JP2002332502A - 銅ペースト用の表面処理銅粉、その表面処理銅粉の製造方法、その表面処理銅粉を用いた銅ペースト及びその銅ペーストを用いたプリント配線板 - Google Patents

銅ペースト用の表面処理銅粉、その表面処理銅粉の製造方法、その表面処理銅粉を用いた銅ペースト及びその銅ペーストを用いたプリント配線板

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JP2002332502A JP2001140292A JP2001140292A JP2002332502A JP 2002332502 A JP2002332502 A JP 2002332502A JP 2001140292 A JP2001140292 A JP 2001140292A JP 2001140292 A JP2001140292 A JP 2001140292A JP 2002332502 A JP2002332502 A JP 2002332502A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脂肪酸処理を行った表面処理銅粉を、銅ペース
トに加工したときのペースト粘度を低くでき、しかも、
ペースト粘度の経時変化を有効に抑制できる表面処理銅
粉の提供を目的とする。 【解決手段】脂肪酸を用いて処理した表面処理層を備え
た銅粉であって、当該表面処理層は、脂肪酸の金属塩で
形成したものであることを特徴とする銅ペースト用の表
面処理銅粉も用いることによる。そして、この表面処理
銅粉の製造は、銅粉と脂肪酸を含む溶液とを接触させ、
銅粉の表面に脂肪酸を吸着させ、乾燥処理することで表
面処理層を備えた銅粉を製造する方法であって、脂肪酸
吸着後の銅粉を、有機溶媒を用いて、少なくとも1回の
洗浄を行い、乾燥することを特徴とした脂肪酸の金属塩
で形成した表面処理層を備えた銅ペースト用の表面処理
銅粉の製造方法他による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本件出願に係る発明は、表面
処理銅粉の製造方法、その製造方法で得られた表面処理
銅粉、その表面処理銅粉を用いた銅ペースト、及びその
銅ペーストを用いたプリント配線板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から銅粉は、銅ペーストの原料とし
て広く用いられてきた。銅ペーストは、その取り扱いの
容易さ故に、実験目的の使用から、電子産業用途に到る
まで広範な領域において使用されてきた。
【0003】そして、この従来の表面処理銅粉の多くに
は、表面の酸化を防止するための表面処理剤として各種
脂肪酸を用いた表面処理が行われてきた。この表面処理
銅粉は、銅ペーストに加工され、スクリーン印刷法を用
いたプリント配線板の回路形成、セラミックコンデンサ
ーの電極、各種電気的接点部等に応用され、電気的導通
確保の手段に用いられてきた。即ち、表面処理していな
い銅粉と比較したときに、表面処理銅粉は表面酸化を起
こしにくく、電気的伝導性に優れた低抵抗の製品を得る
ことが可能となることが知られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅ペー
ストを用いる当業者からは、脂肪酸で表面処理した表面
処理銅粉を、銅ペーストに加工したときのペースト粘度
は、未だ工程管理に支障がないほど、品質が安定してい
るものではないとの意見が出されていた。即ち、脂肪酸
で処理した表面処理銅粉を用いて製造した銅ペースト
は、初期のペースト粘度が高く、そのペースト粘度が経
時変化を起こして増粘することもあり、銅ペーストに加
工して以降の長期保管が困難であり、電子部品の製造等
に用いる銅ペーストとしての品質管理、品質維持に費や
す管理が煩雑であり、その使用が拡大していくための障
害ともなっていた。
【0005】従って、脂肪酸処理を行った表面処理銅粉
を、銅ペーストに加工したときのペースト粘度を低くで
き、しかも、ペースト粘度の経時変化を有効に抑制でき
る表面処理銅粉の提供が望まれてきたのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本件発明者等
は、脂肪酸で処理した表面処理銅粉を用いた銅ペースト
のペースト粘度が高くなる原因を、鋭意研究した結果、
