JP2002327351A - 袋織りエアバッグ基布及びエアバッグ - Google Patents
袋織りエアバッグ基布及びエアバッグInfo
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- JP2002327351A JP2002327351A JP2001128085A JP2001128085A JP2002327351A JP 2002327351 A JP2002327351 A JP 2002327351A JP 2001128085 A JP2001128085 A JP 2001128085A JP 2001128085 A JP2001128085 A JP 2001128085A JP 2002327351 A JP2002327351 A JP 2002327351A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、基布段階からハンドルに収納される
までの工程作業性が向上し、また、エアバッグの性能に
影響を及ぼさない目印を付与した袋織エアバッグ基布及
びエアバッグを提供することを目的とする。 【解決手段】複数枚の布帛を袋織により結合し、袋を形
成するエアバッグ基布であり、エアバッグ作動時に袋体
として膨張しない部分にエアバッグ作成工程における作
業性向上を目的とした目印が織製されていることを特徴
とする袋織エアバッグ基布およびそれを用いたエアバッ
グ基布およびエアバッグ。
までの工程作業性が向上し、また、エアバッグの性能に
影響を及ぼさない目印を付与した袋織エアバッグ基布及
びエアバッグを提供することを目的とする。 【解決手段】複数枚の布帛を袋織により結合し、袋を形
成するエアバッグ基布であり、エアバッグ作動時に袋体
として膨張しない部分にエアバッグ作成工程における作
業性向上を目的とした目印が織製されていることを特徴
とする袋織エアバッグ基布およびそれを用いたエアバッ
グ基布およびエアバッグ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用安全装置の
一つであるエアバッグに関するものであり、輸送車両に
おける搭乗者を正面保護または側面保護するために特に
有益なエアバッグに関するものである。
一つであるエアバッグに関するものであり、輸送車両に
おける搭乗者を正面保護または側面保護するために特に
有益なエアバッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車安全部品の一つとしてエア
バッグは乗員の安全意識の向上に伴い、急速に装着率が
向上している。エアバッグは自動車の衝突事故の際、衝
撃をセンサーが感知し、インフレーターから高温及び/
または高圧のガスを発生させ、このガスによってエアバ
ッグを急激に展開させ、乗員保護に役立つものである。
バッグは乗員の安全意識の向上に伴い、急速に装着率が
向上している。エアバッグは自動車の衝突事故の際、衝
撃をセンサーが感知し、インフレーターから高温及び/
または高圧のガスを発生させ、このガスによってエアバ
ッグを急激に展開させ、乗員保護に役立つものである。
【0003】従来、エアバッグには運転席用、助手席用の正
面からの衝突時に乗員を保護するものが装着されてきた
が、最近では側面からの衝突にも対応できるエアバッグ
が開発されてきた。
面からの衝突時に乗員を保護するものが装着されてきた
が、最近では側面からの衝突にも対応できるエアバッグ
が開発されてきた。
【0004】運転席用、助手席用のエアバッグは従来2枚の
エアバッグ基布を縫製することによって、作製されてい
る。しかし、最近、エアバッグの性能向上および製造コ
ストの削減から製織段階でバッグを形成することが出来
る袋織り技術が注目されている。また、袋織エアバッグ
は基布段階から袋体が形成されているため、カット時の
位置決めや、インフレーターや自動車部材へ取付け時、
どのエアバッグも位置がずれることなく正確にカットさ
れ、取付けなければならない。
エアバッグ基布を縫製することによって、作製されてい
る。しかし、最近、エアバッグの性能向上および製造コ
ストの削減から製織段階でバッグを形成することが出来
る袋織り技術が注目されている。また、袋織エアバッグ
は基布段階から袋体が形成されているため、カット時の
位置決めや、インフレーターや自動車部材へ取付け時、
どのエアバッグも位置がずれることなく正確にカットさ
れ、取付けなければならない。
【0005】ところで、エアバッグ基布に目印を設ける方法
として、特開平5−213138号公報には、エアバッグの初
期突出抑制と早期形状安定を目的とした吊り紐を取り付
けるため、袋織部即ち袋部の中心部に織組織により目印
を作成する記載がある。この場合、袋部の中心部に目印
があり、エアバッグ自体の性能を損なう可能性が高い。
また、袋体の中に目印があるため、エアバッグ折り畳み
