JP2005179806A - 袋織エアバッグ用基布、エアバッグおよびエアバッグ装置 - Google Patents

袋織エアバッグ用基布、エアバッグおよびエアバッグ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 基布のフラット性を高めることに加えて、耳部の組織を制御することで、安定して熱固定を実施でき、基布製造時の各工程での品質低下を、従来よりも高度に抑制した袋織エアバッグ用基布と、該基布を用いたエアバッグ、およびエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】 袋織エアバッグ用基布の袋部、非膨張部、および耳部について、経糸のクリンプ率を測定したとき、下記式(1)で求められるクリンプ率差X、および下記式(2)で求められるクリンプ率差Yが、いずれも40%以下であり、且つ耳部の緯糸のクリンプ率C’が3%以上であることを特徴とする袋織エアバッグ用基布。
X(%) = 100×|(C−C)/C| (1)
Y(%) = 100×|(C−C)/C| (2)
ここで、C、C、Cは、夫々、袋部、非膨張部、耳部の経糸のクリンプ率(%)を表す。

Description

本発明は、自動車用安全装置の一つであるエアバッグ装置に用いられるエアバッグと、該エアバッグのための基布に関するものであり、輸送車両における搭乗者を正面保護または側面保護するために特に有用なエアバッグに関するものである。
近年、自動車安全部品の一つであるエアバッグ装置は、乗員の安全意識の向上に伴い、急速に装着率が増大している。このエアバッグ装置とは、自動車の衝突事故の際に、衝撃をセンサーが感知し、インフレーターから高温、高圧のガスを発生させ、このガスによってエアバッグを急激に展開させ、衝突の際の衝撃から乗員を保護するものである。
従来、エアバッグ装置としては、正面からの衝突時に乗員を保護する運転席用や助手席用のものが装着されてきたが、最近では、側部からの衝突にも対応可能なものが開発されている。
運転席用や助手席用のエアバッグは、従来から、2枚のエアバッグ用基布を縫製することによって作製されてきたが、最近では、エアバッグの性能向上および製造コスト削減を図るべく、製織段階でバッグを形成可能な袋織技術によるものが注目されている。
側面保護用のエアバッグでは、自動車の横転を想定している場合が多く、運転席用や助手席用のものとは異なり、展開後の内圧保持時間を数秒から10秒程度確保するといった内圧保持性能が必要であるとされており、これによって車両の横転時にも乗員の頭部が保護可能なように設計されている。よって、側面保護用のエアバッグでは、これを構成する布帛本体からのエア漏れを高度に防止することが要求されるが、上述の如き2枚の基布の縫製品の場合には、縫い目からのエア漏れがあり得るため、実用的ではない。現状では、袋織のエアバッグ用基布に表面コーティングを施すか、上述の縫製品の場合には、縫い目部分に目留め用シール剤を付すことが通常である。
ところで、この袋織エアバッグ用基布は、複数枚の布部から形成される袋部と、一枚の布部から形成される非膨張部とが一体となった構造を有するため、袋部と非膨張部とで厚みや構成糸のテンションが異なってしまうことがある。
このように基布の部分ごとに厚みや構成糸のテンションが異なる場合には、該基布の製織後の巻き取り時にしわや吊りが入り、基布の品質が損なわれることがある。また、基布は製織後、検反、精錬、乾燥、熱セット、コーティングなどの様々な後加工工程を経て最終製品となるため、製織後の段階で基布の品質が低下していると、該後加工工程において、こうした基布品質の低下が、さらに進む可能性が大きくなる。
こうした事情の下、袋織エアバッグ用基布のフラット性を高めて、上記の如き問題点を解決した技術が提案されている(特許文献1)。この技術は、袋織エアバッグ用基布を構成する経糸のクリンプ率の変動を特定値以下とすることで、該基布の厚み斑や構成糸(経糸)のテンションを揃え、フラット性を高めて上記問題を解決するものである。
特開2002−180351号公報(特許請求の範囲など)
ところで、基布のコーティングや熱セットの際には、テンターなどを用いて基布に熱固定を施すことが一般的である。こうした熱固定工程において、確実に熱固定することも、袋織エアバッグ用基布の品質向上にとって重要である。
