JP2002331839A - 車両用サンルーフ窓構造 - Google Patents

車両用サンルーフ窓構造

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JP2002331839A JP2001141687A JP2001141687A JP2002331839A JP 2002331839 A JP2002331839 A JP 2002331839A JP 2001141687 A JP2001141687 A JP 2001141687A JP 2001141687 A JP2001141687 A JP 2001141687A JP 2002331839 A JP2002331839 A JP 2002331839A
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Kimito Nakagome
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Ryoichi Urata
量一 浦田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓用板材の寸法誤差を許容しつつ外観のフラ
ッシュサーフェース化を実現する。 【解決手段】 車両用サンルーフ窓10は、ガラス板9
0の車外側面の周縁部に設けられた面取部90aが、ガ
ラス板90の板面に対して傾斜角度30°以上60°以
下で傾斜しているとともに、ガラス板90の板面との境
界部からガラス板90の端面までの寸法のガラス板90
の板面の延長面への投影寸法が1.0mm以上2.0m
m以下であり、ウェザストリップ20が面取部90aと
の間に面取部90aに向かって延びるリップ部16を有
し、リップ部16の先端が面取部90aに当接してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用窓等に用
いるのに好適な、車両用サンルーフ窓構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車がサンルーフを有する場
合、ボディパネルの天井に窓開口部が設けられ、その窓
開口部を塞ぐようにサンルーフ窓構造が移動可能に取り
付けられている。
【0003】図3は、車両用サンルーフ窓構造の一例を
示す要部断面図である。ボディパネル95に設けられた
窓開口部は、ガラス板90を有するサンルーフ窓構造6
1によって塞がれている。ガラス板90の周縁部には、
保持パネル70とウェザストリップ80とが設けられて
いる。保持パネル70は、ガラス板90の車内側面に接
合されたガラス板保持面部71と、ガラス板90の端面
91より外周側に配置されたウェザストリップ嵌合片部
72とを有している。ガラス板90は、保持パネル70
を介してボディパネル95に取り付けられている。
【0004】ウェザストリップ80は、保持パネル70
のウェザストリップ嵌合片部72が挿入される挿入部8
9を有している。挿入部89の外周側には、ボディパネ
ル95とガラス板90との間をシールするためにウェザ
ストリップ80が押しつぶされる(弾性変形される)こ
とを許容するたわみ空間88が、ウェザストリップ80
内部に形成されている。このウェザストリップ80は、
ガラス板90に保持パネル70が取り付けられた後に、
その保持パネル70のウェザストリップ嵌合片部72に
嵌合装着されたものである。
【0005】ウェザストリップ80は、ガラス板90の
周縁部に形成された面取部91aが車外側に露呈しない
ようにガラス板90の車外側面を覆う被覆部87を備え
ている。ガラス板90の製造誤差(寸法誤差)により、
ガラス板端面91の位置は僅かに変動する。例えば図中
二点鎖線で示すように、ガラス板端面91の位置が、規
定の位置より窓開口部の中央側に位置する場合がある。
このような場合にも、面取部91aが車外側に露呈しな
いように、被覆部87はガラス板90の車外側面を覆っ
ている。すなわち、被覆部87によってガラス板90の
寸法誤差を吸収している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用サンルー
フ窓構造では、被覆部87によってガラス板90の寸法
誤差を吸収していたため、ウェザストリップ80の車外
側面が、ガラス板90の車外側面およびボディパネル9
5の車外側面95aより、高さHで突出していた。最
近、自動車等の車両には、外観のフラッシュサーフェー
ス化が望まれおり、このようにウェザストリップ80が
ガラス板90やボディパネル95の車外側面から突出す
