを分配するフィルムに依存
している。溶融ニップにおける相対運動は、不都合なこ
とにオイルフィルムを妨害する。このことは、白黒画像
よりもフューザオイルを多く必要とする4色トナー画像
を溶融する場合に深刻となる。フューザオイル量が増大
することにより、滑りに対する傾向も増大する。
【0039】ローラフューザによる画像の光沢は、溶融
ニップの加圧よりも、調色受容体が溶融ニップにある時
間に著しく依存する。よって、溶融ニップ幅は臨界パラ
メータであり、かつ溶融ニップ幅は(特に、トナー積層
高さが白黒トナー画像に対する積層高さよりもずっと高
いフルカラー画像を溶融するために)ニップ係合又は負
荷より重要である。ハロゲン化銀技術によるプリントの
光沢度と競争するために、多色トナー画像が高い光沢性
を有することが望ましい。このために、溶融ステーショ
ン内にトナー粒子と接触する非常に滑らかな溶融部材を
提供することが望ましい。
【0040】トナー画像を受容体に溶融する際に、受容
体シートが溶融ニップを通過するにつれて適合フューザ
ローラが受容体シートのトナー担持表面と接触するエリ
アは、加圧ローラにより作用した圧力量及び弾性クッシ
ョン層の特性とにより決定される。接触エリアの広さ
は、トナー画像の該当部位がフューザローラと接触しか
つフューザローラによって加熱される時間の長さを確立
するのに役立つ。
【0041】溶融の際のよく知られた問題は、湿気によ
り引き起こされた膨張の結果、一部分で紙受容体シート
が完全な長方形ではないことである。製造後、紙シート
は、通常、積層されかつ湿度制御された環境に調整され
ている。この時間の間に、湿気が、シートの各端部を介
して、紙を部分的に貫通する。電子写真装置で使用され
る通常の市販紙に対しては、湿気の浸透は、長い紙繊維
の方向と平行な方向の方がずっと速い。通常の8.5”
×11”紙シートは、11”方向と実質的に平行に方向
付けられた長い紙繊維を有しており、よって、湿気は、
8.5”各端部内に優先的に浸透する。この浸透によ
り、公称8.5”端部が膨張する。これにより、8.
5”各端部が(11”方向と平行に)シートの中央を横
断して計測された紙幅よりも約1%から2%だけ長くな
る。8.5”各端部を供給方向(すなわち、ローラ軸に
対して垂直な方向)と平行にして、このような紙シート
を溶融ニップ内に供給することは、通常実施されている
ことである。従って、精確な措置がとられない限り、シ
ートの中間部が溶融ニップを通過する時間よりも、膨ら
んだ8.5”各端部が溶融ニップを通過する時間の方が
長くかかる。これは、紙にひどいしわをを作り、かつ大
規模な画像欠陥を生ずる結果となり得る。この問題を修
正するために、エラストマーによるコーティングの厚さ
を徐々に変化させることにより得られる軸方向の変化形
状(ローラの長手方向の中間部位よりもローラの両端部
近くの方でローラの外径が大きいというような形状)を
有するエラストマーコーティングされた溶融ステーショ
ンローラを製造することが知られている。係合が増大す
るとともに、エラストマーにより誘導されたオーバード
ライブが増大するので、ローラの各端部により近い所で
の係合が大きいほど、ニップを通る紙の表面速度も局所
的に増大する。この結果、紙の全ての部分が、ニップを
通過するのに実質的に同じ時間がかかるようにすること
により、湿度誘起による紙膨張に対して補償する傾向に
ある。よく知られていることでもあるが、2つのローラ
(それらのローラのうちの少なくとも一方はエラストマ
ーコーティングがされている)間に形成された加圧ニッ
プは、各ローラの長手軸線方向に計測される一様な圧力
分布を通常有していない。むしろ、圧縮力が各ローラの
両端部に(例えば、ローラ軸に対し)作用するとの事実
のために、各ローラが若干外側に曲がる傾向がある。こ
れにより、長手軸線方向の中間部位よりも各ローラの両
端部近くの方が圧力が高くなる。これは、さらに、各ロ
ーラの両端部に向けてより大きなオーバードライブを生
成する傾向にある。しかしながら、ローラが曲がること
による過剰なオーバードライブ量は、湿度誘起による紙
膨張を補償するのに通常充分ではない。従って、上述し
たように、軸方向におけるエラストマーコーティングの
厚さの外形がしばしば試される。
【0042】溶融されたトナー画像の画像品質を向上す
るために、さらに、摩損と経年変化とを低減し、よっ
て、溶融ステーションの適合ローラの寿命を延ばすため
に、ローラのオーバードライブ誘起による摩損を制御し
又は除去するための安価な手段に対する要望が依然とし
てある。さらに、溶融ステーションの適合ローラを使用
する場合に、(大規模であろうと小規模であろうと)オ
ーバードライブ誘起による画像欠陥を防止し又は低減さ
せるための要望が依然としてある。
【0043】概して、エレクトロスタットグラフィにお
いて、より詳しくは、電子写真において、オーバードラ
イブとオーバードライブにおける変化は、顧客に対して
好ましくない色分解画像の見当誤差といった画像欠陥の
原因となりうるので、適合ニップにおけるオーバードラ
イブ又はアンダードライブの除去が望ましい。見当合わ
せアーチファクトに関するオーバードライブを制御し又
は除去するための容易なかつ安価な機構を提供すること
に対する要望がある。
【0044】
【課題を解決するための手段】本発明の重要な態様は、
エレクトロスタットグラフィック装置内でトナー画像を
転写することに関する画像欠陥を制御するための方法と
装置とを有している。前記画像欠陥は、オーバードライ
ブ又はアンダードライブに関する見当誤差、及び、トナ
ー画像担持部材を有する転写部内におけるオーバードラ
イブとアンダードライブにおける変化といった各欠陥を
含んでいる。本発明のこの態様では、速度修正力が、画
像を転写するためのニップを形成する適合転写部材に付
与され、これにより、ニップにおける部材の表面に歪み
を誘起する。この歪みは、適合ニップの係合により生じ
た歪みを除去するか又は制御可能に低減させる。ニップ
の運動方向に沿って方向付けられたこの側方力は、例え
ば、ニップで係合した各要素の運動に対抗する摩擦力
(正の抵抗)、又はニップで係合した各要素を高速運動
させる反対符号の摩擦力(負の符号)といった外部作用
抵抗力であってもよく、かつ、電磁ブレーキ、モータ等
を有する開ループ又はフィードバックシステムを使用し
て作用させてもよい(1つ又は2つ以上の加圧ニップを
有するあらゆるシステムは、概して、固有の抵抗(例え
ば、摩擦による抵抗)を有しており、これは本発明の付
与される抵抗力とは区別されるべきものであることを注
意されたい)。あるいは、例えば、トルクジェネレータ
により各ローラの摩擦駆動システム内に含まれるローラ
の軸に付与される制御可能なトルクにより、速度修正力
を生成してもよい。好適な態様において、速度修正力
が、ギヤ又は他の適切な機構を備えるシステムの冗長的
結合(redundant linkage)を介してニップを構成する
エラストマー部材に付与される。この好適な態様の場合
に、冗長的機構の結合に対して作用するオーバードライ
ブを有する摩擦係合ニップの作用により、ニップを形成
する各部材の作用表面の摩擦係合によって通常生成され
るオーバードライブの原因である表面歪みを打ち消すよ
うに、精確に適切な符号と大きさの抵抗力が増大するこ
とになる。本発明による転写システムは、オーバードラ
イブゼロの可能性を含む定常状態のオーバードライブ又
はアンダードライブを有してもよい。オーバードライブ
又はアンダードライブの制御は、好ましくは、係合の範
囲と詳細な材料特性とには依存しない。
【0045】本発明の別の態様は、エレクトロスタット
グラフィック装置内でトナー画像を熱溶融するための溶
融ステーションにおいて、溶融ニップ内に含まれる駆動
及び摩擦により移動する部材に制御可能に作用される速
度修正力を提供するための同様の方法及び装置を有して
いる(前記溶融ニップは適合ローラを利用している)。
(抵抗又はトルクにより生じる)速度修正力は、適合ロ
ーラの摩耗を低減するために、さらに、ハーフトーンド
ットのスミアを含む画像スミアといったトナー画像を熱
溶融させることに関する画像欠陥を制御するために制御
可能に付与される。本発明による溶融システムは、好ま
しくは、溶融ニップにおいてゼロもしくは無視しうる量
のオーバードライブ又はアンダードライブを有してお
り、かつ溶融ニップにおけるオーバードライブ又はアン
ダードライブの制御は、好ましくは、係合の範囲及び詳
細な材料特性には依存しない。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明及びその目的及び有利点
は、以下の詳細な説明を読みかつ図面を参照することに
より明らかになるであろう。本発明は、各筒状対称適合
ローラ(例えば、エラストマーローラ)が、変形する各
表面に対抗して回転するように作られている場合に生じ
るオーバードライブ又はアンダードライブを補償するた
めに、エレクトロスタットグラフィック装置(例えば、
転写及び溶融装置)において有用な実用性を有する概略
スキームを開示している。速度差は、ローラがニップに
接近し進入する際の適合ローラ表面に生じる歪みの結果
である。ニップを介して伝達される外部抵抗力と外部抵
抗トルクは、さらに、適合ローラの表面に歪みを生じさ
せる。適切な外部抵抗力又はトルクをニップに作用させ
ることにより、ニップ内の表面上の正味の歪みがゼロに
なり、よってニップに固有のオーバードライブを相殺す
るように、適切な符号及び大きさの歪みを作ることがで
きる。オーバードライブの一定値が望ましい場合には、
作用させる抵抗力又はトルクの値を調整することによ
り、特定の値を本発明により求めてもよい。
【0047】概して、本発明は、回転可能部材のあらゆ
るシステムに対して使用してもよい。例えば、互いに滑
らずに相互係合する各作用面を有する1つ又は2つ以上
の摩擦駆動ローラを有するローラのシステムに対して使
用してもよく、これらローラの回転は、各被駆動ローラ
のうちの1つローラを摩擦駆動するローラ、ウェブ、又
は他の適切な部材である第1駆動要素により作り出され
る。第1要素に対する駆動は、回転可能部材システムの
外部の駆動源により生じる。エレクトロスタットグラフ
ィック装置(例えば、電子写真複写装置)において、各
ローラのシステムは、例えば、トナー画像担持部材を有
するトナー転写ステーション内又はトナー溶融ステーシ
ョン内に含めてもよい。1つ又は2つ以上の被駆動ロー
ラの中から選択されたローラに作用する抵抗力又はトル
クは、選択されたローラと第1駆動要素との間の全ニッ
プに等しく作用する。逆に、この選択されたローラに作
用する抵抗力又はトルクは、選択されたローラにより駆
動される各ローラを含む各ニップの速度比に影響しな
い。よって、選択されたローラと第1駆動要素との間で
全被駆動ローラに作用する正味の速度修正力は、選択さ
れたローラと第1駆動要素との間の1つ又は2つ以上の
被駆動ローラにおける抵抗力及びトルクにより生じる正
及び負の各側方力の合計である。抵抗力又はトルクの所
定量を各被駆動ローラのうちのただ1つのローラに作用
させてもよく、又は、1つ又は2つの被駆動ローラの間
で分配してもよい。さらに、これらの抵抗力又はトルク
は正又は負であってもよい。ここで、正の抵抗力又は正
のトルクは摩擦駆動の方向と対向するように定義されて
おり、かつ負の抵抗又は負のトルクは駆動方向と同一方
向に摩擦駆動するようにする定義オーグメント(augmen
t)により定義されている。
【0048】適切な速度修正力(すなわち、抵抗力又は
トルク)のニップに対する作用により、許容可能なレベ
ルにオーバードライブを制御することができる。速度修
正デバイス(SMD)により摩擦駆動列の部材に速度修
正力を作用させることが可能である。このSMDは、ク
ラッチ、摩擦パッド、ブラシ、ブレーキ、モータ、電気
巻線(electrical winding)、アクチュエータ、トルク
ジェネレータ、磁石、電気的渦電流発生器(electric e
ddy current generator)、圧電装置(piezoelectri
c)、水圧装置、又は空気圧装置といった(ただし、こ
れらに制限されない)公知技術のあらゆる機構を有して
いる。力及びトルクの大きさは、手動により、又はシス
テムにおけるオーバードライブを特定の値に直接制御す
るように構成されたサーボシステムといった自動システ
ムを介して設定されてもよい。必要とされる力又はトル
クの値を評価するために、そして、フィードバックルー
プを介して適切な原動機を調節するために、このような
サーボシステム内で、各センサを使用してもよい。
【0049】以下、各適合(かつ好ましくはコンプライ
アント)エラストマー中間転写ローラ、より一般的には
適合中間転写部材(ローラ又はベルト)を参照して、種
々の転写実施形態を記載するが、エレクトロスタットグ
ラフィック第1画像形成部材をコンプライアントエラス
トマーローラの形態に製造してもよく、コンプライアン
トエラストマーローラで形成された画像は、転写ニップ
を介して駆動されつつプラテン又は好ましくは非コンプ
ライアント転写ローラに支持された受容体シートに直接
転写されることが理解されよう。より一般的には、エレ
クトロスタットグラフィック第1画像形成部材が適合ロ
ーラ又は非適合(ハード)ローラであってもよく、かつ
第1画像形成部材から受容体シートへトナー画像を直接
転写するために使用する場合に、プラテン又は転写ロー
ラはあらゆる従動量を有してもよい。
【0050】図4a及び図4bは本発明の第1実施形態
を示しており、画像転写アセンブリ10は、光導電体ロ
ーラ21とともにニップ16を形成するように係合する
適合中間転写ローラ(ITR)11、あるいはエレクト
ログラフ記録又は他のタイプの記録又は印刷の際に使用
するといった他の第1画像形成部材を有している。ロー
ラの代わりに、ウェブタイプの第1画像形成部材(PI
FM;primary imageforming member)をバックアップ
ローラとともに使用してもよい。適合ローラ11はコン
プライアントエラストマーローラであってもよい(ここ
で、エラストマー材料は、全ての実際目的に対して圧縮
不可能である)。あるいは、適合ローラは圧縮可能弾性
フォーム層を有するローラであってもよい。静電画像を
形成し、ドライ顔料絶縁性トナー粒子により現像し、か
つニップ16にてトナー画像をITR11の外側表面に
転写する部材としてよく知られているような光導電体ロ
ーラ21の周囲に、(図8aの実施形態に対して以下で
記載するステーションと同様であるが)種々のステーシ
ョン(図示せず)が位置決めされている。ITRに対す
る電気的なバイアスが、転写を支援するために好ましく
は使用される。追加の各光導電体ローラをITR11の
周囲に配置してもよく、さらに、他の顔料又は物理的特
性のトナー(すなわち、他のトナーを着色しなくてもよ
く、又は磁性トナー粒子を含むことも可能である)を転
写するために他の各ニップを形成してもよい。例えば、
よく知られているように、ITR11により摩擦駆動さ
れるバックアップローラ又は転写ローラを使用して、ト
ナー画像を受容体に転写するために第2ニップ(図示せ
ず)にて、受容体シート(図示せず)をITR11と係
合させてもよい。
【0051】光導電体ローラ21は、ローラ21の表面
25にて又はその近くに含まれる比較的剛性を有する光
導電体層により被覆された金属コア24により構成され
ている。光導電体層は、よく知られるように1つ又は2
つ以上の層から構成されもよく、かつ薄い絶縁層(図示
せず)により被覆されてもよい。あるいは、光導電体層
は、コア部材24を取り囲む交換可能かつ取り外し可能
なシームレスの管状スリーブに設けられてもよい。中間
転写ローラ(ITR)11は、中実又はシェルである金
属製コア14を有している。好ましくは、比較的従動す
る(コンプライアントな)エラストマー層12がコア1
4上に被覆されかつ形成されている。前記エラストマー
層の厚さは0.2mmと20mmの間の厚さであり、か
つ前記層は、好ましくは0.5MPaと100MPaの
間のヤング率、より好ましくは1MPaと50MPaの
間のヤング率を有し、かつ106と1012Ω・cmの間
の電気的体積抵抗又は電気的容積抵抗率(electrical b
ulk or volume resistivity)、好ましくは107と10
9Ω・cmの間の電気的体積抵抗率又は電気的容積抵抗
率を有している。あるいは、層12がコア部材14の交
換可能かつ取り外し可能なシームレスな管状スリーブ内
に設けられてもよい。この記載の理解を容易にするため
に、ローラとその種々の層及び構造が一定の比率では描
かれていない。Rimai氏らによる特許(米国特許第 5,66
6,193 号)、及びTombs氏らによる特許(米国特許第 5,
689,787 号)、及びVreeland氏らによる特許(米国特許
第 5,714,288 号)に記載されているような機能性を提
供するために、このコンプライアントエラストマー層1
2は、好ましくは比較的硬質な表面層又は被覆層13を
有している。硬質な被覆層は、比較的薄く(厚さ0.1
マイクロメータ〜20マイクロメータ)、かつ50MP
aよりも大きなヤング率、好ましくは100MPaより
も大きなヤング率を有している。
【0052】ヤング率は、Instron Tensile tester と
いった市販のデバイスを使用して、かつ曲線の傾きを無
負荷応力に外挿することで応力負荷状態でサンプルの歪
みを計測する技術といった標準的な技術を使用して、同
様の材料の巨視的サイズのサンプルで決定される。IT
R11のコア14を被覆する材料(すなわち、コンプラ
イアントエラストマー層、及び複合材料といったコンプ
ライアント層を被覆する好適なハード外部被覆層13を
含む)は、好ましくは圧縮不可能であり、かつ好ましく
は、約0.45〜0.50の間又はその範囲のポアソン
比を有している。この複合材料のポアソン比は、材料に
荷重を作用させ、かつ負荷荷重の方向に対して垂直方向
の材料のたわみを計測し、かつこのたわみ量を荷重方向
のたわみで割ることにより決定される。前記荷重方向の
たわみが負の値であるので、結果的に負の割り算結果が
得られる。コンプライアントローラのポアソン比を決定
する際に、このようなポアソン比は、ローラを構成しか
つコンプライアント層を介して半径方向内側の層(ただ
し、コア又は他の非エラストマー要素といった非エラス
トマー要素を含まない)までの外側層を含む複合材料の
ポアソン比であることが理解されよう。非エラストマー
要素は、100MPaより大きなヤング率を有する部材
として定義される。
【0053】各ローラ11,21は、ローラ又はウェブ
である移動部材(図示せず)に対する各ローラの加圧接
触により相互に摩擦駆動され、かつ例えば転写ステーシ
ョンに設けられる。前記移動部材は、好ましくは、IT
M21と接触しかつ摩擦駆動する。ニップ16から遠い
箇所での2つのローラの表面速度が、各ギヤ43a,4
3bで形成されるギヤ比、及び各ギヤ44a,44bで
形成されるギヤ比によりそれぞれ定められるように、回
転速度を達成するために噛み合わされ又は係合する(好
ましくは、平歯車の)相当するギヤ対43a,44a、
ギヤ対43b,44bにより、各軸シャフト19,29
により支持される各摩擦被駆動ローラ11,21は、
(矢印A,Bで示す方向に)回転するように回転可能に
結合されている。各ローラが僅かに歪んだ形状であるニ
ップ16から遠い位置では、2つのローラ11,21の
表面速度が実質的に同一であるように(すなわち速度比
が1.000に等しくなるように)、ギヤ比を設定可能
である。あるいは、速度比は、作動ギヤ比の適切な選択
によりあらゆる所定値に設定してもよく、これにより、
滑らない摩擦結合がローラ11,21の各表面間のニッ
プ16に存在するように提供される。
【0054】差動オーバードライブの影響を最小化する
ために、ギヤ比は2つの接触ローラの自然速度比(natu
ral speed ratio)により作り出されるであろうギヤ比
に近いように設定される。すなわち、冗長的噛み合わせ
が無い同様の係合で計測可能であるオーバードライブ又
はアンダードライブと殆ど一致するように設定される。
このような場合には、ギヤ・チャタリング(gear chatt
er)を防ぐために、自然速度比を精確に一致させないこ
とが重要である。
【0055】上記注意したように、各駆動シャフト1
9,29の間には各ギヤ43a,44a、各ギヤ43
b,44bがあり、前記各駆動シャフトに対して、各ギ
ヤと各ローラ11,21とがそれぞれ回転するように取
り付けられている。各シャフト19,29は、前記シャ
フトにそれぞれ2つずつ(各ローラ11,21の各端部
近くに1つずつ)取り付けられたギヤを有するように示
されている。しかしながら、各シャフトにただ1つのギ
ヤを備えることが必要とされている。各シャフト19,
29は、よく知られているような適切な各ベアリング3
0により回転するためにそれぞれ支持されている。ニッ
プ16における各ローラ11,21の各表面間で滑らな
い摩擦駆動を生成するので、各シャフト19,29間の
噛み合わせ結合は冗長的結合を構成している。各ローラ
のうち一方のローラ(例えば、ローラ11)に伝達され
る摩擦駆動は、ローラ11を駆動しかつニップにおける
摩擦係合を介してローラ21を適切に駆動するように作
用する。論理制御ユニットLCU(図示せず)は、光導
電体ローラ21に画像を形成するために使用される各要
素を制御し、かつ好ましくは各ローラのうち1つのロー
ラに伝達される摩擦駆動についても制御する。各ローラ
11,21のうちの一方(好ましくはローラ21)の表
面に付けられた基準マークの移動を検知するための例え
ばセンサ(図示せず)を使用して例えばフィードバック
ループを介して、各被駆動ローラ11,21の一方又は
他方を摩擦駆動するウェブ又は駆動ローラといった移動
要素の速度を調整することにより、各ローラ11,21
の各作用表面速度が制御可能である。前記センサは、L
CUに信号を送信し、次いで駆動する移動要素の速度を
制御する可変速度モータ(図示せず)に送信し、これに
より各シャフト19,29の回転速度を変化させる。ロ
ーラ21に付けられた基準マークは、光導電体画像形成
及び調色装置により形成されてもよい。あるいは、基準
マークは、例えば、図13aの実施形態200”に対し
て以下で詳細に記載するように、両シャフト19,29
に対して同軸に取り付けられるホイールに設けられても
よい。
【0056】発明者らは、コンプライアントITRの場
合に各ローラ間に噛み合わせ結合を与えることにより、
ITRの回転が拘束されることを知っている。図の目的
に対して、ギヤ比は各ギヤにより強制された速度比が1
に等しい(オーバードライブが完全に抑制される)とい
ったものであると仮定しよう。各ローラは、ニップ16
において加圧状態に係合され、かつその係合によりコン
プライアントITR11内に変形されたゾーン又は領域
17が生じる。コンプライアントITRの表面が表面2
5と滑らずに接触する前に、この変形された領域がコン
プライアントエラストマーITRの表面を引っ張る。し
かしながら、噛み合わせによる圧迫により、ITRロー
ラ11の表面の抵抗力が誘導される。ITRの表面がニ
ップ16に進入する光導電体ローラの表面にロックダウ
ンしようとしている臨界的位置にて被覆層13における
引張り歪みを実質的に0に減少させるような手法によ
り、前記抵抗力はエラストマー層12を変形させる。こ
の場合に、光導電体ローラ21との層13の界面で層1
3の引張り歪みが、全ロックダウン領域において実質的
に0であり、速度比1と一致する。結果において、誘導
された抵抗がギヤの無い場合のエラストマーの係合と対
応しているオーバードライブを相殺するように、平衡が
確立されている。システムは、この強制回転の好適な実
施形態で使用する場合に、自己補正している。さらに、
差動オーバードライブによる影響が有利にことに効果的
に除去されることが、明らかであろう。
【0057】各ローラ11,21のうちの一方を摩擦駆
動することに代えて、可変速度モータ駆動又は他の形態
の制御可能可変機械的駆動(図4a及び図4bには図示
せず)を各ギヤ及び各ローラを支持する各シャフト1
9,29のうち1つのシャフトに直接具備してもよい。
あるいは、これらのシャフトのうち1つのシャフトに支
持されるギヤに、ギヤ駆動を介して、モータ駆動を具備
してもよい。好ましくは、モータ駆動は、ITR11に
対して設けられている。論理制御ユニットLCU(図示
せず)は、モータに対する制御及び画像を光導電体ロー
ラ21上に生成するために使用される各要素の制御を提
供している。各ギヤ43a,44a間のギヤ比は予め定
められ知られた値であるので、駆動ローラと被駆動ロー
ラ(例えば、各ローラ11,21それぞれ)の各作用面
速度は、各ローラ11,21のうち一方のローラ(好ま
しくは、ローラ21)の表面上に例えば付けられた基準
マークの移動を検知するためのセンサ(図示せず)を例
えば使用して、例えばフィードバックループを介して、
可変速度モータ駆動を調節することにより、プリセット
された値に制御可能である。前記センサは、各信号をL