テンター(ピンテンター)では、基布の耳部にピンを差し込んで固定するため、安定して熱固定を施すには、基布の地組織(袋部および非膨張部)のみならず、耳部の組織を制御することも要求される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、基布のフラット性を高めることに加えて、耳部の組織を制御することで、安定して熱固定を実施でき、基布製造時の各工程での品質低下を、従来よりも高度に抑制した袋織エアバッグ用基布と、該基布を用いたエアバッグ、およびエアバッグ装置を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の袋織エアバッグ用基布は、エアバッグ作動時に膨張し、上布部と下布部の2つの布部から構成される袋部と、該エアバッグ作動時に膨張しない非膨張部とを有するエアバッグを構成するためのものであり、上記袋織エアバッグ用基布の袋部、非膨張部、および耳部から、夫々10本の経糸を取り出し、該経糸についてクリンプ率を測定したとき、下記式(1)で求められるクリンプ率差X、および下記式(2)で求められるクリンプ率差Yが、いずれも40%以下であり、且つ上記耳部から10本の緯糸を取り出して測定されるクリンプ率C’が3%以上であることを特徴とするものである。
X(%) = 100×|(C−C)/C| (1)
Y(%) = 100×|(C−C)/C| (2)
ここで、C、C、Cは、夫々、袋部、非膨張部、耳部の経糸のクリンプ率(%)を表す。
上記の各クリンプ率は、JIS L 1096 8.7.2に規定の織縮み率測定法に従って求められる織縮み率である。ただし、上記JISの規定では、1箇所の測定本数を経糸および緯糸夫々5本とし、経糸および緯糸夫々3箇所の平均値を織縮み率と定めているが、本発明では、袋部、非膨張部、耳部の各1箇所から、夫々経糸10本(耳部については緯糸も10本)を解反して、上記JISに規定の測定法に基づいて測定し、これら10本の平均値をクリンプ率としている。
また、上記耳部においては、上記経糸のクリンプ率Cと上記緯糸のクリンプ率C’の和が、15%以上であることが好ましい。
本発明には、上記袋織エアバッグ用基布から構成されるエアバッグ、および該エアバッグを用いたエアバッグ装置も含まれる。
本発明の袋織エアバッグ用基布では、上記クリンプ率差XおよびYを制御することで、基布のフラット性を高め、基布の厚み斑や構成糸のテンション斑を抑えて、基布製造工程で発生し得る品質低下を抑制すると共に、耳部の緯糸のクリンプ率C’を制御することで基布製造の際の熱固定の安定度を高め、基布製造工程での品質低下を更に抑制できる。よって、極めて良好な品質の袋織エアバッグ用基布を提供できるようになった。
また、本発明の袋織エアバッグ用基布によって、安全性に優れたエアバッグおよびエアバッグ装置の提供が可能となった。
本発明者は、(A)上記クリンプ率差XおよびYを制御すると共に、(B)耳部の緯糸のクリンプ率C’を制御することで、極めて高品質な袋織エアバッグ用基布を提供できることを見出した。
すなわち、(A)の構成の採用により、基布のフラット性を高め、基布の厚み斑や構成糸のテンション斑を抑えて、基布製造工程で発生し得る品質低下を抑制することに加えて、(B)の構成を採用することで、基布製造の際の熱固定が安定して実施できるため、基布製造工程での品質低下が更に抑制される。本発明では、このような構成の採用により、極めて高品質な袋織エアバッグ用基布の提供を可能としたのである。
本発明の袋織エアバッグ用基布は、上記の通り、袋部、非膨張部および耳部の経糸の各クリンプ率C、C、Cから、上記式(1)および(2)を用いて求められるクリンプ率差XおよびYが、いずれも40%以下(0%を含む)である。
すなわち、クリンプ率差Xが40%以下である場合とは、袋部と非膨張部の経糸のクリンプ率の違いが小さいことを、クリンプ率差Yが40%以下である場合とは、袋部と耳部の経糸のクリンプ率の違いが小さいことを意味している。よって、クリンプ率差XおよびYが、いずれも40%以下である場合には、袋部と非膨張部、袋部と耳部において、厚みの差や構成糸(経糸)のテンションの差が小さい[すなわち、基布全体に亘って、厚み斑や構成糸(経糸)のテンション斑が小さい]。
よって、基布製織後の巻き取り工程で、基布にしわや吊りが発生し難く、また、製織後から最終製品(袋織エアバッグ用基布)に至るまでの各後加工工程においても、品質低下が抑制され、品質が極めて良好な袋織エアバッグ用基布となる。
