JP2002327474A - 屋内に用いる集合一括排水設備 - Google Patents

屋内に用いる集合一括排水設備

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JP2002327474A
JP2002327474A JP2001132499A JP2001132499A JP2002327474A JP 2002327474 A JP2002327474 A JP 2002327474A JP 2001132499 A JP2001132499 A JP 2001132499A JP 2001132499 A JP2001132499 A JP 2001132499A JP 2002327474 A JP2002327474 A JP 2002327474A
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pipe
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concrete
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Hiroto Hayashi
博人 林
Takashi Yoshida
吉田  孝
Yasuo Takagi
康生 高木
Tetsuya Nitta
哲也 新田
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Aron Kasei Co Ltd
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CENTRAL PIPING KK
Aron Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造戸建住宅の排水設備の工法を改善すると
共に、該設備のリフォ−ムを容易にする。 【解決手段】 木造低層戸建住宅の建築工事で、基礎コ
ンクリ−ト6打設時に、排水管用サヤ管19を埋設し、
その上流端に集合ます7を収容するボックス20を埋設
しておく。次いで、排水管5や集合ます7を設置した
後、基礎コンクリ−ト6に、木造家屋2の柱立てや横架
材を載置して工事を完了させ、次いで、該家屋に流し台
等の複数の排水源機器を配置し、これらの排水枝管11
を集合ます7にワンタッチ式に接続するので、排水枝管
11の配管が容易となると共に、排水管5や集合ます7
を容易に補修できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、戸建住宅、低層住
宅または小規模集合住宅等の屋内に用いる集合一括排水
設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、屋内排水には水洗トイレから排
出される便水と、流し台や洗面台などから排出される雑
排水とがあるが、端末処理場の完備した地域において
は、便水および雑排水を合せて、直接公共下水道に放流
することが行われている。
【0003】この屋内に用いる屋内排水設備(建物内部
および建物より1〜1.5m以内のもの)は、例えば図
8の平面図に示すように構成されている。
【0004】100は建屋(例えば木造家屋)であっ
て、台所101、トイレ102、洗面台103、洗濯機
104および風呂105が、建屋100の近傍に沿って
埋設した宅地内排水管106に、最短距離になるよう排
水枝管107によってそれぞれ接続されている。
【0005】勿論、これらの排水枝管107と宅地内排
水管106との合流点には宅地ます108が設置され、
宅地内排水管106の屈曲点にも宅地ます109が設置
されている。
【0006】また、排水主管を用いた屋内排水設備も知
られている。すなわち、排水主管を建屋の平面視中央に
布設し、各排水源用機器からの排水枝管を管継手を介し
て該排水主管に接続し、各排水枝管の長さを平均化する
と共に、各排水枝管内の流水抵抗を均等化させた屋内排
