JP2009031633A - 光伝送基板とその製造方法、光伝送装置、複合光伝送基板および光電気混載基板 - Google Patents

光伝送基板とその製造方法、光伝送装置、複合光伝送基板および光電気混載基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 光貫通孔から出射する際に信号光が拡散しない光伝送基板とその製造方法、光伝送装置、複合光伝送基板および光電気混載基板を提供する。
【解決手段】 2つの主面間に貫通孔5が設けられた基板1と、貫通孔5内において径方向における屈折率が周囲部よりも高く、貫通孔5の中心軸に沿って貫通孔5の一方の主面側の開口部から貫通孔5の内部まで設けられた第1の屈折率体3aと、貫通孔5の他方の主面側の開口部に内接し、第1の屈折率体3aと離間するとともに、第1の屈折率体3aと同一の光軸を有する集光レンズ3cと、第1の屈折率体3aの屈折率および集光レンズ3cの屈折率よりも小さい屈折率を有し、貫通孔5内において、第1の屈折率体3aと集光レンズ3cとの周囲に設けられた第2の屈折率体3bと、を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板の表面と裏面を光接続するための貫通孔を有する光伝送基板とその製造方法、光伝送装置、複合光伝送基板および光電気混載基板に関するものである。
電子機器の信号処理量を増加させ、情報処理スピードを向上させるために、半導体デバイスの動作速度及び信号の入出力端子数は、将来に渡って増加の傾向にある。同時にその半導体デバイスを搭載するパッケージ基板と、パッケージ基板や各種電子部品を搭載するプリント配線基板の信号配線数も著しく増大しており、配線密度も高くなる傾向にある。
それに伴って、これらの基板に形成された金属電気配線における信号の減衰及び隣接する配線間のクロストークが顕著に増加し、深刻な問題となっている。とりわけマイクロプロセッサや画像処理用チップ、それらと接続するメモリなどの大規模な半導体集積回路においては、GHzレベルの信号を低消費電力で安定して入出力させることが大きな課題である。
この課題を解決するために、半導体デバイスに入出力される電気信号を半導体集積回路の近傍で光信号に変換し、その光信号を基板に形成した光導波路等の光配線によって伝送させる光伝送技術が多方面で検討されている。
光配線を用いた光伝送技術においては、基板の表面及び裏面に形成された光導波路だけでなく、基板の表面と裏面の間に設けた貫通孔を利用した信号光の伝送経路も提案されている。このような伝送経路は、例えば、光導波路に対して垂直に基板を貫通する孔に透明樹脂を充填して形成される。この信号光の光路としての貫通孔を用いることによって、従来の金属電気配線基板と同様に、光信号についても三次元的伝送が可能となる。
例えば、図6には、基板31の貫通孔内に屈折率体33を設け、さらに、貫通孔の開口上であって基板の外部に(基板の主面31b上に設けられたソルダレジスト層36上に接着させて)マイクロレンズ35を設けた光伝送基板が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−329891号公報
しかしながら、樹脂を充填した貫通孔を光伝送経路とした光伝送基板は、光貫通孔から出射する際に信号光が拡散し、高効率な光結合ができないものであった。
また、図6の光伝送基板は、基板31の外部にマイクロレンズ35を配置したものであるため、透明樹脂とマイクロレンズ35との高精度な位置決めを行った後に接着剤などで固定する工程が別途必要である。さらに、光伝送基板のマイクロレンズ35側に、他の基板に実装するための接続手段(半田、コネクタなど)を設ける場合、マイクロレンズ35も光伝送基板と他の基板との間に存在するため、接続手段が限定されるという問題があった。