すなわち、クリンプ率差Xおよび/またはYが上記上限値を超える場合には、基布の厚み斑や構成糸のテンション斑が発生しており、基布に部分的な弛みや吊りが生じ、製造工程において品質低下が進み易いため、袋織エアバッグ用基布の品質は良好ではない。クリンプ率差XおよびYは、30%以下であることがより好ましく、20%以下であることが更に好ましい。
なお、クリンプ率C、CおよびCは、夫々、4%以上、より好ましくは6%以上であって、15%以下、より好ましくは13%以下であることが望ましい。
ここで、本発明において、経糸のクリンプ率に着目したのは、一般に汎用されているウォータージェットルームやエアジェットルームなどの製織機を用いて製織した場合には、緯糸のクリンプ率は、経糸に比べて小さくなる傾向にあることから、上述の問題発生が経糸のクリンプ率差が大きい場合に顕著となるためである。
また、本発明の袋織エアバッグ用基布は、耳部の緯糸のクリンプ率C’が3%以上である。耳部の緯糸のクリンプ率を上記上限値以下とすることで、例えば、製織後の基布に熱固定を施す際に、ピンテンターを用いた場合、基布を固定するピンが耳部に刺さり易くなるため、安定した熱固定が達成できる。これにより、袋織エアバッグ用基布は、従来に増して良好な品質のものとなる。
すなわち、クリンプ率C’が上記下限値を下回ると、耳部にピンが刺さり難いため、ピンテンターを用いて熱固定する際の操業が不安定となることがあり、基布の品質が損なわれる場合がある。クリンプ率C’は、5%以上であることがより好ましく、7%以上であることが更に好ましい。なお、クリンプ率C’が大きすぎる場合には、耳部の組織がルーズになりすぎて耳部としての役割(地糸組織を保つ、ピンを刺した際には布帛を保持する)ことが困難となる。よって、クリンプ率C’は15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
さらに、上記袋織エアバッグ用基布では、耳部の経糸のクリンプ率Cと、耳部の緯糸のクリンプ率C’の和(以下、「Z」という)が、15%以上であることが好ましい。Zが上記下限値以上であれば、耳部を構成する糸にかかる張力が抑えられており、該糸の移動し得るスペースが大きくなるため、ピンテンターのピンが、より刺さり易くなる。Zの値は17%以上であることがより好ましく、20%以上であることが更に好ましい。なお、Zの値が大き過ぎると、耳部の組織がルーズになりすぎて耳部としての役割(地糸組織を保つ、ピンを刺した際には布帛を保持する)ことが困難となる。よって、Zの値は30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましい。
上記のクリンプ率差XおよびY、耳部の緯糸のクリンプ率C’、並びに耳部の経糸のクリンプ率と緯糸のクリンプ率の和Zは、基布の各部分(袋部、非膨張部、耳部)において、適切な織組織を選択することで、制御することができる(詳細は後述する)。
本発明の袋織エアバッグ用基布に用いられる糸は、特に素材を限定するものではない。例えば、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン12などの脂肪族ポリアミド;アラミドなどの芳香族ポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;などから得られる合成繊維から構成されるものが一般的である。また、全芳香族ポリエステル繊維、所謂超高分子量ポリエチレン繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエーテルケトン繊維(好ましくは、生分解性ポリエーテルケトン繊維)などから構成される糸も使用可能である。経済的な観点からは、上記例示の各ポリアミド繊維(特に好ましくは、ナイロン66繊維、ナイロン6繊維、ナイロン46繊維)や、上記例示の各ポリエステル繊維の糸が推奨される。これらの合成繊維には、原糸製造工程や後加工工程での工程通過性の向上、および特性改善を目的として、公知の各種添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、平滑剤、帯電防止剤、増粘剤、難燃剤などが挙げられる。
上記袋織エアバッグ用基布を構成する繊維(単繊維)の強度は、特に限定されないが、例えば、5.5cN/dtex以上であることが好ましく、6cN/dtex以上であることがより好ましい。このような強度を有する繊維を使用することで、エアバッグ膨張の際の基布の破壊を、高いレベルで抑制し得る。
