JP2002329891A - Icチップ実装用基板、icチップ実装用基板の製造方法、および、光通信用デバイス - Google Patents
Icチップ実装用基板、icチップ実装用基板の製造方法、および、光通信用デバイスInfo
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Abstract
信用部品であって、ICチップと光学部品との距離が短
く電気信号伝送の信頼性に優れ、光信号伝送用光路を介
して光信号を伝送することができるICチップ実装用基
板を提供する。 【解決手段】 基板の両面に導体回路と層間樹脂絶縁層
とが積層形成され、最外層にソルダーレジスト層が形成
されるとともに、光学素子が実装されたICチップ実装
用基板であって、上記ICチップ実装用基板を貫通する
光信号伝送用光路が配設されていることを特徴とするI
Cチップ実装用基板。
Description
基板、ICチップ実装用基板の製造方法、および、光通
信用デバイスに関する。
に注目が集まっている。特にIT(情報技術)分野にお
いては、高速インターネット網の整備に、光ファイバを
用いた通信技術が必要となる。光ファイバは、低損
失、高帯域、細径・軽量、無誘導、省資源等の
特徴を有しており、この特徴を有する光ファイバを用い
た通信システムでは、従来のメタリックケーブルを用い
た通信システムに比べ、中継器数を大幅に削減すること
ができ、建設、保守が容易になり、通信システムの経済
化、高信頼性化を図ることができる。
でなく、多くの異なる波長の光を1本の光ファイバで同
時に多重伝送することができるため、多様な用途に対応
可能な大容量の伝送路を実現することができ、映像サー
ビス等にも対応することができる。
ットワーク通信においては、光ファイバを用いた光通信
を、基幹網の通信のみならず、基幹網と端末機器(パソ
コン、モバイル、ゲーム等)との通信や、端末機器同士
の通信にも用いることが提案されている。
光通信を用いる場合、端末機器において情報(信号)処
理を行うICが、電気信号で動作するため、端末機器に
は、光→電気変換器や電気→光変換器等の光信号と電気
信号とを変換する装置(以下、光/電気変換器ともい
う)を取り付ける必要がある。そこで、従来の端末機器
では、例えば、ICチップを実装したパッケージ基板、
光信号を処理する受光素子や発光素子等の光学素子等を
別々に実装し、これらに電気配線や光導波路を接続し、
信号伝送および信号処理を行っていた。また、ICチッ
プを実装したパッケージ基板の内部に受光素子等の光学
素子を内蔵させ、この光学素子を内蔵したパッケージ基
板(以下、光学素子内蔵パッケージ基板ともいう)を用
いて端末機器の光通信を行うことも提案されている。
機器において、ICチップを実装したパッケージ基板、
光信号を処理する受光素子や発光素子等の光学素子等を
別々に実装した場合には、装置自体が大きくなり、端末
機器の小型化をはかることが難しかった。また、光学素
子が内蔵され、ICチップが実装されたICチップ実装
用基板を用いる場合は、装置自体が大きくなるという問
題は解消されるものの、以下のような不都合があった。
は、光学素子が基板内に完全に内蔵されているため、外
部の光学素子(光ファイバや光導波路等)と接続する際
に、位置合わせの微調整を行うことが難しく、また、パ
ッケージ基板を製造する際に予め光学素子を内蔵してお
くため、光学素子の位置ずれが発生しやすかった。これ
は、パッケージ基板の製造工程において、熱処理等を施
す必要があり、光学素子を樹脂層に内蔵する場合には、
この熱処理時に光学素子の位置ずれが発生するものと考
えられる。このように、内蔵した光学素子に位置ずれが
発生した場合、外部の光学部品(例えば、光導波路)と
接続した際の接続損失が大きく、光通信における接続信
頼性の低下につながっていた。また、この光学素子内蔵
パッケージ基板では、内蔵した光学素子のいずれかに不
都合が発生した場合、その光学素子のみを取り替えるこ
とができず、その光学素子内蔵パッケージ基板自体が不
良品となるため、経済的に不利であった。また、光学素
子の実装位置は、光信号伝送用光路の確保や、光学素子
と外部基板に取り付けた光学部品(光導波路等)との位
置関係により制限されてしまい、そのため、ICチップ
実装用基板の高密度化が困難になることがあった。
接続信頼性に優れる光通信を達成するとともに、端末機
器の小型化に寄与することができるICチップ実装用基
板について鋭意検討した結果、ICチップ実装用基板に
該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用光路を
設けることにより、上述した課題を解決することができ
ることに想到し、下記の構成からなる本発明のICチッ
プ実装用基板を完成させた。さらに、ICチップ実装用
基板と多層プリント配線板とからなる光通信用デバイス
において、上記ICチップ実装用基板と上記多層プリン
ト配線板と少なくともいずれか一方に、光信号伝送用光
路を所定の態様で形成することにより、優れた光信号伝
送性を確保するとともに、高密度配線を達成することが
できることを見出し、本発明の光通信用デバイスを完成
させた。
用基板は、基板の両面に導体回路と層間絶縁層とが積層
形成され、最外層にソルダーレジスト層が形成されると
ともに、光学素子が実装されたICチップ実装用基板で
あって、上記ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝
送用光路が配設されていることを特徴とする。
いて、上記光信号伝送用光路は、空隙により構成されて
いるか、または、樹脂組成物および空隙により構成され
ていることが望ましい。
板において、上記光信号伝送用光路は、空隙とその周囲
の導体層とにより構成されているか、または、樹脂組成
物および空隙とこれらの周囲の導体層とにより構成され
ていることも望ましい。
て、上記光学素子の実装位置は、ICチップ実装用基板
の表面であることが望ましく、上記光学素子は、受光素
子および/または発光素子であることが望ましい。ま
た、上記ICチップ実装用基板の表面には、電子部品が
実装されていることが望ましい。
て、上記光信号伝送用光路の端部には、マイクロレンズ
が配設されていることが望ましく、上記光信号伝送用光
路の断面の径は、100〜500μmであることが望ま
しい。
て、上記基板を挟んだ導体回路間がスルーホールを介し
て接続され、上記層間絶縁層を挟んだ導体回路間がバイ
アホールを介して接続されていることが望ましい。
板の製造方法は、(a)基板の両面に導体回路と層間絶
縁層とを順次積層形成し、多層配線板とする多層配線板
製造工程と、(b)上記多層配線板に貫通孔を形成する
貫通孔形成工程と、(c)上記(b)の工程で形成した
貫通孔に連通した開口を有するソルダーレジスト層を形
成するソルダーレジスト層形成工程とを含むことを特徴
とする。
上記(b)の工程で形成した貫通孔の壁面を粗化面にす
る粗化面形成工程を含むことが望ましい。また、上記I
Cチップ実装用基板の製造方法は、上記(b)の工程で
形成した貫通孔の壁面に導体層を形成する導体層形成工
程を含むことが望ましい。
法は、上記(b)の工程で形成した貫通孔内に未硬化の
樹脂組成物を充填する樹脂組成物充填工程を含むことが
望ましい。また、上記ICチップ実装用基板の製造方法
は、上記(c)の工程で形成した開口の端部にマイクロ
レンズを配設するマイクロレンズ配設工程を含むことが
望ましい。
チップ実装用基板と多層プリント配線板とからなる光通
信用デバイスであって、上記ICチップ実装用基板に
は、該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用光
路が形成されていることを特徴とする。
チップ実装用基板と多層プリント配線板とからなる光通
信用デバイスであって、上記多層プリント配線板は、基
板と導体回路とを含んで構成されており、上記多層プリ
ント配線板には、少なくとも基板を貫通する光信号伝送
用光路が形成されていることを特徴とする。
チップ実装用基板と多層プリント配線板とからなる光通
信用デバイスであって、上記ICチップ実装用基板に
は、該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用光
路が形成されており、上記多層プリント配線板は、基板
と導体回路とを含んで構成されており、上記多層プリン
ト配線板には、少なくとも基板を貫通する光信号伝送用
光路が形成されていることを特徴とする。
おいて、上記光信号伝送用光路は、空隙により構成され
ているか、または、樹脂組成物および空隙により構成さ
れていることが望ましい。
イスにおいて、上記光信号伝送用光路は、空隙とその周
囲の導体層とにより構成されているか、または、樹脂組
成物および空隙とこれらの周囲の導体層とにより構成さ
れていることも望ましい。
記光信号伝送用光路の端部には、マイクロレンズが配設
されていることが望ましい。また、上記光通信用デバイ
スにおいて、上記光信号伝送用光路の断面の径は、10
0〜500μmであることが望ましい。
記ICチップ実装用基板には、光学素子が実装されてお
り、上記光学素子の実装位置は、ICチップ実装用基板
の表面であることが望ましい。上記光学素子は、受光素
子および/または発光素子であることが望ましい。
記ICチップ実装用基板は、導体回路、層間絶縁層およ
び上記層間絶縁層を挟んだ導体回路間を接続するバイア
ホールを含んで構成されていることが望ましい。
実装用基板について説明する。第一の本発明のICチッ
プ実装用基板は、基板の両面に導体回路と層間絶縁層と
が積層形成され、最外層にソルダーレジスト層が形成さ
れるとともに、光学素子が実装されたICチップ実装用
基板であって、上記ICチップ実装用基板を貫通する光
信号伝送用光路が配設されていることを特徴とする。
光学素子が実装されるとともに、該ICチップ実装用基
板を貫通する光信号伝送用光路が配設されているため、
上記光信号伝送用光路を介して、上記光学素子の入出力
信号を伝送することができる。
プを実装した場合、ICチップと光学素子との距離が短
く、電気信号伝送の信頼性に優れる。具体的には、光学
素子が受光素子である場合には、大容量の光信号の処理
を正確に、かつ、速く行うことができ、光学素子が発光
素子である場合には、外部への光信号の発信を迅速に行
うことができる。また、ICチップを実装した第一の本
発明のICチップ実装用基板では、光通信に必要な電子
部品や光学素子を一体化することができるため、光通信
用端末機器の小型化に寄与することができる。
は、上記ICチップ実装用基板の導体回路や層間絶縁層
を形成した後、光学素子を実装するため、該導体回路や
層間絶縁層等を形成する際の熱処理時には、光学素子は
未実装であり、熱処理時に起こりうる位置ずれは発生す
ることがない。さらに、光学素子が表面実装されている
場合には、一の光学素子に不都合が発生した場合、その
光学素子のみを取り替えればよく、経済的に有利であ
る。
板では、光学素子を実装する際に、該光学素子の位置合
わせを光信号伝送用光路を基準として光学的処理や機械
的処理により行うことができるため、正確に、かつ、所
望の位置に光学素子を実装することができる。
形成されている第一の本発明のICチップ実装用基板で
は、光学素子を実装する場合、該光学素子の実装位置の
自由度が高まることとなり、ICチップ実装用基板の配
線の高密度化をはかることができる。これは、光学素子
の実装位置の自由度が高まることにより、ICチップ実
装用基板の設計においてフリースペースが広くなるから
である。なお、上記フリースペースとは、導体回路を形
成したり、コンデンサ等の電子部品を実装したりする領
域をいう。
は、該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用光
路が配設されている。このような光信号伝送用光路が配
設されたICチップ実装用基板では、上記ICチップ実
装用基板の両面に実装した光学素子同士の情報の授受
を、この光信号伝送用光路を介して光信号により行うこ
とができる。また、上記ICチップ実装用基板では、そ
の一の面側に光学素子を表面実装し、他の面側を別の光
学素子を実装した外部基板と半田等を介して接続するこ
とにより、第一の本発明のICチップ実装用基板に実装
した光学素子と上記外部基板に実装した光学素子との間
の情報の授受を、光信号伝送用光路を介して光信号によ
り行うことができる。
されていることが望ましい。光信号伝送用光路が空隙に
より形成されている場合には、その形成が容易であると
ともに、該光信号伝送用光路を介した光信号の伝送にお
いて、伝送損失が発生しにくい。なお、上記光信号伝送
用光路の構成を空隙とするか否かは、ICチップ実装用
基板の厚さ等を考慮して適宜決定すればよい。
物および空隙により構成されていることも望ましい。上
記光信号伝送用光路が樹脂組成物および空隙により構成
されている場合には、ICチップ実装用基板の強度の低
下を防ぐことができる。なお、上記光信号伝送用光路が
樹脂組成物および空隙により構成されている場合には、
基板および層間絶縁層を貫通する部分に形成された光信
号伝送用光路が樹脂組成物により構成され、ソルダーレ
ジスト層に形成された光信号伝送用光路が空隙により構
成されていることが望ましい。通常、基板や層間絶縁層
は樹脂との密着性が高く、ソルダーレジスト層は樹脂と
の密着性が低いからである。
物により構成されていることも望ましい。上記光信号伝
送用光路が樹脂組成物により構成されている場合には、
ICチップ実装用基板の強度の低下を防止することがで
きる。また、光信号伝送用光路が樹脂組成物により構成
されていると、該光信号伝送用光路内にゴミや異物等が
入り込むことを防止することができるため、ゴミや異物
等の存在に起因して光信号の伝送が阻害されることを防
止することができる。
光路、すなわち、空隙および/または樹脂組成物から構
成される光信号伝送用光路では、熱処理工程や信頼性試
験下において、熱等による悪影響(例えば、光信号伝送
用光路の断面の径が小さくなる等)が発生しにくい。
樹脂組成物で構成されている場合、その樹脂成分として
は、通信波長帯での吸収が少ないものであれば特に限定
されず、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性
樹脂、熱硬化性樹脂の一部が感光性化された樹脂等が挙
げられる。具体的には、例えば、エポキシ樹脂、UV硬
化性エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、PMMA
(ポリメチルメタクリレート)、重水素化PMMA、重
水素フッ素化PMMA等のアクリル樹脂、フッ素化ポリ
イミド等のポリイミド樹脂、重水素化シリコーン樹脂等
のシリコーン樹脂、ベンゾシクロブテンから製造される
ポリマー等が挙げられる。
以外に、例えば、樹脂粒子、無機粒子、金属粒子等の粒
子が含まれていてもよい。これらの粒子を含ませること
により光信号伝送用光路と、基板、層間絶縁層、ソルダ
ーレジスト層等との間で熱膨張係数の整合を図ることが
でき、また、粒子の種類によっては難燃性を付与するこ
ともできる。上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部
が感光性化された樹脂、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
の樹脂複合体、感光性樹脂と熱可塑性樹脂との複合体等
が挙げられる。
ノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポ
リフェニレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等
の熱硬化性樹脂;これらの熱硬化性樹脂の熱硬化基(例
えば、エポキシ樹脂におけるエポキシ基)にメタクリル
酸やアクリル酸等を反応させ、アクリル基を付与した樹
脂;フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン(PE
S)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンスル
ホン(PPS)、ポリフェニレンサルファイド(PPE
S)、ポリフェニルエーテル(PPE)、ポリエーテル
イミド(PI)等の熱可塑性樹脂;アクリル樹脂等の感
光性樹脂等が挙げられる。また、上記熱硬化性樹脂と上
記熱可塑性樹脂との樹脂複合体や、上記アクリル基を付
与した樹脂や上記感光性樹脂と上記熱可塑性樹脂との樹
脂複合体を用いることもできる。また、上記樹脂粒子と