本発明は、光貫通孔から出射する際に信号光の拡散が抑制された光伝送基板とその製造方法、光伝送装置、複合光伝送基板および光電気混載基板を提供することを目的とする。
本発明は、2つの主面間に貫通孔が設けられた基板と、前記貫通孔内において径方向における屈折率が周囲部よりも高く、前記貫通孔の中心軸に沿って前記貫通孔の一方の主面側の開口部から前記貫通孔の内部まで設けられた第1の屈折率体と、前記貫通孔の他方の主面側の開口部に内接し、前記第1の屈折率体と離間するとともに、前記第1の屈折率体と同一の光軸を有する集光レンズと、前記第1の屈折率体の屈折率および前記集光レンズの屈折率よりも小さい屈折率を有し、前記貫通孔内において、前記第1の屈折率体と集光レンズとの周囲を充填するように設けられた第2の屈折率体と、を具備する光伝送基板に関する。
前記集光レンズは、凸レンズであることが好ましい。
前記集光レンズは、前記貫通孔の径方向に屈折率分布を有する円筒状の屈折率分布型レンズであることが好ましい。
前記第1の屈折率体の端部の少なくとも1つは凸曲面であることが好ましい。
また、本発明は、前記光伝送基板と、前記光伝送基板の前記貫通孔の前記一方の主面側の開口上に設けられ、前記第1の屈折率体と光学的に結合する光半導体デバイスと、を具備する光伝送装置に関する。
また、本発明は、前記光伝送基板である第1の基板と、前記第1の基板と平行に配置され、前記第1の基板と対向する主面上に前記第1の屈折率体と光学的に結合する光導波路を有する第2の基板と、前記第1の基板に対向する前記第2の基板の主面上に設けられ、前記第1の屈折率体と前記光導波路との間で光伝送方向を変換させる光路変換部と、を具備する複合光伝送基板に関する。
また、本発明は、前記複合光伝送基板と、前記第1の基板の前記貫通孔の前記一方の主面側の開口部に設けられ、前記第1の屈折率体および前記光導波路と光学的に結合する光半導体デバイスと、を具備する光電気混載基板に関する。
また、本発明は、前記光伝送基板の製造方法であって、(1)基板に貫通孔を形成したのち、透明樹脂を前記貫通孔に充填して第2の屈折率体を形成する工程と、(2)前記第2の屈折率体の中心軸を含むように、前記第2の屈折率体の一方の主面側の開口部から前記第2の屈折率体の途中まで孔部を形成したのち、前記孔部に、前記透明樹脂とは他の透明樹脂を充填して第1の屈折率体を形成する工程と、(3)前記第2の屈折率体の他方の主面側の開口部に凹部を設けたのち、前記凹部に嵌合するように集光レンズを設ける工程と、を含む光伝送基板の製造方法に関する。
本発明の光伝送基板は、2つの主面間に貫通孔が設けられた基板と、前記貫通孔内において径方向における屈折率が周囲部よりも高く、前記貫通孔の中心軸に沿って前記貫通孔の一方の主面側の開口部から前記貫通孔の内部まで設けられた第1の屈折率体と、前記貫通孔の他方の主面側の開口部に内接し、前記第1の屈折率体と離間するとともに、前記第1の屈折率体と同一の光軸を有する集光レンズと、前記第1の屈折率体の屈折率および前記集光レンズの屈折率よりも小さい屈折率を有し、前記貫通孔内において、前記第1の屈折率体と集光レンズとの周囲に設けられた第2の屈折率体と、を具備するものである。そして、このような構成をとることにより、前記貫通孔の前記一方の主面側の開口部から光が入射した場合、光は第1の屈折率体内にて反射を繰り返しながら進行し、前記第1の屈折率体と第2の屈折率体との界面において、それらの比屈折率差により光は一旦放射状に広がって集光レンズに到達する。そして、到達した光は集光レンズにて屈折することにより、広がりが抑制された光が集光レンズから出射されることになる。広がりが抑制された光としては、とくに、光の進行距離に対する影響が小さい平行光線を出射することも可能である。平行光線であることにより、光路変換した後の信号光の拡散を抑制することができる。また、本発明の光伝送基板を他の基板に実装した場合、実装間隔が変動したとしても、光伝送基板から他の基板へ伝送される信号光が平行光線の場合、本発明の光伝送基板と他の基板との結合光量変動を抑制することができる。