上記袋織エアバッグ用基布を構成する単繊維の繊度、およびトータル繊度(糸の繊度)は、エアバッグに必要な機械的特性を満足するものであれば特に限定されないが、単繊維繊度は1〜8dtexであることが好ましく、トータル繊度は200〜1000dtexであることが推奨される。
糸の沸水収縮率については特に制限はないが、例えば、後述する沸水収縮処理を施す場合を考慮すると、JIS L 1013の8.18.1Aの規定に準じて測定される熱水収縮率が、4%以上15%以下程度であることが好ましい。このような熱水収縮率を有する糸を用いた基布であれば、後述する沸水収縮処理による織密度向上効果が顕著となる。糸の上記熱水収縮率は、6%以上(さらに好ましくは8%以上)10%以下であることがより好ましい。
また、上記糸には、生産性や特性改善のための各種添加剤が含有されていてもよい。これらの添加剤は、原糸製造段階や後加工段階で添加することができる。
上記袋織エアバッグ用基布の製織の際に使用される織機は特に限定されず、例えば、ウォータージェットルーム、エアジェットルーム、レピアルーム、プロジェクタイルルームなどが使用できる。中でも、織生産性、経糸へのダメージや糸汚れの低減などを考慮すると、ウォータージェットルームやエアジェットルームが好ましい。袋部の形成にはジャカード装置やドビー装置が用いられる。特に複雑な組織とするには、ジャカード装置(電子式または機械式)が好ましく、生産性や組織変更の容易さの点で電子式ジャカード装置がより好ましい。
本発明の袋織エアバッグ用基布は、通気度の低減や目ズレ防止を目的として、コート用樹脂がコーティングされていることが好ましい。かかる目的を達成するためには、基布(特に袋織部)の両面にコーティングがなされることが一般的であるが、エアバッグとした場合に必要とされる内部保持性能が確保できるのであれば、基布の片面のみがコーティングされた態様であっても構わない。このようなコート用樹脂としては、エアバッグ用基布に通常使用されている種類の樹脂が採用できる。中でも、耐熱性、耐寒性、難燃性を有する樹脂が好ましい。例えば、クロロプレン、クロロスルフォン化ポリオレフィン、シリコーン、ポリウレタンなどの樹脂が好適である。これらの樹脂を基布表面にコーティングするに当たっては、該樹脂を直接基布表面に塗布し、硬化させる方法;該樹脂を溶剤に溶解または分散させて得られるコーティング液を基布表面に塗布し、該溶剤を乾燥させ、必要に応じて樹脂を硬化させる方法;シート状にした上記樹脂をラミネートする方法;などが採用可能である。なお、上記ラミネート法を採用する場合には、シート状樹脂と基布を、公知の接着剤を介してラミネートしても構わない。
上記の樹脂は単独で、または2種以上を混合して用いてもよいし、必要に応じて架橋剤などを併用してもよい。上記例示の樹脂の中でも、環境に与える影響を考慮すると、無溶剤系の樹脂が好ましく、無溶剤系のシリコーンが特に好適である。
基布のコーティングに用いるコート用樹脂量(乾燥後の質量、以下同じ)は、片面当たり150g/m以下とすることが好ましい。また、エアバッグの収納性の点からは100g/m以下とすることがより好ましく、80g/m以下とすることがさらに好ましい。コート用樹脂量が上記範囲を超える袋織エアバッグ用基布では、得られるエアバッグを車内の所定位置に収納するために必要となるスペースが大きくなる他、該エアバッグが車体重量の増大の一因ともなるため、好ましくない。他方、コート用樹脂適用の効果を十分に発揮させる観点からは、コート用樹脂量は、片面当たり5g/m以上とすることが好ましく、10g/m以上とすることがより好ましく、20g/m以上とすることがさらに好ましい。
また、本発明の袋織エアバッグ用基布では、必要とされる内圧保持性能が確保できるのであれば、上述の樹脂コーティングを施さないノンコート基布であってもよく、例えば上記コート用樹脂として例示した各種樹脂などを用いて、ノンコート基布にディッピング加工などの処理を施したものであってもよい。
なお、本発明の袋織エアバッグ用基布およびエアバッグが、上記の如く樹脂コーティングされていたり、樹脂ディッピング加工されている場合には、上記の各クリンプ率の測定は、これらの樹脂を溶剤などで除去した後に測定すればよい。樹脂の除去が困難な場合には、例えば、糸の断面を走査型電子顕微鏡などによって写真撮影し、該写真から算出することもできる。
