JP2012158824A - 銅粉末の製造方法及び銅粉末並びに銅粉末を用いた銅ペースト及び導電性塗膜の製造方法 - Google Patents

銅粉末の製造方法及び銅粉末並びに銅粉末を用いた銅ペースト及び導電性塗膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 銅を導電粒子とする導電性塗膜であって、導電性に優れ、絶縁基板との接着性の良好な導電性塗膜を提供する。
【解決手段】 水系溶剤中で銅化合物を還元する銅粉末の製造方法において、水系溶剤から銅粉末を採取するまでに水系溶剤にコロイダルシリカを添加することにより得た、粒子表面にシリカが付着した銅粉末を含む銅ペーストを用いて銅含有塗膜を形成した後、該塗膜上に無電解めっきを施すことにより、絶縁基板との接着性と導電性の優れた導電性塗膜が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水系溶剤中で銅化合物を還元する銅粉末の製造方法において、水系溶剤にコロイダルシリカを添加するものである。また、本発明は、コロイダルシリカを含有する銅粉末並びにその銅粉末を用いた銅ペーストおよび、その銅ペーストを用いて形成される銅含有塗膜への無電解めっきにより製造された導電性塗膜の製造方法に関するものである。
導電回路は近年、急速に高密度化が進んでいる。従来、導電回路の形成に用いられてきた、絶縁基材に張り合わせた銅箔をエッチングしてパターニングするサブトラクティブ法は、工程が長く複雑で、多量の廃棄物を生じる。そこで、サブトラクティブ法に代わって、導電回路の形成に導電粒子を含む導電性ペーストを用いる印刷法や塗布法が注目されている。例えば、回路印刷で汎用的に用いられるスクリーン印刷では、使用する導電粒子としては粒径が数μm以上のフレーク状金属粉等が用いられ、回路の厚みを10μm以上にして導電性を確保している。そして、より高密度な回路の形成を可能にするため、より微細な金属微粒子の開発がなされている。
導電粒子として用いられる金属は導電性や経時安定性から銀が汎用的に用いられているが、銀は高価であるだけでなく、資源量が少ないことや、高温高湿度下での回路間に発生するイオンマイグレーションの問題がある。
銀に代わって導電粒子に用いられる金属としては銅が挙げられる。しかし、銅粉末は表面に酸化層を形成し易く、酸化層のため、導電性が悪くなるという欠点がある。また、酸化層の悪影響は粒子が小さくなるほど、顕著になる。そこで、銅粉末の酸化層を還元するために、水素等の還元性雰囲気下での300℃を超える温度での還元処理や、より高温での焼結処理が必要となる。このとき、導電性はバルク銅に近くなるが、使用できる絶縁基板がセラミックスやガラス等の耐熱性の高い材料に限定される。
また、導電性塗膜を形成する方法として、めっきが知られている。例えば、絶縁基板の配線部分にだけ無電解銅めっきを施すフルアディティブ法やレジスト印刷と電解めっきを組み合わせたセミアディティブ法、あるいはスルホールを有する絶縁基板上に無電解銅めっきとそれに続けて電解銅めっきを施して得た銅めっき層をエッチングするパネルめっき法等が知られている。無電解めっきが行われる場合、めっきの付着性や選択性を高めるためパラジウムやスズを用いた活性化処理が行われている。しかしながら、パラジウムは高価であるだけでなく、活性化処理のための前後の工程を含め、複雑な工程管理が必要である。
従来技術においても、基材の無電解めっき適性を高めるための提案がなされている。例えば、特許文献1には無電解めっきの下地層としてPdまたはAgを含有する複合金属酸化物水化物とバインダーとから構成される下地層を用いることが開示されている。特許文献2にはPd、Au、Ag、Pt等の貴金属微粒子をアルミナゲル、シリカゲル粒子に担持させたものの上に無電解めっきすることが開示されている。さらに、特許文献3には導電性ペーストでパターン印刷しその上に無電解めっきを行うことが、特許文献4には導電性ペーストでパターン印刷しその上に無電解めっきさらに電解めっきを行うことが開示されている。特許文献5には銅粉末とパラジウム化合物を含有する厚膜導体ペーストから形成された銅導体上に無電解めっきを施すことが開示されている。特許文献6には金属微粒子含有インキをインクジェット法により導体パターンを形成し、その上に無電解めっきを施すことが開示されている。
回路形成のために用いられる無電解銅めっきでは汎用的にホルムアルデヒドが還元剤として用いられている。ホルムアルデヒドを使用するめっきは、一般的に、ホルムアルデヒドの活性を高めるために強アルカリかつ高温の条件で行われている。その結果、めっき層と絶縁基材の接着性やめっき層の欠陥を生じやすい。これは、銅ペーストを用いて回路を印刷した後、無電解銅めっきで導電回路を形成するという回路形成方法の普及を妨げている原因の一つである。
特開平09−135097号公報 特開平11−170420号公報 特開2000−196285号公報 特開2002−055624号公報 特開平7−226111号公報 特開2002−134878号公報