後、目印機能はなくなり後工程での作業性が低下する。
として、特開平5−213138号公報には、エアバッグの初
期突出抑制と早期形状安定を目的とした吊り紐を取り付
けるため、袋織部即ち袋部の中心部に織組織により目印
を作成する記載がある。この場合、袋部の中心部に目印
があり、エアバッグ自体の性能を損なう可能性が高い。
また、袋体の中に目印があるため、エアバッグ折り畳み
後、目印機能はなくなり後工程での作業性が低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】運転席用および助手席
用袋織りエアバッグの場合、数秒から10秒程度の内圧保
持が不必要なため、通常軽量、コンパクト化を目的とし
てノンコート布が用いられている。そのため、低通気性
の高密度織物が必要とされている。また、運転席用およ
び助手席用および側面保護用のどの袋織りエアバッグ
も、展開した際袋体として膨張しない部分と袋部のつな
ぎ目で目ずれが起こり、空気漏れやインフレーターから
の残さの飛び出しが大きな問題となっている。この問題
を解決するため高密度織物が必要とされている。
用袋織りエアバッグの場合、数秒から10秒程度の内圧保
持が不必要なため、通常軽量、コンパクト化を目的とし
てノンコート布が用いられている。そのため、低通気性
の高密度織物が必要とされている。また、運転席用およ
び助手席用および側面保護用のどの袋織りエアバッグ
も、展開した際袋体として膨張しない部分と袋部のつな
ぎ目で目ずれが起こり、空気漏れやインフレーターから
の残さの飛び出しが大きな問題となっている。この問題
を解決するため高密度織物が必要とされている。
【0007】そのため、特開平5−213138号公報のように、
袋部内の織組織を変更して目印をつけると、該目印部組
織と袋部地組織のクリンプ率の違い等から糸の緩み及び
/またはつりが起こり、袋部基布のフラット性が得られ
ず、基布品位が低下し、更には通気度も上昇する。よっ
て、高密度織物の利点を十分に発揮することが出来な
い。
袋部内の織組織を変更して目印をつけると、該目印部組
織と袋部地組織のクリンプ率の違い等から糸の緩み及び
/またはつりが起こり、袋部基布のフラット性が得られ
ず、基布品位が低下し、更には通気度も上昇する。よっ
て、高密度織物の利点を十分に発揮することが出来な
い。
【0008】さらに、袋織エアバッグの場合、製織段階で既
にエアバッグが形成されるため、該エアバッグにカット
位置印やインフレーターや自動車部材への取付け位置印
が無ければ、後工程での取扱い性が低下し、製品として
仕上がったエアバッグシステムがバラツキの多いものと
なる。また、エアバッグは最終的には折り畳み状態で収
納されるため、折り畳み後のエアバッグの状態で目印が
なければ、後工程での作業性が低下する。
にエアバッグが形成されるため、該エアバッグにカット
位置印やインフレーターや自動車部材への取付け位置印
が無ければ、後工程での取扱い性が低下し、製品として
仕上がったエアバッグシステムがバラツキの多いものと
なる。また、エアバッグは最終的には折り畳み状態で収
納されるため、折り畳み後のエアバッグの状態で目印が
なければ、後工程での作業性が低下する。
【0009】本発明は、上記のような問題を解決すべく、基
布段階からハンドルに収納されるまでの工程作業性が向
上し、また、エアバッグの性能に影響を及ぼさない目印
を付与した袋織エアバッグ基布及びエアバッグを提供す
ることを目的とするものである。
布段階からハンドルに収納されるまでの工程作業性が向
上し、また、エアバッグの性能に影響を及ぼさない目印
を付与した袋織エアバッグ基布及びエアバッグを提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち本発明の第一は、複数枚の布帛を袋織によ
り結合し、袋を形成するエアバッグ基布であり、エアバ
ッグ作動時に袋体として膨張しない部分にエアバッグ作
成工程における作業性向上を目的とした目印が織製され
ていることを特徴とする袋織エアバッグ基布であり、
の手段、即ち本発明の第一は、複数枚の布帛を袋織によ
り結合し、袋を形成するエアバッグ基布であり、エアバ
ッグ作動時に袋体として膨張しない部分にエアバッグ作
成工程における作業性向上を目的とした目印が織製され
ていることを特徴とする袋織エアバッグ基布であり、
【0011】その第二は、複数枚の布帛を袋織により結合
し、袋を形成するエアバッグ基布であり、エアバッグ作
動時に袋体として膨張しない部分を主に構成する織組織
とは異なる組織でエアバッグ作成工程における作業性向
上を目的とした目印が織製されていることを特徴とする
袋織エアバッグ基布であり、
し、袋を形成するエアバッグ基布であり、エアバッグ作
動時に袋体として膨張しない部分を主に構成する織組織
とは異なる組織でエアバッグ作成工程における作業性向
上を目的とした目印が織製されていることを特徴とする
袋織エアバッグ基布であり、