しては、ゴムからなる樹脂粒子を用いることもできる。
ルミナ、水酸化アルミニウム等のアルミニウム化合物、
炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合
物、炭酸カリウム等のカリウム化合物、マグネシア、ド
ロマイト、塩基性炭酸マグネシウム等のマグネシウム化
合物、シリカ、ゼオライト等のケイ素化合物、チタニア
等のチタン化合物等が挙げられる。また、上記無機粒子
として、リンやリン化合物からなるものを用いることも
できる。
g、Cu、Pd、Ni、Pt、Fe、Zn、Pb、A
l、Mg、Ca、Ti等が挙げられる。これらの樹脂粒
子、無機粒子および金属粒子の粒子は、それぞれ単独で
用いても良いし、2種以上併用してもよい。
限定されず、例えば、球状、楕円球状、破砕状、多面体
状等が挙げられる。また、上記粒子の粒径(粒子の一番
長い部分の長さ)は、通信波長より短いことが望まし
い。粒径が通信波長より長いと光信号の伝送を阻害する
ことがあるからである。
限定されず、例えば、円柱状、楕円柱状、四角柱状、多
角柱状等が挙げられる。これらのなかでは、円柱状が望
ましい。その形成が容易だからである。
は、望ましい下限が100μmであり、望ましい上限が
500μmである。上記断面の径が100μm未満で
は、光路が塞がれてしまうおそれがあるとともに、該光
信号伝送用光路の少なくとも一部が樹脂組成物から構成
されている場合、未硬化の樹脂組成物を充填することが
困難である。一方、上記断面の径を500μmより大き
くしても光信号の伝送性はあまり向上せず、ICチップ
実装用基板を構成する導体回路等の設計の自由度を阻害
する原因となることがあるからである。より望ましい断
面の径は、下限が250μmであり、上限が350μm
である。光信号の伝送性と設計の自由度とがともに優
れ、また、未硬化の樹脂組成物を充填する際にも不都合
が発生しないからである。なお、上記光信号伝送用光路
の断面の径とは、上記光信号伝送用光路が円柱状の場合
にはその断面の直径、楕円柱状の場合にはその断面の長
径、四角柱状や多角柱状の場合にはその断面の最も長い
部分の長さをいう。
の導体層とから構成されていることが望ましい。また、
上記光信号伝送用光路は、樹脂組成物とその周囲の導体
層とから構成されていることも望ましい。また、上記光
信号伝送用光路は、樹脂組成物および空隙とこれらの周
囲の導体層とから構成されていることも望ましい。な
お、上記導体層が形成される場合、該導体層は、樹脂組
成物および/または空隙の周囲全体に形成されていても
よいし、周囲の一部にのみ形成されていてもよい。
形成することにより、光信号伝送用光路の壁面での光の
乱反射を低減し、光信号の伝送性を向上させることがで
きる。上記導体層は、1層から形成されていてもよく、
2層以上から構成されていてもよい。上記導体層の材料
としては、例えば、銅、ニッケル、クロム、チタン、貴
金属等が挙げられる。また、上記導体層は、場合によっ
ては、スルーホールとしての役目、即ち、基板を挟んだ
導体回路間や、基板と層間絶縁層とを挟んだ導体回路間
を電気的に接続する役目を果たすことができる。
金属等の光沢を有する金属が望ましい。光沢を有する金
属からなる導体層を形成した場合、光信号の損失がより
少なく、また、光信号の伝送が阻害されることもより少
ないため、光信号は光信号伝送用光路を介してより確実
に伝送されることとなるからである。
チタン、亜鉛等からなる被覆層や粗化層を設けてもよ
い。光信号伝送用光路を介して伝送される光信号の種類
(波長等)によっては、光信号伝送用光路の壁面におけ
る光の乱反射を抑えることが望ましい場合があり、上記
被覆層や上記粗化層を設けて、該壁面における光の乱反
射を低減することにより、光信号の伝送性を向上させる
ことができる場合がある。また、光信号伝送用光路の壁
面に上記粗化層等を形成することにより、光信号伝送用
光路と基板や層間絶縁層との密着性をより向上させるこ
とができる。
信号伝送用光路(空隙および樹脂組成物により構成され
る光信号伝送用光路のうちの樹脂組成物かちなる部分を
含む)や上記導体層は、基板や層間絶縁層と粗化面を介
して接していてもよい。上記光信号伝送用光路等が、粗
化面を介して接している場合には、基板や層間絶縁層と
の密着性に優れ、光信号伝送用光路等の剥離がより発生
しにくいからである。
記光信号伝送用光路として、受光用光信号伝送用光路と
発光用光信号伝送用光路と両方が形成されていてもよい
し、どちらか一方のみが形成されていてもよい。従っ
て、上記ICチップ実装用基板においては、複数の光信
号伝送用光路が形成されていてもよい。上記受光用光信
号伝送用光路とは、光ファイバや光導波路等を介して伝
送されてきた外部からの光信号を受光素子へと伝えるた
めのものであり、上記発光用光信号伝送用光路とは、発
光素子から発信された光信号を外部の光ファイバや光導
波路等に伝送するためのものある。また、上記ICチッ
プ実装用基板においては、通信波長ごとに光信号伝送用
光路が形成されていてもよい。
板には、受光素子や発光素子等の光学素子が実装されて
いる。上記受光素子としては、例えば、PD(フォトダ
イオード)、APD(アバランシェフォトダイオード)
等が挙げられる。これらは、上記ICチップ実装用基板
の構成や、要求特性等を考慮して適宜使い分ければよ
い。上記受光素子の材料としては、Si、Ge、InG
aAs等が挙げられる。これらのなかでは、受光感度に
優れる点からInGaAsが望ましい。上記受光素子と
しては、例えば、PD(フォトダイオード)、APD
(アバランシェフォトダイオード)等が挙げられる。こ
れらは、上記ICチップ実装用基板の構成や、要求特性
等を考慮して適宜使い分ければよい。上記受光素子の材
料としては、Si、Ge、InGaAs等が挙げられ
る。これらのなかでは、受光感度に優れる点からInG
aAsが望ましい。
導体レーザ)、DFB−LD(分布帰還型−半導体レー
ザ)、LED(発光ダイオード)等が挙げられる。これ
らは、上記ICチップ実装用基板の構成や要求特性等を
考慮して適宜使い分ければよい。
砒素およびリンの化合物(GaAsP)、ガリウム、ア
ルミニウムおよび砒素の化合物(GaAlAs)、ガリ
ウムおよび砒素の化合物(GaAs)、インジウム、ガ
リウムおよび砒素の化合物(InGaAs)、インジウ
ム、ガリウム、砒素およびリンの化合物(InGaAs
P)等が挙げられる。これらは、通信波長を考慮して使
い分ければよく、例えば、通信波長が0.85μm帯の
場合にはGaAlAsを使用することができ、通信波長
が1.3μm帯や1.55μm帯の場合には、InGa
AsやInGaAsPを使用することができる。
ップ実装用基板の表面であることが望ましい。上述した
ように、光学素子がICチップ実装用基板の表面に実装
されている場合、一の光学素子に不都合が発生した際
に、その光学素子のみを取り替えればよいからである。
上記光学素子は、フリップチップ型のものが望ましい。
その取り替えが容易であり、また、実装時にセルフアラ
イメント作用により所望の位置に実装しやすいからであ
る。また、光学素子の実装位置がICチップ実装用基板
の表面であれば、上述したように、光信号伝送用光路を
原点に光学素子の位置合わせを行うことができる。
実装用基板の表面である場合には、従来の光学素子内蔵
パッケージ基板で発生していた、光学素子の位置ずれが
発生するという問題を回避することができる。従来のI
Cチップ実装用基板では、予め、受光素子や発光素子等
の光学素子を実装するエリアを基板に形成しておき、こ
の基板に光学素子を取り付けた後、埋め込み樹脂を充
填、硬化すること等により光学素子を実装していた。こ
のような方法で光学素子を実装した場合、該光学素子
は、層間絶縁層やソルダーレジスト層の硬化処理、半田
ペーストのリフロー処理等の際に受ける熱、基板の反り
やめっき処理時の揺動に起因する応力等の影響により位
置ずれが発生しやすかった。さらに、光学素子の実装を
接着剤や半田を用いて行った場合には、後工程の熱履歴
により、この接着剤や半田が軟化し、これに伴って、光
学素子の位置ずれが発生することがあった。しかしなが
ら、光学素子をICチップ実装用基板の表面に実装した
場合には、このような応力や位置ずれが発生する問題を
回避することができる。従来のものと比べて、ICチッ
プ実装用基板の強度が保たれているからである。
表面に実装する場合、光学素子を実装する面は、ICチ
ップを実装する面と同一の面であってもよいし、これと
は反対側の面であってもよい。また、ICチップ実装用
基板に複数個の光学素子を実装する場合には、全てが同
一の面に実装されていなくてもよい。
は、コンデンサ等の電子部品も実装されていてもよい。
上記光学素子の場合と同様、不都合の発生した部品のみ
を取り替えることができるからである。
板を挟んだ導体回路間がスルーホールを介して接続さ
れ、前記層間絶縁層を挟んだ導体回路間がバイアホール
を介して接続されていることが望ましい。ICチップ実
装用基板の高密度化をはかることができるからである。
さらに、導体回路やバイアホールの形成位置を適宜選択
することにより、ICチップや光学素子等の熱膨張係数
の差に起因して発生した応力を緩和することができるか
らである。
板の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第一の本発明のICチップ実装用基板の一実施
形態を模式的に示す断面図である。なお、図1では、I
Cチップが実装された状態のICチップ実装用基板を示
す。
120は、基板121の両面に導体回路124と層間絶
縁層122とが積層形成され、基板121を挟んだ導体
回路間、および、層間絶縁層122を挟んだ導体回路間
は、それぞれ、スルーホール129およびバイアホール
127により電気的に接続されている。また、最外層に
はソルダーレジスト層134が形成されている。
は、導体回路124や層間絶縁層122、ソルダーレジ
スト層134が形成された基板121を貫通する光信号
伝送用光路142が形成されており、光信号伝送用光路
142は、樹脂組成物142aおよび空隙142bとそ
の周囲に形成された導体層145とから構成されてい
る。ICチップ実装用基板120に実装された光学素子
(受光素子138および発光素子139)の入出力信号
は、光信号伝送用光路を介して伝送されることとなる。
なお、光信号伝送用光路は空隙または樹脂組成物により
形成されていてもよいし、その周囲に導体層が形成され
ていなくてもよい。
は、受光部138aおよび発光部139aのそれぞれが
光信号伝送用光路142に対向するように、受光素子1
38および発光素子139が半田接続部144を介して
表面実装されるとともに、ICチップ140が半田接続
部143を介して表面実装されている。また、ICチッ
プ実装用基板120の他の面のソルダーレジスト層13
4には、半田バンプ137が形成されている。
基板120において、光ファイバや光導波路等(図示せ
ず)を介して外部から送られてきた光信号は、光信号伝
送用光路142を介して受光素子138(受光部138
a)で受信した後、受光素子138で電気信号に変換さ
れ、さらに、半田接続部143、144、導体回路12
4、バイアホール127、スルーホール129等を介し
てICチップ140に送られることとなる。
電気信号は、半田接続部143、144、導体回路12
4、バイアホール127、スルーホール129等を介し
て発光素子139に送られた後、発光素子139で光信
号に変換され、発光素子139(発光部139a)から
発信した光信号は、光信号伝送用光路142を介して外
部の光学素子(光ファイバや光導波路等)に送り出され
ることとなる。
は、ICチップに近い位置に実装された受光素子および
発光素子において、光/電気信号変換を行うため、電気
信号の伝送距離が短く、信号伝送の信頼性に優れ、より
高速通信に対応することができる。
ソルダーレジスト層134に半田バンプ137が形成さ
れているため、ICチップから送り出された電気信号
は、上述したように光信号に変換された後、光信号伝送
用光路142等を介して外部に送りだされるだけでな
く、半田バンプを介しても外部基板に送られることとな
る。
合には、上記ICチップ実装用基板を外部基板と半田バ
ンプを介して接続することができ、この場合には、半田
が有するセルフアライメント作用により上記ICチップ
実装用基板を所定の位置に配置することができる。
は、ソルダーレジスト層が半田をはじくため、リフロー
処理時に半田が自己の有する流動性により半田バンプ形
成用開口の中央付近により安定な形状で存在しようとす
る作用をいう。このセルフアライメント作用を利用した
場合、上記半田バンプを介して、上記ICチップ実装用
基板を外部基板に接続する際に、リフロー前には両者に
位置ズレが発生していたとしても、リフロー時に上記I
Cチップ実装用基板が移動し、該ICチップ実装用基板
を外部基板上の正確な位置に取り付けることができる。
従って、上記ICチップ実装用基板に実装された受光素
子や発光素子と、外部の光学素子とを光信号伝送用光路
を介して、光信号の伝送を行う場合に、上記ICチップ
実装用基板に実装された受光素子や発光素子の実装位置
が正確であれば、上記ICチップ実装用基板と上記外部
基板との間で正確な光信号の伝送を行うことができる。
板では、上記光信号伝送用光路の端部にマイクロレンズ
が配設されていることが望ましい。光信号の伝送損失を
より抑えることができるからである。
ず、通常光学レンズに使用されているもの等が挙げら
れ、その材質の具体例としては、光学ガラス、光学レン
ズ用樹脂等が挙げられる。上記光学レンズ用樹脂として
は、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の後述する
光導波路に用いるポリマー材料と同様のもの等が挙げら
れる。
レンズが配設されたICチップ実装用基板について図面
を参照しながら説明する。図2は、第一の本発明のIC
チップ実装用基板の別の一実施形態を模式的に示す断面
図である。なお、図2では、ICチップが実装された状
態のICチップ実装用基板を示す。図2に示すICチッ
プ実装用基板1120では、樹脂組成物142aおよび
空隙142bと導体層145とから構成される光信号伝
送用光路142の端部に、マイクロレンズ146a、1
46bが接着材層147a、147bを介して配設され
ている。このように、マイクロレンズを配設することに
より、光信号の伝送損失を抑えることができる。なお、
ICチップ実装用基板1120の実施形態は、マイクロ
レンズ146a、146bを配設した以外は、図1に示
したICチップ実装用基板120の実施形態と同一であ
る。
は、発光素子139に対向するマイクロレンズ146b
は、光信号伝送用光路142の発光素子139側に配設
されているが、マイクロレンズの配設位置は、光信号伝
送用光路142の発光素子139側と反対側であっても
よい。なお、受光素子138に対向するマイクロレンズ
146aは、図2のように、光信号伝送用光路142の
受光素子138側と反対側に配設されていることが望ま
しい。
号伝送用光路の端部に限定されるわけではなく、例え
ば、樹脂組成物および空隙、または、樹脂組成物および
空隙とこれらの周囲の導体層とから構成される光信号伝
送用光路にマイクロレンズが配設される場合には、その
配設位置は、樹脂組成物の端部であってもよい。この場
合、マイクロレンズの配設位置は、光信号伝送用光路の
内部となることもある。このような構成からなる第一の
本発明のICチップ実装用基板は、例えば、第二の本発
明のICチップ実装用基板の製造方法を用いて製造する
ことができる。
板の製造方法について説明する。第二の本発明のICチ
ップ実装用基板の製造方法は、(a)基板の両面に導体
回路と層間絶縁層とを順次積層形成し、多層配線板とす
る多層配線板製造工程と、(b)上記多層配線板に貫通
孔を形成する貫通孔形成工程と、(c)上記(b)の工
程で形成した貫通孔に連通した開口を有するソルダーレ
ジスト層を形成するソルダーレジスト層形成工程とを含
むことを特徴とする。
チップ実装用基板では、上記(b)工程で形成した貫通
孔と、上記(c)の工程で形成した貫通孔に連通した開
口とが光信号伝送用光路としての役割を果たすこととな
るため、第一の本発明のICチップ実装用基板、即ち、
ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用光路を介
して光学素子の入出力信号の伝送を行うICチップ実装
用基板を好適に製造することができる。
板を製造する多層配線板製造工程について工程順に説明