水設備も知られている(これを本明細書では継手方式と
いう。例えば、特開平5−156675号公報における
従来技術参照)。
【0007】一方、以上のような屋内排水設備は、例え
ば木造戸建の場合、1例として次のように施工される。
【0008】敷地に根切りを施し、ベ−スとなるフ−チ
ングを打設し、その養生後、基礎の立上り部(布基礎と
いう)用型枠を立てるが、その型枠組みのときに給排水
枝管等の配管や、床下換気口の前記屋内排水設備等の手
当をしてコンクリ−トが流れ込まないようにする。
【0009】すなわち、木造の建屋(これを本明細書で
は本体または構造躯体ともいう)を載置する基礎コンク
リ−トを打設するとき、事前に布基礎を貫通する配管工
事は困難であるので、貫通する穴を前もって開けてお
き、コンクリ−ト打設後に配管工事ができるようにす
る。
【0010】なお、貫通する穴を開けておくには、スリ
−ブや箱入れを用いており、また、そのとき、床下換気
口も開けておく。
【0011】かかる基礎工事を図9により説明すると、
(A)は従来例のフロ−チャ−トで、(B)は後述の本
発明のフロ−チャ−トであるが、(A)において、1次
の基礎工事(イ)として根切り等を行った後、フ−チン
グや布基礎のコンクリ−トを打設する。
【0012】このとき、布基礎の打設前には布基礎用型
枠に箱入れ等を設置しておき、このコンクリ−トの養生
後、これを利用して床下における1次の屋内配管(ロ)
を行う(これを事前配管作業という)。
【0013】この1次の屋内配管(ロ)における立上り
管にはカバ−をして、本体工事(ニ)のときに発生する
小片の落下侵入を防いでおく。
【0014】次いで、例えば5cm〜6cm厚さの防湿
コンクリ−トを床下略全面に打設する場合は、2次の基
礎工事(ハ)を行い、その後、本体工事(ニ)に取りか
かる。
【0015】なお、前記の工事は、建設業法によって2
8に区分された最適の業種により行われるが、前記基礎
工事は、建築工事業者ないし、とび・土工工事業者によ
るコンクリ−ト工事であり、1次の屋内配管(ロ)は、
管工事業者による管工事であって、特に、この管工事業
者は、一般的には別個に許可された業種になっている。
勿論、重複して許可される。
【0016】他方最近、かかる木造戸建住宅や小規模集
合住宅では、耐用期間の長い本体(構造躯体)に対する
耐久性(劣化軽減化)と、耐用期間の比較的短い配管等
に対する「日常の点検・清掃・補修(リフォ−ムともい
う)等の維持費管理(以下、単に維持管理という)」の
容易性との2つの強い要求がされるようになった。
【0017】すなわち、耐用期間の比較的短い配管等
(以下、単に配管等という)は、本体(構造躯体)に影
響することなく維持管理ができることを強く要求される
ようになった。
【0018】そのため、配管等は、壁や床や基礎の立上
り部を貫通する場合を除き、コンクリ−ト内に埋込まれ
ないこと、地中に配管されている上方に、コンクリ−ト
を打設しないこと等の要求がされるようになった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の図9
における工事では、各種の問題(作業の不連続性、専門
職作業、作業の複雑化特に前記の維持管理が困難等)を
包含しているが、例えば次のような問題を包含してい
た。
【0020】すなわち、本体工事(ニ)の略完了後に、
排水源たる機器(例えば流し台)を設置する等の内部工
事(ホ)を行うが、その機器設置毎に、2次の屋内配管
(ヘ)が行われる。
【0021】この2次の屋内配管(ヘ)には、前記1次
の屋内配管(ロ)により行った既設の立上り管との接続
作業が含まれている。
【0022】したがって、この接続作業は、既に本体工
事(ニ)が略完了している床は敷設されているので、床
と防湿コンクリ−トとの間の空間(これをふところ空間
といい、高さ約400〜600mm)を、配管の専門工
(管工事業者)がもぐり込み、しかも、床下換気口を縫
って所定の位置に辿り着き、この接続工事を行う、とい
う苛酷な作業であった。