脂肪酸で処理した表面処理銅粉の粉粒の表面に残留して
いる脂肪酸の状態が、ペーストに加工した際の、ペース
ト粘度に大きな影響を与えることを突き止めた。このこ
とを背景として、以下に述べる発明を完成したのであ
る。
【0007】請求項1には、脂肪酸を用いて処理した表
面処理層を備えた銅粉において、当該表面処理層は、脂
肪酸の金属塩で形成したものであることを特徴とする銅
ペースト用の表面処理銅粉としている。
【0008】通常、脂肪酸で処理した表面処理銅粉の表
面には、処理に用いた脂肪酸、脂肪酸の金属塩、脂肪酸
イオンが存在している。このことは、従来の脂肪酸で表
面処理した銅粉を、フーリエ変換吸光分光分析装置(F
T−IR)を用いて、その吸収ピークを分析することか
ら、明瞭に見て取ることが可能である。図2に、従来の
脂肪酸処理した表面処理銅粉をFT−IR分析した結果
を示している。この図2では、脂肪酸に起因するピーク
が1700cm−1付近に、脂肪酸の金属塩に起因する
ピークが1561cm−1と1413cm−1との付近
に検出されていることが分かる。
【0009】本件発明者等は、この脂肪酸で表面処理し
た表面処理銅粉の表面に吸着残留した脂肪酸、脂肪酸の
金属塩の影響を種々の方法を用いて検討した結果、表面
処理層を脂肪酸の金属塩のみとした場合の銅粉が、非常
に良好な耐酸化性を備え、銅ペーストに加工したときの
初期粘度を低くし、且つ、銅ペースト粘度の経時的変化
を極めて有効に抑制することができるということに想到
したのである。これらの具体的効果については、後述す
る実施形態を通じて詳細に説明することとする。
【0010】ここで言う「脂肪酸の金属塩」とは、脂肪
酸を用いて銅粉を表面処理する際に、銅粉の銅成分と脂
肪酸とが反応し形成された金属塩のことである。そし
て、前出の「吸着残留した脂肪酸」とは、銅成分と反応
せず、脂肪酸を溶解させた溶媒中においてもイオン状態
に解離することのなかった脂肪酸が表面に吸着したもの
である。本明細書中では、ここに述べた意味合いとし
て、これらの用語を用いるものとする。
【0011】そして、ここで言う脂肪酸とは、飽和脂肪
酸及び不飽和脂肪酸の特定の種類を用いるものである。
これらの具体的な脂肪酸の種類については、以下で述べ
る請求項3及び請求項4に関する説明において詳説する
こととする。
【0012】請求項2には、銅粉と脂肪酸を含む溶液と
を接触させ、銅粉の表面に脂肪酸を吸着させ、乾燥処理
することで表面処理層を備えた銅粉を製造する方法であ
って、銅粉と脂肪酸を含有した有機溶媒とを所定時間接
触させ、表面処理層を形成した銅粉とし、当該銅粉を、
有機溶媒を用いて、少なくとも1回の洗浄を行い、乾燥
することを特徴とした脂肪酸の金属塩で形成した表面処
理層を備えた請求項1に記載の銅ペースト用の表面処理
銅粉の製造方法としている。
【0013】ここに述べた、表面処理銅粉の製造方法
は、脂肪酸で銅粉を処理して、一旦銅粉の表面には、吸
着残留した脂肪酸、脂肪酸の金属塩を含んだ表面処理層
を形成し、その後、有機溶媒を用いて洗浄することで、
脂肪酸の金属塩のみを銅粉の粉粒表面に残すのである。
【0014】銅粉の表面を脂肪酸を用いて処理する工程
は、銅粉を、脂肪酸を含有した有機溶媒と接触させるの
である。このとき、銅粉を当該溶液中に入れ、所定時
間、攪拌することで銅粉の表面に脂肪酸を吸着させる方
法でも、当該溶液中に所定時間の浸漬を行う方法等であ
っても構わない。特にその接触手法に限定はない。以上
のようにして、脂肪酸を含有した有機溶媒との接触処理
の終了した表面処理銅粉は、当該溶液と濾別して、採取
するのである。また、この脂肪酸による処理方法には、
脂肪酸を気化させた気流中に銅粉を入れて処理すること
も可能である。即ち、脂肪酸を用いて処理する方法は、
銅粉表面の均一な表面処理ができるものであれば、特に
限定を要するものではない。
【0015】ここで言う脂肪酸とは、請求項3及び請求
項4に記載した飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸を用いるこ
とができる。請求項3には、本件発明において用いるこ
とのできる飽和脂肪酸の種類を具体的に列挙し、エナン
ト酸(C13COOH)、カプリル酸(C15
COOH)、ペラルゴン酸(C17COOH)、カ
プリン酸(C19COOH)、ウンデシル酸(C