する。具体的には、例えば、下記(1)〜(9)の工程
を経ることにより多層配線板を製造することができる。 (1)絶縁性基板を出発材料とし、まず、該絶縁性基板
上に導体回路を形成する。上記絶縁性基板としては、例
えば、ガラスエポキシ基板、ポリエステル基板、ポリイ
ミド基板、ビスマレイミド−トリアジン(BT)樹脂基
板、熱硬化性ポリフェニレンエーテル基板、銅張積層
板、RCC基板等が挙げられる。また、窒化アルミニウ
ム基板等のセラミック基板や、シリコン基板を用いても
よい。上記導体回路は、例えば、上記絶縁性基板の表面
に無電解めっき処理等によりベタの導体層を形成した
後、エッチング処理を施すことにより形成することがで
きる。また、銅張積層板やRCC基板にエッチング処理
を施すことにより形成してもよい。
の接続をスルーホールにより行う場合には、例えば、上
記絶縁性基板にドリルやレーザ等を用いてスルーホール
用貫通孔を形成した後、無電解めっき処理等を施すこと
によりスルーホールを形成しておく。なお、上記スルー
ホール用貫通孔の直径は、通常、100〜300μmで
ある。また、スルーホールを形成した場合には、該スル
ーホール内に樹脂充填材を充填することが望ましい。
面に粗化形成処理を施す。上記粗化形成処理としては、
例えば、黒化(酸化)−還元処理、第二銅錯体と有機酸
塩とを含むエッチング液等を用いたエッチング処理、C
u−Ni−P針状合金めっきによる処理等を挙げること
ができる。ここで、粗化面を形成した場合、該粗化面の
平均粗度は、通常、0.1〜5μmが望ましく、導体回
路と層間絶縁層との密着性、導体回路の電気信号伝送能
に対する影響等を考慮すると2〜4μmがより望まし
い。なお、この粗化形成処理は、スルーホール内に樹脂
充填材を充填する前に行い、スルーホールの壁面にも粗
化面を形成してもよい。スルーホールと樹脂充填材との
密着性が向上するからである。
に、熱硬化性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部が
アクリル化された樹脂や、これらと熱可塑性樹脂と含む
樹脂複合体からなる未硬化の樹脂層を形成するか、また
は、熱可塑性樹脂からなる樹脂層を形成する。上記未硬
化の樹脂層は、未硬化の樹脂をロールコーター、カーテ
ンコーター等により塗布したり、未硬化(半硬化)の樹
脂フィルムを熱圧着したりすることにより形成すること
ができる。また、上記熱可塑性樹脂からなる樹脂層は、
フィルム状に成形した樹脂成形体を熱圧着することによ
り形成することができる。
脂フィルムを熱圧着する方法が望ましく、樹脂フィルム
の圧着は、例えば、真空ラミネータ等を用いて行うこと
ができる。また、圧着条件は特に限定されず、樹脂フィ
ルムの組成等を考慮して適宜選択すればよいが、通常
は、圧力0.25〜1.0MPa、温度40〜70℃、
真空度13〜1300Pa、時間10〜120秒程度の
条件で行うことが望ましい。
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレン樹
脂、フッ素樹脂等が挙げられる。上記エポキシ樹脂の具
体例としては、例えば、フェノールノボラック型、クレ
ゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂や、
ジシクロペンタジエン変成した脂環式エポキシ樹脂等が
挙げられる。
ル樹脂等が挙げられる。また、上記熱硬化性樹脂の一部
をアクリル化した樹脂としては、例えば、上記した熱硬
化性樹脂の熱硬化基とメタクリル酸やアクリル酸とをア
クリル化反応させたもの等が挙げられる。
ノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリ
スルフォン(PSF)、ポリフェニレンスルフォン(P
PS)ポリフェニレンサルファイド(PPES)、ポリ
フェニレンエーテル(PPE)ポリエーテルイミド(P
I)等が挙げられる。
樹脂や感光性樹脂(熱硬化性樹脂の一部をアクリル化し
た樹脂も含む)と熱可塑性樹脂とを含むものであれば特
に限定されず、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との具体的
な組み合わせとしては、例えばフェノール樹脂/ポリエ
ーテルスルフォン、ポリイミド樹脂/ポリスルフォン、
エポキシ樹脂/ポリエーテルスルフォン、エポキシ樹脂
/フェノキシ樹脂等が挙げられる。また、感光性樹脂と
熱可塑性樹脂との具体的な組み合わせとしては、例え
ば、アクリル樹脂/フェノキシ樹脂、エポキシ基の一部
をアクリル化したエポキシ樹脂/ポリエーテルスルフォ
ン等が挙げられる。
脂や感光性樹脂と熱可塑性樹脂との配合比率は、熱硬化
性樹脂または感光性樹脂/熱可塑性樹脂=95/5〜5
0/50が望ましい。耐熱性を損なうことなく、高い靱
性値を確保することができるからである。
脂層から構成されていてもよい。具体的には、例えば、
下層が熱硬化性樹脂または感光性樹脂/熱可塑性樹脂=
50/50の樹脂複合体から形成され、上層が熱硬化性
樹脂または感光性樹脂/熱可塑性樹脂=90/10の樹
脂複合体から形成されている等である。このような構成
にすることにより、基板との優れた密着性を確保すると
ともに、後工程でバイアホール用開口等を形成する際の
形成容易性を確保することができる。
成物を用いて形成してもよい。上記粗化面形成用樹脂組
成物とは、例えば、酸、アルカリおよび酸化剤から選ば
れる少なくとも1種からなる粗化液に対して難溶性の未
硬化の耐熱性樹脂マトリックス中に、酸、アルカリおよ
び酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に
対して可溶性の物質が分散されたものである。なお、上
記「難溶性」および「可溶性」という語は、同一の粗化
液に同一時間浸漬した場合に、相対的に溶解速度の早い
ものを便宜上「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅
いものを便宜上「難溶性」と呼ぶ。
間絶縁層に上記粗化液を用いて粗化面を形成する際に、
粗化面の形状を保持することができるものが好ましく、
例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの複合体
等が挙げられる。また、感光性樹脂を用いることによ
り、層間絶縁層に露光、現像処理を用いてバイアホール
用開口を形成してもよい。
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、上記熱
硬化性樹脂を感光化する場合は、メタクリル酸やアクリ
ル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させ
る。
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基
を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、
トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂
等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れるも
のとなる。
ノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上併用してもよい。
る少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質
は、無機粒子、樹脂粒子および金属粒子から選ばれる少
なくとも1種であることが望ましい。
ウム化合物、カルシウム化合物、カリウム化合物、マグ
ネシウム化合物、ケイ素化合物等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ば、アルミナ、水酸化アルミニウム等が挙げられ、上記
カルシウム化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、
水酸化カルシウム等が挙げられ、上記カリウム化合物と
しては、例えば、炭酸カリウム等が挙げられ、上記マグ
ネシウム化合物としては、例えば、マグネシア、ドロマ
イト、塩基性炭酸マグネシウム、タルク等が挙げられ、
上記ケイ素化合物としては、例えば、シリカ、ゼオライ
ト等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2
種以上併用してもよい。
ることができ、炭酸カルシウムは塩酸で溶解除去するこ
とができる。また、ナトリウム含有シリカやドロマイト
はアルカリ水溶液で溶解除去することができる。
樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、酸、ア
ルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からな
る粗化液に浸漬した場合に、上記耐熱性樹脂マトリック
スよりも溶解速度の早いものであれば特に限定されず、
具体的には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素
樹脂、グアナミン樹脂等)、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂等挙げられる。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上併用してもよい。なお、上記樹
脂粒子は予め硬化処理されていることが必要である。硬
化させておかないと上記樹脂粒子が耐熱性樹脂マトリッ
クスを溶解させる溶剤に溶解してしまうこととなるから
である。
液相樹脂、液相ゴム等を用いてもよい。上記ゴム粒子と
しては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
ポリクロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリル
ゴム、多硫系剛性ゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シ
リコーンゴム、ABS樹脂等が挙げられる。また、例え
ば、ポリブタジエンゴム、エポキシ変性、ウレタン変
性、(メタ)アクリロニトリル変性等の各種変性ポリブ
タジエンゴム、カルボキシル基を含有した(メタ)アク
リロニトリル・ブタジエンゴム等を使用してもよい。
の未硬化溶液を使用することができ、このような液相樹
脂の具体例としては、例えば、未硬化のエポキシオリゴ
マーとアミン系硬化剤の混合液等が挙げられる。上記液
相ゴムとしては、例えば、上記したポリブタジエンゴ
ム、エポキシ変性、ウレタン変性、(メタ)アクリロニ
トリル変性等の各種変性ポリブタジエンゴム、カルボキ
シル基を含有した(メタ)アクリロニトリル・ブタジエ
ンゴム等の未硬化溶液等を使用することができる。
性樹脂組成物を調製する場合には、耐熱性樹脂マトリッ
クスと可溶性の物質とが均一に相溶しない(つまり相分
離するように)ように、これらの物質を選択する必要が
ある。上記基準により選択された耐熱性樹脂マトリック
スと可溶性の物質とを混合することにより、上記耐熱性
樹脂マトリックスの「海」の中に液相樹脂または液相ゴ
ムの「島」が分散している状態、または、液相樹脂また
は液相ゴムの「海」の中に、耐熱性樹脂マトリックスの
「島」が分散している状態の感光性樹脂組成物を調製す
ることができる。そして、このような状態の感光性樹脂
組成物を硬化させた後、「海」または「島」の液相樹脂
または液相ゴムを除去することにより粗化面を形成する
ことができる。
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、鉄、鉛等が挙げられる。これらは、単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。また、上記金属粒子
は、絶縁性を確保するために、表層が樹脂等により被覆
されていてもよい。
いる場合、混合する2種の可溶性の物質の組み合わせと
しては、樹脂粒子と無機粒子との組み合わせが望まし
い。両者とも導電性が低くいため、層間絶縁層の絶縁性
を確保することができるとともに、難溶性樹脂との間で
熱膨張の調整が図りやすく、粗化面形成用樹脂組成物か
らなる層間絶縁層にクラックが発生せず、層間絶縁層と
導体回路との間で剥離が発生しないからである。
ば、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸や、蟻酸、酢酸等の有機
酸等が挙げられるが、これらのなかでは有機酸を用いる
ことが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホールか
ら露出する金属導体層を腐食させにくいからである。上
記酸化剤としては、例えば、クロム酸、クロム硫酸、ア
ルカリ性過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム等)の
水溶液等を用いることが望ましい。また、上記アルカリ
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶
液が望ましい。
以下が望ましい。また、平均粒径が2μm以下の平均粒
径の相対的に大きな粗粒子と平均粒径が相対的に小さな
微粒子とを組み合わせて使用してもよい。即ち、平均粒
径が0.1〜0.5μmの可溶性の物質と平均粒径が1
〜2μmの可溶性の物質とを組み合わせる等である。
粒子と平均粒径が相対的に小さな微粒子とを組み合わせ
ることにより、薄膜導体層の溶解残渣をなくし、めっき
レジスト下のパラジウム触媒量を少なくし、さらに、浅
くて複雑な粗化面を形成することができる。さらに、複
雑な粗化面を形成することにより、粗化面の凹凸が小さ
くても実用的なピール強度を維持することができる。上
記粗粒子は平均粒径が0.8μmを超え2.0μm未満
であり、微粒子は平均粒径が0.1〜0.8μmである
ことが望ましい。
や樹脂複合体を用いた層間絶縁層を形成する場合には、
未硬化の樹脂絶縁層に硬化処理を施すとともに、バイア
ホール用開口を形成し、層間絶縁層とする。また、この
工程では、必要に応じて、スルーホール用貫通孔を形成
してもよい。上記バイアホール用開口は、レーザ処理に
より形成することが望ましい。また、層間絶縁層の材料
として感光性樹脂を用いた場合には、露光現像処理によ
り形成してもよい。
た層間絶縁層を形成する場合には、熱可塑性樹脂からな
る樹脂層にバイアホール用開口を形成し、層間絶縁層と
する。この場合、バイアホール用開口は、レーザ処理を
施すことにより形成することができる。また、この工程
でスルーホール用貫通孔を形成する場合、該スルーホー
ル用貫通孔は、ドリル加工やレーザ処理等により形成す
ればよい。
は、例えば、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキシマ
レーザ等が挙げられる。これらのなかでは、エキシマレ
ーザや短パルスの炭酸ガスレーザが望ましい。
ラム方式のエキシマレーザを用いることが望ましい。ホ
ログラム方式とは、レーザ光をホログラム、集光レン
ズ、レーザマスク、転写レンズ等を介して目的物に照射
する方式であり、この方式を用いることにより、一度の
照射で樹脂フィルム層に多数の開口を効率的に形成する
ことができる。
パルス間隔は、10-4〜10-8秒であることが望まし
い。また、開口を形成するためのレーザを照射する時間
は、10〜500μ秒であることが望ましい。また、光
学系レンズと、マスクとを介してレーザ光を照射するこ
とにより、一度に多数のバイアホール用開口を形成する
ことができる。光学系レンズとマスクとを介することに
より、同一強度で、かつ、照射強度が同一のレーザ光を
複数の部分に照射することができるからである。このよ
うにしてバイアホール用開口を形成した後、必要に応じ
て、デスミア処理を施してもよい。
含む層間絶縁層の表面に、導体回路を形成する。導体回
路を形成するにあたっては、まず、層間絶縁層の表面に
薄膜導体層を形成する。上記薄膜導体層は、無電解めっ
き、スパッタリング等の方法により形成することができ
る。
銅、ニッケル、スズ、亜鉛、コバルト、タリウム、鉛等
が挙げられる。これらのなかでは、電気特性、経済性等
に優れる点から銅や銅およびニッケルからなるものが望
ましい。また、上記薄膜導体層の厚さとしては、無電解
めっきにより薄膜導体層を形成する場合には、0.3〜
2.0μmが望ましく、0.6〜1.2μmがより望ま
しい。また、スパッタリングにより形成する場合には、