【0012】その第三は、複数枚の布帛を袋織により結合
し、袋を形成するエアバッグ基布からなるエアバッグで
あり、エアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分に
エアバッグ作成工程における作業性向上を目的とした目
印が織製されていることを特徴とする袋織エアバッグで
あり、
し、袋を形成するエアバッグ基布からなるエアバッグで
あり、エアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分に
エアバッグ作成工程における作業性向上を目的とした目
印が織製されていることを特徴とする袋織エアバッグで
あり、
【0013】その第四は、複数枚の布帛を袋織により結合
し、袋を形成するエアバッグ基布からなるエアバッグで
あり、エアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分を
主に構成する織組織とは異なる組織でエアバッグ作成工
程における作業性向上を目的とした目印が織製されてい
ることを特徴とする袋織エアバッグである。
し、袋を形成するエアバッグ基布からなるエアバッグで
あり、エアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分を
主に構成する織組織とは異なる組織でエアバッグ作成工
程における作業性向上を目的とした目印が織製されてい
ることを特徴とする袋織エアバッグである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の袋織りエアバッグ基布を
構成する原糸は、特に素材を限定するものではないが、
特にナイロン66、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン12
などの脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維のような芳
香族ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレートやポ
リブチレンテレフタレートなどのホモポリエステルが使
用される。他には全芳香族ポリエステル、超高分子量ポ
リエチレン繊維、PPS繊維、ポリエーテルケトン繊維な
どが挙げられる。ただし、経済性を勘案するとポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維(ナイロン66、ナイロン6、
ナイロン46)が特に好ましい。また、これらの合成繊維
には原糸製造工程や後加工工程での工程通過性を向上さ
せるために、各種添加剤を含有しても何ら問題はない。
例えば、酸化防止剤、熱安定剤、平滑剤、帯電防止剤、
増粘剤、難燃剤などである。
構成する原糸は、特に素材を限定するものではないが、
特にナイロン66、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン12
などの脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維のような芳
香族ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレートやポ
リブチレンテレフタレートなどのホモポリエステルが使
用される。他には全芳香族ポリエステル、超高分子量ポ
リエチレン繊維、PPS繊維、ポリエーテルケトン繊維な
どが挙げられる。ただし、経済性を勘案するとポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維(ナイロン66、ナイロン6、
ナイロン46)が特に好ましい。また、これらの合成繊維
には原糸製造工程や後加工工程での工程通過性を向上さ
せるために、各種添加剤を含有しても何ら問題はない。
例えば、酸化防止剤、熱安定剤、平滑剤、帯電防止剤、
増粘剤、難燃剤などである。
【0015】また、通気度低下や目ずれ防止のためのコート
剤、ラミネート材としては特に限定するものではなく、
クロロプレン、クロルスルフォン化オレフィン、シリコ
ーンなどの合成ゴムを塗付またはゴム状のものを接着剤
を介してコーティング及び/またはラミネートしても良
いし、接着剤を介さずそのままコーティング及び/また
はラミネートすることも可能である。また、エアバッグ
としての要求性能を満たせば、ノンコートエアバッグで
あっても構わないし、ノンコート基布にカレンダー等の
後加工を施しても構わない。
剤、ラミネート材としては特に限定するものではなく、
クロロプレン、クロルスルフォン化オレフィン、シリコ
ーンなどの合成ゴムを塗付またはゴム状のものを接着剤
を介してコーティング及び/またはラミネートしても良
いし、接着剤を介さずそのままコーティング及び/また
はラミネートすることも可能である。また、エアバッグ
としての要求性能を満たせば、ノンコートエアバッグで