ることに対して改善が求められている。被覆部87を用
いる代わりに、図4(A)に示すように、ガラス板90
の車外側面(図中上面)より車外側(図中上方)に突出
しないリップ部81aをウェザストリップ80に設け
て、そのリップ部81aの先端をガラス板90の面取部
91aに当接させることが考えられる。しかし、このよ
うにした場合、充分なシール性が得られず、ほこりや水
が車内に侵入する可能性がある。また、図4(A)中二
点鎖線で示すように、ガラス板端面91の位置が、寸法
誤差によって規定の位置より窓開口部の中央側に位置す
る場合、リップ部81aと面取部91aとの係合が外れ
てシール性が損なわれる。さらに、図4(B)に示すよ
うに、ガラス板端面91の位置が、寸法誤差によって規
定の位置より窓開口部の外周側に位置する場合、リップ
部81aがガラス板90の車外側面上に乗り上げて、フ
ラッシュサーフェースが損なわれる。本発明は、このよ
うな事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、
窓用板材の寸法誤差を許容しつつ外観のフラッシュサー
フェース化を実現できる車両用サンルーフ窓構造を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、窓用板材と、該窓用板材の車内側面
の周縁部に接合された窓用板材保持面部および前記窓用
板材の端面より外周側に配置されたウェザストリップ嵌
合片部を有する保持パネルと、前記ウェザストリップ嵌
合片部に嵌合されたウェザストリップとを備え、前記保
持パネルを介してボディパネルに取り付けられて該ボデ
ィパネルに設けられた窓開口部を塞ぐ車両用サンルーフ
窓構造において、前記窓用板材の車外側面の周縁部に設
けられた面取部が、前記窓用板材の車外側面に対して傾
斜角度30°以上60°以下で傾斜しているとともに、
前記車外側面との境界部から前記窓用板材の端面までの
寸法の前記車外側面の延長面への投影寸法が1.0mm
以上2.0mm以下であり、前記ウェザストリップが前
記面取部との間に該面取部に向かって延びるリップ部を
有し、該リップ部の先端が前記面取部に当接しているこ
とを特徴とする車両用サンルーフ窓構造を提供する。
【0008】従来、ガラス板の面取部は、その面取部を
車両の車外側に露呈しないために極力小さくされてい
た。しかしながら、自動車等の車両の外観のフラッシュ
サーフェース化が市場で要求されていることに鑑み、本
発明者らは、ガラス板の面取部を大きく取り、その面取
部のみを充分にシールすることで、外観のフラッシュサ
ーフェース化とシール性の両方を兼ね備える窓構造を想
到するに至った。
【0009】本発明において、窓用板材としては、透明
ないし半透明なガラス板や樹脂板を例示できる。充分な
透視性を有していれば、有彩色のガラス板や樹脂板でも
よい。ガラス板としては、単板のガラス板や合わせガラ
スを例示できる。さらにガラス板としては強化処理や熱
線反射膜等の機能コート処理がなされたものでもよい。
面取部としては、糸面取りがなされたものを例示できる
がこれに限定されず、角部を円弧状に切り落とした湾曲
面を形成する面取り(磨き面取り)がなされたものでも
よい。また、面取部と窓用板材の車外側面との境界部
は、面取部が平面である場合、必ずしも面取部と車外側
面とが鈍角を形成するように構成される必要はなく、面
取部と車外側面とが緩やかな湾曲を形成するように構成
されてもよい。
【0010】ウェザストリップのリップ部としては、リ
ップ部の先端側部分が、少なくとも原形において、車内
方向に傾斜していることが好ましい。リップ部が窓用板
材の面取部によって押されて弾性変形される前の、リッ
プ部の原形において、リップ部はその先端側部分が車内
方向を向くように断面視において、傾斜している弧を描
いている形状が例示できるが、これに限定されない。こ
のとき、「リップ部の先端側部分」とは、窓用板材の面
取部と当接するリップ部の先端から、ウェザストリップ
側に所定の長さを有するリップ部の部分をいう。また、
「少なくとも原形において」とは、窓用板材の面取部に
よって押されて弾性変形した状態で窓用板材の板面と平
行な平面を形成しているリップ部において、そのリップ
部が弾性変形する前の状態において、リップ部の先端側
部分が車内方向に傾斜しているものも含むことをいう。
なお、本発明における窓用板材には、窓用板材の車外側
面及び車内側面の周縁部に面取部が設けられることが一
般的である。両面取部のうち、本発明の特徴部分が車外
側面の周縁部に設けられた面取部にあることから、本明