0.1〜1.0μmが望ましい。
間絶縁層の表面に粗化面を形成しておいてもよい。粗化
面を形成することにより、層間絶縁層と薄膜導体層との
密着性を向上させることができる。特に、粗化面形成用
樹脂組成物を用いて層間絶縁層を形成した場合には、酸
や酸化剤等を用いて粗化面を形成することが望ましい。
貫通孔を形成した場合には、層間絶縁層上に薄膜導体層
を形成する際に、貫通孔の壁面にも薄膜導体層を形成す
ることによりスルーホールとしてもよい。
成された基板の上にめっきレジストを形成する。上記め
っきレジストは、例えば、感光性ドライフィルムを張り
付けた後、めっきレジストパターンが描画されたガラス
基板等からなるフォトマスクを密着配置し、露光現像処
理を施すことにより形成することができる。
として電気めっきを行い、上記めっきレジスト非形成部
に電気めっき層を形成する。上記電気めっきとしては、
銅めっきが望ましい。また、上記電気めっき層の厚さ、
5〜20μmが望ましい。
ジスト下の薄膜導体層を除去することにより導体回路
(バイアホールを含む)を形成することができる。上記
めっきレジストの除去は、例えば、アルカリ水溶液等を
用いて行えばよく、上記薄膜導体層の除去は、硫酸と過
酸化水素との混合液、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモ
ニウム、塩化第二鉄、塩化第二銅等のエッチング液を用
いて行えばよい。また、上記導体回路を形成した後、必
要に応じて、層間絶縁層上の触媒を酸や酸化剤を用いて
除去してもよい。電気特性の低下を防止することができ
るからである。また、このめっきレジストを形成した
後、電気めっき層を形成する方法(工程(6)および
(7))に代えて、薄膜導体層上の全面に電気めっき層
を形成した後、エッチング処理を施す方法を用いて導体
回路を形成してもよい。
いてスルーホールを形成した場合には、該スルーホール
内に樹脂充填材を充填してもよい。また、スルーホール
内に樹脂充填材を充填した場合、必要に応じて、無電解
めっきを行うことにより樹脂充填材層の表層部を覆う蓋
めっき層を形成してもよい。
は、必要に応じて、該蓋めっき層の表面に粗化処理を行
い、さらに、上記(3)および(4)の工程を繰り返す
ことにより層間絶縁層を形成する。なお、この工程で
は、スルーホールを形成してもよいし、形成しなくても
よい。 (9)さらに、必要に応じて、(5)〜(8)の工程を
繰り返すことにより、導体回路と層間絶縁層とを積層形
成してもよい。
とにより、基板の両面に導体回路と層間絶縁層とが積層
形成された多層配線板を製造することができる。なお、
ここで詳述した多層配線板の製造方法は、セミアディテ
ブ法であるが、上記(a)の工程で製造する多層配線板
の製造方法は、セミアディテブ法に限定されず、フルア
ディテブ法、サブトラクティブ法、一括積層法、コンフ
ォーマル法等を用いて行うこともできる。
造方法では、上記(a)の工程を経て、多層配線板を製
造した後、上記(b)の工程、即ち、上記多層配線板に
貫通孔を形成する貫通孔形成工程を行う。この工程で形
成する貫通孔は、ICチップ実装用基板において光信号
伝送用光路の役割を果たすこととなる。従って、この工
程で形成する貫通孔を、以下、光路用貫通孔という。
ル加工やレーザ処理等により行う。上記レーザ処理にお
いて使用するレーザとしては、上記バイアホール用開口
の形成において使用するレーザと同様のもの等が挙げら
れる。上記光路用貫通孔の形成位置は特に限定されず、
導体回路の設計、ICチップの実装位置等を考慮して適
宜選択すればよい。また、上記光路用貫通孔は、受光素
子や発光素子等の光学素子ごとに形成することが望まし
い。また、信号波長ごとに形成してもよい。
て、デスミア処理を行ってもよい。上記デスミア処理
は、例えば、過マンガン酸溶液による処理や、プラズマ
処理、コロナ処理等を用いて行うことができる。なお、
上記デスミア処理を行うことにより、光路用貫通孔内の
樹脂残り、バリ等を除去することができ、光信号伝送用
光路の壁面での乱反射に起因した伝送損失を低下させる
ことができる。
体層を形成したり、未硬化の樹脂組成物を充填したりす
る前、必要に応じて、光路用貫通孔の壁面を粗化面とす
る粗化面形成工程を行ってもよい。導体層や樹脂組成物
との密着性の向上をはかることができるからである。上
記粗化面の形成は、例えば、硫酸、塩酸、硝酸等の酸;
クロム酸、クロム硫酸、過マンガン酸塩等の酸化剤等に
より、基板や層間絶縁層等の光路用貫通孔を形成した際
に露出した部分を溶解することにより行うことができ
る。また、プラズマ処理やコロナ処理等により行うこと
もできる。上記粗化面の平均粗度(Ra)は、0.5〜
5μmが望ましく、1〜3μmがより望ましい。この範
囲であれば、導体層や樹脂組成物との密着性に優れると
もに、光信号の伝送に悪影響を及ぼさないからである。
に応じて、上記光路用貫通孔の壁面に導体層を形成する
導体層形成工程を行ってもよい。上記導体層の形成は、
例えば、無電解めっき、スパッタリング等の方法により
行うことができる。具体的には、例えば、光路用貫通孔
を形成した後、該光路用貫通孔の壁面に触媒核を付与
し、その後、光路用貫通孔が形成された基板を無電解め
っき浴に浸漬する方法等を用いることができる。また、
無電解めっきやスパッタリングを組み合わせて2層以上
からなる導体層を形成してもよいし、無電解めっきやス
パッタリングの後、電解めっきを行って2層以上からな
る導体層を形成してもよい。
記光路用貫通孔の壁面に導体層を形成するとともに、上
記(a)の工程で形成した層間絶縁層上に、最外層の導
体回路を形成することが望ましい。具体的には、まず、
無電解めっき等により光路用貫通孔の壁面に導体層を形
成する際に、層間絶縁層の表面全体にも導体層を形成す
る。
層上にめっきレジストを形成する。めっきレジストの形
成は、例えば、感光性ドライフィルムを張り付けた後、
めっきレジストパターンが描画されたガラス基板等から
なるフォトマスクを密着載置し、露光現像処理を施すこ
とにより形成する。
層をめっきリードとして電解めっきを行い、上記めっき
レジスト非形成部に電気めっき層を形成し、その後、上
記めっきレジストと該めっきレジスト下の導体層を除去
することにより層間絶縁層上に独立した導体回路を形成
する。
層の壁面に粗化層を形成してもよい。上記粗化層の形成
は、例えば、黒化(酸化)−還元処理、第二銅錯体と有
機酸塩とを含むエッチング液等を用いたエッチング処
理、Cu−Ni−P針状合金めっきによる処理等を用い
て行うことができる。また、粗化層に代えて、または、
粗化層とともに被覆層を形成してもよい。
要に応じて、該貫通孔に未硬化の樹脂組成物を充填する
樹脂充填工程を行ってもよい。未硬化の樹脂組成物を充
填した後、硬化処理を施すことにより、その少なくとも
一部が樹脂組成物により構成される光信号伝送用光路を
形成することができる。具体的な未硬化の樹脂組成物の
充填方法としては特に限定されず、例えば、印刷やポッ
ティング等の方法を用いることができる。なお、未硬化
の樹脂組成物の充填を印刷により行う場合、未硬化の樹
脂組成物は一回で印刷してもよいし、2回以上に分けて
印刷してもよい。また、多層配線板の両面から印刷を行
ってもよい。
には、上記光路用貫通孔の内積よりも少し多い量の未硬
化の樹脂組成物を充填し、充填終了後、光路用貫通孔か
ら溢れた余分な樹脂組成物を除去してもよい。上記余分
な樹脂組成物の除去は、例えば、研磨等により行うこと
ができる。また、余分な樹脂組成物を除去する場合、樹
脂組成物の状態は半硬化状態であっても良いし、完全に
硬化した状態であってもよく、樹脂組成物の材料等を考
慮して適宜選択すればよい。
て行う、粗化面形成工程、導体層形成工程、および、樹
脂組成物充填工程を経ることにより上記(a)の工程を
経て製造した多層配線板に光信号伝送用光路を形成する
ことができる。また、上記導体層形成工程を行う際に、
層間絶縁層の表面にも導体層を形成し、上述した処理を
行うことにより独立した導体回路を形成することができ
る。勿論、上記導体層を形成工程を行わない場合であっ
ても、上述した方法により層間絶縁層の表面に導体回路
を形成することができる。
(b)の工程で形成した光路用貫通孔に連通した開口を
有するソルダーレジスト層を形成するソルダーレジスト
層形成工程を行う。具体的には、例えば、下記(1)お
よび(2)の工程を行うことによりソルダーレジスト層
を形成することができる。
配線板の最外層にソルダーレジスト組成物の層を形成す
る。上記ソルダーレジスト組成物の層は、例えば、ポリ
フェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素
樹脂、熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等からなるソルダーレジスト組成物を用いて形成
することができる。
としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂の(メ
タ)アクリレート、イミダゾール硬化剤、2官能性(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー、分子量500〜50
00程度の(メタ)アクリル酸エステルの重合体、ビス
フェノール型エポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹脂、多
価アクリル系モノマー等の感光性モノマー、グリコール
エーテル系溶剤などを含むペースト状の流動体が挙げら
れ、その粘度は25℃で1〜10Pa・sに調整されて
いることが望ましい。また、上記ソルダーレジスト組成
物からなるフィルムを圧着してソルダーレジスト組成物
の層を形成してもよい。特に、光路用貫通孔が空隙によ
り構成されている場合は、フィルムを圧着してソルダー
レジスト組成物の層を形成することが望ましい。
の層に、上記光路用貫通孔に連通した開口(以下、光路
用開口ともいう)を形成する。具体的には、例えば、露
光現像処理やレーザ処理等により形成することができ
る。また、上記光路用開口を形成する際には、同時に、
半田バンプ形成用開口を形成することが望ましい。な
お、上記光路用開口を形成と、上記半田バンプ形成用開
口の形成とは、別々に行ってもよい。また、ソルダーレ
ジスト層を形成する際に、予め、所望の位置に開口を有
する樹脂フィルムを作製し、該樹脂フィルムを張り付け
ることにより、光路用開口と半田バンプ形成用開口とを
有するソルダーレジスト層を形成してもよい。
た後、該光路用開口に未硬化の樹脂組成物を充填し、そ
の後、硬化処理を施すことにより樹脂組成物、または、
樹脂組成物とその周囲の導体層により構成される光信号
伝送用光路を形成することができる。なお、ここで充填
する未硬化の樹脂組成物は、上記(b)の工程で充填し
た未硬化と樹脂組成物と同様の組成からなるものが望ま
しい。
方法としては特に限定されず、上記(b)の工程で光路
用貫通孔に未硬化の樹脂組成物を充填する際に用いた方
法と同様の方法等を用いることができる。なお、この工
程で未硬化の樹脂組成物を充填する場合、上記(b)の
工程で先に、光路用貫通孔内に未硬化の樹脂組成物を充
填しておくことが望ましいが、上記(b)の工程におい
ては、未硬化の樹脂組成物の充填は行わず、この工程
で、光路用開口を形成した後、該光路用開口と上記光路
用貫通孔とに、同時に未硬化の樹脂組成物を充填しても
よい。
ることにより、光路用貫通孔の形成された多層配線板上
に、該光路用貫通孔と連通した開口を有するソルダーレ
ジスト層を形成することができる。
とを形成した後、必要に応じて、該光路用開口の端部に
マイクロレンズを配設するマイクロレンズ配設工程を行
ってもよい。上記マイクロレンズの配設は、光学レンズ
を接着剤層を介して取り付けることにより行うことが望
ましい。
レンズの配設を行う場合には、上記光光路用開口の端部
に、未硬化の光学レンズ用樹脂を適量滴下し、この未硬
化の光学レンズ用樹脂に硬化処理を施すことによりマイ
クロレンズを配設することができる。従って、この場合
には、上記光路用開口内に樹脂組成物が充填されている
ことが望ましい。このような方法を用いる場合、未硬化
の光学レンズ用樹脂の滴下は、例えば、ディスペンサ
ー、インクジエット、マイクロピペット、マイクロシリ
ンジ等の装置を用いて行うことができる。また、これら
の装置を用いて滴下した未硬化の光学レンズ用樹脂は、
表面張力により球形になろうとするため、光路用開口の
端部(樹脂組成物の端部)で半球状となり、硬化後、こ
の半球状の光学レンズ用樹脂がマイクロレンズとなる。
また、光学レンズ用樹脂からなるマイクロレンズの直径
や曲面の形状等は、樹脂組成物と未硬化の光学レンズ用
樹脂との塗れ性等を考慮しながら、適宜未硬化の光学レ
ンズ用樹脂の粘度等を調整することで制御することがで
きる。
脂組成物および空隙とこれらの周囲の導体層とから構成
される光信号伝送用光路にマイクロレンズを配設する場
合には、樹脂組成物の端部にマイクロレンズを配設して
もよく、この場合、マイクロレンズの配設位置は、光信
号伝送用光路の端部に限定されない。
二の本発明の製造方法では、多層配線板を製造した後、
該多層配線板に光路用貫通孔を形成し、その後、ソルダ
ーレジスト層の形成を行っているが、第一の本発明のI
Cチップ実装用基板を製造する際には、場合によって
は、多層配線板を製造した後、先に、ソルダーレジスト
層の形成を行い、その後、光信号伝送用光路を形成する
ための貫通孔を形成してもよい。
造方法では、このような(a)〜(c)の工程を行った
後、例えば、下記の方法を用いて、半田パッドや半田バ
ンプの形成、光学素子の実装を行うことによりICチッ
プ実装用基板を製造することができる。
ることにより露出した導体回路部分を、必要に応じて、
ニッケル、パラジウム、金、銀、白金等の耐食性金属に
より被覆し、半田パッドとする。これらのなかでは、ニ
ッケル−金、ニッケル−銀、ニッケル−パラジウム、ニ
ッケル−パラジウム−金等の金属により被覆層を形成す
ることが望ましい。上記被覆層は、例えば、めっき、蒸
着、電着等により形成することができるが、これらのな
かでは、被覆層の均一性に優れるという点からめっきに
より形成することが望ましい。
開口部が形成されたマスクを介して、上記半田パッドに
半田ペーストを充填した後、リフローすることにより半
田バンプを形成する。
(受光素子および発光素子)を実装する。光学素子の実
装は、例えば、上記半田バンプを介して行うことができ
る。また、例えば、上記半田バンプを形成する際に、半
田ペーストを充填した時点で光学素子を取りつけてお
き、リフローと同時に光学素子の実装を行ってもよい。
また、半田に代えて、導電性接着剤等を用いて光学素子
を実装してもよい。このような工程を経ることにより、
第一の本発明のICチップ実装用基板を製造することが
できる。
ついて説明する。第三の本発明の光通信用デバイスは、
ICチップ実装用基板と多層プリント配線板とからなる
光通信用デバイスであって、上記ICチップ実装用基板
には、該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用
光路が形成されていることを特徴とする。
記ICチップ実装用基板に形成された光信号伝送用光路
を介して光信号の伝送を行うことができる。
プ実装用基板としては、該ICチップ実装用基板を貫通
する光信号伝送用光路が形成されているものであれば特
に限定されないが、上述した第一の本発明のICチップ
実装用基板が望ましい。ICチップ実装用基板として、
第一の本発明のICチップ実装用基板を用いることによ
り、上述した種々の効果を得ることができるからであ
る。
形成されているICチップ実装用基板としては、RCC
タイプ基板等を用いてもよい。
板では、最外層にソルダーレジスト層が形成されている
が、第三の本発明の光通信用デバイスを構成するICチ
ップ実装用基板では、最外層にソルダーレジスト層が形
成されていなくてもよい。ただし、ICチップ実装用基
板の最外層にソルダーレジスト層が形成されている場合
には、多層プリント配線板と半田バンプ等を介して接続
する際や、光学素子を表面実装する際に、セルフアライ
メント作用による位置合わせの効果を得ることができ
る。
ント配線板としては、例えば、基板と導体回路とを含ん
で構成され、さらに、光導波路が形成されたもの等が挙
げられる。このような多層プリント配線板では、光導波
路を介して光信号の伝送を行うことができる。また、上
記多層プリント配線板では、上記ICチップ実装用基板
との間(例えば、上記ICチップ実装用基板に実装され
た光学素子との間)で、光信号の伝送を行うことができ