あっても構わないし、ノンコート基布にカレンダー等の
後加工を施しても構わない。
【0016】また、製織の際使用される織機についても特に
限定はなく、例えばウォータージェットルーム、エアー
ジェットルーム、レピアルーム、プロジェクタイルルー
ムなどが使用される。しかし、織生産性、経糸へのダメ
ージ、糸汚れなどを考慮するとウォータージェットルー
ム、エアージェットルームが特に好ましい。
限定はなく、例えばウォータージェットルーム、エアー
ジェットルーム、レピアルーム、プロジェクタイルルー
ムなどが使用される。しかし、織生産性、経糸へのダメ
ージ、糸汚れなどを考慮するとウォータージェットルー
ム、エアージェットルームが特に好ましい。
【0017】また、袋織りの柄を決定する際には、ジャカー
ド装置やドビー装置が用いられる。特に複雑な柄出しを
するためには、ジャカード装置(電子式、機械式)が必
要となり、更に生産性、柄変更の容易さより電子式ジャ
カード装置が好ましい。更に、袋織の枚数は複数枚の製
織が可能であるが、通常2〜6枚程度が好ましい。
ド装置やドビー装置が用いられる。特に複雑な柄出しを
するためには、ジャカード装置(電子式、機械式)が必
要となり、更に生産性、柄変更の容易さより電子式ジャ
カード装置が好ましい。更に、袋織の枚数は複数枚の製
織が可能であるが、通常2〜6枚程度が好ましい。
【0018】以下、本発明の袋織エアバッグ基布及びエアバ
ッグの好ましい例を添付図面を参照して詳述する。
ッグの好ましい例を添付図面を参照して詳述する。
【0019】図1の例は、今回使用した袋織エアバッグの模
式図である。形状等の因子を省くため、インフレーター
取付け口やバッグの複雑な形状は取り入れず、簡単化し
た図面とした。1が袋部(多重布部)、2がエアバッグ作
動時に袋体として膨張しない部分である。点線で囲った
A部、B部には自動車部材への取付け位置を製織段階で目
印を作成し、後工程での作業性を向上させ、エアバッグ
システムをより簡単に正確に作成できるエアバッグとし
た。
式図である。形状等の因子を省くため、インフレーター
取付け口やバッグの複雑な形状は取り入れず、簡単化し
た図面とした。1が袋部(多重布部)、2がエアバッグ作
動時に袋体として膨張しない部分である。点線で囲った
A部、B部には自動車部材への取付け位置を製織段階で目
印を作成し、後工程での作業性を向上させ、エアバッグ
システムをより簡単に正確に作成できるエアバッグとし
た。
【0020】
【実施例】次に実施例により、本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例、比較例中の物性は下記の方法で測
定した。
する。なお、実施例、比較例中の物性は下記の方法で測
定した。
【0021】通気度:JIS L1096 8.27.1.A
法(フラジール法) 実施例と比較例2は図1−1部である袋部1枚の通気度を測
定し、比較例1は図1−1−C部を含む袋部1枚の通気度を
測定した。
法(フラジール法) 実施例と比較例2は図1−1部である袋部1枚の通気度を測
定し、比較例1は図1−1−C部を含む袋部1枚の通気度を
測定した。
【0022】厚み:JIS L1096 8.5(240g/
cm2加圧下) 実施例と比較例2は図1−1部である袋部1枚の厚みを測定
し、比較例1は図1−1−C部を含む袋部1枚の厚みを測定
した。
cm2加圧下) 実施例と比較例2は図1−1部である袋部1枚の厚みを測定
し、比較例1は図1−1−C部を含む袋部1枚の厚みを測定
した。
【0023】クリンプ率:JIS L1096 8.7.2 比較例1においては、袋部内に設けた目印組織部(図1
−1−C)と主に袋部を構成する地組織部のクリンプ率差
の割合を下記式により算出した。経糸、緯糸各々のクリ
ンプ率の差の割合を算出し、経と緯の平均値を代表とし
て示した。実施例及び比較例2の場合、目印を袋部内に
設けないため、袋部内のクリンプ率はほぼ均一であり、
差の割合は0%の表示となる。 (|(目印組織部−袋部組織部)/袋部組織部|×10
0=%)
−1−C)と主に袋部を構成する地組織部のクリンプ率差
の割合を下記式により算出した。経糸、緯糸各々のクリ
ンプ率の差の割合を算出し、経と緯の平均値を代表とし
て示した。実施例及び比較例2の場合、目印を袋部内に
設けないため、袋部内のクリンプ率はほぼ均一であり、
差の割合は0%の表示となる。 (|(目印組織部−袋部組織部)/袋部組織部|×10
0=%)
【0024】作業性:得られたバッグの自動車部材へ取付け
のための穴あけ作業や、折り畳み後の固定テープ巻き工
程など、エアバッグを基布から収納スペースへ収納する
までの工程作業性を、大変良好:◎、良好:○、普通:
△、悪い:×の4段階評価を行った。
のための穴あけ作業や、折り畳み後の固定テープ巻き工
程など、エアバッグを基布から収納スペースへ収納する
までの工程作業性を、大変良好:◎、良好:○、普通:
△、悪い:×の4段階評価を行った。