また、集光レンズが、貫通孔の開口部に内接して基板に十分保持されているため、本発明の光伝送基板を他の基板に実装する際に、横方向からの力が加わったとしても光軸のずれが抑制される。
前記集光レンズは、凸レンズであることにより、前記第1の屈折率体と前記低屈折率体との間の比屈折率差が大きいため、前記第1の屈折率体から前記低屈折率体へ出射した光が大きく広がったとしても、前記凸レンズから出射した光を、平行光線とすることも可能である。
前記集光レンズは、前記貫通孔の径方向に屈折率分布を有する円筒状の屈折率分布型レンズであることにより、凹凸のレンズ面とは異なり、基板の主面と平行なレンズ面を有するため、レンズ面の凹凸を考慮することなく、本発明の光伝送基板を別の基板に実装可能となる。
また、本発明の光伝送基板の製造方法は、(1)基板に貫通孔を形成したのち、透明樹脂を前記貫通孔に充填して第2の屈折率体を形成する工程と、(2)前記第2の屈折率体の中心軸を含むように、前記第2の屈折率体の一方の主面側の開口部から前記第2の屈折率体の途中まで孔部を形成したのち、前記孔部に、前記透明樹脂とは他の透明樹脂を充填して第1の屈折率体を形成する工程と、(3)前記第2の屈折率体の他方の主面側の開口部に凹部を設けたのち、前記凹部に嵌合するように集光レンズを設ける工程と、を含む。このような工程を経ることにより、集光レンズを基板に対して十分に保持することができるとともに、従来必要であった光軸の位置決め工程を省略することができる。
以下、本発明による光伝送基板の実施形態について図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明による光伝送基板の実施形態の概略構成を示す部分断面図である。図1中、点線は光軸Aを、太線は信号光Bを示している。
図1における光伝送基板は、2つの主面1aおよび1b間に貫通孔5が設けられた基板1と、貫通孔5の一方の主面側の開口部から貫通孔5の内部まで貫通孔5と中心軸に沿って設けられ、径方向における屈折率が周囲部よりも高い第1の屈折率体3aと、貫通孔5の他方の主面側の開口部に内接し、第1の屈折率体3aと離間し、かつ第1の屈折率体3aと同一の光軸を有する集光レンズ3cと、貫通孔5内において、第1の屈折率体3aおよび集光レンズ3cの周囲を充填するように設けられ、第1の屈折率体3aの屈折率および集光レンズ3cの屈折率よりも小さい屈折率を有するように設けられた第2の屈折率体3bと、を具備する。なお、図1において、基板1の主面1aと同一平面上の第1の屈折率体3aの端面上に、光半導体デバイス2として発光素子が設けられている。本発明においては、光配線基板に対して光半導体デバイス2を設けたものを光伝送装置とする。
図1において基板1としては、プリント配線基板に限らず、基板内部の絶縁層にアルミナ等を用いたセラミック配線基板や、シリコンやガラス等に電気配線を形成した基板を用いてもよい。汎用的なガラスエポキシ配線基板でもよい。基板の厚みとしては、0.5〜1.5mmとすることができる。
基板1には、回路および実装構造に併せて、公知のフォトリソグラフィ工程やエッチング工程により、電極層とソルダレジスト層が形成されている(不図示)。
基板1としては、絶縁層と導体層とが交互に積層されてなる多層配線基板を用いている。基板1として多層配線層を用いることにより、図1のように、光半導体デバイス2と基板1とを金属バンプ4によって電気的に接続することができる。
図1では、基板1の2つの主面1a、1bの間に、これらの主面に対し垂直に貫通孔5が設けられる。この貫通孔5は、その内部空間において第1の屈折率体3a、第2の屈折率体3bおよび集光レンズ3cが形成されることにより、2つの主面間を結合する信号光の光路となる。貫通孔5の軸方向は、光軸Aの方向となる。貫通孔5の両端開口はそれぞれ基板1の各主面1a、1b上と同一平面上に位置している。