るように、必要に応じて、光信号伝送用光路が形成され
ていてもよい。
英ガラス、化合物半導体、ポリマー材料等が挙げられ
る。これらのなかでは、加工性に優れるとともに、多層
プリント配線板の層間絶縁層との密着性に優れ、低コス
トである点からポリマーが望ましい。
のを用いることができ、具体的には、例えば、PMMA
(ポリメチルメタクリレート)、重水素化PMMA、重
水素フッ素化PMMA等のアクリル樹脂;フッ素化ポリ
イミド等のポリイミド樹脂;エポキシ樹脂;UV硬化性
エポキシ樹脂;重水素化シリコーン樹脂等のシリコーン
樹脂;ベンゾシクロブテンから製造されるポリマー等が
挙げられる。
が望ましく、その幅は1〜50μmが望ましい。また、
上記ICチップ実装用基板に受光素子および発光素子が
実装されており、上記多層プリント配線板において、上
記受光素子および発光素子に対向するそれぞれの位置に
光導波路が形成されている場合には、上記受光素子に対
向する位置に形成された光導波路と、上記発光素子に対
向する位置に形成された光導波路とは同一の材料からな
るものであることが望ましい。
が形成されていることが望ましい。光路変換ミラーを形
成することにより、光路を所望の角度に変更することが
可能だからである。上記光路変換ミラーの形成は、後述
するように、例えば、光導波路の一端を研削することに
より行うことができる。
号を伝達するための半田バンプが形成されていることが
望ましい。これにより、外部電子部品や外部基板との間
で電気信号の伝送を行うことができるからである。ま
た、半田バンプが形成されている場合には、ICチップ
実装用基板と多層プリント配線板とを半田バンプを介し
て接続することにより、ICチップ実装用基板に実装さ
れた受光素子や発光素子と、多層プリント配線板に形成
された光導波路とが対向する所定の位置に両者を配置す
ることができる。半田のセルフアライメント作用を利用
することができるからである。なお、上記ICチップ実
装用基板と上記多層プリント配線板とがPGAやBGA
を介して接続されている場合にも同様の効果を得ること
ができる。
信用デバイスは、上述したような光信号伝送用光路が形
成されたICチップ実装用基板と、多層プリント配線板
とからなるものであれば特に限定されないが、受光素子
および発光素子が実装されたICチップ実装用基板と、
光導波路が形成された多層プリント配線板とからなり、
上記受光素子および発光素子と光導波路との間で光信号
伝送用光路を介して光信号を伝送することができるよう
に構成されたものであることが望ましい。
態について、図面を参照しながら説明する。図3は、第
三の本発明の光通信用デバイスの一実施形態を模式的に
示す断面図である。なお、図3では、ICチップが実装
された状態の光通信用デバイスを示す。
用デバイス250は、ICチップ240を実装したIC
チップ実装用基板220と多層プリント配線板200と
から構成され、ICチップ実装用基板220と多層プリ
ント配線板200とは、半田接続部241を介して電気
的に接続されている。
1の両面に導体回路224と層間絶縁層222とが積層
形成され、基板221を挟んだ導体回路同士、および、
層間絶縁層222を挟んだ導体回路同士は、それぞれ、
スルーホール229およびバイアホール227により電
気的に接続されている。また、ICチップ実装用基板2
20には、これを貫通する光信号伝送用光路251が形
成されており、この光信号伝送用光路251は、その壁
面の一部に導体層251bが形成され、さらに、その内
部の一部に樹脂組成物251aが充填されている。従っ
て、光信号伝送用光路251は、樹脂組成物および空隙
とこれらの周囲の導体層とから構成されている。
ICチップ240が実装された側の面に受光素子238
および発光素子239が実装され、光信号伝送用光路2
51を介して、受光素子238や発光素子239と光導
波路219(219a、219b)との間で光信号を伝
送することができるように構成されている。さらに、I
Cチップ用実装基板220の最外層には、半田バンプを
備えたソルダーレジスト層234が形成されている。
の両面に導体回路204と層間絶縁層202とが積層形
成され、基板201を挟んだ導体回路同士、および、層
間絶縁層202を挟んだ導体回路同士は、それぞれ、ス
ルーホール209およびバイアホール207により電気
的に接続されている。また、多層プリント配線板200
のICチップ用実装基板220と対向する側の最外層に
は、光路用開口211と半田バンプとを備えたソルダー
レジスト層214が形成されるとともに、光路用開口2
11(211a、211b)直下に光変換ミラー219
(219a、219b)を備えた光導波路218(21
8a、218b)が形成されている。
250では、光ファイバ(図示せず)を介して外部から
送られてきた光信号が、光導波路218aに導入され、
光路変換ミラー219a、光路用開口211aおよび光
信号伝送用光路251を介して受光素子238(受光部
238a)に送られた後、受光素子238で電気信号に
変換され、さらに、半田接続部242、導体回路22
4、バイアホール227、および、半田接続部243を
介してICチップ240に送られることとなる。
電気信号は、半田接続部243、バイアホール227、
導体回路224、および、半田接続部242を介して発
光素子239に送られた後、発光素子239で光信号に
変換され、この光信号が発光素子239(発光部239
a)から光信号伝送用光路251、光路用開口211b
および光変換ミラー219b介して光導波路218bに
導入され、さらに、光ファイバ(図示せず)を介して光
信号として外部に送りだされることとなる。
Cチップ実装用基板の表面、即ち、ICチップに近い位
置で、光/電気信号変換を行うため、電気信号の伝送距
離が短く、より高速通信に対応することができる。ま
た、ICチップから送り出された電気信号は、上述した
ように光信号に変換された後、光ファイバを介して外部
に送りだされるだけでなく、半田接続部を介して多層プ
リント配線板に送られ、該多層プリント配線板の導体回
路(バイアホール、スルーホールを含む)を介して、多
層プリント配線板に実装された他のICチップ等の電子
部品に送られることとなる。また、このような構成から
なる光通信用デバイス250では、ICチップ実装用基
板に実装した受光素子および発光素子、ならびに、多層
プリント配線板に形成した光導波路に位置ズレが発生し
にくいため、光信号の接続信頼性に優れることとなる。
おける光導波路の形成位置は、ICチップ実装用基板に
近い側の最外層の層間絶縁層上であるが、第三の本発明
のICチップ実装用基板を構成する多層プリント配線板
において、光導波路の形成位置はここに限定されるわけ
ではなく、層間絶縁層同士の間であってもよいし、基板
上であってもよい。
製造する方法について説明する。上記光通信用デバイス
の製造は、例えば、まず、ICチップ実装用基板と多層
プリント配線板とを別々に製造し、その後、両者を半田
等を介して接続することにより行うことができる。従っ
て、ここでは、まず、ICチップ実装用基板と多層プリ
ント配線板とのそれぞれを製造する方法について説明
し、その後、両者を接続する方法について説明する。
としては、例えば、第一の本発明のICチップ実装用基
板を製造する方法と同様の方法等を用いることができ
る。なお、第三の本発明の光通信用デバイスを構成する
ICチップ実装用基板は、上述したように、必ずしもソ
ルダーレジスト層が形成されている必要がない。従っ
て、ソルダーレジスト層が形成されていないICチップ
実装用基板を製造する場合には、第二の本発明のICチ
ップ実装用基板の製造方法において、(c)の工程を行
わなければよい。
しては、例えば、下記(1)〜(6)の工程を行う方法
等を用いることができる。 (1)第二の本発明のICチップ実装用基板の製造方法
の(a)の工程と同様の方法を用いて多層配線板を製造
する。
上の導体回路非形成部に光導波路を形成する。上記光導
波路の形成は、その材料に石英ガラス等の無機材料を用
いて行う場合には、予め、所定の形状に成形しておいた
光導波路を接着剤を介して取り付けることにより行うこ
とができる。上記無機材料からなる光導波路は、例え
ば、LiNbO3、LiTaO3等の無機材料を液相エ
ピタキシャル法、化学堆積法(CVD)、分子線エピタ
キシャル法等により成膜させることにより形成すること
ができる。
て形成する場合は、予め、基板や離型フィルム上でフィ
ルム状に形成しておいた光導波路形成用フィルムを層間
絶縁層上に張り付けたり、層間絶縁層に直接形成するこ
とにより、光導波路を形成することができる。具体的に
は、選択重合法、反応性イオンエッチングとフォトリソ
グラフィーとを用いる方法、直接露光法、射出成形を用
いる方法、フォトブリーチング法、これらを組み合わせ
た方法等を用いて形成することができる。なお、これら
の方法は、光導波路を基板や離型フィルム上に形成する
場合にも、層間絶縁層上に形成する直接形成する場合に
も用いることができる。
を形成する。上記光路変換ミラーは、光導波路を層間絶
縁層上に取り付ける前に形成しておいてもよいし、層間
絶縁層上に取り付けた後に形成してもよいが、該光導波
路を層間絶縁層上に直接形成する場合を除いて、予め光
路変換ミラーを形成しておくことが望ましい。作業を容
易に行うことができ、また、多層プリント配線板を構成
する他の部材、例えば、導体回路や層間絶縁層等を傷付
けたり、これらを破損させたりするおそれがないからで
ある。
は特に限定されず、従来公知の形成方法を用いることが
できる。具体的には、例えば、先端がV形90°のダイ
ヤモンドソーや刃物による機械加工、反応性イオンエッ
チングによる加工、レーザアブレーション等を用いるこ
とができる。
板の最外層にソルダーレジスト層を形成する。上記ソル
ダーレジスト層は、例えば、上記ICチップ実装用基板
のソルダーレジスト層を形成する際に用いる樹脂組成物
と同様の樹脂組成物を用いて形成することができる。な
お、上記ソルダーレジスト層の形成は必要に応じて行え
ばよい。
する側のソルダーレジスト層に半田バンプ形成用開口と
光路用開口とを形成する。上記半田バンプ形成用開口と
光路用開口との形成は、ICチップ実装用基板に半田バ
ンプ形成用開口を形成する方法と同様の方法、即ち、露
光現像処理やレーザ処理等を用いて行うことができる。
なお、上記半田バンプ形成用開口の形成と、光路用開口
の形成とは同時に行ってもよいし、別々に行ってもよ
い。
形成する際に、その材料として感光性樹脂を含む樹脂組
成物を塗布し、露光現像処理を施すことにより半田バン
プ形成用開口と光路用開口とを形成する方法を選択する
ことが望ましい。露光現像処理により光路用開口を形成
する場合には、開口形成時に、該光路用開口の下に存在
する光導波路に傷を付けるおそれがないからである。ま
た、ソルダーレジスト層を形成する際に、予め、所望の
位置に開口を有する樹脂フィルムを作製し、該樹脂フィ
ルムを張り付けることにより、半田バンプ形成用開口と
光路用開口とを有するソルダーレジスト層を形成しても
よい。
板と対向する面と反対側のソルダーレジスト層にも半田
バンプ形成用開口を形成してもよい。後工程を経ること
により、ICチップ実装用基板と対向する面と反対側の
ソルダーレジスト層にも外部接続端子を形成することが
できるからである。
た後、該光路用開口に樹脂組成物を充填してもよい。な
お、上記光路用開口内に充填する樹脂組成物としては、
第二の本発明のICチップ実装用基板の製造方法におい
て、光路用貫通孔に充填する樹脂組成物と同様のもの等
が挙げられる。
形成することにより露出した導体回路部分を、必要に応
じて、ニッケル、スズ、パラジウム、金、銀、白金等の
耐食性金属により被覆し、半田パッドとする。具体的に
は、ICチップ実装用基板に半田パッドを形成する方法
と同様の方法を用いて行えばよい。
分に開口部が形成されたマスクを介して、上記半田パッ
ドに半田ペーストを充填した後、リフローすることによ
り半田バンプを形成する。なお、場合によっては、PG
AやBGAを形成してもよい。また、ICチップ実装用
基板と対向する面と反対側のソルダーレジスト層では、
外部基板接続面に、ピンを配設したり、半田ボールを形
成したりすることにより、PGA(Pin Grid Array)や
BGA(Ball Grid Array)としてもよい。このような
工程を経ることにより、第三の本発明の光通信用デバイ
スを構成する多層プリント配線板を製造することができ
る。
実装用基板と多層プリント配線板とを用い、光通信用デ
バイスを製造する方法について説明する。まず、上記I
Cチップ実装用基板の半田バンプと、上記多層プリント
配線板の半田バンプとにより半田接続部を形成し、両者
を電気的に接続する。即ち、ICチップ実装用基板と多
層プリント配線板とをそれぞれ所定の位置に、所定の向
きで対向配置し、その後、リフローすることにより両者
を接続し、光通信用デバイスとすることができる。
板と多層プリント配線板とを両者の半田バンプを用いて
接続するため、両者を対向配置した際に、両者の間で若
干の位置ズレが存在していても、リフロー時に半田によ
るセルフアライメント効果で両者を所定の位置に配置す
ることができる。なお、上記ICチップ実装用基板およ
び多層プリント配線板のそれぞれの対向する面のうち、
どちらか一方の面にのみ半田バンプが形成されていても
よい。この場合も両者を電気的に接続することができる
からである。
ップを実装し、その後、必要に応じて、樹脂封止を行
う。上記ICチップの実装は従来公知の方法で行うこと
ができる。なお、ICチップは、上述したように、フリ
ップチップ接続により実装することができるものが望ま
しい。また、ICチップの実装を、ICチップ実装用基
板と多層プリント配線板とを接続する前に行い、ICチ
ップを実装したICチップ実装用基板と多層プリント配
線板とを接続してもよい。このような工程を経ることに
より、第三の本発明の光通信用デバイスを製造すること
ができる。
板について説明する。第四の本発明のICチップ実装用
基板は、ICチップ実装用基板と多層プリント配線板と
からなる光通信用デバイスであって、上記多層プリント
配線板は、基板と導体回路とを含んで構成されており、
前記多層プリント配線板には、少なくとも基板を貫通す
る光信号伝送用光路が形成されていること特徴とする。
記多層プリント配線板に形成された光信号伝送用光路を
介して光信号の伝送を行うことができる。
プ実装用基板としては特に限定されず、例えば、第一の
本発明のICチップ実装用基板等が挙げられる。また、
第四の本発明の光通信用デバイスを構成するICチップ
実装用基板には、必ずしも光信号伝送用光路が形成され
ている必要はない。従って、上記ICチップ実装用基板
に受光素子や発光素子等の光学素子を実装する場合に
は、ICチップ実装用基板の多層プリント配線板と対向
する側に、半田や導電性接着剤等を介して取り付ければ
よい。この場合、ICチップ実装用基板に光信号伝送用
光路が形成されていなくても、受光素子や発光素子と多
層プリント配線板に形成した光導波路との間で光信号の
伝送を行うことができる。また、光学素子がICチップ
実装用基板の多層プリント配線板と対向する側に実装さ
れている場合も、該光学素子は、ICチップ実装用基板
の表面に実装されていることが望ましい。
構成するICチップ実装用基板は、導体回路、層間絶縁
層および上記層間絶縁層を挟んだ導体回路間を接続する
バイアホールを含んで構成されていることが望ましい。
ICチップ実装用基板の高密度化をはかることができる
からである。なお、上記ICチップ実装用基板として
は、RCCタイプ基板等を用いてもよい。
外層にソルダーレジスト層が形成されていなくてもよ
い。ただし、ICチップ実装用基板の最外層にソルダー
レジスト層が形成されている場合には、多層プリント配
線板と半田バンプ等を介して接続する際や、光学素子を
表面実装する際に、セルフアライメント作用による位置
合わせの効果を得ることができる。
構成する多層プリント配線板は、基板と導体回路とを含
んで構成されており、さらに、少なくとも上記基板を貫
通する光信号伝送用光路が形成されたものである。この
ような多層プリント配線板では、上記光信号伝送用光路
を介して、外部基板(ICチップ実装用基板)との間で
光信号の授受を行うことができる。
形成されている多層プリント配線板では、光導波路を形
成する場合、該光導波路の形成位置の自由度が高まるこ
ととなり、多層プリント配線板の高密度化をはかること
ができる。これは、光導波路の形成位置の自由度が高ま
ることにより、多層プリント配線板の設計においてフリ
ースペースが広くなるからである。