本発明の課題は、導電性塗膜を形成するための無電解めっきの下地層として好適な銅含有塗膜を形成する銅ペーストに用いられる銅粉末とその製造方法を提供することである。本発明における銅ペーストを用いて形成される銅含有塗膜に無電解めっきを施すことにより、高価なパラジウム化合物を使用せずに導電性良好な導電性塗膜を形成することができ、さらには、絶縁基板との接着性、めっき層と銅含有塗布層の接着性やめっき選択性についても優れる導電性塗膜を得ることができる。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を進めた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記のとおりのものである。
(1)水系溶剤中で銅化合物を還元する銅粉末の製造方法において、水系溶剤から銅粉末を採取するまでに水系溶剤にコロイダルシリカを添加することを特徴とする銅粉末の製造方法。
(2)(1)に記載の銅粉末の製造方法により得られる銅粉末であって、シリコン含有量が50〜10000ppmである銅粉末。
(3)銅粉末の粒子表面にコロイダルシリカが付着した請求項2に記載の銅粉末。
(4)(1)に記載の製造方法により得られる銅粉末と溶剤と有機バインダーとを主成分とする銅ペースト。
(5)(4)に記載の銅ペーストを用いて絶縁基板上に形成した塗膜を乾燥して得られる銅含有塗膜上に無電解めっきにより導電層を形成する導電性塗膜の製造方法。
本発明において、水系溶剤に添加したコロイダルシリカは、水系溶剤中において還元反応により生成した銅粒子の表面活性が高い段階で付着することとなり、銅粉末の粒子表面に強固に付着する。そして、銅粉末の粒子表面に付着したコロイダルシリカにより、銅含有塗膜中の銅粉末同士の相互作用が強くなる。その結果、本発明によって製造される銅粉末を含有した銅ペーストから得られる塗膜は、ホルマリンを還元剤として使用した強アルカリかつ高温のめっき処理でも導電性塗膜の破壊や剥離が減少する。また、コロイダルシリカが銅粉末の粒子表面の酸化を低減するため、銅粉末へのめっき析出性も向上する。その結果、本発明の銅ペーストを用いて形成した銅含有塗膜上に無電解めっきにより導電層を形成した導電性塗膜は、絶縁基材との接着性、めっきの選択性や接着性が優れる。
本発明は、水系溶剤中で銅化合物を還元する銅粉末の製造方法において、水系溶剤から銅粉末を採取するまでに水系溶剤にコロイダルシリカを添加することを特徴とする銅粉末の製造方法である。本発明において、水系溶剤にコロイダルシリカを添加するのは、銅化合物の還元反応前、還元反応中あるいは還元反応後のいずれの段階であってもよい。
本発明の銅粉末を得るための水系溶剤は水単独あるいは、水と相容性のある液体、例えばアルコール、ケトン、アミド等の混合物が挙げられる。水との混合はコロイダルシリカが析出しない範囲で適応してもかまわない。
本発明で使用するコロイダルシリカは無水ケイ酸の超微粒子をコロイド水溶液としたものであり、粒子径は好ましくは1〜600nmの範囲であり、より好ましくは1〜300nmの範囲であり、更により好ましくは3〜50nmの範囲である。粒径が1nm未満ではめっき適性付与効果が乏しく、600nmを超えると銅塗布層の導電性の低下が著しい。
コロイダルシリカは原料や表面処理等によりシリカゾルのpHが異なる。本発明で使用するコロイダルシリカの水溶液は、シリカ含有率20%程度で、pHが8〜11、特に、8.5〜10.5の範囲にあるものが、銅粉末との付着力が強いため好ましい。
コロイダルシリカは主に銅粉末の粒子表面に付着している。コロイダルシリカの銅粉末への付着量は、生成する銅粉末の表面積やコロイダルシリカの添加量、コロイダルシリカの表面電位等により変化する。
本発明における銅粉末はコロイダルシリカをシリコン換算で50〜10000ppm、好ましくは100〜3000ppmの範囲で含有する。銅粉末中のシリコン含有量が50ppm未満では、銅含有塗膜の耐めっき適性が不足する。またシリコン含有量が10000ppmを超えると、銅粉末から脱落するシリカの比率が高くなり、銅含有塗膜の耐めっき適性が低下する。
また、コロイダルシリカの粒子径と含有量により、得られる導電性塗膜の導電性が変化する。導電性は無電解めっきに依存する割合が高いが、コロイダルシリカの粒径が3〜30nmでかつコロイダルシリカを銅粉末にシリコン換算で300〜3000ppm含有する場合、シリカを含有することによる導電性の低下は軽微にできる。
本発明において、水系溶剤中で銅化合物を還元するには、水系溶剤に還元剤を添加すればよく、例えば、ヒドラジン、水素化ほう素ナトリウム、アスコルビン酸等が好ましく用いられる。
本発明における銅粉末の製造時の粒子の凝集防止や粒子として採取した後の酸化を防止あるいは低減させるため、錯化剤として働く有機物を還元反応前後に共存させてもかまわない。このような有機物としてはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、オクタノール等のアルコール系化合物、エタノールアミン、t−ブチルモノエタノールアミン等のアミノアルコール等が挙げられる。また、銅粉末製造後、ベンゾトリアゾール系化合物、イミダゾール系化合物等の防錆剤で処理を施してもかまわない。