なお、上述の製織により得られた基布には、上記コート用樹脂をコーティングする前に、沸水収縮処理および乾燥を施すことが好ましい。沸水収縮処理によって製織直後よりも基布の織密度を高めることが可能であり、さらに油やその他の汚れなど、コート用樹脂のコーティングの際に弊害となる汚染物質を洗浄することもできる。乾燥工程では、構成糸の有する収縮性能を十分に発揮させるため、基布に必要以上の張力をかけないことが好ましい。これにより、さらに高密度の基布とすることができる。また、基布の寸法安定性を考慮するのであれば、セッターなどの乾熱工程[熱セット(熱固定)工程]を通すことも好ましい。
本発明の袋織エアバッグ用基布では、袋部、非膨張部および耳部において、適切な織組織を選択することで、クリンプ率差XおよびY、耳部の緯糸のクリンプ率C’、並びに耳部の経糸のクリンプ率と緯糸のクリンプ率の和Zを夫々上記所定値に制御することとしている。以下に、袋織エアバッグ用基布の好適な織組織の例を、図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の袋織エアバッグ用基布の構成例を示した模式図である。図1では、形状などの因子を省くため、インフレーター取り付け口やエアバッグの複雑な形状は取り入れず、簡略化した図面としている。よって、本発明の袋織エアバッグ用基布およびエアバッグは、図1に示す形状に限定される訳ではない。aは袋部(多重織部)、bは袋部と非膨張部との境界、cは非膨張部(一重部)、dは耳部である。通常の織布では、図1のd
のように、経糸方向の両端に、c(非膨張部)とは異なる織組織を有する耳部が設けられる。
袋部aの織組織は、袋織を構成し得る組織であれば特に限定されないが、一般的には図2のa,b,cの織組織などが用いられる。
非膨張部c(および境界b)の織組織は、できるだけ袋部aと糸の消費量を同様にすることがクリンプ率差Xを上記所定値に制御し易い点から望ましく、具体的には、袋部を構成する各布部(上布部および下布部)が有する組織と同様の織組織を採用することが好ましい。例えば、袋部の上布部および下布部が平織組織の場合には、平織、2×2や3×3のバスケット織、袋織の綴じ組織、綾織、繻子織などを非膨張部の織組織とすることが推奨される。
耳部dの織組織も、非膨張部の織組織と同様の組織を採用することができる。ただし、目数の多いバスケット織(例えば、10×10以上)などは、糸の交点が少なすぎるため、耳部に要求される「織物を耳端で保持する」ことができなくなることがあり、好ましくない。バスケット織の場合の目数としては、7×7以下であることが望ましい。また、適度に交点を有する綾織、繻子織も好ましい。
本発明のエアバッグは、上記本発明の袋織エアバッグ用基布を、袋部を含めた形で所定形状に裁断して製造することができる。本発明のエアバッグは、優れた内圧保持性能を確保できるため、側面保護用エアバッグ装置に適用可能である。
また、本発明のエアバッグ装置においては、本発明のエアバッグを使用する以外は特に限定されず、従来公知の各構成部材(衝撃センサー、インフレーター、インフレーターガス導入用ホースなど)を用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。本実施例で用いた測定法は以下の通りである。
<クリンプ率測定方法およびクリンプ率差の算出方法>
後記各実施例および比較例では、図1の形状のエアバッグ用基布を作製する。この図1の破線アを袋部の経糸のクリンプ率C、破線イを非膨張部の経糸のクリンプ率C、破線ウを耳部の経糸のクリンプ率C、破線エを耳部の緯糸のクリンプ率C’の測定箇所とする。これらの箇所から夫々10本の経糸(破線エにおいては緯糸)を解反し、JIS L 1096 8.7.2に規定の方法で織縮み率を測定し、10本の平均値をクリンプ率とする。クリンプ率差XおよびYについては、夫々上記式(1)および(2)を用いて算出する。
<袋織エアバッグ用基布の品位>
袋織エアバッグ用基布の仕上がり時点での欠点(特にシワや経糸の吊など)の有無を目視で評価する。評価基準は、◎:大変良好、○:良好、△:普通、×:悪い、とする。
実施例1
図1に示す構成の袋部を複数備えた長尺の袋織エアバッグ用基布を作製した。経糸および緯糸に350dtex/108フィラメントのナイロン66マルチフィラメント糸を用い、エアジェットルームと電子ジャカード装置を用いて製織を行い、袋部の織組織が図2のaの組織(上布部、下布部が夫々平織)、袋部と非膨張部との境界の織組織が図3のaの組織、非膨張部の織組織が図3のbの組織、耳部の織組織が図4の組織の袋織エアバッグ用基布を得た。その後、沸水収縮処理を施し、引き続き乾燥、熱セットを行った。最終的な袋織エアバッグ用基布の構造は、袋部の密度が経糸:60本/2.54cm、緯糸:60本/2.54cmである。この袋織エアバッグ用基布について、上記の各評価を行った結果を表1に示す。