1021COOH)、ラウリン酸(C1123CO
OH)、トリデシル酸(C1225COOH)、ミリ
スチン酸(C1327COOH)、ペンタデシル酸
(C1429COOH)、パルミチン酸(C15
31COOH)、ヘプタデシル酸(C16 COO
H)、ステアリン酸(C1735COOH)、ノナデ
カン酸(C1837COOH)、アラキン酸(C19
39COOH)、ベヘン酸(C21 43COOH)
のいずれか1種又は2種以上であることを明らかにして
いる。
【0016】そして、請求項4には、本件発明において
用いることのできる不飽和脂肪酸の種類を具体的に列挙
し、アクリル酸(CH=CHCOOH)、クロトン酸
(CHCH=CHCOOH)、イソクロトン酸(CH
CH=CHCOOH)、ウンデシレン酸(CH=C
H(CHCOOH)、オレイン酸(C17
COOH)、エライジン酸(CH(CHCH=
CH(CHCOOH)、セトレイン酸(CH
(CHCH=CH(CHCOOH)、ブ
ラシジン酸(C2141COOH)、エルカ酸(C
2141COOH)、ソルビン酸(CCOO
H)、リノール酸(C1731COOH)、リノレン
酸(C1729COOH)、アラキドン酸(C13
31COOH)のいずれか1種又は2種以上であること
を明らかにしている。
【0017】以上に述べた飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸
を用いて、銅粉の構成成分である銅との金属塩を銅粉表
面に形成させると、銅ペーストに加工したときペースト
粘度を効果的に低減させることが可能となる。しかも、
その銅ペーストを用いて形成した導体の導電性を損なう
こともないのである。ここで「2種以上」としているの
は、以上に列挙した飽和脂肪酸の複数種、不飽和脂肪酸
の複数種を混合して用いるものであっても構わないこと
を意味している。
【0018】そして、次に、上述のようにして一旦得ら
れた表面処理銅粉を、有機溶媒で洗浄するのである。洗
浄の方法は、当該表面処理銅粉に有機溶媒をかけること
で洗浄する方法、有機溶媒中に入れ攪拌しつつ洗浄する
方法等有機溶媒と表面処理銅粉との粉粒の表面とが万遍
なく接触し、効率よく洗浄可能な方法であれば、どのよ
うな手法を用いても構わない。
【0019】この有機溶媒による表面処理銅粉の洗浄
は、1回洗浄よりも、複数回の洗浄を行った方が好まし
い。1回の洗浄でも、かなりの吸着した脂肪酸の除去は
可能ではあるが、完全には除去できず、FT−IR分析
でも、脂肪酸単独の吸収ピークが、僅かに検出される場
合があり、安定性に欠ける。ところが、2回以上の複数
回の洗浄を行うと、脂肪酸単独の吸収ピークは完全に消
滅し、脂肪酸の金属塩の吸収ピークのみが検出されるよ
うになるのである。一方で、複数回の洗浄を行うと考え
ても、洗浄し過ぎれば、脂肪酸の金属塩のみの表面処理
層も損傷を受ける場合もある。従って、繰り返し洗浄の
適正回数の上限は、脂肪酸の種類によっても、僅かなが
らの差異がみられるが、研究結果を統計的に考えて、3
回を越えない範囲での繰り返し洗浄が好ましいと言え
る。
【0020】ここで用いる有機溶媒は、請求項5に記載
したように、エチルアルコール、メチルアルコール、ア
セトン、メチルエチルケトン、プロパノールのいずれか
1種又は2種以上を用いることが好ましい。このように
有機溶媒を用いるのは、銅粉の比表面積が大きいため、
その表面を短時間で迅速に乾燥させるためには、低温加
熱で気散し易く、上述した脂肪酸の金属塩を変質させな
いものであれば、特に限定は要さない。しかしながら、
特に工業的に見て、環境負荷を増大させることなく、揮
発ガスの処理が容易で、揮発したガスが人体に可能な限
り悪影響を及ぼさないものとして、上述の有機溶媒を選
択使用するのである。
【0021】そして、最終的に行う乾燥は、請求項6に
記載したように、乾燥温度50℃〜100℃、乾燥時間
2〜8時間の条件で行うことが好ましい。乾燥温度は、
表面処理銅粉の表面酸化を防止するため、可能な限り低
温領域を採用することが望まれる。乾燥温度が50℃未
満では、銅粉という粉粒体に吸着した水分を十分に除去
する事ができず、しかも、脂肪酸の定着が強固に出来な
いためである。一方、乾燥温度を、100℃を越える温
度とすると、表面処理層の損傷が起こりやすくなるため
である。この乾燥温度範囲を採用すると、その加熱温度