【0023】また、前記継手方式の配管では、部材が多
くコストアップとなるばかりでなく、流量が増えると逆
流するのは勿論、前記の維持管理の容易性に迄配慮され
てなく、ひいては、特に補修困難となる。
【0024】なお、前記排水主管を用いた屋内排水設備
において、配管工事の生産性や省力化等の向上のために
配管ユニット工法を適用した提案がなされており、すな
わち、排水主管を可撓管で構成し、該排水主管に継手を
介して、ユニットバスや洗面台や流し台や洗濯機等にそ
れぞれ接続する可撓管からなる排水枝管を予め接続して
配管ユニットを構成し、これを施工現場へ搬入する提案
がなされている(特開平7−180196号公報参
照)。
【0025】しかしながら、かかる配管ユニットは、そ
の排水の流出先が排水立管であり、また、これらの排水
主管や排水枝管が床スラブ上の支持部材に載置されるこ
とから高層集合住宅に用いられるものであって、根切り
やフ−チングの打設や布基礎の打設、更には、防湿コン
クリ−トの打設を行う、例えば木造戸建の配管工事には
適用できないし、仮に適用できたとしても、一般の配管
ユニットと共通する問題点と同様、資材物流コストがか
かりすぎ、しかも、防湿コンクリ−トの養生後でなけれ
ば配管できないので採用できない。
【0026】なお又、屋内排水工事を行う配管の専門工
(管工事業者)の作業を止め、多機能工(多能工)でも
十分に工事を可能にするために集合一括排水設備の提案
がなされており、すなわち、水平状のインバ−ト付集合
ます(典型的には異なる方向に接続口が複数個開口し、
そのうち1個が流出口である会所ますをいう)を用い
て、該集合ますの各枝管用接続部に、便所における複数
の便器にそれぞれ接続した可撓管からなる排水枝管を接
続して合流させるようにし、しかも、該集合ますの上面
に通気口を開設した提案がなされている(特開平5−1
56675号公報参照)。
【0027】しかしながら、かかる集合一括排水設備
は、その排水の流出先が排水立管であり、また、多数の
便器を用いていることから旅館や学校等の鉄筋コンクリ
−トビルに用いられるものであって、根切りやフ−チン
グの打設や布基礎の打設、更には防湿コンクリ−トの打
設を行う、例えば木造戸建の配管工事には適用できない
し、仮に適用できたとしても、かかる集合ますは防湿コ
ンクリ−ト上に載置するだけであれば、その据付けに不
安があり(本来、会所ますはしっかりと固定して据付け
る必要がある)、また、防湿コンクリ−トに埋設するも
のであれば、流入主管や流出主管を始め、複数の排水枝
管も防湿コンクリ−ト打設時に埋設することとなって、
配管工事が難航するので、いずれにしても採用できな
い。
【0028】勿論、鉄筋コンクリ−トビルであるから、
配管等の前記の維持管理に迄も配慮されていない。
【0029】そこで本発明は、前記の諸問題を解決ない
し軽減しながら、一般に行われている木造等戸建の工法
に支障を与えず、しかも、その屋内配管工事を容易にし
て施工性および維持管理の容易性を向上させ、ひいては
作業の標準化を容易にし、施工品質の信頼性を高めてユ
−ザの強いニ−ズを満足させると共に、経費を節減する
ことを主たる目的とするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するため、その要旨とするところは、1)宅内排水
管に接続される排水主管を挿入し、かつ、基礎コンクリ
−トに固定されたサヤ管と、該サヤ管の上流端で接続さ
れ、かつ、前記基礎コンクリ−ト打設時に設けられ、か
つ、前記排水主管を接続する集合ますを収容するピット
と、前記基礎コンクリ−トに載置する構造躯体の工事後
に設置された複数の排水源用機器と前記集合ますとを接
続する複数の排水枝管と、から構成することにより、排
水設備の施工性および維持管理の容易性を向上させるこ
とを特徴とする屋内に用いる集合一括排水設備にあり、
また、2)集合ますを分割して、排水枝管を接続する複
数の流入口をもつ有蓋流入側部材と、1本の排水主管に
接続し、かつ、前記排水枝管を接続する前または後に固