CUに送信し、よってモータに送り、これによりシャフ
ト19の回転速度を変化させる。ローラ21に付けられ
た各基準マークが、光導電体画像形成及び調色装置によ
り形成されてもよい。あるいは、(例えば、図13aの
実施形態200’’に対して以下で詳細に記載されるよ
うに)各基準マークは、各シャフト19,29の両方に
同軸的に取り付けられたホイール上に形成されてもよ
い。
【0058】図4cと図4dを参照すると、第1実施形
態に対する選択的実施形態が符号10’’’として示さ
れている。ここで、転写ステーション10’’’のトリ
プルプライムエンティティ(’’’)は、図4a,図4
bにおける対応するプライム無しエンティティと全ての
点で同様である。シャフト39で回転する転写ローラ3
1は、ニップ38を形成するために、ITR11’’’
と加圧接触状態にある。ローラ31は可変速度モータ
(図示せず)により回転する駆動ローラであり、かつI
TR11’’’と光導電体ロータ21’’’を有する2
つのローラシステムを摩擦駆動する。ローラ21’’’
に形成され、かつ予めローラ21’’’からITR1
1’’’に転写されるトナー画像が、各ローラ31,1
1’’’の協調運動によりニップ38を通過しかつ摩擦
移動する受容体シート(図示せず)に、好ましくは静電
的に転写されてもよい。あるいは、受容体シートが、例
えば静電的に又は把持装置により、ローラ31の表面上
に緊密に保持されてもよい。転写ローラ31は、導電体
コア(図示せず)を有し、かつ該コアを電源(図示せ
ず)に対して接続することにより転写電圧が供給されて
いる。各被駆動ローラ(ITR’’’と光導電体ローラ
21’’’)を有する2ローラシステムは、単色のトナ
ー画像を受容体上に堆積させるために使用してもよい。
ここで、受容体が、ローラ31と摩擦接触しかつ駆動さ
れて、1つ又は2つ以上の他の同様の2ローラシステム
(図示せず)へと移送されてもよい。ここで、他の各2
ローラシステムのそれぞれが、予め受容体に転写された
トナー画像で見当合わせされた状態で、異なるカラート
ナー画像を転写するために使用可能であり、これによ
り、受容体上にフルカラートナー画像が積み重ねられ
る。受容体は、ローラ31から実質的に離間され、かつ
溶融ステーション(図示せず)に送出される。
【0059】図4a及び図4bを参照して上述したよう
に、各ギヤ43a’’’,44a’’’、各ギヤ43
b’’’,44b’’’により提供される冗長的結合の
ギヤ比に対して、適切な値を与えてもよい。この値は、
例えば、材料厚さ及び材料特性に依存する。前記材料特
性は、ニップ16’’’での摩擦係数(滑らない摩擦駆
動を維持するために充分でなければならない)を含む。
差動オーバードライブの影響を最小化するために、ギヤ
比は、2つの接触ローラの自然速度比により作られる値
に近いように(ただし精確には等しいというわけではな
い)設定される(すなわち、同様の係合で冗長的ギヤの
かみ合いがない状態で計測可能であるオーバードライブ
又はアンダードライブと殆ど一致するように設定され
る)。適合ITR11’’’と接触する転写ローラ31
は、好ましくは、ハードローラであるが、あるいは、よ
く知られるように適合ローラでもよい。適合ITR1
1’’’は、好ましくは、層12と同様でありかつ実質
的に圧縮不可能なエラストマー層12’’’を有してい
る。あるいは、層12’’’は、圧縮可能弾性フォーム
を含んでもよい。層12’’’とローラ31の外側層
(又は各外側層)(図示しない)に対して選択される材
料は、ニップ38と関係する速度比を規定する(すなわ
ち、ローラ11’’’は駆動ローラ31によりオーバー
ドライブ又はアンダードライブされる)のは、明らかで
あろう。
【0060】論理制御ユニット(LCU)は、光導電体
ローラ21’’’上に画像を形成するために使用される
各要素の制御を提供し、さらにITR11’’’に伝達
される摩擦駆動についての制御を提供する。各ローラ1
1’’’,21’’’の各作用表面速度は、各ローラ1
1’’’,21’’’のうちの一方(好ましくはローラ
21’’’)の表面に例えば付けられた各基準マークの
移動を検知するためのセンサ(図示せず)を例えば使用
して、例えばフィードバックループを介して、シャフト
39の回転速度を調節することにより制御可能である。
センサは、各信号をLCUに送出し、よって、ローラ3
1の周速を制御する駆動モータDMに送出する。これに
より、各シャフト19’’’,29’’’の回転速度が
変化する。あるいは、基準マークは、(例えば、図13
aの実施形態200’’に対して以下で詳細に記載する
ように)両シャフト19’’’,29’’’と同軸に取
り付けられたホイール上に形成されてもよい。上述した
ように、ローラ31と摩擦接触しかつローラ31により
同時に駆動されている1つ又は2つ以上の同様の各2ロ
ーラシステムがある場合に、作用した抵抗力又はITR
11’’’に作用したトルクにより生じた速度修正力
が、センサを使用して、LCUに各信号を送出し、次い
でLCUがフィードバックを使用してローラ11’’’
の回転速度を調節して、ローラ11’’’の回転速度及
び(よって)ローラ21’’’の回転速度を修正するた
めに使用される。各センサが同様の手法で使用されて、
作用した速度修正力により他の2ローラシステムのそれ
ぞれを制御する。これにより、受容体上に形成されたフ
ルカラートナー画像に対して良好な見当合わせを成し遂
げることが可能である。
【0061】回転可能な(さもなくば、摩擦駆動され
る)各要素間でニップを噛み合わせあるいは圧迫するこ
とは、直感的ではない。第1の思想では、このような噛
み合わせ又は圧迫に関する冗長性(redundancy)は、実
質的な問題点を引き起こすように思われる。しかしなが
ら、本発明は、その幅広い態様において、冗長的噛み合
わせ関係に制限されず、開ループ及び自己補償閉ループ
の両手法によりオーバードライブ及びアンダードライブ
の影響を修正するための方法及び装置を熟慮している。
閉ループ応用例は、各センサによる電気的フィードバッ
クの可能性、又は全体機械的フィードバックシステムを
使用する好適な実施形態を含んでいる。閉ループシステ
ムは、理想的システムにおいてリアルタイムで行われる
修正により、(上述したように、例えば振れ等による)
差動オーバードライブを修正することが可能であるとの
有利点を有している。本発明の各回転可能要素は、本記
載の例では、各ローラ及び各ウェブとして示されている
が、さらに、ドラム、ホイール、リング、シリンダ、ベ
ルト、分割されたプラテン、及びプラテン状表面を含ん
でもよい。
【0062】エレクトロスタットグラフィック装置は、
(図示されていないが、以下の記述的分析において、
G,Hとして示される)2ローラのシステムを有しても
よい。ここで、各ローラは軸シャフトを有し、かつ各ロ
ーラ間の加圧ニップに摩擦駆動がある。本発明による
と、オーバードライブ及び差動オーバードライブを制御
するようにニップ内に自己補償抵抗力を提供するため
に、冗長的噛み合わせ結合が各ローラG,H間に形成さ
れてもよい。各ローラG,Hの何れもが(例えば、その
シャフトを回転させるためのモータを具備した)駆動ロ
ーラであってもよく、あるいは、各ローラG,Hの何れ
もが他の回転可能要素(例えば、ローラ、ループ形態の
ウェブ、又は他のデバイス)との摩擦接触により駆動さ
れてもよい。本発明は、以下の各場合(ローラG,又は
ローラHが適合する場合;各ローラG,Hの何れもが適
合する場合)に有利に適用可能である。同様に、エレク
トロスタットグラフィック装置は、(図示されていない
が、この記述的分析において、J,K,Lとして示され
る)3ローラのシステムを有してもよい。ここで、各ロ
ーラは軸シャフトを有し、かつ各ローラJ,Kの間及び
各ローラK,Lの間に各加圧ニップを有する摩擦駆動が
ある。本発明によると、各ニップにおいて自己補償抵抗
力を生成するために、各ローラJ,K間、さらに各ロー
ラK,L間に、冗長的噛み合わせ結合を形成してもよ
い。さらに、本発明により、ローラKと噛み合わせ結合
を有さないで、各ローラJ,Lの間に冗長的噛み合わせ
結合を形成してもよいことが提供される。3ローラJ,
K,Lの何れかを(例えば、そのシャフトを回転させる
ためのモータを具備した)駆動ローラとしてもよい。本
発明を以下の各場合(ローラKが適合可能である;各ロ
ーラJ,K、又は各ローラK,L、又は各ローラJ,L
が適合可能である;各ローラJ,K,Lは全て適合可能
である)の何れかに有利に適用することが可能であるこ
とは、明らかであろう。
【0063】以下、図5a,図5bを参照して本発明の
他の実施形態を記載する。ここで、図4a,図4bにて
示した部材と同様の部材は(’)を後に付けた同様の参
照符号で示している。図5a,図5bの実施形態には、
冗長的噛み合わせ結合が存在しない。トナー画像を転写
するためのアセンブリ10’は、ローラ11’ (例え
ば、コンプライアントエラストマー層12’を例えば有
する適合中間転写ローラ)を有している。機械的駆動の
モータ駆動又は他の送りは、例えば、各ローラを支持す
るシャフト19’又はシャフト29’のうち一方に取り
付けたモータDM’により提供される。ローラ11’
は、電子写真プロセスに適切な特定の周速で駆動される
一方で、ローラ21’(例えば、光導電体ローラ)と実
質的滑りがない状態で摩擦係合されている。ローラ1
1’がエラストマー製でありかつニップにおいて変形す
るので、ローラ21’がオーバードライブされる場合に
は、速度修正部材により符号40として不特定的に示し
た速度修正力を作用させる。オーバードライブを低減し
又は除去するために、ブレーキ又は回転を遅延させるた
めの従来公知の他のデバイスの形態での部材40により
抵抗力又はトルクを作用させる。ニップから離れた位置
のローラ表面25’の表面周速が遅くなりかつ所定速度
に等しくなるように、ローラ21’の車軸又はシャフト
29’に抵抗力を作用させる。この所定速度は、中間転
写ローラ11’の周速と好ましくは同様の速度である。
ブレーキを表す部材40の代わりに、例えば、ブラシ又
は他の適切な摩擦手段を表す部材40により、シャフト
29’に遅延摩擦力を作用させてもよい。あるいは、あ
らゆる適切な機構(図示せず)により、遅延摩擦力をロ
ーラ21’の表面25’に作用させてもよい。あるい
は、ローラ21’の周速が、力が作用していない場合に
オーバードライブされないであろう速度まで又はその速
度を有する値を有するように、ブレーキ力を低減させて
もよい。あるいは、所定の大きさを有するローラ21’
のアンダードライブを生成するために、ブレーキ力を増
大させてもよい。
【0064】よって、力又はトルクをオーバードライブ
されたローラに作用させることは、アンダードライブ、
オーバードライブを含む他の周速を取るように、かつ等
しい周速を取るように、前記ローラの周速を変更するこ
とが可能である。これにより、所定量のオーバードライ
ブ又はアンダードライブを選択するための手段、又は摩
擦係合の際にコンプライアントニップに対応するオーバ
ードライブを実質的に除去するための手段を提供してい
る。使用する検知システムに応じて、開ループシステム
において又は特定の生成速度又は速度比を提供する閉ル
ープシステムより、これらの負荷を生成することが可能
である。抵抗を作用させることにより生成可能である周
速変化量は、滑りがない状態でニップにて抵抗力を支持
可能である(例えば、摩擦係数により決定されるよう
な)範囲に制限される。層12’が、弾性フォームとい
った圧縮可能材料からなる場合に、ローラ21’がオー
バードライブされるのではなく、アンダードライブされ
るであろうことは、理解されよう。このアンダードライ
ブをオーバードライブを有する所定のレベルに修正する
ために、又は好ましくはアンダードライブをゼロに減ら
すために、負の抵抗又は負のトルクが、速度修正部材4
0により(好ましくは負のトルクを作用させるトルクジ
ェネレータの形態の部材40により)ローラ21’に作
用する。あるいは、部材40によりシャフト29’に作
用する促進摩擦(accelerating friction)といった負
のトルクを摩擦により作用させてもよく、又はあらゆる
適切な手段(図示せず)によりローラ21’の表面2
5’に促進摩擦を作用させてもよい。
【0065】さらに、図4a,図4bの好適な実施形態
において、ギヤ駆動又は従来公知の他の駆動システムを
使用して、ニップから離れた箇所での各表面速度が同様
になるように、適合ニップの2つのローラを結合するこ
とにより、純粋に摩擦係合により生じたオーバードライ
ブ(又はアンダードライブ)を相殺するために自動的に
正しい符号及び大きさとなる自己補償抵抗力が、ニップ
において誘起される。誘起した抵抗力は、丁度オーバー
ドライブをゼロに低減させるために必要とされる値にな
るであろう。故意にオーバードライブ又はアンダードラ
イブを生成させるための冗長的噛み合わせを使用して、
各速度を意図的に不釣り合いにした場合に、同様の効果
が生じるであろう。通常のギヤ駆動関係から逸脱した又
は通常のギヤ駆動関係とは異なる各嵌合ギヤ駆動(mati
ng gear drive)を使用することにより、意図的に不釣
り合いとした各速度が提供されよう。図4a,図4bの
実施形態において、通常ギヤ比は、変形されていない各
ローラの外径の各比と同様の比となる。しかしながら、
オーバードライブ又はアンダードライブの特定量を制御
するために、ギヤ比を通常ギヤ比とは異なるように構成
してもよい。ここで、意図的にオーバードライブ又はア
ンダードライブを適応させるように、各表面を弾性的に
ゆがめる必要がある各抵抗力は、増大するであろう。こ
の反直感的冗長的結合システムが摩擦ニップに対して提
供する制御は、適合部材を使用するエレクトロスタット
グラフィックエンジンの転写ニップにおいて重要な有利
点である。本発明の使用には、適合ローラと該ローラが
係合する表面との間の界面において無滑り状態が必要で
ある。前記表面は、好適な実施形態に対する冗長的結合
が無い状態で生じるオーバードライブを修正するために
必要な抵抗力値を生成するために充分な強度を有し、か
つ各外部抵抗力が作用する他の実施形態に対して滑りを
抑制する程度に充分強力である。
【0066】図5c,図5dは、本発明のさらに別の実
施形態10’’を示している。この実施形態において、
図4a,図4bの部材と同様の部材は、ダブルプライム
(’’)で示している。ウェブ15は、バックアップロ
ーラ41に対向する中間転写ローラ(ITR)11’’
により係合されている。このウェブは、光導電体ウェ
ブ、又は紙といった連続受容体ウェブ、又はカットシー
ト受容体を移送するために適切であるような移送ウェ
ブ、又は従来技術で使用されるあらゆる他の公知のウェ
ブとすることが可能である。転写中間ローラ(すなわち
ITR)11’’は、比較的剛性を有する内側コア1
4’’と、上述した特性を有する適合層12’’とから
構成されている。加圧下でウェブ15と係合することに
より、ウェブ15の表面上に丁度接触するITRの臨界
位置18’’において特別な引張り歪みを生成する適合
層の表面を歪ませる変形領域17’’が生じる。各材料
が摩擦により充分に係合されているニップ16’’には
滑りがない。以下の議論のために、適合層12’’が適
合エラストマーからなっていると仮定してもよい。所定
の負荷力Zがウェブに作用していない場合には、ウェブ
15が、ITR11’’の回転速度により決定される速
度で、エラストマーITRローラ11’’により方向C
にオーバードライブされる。さらに、相互の界面にて滑
らないように摩擦力がウェブ15と適合ITR11’’
の2つの表面を抑制する場合に、ロックダウン点より前
に回転係合するために、変形が生じる。オーバードライ
ブ又はアンダードライブの程度は、所定力Zをウェブに
又は所定トルクQをバックアップローラに作用させるこ
とにより制御されてもよい。図示したトルクQの方向
は、抵抗トルク(正の抵抗)を生成している。(各ロー
ラ11’’,40の回転方向が、それぞれ矢印A’’,
Tで示されており、一方、各矢印R,Qは、それぞれ駆
動トルク及び抵抗トルクの方向を表している。)図示し
た抵抗力Zは、正の抵抗(図5aの左向き)であり、か
つ圧縮不可能なエラストマーコンプライアントITR1
1’’からオーバードライブを修正するために適してい
る。負の抵抗(右向き)が、アンダードライブするロー
ラ(例えば、フォーム又は体積圧縮可能エラストマー材
料を含むローラ)に対して作用されよう。同様に、及び
選択的実施形態として、反時計回り(この例では)に作
用したトルクQが正の抵抗を生成する一方で、時計方向
のトルクが負の抵抗を生成する。力Z又はトルクQは、
ローラの変形領域17’’において剪断力を形成し、こ
れにより、臨界位置18’’において、通常該臨海位置
で生じる各引張りを相殺することができる歪みを誘起す
る。前記各引張りは、層12’’が例えば硬質(フォー
ムではない)エラストマーコンプライアント層である場
合に、オーバードライブを誘起する。この実施形態にお
いて、外部作用力Z及び/又はトルクQは、オーバード
ライブ又はアンダードライブのレベルを制御するように
調整可能であって、オーバードライブ又はアンダードラ
イブを所望のレベルに最小化する。あるいは、ITR1
1’’とバックアップローラ41の各相対回転速度は、
(所望するのであれば、ゼロを含む)特定レベルのオー
バードライブを誘起するように抑制してもよい。実質的
にゼロであるレベルのオーバードライブを誘起すること
が好ましい。これにより、最小画像歪みでトナー画像を
ベルト15からITR11’’に(又はITR11’’
からベルト15に)転写することが可能である。
【0067】ある場合には、オーバードライブをゼロに
減少させるために必要とされる作用させた補償抵抗力の
大きさが好ましくない程に大きくなるくらいに、コンプ
ライアントローラによる本質的なオーバドライブの程度
を充分に大きくしてもよい。この大きな抵抗力は過度の
摩耗を引き起こし、又は滑りを導く可能性がある。この
状態では、ニップから離れた箇所での2つの表面を周速
が異なる(これは、エラストマーニップ又はコンプライ
アントニップにて生じるオーバードライブの特性であ
る)まで若干異なる速度(通常、0.5%又はそれ以
上)で意図的に駆動することにより、抵抗力の大きさを
減少させるように、抵抗力Z又はトルクQを調節しても
よい。すなわち、本発明の一態様によれば、比較的剛性
を有する構成要素の(意図的な)表面速度が、より大き
な値又はより小さな値に偏るようにしてもよく、よっ
て、システムにおけるオーバードライブ又はアンダード
ライブの公知の固定量が受け容れられる。この状況で
は、必要とされる抵抗力値は、符号の変化及びゼロを含
む任意の小さな値に作ってもよい。これは、摩擦係数が
可変であり又は小さな値を有する実施形態において、特
に有用である。バックアップローラ41の表面42又は
そのシャフト49に作用する摩擦ブレーキにより、抵抗
トルクQを生成してもよい。
【0068】図6aは、本発明のさらなる別の転写実施
形態を示している。符号50として示す画像形成ステー
ションは、転写ウェブ57により支持される受容体部材
51と加圧状態で係合する適合第1画像形成ローラ52
と、転写バックアップローラ56とを有している。受容
体51は、例えば静電的に又は把持部を使用して、無滑
り式にウェブ57に付着されている。ローラ52は、光
導電体ローラであるか、又は電子写真記録又は他のタイ
プの記録又は印刷で使用されるといった他の第1画像形
成部材であり、かつ受容体51に静電転写されるトナー
画像をローラ52の表面上に形成するために、その周縁
に配置される各デバイス(図示せず)を有している。移
送ウェブ57はシャフト55aに取り付けられかつモー
タDMにより回転される駆動ローラ55により駆動さ
れ、かつ移送ウェブ57はトナー画像が受容体に転写さ
れる加圧転写ニップ58を介して受容体51を移動させ
る。好ましくは、ウェブ57は絶縁性を有し、受容体5
1はあらゆる公知の機構により(好ましくは、静電的
に)ウェブに保持される。画像形成ローラ52は、受容
体51との滑らない接触により摩擦駆動される。さら
に、受容体が転写ニップ(図示せず)内に無い場合に
は、ローラ52が、ウェブ57の外側と接触することに
より摩擦駆動される。すなわち、ニップ58において形
成される係合が、ニップにおいて受容体とともにかつ該
受容体無しで、ローラ52の無滑り摩擦駆動を提供する
のに充分である。ウェブは、引張り状態で維持されか
つ、好ましくは遊びローラである他の支持ローラ(図示
せず)の周りを通る無端ループである。
【0069】転写電圧が電源(図示せず)により供給さ
れるバックアップ転写ローラ56が、ウェブ57の内側
と接触することにより摩擦駆動される。ローラ52の動
きに対して転写ローラ56の周速の影響が無いか又は少
ないので、ローラ56はハードローラであってもよく、
又は適合する被覆層を有してもよい。光導電体画像形成
ローラ52は、好ましくは管状の金属コア53と、コア
を取り囲む1つ又は2つ以上の層を有しかつ適合する光
導電体構造部54とを有している。例えば、J.W. May氏
らによる特許(米国特許第 5,828,931 号)に開示され
た構造部といった適合光導電体構造部を使用してもよ
い。好ましくは、適合構造部54は、あらゆる実際目的
に対しては圧縮不可能であるが、コアから外側に向かっ
て順に、適合エラストマー製クッション層と、好適には
薄く接地された金属電極層と、光導電性を提供するため
によく知られているような1つ又は2つ以上の層とを有
している(構造部54の個々の層については図示してい
ない)。あるいは、適合構造部54は、圧縮可能でもよ
く、かつ適合エラストマー製クッション層の代わりに弾
性フォームといった材料を有してもよい。適合構造部
は、コア部材に接着された適合エラストマー層と、交換
可能かつ取り外し可能なシームレス管状スリーブとして
形成された他の層とを有してもよい。変形領域54b
は、ウェブにおける加圧により生じ、かつクロスハッチ
ングにより示している。
【0070】構造部54があらゆる実際目的に対して圧
縮不可能である実施形態では、上述したように、ニップ
から遠い箇所での周速がウェブの速度よりも遅いので、
ローラ52は、ウェブ57の移動によってアンダードラ
イブされるであろう。逆に、構造部54が圧縮可能な実
施形態では、ローラ52がウェブ57の移動によりオー
バードライブされよう。これらの実施形態に対して、本
発明が、オーバードライブ又はアンダードライブのそれ
ぞれを制御しかつ好ましくは除去するための速度修正力
を提供している。結果として生じるオーバードライブ又
はアンダードライブをゼロを含む適切な所定の大きさに
制御してもよい。速度修正デバイス(SMD)が、速度
修正力を画像形成ローラ52に作用させるように使用さ
れる。論理制御ユニット(LCU)は、光導電体ローラ
52に各像を形成するために使用される各要素の制御を
提供し、さらに、ローラ52の外側表面54a上に例え
ば配置された基準マークの移動を検知するための例えば
センサ(図示せず)を使用するフィードバックループを
例えば介して、シャフト59の回転速度を調節すること
により、ローラ52の表面速度に対する制御を提供して
いる。前記センサは、各信号をLCUに送出し、よって
SMDに送出する。各基準マークは、好ましくは、同一
に離間された平行な細ライン又はバーの形態である。こ
れらのライン又はバーは、好ましくは、ローラの回転方
向に対して垂直に形成されており、かつ好ましくは精確
に分かっている所定の中心間距離を有している。ローラ
52の外側層上又は外側層内に永続マーキングとして基
準マークを有してもよく、かつ例えば画像形成エリア外
部のローラの一端部の近くに配置してもよい。あるい
は、例えば、図13aの実施形態200’’に対して以
下で詳細に記載するように、各基準マークをシャフト5
9と同心に取り付けられたホイール上に形成してもよ
い。例えば、適切な場合には、ブレーキ、又はブラシ、
又は摩擦ホイール、又はトルクジェネレータを使用する
ことにより、摩擦速度修正力をローラ59に作用させる
ようにSMD(詳しくは図示していない)を使用可能で
あり、又はあらゆる他の適切な機構を使用してもよい。
構造部54と変形部54bがあらゆる実際目的のために
圧縮不可能実施形態において、促進摩擦力(負の抵抗)
が、SMDにより(例えば、ブラシ又は他の機構によ
り)面54aに作用し、又は促進トルク(負のトルク)
又は負の抵抗力が、トルクジェネレータ又は他の適切な
機構によりシャフト59に対して作用している。構造部
54及び変形部54bが圧縮可能である実施形態では、
遅延摩擦力(正の抵抗)がSMDにより(ブラシ又は他
の適切な機構により)面54aに作用し、又は、遅延ト
ルク又は抵抗(正のトルク又は抵抗)が、ブレーキ又は
他の適切な機構によりシャフト59に作用する。SMD
を使用してオーバードライブ(又はアンダードライブ)
を除去し又は所定レベルに低減させた結果として、ロー
ラ52から受容体51に転写されるトナー画像はゆがみ