波路を形成する場合、該光導波路の位置合わせを光信号
伝送用光路を基準として光学的処理や機械的処理により
行うことができるため、正確に、かつ、所望の位置に光
導波路を形成することができる。
されていることが望ましい。光信号伝送用光路が空隙に
より形成されている場合には、その形成が容易であると
ともに、該光信号伝送用光路を介した光信号の伝送にお
いて、伝送損失が発生しにくい。なお、上記光信号伝送
用光路の構成を空隙とするか否かは、基板の厚さ等を考
慮して適宜決定すればよい。
物および空隙により構成されていることも望ましい。上
記光信号伝送用光路が樹脂組成物および空隙により構成
されている場合には、多層プリント配線板の強度の低下
を防ぐことができる。
物により構成されていることも望ましい。上記光信号伝
送用光路が樹脂組成物により構成されている場合には、
ICチップ実装用基板の強度の低下を防止することがで
きる。また、光信号伝送用光路が樹脂組成物により構成
されていると、該光信号伝送用光路内にゴミや異物等が
入り込むことを防止することができるため、ゴミや異物
等の存在に起因して光信号の伝送が阻害されることを防
止することができる。
光路、すなわち、空隙および/または樹脂組成物から構
成される光信号伝送用光路では、熱処理工程や信頼性試
験下において、熱等による悪影響(例えば、光信号伝送
用光路の断面の径が小さくなる等)が発生しにくい。
樹脂組成物で構成されている場合、該樹脂組成物として
は、例えば、第一の本発明のICチップ実装用基板おい
て、光信号伝送用光路を構成する樹脂組成物と同様のも
の等が挙げられる。
れず、例えば、円柱状、楕円柱状、四角柱状、多角柱状
等が挙げられる。これらのなかでは、円柱状が望まし
い。その形成が容易だからである。
は、望ましい下限が100μmであり、望ましい上限が
500μmである。上記断面の径が100μm未満で
は、光路が塞がれてしまうおそれがあるとともに、該光
信号伝送用光路の少なくとも一部が樹脂組成物から構成
されている場合、未硬化の樹脂組成物を充填することが
困難である。一方、上記断面の径を500μmより大き
くしても光信号の伝送性はあまり向上せず、多層プリン
ト配線板を構成する導体回路等の設計の自由度を阻害す
る原因となることがあるからである。より望ましい断面
の径は、下限が250μmであり、上限が350μmで
ある。光信号の伝送性と設計の自由度とがともに優れ、
また、未硬化の樹脂組成物を充填する際にも不都合が発
生しないからである。
の導体層とから構成されていることが望ましい。また、
上記光信号伝送用光路は、樹脂組成物とその周囲の導体
層とから構成されていることも望ましい。また、上記光
信号伝送用光路は、樹脂組成物および空隙とこれらの周
囲の導体層とから構成されていることも望ましい。な
お、上記導体層が形成されている場合、該導体層は、樹
脂組成物および/または空隙の周囲全体に形成されてい
てもよいし、周囲の一部にのみ形成されていてもよい。
形成することにより、光信号伝送用光路の壁面での光の
乱反射を低減し、光信号の伝送性を向上させることがで
きる。上記導体層は、1層から形成されていてもよく、
2層以上から構成されていてもよい。上記導体層の材料
としては、例えば、銅、ニッケル、クロム、チタン、貴
金属等が挙げられる。また、上記導体層は、場合によっ
ては、スルーホールとしての役目、即ち、基板を挟んだ
導体回路間や、基板と層間絶縁層とを挟んだ導体回路間
を電気的に接続する役目を果たすことができる。
金属等の光沢を有する金属が望ましい。光沢を有する金
属からなる導体層を形成した場合、光信号の損失がより
少なく、また、光信号の伝送が阻害されることもより少
ないため、光信号は光信号伝送用光路を介して確実に伝
送されることとなるからである。
チタン、亜鉛等からなる被覆層や粗化層を設けてもよ
い。光信号伝送用光路を介して伝送される光信号の種類
(波長等)によっては、光信号伝送用光路の壁面におけ
る光の乱反射を抑えることが望ましい場合があり、上記
被覆層や上記粗化層を設けて、該壁面における光の乱反
射を低減することにより、光信号の伝送性を向上させる
ことができる場合がある。また、光信号伝送用光路の壁
面に上記粗化層等を形成することにより、光信号伝送用
光路と基板や層間絶縁層との密着性をより向上させるこ
とができる。
信号伝送用光路(空隙および樹脂組成物により構成され
る光信号伝送用光路のうちの樹脂組成物からなる部分を
含む)や上記導体層は、基板や層間絶縁層と粗化面を介
して接していてもよい。上記光信号伝送用光路等が、粗
化面を介して接している場合には、基板や層間絶縁層と
の密着性に優れ、光信号伝送用光路等の剥離がより発生
しにくいからである。
光信号伝送用光路として、受光用光信号伝送用光路と発
光用光信号伝送用光路と両方が形成されていてもよい
し、どちらか一方のみが形成されていてもよい。従っ
て、上記多層プリント配線板においては、複数の光信号
伝送用光路が形成されていてもよい。また、上記多層プ
リント配線板においては、通信波長ごとに光信号伝送用
光路が形成されていてもよい。
伝送用光路の端部、特に、ICチップ実装用基板と対向
する側の端部には、マイクロレンズが配設されているこ
とが望ましい。光信号の伝送損失をより低減することが
できるからである。上記マイクロレンズとしては、例え
ば、第一の本発明のICチップ実装用基板において、光
信号伝送用光路の端部に形成するマイクロレンズと同様
のもの等が挙げられる。
波路が形成されていることが望ましい。このような多層
プリント配線板では、光信号伝送用光路および光導波路
を介して光信号の伝送を行うことができる。上記光導波
路としては、例えば、第三の本発明の光通信用デバイス
を構成する多層プリント配線板に形成される光導波路と
同様のもの等が挙げられる。
光通信用デバイスを構成する多層プリント配線板と同
様、光路変換ミラーが形成されていることが望ましい。
路、層間絶縁層および上記層間絶縁層を挟んだ導体回路
間を接続するバイアホールを含んで構成されていてもよ
い。このような構成とすることにより、多層プリント配
線板の高密度化をはかることができる。
号を伝達するための半田バンプが形成されていることが
望ましい。これにより、外部電子部品や外部基板との間
で電気信号の伝送を行うことができるからである。ま
た、半田バンプが形成されている場合には、ICチップ
実装用基板と多層プリント配線板とを半田バンプを介し
て接続することにより、ICチップ実装用基板に実装さ
れた受光素子や発光素子と、多層プリント配線板に形成
された光導波路とが対向する所定の位置に両者を配置す
ることができる。半田のセルフアライメント作用を利用
することができるからである。なお、上記ICチップ実
装用基板と上記多層プリント配線板とがPGAやBGA
を介して接続されている場合にも同様の効果を得ること
ができる。
信用デバイスは、ICチップ実装用基板と、上述したよ
うな光信号伝送用光路が形成された多層プリント配線板
とからなるものであれば特に限定されないが、受光素子
および発光素子が実装されたICチップ実装用基板と、
光導波路が形成された多層プリント配線板とからなり、
上記受光素子および発光素子と光導波路との間で光信号
伝送用光路を介して光信号を伝送することができるよう
に構成されたものであることが望ましい。
態について、図面を参照しながら説明する。図4は、第
四の本発明の光通信用デバイスの一実施形態を模式的に
示す断面図である。なお、図4では、ICチップが実装
された状態の光通信用デバイスを示す。
用デバイス350は、ICチップ340を実装したIC
チップ実装用基板320と多層プリント配線板300と
から構成され、ICチップ実装用基板320と多層プリ
ント配線板300とは、半田接続部341を介して電気
的に接続されている。
1の両面に導体回路324と層間絶縁層322とが積層
形成され、基板321を挟んだ導体回路同士、および、
層間絶縁層322を挟んだ導体回路同士は、それぞれ、
スルーホール329およびバイアホール327により電
気的に接続されている。また、ICチップ用実装基板3
20の最外層には、半田バンプを備えたソルダーレジス
ト層334が形成されており、加えて、多層プリント配
線板300と対向する側の最外層は、受光部338aお
よび発光部339aがそれぞれ露出するように、受光素
子338および発光素子339を備えている。
の両面に導体回路304と層間絶縁層302とが積層形
成され、基板301を挟んだ導体回路同士、および、層
間絶縁層302を挟んだ導体回路同士は、それぞれ、ス
ルーホール309およびバイアホール307により電気
的に接続されている。また、多層プリント配線板300
には、基板301と層間絶縁層302とソルダーレジス
ト層314とを貫通する光信号伝送用光路361が形成
されており、この光信号伝送用光路361を介して、光
導波路319(319a、319b)と受光素子338
や発光素子339との間で光信号の伝送を行うことがで
きるように構成されている。さらに、この光信号伝送用
光路361は、その壁面の一部に導体層361bが形成
され、その内部の一部に樹脂組成物361aが充填され
ている。多層プリント配線板300では、光導波路31
9が、基板301を挟んでICチップ実装用基板320
と反対側の最外層の層間絶縁層302上に形成されてお
り、光導波路319は光路変換ミラー319(319
a、319b)を備えている。図4に示す光通信用デバ
イス150では、受光素子および発光素子が多層プリン
ト配線板と対向する側の面に実装されることとなる。
おける光導波路の形成位置は、最外層の層間絶縁層上で
あるが、第四の本発明のICチップ実装用基板を構成す
る多層プリント配線板において、光導波路の形成位置は
ここに限定されるわけではなく、層間絶縁層同士の間で
あってもよいし、基板上であってもよい。
スでは、ICチップ実装用基板内、即ち、ICチップに
近い位置で、光/電気信号変換を行うため、電気信号の
伝送距離が短く、より高速通信に対応することができ
る。また、ICチップから送り出された電気信号は、上
述したように光信号に変換された後、光ファイバを介し
て外部に送りだされるだけでなく、半田接続部を介して
多層プリント配線板に送られ、該多層プリント配線板の
導体回路(バイアホール、スルーホールを含む)を介し
て、多層プリント配線板に実装された他のICチップ等
の電子部品に送られることとなる。また、このような構
成からなる光通信用デバイスでは、ICチップ実装用基
板に実装した受光素子および発光素子、ならびに、多層
プリント配線板に形成した光導波路に位置ズレが発生し
にくいため、光信号の接続信頼性に優れることとなる。
製造する方法について説明する。上記光通信用デバイス
を製造する場合もまた、第三の本発明の光通信用デバイ
スを製造する場合と同様、まず、ICチップ実装用基板
と多層プリント配線板とを別々に製造し、その後、両者
を半田等を介して接続することにより製造することがで
きる。従って、ここでは、まず、ICチップ実装用基板
と多層プリント配線板とのそれぞれを製造する方法につ
いて説明し、その後、両者を接続する方法について説明
する。
としては、例えば、第一の本発明のICチップ実装用基
板を製造する方法と同様の方法等を用いることができ
る。なお、上述したように、第四の本発明の光通信用デ
バイスを構成するICチップ実装用基板には、光信号伝
送用光路が形成されていなくてもよい。従って、光信号
伝送用光路が形成されていないICチップ実装用基板を
製造する場合には、例えば、第二の本発明のICチップ
実装用基板の製造する方法において、(b)の工程を行
わず、さらに、(c)の工程において光路用開口の行わ
ずに、必要に応じて、光学素子実装用開口の形成を行え
ばよい。また、上記ICチップ実装用基板を形成する場
合、ソルダーレジスト層の形成は、必要に応じて行えば
よい。
しては、例えば、下記(1)〜(5)の工程を行う方法
等を用いることができる。 (1)第二の本発明のICチップ実装用基板の製造方法
の(a)および(b)の工程と同様の方法を用いて、光
路用貫通孔が形成された多層配線板を製造する。
上の導体回路非形成部に光導波路を形成する。該光導波
路は、光路用貫通孔を介して、光信号を伝送することが
できる位置に形成する。なお、具体的な光導波路の形成
方法としては、第四の本発明の光通信用デバイスを構成
する多層プリント配線板を製造する方法の(2)の工程
で用いる方法と同様の方法等を用いることができる。ま
た、ここで形成する光導波路には、光路変換ミラーを形
成する。
板の最外層にソルダーレジスト層を形成する。上記ソル
ダーレジスト層は、第四の本発明の光通信用デバイスを
構成する多層プリント配線板を製造する方法の(3)の
工程で用いる方法と同様の方法等を用いて形成すればよ
い。なお、上記ソルダーレジスト層の形成は必要に応じ
て行えばよい。
する側のソルダーレジスト層に半田バンプ形成用開口と
光路用開口とを形成する。上記半田バンプ形成用開口と
光路用開口とは、第四の本発明の光通信用デバイスを構
成する多層プリント配線板を製造する方法の(4)の工
程で用いる方法と同様の方法等を用いて形成すればよ
い。また、上記光路用開口は、上記(1)の工程で形成
した光路用貫通孔に連通するように形成する。また、こ
の工程では、光路用開口を形成した後、光路用開口内に
樹脂組成物を充填してもよい。上記樹脂組成物として
は、上記(1)の工程で光路用貫通孔に充填する樹脂組
成物と同様のもの等が挙げられる。この工程で、光路用
貫通孔と光路用開口とに同時に樹脂組成物を充填しても
よい。
イスを構成する多層プリント配線板を製造する方法の
(5)および(6)の工程で用いる方法と同様の方法等
を用いて、半田パッドや半田バンプ等を形成することに
より、第四の本発明の光通信用デバイスを構成する多層
プリント配線板を製造することができる。
実装用基板と多層プリント配線板とを接続し、光通信用
デバイスを製造する。具体的には、第三の本発明の光通
信用デバイスを製造する際に用いた方法と同様の方法を
用いて行えばよい。また、第三の本発明の光通信用デバ
イスを製造する場合と同様、上記ICチップ実装用基板
と上記多層プリント配線板とは、その対向する面のうち
どちらか一方にのみ半田バンプが形成されていてもよ
い。この場合も両者を接続することができるからであ
る。
ついて説明する。第五の本発明の光通信用デバイスは、
ICチップ実装用基板と多層プリント配線板とからなる
光通信用デバイスであって、上記ICチップ実装用基板
には、該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用
光路が形成されており、上記多層プリント配線板は、基
板と導体回路とを含んで構成されており、上記多層プリ
ント配線板には、少なくとも基板を貫通する光信号伝送
用光路が形成されていることを特徴とする。
記ICチップ実装用基板に形成された光信号伝送用光
路、および、上記多層プリント配線板に形成された光信
号伝送用光路を介して光信号の伝送を行うことができ
る。
るICチップ実装用基板としては、該ICチップ実装用
基板を貫通する光信号伝送用光路が形成されているもの
であれば特に限定されず、例えば、第三の本発明の光通
信用デバイスを構成するICチップ実装用基板と同様の
もの等が挙げられる。このようなICチップ実装用基板
を用いることにより、上述した種々の効果を得ることが
できる。
る多層プリント配線板としては、基板と導体回路とを含
んで構成されており、さらに、少なくとも上記基板を貫
通する光信号伝送用光路が形成されたものであれば特に
限定されず、例えば、第三の本発明の光通信用デバイス
を構成する多層プリント配線板と同様のもの等が挙げら
れる。このような多層プリント配線板を用いることによ
り、上述した種々の効果を得ることができる。
多層プリント配線板に光信号伝送用光路が形成されてい
るため、ICチップ実装用基板に光学素子を実装した
り、多層プリント配線板に光導波路を形成したりする際
に、光学素子の実装位置や光導波路の形成位置の自由度
が高まることとなり、ICチップ実装用基板および多層
プリント配線板の高密度化をはかることができる。これ
は、ICチップ実装用基板および多層プリント配線板の
設計において、フリースペースが広くなるからである。
層プリント配線板のそれぞれに形成された光信号伝送用
光路を基準として、光学的処理や機械的処理により光学
素子の実装位置や光導波路の形成位置の位置合わせを行
うことができるため、正確に、かつ、所望の位置に光学
素子や光導波路を実装することができる。さらに、上述
したような構成の光信号伝送用光路は、熱処理工程や信