定された流出側部材とで構成し、これらの部材を回動自
在に接合した屋外または屋内に用いる集合一括排水設備
にあり、また、3)請求項2の排水枝管を接続する前に
固定された流出側部材で構成した集合ますを、請求項1
に記載の集合ますとした屋内に用いる集合一括排水設備
にあり、また、4)前記排水枝管を可撓管とし、構造躯
体を木造家屋とした請求項1または3に記載の屋内に用
いる集合一括排水設備にある。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示す実施の形態例
により詳細に述べる。図1は本発明の実施の形態例の概
略平面図、図2は図1の要部縦断面図、図3は図2の要
部縦断面図、図4は図3の要部詳細図、図5は図4のA
矢視断面図、図6は図5の説明図、図7は図6の実施例
図、図8は従来例の概略平面図、図9は本発明と従来例
との比較フロ−チャ−トであって、前記の従来技術と共
通部分は同一符号を付したり、図示および説明を省略す
る。
【0032】本発明の実施の形態例の屋内排水用の集合
一括排水設備1は、木造戸建住宅に好適であるが、小規
模集合住宅等にも適用できるものである。
【0033】なお、本明細書における木造には、在来軸
組み木造工法、ツ−バイフォ−工法、集成材による大断
面木造等が含まれる。
【0034】勿論、本実施の形態例は、鉄骨ユニット工
法による戸建住宅にも適用してもよい。
【0035】先ず、この集合一括排水設備1の概要を述
べる。図1、図2および図9(B)において、木造家屋
2を建設するには敷地に根切り等を施し、ベ−スとなる
フ−チング3や布基礎4等の基礎工事(イ)を、従来の
スリ−ブに相当する、1本の排水主管用サヤ管19や、
該サヤ管19の上流端となる集合設置ボックス(単なる
ピット用枠でも可)20の設置や床下換気口(不図示)
の手当をしてから行う。
【0036】この基礎工事(イ)のコンクリ−トの養生
後、床下全面に防湿コンクリ−ト6を打設する。または
防湿コンクリ−ト6を基礎工事(イ)と同時に打設す
る。
【0037】勿論、防湿コンクリ−ト6を打設しない工
法の場合には、基礎工事(イ)の養生後、型枠を外し、
サヤ管19や集合設置ボックス20等(単なるピットに
構成する枠であってもよい)等を布設し固定しておく。
【0038】この防湿コンクリ−ト6の打設時には前記
のように、サヤ管19や、集合ます7を収容する集合設
置ボックス20をそのコンクリ−ト内に埋設(固定)す
る。なお、上方開口の集合設置ボックス20の高さは調
節可能として、防湿コンクリ−ト6の厚さ等に対応させ
る。
【0039】したがって、1本の排水主管用サヤ管19
および、これに接続した集合設置ボックス20のみの布
設であるから、コンクリ−ト打設と同時に行っても当該
作業は容易にでき、また、後記のように集合ます7の流
入側には可撓管を用いるので、後記の2分割の集合ます
7のツバ嵌合とも相俟って、その位置決めのズレも吸収
できる。勿論、この可撓管に代り、施工図面によって切
管されたVU管(塩ビ管等合成樹脂製管)でもよい。
【0040】そのため、配管の専門工でなく、とび・土
工工事業者等の多能工でも十分に布設作業を行うことが
できる。
【0041】そして、前記集合設置ボックス20に集合
ます7を下ろしてアンカ−止め等により取外し自在に固
定・設置し、サヤ管19に下流側より排水主管5を遊嵌
状態で挿入して、該集合ます7の流出側部材8に接続す
ると共に、集合ます7の有蓋流入側部材9の複数(多
数)で且つ口径の大小異なる流入口10,10…にカバ
−をかけておく。
【0042】そして、この防湿コンクリ−ト6の養生
後、本体工事(ニ)を行い、次いで内部工事(ホ)に伴
って2次の屋内配管(ヘ)を行う。
【0043】すなわち、例えば台所101の内部工事を
行えば、その流し台と前記流入側部材9とを可撓管を用
いた排水枝管11で接続する。この接続枝管11の長さ
は、施工図面によって予め判明した長さに切管してお
り、したがって、接続するだけで所定の流れ勾配が得ら
れる。
