JP2002332315A - 紙被覆用共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

紙被覆用共重合体ラテックスの製造方法

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JP2002332315A
JP2002332315A JP2001138922A JP2001138922A JP2002332315A JP 2002332315 A JP2002332315 A JP 2002332315A JP 2001138922 A JP2001138922 A JP 2001138922A JP 2001138922 A JP2001138922 A JP 2001138922A JP 2002332315 A JP2002332315 A JP 2002332315A
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JP2001138922A
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Kazuyo Fujita
和代 藤田
Hiroshi Jitsumen
浩 実綿
Yoshinobu Katayama
良順 片山
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Nippon A&L Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低起泡性で、機械的安定性、化学的安定性、
水洗浄性、操業性に優れる塗料組成物、および接着強
度、印刷光沢、インキ受理性に優れた塗工紙を得ること
ができる紙被覆用共重合体ラテックスの提供。 【解決手段】 共役ジオレフィン10〜80重量%、エ
チレン系不飽和カルボン酸0.5〜10重量%およびこ
れらと共重合可能なモノオレフィン10〜89.5重量
%からなる単量体混合物100重量部と下記一般式
(1)で示される化合物0.1〜10重量部とを共重合
してなる紙被覆用共重合体ラテックスの製造方法。好ま
しくは環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭化
水素を添加して共重合する。 【化1】 (式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン基、nは1〜
100の整数、mは2〜15の整数、MはNa、K又は
NH4 である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙被覆用共重合体
ラテックスの製造方法に関する。さらに詳しくは、低起
泡性で、機械的安定性、化学的安定性、水洗浄性、操業
性に優れ、かつ、接着強度、印刷光沢、インキ受理性に
優れた塗工紙を提供する紙被覆用共重合体ラテックスの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷物の増加により塗工紙の伸長
は著しいものがある。それに加えて生産性も向上し、合
理化および省力化を図るために高速塗工化が進んでい
る。このような高速塗工においては、操業面でバッキン
グロールへの紙被覆用塗料組成物の付着、いわゆるバッ
キングロール汚れの発生や、泡立ち等の問題が生じてい
る。そのため、塗料組成物としては、低起泡性であり、
バッキングロールへの付着が極力少なく、また、万一付
着した場合でも水洗浄ですばやく落とすことができる水
洗浄性に対する要求が高まっており、この性能が操業性
にも大きな影響を及ぼしている。このようなバッキング
ロールへの付着は、一般に化学的安定性で表されるラテ
ックスの顔料中に含有する多価カチオンに対する安定
性、塗料の機械的安定性にて改良されることが知られて
いる。
【0003】一方、最近の印刷物の急増によって、特に
オフセット印刷での高速印刷化が進んでおり、オフセッ
ト印刷用塗工紙の性能の要求も厳しくなっている。即
ち、高速印刷、重刷り、印刷時の接着強度、オフセット
印刷の湿し水に対する耐水強度、インキ受理性、印刷光
沢等の性能である。これらの性能は、組成物中における
主たるバインダー成分として含有されているスチレン−
ブタジエン系共重合体ラテックス等の合成ラテックスに
よる影響が大きく、また改良の自由度も大きいことから
種々研究されている。しかし、前述の塗工工程における
操業性を改良すれば、逆に、特にオフセット塗工紙とし
ての上記諸物性が低下するという相反関係にあり、これ
ら双方を満足させるような共重合体ラテックスが得られ
ていないのが現状であり、この改良が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低起泡性
で、機械的安定性、化学的安定性、水洗浄性、操業性に
優れる塗料組成物、および接着強度、印刷光沢、インキ
受理性に優れた塗工紙を得ることのできるバインダーと
して使用される紙被覆用共重合体ラテックスを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、脂
肪族共役ジオレフィン系単量体10〜80重量%、エチ
レン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%およ
びこれらと共重合可能なモノオレフィン系単量体10〜
89.5重量%からなる単量体混合物100重量部と下
記一般式(1)で示される化合物(A)0.1〜10重
量部とを共重合してなることを特徴とする紙被覆用共重
合体ラテックスの製造方法を提供するものである。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン
基、nは1〜100の整数、mは2〜15の整数、Mは
Na、K又はNH4 である。)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。
【0009】本発明の紙被覆用共重合体ラテックスを構
成する脂肪族共役ジオレフィン系単量体としては、例え
ば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3ブタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエン、2−クロロ
−1,3ブタジエン等が挙げられ、これらを1種または
2種以上使用することができる。特に1,3−ブタジエ
ンの使用が好ましい。共重合体ラテックスにおける脂肪
族共役ジオレフィン系単量体の使用割合は10〜80重
量%であるが、この使用量が10重量%未満では接着強
度が、また80重量%を越えると耐水強度に劣る傾向に
あり好ましくない。好ましくは20〜70重量%であ
る。
【0010】エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸等のモノ又はジカル
ボン酸(無水物)が挙げられ、これらを1種または2種
以上使用することができる。共重合体ラテックスにおけ
るエチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用割合は0.