細書において「車外側面」に関する説明を省略すること
がある。さらに、窓用板材の車内側面の周縁部に面取部
を設けないこともできる。リップ部は、ウェザストリッ
プに一体成形しても、後付けしてもよいが、製造工程を
簡素化できる点で、リップ部をウェザストリップに一体
成形することが好ましい。リップ部の材質を、ウェザス
トリップの他の部分(ウェザストリップ本体)の材質と
異ならせてもよい。この場合リップ部の材質としては、
ソリッドゴムなどの樹脂材料が例示できる。また、窓用
板材の板厚としては、4mm以上5mm以下であること
が好ましい。
【0011】以上のような車両用サンルーフ窓構造にお
いては、ウェザストリップのリップ部先端が、窓用板材
の面取部に当接されている。そして、窓用板材の寸法誤
差による窓用板材の端面の位置変動が、ウェザストリッ
プのリップ部先端の、面取部上における位置変動とな
る。このとき、リップ部先端の面取部に対する相対位置
が変動しても、リップ部が弾性変形することで、リップ
部先端と傾斜面とは接触状態を保ち、外観性およびシー
ル性を維持する。こうして、窓用板材の寸法にばらつき
があっても、その寸法のばらつきをウェザストリップの
リップ部によって吸収でき、かつ、外観のフラッシュサ
ーフェース化を実現できる。また、面取部は、窓用板材
の車外側面に対する傾斜角度が30°以上60°以下
で、窓用板材の端面から面取り境界部までの平面視にお
ける投影寸法(幅)が1.0mm以上2.0mm以下で
ある面としている。このことは、車両用窓に使用される
窓用板材の中でも、比較的大きな厚さを有するサンルー
フ用の窓用板材に好適である。すなわち、通常車両に搭
載される窓用板材において、ドアガラス等のドアサッシ
に可動に取り付けられる窓用板材では、その厚さが3m
m程度と薄い。このような薄い板厚の窓用板材において
は、従来、面取部は傾斜角度60°、幅0.7mm〜
1.0mmに取られていた。しかしながら、サンルーフ
などに用いられる窓用板材においては、その厚さが4m
m〜5mmと比較的厚いので、上述したような面取部の
小さな傾斜角度および大きな投影寸法を有する広い面積
の面を利用できる。また、リップ部の先端側部分が車内
方向に傾斜している場合、リップ部先端が面取部上を相
対移動する際にも、このリップ部先端がウェザーストリ
ップの車外側面および窓用板材の車外側面から突出しな
いので良好な外観性が確保できる。さらに、リップ部先
端は、常に面取部の傾斜している面によって車外側へと
付勢されて弾性変形するが、弾性体の復元力により車内
側に戻ろうとし、面取部の面に密着しているので、良好
なシール性を確保できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。図1は本発明の実施形態であ
る自動車用サンルーフ窓構造を示す要部断面図である。
図2はウェザストリップと窓用板材の当接部分近傍の拡
大断面図である。なお、既に説明された部材等と同様な
構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号
または相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは
省略する。図1に示すように、自動車用サンルーフ窓1
0は、窓用板材としてのガラス板90と、保持パネル7
0と、ウェザストリップ20とを備えている。サンルー
フ窓10は、保持パネル70を介してボディパネル95
に取り付けられてそのボディパネル95に設けられた窓
開口部を塞ぐ。窓開口部は、ボディパネル95の車外側
面95aに対して略直交する開口部側壁95bによって
区画されている。
【0013】保持パネル70は、ガラス板90の車内側
面周縁部に接着剤73を介して接着されたガラス板保持
面部71と、ガラス板90の糸面取りされた面取部90
a,90bより外周側に配置されたウェザストリップ嵌
合片部72とを有している。ウェザストリップ嵌合片部
72は、車内側から車外側に向かって延びた垂直部分7
2aとその垂直部分72aをガラス板保持面部71に接
続した水平部分72bとを有して断面L字状に形成され
ている。
【0014】ガラス板90は、その車外側の面取部90
aがガラス板の車外側面に対して傾斜角度α1でガラス
板の中央側から外周側に向かって車内方向に傾斜してい
る。さらに、ガラス板90を車外側(図中上方)から見
た平面視において、面取部90aは、ガラス板端面91
からガラス板中央方向に幅β1の領域に形成されてい
る。本例では、傾斜角度α1は、48°、幅β1は1.8
mmとし、ガラス板の板厚は4mmである。