【0044】その接続には、排水枝管11の下流端を流
入口10にワンタッチ式(主として、1回押込むだけで
接続作業が完了する方式)に接続する。同様に、洗面台
103、洗濯機104および風呂(ユニットバス)10
5を設置する内部工事毎に、それぞれの排水枝管11を
介して既設の集合ます7とワンタッチ式に接続する。
【0045】この集合ます7は、木造家屋2の床12下
のふところ空間に設置されており、その真上の床12に
は、点検口13を開閉自在に設け、この点検口13を開
け作業者が防湿コンクリ−ト6上に降り、または、覗き
込み、前記ワンタッチ作業を行うようにしている。
【0046】また、各排水源用機器(例えば流し台)と
排水枝管11の上流端とは、トラップエルボ(トラップ
が内蔵されたエルボをいう)14を介して接続され、集
合ます7からの下水ガスが建屋内に浸入しないようにし
ている。
【0047】なお、図2中、15は土台、16は根太掛
け、18は根太、17は柱を示す。
【0048】以上要するに、本実施の形態例の戸建住宅
用等の屋内排水用の集合一括排水設備1およびその工法
は、(防湿)コンクリ−ト6に埋設され、かつ、宅地内
排水管106に接続される1本の排水主管用のサヤ管1
9と、該サヤ管19の上流端で接続され、かつ、(前記
防湿コンクリ−ト6で半埋設状態で)固定された(合成
樹脂製)集合ます7の収容用の集合設置ボックス20
(または単なるピット)と、本体工事後に設置された排
水源用機器101と前記集合ます7とを接続する可撓管
からなる排水枝管11と、からなり、前記排水枝管11
と集合ます7とをワンタッチ式に接続することを特徴と
する設備およびその工法であるので、特に全面的なリフ
ォ−ムが簡単にでき、ひいては、前記の維持管理の容易
性が向上し、その上、1次、2次、特に2次の屋内配管
(ヘ)がきわめて容易にでき施工性を向上させ、したが
って、コンクリ−ト工事業者等の多能工でも十分に配管
することができ、殊に、1本の排水主管5と1個の集合
ます7との接続配管であることから、施工のタイムラグ
を防ぎながら施工に伴う人件費(配管施工費の約7割を
占めるもの)を節減することができる。
【0049】また、宅地ます108,109の数も節減
でき、資材費のコストダウンにもなる。更に、建屋の外
に配管されるスペ−スが不要となり、宅地(敷地)の有
効利用ができる。
【0050】殊に、配管後のコンクリ−ト打設は、その
配管が本来、鉄筋の存在や、作業段取り等のため困難で
あるが、この屋内用の集合一括排水設備1では、サヤ管
19と集合設置ボックス20のみを布設してから、コン
クリ−ト打設を行うので、前記困難性は解消され、しか
も、可撓管からなる排水枝管11により後から設置する
排水源用機器との位置ズレを吸収することができる。
【0051】かかる吸収はその後の本体工事等の振動や
衝撃を吸収するばかりでなく、耐震性にもなる。
【0052】そして、前記排水枝管11は、例えば合成
ゴムまたはエラストマ−の管の内面にポリオレフィンが
複合された、内面が平滑な可撓管が好ましい。
【0053】次に、以上のような屋内排水用の集合一括
排水設備1における集合ます7を詳細に述べる。
【0054】主として図3、図4、図5および図7にお
いて、この集合ます7は、いわゆる合成樹脂製(塩ビ射
出成形製)ドロップますで構成し、略放射状ないし接線
方向状に開口した、更には、図7で示すように平行な2
つの小口径状に開口した大小口径の多数の流入口10,
10…をもつ有蓋流入側部材9と、該有蓋流入側部材9
の下部に回動自在で且つ完全にシ−ルして接合したエル
ボ状流出側部材8と、から構成している。
【0055】すなわち、この流出側部材8は、防湿コン
クリ−ト打設によって前記排水主管5が既に位置決めさ
れていることから固定されており、一方、有蓋流入側部
材9は、本体2の工事完了後の内部工事(ホ)によって
決められる、任意の方向の排水枝管11を接続するた
め、回動可能になっており、したがって、当該排水枝管
11の流れをスム−ズになるように直結して接続するこ
とができる。