5〜10重量%であるが、この使用量が0.5重量%未
満では機械的安定性に劣り、また10重量%を越えると
ラテックスの粘度が高くなる傾向にあり好ましくない。
好ましい範囲は0.7〜8重量%である。
【0011】上記脂肪族共役ジオレフィン系単量体およ
びエチレン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他
の単量体としては、アルケニル芳香族単量体、不飽和カ
ルボン酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル
基を含有する不飽和単量体、シアン化ビニル単量体、不
飽和カルボン酸アミド単量体等が挙げられる。アルケニ
ル芳香族単量体としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよび
ジビニルベンゼン等が挙げられ、1種または2種以上用
いることができる。特にスチレンが好ましい。不飽和カ
ルボン酸アルキルエステル単量体としては、メチルアク
リレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチル
フマレート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエー
ト、ジメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モ
ノエチルフマレート、2−エチルヘキシルアクリレート
等が挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にメチルメタクリレートが好ましい。ヒドロキシ
アルキル基を含有する不飽和単量体としては、β−ヒド
ロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリ
レート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチ
レングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコー
ル)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、
ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロ
キシエチルメチルフマレートなどが挙げられ、1種また
は2種以上用いることができる。特にβ−ヒドロキシエ
チルアクリレートが好ましい。シアン化ビニル単量体と
しては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−
クロルアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリル
などが挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にアクリロニトリルが好ましい。不飽和カルボン
酸アミド単量体としては、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド
等が挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にアクリルアミドが好ましい。共重合体ラテック
スにおけるこれら共重合可能な他の単量体の使用割合は
10〜89.5重量%であるが、この使用量が10重量
%未満では耐水強度が、また89.5重量%を越えると
接着強度に劣る傾向にあり好ましくない。好ましい範囲
は、22〜74.3重量%である。
【0012】本発明における共重合体ラテックスは、さ
らに上記単量体混合物100重量部に対して下記一般式
(1)で示される化合物(A)0.1〜10重量部を共
重合して得られるものである。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン
基、nは1〜100の整数、mは2〜15の整数、Mは
Na、K又はNH4 である。)
【0015】上記化合物が単量体混合物100重量部に
対して0.1重量部未満では操業性が、また10重量部
を超えると耐水強度が劣る傾向にあり好ましくない。好
ましい範囲は、0.2〜8重量部である。
【0016】これら単量体を用いて共重合体ラテックス
を製造するに当たっては、乳化剤、開始剤、連鎖移動
剤、電解質、キレート剤等を使用することができる。
【0017】乳化剤としては高級アルコールの硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフ
ェニルエーテルスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂
肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステ
ル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエチレング
リコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエー
テル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤
が1種又は2種以上で用いられる。
【0018】開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の水溶性開始剤、レ
ドックス系開始剤あるいは、過酸化ベンゾイル等の油溶
性開始剤が使用できる。
【0019】連鎖移動剤としては、n−ヘキシルメルカ
プタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメル
カプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、n−ステアリルメルカプタンなどのアルキ
ルメルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファイ
ド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイドなどの
キサントゲン化合物、α−メチルスチレンダイマー、タ
ーピノレンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テ
トラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラ
ムモノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノ
ール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のア