本発明における銅粉末は平均粒径が0.01〜20μmであることが好ましい。銅粉末の平均粒径が20μmより大きいと、絶縁性基板に微細な配線パターンを形成することが困難になる。また、平均粒径が0.01μm未満では加熱乾燥時の微粒子間融着による歪の発生により、絶縁基材との接着性が低下する。銅粉末の平均粒径は0.02μm〜15μmの範囲がより好ましく、更に好ましくは0.04〜4μm、更により好ましくは0.05〜2μmである。平均粒径の測定は、透過型電子顕微鏡、電界放射型透過電子顕微鏡、電界放射型走査電子顕微鏡のいずれかにより粒子100個の粒子径を測定して平均値をもとめる方法による。本発明の銅粉末は粒径が0.01〜20μmであれば、異なる粒径のものを混合して使用してもかまわない。このとき、銅粉末の形状は、略球状、樹枝状、フレーク状等のいずれでも使用できる。
本発明の銅ペーストは、銅粉末と溶剤とバインダーを主成分として、溶剤中に分散させたものである。
本発明で使用される銅ペーストに使用される溶剤は、バインダー樹脂を溶解するものから選ばれ、有機化合物であっても水であってもよい。溶剤は、銅ペースト中で銅粉末を分散させる役割に加えて、分散体の粘度を調整する役割がある。好ましい有機溶媒の例として、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、芳香族炭化水素、アミド等が挙げられる。
本発明の銅ペーストに使用される有機バインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドあるいはアクリル等が挙げられる。樹脂中にエステル結合、ウレタン結合、アミド結合、エーテル結合、イミド結合等を有するものが、銅ペースト中の銅粉末の安定性から、好ましい。
本発明の銅ペーストは通常、銅粉末、溶剤、バインダー樹脂から成る。各成分の割合は銅粉末を100重量部に対し、溶剤20〜400重量部、バインダー樹脂5〜30重量部の範囲が好ましい。
本発明の銅ペーストには、必要に応じ、硬化剤を配合しても良い。本発明に使用できる硬化剤としてはフェノール樹脂、アミノ樹脂、イソシアネート化合物、エポキシ樹脂等が挙げられる。硬化剤の使用量はバインダー樹脂の1〜50重量%の範囲が好ましい。
本発明の銅ペーストは、スルフォン酸塩基やカルボン酸塩基等の金属への吸着能力のある官能基を含有するポリマーを含んでもよい。さらに分散剤を配合してもかまわない。分散剤としてはステアリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩、燐酸エステル、スルフォン酸エステル等が挙げられる。分散剤の使用量はバインダー樹脂の0.1〜10重量%の範囲が好ましい。
次に、銅ペーストの製造方法について述べる。
銅ペーストを得る方法としては、粉末を液体に分散する一般的な方法を用いることができる。例えば、銅粉末とバインダー樹脂溶液、必要により追加の溶媒からなる混合物を混合した後、超音波法、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法等で分散を施せばよい。これらの分散手段のうち、複数を組み合わせて分散を行うことも可能である。これらの分散処理は室温で行ってもよく、分散体の粘度を下げるために、加熱して行ってもよい。
本発明で用いる絶縁基板は有機材料および無機材料のいずれのものであっても良いが、めっき処理が可能なものでなければならない。絶縁基板に用いられる材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などの可撓性プラスチック基材を用いることができる。本発明においては、物理的特性、耐熱性、取り扱いやすさおよび価格の点から、上記絶縁基材はポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルムであることが好ましい。
本発明の銅ペーストを用いて、絶縁基材上に無電解めっきの下地となる塗膜を形成する方法を説明する。なお、下地塗膜は絶縁基板上に全面に設けられたものでも、導電回路等のパターン物でもかまわない。また、下地塗膜は絶縁基材の片面に設けても、両面に設けてもかまわない。
液状の銅ペーストを用いて、絶縁基板上に無電解めっき用の下地塗膜を形成するには、銅ペーストを絶縁基板に塗布あるいは印刷する場合に用いられる一般的な方法を用いることができる。例えばスクリーン印刷、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、ロールコート法、ダイコート法、インクジェット法、凸版印刷法、凹版印刷法等が挙げられる。印刷あるいは塗布により形成された塗膜から加熱あるいは減圧等により溶剤を蒸発させることにより、銅含有塗膜を形成することができる。一般的に、この段階での銅含有塗膜は1Ω・cm以上の比抵抗で、導電回路として必要な導電性は得られていない。