【0056】このエルボ状流出部材8は、漏斗形90°
大曲りエルボ27で構成し、その流出部22にゴム輪受
口を設けて、サヤ管19に遊嵌・挿入した排水主管5を
ワンタッチ式に接続できるようにし、また、その流入部
23は漏斗状に開口している。
【0057】そして、この流出側部材8には外向きフラ
ンジ付足24を延設し、集合設置ボックス20の底上で
アンカ−ボルト(不図示)により、この外向きフランジ
を緊締して着脱自在に固定できるようにしている。
【0058】この漏斗状90°大曲りエルボ27のため
大量の排水は、円滑に1本の排水主管5に集められる。
【0059】前記の流入部23の上方内周には、有蓋流
入側部材9との抜止め・回動用(ツバ嵌合させるため)
凹溝を形成している。
【0060】また、前記の流入側部材9は略円筒状に構
成し、特に図6に示すように、該円筒の周面に多数の流
入口10,10…が略放射状ないし接線方向状に突設し
て開口している。
【0061】このように流入口10を多数設けたので
(内部工事では最大約5つの流入口でよいが)、任意の
方向からの排水枝管11が無理なく接続できる流入口1
0を選択でき、残りの不用な流入口10をプラグで閉塞
しておく。つまり、施工を容易にしている。
【0062】この集合ます7はドロップますを構成する
ので、この流入側部材9の流出口21は下向きに漏斗状
に開口していて、前記の流入部23と接合するようにな
っている。
【0063】この流出口21の外周には抜止め・回動用
(ツバ嵌合を構成するため)ツバ25、シ−ルリング
(パッキン)26および当接フランジ28を設けて完全
にシ−ルしている。
【0064】また、この流入側部材9の上方開口部には
仕切板付蓋29が着脱自在にパッキンを介して完全密閉
して、下水臭を屋内に漏らさないようにしている。
【0065】この仕切板付蓋29は、その外周でパッキ
ン付の折返し内嵌合部をもつナベブタ状に構成してお
り、その内面中心部に、後記仕切板31より下方に突出
した長寸の通気管30を一体的に延設している。
【0066】この通気管30の外周には、その軸方向
(上下方向)に、かつ、等間隔に放射状になった複数の
仕切板31,31…を一体的に突設している。
【0067】また、この通気管30の下端は開口してお
り、これらの仕切板31で挟まれた通気管30の中間に
環流口32,32…を穿設している。
【0068】そして、これらの仕切板31は、流入口1
0から流入してきた排水が他の流入口10に逆流せずエ
ルボ状流出側部材8へ円滑に流下させるバッフルプレ−
トであって、流入口10の開口部を挟んで平面視で三角
状に囲っている。
【0069】すなわち、図6で示すように多数の流入口
10の数だけ、仕切板31を設け、これらの1対の仕切
板31を2等辺とする三角形の底辺に流出口10を開口
している。勿論、図7で示す流入口10では、仕切板1
の間隔は等しくないが、平行な2つの小口径状に開口し
た流出口10,10の2つをまとめて1対の仕切板31
で囲うと等間隔になる。なお、図7中、10Aはホ−ス
バンド溝を示す。
【0070】また、前記の環流口32は、流入口10の
1つから満管流で排水が流入すると、集合ます7内に真
空を形成するおそれがあって、他の流入口10の上流側
のトラップ(封水)を破壊しやすいので、集合ます7内
の空気を、集合ます7がドロップタイプ故、通気管30
の下端開口部や他の環流口32を環流でき、この真空を
防いでいる。
【0071】そして、これらの仕切板31や通気管30
は蓋29の内面に一体に設けているので、蓋29を開く
と、これらの部材が外され集合ます7の点検・清掃に関
する前記の維持管理が容易にできる。
【0072】なお、図4および図5に示すように、仕切
板31の径方向先端縁を挿入する上下方向のガイドチャ
ンネル33,33…を有蓋流入側部材9の内面に突設
し、これらのガイドチャンネル33の下方を縮径するよ
う折曲部34を形成すると、放射状に突設した仕切板3
1…をもつ通気管30は蓋29と一体にせず、仕切板3
1と通気口30はこれらのガイド溝33や折曲部34で