【0015】ウェザストリップ20は、ウェザストリッ
プ本体21と、ウェザストリップ本体21の外周側(図
では左側)に設けられた弾性部27とを有している。こ
こでは、スポンジゴムからなる弾性部27と、JIS
K6301に規定するスプリング式硬さ試験(A形)に
て測定された硬さ(HsA)60〜90のソリッドゴム
からなるウェザストリップ本体21とが、共押出しによ
り一体成形されている。ウェザストリップ本体21は、
保持パネル70のウェザストリップ嵌合片部72が挿入
される挿入部(挿入溝)29が設けられた嵌合部21a
と、嵌合部21aの内周側に位置し、ガラス板90の端
部と対向する側壁部21bと、側壁部21bからガラス
板90の中央側に向かって延びてその先端がガラス板9
0の周縁部の車内側面と保持パネル70との間に介在し
た水平部21cとを有している。ガラス板90の面取部
90aと対向する側壁部21bの内周側部分には、車外
方向に位置し、ガラス板90の車外側の面取部90aへ
向かって延びるリップ部16が設けられている。リップ
部16は、側壁部21bの車外側面とともにウェザスト
リップの車外側面を形成し、縦断面視において、側壁部
21b側から先端側へ向かうにつれて車内方向へ傾斜す
る弧を形成している。ガラス板90がウェザストリップ
20の水平部21c上に接着剤74を介して載置された
際には、ガラス板90の車外側の面取部90aの傾斜面
にウェザストリップ20の側壁部21bに設けられたリ
ップ部16が当接する。
【0016】ウェザストリップ20の弾性部27は、原
形において、すなわちボディパネル95によって押つぶ
されて弾性変形される前の状態において、ボディパネル
95の開口部側壁95bに向かって凸に湾曲した半円筒
状の部分である。弾性部27とウェザストリップ本体2
1の嵌合部21aとによって、たわみ空間(外周側空
間)28が形成されている。図では、弾性部27が弾性
変形されていない様子(原形)が示されているが、実際
には、弾性部27はボディパネル95の開口部側壁95
bに当接することで開口部側壁95bにならった形状に
弾性変形される。ウェザストリップ20の車外側面は、
弾性部27の車外側面とウェザストリップ本体21の車
外側面とリップ部16の車外側面とからなる。このウェ
ザストリップ20の車外側面は、ボディパネル95の車
外側面95aおよびガラス板90の車外側面と略同じ面
上に形成されており、車両表面をフラッシュサーフェー
スとしている。
【0017】図2に、図1示す自動車用サンルーフ窓1
0のガラス板周縁部近傍の拡大断面図を示す。図2
(A)には、ガラス板の寸法誤差によって規定の位置よ
り窓開口部の中央側に位置するガラス板90の例を示し
ている。また、図2(B)には、ガラス板の寸法誤差に
よって規定の位置より窓開口部の外周側に位置するガラ
ス板90の例を示している。なお、図中二点鎖線で示し
たガラス板90は規定の位置に載置された際のガラス板
の位置を示している。
【0018】上述したように、ガラス板90の車外側周
縁部の面取部90aは、ガラス板面に対して傾斜角度α
1で傾斜し、ガラス板の端面91から中央に向かって幅
β1の領域に形成されている。一方、図2(A)に詳細
に示すように、ガラス板90の車内側面周縁部に形成さ
れた面取部90bは、ガラス板面に対して傾斜角度α2
で傾斜し、幅β2の領域に形成されている。面取部90
bは、従来のサンルーフ窓構造に適用されるガラス板に
施される、従来の面取部と略同一の形状である。ここで
は、傾斜角度α2は50°、幅β2は0.8mmとなって
いる。本実施形態においては、車外側の面取部90aの
傾斜角度α1が車内側の面取部90bの傾斜角度α2より
小さく、車外側の面取部90aの幅β1が車内側の面取
部90bの幅β2よりも大きく取られている。すなわ
ち、α1<α2、β1>β2となっている。
【0019】図2(A),(B)に示すリップ部16の
先端は、ともに面取部90aの傾斜面上の異なる箇所と
当接している。すなわち、ガラス板90の寸法誤差によ
って端面91の位置が、窓開口部の中央側寄りに位置し
ている場合(図2(A))と、窓開口部の外周側寄りに
位置している場合(図2(B))とでは、リップ先端の
位置が面取部90aの傾斜面上の車内側と車外側との異
なる位置を取っている。上述のようにリップ部16は、
その先端が車内側を向くように断面視において略弧を描
くように形成されている。図2(A)に示すように、ガ
ラス板90が規定の位置よりも遠い場合(窓開口部中央
側寄り)では、リップ部16の先端は車内側へと弾性的
に付勢され、側壁部21bに対して離れていく傾斜面に