絶縁基板がポリイミド系樹脂の場合には、ポリイミド前躯体溶液の一次乾燥品やポリイミド溶液やポリアミドイミド溶液の一次乾燥品に銅ペーストを塗布・乾燥してもよい。ポリイミド系前躯体溶液やポリイミド系溶液の一次乾燥品に10〜30重量%の溶剤を残留させた状態のままで、引き続いてその上に、銅ペーストを塗布・乾燥することにより、ポリイミド系樹脂層と銅粉末含有塗膜との接着が強固になる。ポリイミド系前躯体溶液やポリイミド系溶液の溶剤は一般的にアミド系溶剤が使われる。アミド系溶剤は乾燥性が悪いため乾燥温度を150℃以上に上げることが必要になる。その際、銅粉末の酸化が起こるため、窒素等の不活性ガスあるいは過熱水蒸気のような無酸素状態での加熱が望ましい。
銅含有塗膜を形成後、無電解めっき処理をすることにより導電性塗膜が形成できる。無電解めっきにより形成される金属皮膜としては銅、ニッケル、金等の皮膜が挙げられる。無電解めっきは無電解銅めっき後、無電解ニッケルめっきを施す等の二種以上の金属を積層してもよい。
無電解めっきは絶縁基板に銅含有塗膜を形成した後、めっきの目的金属イオンを含有する無電解めっき液に浸漬することにより行われる。無電解銅めっきではホルムアルデヒドが還元剤として汎用的に使われる。ホルムアルデヒドの還元力はpHが12以上、めっき浴温度が50℃以上で強くなる。ホルムアルデヒドを使用する無電解銅めっきの高速タイプは高アルカリかつ高温の条件で一般的に行われる。本発明の銅ペーストからの銅含有塗膜は特に無電解銅めっきの高速タイプに適している。
一般的に無電解めっきは電解めっきに比べ、同一厚みの金属層を形成するには長時間を必要とする。無電解めっき後、電解めっきを行い、金属層の厚みを短時間で増やしてもかまわない。
本発明をさらに詳細に説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明は実施例になんら限定されるものではない。なお、実施例に記載された測定値は以下の方法によって測定したものである。
シリコン含有量:銅粉末中のシリコン含有量を蛍光X線分析装置、理学電気(株)「RIX−2100」により分析した。
平均粒径:銅粉末の平均粒径を走査型電子顕微鏡、(株)日立ハイテクノロジーズ 「S4800 FE−SEM」により観察した粒子100個の粒子径を測定して平均値を求めた。
表面抵抗:三菱化学社製低抵抗率計ロレスターGPとASPプローブを用いて測定した。電気抵抗値は表面抵抗率として求めた。
接着性:めっき面にセロハンテープを張り合わせて、急速に剥離し、下記の基準で評価した。
○---導電性塗膜の剥離や破壊を生じない。
△---導電性塗膜の剥離や破壊が認められるが、剥離や破壊はセロハンテープ貼り合わせ部の10%未満。
×---導電性塗膜の剥離や破壊が認められ、剥離や破壊はセロハンテープ貼り合わせ部の10%以上。
実施例1
銅粉末番号Cu−1
平均粒径が3μmの亜酸化銅143重量部と水2000ccの懸濁液に日産化学社製コロイダルシリカ「スノーテックスーS」(粒径8〜11nm,固形分濃度30%、pH9.5〜10.5)50重量部を投入し、撹拌しながら水和ヒドラジン160重量部を加え、70℃で2時間還元反応を行った。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径0.53μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、粒径が約10nmのシリカ粒子又は粒径20nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が付着しており、銅粒子のほぼ全面が覆われていることが観察された。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例2
銅粉末番号Cu−2
Cu−1と同様に、ただし、コロイダルシリカの添加を還元反応中に行った。平均粒径が3μmの亜酸化銅143重量部と水2000ccの懸濁液を撹拌しながら水和ヒドラジン160重量部を加え、70℃で15分後、還元反応中に、日産化学社製コロイダルシリカ「スノーテックスーS」50重量部を投入し、還元反応を続けた。さらに70℃で1時間45分間、還元反応を行った。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径0.68μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、粒径が約10nmのシリカ粒子又は粒径20nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が付着しており、銅粒子のほぼ全面が覆われていることが観察された。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例3
銅粉末番号Cu−3