に合わせた加熱時間も採用すべきである。低温でも、あ
まりに長時間の乾燥を行うと表面処理層が損傷を起こす
ためである。そして、乾燥時間が短すぎると、表面処理
銅粉の吸着水分の除去が不完全となるのである。
【0022】このような手法を採用し、銅粉の表面に脂
肪酸の金属塩のみを残留させることで請求項1に記載の
表面処理銅粉を得ることが出来るのである。このように
して得られた表面処理銅粉は、従来の脂肪酸処理した銅
粉と同等の耐酸化性能を示す。そして、本件発明に係る
表面処理銅粉を用いて製造される銅ペーストは、ペース
ト粘度が低く、しかも、ペースト粘度の経時変化が起こ
りにくいため、銅ペーストの品質管理が容易となり、製
造現場での管理コストの低減、生産効率の向上が期待で
きるのである。
【0023】以上に述べた内容から理解できるように、
請求項1に記載した表面処理銅粉は、従来の脂肪酸処理
した表面処理銅粉とは、全く異なった製品品質を備える
こととなる。そこで、請求項7には、請求項1に記載の
表面処理銅粉を用いて製造した銅ペーストとしている。
本件発明に係る表面処理銅粉を用いて製造した銅ペース
トは、そのバインダー樹脂の組成さえ同一であれば、従
来の脂肪酸処理した表面処理銅粉を用いた場合よりも、
低いペースト粘度を備え、且つ、経時変化の少ないもの
となるのである。
【0024】請求項8には、請求項7に記載の銅ペース
トを用いて形成した導体を含むプリント配線板としてい
る。近年は、電子産業の分野でも、特にプリント配線板
用途においての需要が増加してきている。今日のプリン
ト配線板業界に対しては、我国の電機業界が厳しい国際
価格競争に晒されていることもあり、コストダウン要求
が一層厳しさを増すこととなっている。このような市場
の動向を受け、近年は、4層以上の多層プリント配線板
において、層間導電性を確保する手段として、スルーホ
ールメッキ法、バイアホール形成法等に変わって、銅ペ
ーストを用いて多層プリント配線板の層間導通を確保す
る手法が行われるようになってきた。
【0025】これは、予め基材にバイアホール、スルー
ホールに相当する層間導通部となる穴を形成し、この穴
に銅ペーストを充填して硬化させ、その表層に銅箔を張
り付けた銅張積層板を製造し、これを用いて多層プリン
ト配線板を製造する方法や、予め銅箔の基材との接着面
に層間導通部となる突起を、銅ペーストを硬化させるこ
とで形成し、これを基材と積層して張り付ける方法等に
より銅張積層板製造時に層間導通を確保する等の種々の
方法が採用されており、安定した層間導通性能の確保
は、プリント配線板が組み込まれる電子機器等の誤作動
を防止する意味からも、必要最低限の条件となる。本件
発明に係る銅ペーストを用いると、その粘度が低いた
め、穴への銅ペーストの充填性を良好にすることでき、
銅ペーストを用いて層間導通部となる突起を銅箔表面に
形成する等の作業が容易となるのである。
【0026】また、上述した銅ペースト粘度の経時変化
が小さいと言うことは、銅ペーストとしての粘度管理が
容易になり、銅ペーストの品質変動が小さいと言うこと
になる。このような銅ペーストを用いると、製造する回
路の厚さ、幅、回路エッジの直線性等に優れた高い精度
のプリント配線板が得られることになるのである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態を通じ
て、比較例と対比しつつ、本件発明に関し、より詳細に
説明する。ここでは、銅粉の表面処理剤として使用量が
多く、当業者間で信頼性の高い、オレイン酸を表面処理
剤として用いた場合を代表的として示すこととする。
【0028】第1実施形態: 本実施形態では、請求項
1に記載した表面処理銅粉を、請求項2に記載の方法
で、脂肪酸にオレイン酸を用いて製造し、その表面処理
銅粉を用いて銅ペーストを製造し、銅ペーストの粘度の
変化率を測定したのである。更に、従来のオレイン酸処
理した表面処理銅粉との比較を行った。
【0029】最初に銅粉粒の表面をオレイン酸を用いた
表面処理層を形成した条件について説明した。平均粒径
4.18μmの銅粉5kgを、ヌッチェに入れ、5gの
オレイン酸を加えて分散させた5リットルのメタノール
溶液を滴下して、当該銅粉の粉粒表面に表面処理層を形
成した。そして、吸引濾過することで、表面処理銅粉と
溶液とを濾別した。
【0030】上述のようにして得られた表面処理銅粉