が少なく、領域54bの摩擦駆動部分における表面54
aを歪ませる歪みが減少し又は除去されているとの事実
を反映している。
【0071】ニップ58を介して左方向へ移動するウェ
ブ57が、マルチステーションカラー画像形成装置にお
けるステーション50と同様な1つ又は2つ以上の画像
形成部(図示せず)を介して受容体シート51を担持可
能である。他のステーションのそれぞれは、適合光導電
体ローラと、(ウェブ57がモータDMにより駆動され
る)加圧ニップを形成するバックアップ転写ローラと、
LCUからの各信号によって各光導電体ローラの周速を
制御するためのSMDとを有している。第1カラーのト
ナー画像は、ステーション50の受容体51に転写さ
れ、第2カラーが次のステーションに見当合わせされた
状態で転写される等々、これにより、フルカラートナー
画像が受容体51上に形成される。例えば、各カラー
は、4色画像を形成するために、右から左へと順に、ブ
ラック、シアン、マゼンダ、及びイエローとしてもよ
い。全ての画像形成部を通過した後に、受容体が、あら
ゆる公知の機構によりウェブ57から離間され、溶融ス
テーション(図示せず)に移送される。マルチステーシ
ョン装置において、全光導電体の周速が、好ましくは、
同一速度になるように制御される(すなわち、全ての周
速がウェブ57の速度と等しくなっている)。あるい
は、全ての周速を、ウェブ57の速度と所定量だけ異な
るようにしてもよい。何れの場合においても、フルカラ
ー画像を形成する各単色トナー画像が等しい歪み量を有
しており、これにより、見当合わせが向上した画像が提
供される。知られているように、例えば走査レーザビー
ムを有する書込装置といったディジタルデバイスが、静
電潜像を光導電体ローラ52の表面上に形成するために
使用される場合には、書込装置は、ニップ58でのオー
バードライブ又はアンダードライブにより生じたトナー
画像の歪みに対して補償するように、プログラムされて
もよい。よって、フルカラー画像を構成する各単色トナ
ー画像が等しい歪み量を有しているので、本発明により
提供されるように、書込装置に対して形成された補償が
各ステーションに対して同一となる。これは複数のSM
Dを使用しない装置を非常に向上させる。ここで、最適
化された見当合わせは、別々に補償すべき各ステーショ
ンで生成されたオーバードライブ誘起歪み又はアンダー
ドライブ誘起歪みの精確な量(前記量は比較的異なって
いる)を必要とするであろう。
【0072】あるいは、エレクトロスタット潜像をロー
ラ52上に形成するように、ディジタル書込装置を使用
してもよい。この潜像は、例えば、ローラ52の回転方
向に対して垂直方向に書き込まれた一組の平行かつ等間
隔の各バー又は各ラインの形態である。潜像は、調色ス
テーション(図示せず)により調色画像を形成するよう
に現像される。ローラ52の表面上の調色された各バー
又は各ラインは、公知の度数で形成される。すなわち、
単位時間当たりに書き込まれる各バー又は各ラインの数
は、例えばfに等しく、かつ書込装置により形成され、
かつLCU内に蓄積される。調色画像が受容体51(受
容体はオーバードライブ又はアンダードライブを修正す
るために使用されるテストシートであってもよい)に転
写された後に、センサを通過した受容体上の調色された
バー又はラインの通過の周波数(例えば、f’)を計測
するために、センサ(図示せず)が使用され、この周波
数がLCUに送出される。概して、ニップ58における
オーバードライブ又はアンダードライブの結果として、
f及びf’は同一ではないであろう。周波数f、f’が
一致するように、速度修正力をローラ52に作用させ
る。すると、ニップから遠い位置でのローラ52の周速
がベルト57により移送される受容体51の速度と同様
になるであろうことは明らかである。上述したように、
複数の単色カラーステーションを有する装置では、どの
組も他の組と重なり合わないように各組を軸59と平行
な方向に変位させて、短い各バー又は各ラインの同様の
組を作るように各ステーションを使用してもよく、かつ
同一周波数調和手法が各ステーションにおいて使用され
る。各ステーションで別々に作用される適切な速度修正
力により、全てのステーションが各光導電体ローラの対
応する各周速に調整された場合に、装置を通過するテス
トシートに続いて直ちに作られるフルカラー画像が良好
に見当合わせされるであろうであることは明らかであ
る。都合のよい時(例えば、運転と運転の合間)に、テ
ストシートを使用してもよい。これにより、摩耗、経年
変化、温度変化等々による各ローラ又は他の部材におけ
る寸法の変化が、個々の書込装置に対する複雑な調整の
必要が要らない簡単な方法で、補償されてもよい。
【0073】図6bは、本発明の別の転写実施形態を示
している。符号60で示す画像形成ステーションは、同
軸シャフト69bを有する中間転写ローラ(ITR)6
3とともに、第1加圧ニップ68aを形成し、かつ同軸
シャフト69aを有する第1画像形成ローラ62を有し
ている。第2加圧ニップ68bでは、ITR63が移送
ウェブ67により支持された受容体部材61と係合して
おり、かつ転写バックアップローラ66が同軸シャフト
69cを有している。各シャフト69a,69b,69
cは、同一平面上にあってもよく、又は適切であるよう
に同一平面上になくともよい。受容体61は、滑りのな
い方法で(例えば、静電的に又は把持装置を使用し
て)、ウェブ67に付着している。ローラ62は、光導
電体ローラ、又はエレクトログラフ記録、又は他のタイ
プの記録又は印刷の際に使用するといった他の第1画像
形成部材であり、かつローラ62の表面62aにトナー
画像を形成するために、前記ローラの周縁に配置された
各デバイス(図示せず)を含んでいる。トナー画像(図
示せず)がニップ68aにおけるITR63の表面63
aに静電転写され、ついで、ITR63からニップ68
bにおける受容体61に転写される。移送ウェブ67
は、好ましくは適合せず、かつモータDMにより回転さ
れる同軸シャフト64を有する駆動ローラ65により駆
動される。ウェブはニップ68bを介して受容体61を
移送する。好ましくは、ウェブ67は絶縁性を有してお
り、かつ受容体61は公知の機構(好ましくは静電)に
よりウェブに保持されている。ITR63は受容体61
と滑らずに接触することで摩擦駆動され、かつ画像形成
ローラ62はITR63と滑らずに接触することにより
摩擦駆動される。さらに、受容体が転写ニップ内に無い
場合(図示せず)に、ローラ62がウェブ67の外側と
接触することにより摩擦駆動される。すなわち、ニップ
68b内で形成される係合が、ニップにおいて受容体が
ある状態又は無い状態で、ローラ62の無滑り摩擦駆動
を提供するのに充分である。ウェブは、緊張状態に維持
される無端ループであって、好ましくは遊びローラであ
る他の支持ローラ(図示せず)を周回する。バックアッ
プ転写ローラ66(このローラには、転写電圧が電源
(図示せず)により供給される)は、ウェブ67の内側
と接触することにより摩擦駆動される。ローラ66は、
ハードローラであってもよく、又は適合する被覆層を有
してもよい。光導電体画像形成ローラ62は、好ましく
は管状金属製コアと、該コアを取り囲む1つ又は2つ以
上の層を有する(各層は図示していない)光導電体構造
部とを有している。ITR63は、1つ又は2つ以上の
層(各層については図示していない)を有する適合構造
部を有している。好ましくは、ITR63は、あらゆる
実際目的に対しては圧縮しないコンプライアントエラス
トマー層を有している。コンプライアント層は、好まし
くは例えば、Rimai氏らによる特許(米国特許第 5,084,
735 号)において開示されているような薄いハード層で
被覆されている。あるいは、適合ITR63は、圧縮可
能であってもよく、かつクッション層として弾性フォー
ムといった材料を有してもよい。適合構造部は、コア部
材に接着されてもよく、あるいは、交換可能かつ取り外
し可能なシームレス管状スリーブとして形成されてもよ
い。
【0074】ITR63の適合構造部があらゆる実際目
的に対して圧縮しない実施形態において、ニップから遠
い箇所での周速が、上記説明したように、比較的適合し
ないウェブ又は受容体61の速度よりも遅いので、IT
R63はウェブ67の移動によりアンダードライブされ
よう。他方、ローラ62は、ITR63によりオーバー
ドライブされよう。よって、ニップ68bにおけるアン
ダードライブは、ニップ68aにおけるオーバードライ
ブにより補償されるようになっている。これにより、ウ
ェブ67によるローラ62の正味のオーバードライブ又
はアンダードライブの大きさは、概して各ニップ68
a、68bにおいて別々に生じるオーバードライブ又は
アンダードライブの大きさよりも小さい。逆に、ITR
63の適合構造部が圧縮可能である実施形態では、同様
の補償がウェブ67の移動によりオーバードライブされ
るITR63から最終的に生じ、かつローラ62がIT
R63によりアンダードライブされる。
【0075】前段落の各実施形態に対して、本発明は、
ウェブ67(又は受容体61)によるローラ62の正味
のオーバードライブ又はアンダードライブを制御する
(かつ好ましくは除去する)ための速度修正力を提供し
ている。正味のオーバードライブ又はアンダードライブ
を適切な所定の大きさ(ゼロを含む)に制御してもよ
い。正味のオーバードライブがゼロに等しく作られる場
合には、ニップ68aから遠い箇所での表面62aの部
分の速度がウェブ67の速度に等しい。速度修正デバイ
ス(SMD)が速度修正力を加えるために使用され、該
力は画像形成ローラ62又はITR63に適切であるよ
うに加えられてもよい。論理制御ユニット(LCU)
は、光導電体ローラ62上に画像を形成するために使用
される各要素の制御を提供し、さらに(例えば、ローラ
62の例えば外側表面62a上に配置された基準マーク
の移動を検知するための例えばセンサ(図示せず)を使
用するフィードバックループにより)同軸シャフト69
aの回転速度を調節することにより、ニップ68aから
遠い箇所でのローラ62の表面速度に対する制御を提供
し、前記センサはLCUに(よってSMDに)各信号を
送出する。基準マークが、好ましくは、同一に離間され
た平行な細ライン又は細バーの形態とされている。こら
らのライン又はバーが、好ましくは、ローラ62の回転
方向に対して垂直に形成されており、かつ好ましくは精
確に知られた所定の中心間距離を有している。前記基準
マークは、永久マーキングとしてローラ62の外側層上
に又は該外側層内に設けられてもよく、かつ例えば、画
像形成エリアの外側におけるローラの一端部近くに配置
されてもよい。あるいは、例えば、図13aの実施形態
200’’に対して以下で詳細に記載するように、シャ
フト69aと同軸に取り付けられたホイール上に基準マ
ークを形成してもよい。例えば、(適切な場合に)ブレ
ーキ、ブラシ、摩擦ホイール、又はトルクジェネレータ
を使用することにより、摩擦速度修正力を画像形成ロー
ラ62の表面62aに作用させるように、SMD(図示
せず)を使用することができ、あるいは他の適切な機構
を使用してもよい。SMDを使用してウェブ67による
ローラ62のオーバードライブ(又はアンダードライ
ブ)を所定レベルに減少又は除去するために、正又は負
の抵抗力をSMD(例えば、ブラシ、又は他の機構)に
より表面62aに作用させてもよく、あるいは、正又は
負のトルク又は抵抗力をトルクジェネレータ又は他の適
切な機構によりシャフト69aに作用させてもよい。結
果として、ローラ52から受容体51に転写されるトナ
ー画像は、所定レベルの大きさにより決定されていると
いった既に知られた歪みを有している。所定レベルは好
ましくはゼロであり、このような状況において、トナー
画像が受容体61に第2転写された後では、画像形成ロ
ーラ62に形成されるようなトナー画像は、ウェブ67
の進行方向と平行な方向には引っ張られない。あるい
は、SMDが速度修正力をITR63に作用させるよう
に同様に使用される。すなわち、ニップ68aから遠い
箇所での表面62aの速度をウェブ67の速度で割った
値に等しい所定の速度比を提供するために適切な抵抗力
を表面63aに作用させ、又は適切なトルク又は抵抗力
をシャフト69bに作用させる(好適な所定速度比は実
質的に1.000である)。
【0076】ニップ68bを介して左側に移動するウェ
ブ67は、マルチステーションカラー画像形成装置にお
けるステーション60と同様の1つ又は2つ以上の画像
形成ステーション(図示せず)を介して受容体シート6
1を担持することができる。前記画像形成ステーション
の他のステーションは、同様に、それぞれ加圧ニップ
(該加圧ニップ67を介してウェブがモータDMにより
駆動される)を形成する光導電体ローラと、中間転写ロ
ーラと、バックアップ転写ローラとを含み、さらに、L
CUからの各信号により各光導電体ローラの周速を制御
するためのSMDをそれぞれ備えている。第1色のトナ
ー画像はステーション60において受容体61に転写さ
れ、第2色は次のステーションで見当合わせされた状態
に転写される等々、これにより、受容体61上にフルカ
ラートナー画像が形成される。例えば、各色は、4色カ
ラー画像を形成するために、右から左に順に、ブラッ
ク、シアン、マゼンタ、イエローである。全ての画像形
成ステーションを通過した後に、受容体が、あらゆる公
知の機構によりウェブ67から離間され、かつ溶融ステ
ーション(図示せず)に移送される。マルチステーショ
ン装置では、ニップから遠い箇所での各光導電体の周速
が、好ましくは、全て同様になるように制御されている
(すなわち、全ての周速がウェブ67の速度と一致して
いる)。あるいは、全ての周速をウェブ67の速度とは
所定量だけ異なるようにしてもよい。選択的実施形態で
は、フルカラー画像を形成する各単色トナー画像が、等
しい歪み量を有しており、これにより、向上した見当合
わせがなされた画像を生成している。知られているよう
に、例えば、走査レーザビームを含む書込装置といった
ディジタルデバイスが、光導電体ローラ62の表面上に
静電潜像を形成するために使用される場合には、ウェブ
67によるローラ62の正味のオーバードライブ又はア
ンダードライブによって生じたトナー画像歪みを補償す
るように、書込装置をプログラムしてもよい。よって、
本発明により提供されるように、フルカラー画像を形成
する単色トナー画像のそれぞれが、等しい歪み量を有し
ているので、書込装置に対して提供される補償が各ステ
ーションに対して同様となっており、これは書き込み処
理を簡単化している。各SMDにより制御されたウェブ
67によるローラ62の正味のオーバードライブ又はア
ンダードライブがゼロである場合には、好適であるの
で、書込装置による補償は必要ない。これは、各SMD
を使用しない装置に対しては非常に改善している。ここ
で、最適化された見当合わせをするためには、各画像書
込装置により別々に補償すべき各ステーションにより生
成されたオーバードライブ誘起による歪み又はアンダー
ドライブ誘起による歪みの精確な量が必要であって、こ
れは比較的困難でありかつ費用がかかるものである。
【0077】あるいは、静電潜像を画像形成ローラ62
上に形成するためにディジタル書込装置又は他の公知の
デバイスを使用してもよい。この潜像は、例えば、ロー
ラ62の回転方向に対して好ましくは垂直に方向づけら
れた一組の等間隔の平行な各バー又は各ラインの形態で
ある。潜像は、調色ステーション(図示せず)により調
色画像を形成するために現像される。ローラ62の表面
上の調色された各バー又は各ラインが公知の度数で形成
されている。すなわち、単位時間当たりに書き込まれる
各バー又は各ラインの数は、例えば、f’’’に等し
く、かつ書込装置により形成されかつLCU内に蓄積さ
れる。調色画像が受容体61に転写された後に(ここ
で、受容体はオーバードライブ又はアンダードライブを
修正するために使用されるテストシートであってもよ
い)、(図示していないが、ニップ68bの背後に位置
決めされている)センサを使用して、センサを過ぎる受
容体上の調色された各バー又は各ラインの通過の周波数
(例えばf’’’’)が計測され、この周波数がLCU
に送られる。概して、ウェブ67によるローラ62の正
味のオーバードライブ又はアンダードライブの結果とし
て、f’’’とf’’’’は同様ではないであろう。速
度修正力が、各周波数f’’’、f’’’’が一致する
ように画像形成ローラ62(あるいは、ITR63)に
作用される。それ故、ニップ68aから遠い箇所でのロ
ーラ62の周速がベルト67により移送される受容体6
1の速度と同様となるであろうことは、明白である。上
述したように、個々のカラーステーションを複数有する
装置において、どの組も互いに重ならないように各組を
軸69bと平行な方向に配置して短い各バー又は各ライ
ンからなる同様の組を作るために、各ステーションを使
用してもよく、かつ同様の周波数調和手法が各ステーシ
ョンにて使用される。各ステーションにて別々に作用す
る適切な速度修正力により各光導電体ローラの対応する
周速に全てのステーションが調節された場合に、装置を
通過するテストシートに続いてすぐに作られるフルカラ
ー画像が良好に見当合わせされることは明らかである。
テストシートはいつでも都合の良いとき(たとえば、運
転と運転の合間)に利用されてもよい。これにより、摩
耗、経年変化、温度変化等々による各ローラ又は他の部
材の寸法における変化が、個々の書込装置に対する複雑
な調整を必要としない簡素な方法により補償されよう。
【0078】図7a,図7b,及び図7cは、本発明の
さらに別の転写実施形態を示しており、ここで、画像形
成装置は、ローラ形態の光導電性(PC)部材121及
び移送ウェブ115と転写バックアップローラ161と
により支持された受容体部材131の双方と加圧状態で
係合する適合中間転写ローラ(ITR)110を有する
画像転写アセンブリ100を備えている。PCローラ1
21は、ITR110に静電転写されるべきトナー画像
をPC上に形成するために、その周縁近くに配置された
各デバイス(図示せず)を備えている。3つの部材全て
(すなわち、各ローラ121,110,161)が、各
ニップ116a,116bから遠い各位置において同様
の周速を有して回転するように噛み合わされている。モ
ータDMによる駆動が、この例では、移送ウェブ115
が共に引っ張られる複数のローラのうちの1つであるロ
ーラ105に作用している。これにより、摩擦による駆
動が各ローラ110,161に伝達される。ローラ11
0は順にローラ121を摩擦駆動する。ウェブをバック
アップローラ161の周速で移動させるためにさらに噛
み合わされたウェブトラッキングシステムによって、ウ
ェブが無端経路を移送される。ITR110は、圧縮可
能であってもよくかつ例えば弾性フォームを含んでもよ
い。好ましくは、ITR110は、図4aのITR11
0に対して記載した特徴点の全てを有している(すなわ
ち、あらゆる実際目的にとって圧縮可能でないコンプラ
イアントエラストマーを有する層12を備えている)。
ITRが適合できるので、コンプライアントエラストマ
ーローラ110によるローラ121のオーバードライブ
(又は、ITR110が圧縮可能である実施形態ではア
ンダードライブ)を本来生ずる傾向によって、中間転写
部材110の光導電体部材121との無滑りニップ係合
点において、連動する各ギヤ143a,144aに抵抗
が生じる。この抵抗は、各ギヤ143a,144aの第
1ギヤ比により決定され、よって、オーバードライブ
(又はアンダードライブ)を除去するか、又はこの第1
ギヤ比及び第1係合ニップ116aにおける無滑り摩擦
駆動と一致する所定量に維持してもよい。同様に、受容
体131によりコンプライアントエラストマーITR1
10のアンダードライブ(ITR110が圧縮可能であ
るならば、オーバードライブ)が生じる傾向により、I
TR110と受容体部材131との無滑りニップ係合点
において、連動する各ギヤ143a,174aに抵抗が
生じる。この抵抗は、各ギヤ143a,174aの第2
ギヤ比により決定され、よって、アンダードライブ(又
は、オーバードライブ)を除去するか、又はこの第2ギ
ヤ比及びこの第2係合ニップ116bにおける無滑り摩
擦駆動と一致する所定量に維持してもよい。あるいは、
時間変化に応じてニップにおける歪みの変化が生じる
(すなわち、各ニップ116a,116bの双方で無滑
り摩擦駆動の状態を維持する)際に、差動オーバードラ
イブの影響を最小化するために、第1ギヤ比及び第2ギ
ヤ比のそれぞれが、好ましくは近いように設定される
が、精確には等しくない。それらのギヤ比は、2つの接
触ローラの自然速度比によりそれぞれ生成される。すな
わち、冗長的噛み合わせがなく、同様の係合で計測可能
であるオーバードライブ又はアンダードライブに殆ど一
致するように設定される。
【0079】生じる各抵抗は、噛み合わせシステムにお
いて通常見られるバックラッシュを除去することにより
移動品質を向上させるように、噛み合わせシステムを付
勢する。平歯車が好ましく、かつ平歯車係合に対する許
容可能な範囲内で各軸の半径方向移動により係合が微小
調整されてもよい。各ローラ121,110,161
は、それぞれ各ベアリング130により支持されている
各シャフト109,119,129に回転するように取
り付けられている。各ローラ121,110,161
は、ローラ110の適合層が変形するように支持されて
いる。選択的実施形態として、モーター駆動部をローラ
161に取り付けてもよい。
【0080】図7d,図7eは、なおさらに別の転写実
施形態100’を示し、該転写実施形態は転写実施形態
100に対する選択的実施形態である。プライムエンテ
ィティ(’)は、図7a,図7b,図7cの対応するプ
ライム無しエンティティの各機能及び各材料特性と全て
の点で同様である各機能及び材料特性を有している。実
施形態100’は、冗長的噛み合わせ結合が画像形成ロ
ーラ121’とバックアップローラ161’との間に形
成されているが、中間転写ローラ(ITR)110’に
は噛み合わせ結合が形成されていない点において、実施
形態100と異なっている。よって、各ベアリング13
0’により支持された各同軸シャフト109’,11
9’,129’をそれぞれ有する各ローラ121’,1
10’,161’は、ウェブ115’による無滑り方式
で摩擦駆動され、冗長的噛み合わせ結合が、各シャフト
109’,129’にそれぞれ取り付けられたギヤ14
4a’,174a’間に形成されている。形状に対する
要求点は、これらのギヤに対して比較的大きな直径を有
することを注意されたい。各ギヤ144a’,174
a’のギヤ比を適切に選択することで、両ニップにおけ
る無滑り駆動と一致する値を有する。上記説明したよう
に、側方応力が各ITRにより形成された各ニップにお
いて各ITR内に生じ、かつこれらの側方応力が、冗長
的噛み合わせにより各ニップ216a’,216b’に
て誘起される各抵抗力に対向している。よって、各応力
が(例えば、各ニップ216a’,216b’を形成す
る適合ローラ210’において)生成され、前記各応力
が上記抵抗に対して精確に補償する。
【0081】ただ1組のギヤを有する実施形態100’
は、概して、実施形態100よりも簡素であり、かつ製
造するのにあまり費用がかからない。ただ1つの組のギ
ヤを有すること(無滑り摩擦駆動に対して有利である)
の他に可能な有利な結果は、摩擦にためにシステムで生
じる本質的な抵抗が、2組のギヤを有するシステムより
も概して低くなるべきであるということである。ウェブ
115’を駆動する際の引張り歪みは、より小さな固有
の抵抗の結果として有利に低減されよう。
【0082】図8a,図8bは、図7a,図7b,図7
cの実施形態に対して示しかつ記載したタイプの複数の
モジュールを有する好適なモジュール方式カラー電子写
真複写装置200を示している。各モジュールは、図7
a,図7b,図7cに対して記載したように独立して噛
み合わされている。
【0083】図8a,図8bに示しかつ符号200で示
した装置は、フルカラー電子写真印刷機又は装置であっ
て、平行に作動する複数の電子写真モジュールを含んで
いる。前記装置は、T. Tombs氏らによる特許(米国特許
第 6,075,965 号)に記載されている装置と幾分類似し
ている。各電子写真モジュール201,301,40
1,501は異なるカラー画像を生成し、かつ4色カラ
ー画像を形成するために同時に全て作動する。例えば、
各色を、左から右へと順に、ブラック、シアン、マゼン
タ、イエローとしてもよい。画像モジュール201に関
して、トナー画像を第1画像形成部材(PIFM)22
1上に形成するための種々のデバイスが示されており、
かつ同様の各デバイスも各PIFM321,421,5
21に付随するが図示していない。第1荷電器202
が、均一静電第1電荷をドラム又はローラ形態の光導電
体部材221に作用させる。LED、レーザ、又は画像
投影デバイスにもなりうる他の適切な画像形成源203
は、光導電体部材221の周囲表面上に静電潜像を形成
するように、画像毎に静電第1電荷を変調する。光導電