Cu−1と同様に、ただし、コロイダルシリカの添加を還元反応終了後に行った。平均粒径が3μmの亜酸化銅143重量部と水2000ccの懸濁液を撹拌しながら水和ヒドラジン160重量部を加え、70℃で2時間還元反応を行った。その後、日産化学社製コロイダルシリカ「スノーテックスーS」50重量部を投入し、さらに70℃で15分間撹拌を続けた。還元反応終了時には凝集していた銅粒子がコロイダルシリカの添加により再微細化した。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径1.2μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、粒径が約10nmのシリカ粒子又は粒径20nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が付着しており、銅粒子のほぼ全面が覆われていることが観察された。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例4
銅粉末番号Cu−4
Cu−1と同様に、ただし、「スノーテックスーS」の代わりに「スノーテックスーOS」(粒径8〜11nm,固形分濃度20%、pH2.0〜4.0)30重量部を使って銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径1.5μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、粒径が約10nmのシリカ粒子又は粒径20nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が付着しており、銅粒子のほぼ全面が覆われていることが観察された。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例5
銅粉末番号Cu−5
硫酸銅(II)5水和物250重量部を3000ccの水に溶解後、水溶液を水酸化ナトリウムによりpH12に調整して70℃に昇温すると、懸濁液は黒色の酸化銅溶液となった。この系を60℃にしてから、グルコース100重量部を投入して亜酸化銅に還元した。日産化学社製の「スノーテックスーXS」(粒径4〜6nm,固形分濃度20%、pH9.0〜10.0)5重量部を投入した後、水和ヒドラジン75重量部を加え、60℃で2時間還元反応を行った。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径0.32μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、粒径が約5nmのシリカ粒子又は粒径20nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が部分的に付着していた。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例6,7
銅粉末番号Cu−6、7
Cu−5と同様に、ただし、Cu−6では「スノーテックスーXS」80重量部、Cu−7では「スノーテックスーXS」300重量部を使用したこと以外はCu−5と同じ条件で銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、Cu−6は平均粒径0.35μm、Cu−7は平均粒径0.41μmの球状の粒子である。どちらも、銅粒子の表面には、粒径が約5nmのシリカ粒子又は粒径20nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が付着しており、銅粒子のほぼ全面が覆われていることが観察された。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例8
銅粉末番号Cu−8
平均粒径が3μmの亜酸化銅143重量部と水2000ccの懸濁液に、L−酒石酸ナトリウム15重量部、日産化学社製コロイダルシリカ「スノーテックスーO40」(粒径20〜30nm,固形分濃度40%、pH2.0〜4.0)30重量部を投入し、系内の温度を70℃まで加熱した。L−アスコルビン酸200重量部を加え、70℃で3時間、還元反応を行った。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径2.5μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、粒径が約20nmのシリカ粒子又は粒径100nm程度に凝集したシリカ粒子の凝集体が付着しており、銅粒子のほぼ全面が覆われていることが観察された。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
実施例9
銅粉末番号Cu−9