リル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化
炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキ
シスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α
−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、
トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレ
イン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリン
ゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げら
れ、1種又は2種以上用いることができる。これら連鎖
移動剤の使用量については何ら制限はなく、共重合体ラ
テックスに求められる性能に応じて適宜調整することが
できるが、好ましくは単量体混合物100重量部に対し
て0.05〜10重量部である。
【0020】また、本発明においては、さらにシクロペ
ンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、4−メチル
シクロヘキセン、1−メチルシクロヘキセン等の環内に
不飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、シクロヘキサン等を添加してもよいが、
特に環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽和炭化水
素を添加することが物性バランスの面で好ましい。この
ような化合物の使用量は単量体混合物100重量部に対
して0.1〜30重量部である。
【0021】本発明における上記各種成分の添加方法に
ついては特に制限するものではなく、一括添加方法、分
割添加方法、連続添加方法の何れでも採用することがで
きる。なお、上記一般式(1)にて示される化合物
(A)については、重合の初期に一括添加することが、
本発明の効果を最大限に発揮できる点で好ましい。ま
た、本発明においては、一段重合、二段重合又は多段階
重合等何れでも採用することができる。
【0022】本発明の紙被覆用共重合体ラテックスは、
顔料、さらに必要に応じてその他の結合剤とともに紙被
覆用組成物として調製される。その際、固形分換算で顔
料100重量部に対し本発明の共重合体ラテックス2〜
100重量部、好ましくは5〜30重量部、その他の結
合剤0〜30重量部使用できる。
【0023】本発明にて用いられる主な顔料としては、
例えばクレー、焼成クレー、デラミクレー、重質炭酸カ
ルシウム、沈降性炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸
化アルミニウム、タルク、サチンホワイト等の鉱物性白
色顔料が挙げられ、これらを1種または2種以上使用す
ることができ、また必要に応じてプラスチックピグメン
ト、バインダーピグメント、中空合成ピグメント等の有
機系合成白色顔料を併用しても差し支えない。
【0024】また、その他の結合剤としては、澱粉、酸
化澱粉、エステル化澱粉等の変性澱粉、大豆蛋白、カゼ
インなどの天然バインダー、あるいはポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系ラテック
スなどの合成ラテックスが使用される。
【0025】また、紙被覆用組成物を調整するには、さ
らにその他の助剤、例えば分散剤(ピロリン酸ナトリウ
ム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナト
リウムなど)、消泡剤(ポリグリコール、脂肪酸エステ
ル、リン酸エステル、シリコーンオイルなど)、レベリ
ング剤(ロート油、ジシアンジアミド、尿素など)、防
腐剤、耐水化剤(ホルマリン、ヘキサミン、メラミン樹
脂、尿素樹脂、グリオキサルなど)、離型剤(ステアリ
ン酸カルシウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍光
染料、カラー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロー
ス、アルギン酸ナトリウムなど)が必要に応じて添加さ
れる。
【0026】本発明の紙被覆用共重合体ラテックスは、
特に輪転オフセット印刷用塗工紙を与えるバインダーと
して使用することが好ましいが、その他、シートオフセ
ット印刷用、グラビア印刷用、キャスト塗工紙用、感圧
複写紙の上用紙および下用紙用、感熱紙用に使用される
バインダーとしても好適に使用される。
【0027】さらに、紙被覆用組成物を塗工用紙へ塗布
する方法は、公知の技術、例えばエアナイフコーター、
ブレードコーター、ロールコーター、バーコーターなど
の塗布機によって行なわれる。また、塗布後、表面を乾
燥し、カレンダーリングなどにより仕上げる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の優れた効果を明示するため
に、実施例および比較例を挙げ、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これら
の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、
実施例および比較例中に示した割合を示す部および%
は、特に断りの無い限り、重量を基準としたものであ
る。
【0029】共重合体ラテックス1〜7、9〜15の作
耐圧性の重合反応機に、表1および表2に示す部数の重
合水、重炭酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム1
部、および表1および表2に示す、表中“/”をはさん
で左側の部数の単量体混合物、乳化剤、連鎖移動剤、助
剤等を仕込んだ後、十分攪拌した後、70℃で1時間重
合を行った。その後表1および表2に示す表中“/”を
はさんで右側の部数の単量体混合物、乳化剤、連鎖移動
剤、助剤等を7時間かけて連続添加した。重合転化率が
96%以上になった時点で硫酸ヒドロキシルアミンを
0.1部と苛性ソーダを添加することで、反応を停止さ
せるとともに、pHを7.0に調整した。次いで、これ
ら共重合体ラテックスを、水蒸気蒸留の後に濃縮を行い
固形分50%に調整し、表1、2に示す共重合体ラテッ
クス1〜7および9〜15を得た。
【0030】共重合体ラテックス8,16,17の作製 窒素置換した耐圧性の重合反応器に、表1、2(左)に