図1において貫通孔5は円筒状を示しているが、本発明においてはそれに限定されず、例えば、テーパー状などの形状であってもよい。なお、貫通孔5の孔径(直径)は100〜200μmである。
図1において、第1の屈折率体3aは、貫通孔5の中心軸に沿って貫通孔5の一方の主面側の開口部から内部まで設けられたものである。第1の屈折率体3aの一方の端部3a1は貫通孔5の開口部にて露出し、他方の端部3a2は貫通孔5の内部にて第2の屈折率体3bと接している。
第1の屈折率体3aとしては、透明樹脂材料を用いることができ、例えば、ポリシラン(屈折率1.6程度)、アクリル(屈折率1.5程度)、エポキシ(屈折率1.5程度)(いずれも波長850nmにて)の樹脂材料を用いることができる。これらの透明樹脂材料の滴下時の粘度は1000〜2000(mP・s)が好適である。この範囲の粘度であれば、貫通孔5の外へ流れ出たりすることはなく、貫通孔5内に隙間なく充填される。
貫通孔5内には、第1の屈折率体3aの他に、第2の屈折率体3bおよび集光レンズ3cが設けられている。
集光レンズ3cは、第1の屈折率体3aの端面が露出した貫通孔5の開口部(以下、一方の主面側の開口部)とは反対側に位置する他方の主面側の開口部に内接している。ここで、本発明における「集光レンズ」とは、照射された平行光線を集光させる効果を有するレンズをいい、前記効果を奏するものであれば特に限定されない。例えば、図1においては集光レンズとして、両面が凸曲面を有する凸レンズが挙げられているが、図2に示すように、図1の集光レンズと同様の効果を示す屈折率分布型(GRIN(Grate Index)レンズ)であってもよい。ここで、GRINレンズとは、その屈折率分布がレンズの中心軸に対して軸対称であり、かつ2乗分布している円筒状のレンズをいう。集光レンズ3cとしてのGRINレンズは、中心軸から径方向に外側に向かって屈折率が漸近的に低くなる構造をとるものである。
集光レンズ3cとしては、透明樹脂材料を用いることができ、例えば、ポリシラン、アクリル、エポキシの樹脂材料など、第1の屈折率体3aと同様の樹脂材料を用いることができる。
第2の屈折率体3bは、貫通孔5内において第1の屈折率体3aおよび集光レンズ3cの周囲を充填するように設けられ、第1の屈折率体3aおよび集光レンズ3cの両方の屈折率よりも低い屈折率を有するものである(それぞれの屈折率の比較は、例えば、屈折式ニアフィールド(RNF)法による屈折率分布測定によりおこなうことができる)。
第2の屈折率体3bとしては、第1の屈折率体3aおよび集光レンズ3cの両方の屈折率よりも低い屈折率を有する透明樹脂であればよく、例えば、ポリシラン、アクリル、エポキシの樹脂材料を用いることができる。
以上のように構成された図1の光伝送基板における光伝送は、以下のようにおこなわれる。
光半導体デバイス2である発光素子(例えば面発光レーザー(VCSEL))の発光点から出射した信号光Bは、放射状に広がりながら貫通孔5の一方の主面側の開口部において第1の屈折率体3aに入射する。第1の屈折率体3aは第2の屈折率体3bよりも高い屈折率を有するため、入射した光は、第1の屈折率体3a内に閉じ込められながら第1の屈折率体3aと第2の屈折率体3bとの界面(第1の屈折率体3aの他方の端部3a2)まで進行する。
そして、第2の屈折率体3bは第1の屈折率体3aよりも小さな屈折率を有するため、第1の屈折率体3aと第2の屈折率体3bとの界面において、光は比屈折率差に応じた角度で出射し、放射状に広がりながら、第2の屈折率体3bと集光レンズ3cとの界面まで進行する。
集光レンズ3cが両面に凸曲面を有するとともに、集光レンズ3cは第2の屈折率体3bよりも大きな屈折率を有しているため、放射状に広がった信号光はそれらの界面にて比屈折率差および集光レンズ3cの曲面に応じた角度で狭まりながら集光レンズ3c中を進行する。そして、集光レンズ3cの出射面では媒質との比屈折率差に応じた角度で再び屈折して出射する。