Cu−8と同様に、ただし、粒径500nmの層状シリカを用いた。平均粒径が3μmの亜酸化銅143重量部と水2000ccの懸濁液にL−酒石酸ナトリウム15重量部、AGCエスアイテック社製コロイダルシリカ「サンラブリーLFSHN−050」(粒径500nm,固形分濃度15%、pH7)80重量部を投入し、系内の温度を70℃まで加熱した。L−アスコルビン酸200重量部を加え、70℃で3時間、還元反応を行った。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径2.8μmの球状の粒子である。銅粒子の表面には、リンペン状シリカ粒子の100〜500nmの凝集体がところどころに付着していた。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
比較例1
銅粉末番号Cu−10
Cu−1と同様に、ただしコロイダルシリカを添加せずに銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径1.8μmの球状の粒子である。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
比較例2
銅粉末番号Cu−11
Cu−5と同様に、ただし、コロイダルシリカを添加せずに銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径0.61μmの球状の粒子である。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
比較例3
銅粉末番号Cu−12
平均粒径が3μmの亜酸化銅143重量部と水2000ccの懸濁液にL−酒石酸ナトリウム15重量部を投入し、系内の温度を70℃まで加熱した。L−アスコルビン酸200重量部を加え、70℃で3時間、還元反応を行った。得られた生成物をろ過し、水洗を3回実施し乾燥させて銅粉末を得た。得られた銅粉末を走査型電子顕微鏡により観察したところ、平均粒径4.5μmの球状の粒子である。得られた銅粉末の分析結果を表−1に示す。
Figure 2012158824
実施例10
下記の配合割合の組成物をサンドミルにいれ、800rpmで、2時間分散した。メディアは半径0.1mmのジルコニアビーズを用いた。得られた銅ペーストをアプリケーターにより、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、120℃で5分熱風乾燥して銅含有塗膜を得た。
分散液組成
共重合ポリエステルの溶液 2.5部
(トルエン/シクロヘキサノン=1/1(重量比)の40重量%溶液)
Cu−1(平均粒径0.53μm) 9部
γ−ブチロラクトン(希釈溶剤) 3.5部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 5部
ブロックイソシアネート 0.2部
(共重合ポリエステル:東洋紡積社製「バイロン300」
ブロックイソシアネート:日本ポリウレタン社製「コロネート2546」)
塗膜付きポリエステルフィルムを下記の組成の無電解銅めっき浴に浸漬した。めっき浴温度は60℃、pHは水酸化ナトリウムにより12.5に調整し、浸漬時間は15分間で無電解銅めっきを実施した。塗膜付きポリエステルフィルムをめっき浴から取り出し、水洗浄、乾燥を行った。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ2μmのめっき層が形成されており、表面抵抗率は0.019Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
無電解銅めっき浴
硫酸銅5水和物 3.8部
エチレンジジアミン4酢酸 35部
ホルマリン(ホルムアルデヒド37%水溶液) 8.1部
水 500部
実施例11〜13
実施例10と同様にして、ただし、銅粉末とバインダー樹脂の比を表−2に記載したものに変更して導電性塗膜を得た。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
実施例14〜16
実施例10と同様にして、ただし、銅粉末を表−2に記載したものに変更して導電性塗膜を得た。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
実施例17
実施例10と同様にして得た塗膜付きポリエステルフィルムを下記の組成の無電解ニッケルめっき浴に浸漬した。めっき浴温度は60℃、pHは酢酸により6に調整し、浸漬時間は15分間で無電解ニッケルめっきを実施した。塗膜付きポリエステルフィルムをめっき浴から取り出し、水洗浄、乾燥を行った。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ、2μmのめっき層が形成されており、表面抵抗率は0.25Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
無電解ニッケルめっき浴
硫酸ニッケル 27部
ジメチルアミンボラン 3部
グリコール酸 30部
水 1000部
比較例4