示した量の重合水、乳化剤を添加し、65℃に昇温後、
過硫酸カリウム1.5部添加溶解し、表1、2(中)に
示した割合の単量体、その他の化合物からなる混合物を
加え30分間重合させた後、表1、2(右)に示した残
部からなる混合物を10時間かけて添加し、その後70
℃に昇温、維持し重合転化率が96%以上になった時点
で重合停止剤として硫酸ヒドキシルアミンを0.1部及
び苛性ソーダを添加し反応を終結させると共にラテック
スのPHを約7.0に調整した。次いで、これら共重合
体ラテックスを、水蒸気蒸留の後に濃縮し固形分50%
に調整した。表1、2に示す共重合体ラテックス8,1
6,17を得た。
【0031】なお、上記の重合において化合物(A)と
して以下の構造を有する化合物を使用した。
【0032】
【化4】
【0033】mは10、またnについてはそれぞれ3、
10、60のものを使用した。
【0034】化学的安定性 ラテックス(固形分 48%)を5g採取し、0.01
%の塩化カルシウム水溶液に攪拌しながら添加し、ラテ
ックスの凝集物の生成状態を目視で判定し、次の3段階
で評価した。 ○:凝集しない △:やや凝集 ×:凝集
【0035】紙被覆用組成物の調製 共重合体ラテックス1〜17を用いて、それぞれ下記の
処方に基づき固形分濃度60%となるよう純水を用いて
調製し、紙被覆用組成物を得た。得られた紙被覆用組成
物について、機械的安定性ならびに化学的安定性、操業
性を測定した。 (処方) カオリンクレー 80部 炭酸カルシウム 20部 変性デンプン 6部 共重合体ラテックス 12部(固形分)
【0036】機械的安定性 上記紙被覆用組成物をパタスタビリテスターを用いて金
属ロールとゴムロール間で練り、機械的剪断をかけ、ゴ
ムロール上に凝固物が発生するまでの時間(分)を測定
する。 ○:30分以上 △:20分以上30分未満 ×:20分未満
【0037】水洗浄性 バッキングロールへの付着物の水洗浄の目安として、上
記紙被覆用組成物をポリエステルフィルム上へ、乾燥塗
工量で10g/m2 となるようにコーティングバーを用
いて塗工・乾燥し、該フィルムを水浴中へ30分間浸漬
後、フィルムからの該組成物の剥がれ具合を目視にて判
定する。 ○:非常によく剥がれている △:よく剥がれている ×:あまり剥がれていない
【0038】起泡性 上記紙被覆用組成物の固形分を30重量%に調整し、1
500(ml)のメスシリンダーに300(ml)入れ
る。メスシリンダーの底部に、先端部分に200メッシ
ュのステンレス金網をあてたガラス管を挿入し、その先
端部分より、800(ml)の空気を強制的に送り込ん
で紙被覆用組成物を起泡させる。空気を送り込んだ直後
の発泡体積(ml)を測定し、その値を各紙被覆用組成
物の起泡性とし、次の4段階で評価した。 ◎:700未満 (非常に良い) ○:700以上1000未満 (良い) △:1000以上1300未満 (少し悪い) ×:1300以上 (悪い)
【0039】塗工紙の作成 市販の上質紙(64g/m2 )に上記組成物の塗工量が
片面10g/m2 となるようにコーティングバーを用い
て塗工・乾燥した後、ロール温度50℃、線圧70〜8
0kg/cmの条件でスーパーカレンダー処理を行い塗
工紙を得た。得られた塗工紙についてはRI Wet P
ick、RI Dry Pick、印刷光沢、インキ受理
性を測定した。
【0040】RI Wet Pick RI印刷機で各塗工紙試料を同時に湿し水を用いて印刷
した際のピッキングの程度を肉眼で判定し、1級(一番
良好なもの)〜5級(一番悪いもの)の5段階法で評価
した。6回の平均値を示す。
【0041】RI Dry Pick 湿し水を用いない以外、上記RI Wet Pickと同
様の方法で評価した。
【0042】印刷光沢 RI印刷機で各塗工紙試料を同一の条件で印刷した後、
一昼夜放置し、印刷面の光沢度をJIS. P8142に
従い測定した。数値の大きいほど印刷光沢が良い。
【0043】インキ受理性 RI印刷機を用い、各塗工紙試料をゴムロール及びモル
トンロールで水供給し、印刷した時のインキの受理の良
否を肉眼で判定した。結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、低起泡性で、
機械的安定性、化学的安定性、水洗浄性、操業性に優れ
る塗料組成物、および接着強度、印刷光沢、インキ受理
性に優れた塗工紙を得ることのできるバインダーとして
使用される紙被覆用共重合体ラテックスを提供すること
ができるものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AC01 AC02 AC07 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA08 BA10 BA13 BA14 BA17 4J100 AB02S AB03S AE18R AJ01Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AL02S AL09S AL10S AL34S AL36S AM02S AM15S AM19S AM21S AR04T AR05T AS02P AS06P BA02R BA03S BA08R BA56R BB01P BB01S CA03 CA06 JA13 4L055 AG63 AG70 AG71 AG76 AG89 AG97 AG99 AH37 AJ04 BE08 EA30 EA32 FA15 FA22 GA19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族共役ジオレフィン系単量体10〜8
    0重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜
    10重量%およびこれらと共重合可能なモノオレフィン
    系単量体10〜89.5重量%からなる単量体混合物1
    00重量部と下記一般式(1)で示される化合物(A)
    0.1〜10重量部とを共重合してなることを特徴とす
    る紙被覆用共重合体ラテックスの製造方法。 【化1】 (式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン基、nは1〜
    100の整数、mは2〜15の整数、MはNa、K又は
    NH4 である。)
  2. 【請求項2】単量体混合物100重量部に対して0.1
    〜30重量部の環内に不飽和結合を1つ有する環状の不
    飽和炭化水素を添加して共重合することを特徴とする請
    求項1記載の紙被覆用共重合体ラテックスの製造方法。
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