【0025】総合評価(バッグの品位・エアバッグシステム
のバラツキ・後工程での作業性):袋部の糸緩み及び/
またはつりを考慮してバッグの品位を評価し、また、作
成した袋織エアバッグを自動車部材へ取り付けた際に、
いかに正確に取り付けられたかをエアバッグシステムの
製品バラツキとして評価し、更にそれら後工程での作業
性の良し悪し、以上3点の評価を合わせて総合評価と
し、大変良好:◎、良好:○、普通:△、悪い:×の4
段階評価を行った。
のバラツキ・後工程での作業性):袋部の糸緩み及び/
またはつりを考慮してバッグの品位を評価し、また、作
成した袋織エアバッグを自動車部材へ取り付けた際に、
いかに正確に取り付けられたかをエアバッグシステムの
製品バラツキとして評価し、更にそれら後工程での作業
性の良し悪し、以上3点の評価を合わせて総合評価と
し、大変良好:◎、良好:○、普通:△、悪い:×の4
段階評価を行った。
【0026】
【実施例1】経、緯糸に350dtex/108fのナイロン
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、沸水収縮工程を通過
させ、引き続き乾燥、セット工程を経て加工反を作製し
た。図1−A部は自動車部材への取付け位置を2×2綾組織
にて作成した。例に用いた3×3バスケット織を図2、2×
2綾組織を図3に示す。また、実施例1でもちいた目印の
織組織一例を図4に示す。織物の物性を表1に示す。
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、沸水収縮工程を通過
させ、引き続き乾燥、セット工程を経て加工反を作製し
た。図1−A部は自動車部材への取付け位置を2×2綾組織
にて作成した。例に用いた3×3バスケット織を図2、2×
2綾組織を図3に示す。また、実施例1でもちいた目印の
織組織一例を図4に示す。織物の物性を表1に示す。
【0027】
【実施例2】経、緯糸に350dtex/108fのナイロン
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、実施例1と同一の加
工工程にて加工反を作製した。図1−A部に自動車部材へ
の取付け位置を3×3バスケット組織にて作成した。実施
例2で用いた目印の織組織一例を図5に示す。織物の物性
を表1に示す。
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、実施例1と同一の加
工工程にて加工反を作製した。図1−A部に自動車部材へ
の取付け位置を3×3バスケット組織にて作成した。実施
例2で用いた目印の織組織一例を図5に示す。織物の物性
を表1に示す。
【0028】
【比較例1】経、緯糸に350dtex/108fのナイロン
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、実施例1と同一の加
工工程にて加工反を作製した。図1−B部に自動車部材へ
の取付け位置を2重織(2×2綾組織)にて作成した。織
物の物性を表1に示す。
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、実施例1と同一の加
工工程にて加工反を作製した。図1−B部に自動車部材へ
の取付け位置を2重織(2×2綾組織)にて作成した。織
物の物性を表1に示す。
【0029】
【比較例2】経、緯糸に350dtex/108fのナイロン
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、実施例1と同一の加
工工程にて加工反を作製した。織物の物性を表1に示
す。
66フィラメント原糸を用い、図1のエアバッグ柄をエ
アージェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織
した。図1−1袋部は2重織(平織)、図1−2エアバッグ
作動時に袋体として膨張しない部分は3×3バスケット組
織にて形成し、加工後袋部密度が経60本/in,緯60本
/inになるよう袋織にて製織後、実施例1と同一の加
工工程にて加工反を作製した。織物の物性を表1に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】表1の実施例1、2及び比較例2からわかるよう
に、袋部を全て同じ平織組織で作成した場合、袋部の厚
みとクリンプ率を均一化でき、袋部のフラット性が得ら
れる。そのため、その後の工程にて、大変加工し易い基
布として仕上がる。また、実施例1にはエアバッグの自
動車部品への取付け位置等後工程にて必要な目印が地組
織とは異なる織組織で適切な場所に織り込まれているた
め、製織直後からエアバッグ折り畳み後の収納時点まで
の作業性が向上した。これら目印が無い場合、自動車部
材への取付け穴あけ間隔や折り畳み後の固定テープ取付
け位置を測長しなければならない。目印があることで、