に、2リットルのメタノール液を滴下してかけること
で、表面処理銅粉の洗浄を行い、吸引濾過することで、
銅粉の表面処理層にオレイン酸の金属塩のみが残留した
ものとした。吸引濾過で分取した表面処理銅粉を、70
℃の温度で5時間の乾燥を行った。この段階の表面処理
銅粉をFT−IR分析すると、図1に示した如き吸収ピ
ークが得られ、1561cm−1及び1413cm−1
付近に脂肪酸の金属塩のピークのみが検出されているこ
とが分かる。
【0031】続いて、この表面処理銅粉を用いて、エポ
キシ系銅ペーストを製造した。当該銀表面処理銅粉を8
5重量部、第1のエポキシ樹脂には油化シェル社製のエ
ピコート828を3重量部、第2のエポキシ樹脂には東
都化成株式会社製のYD−171を9重量部、エポキシ
樹脂硬化剤として味の素株式会社製のアミキュアMY−
24を3重量部として、これらを混合して30分の混錬
を行ってエポキシ系銅ペーストを得たのである。
【0032】以上のようにして得られたエポキシ系銅ペ
ーストの製造直後の粘度を測定すると630Pa・s、
一週間経過後の粘度は950Pa・sであり、製造直後
の粘度を基準に粘度の変化率として考えると51%であ
るという結果が得られている。なお、本件明細書におけ
る粘度の測定には、東機産業社製の粘度計であるRE−
105Uを用いて、0.1rpmの回転数で測定したも
のである。
【0033】更に、本件発明者等は、上述した本実施形
態の効果を確認するため、比較に用いる実施形態とし
て、以下の内容を実施した(以下、「比較例1」と称す
る。)。比較例として、オレイン酸で処理して、粉粒の
表面に吸着残留した脂肪酸、脂肪酸の金属塩のそれぞれ
が存在する表面処理銅粉を用いて、上述したと同様のエ
ポキシ系銅ペーストを製造した。この比較例1の表面処
理銅粉を、FT−IR分析すると、図2に示した如き吸
収ピークが得られ、脂肪酸の金属塩のピーク及び脂肪酸
に起因するピークが検出されていることが分かる。
【0034】そして、これらの粘度及び粘度の変化率を
測定した。その結果、表面平滑化処理を行っていない銀
コーティング銅粉を用いて得られたエポキシ系銅ペース
トの製造直後の粘度を測定すると915Pa・s、一週
間経過後の粘度は3150Pa・sであり、製造直後の
粘度を基準に粘度の変化率として考えると244%であ
り、本実施形態の場合と比較して初期粘度も高く、しか
も、粘度の経時変化が非常に大きいことが分かる。
【0035】第2実施形態: 本実施形態では、請求項
1に記載した表面処理銅粉を、請求項2に記載の方法
で、脂肪酸にオレイン酸を用いて製造し、その表面処理
銅粉を用いて銅ペーストを製造し、銅ペーストの粘度の
変化率を測定したのである。更に、従来のオレイン酸処
理した表面処理銅粉との比較を行った。
【0036】最初に行うオレイン酸による処理は、平均
粒径4.18μmの銅粉5kgと5gのオレイン酸を加
えて分散させた5リットルのメタノール溶液とを、攪拌
混合して、当該銅粉の粉粒表面に表面処理層を形成し、
ヌッチェにて濾過することで、表面処理銅粉と溶液とを
濾別した。
【0037】上述のようにして得られた表面処理銅粉
に、2リットルのメタノール液を滴下してかけること
で、表面処理銅粉の洗浄を行い、吸引濾過することで、
銅粉の表面処理層にオレイン酸の金属塩のみが残留した
ものとした。吸引濾過で分取した表面処理銅粉を、70
℃の温度で5時間の乾燥を行った。この段階の表面処理
銅粉をFT−IR分析すると、第1実施形態の場合と同
様、図1に示した如き吸収ピークが得られ、脂肪酸の金
属塩のピークのみが検出されていることが分かった。
【0038】続いて、この表面処理銅粉を用いて、エポ
キシ系銅ペーストを製造した。銅ペーストの組成は、第
1実施形態の場合と同様であるため、ここでの重複した
説明は省略する。ここで得られたエポキシ系銅ペースト
の製造直後の粘度を測定すると450Pa・s、一週間
経過後の粘度は675Pa・sであり、製造直後の粘度
を基準に粘度の変化率として考えると50%であるとい
う結果が得られている。
【0039】これを、上述した比較例1の場合と比較す
ると、明らかに初期粘度も低く、粘度の経時変化も小さ
なものとなっている。そして、第1実施家板の場合と比
較しても、この第2実施形態の銅ペーストの初期粘度は
低くなっている。
【0040】
【発明の効果】本件発明に係る脂肪酸処理による表面処