結果として集光レンズ3cから、放射状に広がらず、光軸に対してより平行に近い信号光が出射される。
図3(a)〜(f)は、図1に示す本発明の光伝送基板の製造方法の実施形態の一例を模式的に示す工程ごとの要部断面図である。
まず、図3(a)に示すように、基板1を貫通する貫通孔5を形成する。貫通孔5の形成方法としては、例えば、ドリルによる孔加工や、レーザーによる孔加工などが挙げられる。また、金型を用いてもよい。
次に、図3(b)に示すように、その貫通孔5に液状の透明樹脂(第2の透明樹脂43b)を充填する。ここで第2の透明樹脂43bとは、図1の第2の屈折率体3bを形成する材料である。この充填方法にはシリンジによる注入法や真空吸引による吸引法を用いればよい。第2の透明樹脂43bを貫通孔5に充填する際には、貫通孔5から溢れ出たり、逆に不足したりすることがないように、その上下端面が基板1の上下面とそれぞれほぼ同一平面となるように充填する。
次に、それを約100℃で数分間加熱することで(いわゆるプリベーク)、第2の透明樹脂43bの反応による硬化が進み、液状から固化し、第2の屈折率体3bを形成する。
次に、図3(c)に示すように、基板主面1aにおける第2の屈折率体3bの開口部から第2の屈折率体3bの途中まで孔部(非貫通孔)45を形成する。このとき、非貫通孔45は貫通孔5の中心軸と同軸となるように形成されるとともに、非貫通孔45の孔径(直径)が、貫通孔5の孔径(直径)よりも小さくなるように形成される。非貫通孔45の形成方法としては、例えば、ドリルによる孔加工や、レーザーによる孔加工などを用いて、基板に対して所望とする深さまで、貫通孔5よりも小さい孔径となるように孔加工をおこない、非貫通孔45を設けることが挙げられる。
次に、図3(d)に示すように、非貫通孔45に他の透明樹脂(第1の透明樹脂43a)を充填する。第1の透明樹脂43aは、図1の第1の屈折率体3aを形成する材料である。この充填方法には、前述と同様に、シリンジによる注入法や真空吸引による吸引法を用いればよい。第1の透明樹脂43aを非貫通孔45に充填する際には、非貫通孔45から溢れ出たり、逆に不足したりすることがないように、その上端面が基板1の上面とそれぞれほぼ同一平面となるように充填する。
次に、全体を約100℃で数10分間加熱して(いわゆるポストベーク)、第1の屈折率体3aを形成する。
次に、図3(e)に示すように、第2の屈折率体3bに対して集光レンズ3cが嵌合可能な形状の凹部43cを形成する。具体的には、研削加工やドライエッチングなどの工法で集光レンズ3cの凸曲面と嵌合する凹部43cが形成される。
次に、図3(f)に示すように、図3(e)に示すように形成された凹部43に集光レンズ3cを設ける。集光レンズ3cは、市販されている集光レンズを購入して用いてもよく、また、作製した集光レンズを用いてもよい。
集光レンズ3cは、凹部43との界面に接着機能を有した屈折率整合剤(マッチング・オイル)を注入して固定したり、周囲に接着剤を塗布して固定したりしてもよい。
以上のようにして、図1の光伝送基板を作製することができる。
また、図2の光伝送基板を作製する場合、図3(a)〜(d)と同様の工程をおこなう。そして図3(e)に示す工程にて、GRINレンズと嵌合して接するような凹部を形成する。具体的には、研削加工やドライエッチング、レーザ加工などの工法で、GRINレンズに嵌合して接するような凹部が形成される。この場合、凹部は貫通孔の中心軸に沿った断面形状が矩形状となる。
次に、図3(f)に示す工程にて、第3の透明樹脂を凹部に充填し、充填した樹脂に対して、径方向に屈折率分布を有するような処理を施すことで、集光レンズとしてGRINレンズを設けることができる。このような処理は、例えば、第3の透明樹脂として光の照射量に応じて屈折率が変化する材料(例えば、ポリシランなど)を用い、径方向の透過率に変化を持たせたフォトマスクを介して露光する工法を用いればよい。