体部材上の潜像が、現像されたトナー粒子画像を形成す
るために、現像ステーション204によりドライ着色さ
れた絶縁トナー粒子により現像される。現像された画像
は、第1トナー画像転写ニップ216aにて中間転写部
材又はローラ(ITR)210に静電転写される。他の
各モジュールは、各PIFMと各ITRとの間にそれぞ
れ第1ニップ316a,416a,516aを有してい
る。PIFM221及びITR210にそれぞれ含まれ
る各層の材料特性及び寸法は、図4aの各ローラ21,
11にそれぞれ含まれる各層について記載した材料特性
及び寸法と全ての点で同様であり、かつ他の各モジュー
ルについても同様である。しかしながら、全て適切な材
料と寸法を使用してもよい。現像剤は、キャリヤとトナ
ー粒子が一つでありかつ同一であるいわゆる単一成分現
像剤である。しかしながら、好ましくは、現像剤が、少
なくとも2つの成分;すなわち、ノンマーキング磁性キ
ャリヤ粒子とマーキング非磁性絶縁トナー粒子を有して
いる。さらに、現像剤は、トナー転写電荷安定性と現像
剤流れ特性を高めるために、例えば、サブミクロンのシ
リカ粒子といったいわゆる「第3成分」粒子付加物も有
することができる。高品質画像のために、Coulter Mult
isizer といった商業的入手可能な器具により計測可能
であるような2マイクロメータと9マイクロメータの間
の平均体積加重平均径を有するトナーといった比較的小
サイズの粒径を有するトナーが好ましい。通常、各トナ
ー粒子は、現像ステーションにて摩擦電気により帯電さ
れ、かつ静電潜像を現像するために、静電引力によりP
IFMに転写される。電力供給装置(213)は、IT
Rに転写するために反対に帯電したトナー画像のトナー
粒子を誘引するように、適切な極性のDC電圧バイアス
をITR210に付与する。転写後、回転する光導電体
部材221の表面が洗浄ステーション205に移動す
る。ここで、残存未転写トナーと他の屑が表面から洗浄
され、かつ表面がこのモジュールに対応した特定カラー
トナーで現像される次の画像を形成するために再利用さ
れるように整えられる。洗浄ブラシ206又は他の洗浄
デバイスを図示するようにITR210に形成してもよ
い。この実施形態では、各ITR210,310,41
0,510とモジュール毎の各転写バックアップローラ
261,361,461,561とにより形成された4
つの第2トナー画像転写ニップ216b,316b,4
16b,516bを介して、無端ベルトの形態の単一転
写ウェブ215が、各受容体部材又は各シート213
A,231B,231C,231Dのそれぞれを連続的
に移送する。ここで各受容体部材が、その一側に形成さ
れるべき見当合わせされかつ重ね合わされた4つのカラ
ー画像まで受容するように、各色分解画像が順に受容体
部材に転写される。
【0084】絶縁性無端ベルト又はウェブ(IEW)2
15が、好ましくは、105Ω・cmよりも大きな全体
電気抵抗を有する材料から形成されている。受容体部材
を下方静電保持しない場合には、ウェブ215が108
Ω・cmと1011Ω・cmの間の全電気抵抗率を有する
ことがより好ましい;受容体部材を下方静電保持する場
合には、ウェブが1×1012Ω・cmより大きな全抵抗
率を有することがより好ましい。ベルトが多層製品であ
る場合には、この全抵抗率が少なくとも1つの層の抵抗
率である。ウェブ材料は、(ポリビニリデンフッ化物;
polyvinylidenefluorideといった)フッ化コポリマー
(fluorinated copolymer)、ポリカーボネート(polyc
arbonate)、ポリウレタン(polyurethane)、ポリエチ
レン(polyethylene)、テレフタレート(terephthalat
e)、(Kapton(登録商標)といった)ポリイミド(polyi
mide)、ポリエチレンナフトーテ(polyethylene napth
oate)、シリコーンゴムといった多様な可撓性材料のう
ちの何れかであってよい。使用する材料が如何なるもの
であれ、このようなウェブ材料は、ウェブに対して好適
な抵抗率を付与するために、帯電防止粒子(例えば、金
属塩)又は低導電性粒子(例えば、カーボン)といった
添加剤を含んでもよい。高抵抗率を有する各材料(すな
わち、約1011Ω・cmよりも大きい材料)を使用する
場合には、一旦受容体部材が取り去られるとウェブ上に
残留している残留電荷を全て除電するために、追加のコ
ロナ帯電器(複数のコロナ帯電器)を必要としてもよ
い。ベルトは、マーキング粒子画像転写を促進するため
に電気的にバイアスされた抵抗層の下方に追加の導電体
層を有してもよいが;導電体層を持たない装置を有する
ことが好ましく、その代わりに、1つ又は2つ以上の支
持ローラを介して又はコロナ荷電器により転写バイアス
を付与することがより好ましい。無端ベルトは、比較的
薄く(20マイクロメートル〜1000マイクロメート
ル、好ましくは50マイクロメートル〜200マイクロ
メートル)、かつ可撓性を有している。
【0085】種々のカラー画像を見当合わせすること
は、脱線する傾向を防止するような手法で、各モジュー
ルを介して受容体部材を移送することと、所与のモジュ
ール内のITRから転写されるトナー画像が特定の時間
で作成されねばならないこととを必要とする。第1の目
的は、ウェブ静電移送により達成されてもよい。これに
より、受容体が、誘電体又は誘電体である層を有する移
送ウェブ(IEW)215に保持される。受容体部材を
ウェブ上に静電付着させるために、(ローラ、ブラシ、
又はパッド荷電器、又はコロナ荷電器といった)荷電器
268を使用してもよい。種々のステーションにより各
カラー画像が見当合わせされた状態で受容体部材に付与
される第2の目的は、受容体部材又は移送ベルト上にプ
リントされた印(各センサがこの印を検知しかつ種々の
要素の制御を行うために使用される各信号を供給する)
に従って、受容体部材をニップ内に進入させるタイミン
グを制御することによるといった種々の周知の機構によ
り形成されてもよい。あるいは、印を使用することな
く、速度及び/又は各要素の位置を制御するためのロバ
ストシステムを使用して制御を行ってもよい。よって、
プログラムされたコンピュータを使用して、論理制御ユ
ニット(LCU)を有する適切な制御を行うことが可能
であり、かつ各センサは従来周知であるエンコーダと同
様に作動するエンコーダを含んでいる。
【0086】さらに、各静電潜像を形成する放出のタイ
ミングを調節することにより(例えば、第1モジュール
内の受容体上に配置された基準マークを使用することに
より、又は、既知の速度で装置を介して移送されるの
で、既知の時間に受容体の端部の位置を検知することに
より)、上記目的を達成しようもよい。静電ウェブ移送
を使用することに代わる手段として、負圧移送、及び各
摩擦ローラ及び/又は各把持器を含む種々の他の方法を
使用して、1組のモジュールを介して受容体を移送させ
ることが達成可能である。
【0087】図8a,図8bの実施形態200におい
て、各モジュール201,301,401,501は、
図示するように、1つの移送ウェブが全てのモジュール
とともに作動し、かつ受容体部材がモジュールからモジ
ュールへとIEWにより移送される点を除いて、図7a
〜図7cに示した各モジュールと同様である。4つの受
容体部材又はシート231A,231B,231C,2
31Dが、異なる各モジュールから画像を受容するよう
に示されている。上記注意したように、各受容体部材が
各モジュールから単色画像を受容すること、及び4色ま
での画像を各受容体部材により受容可能であることは理
解されよう。各カラー画像は色分解画像であってもよ
い。移送ベルト(IEW215)による受容体部材の移
動は、移送ベルトとともに構成された各モジュールの二
次トナー画像転写ニップ(216b,316b,416
b,516b)にて受容体部材に転写される各カラー画
像が、受容体部材に形成されたフルカラー画像が受容体
部材上にて見当合わせされかつ重ね合わされた関係で各
色を有するように、直前のカラー転写と見当合わせされ
る移動であるといったものである。各受容体部材が、全
ての実施形態に対する場合であるように溶融ステーショ
ン250に移送され、各ドライトナー画像が加熱及び加
圧を使用して受容体部材に溶かされる。受容体部材23
1E(該受容体部材上に1つ又は2つ以上のトナー画像
が形成される)といった受容体部材のIEWへの静電引
力に打ち勝つために、付着解除荷電器(detack charge
r)218又はスクレーパを使用してもよい。移送ベル
トの両面の電荷を中性化する反対極性のコロナ荷電器2
16,217により両面を帯電することにより移送ベル
トが回復する。
【0088】図8a,図8bの実施形態では、受容体部
材が、2つ以上の画像転写ニップにおいて時々係合され
てもよく、好ましくはフューザニップと画像転写ニップ
では同時に係合されない。種々の異なる各カラー画像を
転写する際に連続して受容する受容体部材の経路は、概
して直線である。これにより、異なる厚さの受容体部材
の使用が容易になっている。転写ベルトをその裏側で係
合するために各転写ニップに進入する前の位置と各転写
ニップから抜け出た後の位置に、各支持構造部が形成さ
れ、かつ各支持構造部がニップの両側にて1mmよりも
大きな移送ベルトの巻き付き(wrap)があるように各I
TMに対する移送ベルトの巻き付きを提供するために、
移送ベルトの直線経路を変更している。この巻き付きに
より、プレニップ及びポストニップのイオン化を低減す
ることが可能である。ニップは、加圧ローラがウェブの
裏側に接触する箇所であるか、又は受容体シートへ画像
転写するための電場が実質的に作用するが、好ましくは
ITM付近の移送ベルトの全体巻き付き量よりも依然と
して小さい領域で、どのローラも使用されない箇所であ
る。さらに、ITMについての移送ベルトの巻き付きに
より、ITMの曲率に従うが、ITMとの係合から分離
して筒状ITMの表面に対し実質的に接線方向の直線に
沿って移動するように受容体部材の先端部の経路を提供
している。各転写バックアップローラ261,361,
461,561の移送ベルトの裏側に対する加圧によ
り、コンプライアントITMの表面を転写中の受容体部
材の外形に適合させる。好ましくは、移送ベルトに対す
る各バックアップローラの圧力は、7ポンド/平方イン
チであり、かつ各バックアップローラが上記ITMのコ
ンプライアント層と同様の範囲内にある硬さの層を有す
ることが好ましい。各ニップにおける電場は、ITMと
バックアップローラとに形成された電位により形成され
ている。電位の通常の例は、光導電体部材における導電
性細片又は層を接地し、ITMにおいて約600ボルト
の電気的バイアスをかけ、かつバックアップローラにお
いて約900ボルトの電気的バイアスをかけている。極
性は帯電したトナー粒子の静電転写を促進するために適
合するようにされ、かつ異なる各モジュールで種々の電
位を異なるようにしてもよい。バックアップローラの代
わりに、転写のための電場を受容体部材に作用させるた
めに、コロナ荷電器又は導電性ブラシ又はパッドといっ
た他の手段を具備してもよい。
【0089】各モジュールに対する駆動は、好ましく
は、駆動ローラ229に結合されたモータDMにより供
給されている。前記駆動ローラは、IEWが随伴する複
数(2つ又は3つ以上)のローラのうちの1つである。
ローラ229を駆動することにより、ベルト215を好
適に摩擦駆動し、かつベルトが各バックアップローラ2
61,361,461,561、さらに、各ITR21
0,310,410,510を摩擦駆動する。各ITR
は、各光導電体ドラム221,321,421,521
を矢印で示した方向に順に摩擦駆動する。図8bに示す
ように、共通のシャフト214又はITRの各シャフト
219,319,419,519に対するギヤ結合、さ
らに、モジュール201のギヤ243a、モジュール3
01のギヤ343a、モジュール401のギヤ443
a、モジュール501のギヤ543aといったITRの
シャフトに取り付けられた各ギヤを有することが好まし
い。シャフト214と各シャフト219,319,41
9,519との噛み合わせ又は駆動結合を行うために、
1組の各傘歯車239,339,439,539、又は
他の適切な噛み合わせ装置又は機械的駆動結合部を使用
してもよい。各ITR210,310,410,510
が、最終カラー画像を形成する種々の色分解を適切に見
当合わせする目的のために画像担持面が同期して作動す
るように、各光導電体部材221,321,421,5
21に対する各無滑り係合によって摩擦駆動を提供す
る。
【0090】あるいは、各シャフト219,319,4
19,519の代わりに各光導電体部材221,32
1,421,521間の噛み合わせ又は駆動結合を提供
するように、シャフト214に代えてシャフト214と
同様の共通のシャフトを同様に使用してもよい(この選
択的実施形態は図示していない)。各光導電体要素22
1,321,421,521上の各潜像を現像した調色
画像を同様の精確さで各ITM210,310,41
0,510に転写可能であるように、オーバードライブ
の制御が各カラーモジュールにおいて実質的共通に達成
される。受容体が各ニップ261b,316b,416
b,516bを介して各ITMの下方をうまく通過する
ように、調色画像は各バックアップローラ261,36
1,461,561により支持された移送ウェブ215
に静電付着した各受容体に連続的に転写される。電源2
13は、各バイアス電位を各ITM210,310,4
10,510に提供し、さらに、各ITM上の各トナー
を各ニップにおける受容体シートに静電的に誘引するた
めに、各バックアップローラ261,361,461,
561をそれぞれ適切な極性のDC電圧で電気的にバイ
アスしている。
【0091】本実施形態におけるオーバードライブ(又
はアンダードライブ)の実質的な減少又は除去は、上記
種々の機構により達成されてもよい。好ましくは、無滑
り摩擦駆動に加えて、冗長的噛み合わせ結合が使用され
る。よって、コンプライアントITR210は、ベルト
215により摩擦駆動され、かつ無滑りニップ係合部2
16aにてPCドラム又はローラ221を摩擦駆動す
る。冗長的噛み合わせ結合が、さらにギヤ243aによ
り形成され、前記ギヤ243aはITR210が取り付
けられるようにシャフト219に取付けられ、かつギヤ
243aはギヤ244aと係合し、ギヤ244aはシャ
フト上で回転が固定され、さらにそのシャフト上でPC
ドラム221も回転が固定されている。各ギヤ243
a,244aのピッチ円直径は、各ローラ210,22
1の各直径よりも大きくないことがことが好ましい。P
Cドラム221とITR210との間の冗長的噛み合わ
せ結合は、ニップ216aにおけるエラストマーコンプ
ライアントITR210と比較的より剛性を有するPC
ドラム221との加圧係合に関するオーバードライブを
意外に相殺する抵抗力を提供する。各ITR210,3
10,410,510は、図4aのコンプライアントI
TRローラ11に対して記載した特性を有している。冗
長的噛み合わせ結合は、ITR210とバックアップロ
ーラ261との間にも形成されている。ITR210と
バックアップローラ261とは何れもベルト215によ
る無滑り駆動によって駆動されるが、バックアップロー
ラ261とともに回転するように取り付けられたギヤ2
74aとITR210とともに回動するように取り付け
られたギヤ243aとを係合させることにより、ITR
とバックアップローラの各シャフト間に噛み合わせ結合
がある。ギヤ274aのピッチ円直径が、バックアップ
ローラ261の外径よりも大きくないことが好ましい。
よって、この冗長的噛み合わせ結合により、コンプライ
アントITR210と比較的より剛性を有するバックア
ップローラ261とのニップ関係により生じるオーバー
ドライブを効果的に相殺する抵抗力が提供されている。
受容体シートがニップ内にある場合に、(比較的より剛
性を有する)受容体シートとITMとの間に無滑り摩擦
係合もある(ITMにより受容体シートがニップ係合状
態にある)。受容体シートを2つのITMと同時にニッ
プ係合させてもよい。
【0092】他の各モジュール301,401,501
に対して、同様の冗長的噛み合わせ結合が、ギヤの組合
せ344a,343a,374aと;ギヤの組合せ44
4a,443a,474aと;ギヤの組合せ544a,
543a,574aとによりそれぞれ形成されている。
シャフト214を具備することは、任意であるが、見当
合わせを向上させるために全ての部材を互いに有利にロ
ックする。もし必要であるならば、追加のトルクが各I
TRを駆動するために必要であるとセンサが検知した場
合に、シャフト214を駆動するテンデンシモータ(te
ndency motor)TMによりテンデンシ駆動を提供しても
よい。
【0093】図8a,図8bの装置は、受容体上の異な
る各色分解画像の見当誤差を非常に低減することにより
カラー電子写真における画像品質を向上させている。こ
れは、フルカラー画像を形成するために組み合わされる
個々の各トナー画像が、ベルト215の移動方向と平行
に計測される長さと実質的に同一の長さを有するように
する各モジュールにおいて提供される噛み合わせ結合に
より達成される。概して、個々のローラの角速度は、冗
長性を有する噛み合わせにより高精度に決定されるが、
これらの画像長さの精度は、互いに噛み合う各ローラの
製造の精度(特に、外径についての予め指定された値か
らの偏差)に依存する。よって、例えば、各ローラ22
1,210,261の製造された直径が目標とする値か
ら若干異なっている場合には、各ニップにおけるオーバ
ードライブ又はアンダードライブの予め指定された量か
らの偏差が生じ、これにより、モジュール201におい
て(及び他のモジュールに対しても同様に)受容体23
1A上に形成されるトナー画像の長さにずれが生じるこ
とになる。これらのずれに内在する偶然性のために、全
てのモジュールから生じる各トナー画像の見当合わせの
品質が予想できない様式で若干低下するかもしれないこ
とが、明らかであろう。他方、本発明による冗長性を有
する噛み合わせが形成されない場合には、抵抗における
各モジュール同士のばらつきにより、及び各ローラ又は
他の部材の製造公差(又は取付公差)により生じる各寸
法のばらつきにより各モジュールで生じる望ましくない
オーバードライブ又はアンダードライブの量が非常に増
大し、よって、非常に著しく見当誤差を生じる。本発明
における冗長的噛み合わせを使用することにより、この
問題が格段に低減し、かつ見当合わせが非常に向上す
る。
【0094】異なる各オーバードライブの影響を最小化
するために、各ギヤ比(例えば、ローラ221とローラ
210とを連結するギヤ244aとギヤ243aのギヤ
比、ローラ210とローラ261とを連結するギヤ24
3aとギヤ274aのギヤ比)が、接触している各ロー
ラの各対の自然速度比により得られる比に近いように設
定される(すなわち、冗長的噛み合わせがない状態で同
様に噛み合わせた場合に計測可能であるオーバードライ
ブ又はアンダードライブとほとんど一致するように設定
される)。ギヤ・チャタリングを防ぐために、自然速度
比に精確には一致させないことが重要である。機械的に
予め決定されたギヤ比が、ニップ216aから遠い地点
でのローラ221の周速をIEW215の速度で除した
実際の速度比を決定する。各ニップにおける自然速度比
がほとんど一致する場合には、実際の比は、IEW21
5に関するローラ221のオーバードライブ又はアンダ
ードライブの程度に概して一致するであろう。各モジュ
ールのそれぞれにおける共通の冗長的噛み合わせの結果
として、このオーバードライブ又はアンダードライブの
程度は、実質的に同様になるであろう。各モジュール内
の各書込み装置(例えば、書込み装置203)により、
このオーバードライブ又はアンダードライブを精確に補
償することが可能である。各書込み装置は、光導電体ロ
ーラ221上に形成される潜像を適切に引き延ばし又は
圧縮するようにプログラム可能である。これにより、対
応するトナー画像は、受容体(例えば、受容体231)
に転写された後に、精確な長さを有する。他の各モジュ
ールにおいて形成された各潜像を実質的に同様に圧縮又
は引き延ばすことにより、同様の精確な長さが同様に提
供される。
【0095】好ましくは、ギヤ比がオーバードライブ又
はアンダードライブが実質的に生じないことに一致した
各速度比を提供するように選択された場合に、転写ニッ
プにおけるオーバードライブのために周速の不一致によ
り通常引き起こされる滑りによって生じる可能性がある
トナースミアを最小化することにより、本願発明はカラ
ー電子写真における画像品質をさらに向上させる。
【0096】図8cは、図8aにおける符号200で示
した本発明の装置の選択的な好適な実施形態として、フ
ルカラー電子写真印刷機又は装置200’を示してい
る。図8cにおいてプライム(’)がついた各構造又は
各部材は、図8aにおいて対応するプライムのない各構
造又は各部材と全ての点で同様である。図8cの実施形
態200’において、各モジュール201’301’,
401’,501’は、図示するように、1つの移送ウ
ェブが全てのモジュールと作動する点、及び受容体部材
がIEW215’によりモジュールからモジュールへと
移送される点を除いて、図7d及び図7eにおいて示し
た構造と同様の構造である。冗長的噛み合わせ結合が、
各光導電体ローラとウェブ215’の背後に配置された
各バックアップ転写ローラとの間で、各中間転写ローラ
に対する噛み合わせ結合がないように形成されている点
において、実施形態200’は実施形態200とは異な
っている。よって、ITR210’は、冗長性を有する
各ギヤにより、バックアップローラ261’と結合せ
ず、さらに光導電体ローラ221’とも結合していな
い。さらに、他の各バックアップローラ361’,46
1’,561’と、それぞれ対応する各光導電体ローラ
321’,421’,521’とについても同様に冗長
性を有する各ギヤにより結合していない。各バックアッ
プローラは、IEW215’の下側と無滑り加圧接触す
ることにより摩擦駆動される。各適合ITR210’,
310’,410’,510’は、IEW215’と摩
擦無滑り接触することにより、又は各受容体231
A’,231B’,231C’,231D’とそれぞれ
無滑り接触することにより回転する。図8cにおいて示
したように、各ギヤ344a’,544a’は、各ギヤ
の直径が大きいので、各ギヤ244a’,444a’に
対してずれているように示されている。しかしながら、
異なる幾何配置(図示しない)では、ずれ配置された各
ギヤを有することは必要でなくてもよい。この実施形態
では、図8bに示した様式と同様の様式、又は上述した
ように交互に配する様式で、共通のシャフト214’と
全ての光導電体ローラ221’,321’,421’,
521’の各シャフトに対応する傘歯車結合とを使用す
ることは任意である。共通のシャフトは、各バックアッ
プローラ261’,361’,461’,561’を結
合するように使用してもよい。抵抗力又はトルクを共通
のシャフト214’に作用させ、かつこの抵抗力又はト
ルクが第1ニップ及び第2ニップ216a’,216
b’、316a’,316b’、416a’,416
b’、516a’,516b’の全てに同時に作用する
ことが、明らかとなろう。上述したように、各側方力が
各ITRにより形成された各ニップにおける各ITRに
生じる。これらの各側方力は、各モジュールに付与され
る抵抗力と対向する向きに働く。よって、(例えば、各
ニップ216a’,216b’を形成する適合ローラ2
10’において)各応力が生じる。前記各応力は、作用
した抵抗又はトルクを精確に補償しかつ各モジュール内
で同様に補償する。実施形態200’では、実施形態2
00におけるように2つの噛み合わせ結合を使用する代
わりに、1モジュールあたり1つの噛み合わせ結合を使
用することにより、ローラ229’を駆動するモータD
M’によりIEW215’に作用する駆動に対して、各
モジュールにより生成される摩擦抵抗抗力(frictional
drag resistance)を有利に減少できる。これにより、
図8cのIEW215’での引張り歪みが、有益なこと
に、図8aのIEW215における引張り歪みよりも低
くなる。1モジュールあたり2つではなく1つの噛み合
わせ結合を使用することは、より簡素化されかつ経費が
より低くなる。
【0097】速度比は、エラストマーニップにおけるオ
ーバードライブの程度を特徴付けている。速度比1.0
00は、オーバードライブが生じていないことを表して
いる。図11は、変形不可能平坦面と一定の係合をして
回転する複合エラストマーローラの有限要素モデル化コ
ンピュータシミュレーションを使用して計算された各種
速度比を示している。1.000より大きな速度比はオ
ーバードライブを表し、1.000より小さな速度比は
アンダードライブを表している。正の抵抗が増大すると
ともに速度比が直線減少することに気付く。およそ3.