測長工程を省くことが可能となり、またどのバッグも確
実に同じ位置に印があるため、正確な作業が行える。よ
って、仕上がったエアバッグシステムのバラツキも抑え
ることができた。
に、袋部を全て同じ平織組織で作成した場合、袋部の厚
みとクリンプ率を均一化でき、袋部のフラット性が得ら
れる。そのため、その後の工程にて、大変加工し易い基
布として仕上がる。また、実施例1にはエアバッグの自
動車部品への取付け位置等後工程にて必要な目印が地組
織とは異なる織組織で適切な場所に織り込まれているた
め、製織直後からエアバッグ折り畳み後の収納時点まで
の作業性が向上した。これら目印が無い場合、自動車部
材への取付け穴あけ間隔や折り畳み後の固定テープ取付
け位置を測長しなければならない。目印があることで、
測長工程を省くことが可能となり、またどのバッグも確
実に同じ位置に印があるため、正確な作業が行える。よ
って、仕上がったエアバッグシステムのバラツキも抑え
ることができた。
【0032】実施例2においては、実施例1と同様、基布のフ
ラット性は得られており、品位は大変良好である。ただ
し、自動車部材への取付け位置等後工程にて必要な目印
がエアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分の地組
織と同じであるため、実施例1と比較すると目印が明確
ではない。しかし、目印の判別は可能なレベルであり、
目印無し品と比較すると後工程での作業性は向上し、エ
アバッグシステムのバラツキも抑えることができた。
ラット性は得られており、品位は大変良好である。ただ
し、自動車部材への取付け位置等後工程にて必要な目印
がエアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分の地組
織と同じであるため、実施例1と比較すると目印が明確
ではない。しかし、目印の判別は可能なレベルであり、
目印無し品と比較すると後工程での作業性は向上し、エ
アバッグシステムのバラツキも抑えることができた。
【0033】比較例1では、袋部に該袋部を主に形成する織
組織(地組織)と異なる組織にて目印を作成したため、
目印部分の糸が緩み通気度が上昇している。また、厚み
が上昇しているのも、袋の地組織と目印組織とで段差が
できたことによる。そのため、エアバッグ自体の性能を
低下させ、エアバッグ本来の機能が満足できない可能性
が増加する。また、袋部内に目印があるため、エアバッ
グ折り畳み後、目印は一切無く、自動車部材への取付け
穴あけ間隔や折り畳み後の固定テープ取付け位置等を測
長しなければならず、工程作業性は低下する。
組織(地組織)と異なる組織にて目印を作成したため、
目印部分の糸が緩み通気度が上昇している。また、厚み
が上昇しているのも、袋の地組織と目印組織とで段差が
できたことによる。そのため、エアバッグ自体の性能を
低下させ、エアバッグ本来の機能が満足できない可能性
が増加する。また、袋部内に目印があるため、エアバッ
グ折り畳み後、目印は一切無く、自動車部材への取付け
穴あけ間隔や折り畳み後の固定テープ取付け位置等を測
長しなければならず、工程作業性は低下する。
【0034】また、比較例2の袋織エアバッグ基布には、一
切目印が織り込まれていないため、エアバッグの自動車
部品への取付け位置は一切不明である。そのため、どの
作業の際も測長が必要となる。また測長は人作業である
ため、確実に同じ場所への印つけは困難となり、仕上が
ったエアバッグシステムにバラツキが出た。
切目印が織り込まれていないため、エアバッグの自動車
部品への取付け位置は一切不明である。そのため、どの
作業の際も測長が必要となる。また測長は人作業である
ため、確実に同じ場所への印つけは困難となり、仕上が
ったエアバッグシステムにバラツキが出た。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、エアバッグの性能に影
響を及ぼすことなく、基布カットやバッグの折り畳み、
自動車部材への取付け等の工程作業性を向上させ、ま
た、基布のカッティング作業、折り畳み作業、自動車部
材への取付け作業等がより正確にできるため、最終的に
は安全性に優れたエアバッグを供給することができる。
響を及ぼすことなく、基布カットやバッグの折り畳み、
自動車部材への取付け等の工程作業性を向上させ、ま
た、基布のカッティング作業、折り畳み作業、自動車部
材への取付け作業等がより正確にできるため、最終的に
は安全性に優れたエアバッグを供給することができる。
【図1】本発明による袋織りエアバッグ基布の一例を示
す平面図である。
す平面図である。
【図2】実施例、比較例で使用した織組織図
【図3】実施例、比較例で使用した織組織図
【図4】実施例で使用した織組織図
【図5】実施例で使用した織組織図
1:袋部 2:エアバッグ作動時に袋体として膨張しない部分 A:目印部分 B:目印部分
Claims (4)
- 【請求項1】複数枚の布帛を袋織により結合し、袋を形