図4は、本発明による光伝送基板の他の実施形態の概略構成を示す部分断面図である。
図4において、第1の屈折率体3aは、その端部が共に凸曲面の第1の屈折率体を有するものである。この場合、端部の凸曲面が曲面レンズとして作用することができる。そのため、集光レンズ3cへの出射光の出射角度を低く抑えることが可能となり、結果的に集光レンズ3cの曲率が小さくとも、集光レンズ3cから、放射状に広がらず、光軸に対してより平行に近い信号光を出射させることができる。なお、図4における第1の屈折率体3aは、図3(c)で非貫通孔45を形成する際に先端を曲面に加工しておき、透明樹脂43aを充填する際に基板1の主面1aより突出する量を充填する方法、若しくは突出した部分を曲面に研磨加工や成型加工することで所望の形状とする。
図5は、本発明の光伝送基板を用いた複合光伝送基板の実施形態の一例を模式的に示す要部断面図である。図5に示す複合光伝送基板は、図1に示した光伝送基板と、前記光伝送基板における基板1に対して平行に配置された第2の基板11とを具える。一実施例では、基板1をドーターボードとし、第2の基板11をマザーボードとし、双方の基板上に電気配線が設けられる場合は、半田接続部14を介して互いに電気的に接続されている。他の例では、基板1をマザーボードとし、第2の基板11をドーターボードとしてもよい。
なお、図5において、基板1の主面1aと同一平面上の第1の屈折率体3aの端面に、光学的に結合するように、導体層(不図示)に搭載された光半導体デバイス2として例えば発光素子が設けられている。本発明においては、複合光伝送基板に対して光半導体デバイス2を設けたものを光電気混載基板とする。
さらに、第2の基板11における基板1に対向する面上には、光導波路12が形成されている。基板1に形成された第1の屈折率体3aと、第2の基板11に形成した光導波路12とは、光路変換部13によって光学的に結合されている。
光導波路12は、コア部12aと、これを取り囲む上部クラッド部12cおよび下部クラッド部12bとから構成される。光路変換部13は、基体に形成された反射面(光路変換面)13aを具備する。
図5において光路変換部13は、V字型の断面を持つダイシングプレートなどにより光導波路12の一部を切除して形成される。
反射面13aは、信号光の波長において高い反射率を有する金属膜を有することが好ましい。例えば、600から1500nmの波長では金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の金属膜が好ましい。反射面13aは、光導波路12の光伝送方向(基板に平行な方向)と、第1の屈折率体3aの光伝送方向(基板に対して垂直な方向)との間で光路変換させる適宜の角度で設けられる。
複合光伝送基板の作製方法は、例えば次の通りである。
第1工程では、第2の基板11(例えばマザーボード)の一方の面上に光導波路12を作製する。第2工程では、光伝送基板を作製する。なお、第1工程と第2工程は、独立して行えるため順不同である。第3工程では、図1に示す光半導体デバイス2を有する光伝送装置を第2の基板11上に搭載する。
前記第3工程において、第2の基板2に対して本発明の光伝送基板を、ボール形状をした半田接続部14などにより実装をおこなう。なお、実装は半田接続に限定されず、他にコネクタなどの接続手段であってもよい。
本発明の光伝送基板を半田接続部により実装した場合、本発明の光伝送基板から出射される信号光は、放射状に広がらず、光軸に対して平行に近いものであるため、光伝送基板と、それを実装する基板との間隙の変動に対しての結合光量の変動の依存性を小さく抑えることが可能となる。