下記の配合割合の組成物をサンドミルにいれ、800rpmで、2時間分散した。メディアは半径0.1mmのジルコニアビーズを用いた。得られた銅ペーストをアプリケーターにより、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、120℃で5分熱風乾燥して銅含有塗膜を得た。
分散液組成
共重合ポリエステルの溶液 2.5部
(トルエン/シクロヘキサノン=1/1(重量比)の40重量%溶液)
Cu−10(平均粒径1.8μm) 9部
γ−ブチロラクトン(希釈溶剤) 3.5部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 5部
ブロックイソシアネート 0.2部
(共重合ポリエステル:東洋紡積社製「バイロン300」
ブロックイソシアネート:日本ポリウレタン社製「コロネート2546」)
塗膜付きポリエステルフィルムを下記の組成の無電解銅めっき浴に浸漬した。めっき浴温度は60℃、pHは水酸化ナトリウムにより12.5に調整し、浸漬時間は15分間で無電解銅めっきを実施した。塗膜付きポリエステルフィルムをめっき浴から取り出し、水洗浄、乾燥を行った。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ、1μmのめっき層が形成されており、表面抵抗率は0.18Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
無電解銅めっき浴
硫酸銅5水和物 3.8部
エチレンジジアミン4酢酸 35部
ホルマリン(ホルムアルデヒド37%水溶液) 8.1部
水 500部
比較例5
下記の配合割合の組成物をサンドミルにいれ、800rpmで、2時間分散した。メディアは半径0.1mmのジルコニアビーズを用いた。得られた銅ペーストをアプリケーターにより、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルム上に乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、120℃で5分熱風乾燥して銅含有塗膜を得た。比較例5で得た銅含有塗膜には日本アエロジル社製の平均粒径12nmシリカ「アエロジル−200」を含む。
分散液組成
共重合ポリエステルの溶液 2.5部
(トルエン/シクロヘキサノン=1/1(重量比)の40重量%溶液)
Cu−10(平均粒径1.8μm) 9部
アエロジル−200 0.03部
γ−ブチロラクトン(希釈溶剤) 3.5部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 5部
ブロックイソシアネート 0.2部
(共重合ポリエステル:東洋紡積社製「バイロン300」)
ブロックイソシアネート:日本ポリウレタン社製「コロネート2546」)
得られた銅含有塗膜に比較例4と同様に無電解銅めっきを施した。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ1μmのめっき層が形成されており、表面抵抗率は0.085Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
比較例6
比較例5と同様に、ただし銅ペーストに配合したアエロジル−200を表−2に記載した通りにして銅含有塗膜を得た。得られた銅含有塗膜に比較例4と同様に無電解銅めっきを施した。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ1μmのめっき層が形成されており、表面抵抗率は0.28Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
比較例7
比較例4と同様に、ただし使用した銅粉末を三井金属鉱山社製湿式銅粉「1020Y」(平均粒径0.37μm、シリコン含有量は蛍光X線分析で不検出)に変更して銅含有塗膜得た。得られた銅含有塗膜に比較例4と同様に無電解銅めっきを施したが、無電解めっき中に銅含有塗膜とポリイミドフィルム間で剥離が起こった。
比較例8
比較例4と同様にして得た塗膜付きポリエステルフィルムを下記の組成の無電解ニッケルめっき浴に浸漬した。めっき浴温度は60℃、pHは酢酸により6に調整し、浸漬時間は20分間で無電解ニッケルめっきを実施した。塗膜付きポリエステルフィルムをめっき浴から取り出し、水洗浄、乾燥を行った。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ1μmのめっき層が形成されて、表面抵抗率は1.2Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−2に示す。
無電解ニッケルめっき浴
硫酸ニッケル 27部
ジメチルアミンボラン 3部
グリコール酸 30部
水 1000部
Figure 2012158824
実施例18
下記の配合割合の組成物をサンドミルにいれ、800rpmで、2時間分散した。メディアは半径0.1mmのジルコニアビーズを用いた。得られた銅ペーストをアプリケーターにより、厚み25μmのポリイミドフィルム上に乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、150℃で5分熱風乾燥して銅含有塗膜を得た。