5 lb/inchの正の抵抗において、図11で理論
的に探索されるローラは、オーバードライブゼロと速度
比1.000を示すであろう。この図は、さらに、特定
の正の抵抗力又は負の抵抗力を作用させることにより、
広範囲に渡る値の速度比を同様のエラストマーニップに
て生成させることが可能であることを表している。制御
された抵抗力を作用させることはエラストマーニップの
オーバードライブを制御するために効果的な方法であ
り、かつ好適な場合には、外部抵抗力を作用させること
により、オーバードライブ(又は、アンダードライブ)
をゼロに又は無視しうる値に効果的に減少させることが
可能であることは、明らかである。
【0098】図12は、ローラシャフトにかかる80 i
n-oz のトルクと同等の一定の抵抗力に対する係合の関
数として、電子写真エンジンでの使用に適したITRロ
ーラについてのコンピュータシミュレーションされたロ
ール挙動を示している。この抵抗の代表値は、実際的な
関心の配置に対して速度比1.000を得ることができ
ることを示すように選択された。このシミュレーション
は、図5c、図5dに示した配置に等しい配置を使用し
て行われた(ただし、摩擦のない支持部上で剛性プレー
トを駆動する場合を想定している)。
【0099】本発明は、適合ローラ(特に、本発明を容
易に実施可能であるように、従来のエラストマーITM
ローラ)を使用する転写システムにおいて、いくつかの
有利点を有している。本発明の装置は、著しい滑りがな
いとの条件で、各ローラの特性(各ローラの詳細な寸法
又は各摩擦係数)に強くは依存していない。冗長的噛み
合わせを使用する機械的フィードバックモードにおい
て、異なるオーバードライブ応答を有する各ローラに対
して、信頼性を有して作動する。さらに、冗長的噛み合
わせ結合は、種々の係合に対して有利なことに敏感では
ない。
【0100】記載した冗長的結合の実施形態は自己補償
をする。これにより、環境における変化、経年変化、温
度変化、又は摩損における変化により引き起こされる適
合ローラの弾性特性又は寸法における変化が、有利なこ
とに冗長的噛み合わせを使用しない場合よりも見当合わ
せに対して非常に影響が少ない。
【0101】本発明は、さらに、エレクトログラフプロ
セスに応用可能であり、かつ画像を他の部材に見当を合
わせて転写するための各ローラを使用する他の画像転写
システムに応用可能である。本発明は、さらに、例え
ば、図9及び図10に示した装置といった他の電子写真
複写装置で使用するために非常に適している。図9の符
号300により示される転写実施形態では、複数のカラ
ー電子写真モジュールM1,M2,M3,M4が形成さ
れているが、大きく回転する受容体転写ローラ349の
側方に位置決めされている。各受容体部材が、それぞれ
ローラ349の回転により、あるカラーモジュールから
別のカラーモジュールへと連続的に移動するにつれて各
カラー画像が各受容体部材に転写されるように、ローラ
349は、1つ又は2つ以上、好ましくは図示するよう
に、ローラ周縁上に各シートR1,R2,R3,R4,
R5の形態で少なくとも4つの受容体部材を担持又は支
持するのに充分なサイズである。各受容体部材は、周知
である論理制御ユニット(LCU)からの適切な各タイ
ミング信号に応答して、給紙装置(図示せず)からドラ
ム又はローラ349へ連続的に移動する。ローラ349
上に供給された後に、静電引力又は把持部材(又は複数
の把持部材)により受容体部材R1をローラ上に保持し
てもよい。次いで、受容体部材(例えば、R1)が回転
してモジュールM1を通過する。モジュールM1では、
中間転写部材又はローラITM1上に形成されたトナー
画像が、ITM1(329)とローラ349との間の第
2転写ニップ320にてR1に転写される。この実施形
態における各ITMは、前述した各実施形態(例えば、
実施形態10のローラ11)に対して記載したような適
合層により形成されている。そこで、オーバードライブ
(又は、アンダードライブ)の問題が以下で記載するよ
うに修正される。トナー画像(例えばブラックカラー)
が、従来の実施例で記載した手法で、第1画像形成部材
PIFM339(例えば、光導電体PC1)上に最初に
形成され、かつPC1とITM1との間の第1転写ニッ
プ309にて(好ましくは静電転写を使用して)ITM
1に転写される。PC1と他の各導電体ドラムは適合層
を有してもよい。モータDMからローラ349に駆動力
が供給される。他の各部材は、各ニップにおける摩擦駆
動を介してモータ駆動を受ける部材により摩擦駆動され
る。よって、ローラ349がモータ駆動を受ける場合に
は、各ITMが第2転写ニップにおいて加圧状態で摩擦
係合することにより滑ることなく駆動される。ローラ3
49と各ITMとの間での摩擦駆動に加えて、第1ニッ
プにおける無滑り係合において、各ITMとPC1とい
った各PIFMとの間に滑りのない摩擦駆動がある。第
1ニップと第2ニップは、各ITMが各ニップにて変形
するように加圧状態にある各部材を有している。さら
に、各ITMに供給される負又は正の速度修正力があ
る。
【0102】各ITMがおよそ0.45〜0.50の範
囲のポアソン比を有するコンプライアントエラストマー
層により形成されていると仮定すると、これにより、モ
ジュール毎に異なるオーバードライブの問題がもたらさ
れるが、各PIFMをその対応するITMに(好ましく
は上述したタイプの冗長的噛み合わせ結合RD1を有す
るPC1とITM1というように)機械的に連結するこ
とにより、上記問題を効果的に解消してもよい。同様の
冗長的噛み合わせ結合が、ニップ309に正の抵抗力を
供給するために、モジュールM2,M3,M4に対して
それぞれRD2,RD3,RD4により提供されてい
る。ITMに正の抵抗力又はトルクを作用させるために
ここで開示された他の手段を具備してもよい。各ITM
が圧縮可能部材である場合には、ここで示されるよう
に、(冗長的噛み合わせ結合又は上述した他の機構を使
用することにより)各PIFMとそれぞれ対応するIT
Mとの間に、負の抵抗力又はトルクが供給される。見当
合わせがなされた状態で各カラートナー画像を受容する
ために受容体部材が連続的に移動して各カラーモジュー
ルを通過するにつれて、複数のカラートナー画像を受容
体部材上に形成するように、光導電体ドラム(PC1〜
PC4)といった各PIFMから各ITMへ、そしてI
TMから受容体シートへ各カラートナー画像を転写する
ことを促すために適切な電気的バイアスを供給するよう
に、各ITM及びローラ349に対して電気的バイアス
が電源PSにより供給されている。受容体部材上に複数
のカラートナー画像を形成した後に、受容体部材(例え
ば、R5)が溶融ステーション(図示せず)へと移動さ
れる。溶融ステーションでは、ITM上に形成された複
数のカラートナー画像が受容体部材上に定着される。こ
こに記載したカラー画像は、カラー写真と同様のフルプ
ロセスカラー画像を形成するために、受容体部材上で適
切に見当合わせされた各カラーを有している。
【0103】他の各カラーモジュールM2,M3,M4
は、前記モジュールと同様であり、かつ例えば、それぞ
れシアン、マゼンタ、イエローのトナー画像を形成して
もよい。
【0104】さらに、速度修正力が、好ましくは、ロー
ラ349と各ITMとの間のニップに供給される。この
ような力が、好ましくは、冗長的噛み合わせ結合(冗長
的噛み合わせ結合の一つを概略的にRD’により示して
いる)を使用することにより提供される。ここで、ロー
ラ349と同軸でありかつローラ349とともに回転す
るために駆動されるギヤが、各ITM(すなわち、IT
M1〜ITM4)と同軸でありかつ各ITMとともに回
転するために取り付けられた対応する各ギヤと係合して
いる。ローラ349と同軸であるギヤは、ローラ349
の直径よりも若干大きな外径を有しており、かつピッチ
直径は、好ましくは、ローラ349の直径よりも大きく
はない。さらに、各ローラ329,339と同軸である
各ギヤが、好ましくは、各ローラ329,339の各直
径よりも大きくはないピッチ直径をそれぞれ有してお
り、さらに、他のモジュールに対しても同様である。
【0105】例えば、互いに無滑りニップ関係にありか
つ冗長的噛み合わせ結合により結合された各ローラから
なる各対に対して、無視しうるオーバードライブ又はア
ンダードライブを与えるために、種々のギヤ比を任意の
所定値に設定してもよい。
【0106】あるいは、上述したように、それぞれ異な
るオーバードライブの影響を最小化するために、接触し
ている各ローラの各対の自然速度比により生成される比
に近いように各ギヤ比が設定される(すなわち、冗長的
噛み合わせがない状態での同様の係合で計測可能である
オーバードライブ又はアンダードライブとほとんど一致
するように設定される)。ギヤチャタリングを防止する
ために、自然速度比に精確には一致させないことが好ま
しい。機械的に予め定められたギヤ比が、実際の速度比
(例えば、ニップ309から遠い箇所でのローラ339
の周速をローラ349の周速で除した比)を定める。各
ニップ309,320における自然速度比がほとんど一
致する場合に、概してローラ349に対するローラ33
9のオーバードライブ又はアンダードライブがある程度
生じるであろう。このオーバードライブ又はアンダード
ライブは、受容体(例えば、受容体がニップ320内に
移動した場合に、受容体R1)に転写された後に、対応
するトナー画像が精確な長さを有するように、光導電体
ローラ339上に形成される潜像を適切に引き延ばし又
は圧縮するようにプログラム可能であるディジタル画像
書込装置(図示せず)により精確に補償可能である。
【0107】図10において符号400で示した他の転
写実施形態では、4つのカラーモジュールM1’,M
2’,M3’,M4’が共通のITMローラ418の側
に位置決めされるように示されている。各カラーモジュ
ールは第1画像形成部材(PIFM)であって、PIF
Mは、他の実施形態に対して記載したように、各カラー
にそれぞれ対応するPIFMに第1画像を形成するため
に対応する各部材を有している。各カラーモジュール
は、好ましくは、光導電体ドラム428(PC1’)、
429(PC2’)、430(PC3’)、431(P
C4’)を有し、かつそれぞれカラートナー画像を上述
した各PIFMに対する手法と同様の手法で形成する。
好ましくは、ITM418に対するカラートナー画像転
写の指示は、PC1’:イエロー、PC2’:マゼン
タ、PC3’:シアン、及びPC4’:ブラックであ
る。加圧状態にありかつ電源PSによりITM418に
対して適切に電気的バイアスされたITMにより形成さ
れた各第1ニップにて、各光導電体ドラム上に形成され
る各トナー画像がそれぞれ静電的にITM418に転写
される。各カラー画像は、複数のカラー画像をITM上
に形成するように、ITMの外側表面と見当を合わせた
状態に転写される。駆動モータDMからの駆動は、好ま
しくは、適合層(好ましくは、コンプライアントエラス
トマー層)を有するITM418に提供される。各光導
電体ドラムPC1’〜PC4’は適合層を有してもよ
い。ITMは、ITMの各ニップエリアが歪むように加
圧状態で各光導電体ドラムPC1’〜PC4’と(無滑
り)摩擦係合している。好ましくは、RD1’〜RD
5’により示したようにそれぞれ冗長的噛み合わせ結合
を使用して、前述した実施形態に対して記載しているよ
うに、抵抗力を使用するオーバードライブ(又は、アン
ダードライブ)修正を提供してもよい。よって、あらゆ
る実際目的に対しては圧縮不可能であるエラストマー製
ITMに対しては、冗長的噛み合わせ結合を具備しても
よく、又はオーバードライブを除去するように他の(正
の)抵抗力又はトルクを各PCに対して作用させてもよ
い。同様に、圧縮可能ITMに対しては、アンダードラ
イブを修正するために、上述したように負の抵抗力又は
トルクを提供してもよい。受容体部材448が、ITM
上に見当合わせされて連続的に重ね合わせされる関係に
形成される4つのトナーカラー画像とのタイミングを合
わせた関係で、適切な給紙装置から供給され、かつバッ
クアップローラ438とのニップにて受容体部材に転写
される。電源PSは、複数又は多色画像の受容体部材へ
の転写を誘導するように、適切な電気的バイアスをバッ
クアップローラ438に供給する。次いで、受容体部材
は、4色カラー画像を受容体部材に定着させるための溶
融部材に供給される。ニップを介して受容体部材を移送
するために移送ベルト(図示せず)を使用してもよい。
ここで、ニップ内で、受容体部材がITMと移送ベルト
との間にある。
【0108】各実施形態において前述したように、IT
Mと受容体部材との間に加えて、受容体部材とバックア
ップローラ438との間には無滑り条件がある。適合I
TMの場合には、ここで示すように、抵抗力(例えば、
ITM上に形成される複合カラー画像を受容体部材又は
シート448に転写するために、加圧状態で第2ニップ
を形成する比較的剛性を有するバックアップローラ43
8とエラストマーITMとの間におけるオーバードライ
ブを修正するための正の抵抗力)を供給するために、バ
ックアップローラ438とITMとの間に、冗長的噛み
合わせ結合RD5’を形成してもよい。各第1転写ニッ
プ及び第2転写ニップにおいて、各PCとITMとの間
に、及びITMと受容体シートとの間に無滑り摩擦係合
がある。ITMは、各ニップ内で加圧状態にありかつ変
形する。ギヤがITM418とともに回転するように取
り付けられ、かつ各光導電体ドラムと回転するように取
り付けられた各ギヤと係合する場合には、ITMのギヤ
は、さらに、好ましくは、冗長的結合をそれぞれ提供す
るために、バックアップローラ438とともに回転する
ために取り付けられたギヤと係合する。例えば、冗長的
噛み合わせ結合により結合された各ローラの各組に対し
て無視しうるオーバードライブ又はアンダードライブを
提供するために、種々のギヤ比を任意の予め定められた
値に設定してもよい。上述したように、差動オーバード
ライブの影響を最小限にするために、接触する各ローラ
の各対の自然速度比により生成されるであろう比に近い
ように各ギヤ比が設定される(すなわち、冗長的噛み合
わせのない状態で同様に係合させた場合に計測可能であ
るオーバードライブ又はアンダードライブとほとんど一
致するように設定される)。ギヤチャタリングを防止す
るために、各自然速度比と精確には一致させないことが
重要である。機構的に予め定められた各ギヤ比により、
実際の速度比(例えば、ニップ408から遠い箇所での
ローラ428の周速をニップ458を通過する受容体4
48の速度で除した比)が決定される。自然速度比が種
々のニップにおいてほとんど一致する場合に、ローラ4
28(同様に、各ローラ429,430,431)に関
して受容体448のオーバードライブ又はアンダードラ
イブが、該してある程度生じるであろう。このオーバー
ドライブ又はアンダードライブは、受容体(例えば、受
容体448)に転写された後に、対応するトナー画像が
精確な長さを有するように、光導電体ローラ428上に
形成された潜像を適切に引き延ばし又は圧縮するように
プログラム可能であるディジタル画像書込装置(図示せ
ず)によりモジュールM1’内で精確に補償可能であ
り、かつ同様の潜像長さ調整がモジュールM2’,M
3’,M4’内で行われる。冗長的噛み合わせ結合RD
1’〜RD5’を使用する場合に、各ギヤのピッチ直径
が対応して係合するローラの外径よりも大きくないこと
が好ましい。冗長的噛み合わせ結合RD1’〜RD5’
を使用しない場合には、上述したように、速度修正力又
はトルクを各ローラ428,429,430,431,
438に作用させる。
【0109】上述した記載から解るように、本発明の冗
長的噛み合わせ結合は、全ニップの表面速度が同期して
いる完全な電子写真印刷エンジンを製造するために、互
いに同時操作ができるように取り付けられた複数の画像
分解印刷ステーションを特徴とする装置によく適してい
る。所望の速度で、ニップの剛性を有する半分側を駆動
することにより、剛性を有する反対側の速度に漸近する
ようにエラストマーがニップに係合するにつれて、エラ
ストマーの局所速度を引き起こすニップのエラストマー
である他の半分側に抵抗力又は加速力が生じる。画像を
損傷するオーバードライブ等が強力に減少する。
【0110】本明細書に記載した改良装置及び方法は、
中間部材(ITM)ローラに対して、バックアップロー
ラによりPCとITMと受容体ニップとを互いに噛み合
わせることが可能であるように、システム内の全ニップ
で作用する。PC/ITMニップが、ニップとその係合
に固有のオーバードライブを補償するように、ITM/
受容体ニップが各ニップにおいて局所抵抗力をなおさら
に提供する結合とは異なる係合を有することは可能であ
る。
【0111】本改良装置及び方法は、振れを少なくとも
部分的に補償し、ローラに対して要求される公差をあま
り厳密でないように製造している。ローラが振れを有し
ている場合には(さもなくば係合を変化させ、よって適
合ニップの局所オーバードライブ傾向を周期的に変化さ
せるであろう)、概してオーバードライブ又はアンダー
ドライブに対する駆動力における位相遅れがある。有限
要素モデル化により、ローラの歪みの大きな変化に対す
る定常状態適合応答が、約15度の回動で達成されるこ
とが提案されており、これは、振れの主要な影響に対す
るリアルタイム修正をすることを可能としている。温度
変化又は湿気吸収による膨張、又は摩損による萎縮とい
った寸法変化が、冗長的噛み合わせ結合を使用する装置
における各抵抗力の定常状態変化として完全に補償され
る。
【0112】冗長的噛み合わせ結合を有する改良装置及
び方法により、他の環境下で係合特性(よって、オーバ
ードライブと接触圧力)が変化する寸法変化及び特性変
化によってローラ摩損が補償される。ローラ上のエラス
トマー層のコーティング及び厚さの均質性におけるラン
ダムなバラツキ及びトナーの付着高さにおけるバラツキ
に対する自動修正が提供されている。
【0113】チャタリングを除去することにより全体運
動品質を向上させるために、各抵抗力が冗長的噛み合わ
せ結合システムを付勢する駆動列に対して作用してい
る。この概念は、詳細には摩擦係数には依存せず、滑り
を抑制するだけである。
【0114】滑りが生じるか否かを決定するために、以
下の方法を使用してもよい。
【0115】ニップ関係にある2つのローラを有するエ
レクトロスタットエンジンを有していると仮定すると、
少なくとも1つのローラは適合ブランケット又はコンプ
ライアントブランケット(例えば、エラストマーブラン
ケット)を有している。さらに、これらのローラが、一
方を駆動ローラとして機能させかつ他方を被駆動ローラ
として機能させることができるといった状態に構成され
ていると仮定する。ただし、各ローラは直接触状態にあ
る必要はないことを注意する。例えば、2つのローラ間
にウェブを有することが可能である。
【0116】装置の通常作動中に、各ローラが無滑り状
態にあるか否かを決定するために、まず通常作動中に被
駆動ローラを駆動するトルクを計測することが必要であ
る。この計測は、概して知られているように、標準的な
方法論を使用して行うことが可能である。例えば、トル
クゲージ又は力を計測する他のデバイスを使用して、ト
ルクを計測することが可能である。あるいは、被駆動ロ
ーラ又はエンジンを止めるために、作用させる必要があ
るトルクを計測することが可能である。
【0117】一旦作動トルクが決定されると、各ギヤ、
各ベルト等といった被駆動ローラ及び駆動ローラとの間
の機械的連結部を離間させるべきである。これにより、
被駆動ローラが駆動ローラにより直接駆動される。つい
で、ローラを把持し、シャフトを固定することにより、
又はあらゆる他の適切な手段により、駆動ローラを固定
位置にロックすべきである。被駆動ローラの変位を検出
可能とするために、駆動ローラ上に形成された対応する
マークといった基準に対応させる手法で、被駆動ローラ
が「マーク」される。これは、種々の方法で行うことが
可能である。おそらく最も単純な方法は、各ローラの側
方にマークを形成することである。あるいは、種々の位
置センサを使用することが可能である(図14参照)。
詳細な検知技術は重要ではない。次いで、トルクを被駆
動ローラに作用させる。このトルクは重要ではないが、
このトルクが、前述した駆動トルクとその駆動トルクの
110%の値との間の値であることが好ましい。通常作
動中に生じる滑りは、下方トルク条件では生じない。あ
るいは、実際の通常作動中では生じないより高いトルク
で滑りが生じるリスクがある。(高トルク負荷で滑りが
生じないならば、通常作動中に滑りが生じないと仮定す
ることができることを注意する。)
【0118】少なくとも1つのローラにおける適合ブラ
ケットの弾性特性のために、付与されるトルクを作用さ
せることにより、コンプライアントブランケットを有す
るローラ(例えば、被駆動ローラ)の表面の回転変位を
いくらか生じさせる。ブランケットが線形弾性挙動(こ
のテストには、重要ではない)で作用すると仮定する
と、コンプライアントブランケットを有するローラ表面