本発明の光伝送基板の実施形態の概略構成を示す部分断面図である。 本発明の光伝送基板の他の実施形態の概略構成を示す部分断面図である。 (a)〜(f)は、図1に示す本発明の光伝送基板の製造方法の実施形態の一例を模式的に示す工程ごとの要部断面図である。 本発明の光伝送基板の他の実施形態の概略構成を示す部分断面図である。 本発明の光伝送基板を用いた複合光伝送基板の実施形態の一例を模式的に示す要部断面図である 従来の光伝送基板の代表例を示す概略図である
符号の説明
1 基板
1a,1b 基板1の主面
2 光半導体デバイス
3a 第1の屈折率体3a
3b 第2の屈折率体3b
3c 集光レンズ
4 金属バンプ
5 貫通孔
11 第2の基板
12 光導波路
12a コア部
12b 下部クラッド部
12c 上部クラッド部
13 光路変換部
13a 反射面
14 半田接続部
43a 第1の透明樹脂
43b 第2の透明樹脂
43c 凹部
45 非貫通孔
A 光軸
B 信号光

Claims (8)

  1. 2つの主面間に貫通孔が設けられた基板と、
    前記貫通孔内において径方向における屈折率が周囲部よりも高く、前記貫通孔の中心軸に沿って前記貫通孔の一方の主面側の開口部から前記貫通孔の内部まで設けられた第1の屈折率体と、
    前記貫通孔の他方の主面側の開口部に内接し、前記第1の屈折率体と離間するとともに、前記第1の屈折率体と同一の光軸を有する集光レンズと、
    前記第1の屈折率体の屈折率および前記集光レンズの屈折率よりも小さい屈折率を有し、前記貫通孔内において、前記第1の屈折率体と前記集光レンズとの周囲に設けられた第2の屈折率体と、
    を具備する光伝送基板。
  2. 前記集光レンズが、凸レンズである請求項1記載の光伝送基板。
  3. 前記集光レンズが、前記貫通孔の径方向に屈折率分布を有する円筒状の屈折率分布型レンズである請求項1記載の光伝送基板。
  4. 前記第1の屈折率体の端部の少なくとも1つが凸曲面である請求項1乃至3のいずれかに記載の光伝送基板。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光伝送基板と、
    前記光伝送基板の前記貫通孔の前記一方の主面側の開口上に設けられ、前記第1の屈折率体と光学的に結合する光半導体デバイスと、
    を具備する光伝送装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の光伝送基板である第1の基板と、
    前記第1の基板と平行に配置され、前記第1の基板と対向する主面上に前記第1の屈折率体と光学的に結合する光導波路を有する第2の基板と、
    前記第1の基板に対向する前記第2の基板の主面上に設けられ、前記第1の屈折率体と前記光導波路との間で光伝送方向を変換させる光路変換部と、
    を具備する複合光伝送基板。
  7. 請求項6に記載の複合光伝送基板と、
    前記第1の基板の前記貫通孔の前記一方の主面側の開口部に設けられ、前記光導波路と光学的に結合する光半導体デバイスと、
    を具備する光電気混載基板。
  8. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光伝送基板の製造方法であって、
    (1)基板に貫通孔を形成したのち、透明樹脂を前記貫通孔に充填して第2の屈折率体を形成する工程と、
    (2)前記第2の屈折率体の中心軸を含むように、前記第2の屈折率体の一方の主面側の開口部から前記第2の屈折率体の途中まで孔部を形成したのち、前記孔部に、他の透明樹脂を充填して第1の屈折率体を形成する工程と、
    (3)前記第2の屈折率体の他方の主面側の開口部に凹部を設けたのち、前記凹部に嵌合するように集光レンズを設ける工程と、
    を含む光伝送基板の製造方法。
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