分散液組成
ポリウレタンの溶液 2.5部
(トルエン/メチルエチルケトン=18/82(重量比)の40重量%溶液)
Cu−5(平均粒径0.32μm) 9部
γ−ブチロラクトン(希釈溶剤) 3.5部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 5部
エポキシ樹脂 0.2部
硬化触媒(トリフェニルフォスフィン) 0.05部
(ポリウレタン:東洋紡積社製「UR3500」
エポキシ樹脂:DIC社製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−665」)
塗膜付きポリイミドフィルムを下記の組成の無電解銅めっき浴に浸漬した。めっき浴温度は60℃、pHは水酸化ナトリウムにより12.5に調整し、浸漬時間は15分間で無電解銅めっきを実施した。塗膜付きポリイミドフィルムをめっき浴から取り出し、水洗浄、乾燥を行った。得られた導電性塗膜には、厚み計で測定したところ2μmのめっき層が形成されており、表面抵抗率は0.043Ω/□であった。得られた導電性塗膜の評価結果を表−3に示す。
無電解銅めっき浴
硫酸銅5水和物 3.8部
エチレンジジアミン4酢酸 35部
ホルマリン(ホルムアルデヒド37%水溶液) 8.1部
水 500部
実施例19〜22
実施例18と同様にして、ただし、銅粉末を表−3に記載したものに変更して導電性塗膜を得た。得られた導電性塗膜の評価結果を表−3に示す。
比較例9、10
実施例18と同様に、ただし銅粉末を表−3に記載したものに変更して導電性塗膜を得た。得られた導電性塗膜の評価結果を表−3に示す。
比較例11
下記の配合割合の組成物をサンドミルにいれ、800rpmで、2時間分散した。メディアは半径0.1mmのジルコニアビーズを用いた。得られた銅ペーストをアプリケーターにより、厚み25μmのポリイミドフィルム上に乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、150℃で5分熱風乾燥して銅含有塗膜を得た。比較例11で得た銅含有塗膜には日本アエロジル社製の平均粒径12nmシリカ「アエロジル−200」を含む。
分散液組成
ポリウレタンの溶液 2.5部
(トルエン/メチルエチルケトン=18/82(重量比)の40重量%溶液)
Cu−11(平均粒径0.61μm) 9部
γ−ブチロラクトン(希釈溶剤) 3.5部
メチルエチルケトン(希釈溶剤) 5部
アエロジル−200 0.03部
エポキシ樹脂 0.2部
硬化触媒(トリフェニルフォスフィン) 0.05部
(ポリウレタン:東洋紡積社製「UR3500」
エポキシ樹脂:DIC社製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「エピクロンN−665」)
得られた銅含有塗膜に実施例18と同様に無電解銅めっきを施したが、無電解めっき中に銅含有塗膜とポリイミドフィルムの剥離が起こった。
比較例12
実施例18と同様に、ただし銅粉末だけを三井金属鉱山社製湿式銅粉「1020Y」に変更して銅含有塗膜を得た。得られた銅含有塗膜に、実施例18と同様に無電解銅めっきを施したが、無電解めっき中に銅含有塗膜とポリイミドフィルムの剥離が起こった。
Figure 2012158824
本発明によって製造される銅粉末は、水系溶剤中での銅粉末製造時にコロイダルシリカを共存させて得られる。この銅粉末を含有する銅ペーストを用いて形成する銅含有塗膜に無電解めっきを施すことにより、導電性や接着性が良好な薄膜を形成することが可能である。この導電性塗膜は、銅/樹脂積層体、電磁シールド金属薄膜等の金属薄膜形成材料、金属配線材料、導電材料等に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. 水系溶剤中で銅化合物を還元する銅粉末の製造方法において、水系溶剤から銅粉末を採取するまでに水系溶剤にコロイダルシリカを添加することを特徴とする銅粉末の製造方法。
  2. 請求項1に記載の銅粉末の製造方法により得られる銅粉末であって、シリコン含有量が50〜10000ppmである銅粉末。
  3. 銅粉末の粒子表面にコロイダルシリカが付着した請求項2に記載の銅粉末。
  4. 請求項1に記載の製造方法により得られる銅粉末と溶剤と有機バインダーとを主成分とする銅ペースト。
  5. 請求項4に記載の銅ペーストを用いて絶縁基板上に形成した塗膜を乾燥して得られる銅含有塗膜上に無電解めっきにより導電層を形成する導電性塗膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7542379B2 (ja) 2020-09-29 2024-08-30 東邦チタニウム株式会社 金属粉末分散体

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