追従する。また、図2(B)に示すように、ガラス板9
0の端面91が規定の位置より、ウェザストリップ側へ
位置している場合(窓開口部外周側寄り)では、リップ
部16の先端は面取部90aの傾斜面上を車外側(図中
上方)へ移動する。
【0020】本実施形態のこのような構成によれば、ウ
ェザストリップ20のリップ部16先端が、ガラス板9
0の面取部90aの傾斜面に当接している。そして、ガ
ラス板90の寸法誤差による端面91の位置変動が、ウ
ェザストリップ20のリップ部16先端の、面取部90
aの傾斜面上における位置変動となる。このとき、リッ
プ部16先端の位置が変動しても、リップ部16が弾性
変形することで、リップ部16先端と傾斜面とは接触状
態を保ち、外観性およびシール性を維持する。こうし
て、ガラス板90の寸法にばらつきがあっても、その寸
法のばらつきをウェザストリップ20のリップ部16に
よって吸収でき、かつ、外観のフラッシュサーフェース
化を実現できる。また、ガラス板90の車外側面の面取
部90aの面積が従来の面取部よりも広く取られている
ので、ガラス板の製造誤差による取付位置の変化に対し
ても、その位置ズレを広い範囲にわたって吸収できる。
さらに、リップ部16の先端側部分が車内方向に傾斜し
ているので、リップ部16先端が面取部90aの傾斜面
上を相対的に移動する際にも、リップ部16先端がウェ
ザーストリップ20の車外側面およびガラス板90の車
外側面から突出しないので良好な外観性が確保できる。
さらに、リップ部16先端は、常にガラス板90の傾斜
面によって車外側へと付勢されて弾性変形するが、弾性
体の復元力により車内側に戻ろうとし、面取部90aの
傾斜面に密着しているているので、良好なシール性を確
保できる。
【0021】なお、本発明は前述した実施形態に限定さ
れるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、リップ部は、ガラス板の面取部と当接するのも
のであればよく、原形において、ガラス板の板面と略平
行に延びていてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
窓用板材の寸法誤差を許容しつつ外観のフラッシュサー
フェース化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である自動車用サンルーフ窓
構造を示す要部断面図である。
【図2】図1に示したウェザストリップと窓用板材との
当接部分の近傍の拡大図である。
【図3】従来の車両用サンルーフ窓構造を示す要部断面
図である。
【図4】従来の車両用サンルーフ窓構造を示す要部断面
図である。
【符号の説明】
10 自動車用サンルーフ窓構造(車両用サンルーフ窓
構造) 16 リップ部 20 ウェザストリップ 70 保持パネル 71 ガラス板保持面部(窓用板材保持面部) 72 ウェザストリップ嵌合片部 90 ガラス板(窓用板材) 90a 面取部 91 端面 95 ボディパネル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓用板材と、該窓用板材の車内側面の周
    縁部に接合された窓用板材保持面部および前記窓用板材
    の端面より外周側に配置されたウェザストリップ嵌合片
    部を有する保持パネルと、前記ウェザストリップ嵌合片
    部に嵌合されたウェザストリップとを備え、前記保持パ
    ネルを介してボディパネルに取り付けられて該ボディパ
    ネルに設けられた窓開口部を塞ぐ車両用サンルーフ窓構
    造において、 前記窓用板材の車外側面の周縁部に設けられた面取部
    が、前記窓用板材の車外側面に対して傾斜角度30°以
    上60°以下で傾斜しているとともに、前記車外側面と
    の境界部から前記窓用板材の端面までの寸法の前記車外
    側面の延長面への投影寸法が1.0mm以上2.0mm
    以下であり、前記ウェザストリップが前記面取部との間
    に該面取部に向かって延びるリップ部を有し、該リップ
    部の先端が前記面取部に当接していることを特徴とする
    車両用サンルーフ窓構造。
  2. 【請求項2】 前記リップ部の先端側部分が、少なくと
    も原形において、車内方向に傾斜している請求項1に記
    載の車両用サンルーフ窓構造。
  3. 【請求項3】 前記窓用板材の板厚が4mm以上5mm
    以下である請求項1または2に記載の車両用サンルーフ
    窓構造。
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