の回転変位は、作用したトルクに比例するであろう。弾
性層の伸びにより生じた復帰トルクが作用したトルクと
バランスした場合に、変位が止まるであろう。コンプラ
イアント材料が線形弾性様式でふるまわない場合には、
変位対トルクのプロットがある曲率を示す。さらに、負
荷サイクル及び除荷サイクル中に、変位とトルクとの間
に表されるあるヒステリシスがあってもよい。繰り返し
になるが、これは重要ではない。重要であることは、付
与された有限トルクに対して有限回転変位が生じること
である(図15参照)。
【0119】滑りが生じる場合には、付与された荷重に
対して単一変位は観察されないであろう。さらに、トル
ク一定で、変位が時間とともに増大するであろう。同様
に、付着滑りが生じる場合には、変位が短期間の間に連
続的に増大し、一時静止し、次いで増大するであろう。
このサイクルは、しばしば複数回繰り返されよう。
【0120】冗長的噛み合わせ結合機構は、全ての色分
解ステーションが見当が合った状態で作動するように共
通の駆動シャフトを使用して、同時に、複数の色分解ス
テーションに適用することが可能である。これは、電子
写真装置の全体構成と制御を非常に簡素化する。
【0121】図13aを参照すると、図8aの装置と同
様である装置200’’が示されている。図13aで
は、図8aと同一の符号にダブルプライム(’’)を付
して同様の構造が示されている。この図において、4色
カラーステーションのうち2つのステーションだけが示
されているが、図示しない2つのカラーステーションの
構成は、図示した構成と同一のものである。図13aの
実施形態は、各コンプライアントITRと各光導電体ド
ラムとの間に、さらに転写バックアップローラと各IT
Rとの間に冗長的噛み合わせ結合が形成されていない点
で、図8aの実施形態とは異なっている。各トナー画像
の生成と各トナー画像の受容体部材への転写は、図8a
の実施形態に対して記載した転写と同様である。図8b
の随意の接続シャフト214を使用することは、図13
aの実施形態では使用されない。互いにニップ関係にあ
るITR表面と光導電体ドラム表面との間のオーバード
ライブが、それぞれ各ITRと関係付けられたエンコー
ダデバイス290,390と各光導電体ドラムと関係付
けられたエンコーダデバイス291,391を検知する
ことにより決定される。エンコーダマーキング又はエン
コーダデバイスの印(例えば、各マーキング292,3
92)が各ITRのコア上に形成され、かつ各マーキン
グ293,393が各光導電体ドラムのコア上に形成さ
れ、あるいは、このような印を有するエンコーダホイー
ルを各ITRと各光導電体ドラムがそれぞれ取り付けら
れている各シャフトに取り付けてもよい。よく知られて
いるように、各エンコーダデバイスはセンサ(例えば、
センサS1,S2,S3,S4)を有し、該センサは、
細かなマーキングをそれぞれ検知し、かつマークの検出
を表す信号を供給する。例えば、ITMの周縁表面に1
インチの1/1200の間隔をおいて、細かな各マーキ
ング又は各基準点を形成してもよく、あるいは、他の適
切な間隔を使用してもよい。センサを通過する細かな各
マーキングあるいは各基準点の移動が、LCU’’によ
り角速度として解釈されてもよい。ここで、ITRの外
半径が精確に分かっている場合には、ITRの表面速度
をこの半径と計測された角速度との積として計算しても
よい。同様のエンコーダデバイスが各光導電体ドラムを
具備している。各エンコーダデバイスの各センサS1,
S2,S3,S4の各信号出力は全て、ITRの回転速
度とITRとニップ関係にある各光導電体ドラムの回転
速度との差を決定するようにプログラムされているLC
U’’に入力される。較正後、各モジュールの各エンコ
ーダデバイスからの各パルス信号の差を読み取ることに
より感知されるので、ITRと各光導電体ドラムとの間
の速度差がLCU’’により解釈される。次に、速度修
正力(好ましくは、トルク)をシャフト219’’に作
用させ、かつLCU’’が、LCU’’内のルックアッ
プテーブルにより、それぞれ各ITRシャフト21
9’’,319’’に結合された各トルクジェネレータ
TG1,TG2に作用させる修正トルクを計算又は決定
し、さらに各ITRがオーバードライブを減少させるよ
うに適切に取り付けられたシャフトに対するトルクを修
正する。
【0122】あるいは、各シャフトに作用させる摩擦力
により、又は上述したような速度修正力を作用させるあ
らゆる他の適切な手段により、必要とされる正又は負の
修正トルクを生成してもよい。瞬間的オーバードライブ
の感知に対して、応答が比較的同時的であるので、シス
テムは振れ及び異なるオーバードライブを含む他の要因
を修正する。よって、例えば、1モジュールのITRが
均一な直径を有していない場合に、ITRのシャフトに
結合されたトルクジェネレータにより付与されるトルク
により、オーバードライブ状態が検出されるシャフトに
対してトルクを増大してもよい。各シャフト21
9’’、319’’に対して速度修正力を作用させるこ
との代案として、代わりに(例えば、各トルクジェネレ
ータを使用して)各シャフト227’’,327’’に
速度修正力を作用させてもよい。
【0123】図13bは、符号200’’’として示し
た図13aの実施形態に対する選択実施形態を示してい
る。ここで、トリプルプライム(’’’)エンティティ
は、あらゆる点で図13aのエンティティと同様であ
る。この実施形態では、エンコーダホイールが使用され
ていない。モジュール201’’’では、各基準マーク
(例えば、好ましくは、共通に離間された平行な細ライ
ン又はバーの形態のマーク)が、光導電体ローラ22
1’’’表面上に配置され、かつセンサS1’’’によ
り感知される。これらのライン又はバーは、好ましく
は、ローラの回転方向に対して垂直であり、かつ好まし
くは精確に知られている所定の中心間距離を有してい
る。各基準マークを、ローラ221’’’の外側層の又
は外側層内の常設マーキングとして含んでもよく、かつ
例えば、画像形成エリアの外側のローラの一端部近くに
配置してもよい。センサS1’’’は、単位時間あたり
にセンサを通過する複数の基準ライン又はバーを検出す
る。中心間距離が精確に知られていると仮定すると、S
1’’’によって送出された各信号によって、LC
U’’’によりローラ221’’’の表面速度を計算す
ることが可能である。次いで、IEW215’’’の速
度と表面速度とを比較する(ただし、精確に知りうると
仮定している)。これらの2つの速度に差がある場合に
は、速度差を実質的にゼロに、又はある他の所定の差に
減少させるように、速度修正力をローラ221’’’に
対して作用させる(例えば、上述したような手法で、ト
ルクジェネレータTG1’’’をシャフト219’’’
に対して作用させる)。TG1を使用する代わりに、シ
ャフト219’’’又はローラ221’’’の表面に対
してトルク又は摩擦力を作用させるために、上述したよ
うなあらゆる適切な速度修正デバイスを使用してもよ
い。速度修正力をITMローラ210’’’に作用させ
る代わりに、速度修正力をPIFMローラ221’’’
に作用させ、該ローラの表面又はシャフト229’’’
に作用させる。IEW215’’’に関するローラ32
1’’’のオーバードライブ又はアンダードライブが、
センサS3’’’によりLCU’’’に送信される各信
号により、同様に修正され又は除去される(他の各モジ
ュール(図示せず)に対しても同様である)。
【0124】あるいは、ローラ221’’’上に静電潜
像を形成するために、ディジタル書込装置を使用しても
よい。この潜像は、例えば、ローラ221’’’の回転
方向に対して垂直に書き込まれた一対の平行な等間隔の
各バー又は各ラインの組の形態である。潜像は、調色ス
テーション204’’’により調色画像を形成するよう
に現像される。ローラ52の表面上に、調色されたバー
又はラインが公知の周波数で形成されている。すなわ
ち、単位時間当たりに書き込まれるバー又はラインの数
は、例えばfに等しく、かつ書込装置により形成されか
つLCU’’’内に蓄積されている。調色画像がまずI
TM210’’’に、次いで連続的に受容体231
A’’’に転写された後に(ここで、受容体はオーバー
ドライブ又はアンダードライブを修正するために使用さ
れるテストシートであってもよい)、センサ(図示せ
ず)が使用されて、受容体上の調色されたバー又はライ
ンがセンサを通過する周波数(例えば、f’)を計測
し、この周波数がLCUに送信される。概して、各ニッ
プ216a’’’,207’’’におけるオーバードラ
イブ又はアンダードライブの結果として、f及びf’が
同一ではないであろう。各周波数f,f’が一致するよ
うに、速度修正力をローラ210’’’に作用させる。
ここで、ニップ216aから遠い箇所でのローラ221
の周速がベルト215’’’により移送される受容体2
31A’’’の速度と同一であろうことは、明らかであ
ろう。あるいは、各周波数f,f’間の差をあるプリセ
ット量に調整してもよい。別の選択肢として、速度修正
力をローラ221’’’に作用させてもよい。見当誤り
を誘導するオーバードライブを修正又は除去するための
同様の手順が、モジュール301’’及びあらゆる他の
モジュール(図示せず)に対して適用される。複数の独
立カラーステーションを有する装置内では、上述したよ
うに、各組はどの組も互いに重複しないように軸22
7’’’と平行な方向に配置された短いバー又はライン
の同様の組を作るように、各ステーションを使用しても
よく、かつ各ステーション内で同様の周波数一致手順が
使用されている。全てのステーションが各ステーション
内で別々に付与された適切な速度修正力により各光導電
体ローラのそれぞれ対応する周速を調整した場合に、装
置を通過するテストシートに続いて直ちに作成されるフ
ルカラー画像が良好な見当合わせ状態にあるであろうこ
とは明らかである。テストシートは、都合の良いとき
(たとえば、運転と運転の間)に利用しても良い。これ
により、各ローラ又は他の部材の摩損、経年変化、温度
変化等による寸法変化を個々の書込装置に対する複雑な
調整を必要とすることない簡便な方法により、補償して
も良い。
【0125】上述した種々の実施形態において、各適合
ITMが、図4aのコンプライアントエラストマーIT
R11を参照して記載したヤング率、厚さ、電気抵抗に
関する特性を有するブランケット層を有することが好ま
しく、かつ各従動ITMが、好ましくは比較的薄くハー
ドな面で、又はITR11の層といった層に対して記載
した特性を有する被覆層で被覆されていることが好まし
い。さらに、好適な実施形態として、ブランケット層又
は(ハードな外側被覆層がブランケット層を被覆する箇
所に)ハードな外側被覆層を有する複合ブランケット層
が、好ましくは上述したように計測可能である約0.4
5〜0.50の作動ポアソン比を有している。
【0126】冗長的噛み合わせ結合を有する上述した実
施形態では、平歯車が好ましく、各平歯車の係合に対す
る許容範囲内で各軸の半径方向移動により、係合を微細
に調整しても良い。この微細調整は、製造公差のばらつ
き又はローラ摩損によるローラ寸法の微小変化に対して
補償するように使用可能である。よく知られているよう
に、例えば4インチ〜8インチの範囲の直径(すなわ
ち、本発明で使用される各ローラの特徴寸法)を有する
平歯車は、通常、車軸の半径方向移動により生成される
理想的作動から係合変動した状態で作動しても良い。こ
の変動は、約0.03インチ〜0.04インチであり、
ギヤサイズに依存している。この範囲は、(通常0.0
1インチより小さい)適合転写ニップにおける通常の係
合と比較され、これは、本発明による冗長的噛み合わせ
とともに使用した個々のニップにより必要とされるとい
った係合の実際の変化に対して車軸間調整をなし得るこ
とを示している。
【0127】各ローラ又は他の各要素を含む各部材の表
面速度又は角速度を計測するために基準マークが使用さ
れている上記実施形態において、第1画像形成ローラ、
中間転写ローラ、転写バックアップローラ又は移送ウェ
ブ上に、(例えば、古いマークを除去した後に、新しい
マークを付与するためにインクジェット装置又は他のマ
ーキング装置を使用することにより、これらの部材の寿
命の間に、除去可能かつ交換可能に)各基準マークを形
成してもよい。
【0128】上述した中間転写実施形態が、中間転写ロ
ーラに関し、特に適合中間転写ローラに関するものであ
るが、中間転写ウェブが第1画像形成部材ローラとバッ
クアップローラにより形成された転写加圧ニップ(この
ニップにおいて、第1画像形成部材上に予め形成された
トナー画像が適合表面に転写される)を通過するよう
に、ループ又はウェブと加圧接触する他の部材に作用す
る速度修正力に関して適合面を有する無端ループ形態の
中間転写部材ウェブを使用しても良い。ウェブは、トナ
ー画像が受容体に転写される別の転写ニップを介して連
続的に移動する。
【0129】以下に実施形態では、エレクトロスタット
グラフィック装置の溶融ステーションにおけるオーバー
ドライブを制御し又は除去するために、速度修正力が使
用される。本発明の従来技術の欄において上述したよう
に、溶融ニップにおけるオーバードライブは、溶融ステ
ーションローラの過剰な摩損を引き起こす可能性があ
り、かつ広いエリアの画像欠陥及びより小さいスケール
画像スミア欠陥を含む重大な画像品質劣化を生じ得る。
主たる本発明の溶融ステーションは、2つのローラを有
しており、2つのローラのうち少なくとも1つはフュー
ザローラであり、2つのローラのうち少なくとも1つは
適合ローラであり、好ましくは比較的圧縮不可能なコン
プライアントエラストマ層を有している、あるいは、適
合ローラは比較的圧縮可能な弾性フォームを有してい
る。他の選択的溶融実施形態(図示せず)において、溶
融ステーションは、2つのローラ間に形成された加圧ニ
ップ内に収容されたウェブとともに、被加熱ローラ(こ
のローラではトナー画像が形成されない)上で部分的に
被覆されかつ各ローラ間を通過する移動溶融ウェブを有
してもよい。あるいは、加圧ニップを介して(例えば、
静電的に)ウェブに付着させた各受容体シートを移送す
るために移送ウェブを使用してもよい。
【0130】図16aと図16bは、適合フューザロー
ラ620と逆回転ハード加圧ローラ640とを有する符
号600で示した単一溶融ステーションを表している。
(矢印N1により示した方向に移動する)フューザロー
ラ620は、好ましくは金属(例えば、アルミニウム)
から形成された剛性管状筒状コア部材621と、コアの
周囲に配置した複数の層622とを有している。複数の
層622は、コアを取り囲む比較的薄いコンプライアン
トベースクッション層と、ベースクッション層を取り囲
むコンプライアント解放層とを有している。複数の層6
22の個々の層は図示していないが、例えば、下塗り層
(subbing layer)又は補強層(stiffening layer)と
いった他の各層を有してもよい。矢印N2の方向に移動
する加圧ローラ640は、コンプライアントフューザロ
ーラ620とともに溶融ニップ610を形成している。
各シャフト629,649は、それぞれ、よく知られて
いる適切な各ベアリング630により回転するために支
持されている。受容体シート650(その下面でフュー
ザローラ620に面する未溶融トナー画像651を担持
している)は、ニップ610に接近するように図示され
ている。トナー画像は、ブラックトナー、シアントナ
ー、マゼンタトナー、及びイエロートナーを含む1色又
は2色以上の異なる色のトナー粒子を有してもよい。受
容体シートが、例えば、一対のローラ又は移動ウェブと
いったよく知られた機械的移送手段(図示せず)を使用
することにより、ニップ内に供給される。溶融ステーシ
ョンは、好ましくは、一方の駆動ローラ(フューザロー
ラあるいは加圧ローラ)を有し、駆動されかつ接触によ
り摩擦回転する他方のローラとを有している。あるい
は、受容体は、(例えば、紙から形成された)連続ウェ
ブであってもよい。連続ウェブは、ニップ610を介し
て各ローラ620,640と接触することにより摩擦駆
動される。あるいは、連続ウェブは、ニップ610を介
して機械的に牽引されかつ各ローラ620,640を摩
擦回転させる。各ローラ620,640の直径は、同様
であってもよく、又は互いに異なっていてもよい。
【0131】加圧ローラ640は、コア部材と該コア上
に被覆された任意の表面層(個々の層は図示していな
い)とを有している。コアは、好ましくは、筒状管形態
のあらゆる適切な剛性材料(例えば、アルミニウム)に
より形成される。任意の表面層は、約1.25mmより
小の厚さであることが好ましく、かつ好ましくは熱的に
安定である好ましくは低表面エネルギコンプライアント
材料又は適合材料(例えば、PDMSといったシリコー
ンゴム、又はViton(登録商標)(DuPont社による)又はFlu
orel(登録商標)(Minnesota Mining and Manufacturing
社による)といったフルオロエラストマー)を有してい
る。あるいは、任意の表面層は、比較的硬質なポリ(テ
トラフルオロエチレン)又は他の適切なポリマーコーテ
ィングを有してもよい。適合外層又はコンプライアント
外層を有していないむきだしのコアは、例えば、陽極酸
化処理されたアルミニウム又は銅を有してもよい。
【0132】加熱源は、フューザローラ620を加熱す
るために使用される。図16bにおいて示した好適な実
施形態において、加熱源は、フューザローラに対して内
部にあり、かつ例えば、例えば、各エンドキャップ62
8を具備した中空コア621内に位置決めされた電気抵
抗要素を有してもよい。この抵抗要素は、該要素に電流
を流すことによりオーム加熱される。オーム加熱される
抵抗フィラメント(例えば、軸に心決めされた管状白熱
ランプ627内のフィラメント627)を使用してもよ
く、又はコア部材内の他の適切な内部加熱源を使用して
もよい。あるいは、加熱源を複数の層622の1つの内
部に(例えば、抵抗加熱ワイヤの形態で)収容してもよ
く、又は(例えば、プリント回路基板内に含まれる)抵
抗加熱される薄い金属層内に収容してよい。好ましく
は、加熱源は、フィードバック回路により制御される。
例えば、熱電対(図示せず)を計測するために使用して
もよく、これによりフィラメント627の温度を調節す
るために、例えば、論理制御回路(LCU)により制御さ
れるプログラム可能電圧電源(図示せず)を使用するこ
とで、フューザローラ620の表面温度が制御される。
ローラ620の外部にある補助加熱源(図示せず)を使
用してもよい。
【0133】内部被加熱適合ローラ620の複数の層6
22内に含まれるベースクッション層は、好ましくはコ
ンプライアントエラストマーを有している。ベースクッ
ション層(BCL)は、フルオロエラストマー(例え
ば、有用な熱伝導率を提供するために適切な粒子状フィ
ラーをさらに含むViton(登録商標)(DuPont社による)又
はFluorel(登録商標)(Minnesota Mining and Manufactu
ring社による))といったあらゆる適切な熱的安定エラ
ストマー材料を有してもよい。あるいは、エラストマー
BCLは、さらに粒子状フィラー(好ましくは、酸化
鉄)を有するエチレンプロピレンジエンモノマー(ethy
lene propylene diene monomer)よりなるEPDMゴム
といったゴムを有してもよい。エラストマーBCLは、
さらに、酸化クロム(III)フィラー(chromium(II
I) oxide filler)を有する付加加硫型シリコーンゴム
(addition cured silicone rubber)を含んでもよい。
しかしながら、エラストマーBCLが、さらにフィラー
(酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、酸化ニッケル、酸化スズ、酸化亜鉛、これ
らの混合物とすることができる)を含む縮合加硫型ポリ
(ジメチルシロキサン)エラストマー(condensation-cur
ed poly(dimethylsiloxane) elastomer)を有すること
が好ましい。このフィラーは、好ましくは、およそ0.
1マイクロメートルと100マイクロメートルの間の範
囲の平均粒径,ベースクッション層の5〜50体積百分
率を占める粒子を有し、かつより好ましくは0.5マイ
クロメートルと40マイクロメートルの間の平均粒径,
ベースクッション層の10〜35体積百分率を占める粒
子を有している。好適な実施形態において、フィラーは
酸化亜鉛粒子を含んでいる。エラストマーベースクッシ
ョン層は、好ましくは、0.25mmと7.5mmの間
の厚さを有し、より好ましくは2.5mmと5mmの間
の厚さを有している。エラストマーBCLは、好ましく
は、およそ0.08BTU/hr/ft/°F〜0.7B
TU/hr/ft/°Fの間の範囲の熱伝導率を有し、よ
り好ましくは、0.2BTU/hr/ft/°Fと0.5
BTU/hr/ft/°Fの間の範囲の熱伝導率を有して
いる。エラストマーBCLは、さらに、好ましくは、お
よそ0.4と0.5の間の範囲、より好ましくは、0.