頼性試験下において、熱等による悪影響が発生しにく
い。
態について、図面を参照しながら説明する。図5は、第
五の本発明の光通信用デバイスの一実施形態を模式的に
示す断面図である。なお、図5では、ICチップが実装
された状態の光通信用デバイスを示す。
用デバイス450は、ICチップ440を実装したIC
チップ実装用基板420と多層プリント配線板400と
から構成され、ICチップ実装用基板420と多層プリ
ント配線板400とは、半田接続部441を介して電気
的に接続されている。
チップ実装用基板420に、これを貫通する光信号伝送
用光路451が形成されており、この光信号伝送用光路
451は、その壁面の一部に導体層451bが形成され
ており、さらに、その内部の一部には樹脂組成物451
aが充填されている。このICチップ実装用基板420
の構成は、図3に示したICチップ実装用基板220の
構成と同一である。
板401と層間絶縁層402とソルダーレジスト層41
4とを貫通する光信号伝送用光路461が形成されてお
り、この光信号伝送用光路461を介して、光導波路4
19と受光素子438や発光素子439との間で光信号
の伝送を行うことができるように構成されている。この
光信号伝送用光路461は、その壁面の一部に導体層4
61bが形成されており、さらに、その内部の一部には
樹脂組成物461aが充填されている。この多層プリン
ト配線板400の構成は、図4に示した多層プリント配
線板300の構成と同一である。この光通信用デバイス
450では、受光素子438や発光素子439と光導波
路419とが、ICチップ実装用基板420に形成され
た、これを貫通する光信号伝送用光路451と、多層プ
リント配線板400に形成された基板401と層間絶縁
層402とソルダーレジスト層414とを貫通する光信
号伝送用光路461とを介して光信号の伝送を行うこと
ができる。また、第五の本発明の光通信用デバイスの実
施形態は、図5に示す形態に限定されるものではなく、
例えば、図6、7に示すような形態であってもよい。
50では、受光素子538がICチップ実装用基板52
0の多層プリント配線板500と対向する側の面に実装
されており、発光素子539が多層プリント配線板50
0と対向する側の面と反対側の面に実装されている。ま
た、発光素子539が多層プリント配線板500に形成
された光導波路との間で光信号の伝送を行うことができ
るように、ICチップ実装用基板520を貫通する光信
号伝送用光路551が形成されている。光信号伝送用光
路551は、その壁面の一部に導体層551bが形成さ
れ、その内部の一部に樹脂組成物551aが充填されて
いる。
導波路が形成されており、受光素子538との間で光信
号を伝送するための光導波路518aが、基板501を
挟んでICチップ実装用基板520に近い側の最外層の
層間絶縁層502上に形成されており、発光素子539
との間で光信号を伝送するための光導波路518bは、
基板501を挟んでICチップ実装用基板520と反対
側の最外層の層間絶縁層502上に形成されている。さ
らに、多層プリント配線板500には、発光素子539
と光導波路518bとの間で光信号を伝送するための光
信号伝送用光路561が形成されている。光信号伝送用
光路561は、基板501と層間絶縁層502とソルダ
ーレジスト層514とを貫通するように形成されてお
り、その壁面の一部には導体層561bが形成され、そ
の内部の一部には樹脂組成物561aが充填されてい
る。
子539と光導波路519bとが、ICチップ実装用基
板520に形成された、これを貫通する光信号伝送用光
路551と、多層プリント配線板500に形成された基
板501と層間絶縁層502とソルダーレジスト層51
4とを貫通する光信号伝送用光路561とを介して光信
号の伝送を行うことができる。なお、受光素子538と
光導波路519aとは、多層プリント配線板500のソ
ルダーレジスト層に形成された光路用開口511aを介
して光信号を伝送することができる。
では、ICチップ実装用基板620の多層プリント配線
板600と対向する側の面と反対側の面に受光素子63
8が実装されており、発光素子639が多層プリント配
線板600と対向する側の面に実装されている。また、
受光素子638が多層プリント配線板600に形成され
た光導波路618aとの間で光信号の伝送を行うことが
できるように、ICチップ実装用基板620を貫通する
光信号伝送用光路651が形成されている。この光信号
伝送用光路651は、その壁面の一部に導体層651b
が形成されており、その内部の一部に樹脂組成物651
aが充填されている。
導波路619が形成されており、受光素子638との間
で光信号を伝送するための光導波路618aは、基板6
01を挟んでICチップ実装用基板620に近い側の最
外層の層間絶縁層上に形成されており、発光素子639
との間で光信号を伝送するための光導波路618bは、
基板601を挟んでICチップ実装用基板620と反対
側の最外層の層間絶縁層上に形成されている。さらに、
多層プリント配線板600には、発光素子639と光導
波路618bとの間で光信号を伝送するための光信号伝
送用光路651が形成されている。光信号伝送用光路6
61は、基板601と層間絶縁層602とソルダーレジ
スト層614とを貫通するように形成されており、その
壁面の一部には導体層661bが形成され、その内部の
一部には樹脂組成物661aが充填されている。
子639と光導波路619bとが、多層プリント配線板
600に形成された基板601と層間絶縁層602とソ
ルダーレジスト層614を貫通する光信号伝送用光路6
61を介して光信号の伝送を行うことができる。また、
受光素子638と光導波路619aとは、ICチップ実
装用基板620に形成された、これを貫通する光信号伝
送用光路651を介して光信号を伝送することができ
る。
Cチップ実装用基板の実施形態は、図5〜7に示した形
態に限定されるわけではなく、受光素子や発光素子の実
装位置、光導波路の形成位置、光信号伝送用光路を形成
するか否かを適宜選択して組み合わせた形態であればよ
い。
板における光導波路の形成位置は、最外層の層間絶縁層
上であるが、第五の本発明のICチップ実装用基板を構
成する多層プリント配線板において、光導波路の形成位
置はここに限定されるわけではなく、層間絶縁層同士の
間であってもよいし、基板上であってもよい。
スでは、ICチップ実装用基板内、即ち、ICチップに
近い位置で、光/電気信号変換を行うため、電気信号の
伝送距離が短く、より高速通信に対応することができ
る。また、ICチップから送り出された電気信号は、上
述したように光信号に変換された後、光ファイバを介し
て外部に送りだされるだけでなく、半田接続部を介して
多層プリント配線板に送られ、該多層プリント配線板の
導体回路(バイアホール、スルーホールを含む)を介し
て、多層プリント配線板に実装された他のICチップ等
の電子部品に送られることとなる。また、このような構
成からなる光通信用デバイスでは、ICチップ実装用基
板に実装した受光素子および発光素子、ならびに、多層
プリント配線板に形成した光導波路に位置ズレが発生し
にくいため、光信号の接続信頼性に優れることとなる。
に形成された光信号伝送用光路は、その壁面に導体層が
形成され、その内部に樹脂組成物が充填されているが、
これらの導体層の形成や樹脂組成物の充填は必要に応じ
て形成すればよい。
製造する方法について説明する。上記光通信用デバイス
を製造する場合もまた、第三の本発明の光通信用デバイ
スを製造する場合と同様、まず、ICチップ実装用基板
と多層プリント配線板とを別々に製造し、その後、両者
を半田等を介して接続することにより製造することがで
きる。従って、ここでは、まず、ICチップ実装用基板
と多層プリント配線板とのそれぞれを製造する方法につ
いて説明し、その後、両者を接続する方法について説明
する。
としては、例えば、第三の本発明の光通信用デバイスを
構成するICチップ実装用基板を製造する方法と同様の
方法等を用いることができる。上記ICチップ実装用基
板を形成する場合、ソルダーレジスト層の形成は、必要
に応じて行えばよい。
しては、例えば、第四の本発明の光通信用デバイスを構
成する多層プリント配線板を製造する方法と同様の方法
等を用いることができる。上記多層プリント配線板を形
成する場合、ソルダーレジスト層の形成は、必要に応じ
て行えばよい。
実装用基板と多層プリント配線板と接続し、光通信用デ
バイスを製造する。具体的には、第三の本発明の光通信
用デバイスを製造する際に用いた方法と同様の方法等を
用いて行えばよい。また、第三の本発明の光通信用デバ
イスを製造する場合と同様、上記ICチップ実装用基板
と上記多層プリント配線板とは、その対向する面のうち
どちらか一方にのみ半田バンプが形成されていてもよ
い。この場合も両者を接続することができるからであ
る。
イスに実装されるICチップは、ワイヤボンディングに
より実装されるものであってもよいし、フリップチップ
接続により実装されるものであってもよいが、フリップ
チップ接続により実装されるものであることが望まし
い。
9、油化シェルエポキシ社製エピコート1001)30
重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量215、大日本インキ化学工業社製 エピクロン
N−673)40重量部、トリアジン構造含有フェノー
ルノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量120、大
日本インキ化学工業社製 フェノライトKA−705
2)30重量部をエチルジグリコールアセテート20重
量部、ソルベントナフサ20重量部に攪拌しながら加熱
溶解させ、そこへ末端エポキシ化ポリブタジエンゴム
(ナガセ化成工業社製 デナレックスR−45EPT)
15重量部と2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシ
メチル)イミダゾール粉砕品1.5重量部、微粉砕シリ
カ2重量部、シリコン系消泡剤0.5重量部を添加しエ
ポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組
成物を厚さ38μmのPETフィルム上に乾燥後の厚さ
が50μmとなるようにロールコーターを用いて塗布し
た後、80〜120℃で10分間乾燥させることによ
り、層間絶縁層用樹脂フィルムを作製した。
製、分子量:310、YL983U)100重量部、表
面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒
径が1.6μmで、最大粒子の直径が15μm以下のS
iO2 球状粒子(アドテック社製、CRS 1101−
CE)170重量部およびレベリング剤(サンノプコ社
製 ペレノールS4)1.5重量部を容器にとり、攪拌
混合することにより、その粘度が23±1℃で45〜4
9Pa・sの樹脂充填材を調製した。なお、硬化剤とし
て、イミダゾール硬化剤(四国化成社製、2E4MZ−
CN)6.5重量部を用いた。
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる絶縁性基板
21の両面に18μmの銅箔28がラミネートされてい
る銅張積層板を出発材料とした(図8(a)参照)。ま
ず、この銅張積層板をドリル削孔し、無電解めっき処理
を施し、パターン状にエッチングすることにより、基板
21の両面に導体回路24とスルーホール29とを形成
した。
を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、NaOH(1
0g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO
4 (6g/l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)とする
黒化処理、および、NaOH(10g/l)、NaBH
4 (6g/l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理を
行い、スルーホール29を含む導体回路24の表面に粗
化面(図示せず)を形成した(図8(b)参照)。
した後、下記の方法により調製後24時間以内に、スル
ーホール29内および基板21の片面の導体回路非形成
部と導体回路24の外縁部とに樹脂充填材30′の層を
形成した。即ち、まず、スキージを用いてスルーホール
内に樹脂充填材を押し込んだ後、100℃、20分の条
件で乾燥させた。次に、導体回路非形成部に相当する部
分が開口したマスクを基板上に載置し、スキージを用い
て凹部となっている導体回路非形成部にも樹脂充填材を
充填し、100℃、20分の条件で乾燥させることによ
り樹脂充填材30′の層を形成した(図8(c)参
照)。
面を、♯600のベルト研磨紙(三共理化学社製)を用
いたベルトサンダー研磨により、導体回路24の表面や
スルーホール29のランド表面に樹脂充填材30′が残
らないように研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨
による傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このよう
な一連の研磨を基板の他方の面についても同様に行っ
た。次いで、100℃で1時間、120℃で3時間、1
50℃で1時間、180℃で7時間の加熱処理を行って
樹脂充填材層30を形成した。
回路非形成部に形成された樹脂充填材30の表層部およ
び導体回路24の表面を平坦化し、樹脂充填材30と導
体回路24の側面とが粗化面(図示せず)を介して強固
に密着し、また、スルーホール29の内壁面と樹脂充填
材30とが粗化面(図示せず)を介して強固に密着した
絶縁性基板を得た(図8(d)参照)。この工程によ
り、樹脂充填材層30の表面と導体回路24の表面とが
同一平面となる。
ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両
面にスプレイで吹き付けて、導体回路24の表面とスル
ーホール29のランド表面と内壁とをエッチングするこ
とにより、導体回路24の全表面に粗化面(図示せず)
を形成した。エッチング液として、イミダゾール銅(I
I)錯体10重量部、グリコール酸7重量部、塩化カリ
ウム5重量部を含むエッチング液(メック社製、メック
エッチボンド)を使用した。
し大きめの層間絶縁層用樹脂フィルムを基板上に載置
し、圧力0.4MPa、温度80℃、圧着時間10秒の
条件で仮圧着して裁断した後、さらに、以下の方法によ
り真空ラミネータ装置を用いて貼り付けることにより層
間絶縁層22を形成した(図8(e)参照)。即ち、層
間絶縁層用樹脂フィルムを基板上に、真空度65Pa、
圧力0.4MPa、温度80、時間60秒の条件で本圧
着し、その後、170℃で30分間熱硬化させた。
1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、波長
10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0
mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マス
クの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で層間絶
縁層22に、直径80μmのバイアホール用開口26を
形成した(図9(a)参照)。
基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃の溶液
に10分間浸漬し、層間絶縁層22の表面に存在するエ
ポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バイアホー
ル用開口26の内壁面を含むその表面に粗化面(図示せ
ず)を形成した。
和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。さ
らに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面
に、パラジウム触媒を付与することにより、層間絶縁層
22の表面(バイアホール用開口26の内壁面を含む)
に触媒核を付着させた(図示せず)。即ち、上記基板を
塩化パラジウム(PdCl2 )と塩化第一スズ(SnC
l2 )とを含む触媒液中に浸漬し、パラジウム金属を析
出させることにより触媒を付与した。
き水溶液中に、基板を浸漬し、層間絶縁層22の表面
(バイアホール用開口26の内壁面を含む)に厚さ0.