理層を備えた表面処理銅粉は、その粉粒表面に脂肪酸の
金属塩のみが残留しているため、その表面処理銅粉を用
いて製造した銅ペーストは、初期のペースト粘度が低
く、粘度の経時変化を非常に小さなものとすることが可
能となる。このような銅ペーストは、品質管理が非常に
容易なものとなり、工程管理コストの低減に寄与するも
のとなる。そして、この銅ペーストを用いることで、プ
リント配線板の層間導通部を形成するための穴部への充
填性等が向上するため、微細配線回路を備えた高品質の
プリント配線板の製造用途に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明に係る表面処理銅粉のFT−IR吸収
スペクトル。
【図2】従来の脂肪酸処理した表面処理銅粉のFT−I
R吸収スペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K018 BA02 BC29 BD04 KA33 5E343 BB24 BB76 BB77 GG20 5G301 DA06 DA60 DD01 5G307 AA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪酸を用いて処理した表面処理層を備
    えた銅粉であって、 当該表面処理層は、脂肪酸の金属塩で形成したものであ
    ることを特徴とする銅ペースト用の表面処理銅粉。
  2. 【請求項2】 銅粉と脂肪酸を含む溶液とを接触させ、
    銅粉の表面に脂肪酸を吸着させ、乾燥処理することで表
    面処理層を備えた銅粉を製造する方法であって、 銅粉と脂肪酸を含有した有機溶媒とを所定時間接触さ
    せ、表面処理層を形成した銅粉とし、 当該銅粉を、有機溶媒を用いて、少なくとも1回の洗浄
    を行い、乾燥することを特徴とした脂肪酸の金属塩で形
    成した表面処理層を備えた請求項1に記載の銅ペースト
    用の表面処理銅粉の製造方法。
  3. 【請求項3】 脂肪酸は、飽和脂肪酸であるエナント
    酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシ
    ル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペン
    タデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリ
    ン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸のいずれか
    1種又は2種以上を用いるものである請求項2に記載の
    銅ペースト用の表面処理銅粉の製造方法。
  4. 【請求項4】 脂肪酸は、不飽和脂肪酸であるアクリル
    酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシル酸、オレ
    イン酸、エライジン酸、セトレイン酸、ブラシジル酸、
    エルカ酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラ
    キドン酸のいずれか1種又は2種以上を用いるものであ
    る請求項2に記載の銅ペースト用の表面処理銅粉の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 有機溶媒は、メタノール、エタノール、
    アセトン、メチルエチルケトンのいずれか1種又は2種
    以上を用いるものである請求項2〜請求項4のいずれか
    に記載の銅ペースト用の表面処理銅粉の製造方法。
  6. 【請求項6】 乾燥は、乾燥温度50℃〜100℃、乾
    燥時間2〜8時間である請求項2〜請求項5のいずれか
    に記載の銅ペースト用の表面処理銅粉の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の表面処理銅粉を用いて
    製造した銅ペースト。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の銅ペーストを用いて形
    成した導体を含むことを特徴としたプリント配線板。
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