成するエアバッグ基布であり、エアバッグ作動時に袋体
として膨張しない部分にエアバッグ作成工程における作
業性向上を目的とした目印が織製されていることを特徴
とする袋織エアバッグ基布。 - 【請求項2】複数枚の布帛を袋織により結合し、袋を形
成するエアバッグ基布であり、エアバッグ作動時に袋体
として膨張しない部分を主に構成する織組織とは異なる
組織でエアバッグ作成工程における作業性向上を目的と
した目印が織製されていることを特徴とする袋織エアバ
ッグ基布。 - 【請求項3】複数枚の布帛を袋織により結合し、袋を形
成するエアバッグ基布からなるエアバッグであり、エア
バッグ作動時に袋体として膨張しない部分にエアバッグ
作成工程における作業性向上を目的とした目印が織製さ
れていることを特徴とする袋織エアバッグ。 - 【請求項4】複数枚の布帛を袋織により結合し、袋を形
成するエアバッグ基布からなるエアバッグであり、エア
バッグ作動時に袋体として膨張しない部分を主に構成す
る織組織とは異なる組織でエアバッグ作成工程における
作業性向上を目的とした目印が織製されていることを特
徴とする袋織エアバッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001128085A JP2002327351A (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | 袋織りエアバッグ基布及びエアバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001128085A JP2002327351A (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | 袋織りエアバッグ基布及びエアバッグ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002327351A true JP2002327351A (ja) | 2002-11-15 |
Family
ID=18976844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001128085A Pending JP2002327351A (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | 袋織りエアバッグ基布及びエアバッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002327351A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1978430A1 (en) | 2007-04-02 | 2008-10-08 | Ford Global Technologies, LLC | Occupant restraint system |
DE102010048164A1 (de) * | 2010-10-13 | 2012-05-03 | Autoliv Development Ab | Airbag für ein Kraftfahrzeug |
JP2012245854A (ja) * | 2011-05-26 | 2012-12-13 | Toyoda Gosei Co Ltd | 頭部保護エアバッグ装置 |
-
2001
- 2001-04-25 JP JP2001128085A patent/JP2002327351A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1978430A1 (en) | 2007-04-02 | 2008-10-08 | Ford Global Technologies, LLC | Occupant restraint system |
DE102010048164A1 (de) * | 2010-10-13 | 2012-05-03 | Autoliv Development Ab | Airbag für ein Kraftfahrzeug |
DE102010048164A9 (de) * | 2010-10-13 | 2012-07-05 | Autoliv Development Ab | Airbag für ein Kraftfahrzeug |
DE102010048164B4 (de) | 2010-10-13 | 2019-05-09 | Autoliv Development Ab | Airbag für ein Kraftfahrzeug |
JP2012245854A (ja) * | 2011-05-26 | 2012-12-13 | Toyoda Gosei Co Ltd | 頭部保護エアバッグ装置 |
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