6〜3.0μmの薄膜導体層(無電解銅めっき膜)32
を形成した(図9(b)参照)。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003 mol/l 酒石酸 0.200 mol/l 硫酸銅 0.030 mol/l HCHO 0.050 mol/l NaOH 0.100 mol/l α、α′−ビピリジル 100 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l 〔無電解めっき条件〕 30℃の液温度で40分
き膜)32が形成された基板に市販の感光性ドライフィ
ルムを張り付け、マスクを載置して、100mJ/cm
2 で露光し、0.8%炭酸ナトリウム水溶液で現像処理
することにより、厚さ20μmのめっきレジスト23を
設けた(図9(c)参照)。
して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄し
てから、以下の条件で電解めっきを施し、めっきレジス
ト23非形成部に、厚さ20μmの電解銅めっき膜33
を形成した(図9(d)参照)。 〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドHL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22±2 ℃
%NaOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト23
下の薄膜導体層を硫酸と過酸化水素との混合液でエッチ
ング処理して溶解除去し、薄膜導体層(無電解銅めっき
膜)32と電解銅めっき膜33とからなる厚さ18μm
の導体回路25(バイアホール27を含む)を形成した
(図10(a)参照)。
たエッチング液と同様のエッチング液を用いて、導体回
路25の表面に粗化面(図示せず)を形成し、次いで、
上記(6)〜上記(8)の工程と同様にしてバイアホー
ル用開口26を有し、その表面に粗化面(図示せず)が
形成された層間絶縁層22を積層形成した(図10
(b)参照)。その後、直径395μmのドリルを用い
て、基板21および層間絶縁層22を貫通する貫通孔4
6を形成し、さらに、貫通孔46の壁面にデスミア処理
を施した(図10(c)参照)。
方法と同様の方法で、貫通孔46の壁面および層間絶縁
層22の表面に触媒を付与し、さらに、上記(10)の
工程で用いた無電解めっき液と同様の無電解銅めっき水
溶液中に、基板を浸漬し、層間絶縁層22の表面(バイ
アホール用開口26の内壁面を含む)、および、貫通孔
46の壁面に薄膜導体層(無電解銅めっき膜)32を形
成した(図11(a)参照)。
た方法と同様の方法で、めっきレジスト23を設け、さ
らに、上記(12)の工程で用いた方法と同様の方法
で、めっきレジスト23非形成部に、厚さ20μmの電
解銅めっき膜33を形成した(図11(b)参照)。
た方法と同様の方法で、めっきレジスト23の剥離と、
めっきレジスト23下の薄膜導体層の除去とを行い、導
体回路25(バイアホール27を含む)および導体層4
5を形成した。さらに、上記(2)の工程で用いた方法
と同様の方法で、酸化還元処理を行い、導体回路25の
表面および導体層45の表面を粗化面(図示せず)とし
た(図11(c)参照)。
45が形成された貫通孔46内にエポキシ樹脂を含む樹
脂組成物を充填し、乾燥させた後、バフ研磨によりその
表層を平坦化した。さらに、硬化処理を施し、樹脂組成
物層42aを形成した(図12(a)参照)。
チルエーテル(DMDG)に60重量%の濃度になるよ
うに溶解させた、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬社製)のエポキシ基50%をアクリル化した
感光性付与のオリゴマー(分子量:4000)46.6
7重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル社製、
商品名:エピコート1001)15.0重量部、イミダ
ゾール硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−C
N)1.6重量部、感光性モノマーである2官能アクリ
ルモノマー(日本化薬社製、商品名:R604)4.5
重量部、同じく多価アクリルモノマー(共栄化学社製、
商品名:DPE6A)1.5重量部、分散系消泡剤(サ
ンノプコ社製、S−65)0.71重量部を容器にと
り、攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成
物に対して光重合開始剤としてベンゾフェノン(関東化
学社製)2.0重量部、光増感剤としてのミヒラーケト
ン(関東化学社製)0.2重量部、を加えることによ
り、粘度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダー
レジスト組成物を得た。なお、粘度測定は、B型粘度計
(東京計器社製、DVL−B型)で60min-1(rp
m)の場合はローターNo.4、6min-1(rpm)
の場合はローターNo.3によった。
した基板の両面に、上記ソルダーレジスト組成物を30
μmの厚さで塗布し、70℃で20分間、70℃で30
分間の条件で乾燥処理を行い、ソルダーレジス組成物の
層34′を形成した。(図12(b)参照)。
よび光路用開口のパターンが描画された厚さ5mmのフ
ォトマスクをICチップ実装側のソルダーレジスト組成
物の層34′に密着させて1000mJ/cm2 の紫外
線で露光し、DMTG溶液で現像処理し、直径200μ
mの開口を形成した。さらに、80℃で1時間、100
℃で1時間、120℃で1時間、150℃で3時間の条
件でそれぞれ加熱処理を行ってソルダーレジスト組成物
の層を硬化させ、半田バンプ形成用開口47、および、
光路用開口42bを有し、その厚さが20μmのソルダ
ーレジスト層34を形成した(図13(a)参照)。な
お、上記ソルダーレジスト組成物としては、市販のソル
ダーレジスト組成物を使用することもできる。
形成した基板を、塩化ニッケル(2.3×10-1mol
/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8×10-1mol
/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×10-1mol/
l)を含むpH=4.5の無電解ニッケルめっき液に2
0分間浸漬して、半田バンプ形成用開口47に厚さ5μ
mのニッケルめっき層を形成した。さらに、その基板を
シアン化金カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩
化アンモニウム(1.9×10-1mol/l)、クエン
酸ナトリウム(1.2×10-1mol/l)、次亜リン
酸ナトリウム(1.7×10-1mol/l)を含む無電
解金めっき液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニ
ッケルめっき層上に、厚さ0.03μmの金めっき層を
形成し、半田パッド36とした。
形成した半田バンプ形成用開口47に半田ペーストを印
刷し、さらに、受光素子38および発光素子39の受光
部38aおよび発光部39aの位置合わせを行いながら
取り付け、200℃でリフローすることにより、受光素
子38および発光素子39を実装するとともに、半田バ
ンプ形成用開口47に半田バンプ37を形成し、ICチ
ップ実装用基板を得た(図13(b)参照)。なお、受
光素子38としては、InGaAsからなるものを用
い、発光素子39としては、InGaAsPからなるも
のを用いた。なお、本実施例で製造したICチップ実装
用基板では、光信号伝送用光路が樹脂組成物および空隙
とこれらの周囲の導体層とにより構成されることとな
る。
おいて、エポキシ樹脂を含む樹脂組成物に代えて、ポリ
オレフィンを含む樹脂組成物を用いた以外は実施例1と
同様にしてICチップ実装用基板を得た。なお、本実施
例で製造したICチップ実装用基板では、光信号伝送用
光路が樹脂組成物および空隙とこれらの周囲の導体層と
により構成されることとなる。
即ち、樹脂組成物層42aを形成する工程を行わなかっ
た以外は実施例1と同様にしてICチップ実装用基板を
得た。なお、本実施例で製造したICチップ実装用基板
では、光信号伝送用光路が空隙とその周囲の導体層とに
より構成されることとなる。
(16)の工程において、貫通孔の壁面には導体層を形
成しなかった以外は、実施例1と同様にしてICチップ
実装用基板を得た。なお、本実施例で製造したICチッ
プ実装用基板では、光信号伝送用光路が樹脂組成物およ
び空隙により構成されることとなる。
(16)の工程において、貫通孔の壁面には導体層を形
成せず、(18)の工程において、エポキシ樹脂を含む
樹脂組成物に代えて、ポリオレフィンを含む樹脂組成物
を用いた以外は、実施例1と同様にしてICチップ実装
用基板を得た。なお、本実施例で製造したICチップ実
装用基板では、光信号伝送用光路が樹脂組成物および空
隙により構成されることとなる。
(16)の工程において、貫通孔の壁面には導体層を形
成せず、(18)の工程、即ち、樹脂組成物層42aを
形成する工程を行わなかった以外は実施例1と同様にし
てICチップ実装用基板を得た。なお、本実施例で製造
したICチップ実装用基板では、光信号伝送用光路が空
隙により構成されることとなる。
Cチップ実装用基板について、これらのICチップ実装
用基板を光信号伝送用光路を通るように刃物で切断し、
その断面を観察したところ、ICチップ実装用基板を貫
通する光路が確保されていた。また、ICチップ実装用
基板の光信号伝送用光路の受光素子実装側と反対側の端
部にPMMAからなる光導波路を配置し、光信号伝送用
光路の発光素子実装側と反対側の端部に検出器を取りつ
け、その後、上記光導波路光を介して光信号を送り、I
Cチップで演算させた後、検出器で光信号を検出したと
ころ、所望の光信号を検出することができた。また、受
光素子および発光素子と光信号伝送用光路との接続損失
を測定したところ、その接続損失は小さく、光信号の伝
送に問題が発生するものではなかった。
は、上述したように、光学素子が実装されるとともに、
該ICチップ実装用基板を貫通する光信号伝送用光路が
配設されているため、上記光信号伝送用光路を介して、
上記光学素子の入出力信号を伝送することができる。ま
た、該基板にICチップを実装した場合、ICチップと
光学素子との距離が短く、電気信号伝送の信頼性に優れ
る。また、ICチップを実装した第一の本発明のICチ
ップ実装用基板では、光通信に必要な電子部品や光学素
子を一体化することができるため、光通信用端末機器の
小型化に寄与することができる。また、第一の本発明の
ICチップ実装用基板において、光学素子が表面実装さ
れている場合は、製造時の熱処理に起因する位置ずれが
発生することがなく、加えて、一の光学素子に不都合が
発生した場合、その光学素子のみを取り替えればよく、
経済的に有利である。
造方法は、上述したように、ICチップ実装用基板を貫
通する光信号伝送用光路を形成するため、該光信号伝送
用光路を介して光学素子の入出力信号を伝送することが
できる第一の本発明のICチップ実装用基板を好適に製
造することができる。
は、ICチップ実装用基板および多層プリント配線板の
うちの少なくともいずれか一方に、上述した態様の光信
号伝送用光路が形成されているため、該光信号伝送用光
路を介して好適に光信号を伝送することができる。ま
た、優れた光信号伝送性を確保するとともに、高密度配
線を達成することができる。さらに、上記光通信用デバ
イスを構成するICチップ実装用基板として、第一の本
発明のICチップ実装用基板を用いた場合には、上述し
た第一の本発明のICチップ実装用基板に係る効果と同
様の効果を、第三〜第五の本発明の光通信用デバイスに
おいて得ることができる。
形態を模式的に示す断面図である。
実施形態を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
形態を模式的に示す断面図である。
形態を模式的に示す断面図である。
法の一部を模式的に示す断面図である。
法の一部を模式的に示す断面図である。
方法の一部を模式的に示す断面図である。
方法の一部を模式的に示す断面図である。
方法の一部を模式的に示す断面図である。
方法の一部を模式的に示す断面図である。
Claims (28)
- 【請求項1】 基板の両面に導体回路と層間絶縁層とが
積層形成され、最外層にソルダーレジスト層が形成され
るとともに、光学素子が実装されたICチップ実装用基
板であって、前記ICチップ実装用基板を貫通する光信
号伝送用光路が配設されていることを特徴とするICチ
ップ実装用基板。 - 【請求項2】 前記光信号伝送用光路は、空隙により構
成されている請求項1に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項3】 前記光信号伝送用光路は、樹脂組成物お
よび空隙により構成されている請求項1に記載のICチ
ップ実装用基板。 - 【請求項4】 前記光信号伝送用光路は、空隙とその周
囲の導体層とにより構成されている請求項1に記載のI
Cチップ実装用基板。 - 【請求項5】 前記光信号伝送用光路は、樹脂組成物お
よび空隙とこれらの周囲の導体層とにより構成されてい
る請求項1に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項6】 前記光学素子の実装位置は、ICチップ
実装用基板の表面である請求項1〜5のいずれか1に記
載のICチップ実装用基板。 - 【請求項7】 前記光学素子は、受光素子および/また
は発光素子である請求項6に記載のICチップ実装用基
板。 - 【請求項8】 前記ICチップ実装用基板の表面には、
電子部品が実装されている請求項1〜7のいずれか1に
記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項9】 前記光信号伝送用光路の端部には、マイ
クロレンズが配設されている請求項1〜8のいずれか1
に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項10】 前記光信号伝送用光路の断面の径は、
100〜500μmである請求項1〜9のいずれか1に
記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項11】 前記基板を挟んだ導体回路間がスルー
ホールを介して接続され、前記層間絶縁層を挟んだ導体
回路間がバイアホールを介して接続されている請求項1
〜10のいずれか1に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項12】 (a)基板の両面に導体回路と層間絶
縁層とを順次積層形成し、多層配線板とする多層配線板
製造工程と、(b)前記多層配線板に貫通孔を形成する
貫通孔形成工程と、(c)前記(b)の工程で形成した
貫通孔に連通した開口を有するソルダーレジスト層を形
成するソルダーレジスト層形成工程とを含むことを特徴
とするICチップ実装用基板の製造方法。 - 【請求項13】 前記(b)の工程で形成した貫通孔の
壁面を粗化面にする粗化面形成工程を含む請求項12に
記載のICチップ実装用基板の製造方法。 - 【請求項14】 前記(b)の工程で形成した貫通孔の
壁面に導体層を形成する導体層形成工程を含む請求項1
2または13に記載のICチップ実装用基板の製造方
法。 - 【請求項15】 前記(b)の工程で形成した貫通孔内
に未硬化の樹脂組成物を充填する樹脂組成物充填工程を
含む請求項12〜14のいずれか1に記載のICチップ
実装用基板の製造方法。 - 【請求項16】 前記(c)の工程で形成した開口の端
部にマイクロレンズを配設するマイクロレンズ配設工程
を含む請求項12〜15のいずれか1に記載のICチッ
プ実装用基板の製造方法。 - 【請求項17】 ICチップ実装用基板と多層プリント
配線板とからなる光通信用デバイスであって、前記IC
チップ実装用基板には、該ICチップ実装用基板を貫通
する光信号伝送用光路が形成されていることを特徴とす
る光通信用デバイス。 - 【請求項18】 ICチップ実装用基板と多層プリント
配線板とからなる光通信用デバイスであって、前記多層
プリント配線板は、基板と導体回路とを含んで構成され
ており、前記多層プリント配線板には、少なくとも基板
を貫通する光信号伝送用光路が形成されていることを特
徴とする光通信用デバイス。 - 【請求項19】 ICチップ実装用基板と多層プリント
配線板とからなる光通信用デバイスであって、前記IC
チップ実装用基板には、該ICチップ実装用基板を貫通
する光信号伝送用光路が形成されており、前記多層プリ
ント配線板は、基板と導体回路とを含んで構成されてお
り、前記多層プリント配線板には、少なくとも基板を貫
通する光信号伝送用光路が形成されていることを特徴と
する光通信用デバイス。 - 【請求項20】 前記光信号伝送用光路は、空隙により
構成されている請求項17〜19のいずれか1に記載の
光通信用デバイス。 - 【請求項21】 前記光信号伝送用光路は、樹脂組成物
および空隙により構成されている請求項17〜19のい
ずれか1に記載の光通信用デバイス。 - 【請求項22】 前記光信号伝送用光路は、空隙とその
周囲の導体層とにより構成されている請求項17〜19
のいずれか1に記載の光通信用デバイス。 - 【請求項23】 前記光信号伝送用光路は、樹脂組成物
および空隙とこれらの周囲の導体層とにより構成されて
いる請求項17〜19のいずれか1に記載の光通信用デ
バイス。 - 【請求項24】 前記光信号伝送用光路の端部には、マ
イクロレンズが配設されている請求項17〜23のいず
れか1に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項25】 前記光信号伝送用光路の断面の径は、
100〜500μmである請求項17〜24のいずれか
1に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項26】 前記ICチップ実装用基板には、光学
素子が実装されており、前記光学素子の実装位置は、I
Cチップ実装用基板の表面である請求項17〜25のい
ずれか1に記載のICチップ実装用基板。 - 【請求項27】 前記光学素子は、受光素子および/ま
たは発光素子である請求項26に記載のICチップ実装
用基板。 - 【請求項28】 前記ICチップ実装用基板は、導体回
路、層間絶縁層および前記層間絶縁層を挟んだ導体回路
間を接続するバイアホールを含んで構成されている請求
項17〜27のいずれか1に記載の光通信用デバイス。
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