45と0.5の間の範囲のポアソン比を有している。さ
らに、エラストマーベースクッション層は、好ましくは
およそ0.05MPa〜10MPaの範囲のヤング率、
より好ましくは0.1MPa〜1MPaの範囲のヤング
率を有している。
【0134】選択的実施形態において、加熱源はフュー
ザローラ620に対して外部にある。好ましくは、外部
加熱源は、フューザローラの外表面625に接触してお
り、かつ例えば、ローラ620により摩擦駆動される1
つ又は2つ以上の加熱ローラ(図示せず)を有してい
る。あるいは、外部加熱源は、放射エネルギ源(図示せ
ず)(例えば、赤外放射源)を有している。放射エネル
ギ源は、外部からの非接触により表面625を加熱す
る。この実施形態では、ランプ626又は他の内部加熱
源は好ましくは使用されない。しかしながら、補助加熱
源として、内部加熱源を具備しても良い。
【0135】外部被加熱適合ローラ620の複数の層6
22に収容されたベースクッション層は、好ましくは、
コンプライアントエラストマー材料およびフィラーを含
んでおり、これらは内部被加熱フューザローラのベース
クッション層に収容されたコンプライアントエラストマ
ーについて上述したものと同様である。フィラーは、好
ましくは、およそ0.1マイクロメートルと100マイ
クロメートルの間の範囲の平均粒径,およびベースクッ
ション層の3〜30体積百分率を占め、より好ましく
は、0.5マイクロメートルと40マイクロメートルの
間の平均粒径を有し,かつベースクッション層の5〜2
0体積百分率を占めている。外部被加熱適合ローラ62
0のエラストマーベースクッション層(BCL)は、好
ましくは、0.25mmと25mmの間の厚さ、より好
ましくは、1.25mmと12.5mmの間の厚さを有
している。エラストマーBCLは、好ましくは、0.4
BTU/hr/ft/°Fより小の熱伝導率を有し、より
好ましくは、およそ0.1BTU/hr/ft/°F〜
0.3BTU/hr/ft/°Fの間の範囲の熱伝導率を
有している。エラストマーBCLは、さらに、好ましく
はおよそ0.2と0.5の間の範囲のポアソン比を有
し、より好ましくは0.45と0.5の間の範囲のポア
ソン比を有している。さらに、エラストマーベースクッ
ション層は、好ましくは、およそ0.05MPa〜10
MPaの範囲のヤング率を有し、より好ましくは0.1
MPa〜1MPaの範囲のヤング率を有している。
【0136】あるいは、外部被加熱フューザローラ62
0のベースクッション層(BCL)は、圧縮可能であ
り、かつ弾性フォーム又はフェルト化フォームを含む連
続気泡フォーム又は独立気泡フォームを有してもよいス
ポンジ材料を有している。BCLは、さらに、エラスト
マー粒子又は多孔性塊に溶融され又は燒結された粉砕片
(ground up pieces)を含んでもよい。あるいは、BC
Lは、例えば、過剰ガス含有球体又は弾性マトリックス
に埋め込まれた有壁気泡といった個々の圧縮可能要素を
含んでもよい。好ましくは、外部被加熱フューザローラ
620内に収容された圧縮可能BCLは、約0.35よ
り小のポアソン比、より好ましくは約0.25と0.3
5の間のポアソン比、最も好ましくは約0.25と0.
29の間のポアソン比を有する適合材料である。フォー
ムを含む圧縮可能BCLが、比較的剛性を有する(すな
わち、好ましくは約0.05MPa〜50MPaの範囲
のヤング率、より好ましくは約0.1MPa〜10MP
aのヤング率を有する)ことが好ましい。圧縮可能BC
L内に含まれるフォーム又はスポンジの固相は、好まし
くは約0.5MPa〜500MPaの範囲のヤング率、
より好ましくは約1MPa〜100MPaの範囲のヤン
グ率を有している。固相は、フルオロエラストマー(例
えば、Viton(登録商標)(DuPont社による)又はFluorel
(登録商標)(Minnesota Mining and Manufacturing社に
よる))であってもよい。あるいは、フォーム又はスポ
ンジは、エチレンプロピレンジエンモノマー(ethylene
propylenediene monomers)によりなるEPDMゴムと
いったゴムを含んでもよく、前記ゴムは、さらに、金属
酸化物粒子フィラー(例えば、酸化鉄)を含んでもよ
い。他の選択肢として、圧縮可能BCLは、金属酸化物
粒子フィラー(例えば、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸
化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニッケル、酸化
スズ、酸化亜鉛、及びこれらの混合物)をさらに含むポ
リ(ジメチルシロキサン)(poly(dimethylesiloxane) )
エラストマーを含んでもよい。圧縮可能BCLは、さら
に、ポリイミドフォーム(polyimide foam)を含んでも
よく、このポリイミドフォームはさらにフィラーを含ん
でもよい。固相内に埋め込まれたフィラーは、好ましく
は、約0.1マイクロメートルと100マイクロメート
ルの間の平均粒径を有し,かつベースクッション層の固
相の約3〜30体積百分率を占める粒子、より好ましく
は約0.5マイクロメートルと40マイクロメートルの
間の平均粒径を有し,かつベースクッション層の固相の
約5〜20体積百分率を占める粒子を含んでいる。ベー
スクッション層は、好ましくは、約0.5mmと25m
mの間の厚さを有し、より好ましくは約1.25mmと
12.5mmの間の厚さを有している。圧縮可能BCL
は、好ましくは、ニップ610内の最も圧縮された領域
において半径方向に約0.4BTU/hr/ft/°Fよ
り小の熱伝導率を有し、より好ましくは約0.1BTU
/hr/ft/°F〜0.3BTU/hr/ft/°Fの範囲
の熱伝導率を有している。
【0137】ローラ620によりローラ640のオーバ
ードライブを制御するために、速度修正デバイス(SM
D)660が、速度修正力をシャフト629又はシャフ
ト629(図示せず)と同軸に取り付けられたホイール
に作用させるために使用される。SMD660は、例え
ば、正の抵抗力又は正のトルクを作用させるためのブレ
ーキを有してもよい。あるいは、SMD660は、摩擦
ブラシ、トルクジェネレータ、又は他の適切な速度修正
デバイスを有してもよい。あるいは、車軸629に抵抗
又はトルクを作用させる速度修正デバイスの代わりに、
速度修正デバイスは、正の抵抗力をローラ620の表面
625に作用させるために、摩擦手段(例えば、ブラシ
又は他の適切な機構)を有してもよい。作用した速度修
正力がニップ610に伝達されるので、速度修正力が適
切になるように、シャフト649又は加圧ローラ640
の表面645に作用させるために、速度修正デバイスを
使用してもよいことは明らかであり、かつ、ハードロー
ラ640とコンプライアントエラストマーローラ620
との組合せに対して、負の(加速させる)抵抗又はトル
クをシャフト649に作用可能であり又は負の抵抗を面
645に作用可能であることは明らかである。いくつか
の実施形態では、速度修正力をフューザローラと加圧ロ
ーラの双方に作用させることが望ましい。SMD660
により作用される抵抗及びトルクの値は、本発明の転写
実施形態に対して使用した上述した方法と全体的に同様
な方法(例えば、図13aの転写実施形態200’’に
対して上述したやり方と同様のやり方で、各表面62
5,625の一方又は両方の上に又は中に配置された基
準マーク又は印の周速を実質的に計測する方法、又は各
シャフト629,649の一方又は両方に位置決めされ
た基準マークの速度を計測する方法、又は、各シャフト
629,649の何れか又は両方と同軸に取り付けられ
たホイールに具備した基準マークの速度を計測する方
法)によりLCUによって制御される。
【0138】上述したように、フューザローラ620が
1つ又は2つ以上の加熱ローラとの摩擦接触により外部
加熱される場合には、1つ又は2つ以上の加熱ローラに
対して同様のやり方で速度修正力を選択的に作用させて
もよい。
【0139】図16aの実施形態600は、適合層を含
むフューザローラ部材及び硬質な加圧ローラ部材を有す
る溶融ステーションを示している。速度修正力を一方又
は双方の部材に対して作用させるための速度修正デバイ
スを有する選択的な溶融ステーション実施形態(図示せ
ず)をさらに使用してもよい。これらの選択的な溶融ス
テーション実施形態は、ハードフューザローラを有する
適合加圧ローラと;適合加圧ローラを有する適合フュー
ザローラと;を有している。選択的溶融ステーション実
施形態の適合ローラは、例えば、コンプライアントエラ
ストマー層といった比較的圧縮不可能である層を有する
ローラ、又は弾性フォーム又はスポンジ層といった比較
的圧縮可能である層を有するローラであってもよい。こ
れらの選択的溶融ステーション実施形態に対して、環境
に応じてオーバードライブを低減又は除去するために、
溶融ローラ及び加圧ローラの一方又は双方に対して速度
修正デバイス(又は複数の速度修正デバイス)により、
正又は負の抵抗力又はトルクを適切に作用させるべきで
あることは、明らかである。
【0140】単一溶融ステーションを図示している図1
6a,図16bに対して再度参照すると、選択的な実施
形態では、溶融ステーションが、裏側のトナー画像65
1に加えて、受容体650の上面側に位置決めされた異
なる色からなる1つ又は2つ以上のトナーを有する未溶
融トナー画像を有する二重溶融ステーションであるよう
に、ローラ640のための加熱源(加熱源はローラの内
部あるいは外部にある)を有している。この選択的実施
形態において、ローラ640は、上述した材料の機械的
特性及び層寸法と全体的に同様である材料の機械的特性
及び層寸法をそれぞれ有するハードローラ又は適合ロー
ラであってもよい。
【0141】上述した各溶融ステーションの全てに対し
て速度修正デバイス(SMD)を制御するために、LC
Uを使用する好適な方法を使用してもよい。この方法
は、溶融ローラ及び加圧ローラの両表面の上又は内部に
形成又は配置された基準マークを有している。(例え
ば、好ましくは、同一に離間された平行な各細ライン又
は各バーの形態の)これらの基準マークは、好ましく
は、各ローラの回転方向に対して垂直であり、かつ好ま
しくは、各ローラにおいて同一中心間距離を有してい
る。好ましくは、対応する中心間距離は、使用前に同一
となるように計測されかつ確認され、かつ各ローラの耐
用期間の間の都合の良い合間に計測可能である。各ロー
ラの表面速度を実際に計測でき、かつ適切な測度修正デ
バイスにより適切な測度修正力を作用できるように、上
述したように、各センサにより各基準マークを感知して
もよい。常設マーキングとして各基準マークを含んでも
よく、かつ各基準マークを例えば各ローラの一端部付近
に(好ましくは、溶融エリアの外側に)配置してもよ
い。
【0142】図16aを詳細に参照することで、センサ
631は、ローラ620の表面625に位置決めされか
つ単位時間当たりにセンサ631を通過する各基準ライ
ン又はバー(図示せず)の数を(すなわち、信号として
LCUに送信されかつLCU内に蓄積されるf1に等し
い周波数で)検出することができる。同様に、センサ6
32は、ローラ640の表面645に位置決めされかつ
単位時間当たりにセンサを通過する基準ライン又はバー
(図示せず)の数を(すなわち、信号としてLCUに送
信されかつLCU内に蓄積されるf2に等しい周波数
で)検出することができる。概して、ニップ610内の
オーバードライブ又はアンダードライブの結果として、
f1とf2とは同一ではないであろう。上述したやり方
で速度修正デバイスにより、各ローラ620,640の
一方又は両方に対して、各周波数f1,f2が好ましく
は一致するように、速度修正力を作用させる。よって、
これにより、ニップから遠い箇所におけるローラ620
の周速が、ニップから遠い箇所におけるローラ640の
周速と同一となり、かつオーバードライブが除去される
であろうことは、明らかである。f1とf2の差がゼロ
である(すなわち、f1マイナスf2がLCUにより計
算されて等しくゼロになる)場合に、各周波数f1,f
2は一致している。
【0143】あるいは、例えば、製造中における公差エ
ラー,又は摩損,又は温度差等のために、各基準ライン
又は各バー間の中心間距離が2つのローラで同一でなく
てもよい。例えば、使用前、使用中、又は装置の運転中
止中に、2組の中心間距離は、精確に計測可能でありか
つLCU内に蓄積される。これにより、周波数の差(f
1マイナスf2)は、速度修正力(又は複数の速度修正
力)の作用によりオーバドライブが除去されるように、
LCUにより適切に選択されてもよい。あるいは、オー
バードライブの所定量をある状況で望ましい量にしても
よく、よって、LCUにおいてf1マイナスf2の標的
値を適切な所定値にプリセットしてもよく、かつこの所
定値が対応する速度修正デバイス(又は複数の速度修正
デバイス)により生成されるように速度修正力(又は複
数の速度修正力)を作用させてもよい。各周波数f1,
f2の比又は各センサによりLCUに送信される情報の
他の操作を所望のオーバードライブ量を制御するために
使用してもよい。例えば、2組の中心間距離が精確に同
一である場合には、比f1/f2=1である場合に、速
度修正デバイスによりオーバードライブが除去される。
選択的方法において、各シャフト629,649に、又
は各シャフト629,649と同軸に取り付けられた各
ホイール上に、公知のライン間間隔で離隔している細か
く離間された各ラインの形態の基準マークを形成しても
よい。シャフト629の回転速度を(実際に)計測する
ためのセンサ(図示せず)が、各基準マークがセンサを
通過する周波数を検出し、かつLCUに信号を送信す
る。同様に、他のセンサがシャフト649の回転速度を
計測するために使用され、かつ対応する信号をLCUに
送信する。LCUは、これらの周波数(又は、各回転速
度)を比較し、かつオーバードライブの定められた量
(ゼロを含む)を生成するために、上述したように各ロ
ーラ620,640の一方又は両方に作用させるべき速
度修正力(又は複数の速度修正力)を計算する。
【0144】例えば、古いマークが除去された後に新し
いマークを付与するために、インクジェット装置又は他
のマーキングエンジンを使用することで、ローラの耐用
期間中に除去可能かつ取り替え可能に、加圧ローラ又は
フューザローラ上の各基準マークを形成しても良い。
【0145】図17a,図17bを参照すると、本発明
の単一溶融ステーションの他の実施形態が符号700と
して描画されている。このステーションは、方向N4
回転し、かつ方向N3に逆回転しているフューザローラ
740とともに加圧ニップ710を形成している加圧ロ
ーラ720を有している。各ローラ720,740のう
ち一方が、他のローラを摩擦駆動している。裏面にてフ
ューザローラ720と対向する未溶融トナー画像751
を担持している受容体シート750が、ニップ710に
接近するように図示されている。トナー画像が、ブラッ
クトナー、シアントナー、マゼンタトナー、イエロート
ナーを含む1色又は2色以上の異なるカラートナー粒子
を有してもよい。例えば、一組の各ローラ又は移動ウェ
ブといった周知の機械的移送装置(図示せず)を使用す
ることにより、受容体シートがニップ内に供給される。
各ローラ720,740の材料特性及び層形状は、あら
ゆる面で、実施形態600の対応する各ローラ620,
640の材料特性及び層形状と同様である。各フューザ
ローラ及び各加圧ローラの材料特性及び層形状が、あら
ゆる点で、実施形態600に対する上述した選択実施形
態の全てに形成された各フューザローラと各加圧ローラ
の材料特性及び層形状と同様である点で、実施形態70
0に対する各選択実施形態をさらに考慮している。よっ
て、各ローラ720,740の何れか又は双方が、上述
したように適合するものであってもよく、かつ比較的圧
縮不可能なエラストマー、又は比較的圧縮可能なフォー
ム又はスポンジを有してもよい。フューザローラ720
は、上述したように、内部加熱源又は外部加熱源により
加熱されてもよい。さらに、ローラ740は、上述した
ような二重溶融ステーション内の内部加熱源又は外部加
熱源により加熱されるフューザローラであってもよい。
各ローラ720,740は、周知である適切な各ベアリ
ング730により回転支持されたそれぞれ対応する同軸
シャフト729,749を具備している。好ましくは、
平歯車750,770、任意のギヤ750a,770a
を有する冗長的噛み合わせ結合は、冗長的噛み合わせ結
合(すなわち、ニップ710において無滑り摩擦駆動を
有する)を有する主たる本発明の転写ステーション実施
形態に対して上述した同様のやり方に従って、自己補償
様式でオーバードライブを制御するための速度修正デバ
イスとして形成されている。これらの転写ステーション
実施形態に対して詳細に上述したように、実施形態70
0の冗長的噛み合わせ結合750,770、冗長的噛み
合わせ結合750a,770aは、これらの結合で提供
されるギヤ比により決定されるように、ある所定量(ゼ
ロを含む)にオーバードライブを制御する速度修正抵抗
力を生成する。好ましくは、ギヤ比は、実質的にオーバ
ードライブを除去するように選択される。実施形態70
0及び上述した実施形態700の選択的実施形態の全て
に対して、冗長的噛み合わせは、実施形態600、又は
実施形態600の上述した選択的実施形態に含まれてい
る他の速度修正デバイスの全てを効果的に置換してい
る。
【0146】上述した溶融ステーション実施形態及び選
択的溶融ステーション実施形態の全てに使用したローラ
は、紙受容体の膨張を誘導する湿度を補償するために、
ローラの外径がローラの長手方向に沿って変動するよう
に、実質的に筒状対称細長形状に形成してもよい。ロー
ラは、好ましくは、ローラの長手方向に沿っておよそ中
程で最も小さい直径を有し、かつローラの両端部近くで
最も大きな直径を有している。
【0147】本発明は、特定の好適な実施形態を特に参
照して詳細に記載したが、変形及び変更が本発明の精神
及び特許請求の範囲内で実施可能であることは理解され
よう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 剛体回転ローラの概略図である。
【図2】 ニップを形成する場合に、変形したエラスト
マー回転ローラの概略図である(誇張した変形として示
している)。
【図3a】 剛性平坦要素と係合している各回転エラス
トマーローラの概略図であって、フォーム材料といった
高圧縮可能エラストマーローラ材料の場合を示す図であ
る。
【図3b】 剛性平坦要素と係合している各回転エラス
トマーローラの概略図であって、歪んだ状態と歪んでい
ない状態との間で実質的に等しい体積を維持する圧縮不
可能エラストマー材料による圧縮不可能エラストマーロ
ーラ材料の場合を示す図である。
【図3c】 逆回転ハードローラとニップ係合状態にあ
る適合ローラの概略図である。
【図4a】 本発明の第1実施形態を組み込んだ転写装
置の概略側立面図である。
【図4b】 本発明の第1実施形態を組み込んだ転写装
置の概略正立面図である。
【図4c】 図4aに示した発明に対する選択的実施形
態を組み込んだ転写装置の概略側立面図である。
【図4d】 図4bに示した発明に対する選択的実施形
態を組み込んだ転写装置の概略正立面図である。
【図5a】 本発明の別の実施形態を組み込んだ転写装
置の概略側立面図である。
【図5b】 本発明の別の実施形態を組み込んだ転写装
置の概略正立面図である。
【図5c】 本発明のさらに別の実施形態を組み込んだ
転写装置の概略側立面図である。
【図5d】 本発明のさらに別の実施形態を組み込んだ
転写装置の概略正立面図である。
【図6a】 本発明のさらなる別の実施形態を組み込ん
だ転写装置の側立面図である。
【図6b】 本発明の別の実施形態を組み込んだ転写装
置の概略側立面図である。
【図7a】 本発明のさらに別の実施形態を組み込んだ
転写装置の概略側立面図である。
【図7b】 図7aに示した装置の一部の概略正立面図
である。
【図7c】 図7aに示した装置の他の部分の概略正立
面図である。
【図7d】 図7aに示した本発明に対する選択的実施
形態を組み込んだ転写装置の概略側立面図である。
【図7e】 図7dに示した装置の別の部分の概略正立
面図である。
【図8a】 本発明の装置のなおさらに別の実施形態を
組み込んだ転写装置の概略側立面図である。
【図8b】 収容された中間転写部材のそれぞれに対す
る共通のシャフトドライブを示す図8aの装置の一部の
上面図である。
【図8c】 本発明の選択的実施形態を組み込んだ転写
装置の概略側立面図である。
【図9】 本発明の別の実施形態を組み込んだ転写装置
の概略立面図である。
【図10】 本発明のなお別の実施形態を組み込んだ転
写装置の概略立面図である。
【図11】 複合エラストマーローラを使用してコンピ
ュータシミュレーションにより決定された(オーバード
ライブ又はアンダードライブに関する)エラストマーロ
ーラの速度比 対抵抗力の関係を示すグラフである。
【図12】 (オーバードライブに関する)速度比 対
剛性プレートに対するコンプライアント中間転写ローラ
に対する当接を示すグラフである。
【図13a】 本発明のなおさらに別の実施形態を組み
込んだ転写装置の概略立面図である。
【図13b】 図13aに示した本発明に対する選択的
実施形態を組み込んだ転写装置の概略立面図である。
【図14】 ニップを構成する2つのローラの概略立面
図を示し、かつニップにおける滑りのない係合の存在を
決定するためのテストを受けている図である。
【図15】 滑りのない係合又はスティックスリップ係
合が存在するテスト中に、作用したトルクと変位との関
係を示すグラフである。
【図16a】 本発明の実施形態を組み込んだ溶融装置
の概略側立面図である。
【図16b】 図16aの装置の一部の概略正立面図で
ある。
【図17a】 本発明の別の実施形態を組み込んだ溶融
装置の概略立面図である。
【図17b】 図17aの装置の一部の概略正立面図で
ある。
【符号の説明】
200 電子写真装置 210,310,410,510 中間転写部材(IT
R) 215 ウェブ 216a,316a,416a,516a 第1トナー
画像転写ニップ 216b,316b,416b,516b 第2トナー
画像転写ニップ 221,321,421,521 第1画像形成部材
(PIFM)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドナルド・サウル・リマイ アメリカ合衆国・ニューヨーク・14580・ ウェブスター・ピーオー・ボックス・505 (72)発明者 デヴィッド・ジェイ・ケズネル アメリカ合衆国・ニューヨーク・14534− 1023・ピッツフォード・ワイドウォーター ズ・レイン・27 (72)発明者 ジョン・ウォルター・メイ アメリカ合衆国・ニューヨーク・14618・ ロチェスター・サウスウッド・レイン・44 Fターム(参考) 2H033 AA01 BA11 BB33 BB37 CA13 CA40 2H071 BA43 CA01 CA02 CA05 DA09 DA12 DA15 DA23 DA26 DA27 EA18 2H200 FA04 FA09 FA20 GA12 GA23 GA30 GA47 GB12 GB25 HA03 HB12 HB22 JA02 JA29 JA30 JB07 JC02 JC19 JC20 LA23 LA27 LA29 PA11 PB14

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1作用表面を有する回転可能第1部材
    と;前記第1部材の前記第1作用表面とともに加圧ニッ
    プを形成するための第2作用表面を有する回転可能第2
    部材であって、前記第2部材の前記第2作用表面は、前
    記加圧ニップにおける前記第1部材の前記第1作用表面
    と接触して移動可能であり、前記第1部材及び前記第2
    部材の少なくとも1つが適合作用を奏し、かつ前記第1
    作用表面と前記第2作用表面の少なくとも1つが前記加
    圧ニップ内で変形してなる、回転可能第2部材と;前記
    第1部材と前記第2部材のうち一方を動かすための駆動
    機構であって、これにより、前記第1部材と前記第2部
    材のうち前記一方が、無滑り係合状態で他方の部材を摩
    擦により動かす駆動機構と;前記第1作用表面の第1部
    位の速度と前記第2作用表面の第2部位の速度との速度
    差を所定の差に変化させるための力を作用させるため
    に、前記第1部材と前記第2部材のうちの少なくとも1
    つと作用関係にある速度修正デバイスであって、前記第
    1部位と前記第2部位は前記ニップから遠く位置しかつ
    前記加圧ニップにより引き起こされる歪みが無視しうる
    箇所に位置決めされており、前記所定の差はゼロを含ん
    でいる速度修正デバイスと;を備えることを特徴とする
    エレクトロスタットグラフィック装置で使用するため
    に、他の部材によって部材を摩擦移動するための装置。
  2. 【請求項2】 前記第2部材と係合しない場合に、前記
    第1部材は実質的に筒形状のローラを備えることを特徴
    とする請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記第1部材と前記第2部材のうち少な
    くとも1つがエラストマーを有していることを特徴とす
    る請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記エラストマーが、およそ0.45と
    0.50との間の範囲のポアソン比を有していることを
    特徴とする請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記第1部材と前記第2部材のうち少な