支持され、別体にでき、したがって、前記維持管理の容
易性は若干損なうものの、蓋29の内面との間隔が大き
く形成でき、環流口32を必要とせず、ひいては、全体
として射出成形容易にすると共に、前記真空を更に防ぐ
ことができる。
【0073】なお、本発明は前記のような合流方式のみ
ならず、分流方式にも適用できるものである。
【0074】また、本発明の集合ます自身は、屋内のみ
ならず、例えば、排水主管を取付管とするドロップ公共
ますに適用すれば、宅内排水管を簡素化でき、したがっ
て、屋外でも使用できるものである。
【0075】
【発明の効果】本発明によると、基礎コンクリ−ト打設
時にサヤ管とピットとを布設するので、多能工による作
業ができ、施工のタイムラグを防いだり、人件費を節減
できるのは勿論、構造躯体に比べ耐用期間の短い集合一
括排水設備の維持管理が容易にでき、つまり、リフォ−
ム時の取替えが構造躯体や仕上げ用コンクリ−トに影響
を及ぼすことなく行うことができ、ひいては、ユ−ザの
維持管理の容易性に対する強い要求を満足させることが
できる。
【0076】その上、サヤ管が基礎コンクリ−ト打設時
に必要なスリ−ブの代用にもなって施工に好都合となる
ばかりでなく、1次、2次、特に2次の屋内配管がきわ
めて容易にでき、ひいては、安価な施工費となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の概略平面図である。
【図2】図1の要部縦断面図である。
【図3】図2の要部縦断面図である。
【図4】図3の要部詳細図である。
【図5】図4のA矢視断面図である。
【図6】図5の説明図である。
【図7】図6の実施例図である。
【図8】従来例の概略平面図である。
【図9】本発明と従来例の比較フロ−チャ−トである。
【符号の説明】
1…集合一括排水設備、5…排水主管、6…防湿コンク
リ−ト、7…集合ます、11…排水枝管、19…サヤ
管、20…集合設置ボックス、106…宅地内排水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 孝 愛知県東海市新宝町30番地の2 アロン化 成株式会社名古屋工場内 (72)発明者 高木 康生 静岡県浜松市大人見町12−35 (72)発明者 新田 哲也 愛知県名古屋市天白区天白町平針黒石2845 番629 平針住宅17街区57 Fターム(参考) 2D061 AA05 AB07 AC07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宅内排水管に接続される排水主管を挿入
    し、かつ、基礎コンクリ−トに固定されたサヤ管と、該
    サヤ管の上流端で接続され、かつ、前記基礎コンクリ−
    ト打設時に設けられ、かつ、前記排水主管を接続する集
    合ますを収容するピットと、前記基礎コンクリ−トに載
    置する構造躯体の工事後に設置された複数の排水源用機
    器と前記集合ますとを接続する複数の排水枝管と、から
    構成することにより、排水設備の施工性および維持管理
    の容易性を向上させることを特徴とする屋内に用いる集
    合一括排水設備。
  2. 【請求項2】 集合ますを分割して、排水枝管を接続す
    る複数の流入口をもつ有蓋流入側部材と、1本の排水主
    管に接続し、かつ、前記排水枝管を接続する前または後
    に固定された流出側部材とで構成し、これらの部材を回
    動自在に接合した屋外または屋内に用いる集合一括排水
    設備。
  3. 【請求項3】 請求項2の排水枝管を接続する前に固定
    された流出側部材で構成した集合ますを、請求項1に記
    載の集合ますとした屋内に用いる集合一括排水設備。
  4. 【請求項4】 前記排水枝管を可撓管とし、構造躯体を
    木造家屋とした請求項1または3に記載の屋内に用いる
    集合一括排水設備。
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