    くとも1つが、弾性フォームを備えることを特徴とする
    請求項1記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第1部材が第1ローラを備え、前記
    第2部材が第2ローラを備えることを特徴とする請求項
    1記載の装置。
  7. 【請求項7】 第1車軸シャフトが前記第1ローラを支
    持し、前記第2車軸シャフトが前記第2ローラを支持し
    ていることを特徴とする請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記速度修正デバイスは回転させるため
    に前記第1シャフトと前記第2シャフトとを結合させる
    冗長的噛み合わせ結合を備え、該冗長的噛み合わせ結合
    はギヤ比を規定して前記第1シャフトに第1平歯車を有
    しかつ前記第2シャフトに第2平歯車を有し、ここでギ
    ヤ比は所定値を有しており、この所定値は、実質的にゼ
    ロのオーバードライブを提供する値、かつ前記第1ロー
    ラと前記第2ローラとの間の所与の係合に対する自然速
    度比に近いが等しくはない前記第1ローラと前記第2ロ
    ーラの各周速の比を提供する値を有し、前記各周速は前
    記第1ローラと前記第2ローラとの歪みが無視しうる箇
    所で決定されることを特徴とする請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記第1ローラは中間転写ローラであ
    り、前記第2ローラは第1画像形成ローラであることを
    特徴とする請求項8記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記第1ローラは中間転写ローラであ
    り、前記第2ローラは転写バックアップローラであるこ
    とを特徴とする請求項8記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記第1ローラは適合する第1画像形
    成部材であり、前記第2ローラは転写バックアップロー
    ラであることを特徴とする請求項8記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記第1ローラは溶融ステーションに
    収容されたフューザローラであり、前記第2ローラは前
    記溶融ステーションに収容された加圧ローラであること
    を特徴とする請求項8記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記第1ローラは溶融ステーションに
    収容されたフューザローラであり、前記第2ローラは前
    記溶融ステーションに収容されたフューザローラである
    ことを特徴とする請求項8記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記速度修正デバイスは、制御された
    抵抗力又はトルクを前記第1シャフト及び前記第2シャ
    フトのうち少なくとも1つに作用させ、前記速度修正デ
    バイスは冗長的噛み合わせ結合は有しておらず、このよ
    うな抵抗力またはトルクは、ゼロを含む値といったオー
    バードライブ又はアンダードライブの値を提供するため
    の所定値を有していることを特徴とする請求項7記載の
    装置。
  15. 【請求項15】 前記第1ローラが中間転写ローラであ
    り、前記第2ローラが第1画像形成ローラであることを
    特徴とする請求項14記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記第1ローラが中間転写ローラであ
    り、前記第2ローラが転写バックアップローラであるこ
    とを特徴とする請求項14記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記第1ローラが適合可能な第1画像
    形成部材であり、前記第2ローラが転写バックアップロ
    ーラであることを特徴とする請求項14記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記第1ローラが溶融ステーションに
    収容されたフューザローラであり、前記第2ローラが前
    記溶融ステーションに収容された加圧ローラであること
    を特徴とする請求項14記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記第1ローラが溶融ステーションに
    収容されたフューザローラであり、前記第2ローラが前
    記溶融ステーションに収容されたフューザローラである
    ことを特徴とする請求項14記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記第1部材と前記第2部材のうち1
    つが中間転写ウェブを備え、該中間転写ウェブが前記加
    圧ニップ内に収容されることを特徴とする請求項1記載
    の装置。
  21. 【請求項21】 前記第1部材と前記第2部材のうち1
    つが第1画像形成ウェブを備え、該第1画像形成ウェブ
    が前記加圧ニップ内に収容されることを特徴とする請求
    項1記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記第1部材がトナー画像受け部材ロ
    ーラを備え、前記第2部材が前記加圧形成されるニップ
    を介して受容体部材を移送するための移送ウェブを備
    え、前記移送ウェブが前記加圧ニップ内に収容されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記第2部材が受容体部材を備え、前
    記受容体は前記加圧ニップ内に収容されることを特徴と
    する請求項1記載の装置。
  24. 【請求項24】 前記第1部材がローラを備え、前記速
    度修正デバイスが前記第1作用表面と前記第2作用表面
    との少なくとも1つに抵抗力を作用させることを特徴と
    する請求項1記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記第2部材は、前記加圧ニップを介
    して受容体部材を移送するための移送ウェブを備えるこ
    とを特徴とする請求項24記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記第1部材が中間転写ローラであ
    り、前記第2部材が第1画像形成ローラであることを特
    徴とする請求項24記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記第1部材が中間転写ローラであ
    り、前記第2部材が転写バックアップローラであること
    を特徴とする請求項24記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記第1部材が適合可能な第1画像形
    成部材ローラであり、前記第2部材が転写バックアップ
    ローラであることを特徴とする請求項24記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記第1部材が溶融ステーション内に
    収容されたフューザローラであり、前記第2部材が前記
    溶融ステーション内に収容された加圧ローラであること
    を特徴とする請求項24記載の装置。
  30. 【請求項30】 前記第1部材が溶融ステーション内に
    収容されたフューザローラであり、前記第2部材が前記
    溶融ステーション内に収容されたフューザローラである
    ことを特徴とする請求項24記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記速度修正デバイスは、クラッチ,
    摩擦パッド,ブラシ,ブレーキ,モータ,電気巻線,ア
    クチュエータ,トルクジェネレータ,磁石,電気的渦電
    流発生器,圧電装置,水圧装置,又は空気圧装置を含む
    群の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項2
    4記載の装置。
  32. 【請求項32】 PIFM(第1画像形成部材)ローラ
    であって、前記PIFMが第1車軸支持シャフトに支持
    されているPIFMローラと;第1ニップにて前記PI
    FMと加圧係合しており、かつ第2車軸支持シャフトに
    支持された適合ITR(中間転写ローラ)と;第3車軸
    支持シャフトに支持され、かつ第2ニップを形成するた
    めに前記ITRと加圧係合される転写バックアップロー
    ラと;前記移動する移送ウェブと受容体は前記第2ニッ
    プ内に収容され、前記受容体は前記ウェブに付着され、
    前記ITRは移送ウェブと受容体との摩擦接触により回
    転され、ウェブがバックアップローラと接触し、これに
    よりバックアップローラを摩擦回転させ、前記ITRが
    前記PIFMと接触しかつPIFMを摩擦回転させてな
    る受容体部材を前記第2ニップを介して移送させるため
    の移動する移送ウェブと;を備え、 第1冗長的噛み合わせ結合が前記第1支持シャフトと前
    記第2支持シャフトとを回転させるために結合させ、か
    つ第2冗長的噛み合わせ結合が前記第2支持シャフトと
    前記第3支持シャフトとを回転させるために結合させ、
    前記第1冗長的噛み合わせ結合が第1ギヤ比を規定する
    前記第1支持シャフト上の第1平歯車と前記第2支持シ
    ャフト上の第2平歯車とを有しており、前記第2冗長的
    噛み合わせ結合が前記第2平歯車と前記第3支持シャフ
    ト上の第3平歯車とを有しており、前記第2平歯車と第
    3平歯車とが第2ギヤ比を規定しており、前記各所定値
    が前記PIFMの周速と前記移動する移送ウェブの速度
    との所定の速度差を提供する値を有するように第1ギヤ
    比と第2ギヤ比とは所定値を有しており、前記速度差は
    ゼロを含む値を有しておりかつ前記PIFMと前記IT
    Rとの間及び前記ITRと前記転写バックアップローラ
    との間の所与の各係合により生じる自然速度比により決
    定される速度差に近いが等しくはない値を有しており、
    前記PIFMの前記周速は前記PIFMの歪みが無視し
    うる箇所で決定されることを特徴とするエレクトロスタ
    ットグラフィック装置で使用するための転写装置。
  33. 【請求項33】 PIFM(第1画像形成部材)ローラ
    であって、前記PIFMが第1車軸支持シャフトに支持
    されているPIFMと;第1ニップにて前記PIFMと
    加圧係合される適合ITR(中間転写ローラ)と;第2
    車軸支持シャフト上に支持され、かつ第2ニップを形成
    するために前記ITRと加圧係合している転写バックア
    ップローラと;前記第2ニップを介して受容体部材を移
    送するための移動する移送ウェブであって、前記移動す
    る移送ウェブと受容体とは前記第2ニップ内に収容さ
    れ、前記受容体は前記ウェブに付着され、前記ITRは
    移送ウェブと受容体との摩擦接触により回転され、前記
    ウェブはバックアップローラに接触しており、これによ
    りバックアップローラが摩擦回転され、前記ITRが前
    記PIFMと接触しかつ前記PIFMを摩擦回転させて
    なる移送ウェブと;を備え、 冗長的噛み合わせ結合が前記第1支持シャフトと前記第
    2支持シャフトとを回転させるために結合させ、前記冗
    長的噛み合わせ結合はギヤ比を規定する前記第1支持シ
    ャフト上の第1平歯車と前記第2支持シャフト上の第2
    平歯車とを有し、前記ギヤ比は前記PIFMの周速と前
    記移動する移送ウェブの速度との所定の速度差を提供す
    る値を有する所定値を有しており、前記速度差はゼロを
    含む値を有しかつ前記PIFMと前記ITRとの間及び
    前記ITRと前記転写バックアップローラとの間の所与
    の各係合により生じる自然速度比により決定される速度
    差に近いが等しくはない値を有しており、前記PIFM
    の前記周速は前記PIFMの歪みが無視しうる箇所で決
    定されることを特徴とするエレクトロスタットグラフィ
    ック装置で使用するための転写装置。
  34. 【請求項34】 第1作用表面を有するPIFM(第1
    画像形成部材)ローラと、第2作用表面を有しかつ圧力
    生成ニップ内で歪みを受ける適合ITM(中間転写部
    材)ローラとの間で圧力生成ニップを形成する段階と;
    トナー画像を前記ITMに静電転写するために、前記P
    IFM上にトナー画像を形成する段階と;前記PIFM
    を回転させることにより前記加圧生成ニップ内に前記ト
    ナー画像を移動させるために、前記ITMと前記PIF
    Mのうち1つが、無滑り係合状態で他方を摩擦移動させ
    る段階と;前記PIFMから前記ITMへの前記トナー
    画像の転写を促進するために、前記加圧生成ニップ内に
    電界を形成する段階と;を備え、 前記PIFMから前記ITMへ前記トナー画像を転写す
    る段階の間に、前記第1作用表面の第1部位の速度と前
    記第2作用表面の第2部位の速度との各周速において所
    定の差を形成するように、側方速度修正力を前記圧力生
    成ニップに作用させ、前記第1部位と前記第2部位と
    は、前記ニップから遠くの箇所に位置しておりかつ圧力
    生成ニップにより引き起こされる歪みが無視しうる箇所
    に位置決めされており、各周速における前記所定の差は
    ゼロを含むことを特徴とするエレクトロスタットグラフ
    ィック複写装置における第1画像形成部材からトナー画
    像を転写する方法。
  35. 【請求項35】 第1作用表面を有する正回転する被加
    熱フューザローラと第2作用表面を有する逆回転する加
    圧ローラとの間に圧力生成ニップを形成する段階と;受
    容体が未溶融トナー画像を保持する表面を有し、受容体
    部材を前記圧力生成ニップに転写する段階と;前記フュ
    ーザローラと前記加圧ローラのうち一方を無滑り係合状
    態で摩擦回転させるために、前記フューザローラと前記
    加圧ローラのうち他方を回転させ、これにより、未溶融
    トナー画像を保持する前記表面が前記フューザローラに
    対向するように前記受容体部材を前記圧力生成ニップ内
    に移動させる段階と;前記受容体部材を前記圧力生成ニ
    ップを介して摩擦移動させる間に、前記トナー画像を前
    記受容体に溶融させる段階と;を備え、 前記トナー画像を溶融させる段階の間に、前記第1作用
    表面の第1部位の速度と前記第2作用表面の第2部位の
    速度との間に各周速における所定の差を形成するため
    に、側方速度修正力を前記圧力生成ニップに作用させ、
    前記第1部位及び第2部位は、前記圧力生成ニップから
    遠い箇所に位置しておりかつニップにより引き起こされ
    る歪みが無視しうる箇所に位置決めされており、各周速
    における前記所定の差はゼロを含むことを特徴とするエ
    レクトロスタットグラフィック複写装置におけるトナー
    画像を受容体部材に溶融する方法。
  36. 【請求項36】 無滑り様式で受容体部材を移動する移
    送ウェブに付着させる段階と;正回転するTBR(転写
    バックアップローラ)と作用表面を有する逆回転する適
    合TIBM(トナー画像受け部材)ローラとの間に圧力
    生成ニップを形成する段階であって、前記TIBMはニ
    ップ内で歪みを受けかつ車軸支持シャフトを具備し、前
    記ニップが前記移送ウェブと前記受容体とを有してなる
    圧力生成ニップを形成する段階と;トナー画像を前記受
    容体に静電転写するために、前記TIBM上にトナー画
    像を形成する段階と;前記トナー画像を前記圧力生成ニ
    ップ内に移動させるために、前記ウェブと前記受容体の
    うち少なくとも1つと無滑り摩擦係合状態で前記TIB
    Mを回転させる段階であって、前記TBRは前記移動す
    る移送ウェブと無滑り係合状態で摩擦回転され、前記受
    容体部材を前記ニップ内に駆動するために移送ウェブが
    駆動されている前記TIBMを回転させる段階と;前記
    TIBMから前記受容体への前記トナー画像の転写を促
    進するために、前記圧力生成ニップ内に電場を形成する
    段階と;を備え、 前記トナー画像を前記TIBMから前記受容体に転写す
    る間に、前記作用表面の周縁部位の速度と、前記ウェブ
    及び前記ウェブに付着した前記受容体のうち少なくとも
    1つの速度とに所定の速度差を形成するために、前記シ
    ャフトと前記外側表面のうち少なくとも1つに制御され
    た速度修正力を作用させ、前記作用表面の周縁部位は前
    記ニップから遠い箇所に位置しかつ前記ニップにより引
    き起こされた歪みが無視しうる箇所に位置決めされてお
    り、前記所定の速度差はゼロを含むことを特徴とするエ
    レクトロスタットグラフィック複写装置におけるトナー
    画像をトナー画像受け部材から移動する移送ウェブによ
    り移送された受容体部材に転写する方法。
  37. 【請求項37】 第1支持シャフトにより支持されかつ
    第1作用表面を有する正回転する被加熱フューザローラ
    と、第2支持シャフトにより支持されかつ第2作用表面
    を有する逆回転する加圧ローラとの間に、圧力生成ニッ
    プを形成する段階と;前記受容体は溶融されていないト
    ナー画像を保持する表面を有し、受容体部材を前記圧力
    生成ニップに向けて移送する段階と;前記フューザロー
    ラと加圧ローラのうち一方を無滑り係合状態で摩擦回転
    させるために、前記フューザローラと加圧ローラのうち
    他方を回転させ、これにより溶融されていないトナー画
    像を保持する前記表面が前記フューザローラと対向する
    ように、前記受容体部材を前記圧力生成ニップ内に移動
    させる段階と;前記圧力生成ニップを介して前記受容体
    部材を摩擦移動させることにより、前記トナー画像を前
    記受容体に溶融する段階と;前記トナー画像を溶融する
    段階の間に、前記第1作用表面の第1部位の速度と前記
    第2作用表面の第2部位の速度との間に各周速における
    所定の差を形成するために、前記第1作用表面と前記第
    2作用表面、及び前記第1支持シャフトと前記第2支持
    シャフトのうち少なくとも1つに側方速度修正力を作用
    させ、前記第1部位と前記第2部位とが前記圧力生成ニ
    ップから遠い箇所に位置しておりかつニップにより引き
    起こされた歪みが無視しうる箇所に位置決めされ、各周
    速における前記所定の差がゼロを有することを特徴とす
    るエレクトロスタットグラフィック複写装置におけるト
    ナー画像を受容体部材に溶融する方法。
  38. 【請求項38】 無滑り様式で、移動する移送ウェブに
    受容体部材を付着させる段階と;第1軸支持シャフトに
    より支持されかつ正回転するTBR(転写バックアップ
    ローラ)と、作用表面を有しかつ逆回転する適合TIB
    M(トナー画像受け部材)ローラとの間に、圧力生成ニ
    ップを形成する段階であって、前記TIBMはニップに
    て歪みを受けかつ第2軸支持シャフトを具備し、前記ニ
    ップは前記移送ウェブと前記受容体とを有している圧力
    生成ニップを形成する段階と;前記トナー画像を前記受
    容体に静電転写するために、前記TIBM上にトナー画
    像を形成する段階と;前記トナー画像を前記圧力生成ニ
    ップ内に移動させるために、前記ウェブ及び前記受容体
    のうち少なくとも1つと無滑り摩擦係合状態で、前記T
    IBMを回転させる段階であって、前記TBRは前記移
    動する移送ウェブと無滑り係合状態で摩擦回転され、前
    記ニップ内に受容体部材を駆動するために、移動ウェブ
    を駆動する前記TIBMを回転させる段階と;前記TI
    BMから前記受容体への前記トナー画像の転写を促進す
    るために、圧力生成ニップ内に電界を形成する段階と;
    前記TIBMから前記受容体へ前記トナー画像を転写す
    る間に、前記TIBMと前記TBRとの冗長的噛み合わ
    せ結合により、前記ニップに対して側方速度修正力を作
    用させ、前記冗長的噛み合わせ結合は所定のギヤ比を有
    する各平歯車を備え、前記各平歯車は前記第1支持シャ
    フトと前記第2支持シャフト上に同軸に取り付けられ、
    前記所定のギヤ比は前記作用表面の周縁部位の速度と前
    記ウェブ及び該ウェブに付着された前記受容体のうち少
    なくとも1つの速度との所定の速度差を形成し、前記作
    用表面の周縁部位は前記ニップから遠い箇所に位置しか
    つニップにより引き起こされる歪みが無視しうる箇所に
    位置決めされており、前記所定の速度差はゼロを含むこ
    とを特徴とするエレクトロスタットグラフィック複写装
    置におけるトナー画像をトナー画像受け部材から移動す
    る移送ウェブにより移送された受容体部材に転写する方
    法。
  39. 【請求項39】 トナー画像が形成される適合層を有し
    かつ回転する概略筒状の部材と他の回転する部材とをそ
    れぞれ備え、かつ内部で前記概略筒状の部材が転写ニッ
    プにて前記他の回転する部材とそれぞれ係合している複
    数の画像形成モジュールと、 各モジュールの概略筒状の部材は、前記各転写ニップ内
    の圧力に応じて変形し、かつ前記各ニップ内で受容体部
    材と実質的に無滑りの係合状態にあり、各概略筒状の部
    材に形成された各トナー画像を前記受容体部材に転写す
    るために、前記各概略筒状の部材により受容体部材を各
    転写ニップ内に連続的に移送する移送デバイスと;各モ
    ジュールの概略筒状の部材のオーバードライブ又はアン
    ダードライブをゼロを含む所定の値に制御するために、
    各モジュールの概略筒状の部材に力を作用させるための
    速度修正デバイスと;を備えることを特徴とするエレク
    トロスタットグラフィック多色複写装置における複数の
    トナー画像を見当合わせされた状態で受容体部材に転写
    するための装置。
  40. 【請求項40】 前記速度修正デバイスは、各モジュー
    ルの前記概略筒状の部材と、該概略筒状の部材とともに
    転写ニップを形成しかつ各モジュール内の前記他の回転
    する部材との間の噛み合わせ結合により形成される抵抗
    力を作用させることを特徴とする請求項39記載の装
    置。
  41. 【請求項41】 前記他の回転する部材は、各ニップ内
    で受容体部材を加圧するバックアップローラであること
    を特徴とする請求項40記載の装置。
  42. 【請求項42】 前記他の回転する部材は、第1画像形
    成部材であることを特徴とする請求項40記載の装置。
  43. 【請求項43】 前記筒状の部材は軸シャフトにより支
    持され、かつ前記筒状の部材は作用表面を有し、前記筒
    状の部材は第2部材とともに転写ニップに位置決めされ
    ることを特徴とする請求項39記載の装置。
  44. 【請求項44】 前記速度修正力は、速度修正デバイス
    により生成される抵抗力を備え、該抵抗力は前記作用表
    面と前記シャフトのうち少なくとも1つに作用されるこ
    とを特徴とする請求項43記載の装置。
  45. 【請求項45】 前記速度修正力は、速度修正デバイス
    により生成されたトルクを備え、該トルクは前記作用表
    面と前記シャフトのうち少なくとも1つに作用すること
    を特徴とする請求項43記載の装置。
  46. 【請求項46】 前記他の回転する部材は軸シャフトに
    より支持され、かつ前記他の回転する部材は作用表面を
    有していることを特徴とする請求項39記載の装置。
  47. 【請求項47】 前記速度修正力は速度修正デバイスに
    より生成される抵抗力を備え、該抵抗力は前記作用表面
    と前記シャフトのうち少なくとも1つに作用することを
    特徴とする請求項46記載の装置。
  48. 【請求項48】 前記速度修正力は速度修正デバイスに
    より生成されたトルクを備え、該トルクは前記作用表面
    と前記シャフトのうち少なくとも1つに作用することを
    特徴とする請求項46記載の装置。
  49. 【請求項49】 エレクトロスタットグラフィック装置
    で使用するために、1つ又は2つ以上の摩擦駆動される
    ローラを備える各ローラのシステムを有し、前記被駆動
    ローラの回転は前記各被駆動ローラのうちの1つに対し
    て摩擦駆動関係にある駆動要素により生成され、ここで
    前記駆動要素と前記被駆動ローラのうち少なくとも1つ
    は適合外側表面を有し、前記各被駆動部材の少なくとも
    1つのオーバードライブ又はアンダードライブをゼロを
    含む所定値に制御するために、速度修正力を前記被駆動
    部材の少なくとも1つに制御可能に作用させるための速
    度修正デバイスを有することを特徴とする装置。
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