実施例2
耳部の織組織を図5の組織に変更した他は、実施例1と同様にして袋織エアバッグ用基布を得た。この袋織エアバッグ用基布について、上記の各評価を行った結果を表1に示す。
実施例3
耳部の織組織を図6の組織に変更した他は、実施例1と同様にして袋織エアバッグ用基布を得た。この袋織エアバッグ用基布について、上記の各評価を行った結果を表1に示す。
比較例1
耳部の織組織を図7の組織に変更した他は、実施例1と同様にして袋織エアバッグ用基布を得た。この袋織エアバッグ用基布について、上記の各評価を行った結果を表1に示す。
比較例2
耳部の織組織を図8の組織に変更した他は、実施例1と同様にして袋織エアバッグ用基布を得た。この袋織エアバッグ用基布について、上記の各評価を行った結果を表1に示す。
Figure 2005179806
表1から明らかなように、実施例1〜3の袋織エアバッグ用基布では、クリンプ率差XおよびY、並びに耳部の緯糸のクリンプ率C’が好ましい値であるため、基布の品位が優れていた。特に実施例2の袋織エアバッグ用基布は、クリンプ率差Y(すなわち、袋部と耳部のクリンプ率の差)が非常に小さいことから、基布の厚み斑も非常に小さく、また、耳部の緯糸のクリンプ率C’が比較的大きいことから、後加工での熱固定の際のピンテンターでのピンの刺さりが良好であったため、非常に品位の優れた基布であった。
比較例1の袋織エアバッグ用基布では、耳部の緯糸のクリンプ率C’および耳部の経糸のクリンプ率と緯糸のクリンプ率の和Zが小さく、後加工での熱固定の際に、ピンテンターでピンの外れが生じたため、基布の品位が悪いものとなった。また、比較例2の袋織エアバッグ用基布では、クリンプ率差Yも大きく、製織段階からシワが発生しており、さらに耳部の緯糸のクリンプ率C’が小さく、後加工での熱固定の際に、ピンテンターでピンの外れが生じたため、基布に新たな加工シワが発生して、品位が非常に悪くなっていた。
上記実施例1〜3で作製した袋織エアバッグ用基布を樹脂コーティングし、裁断してエアバッグとし、これをエアバッグ装置に組み込んだ。なお、樹脂コーティング後の基布は、シワや厚み斑は発生しなかった。このエアバッグ装置によりエアバッグの展開試験を行った。初期内圧を100kPa(ゲージ圧、以下同じ)としたところ、展開から7秒後であっても25kPaの内圧を保持できており、良好な内圧保持性能を有していた。
これに対し、比較例1および2の袋織エアバッグ用基布を樹脂コーティングしたところ、シワや厚み斑のために、コートされない部分が生じた。この基布を裁断してエアバッグとし、エアバッグ装置に組み込んで展開試験を行った。初期内圧100kPaとしたところ、、展開から3秒後でも25kPaの内圧を保持できなかった。
実施例で作製した袋織エアバッグ用基布の構成を示す模式図である。 本発明の袋織エアバッグ用基布の袋部に好適な織組織の一例を示す組織図である。 実施例で作製した袋織エアバッグ用基布で採用した袋部と非膨張部の境界(a)および非膨張部(b)の織組織を示す図である。 実施例1の袋織エアバッグ用基布の耳部の織組織を示す図である。 実施例2の袋織エアバッグ用基布の耳部の織組織を示す図である。 実施例3の袋織エアバッグ用基布の耳部の織組織を示す図である。 比較例1の袋織エアバッグ用基布の耳部の織組織を示す図である。 比較例2の袋織エアバッグ用基布の耳部の織組織を示す図である。

Claims (4)

  1. エアバッグ作動時に膨張し、上布部と下布部の2つの布部から構成される袋部と、該エアバッグ作動時に膨張しない非膨張部とを有するエアバッグを構成するための袋織エアバッグ用基布であって、
    上記袋織エアバッグ用基布の袋部、非膨張部、および耳部から、夫々10本の経糸を取り出し、該経糸についてクリンプ率を測定したとき、下記式(1)で求められるクリンプ率差X、および下記式(2)で求められるクリンプ率差Yが、いずれも40%以下であり、且つ
    上記耳部から10本の緯糸を取り出して測定されるクリンプ率C’が3%以上であることを特徴とする袋織エアバッグ用基布。
    X(%) = 100×|(C−C)/C| (1)
    Y(%) = 100×|(C−C)/C| (2)
    ここで、C、C、Cは、夫々、袋部、非膨張部、耳部の経糸のクリンプ率(%)を表す。
  2. 耳部において、上記経糸のクリンプ率Cと上記緯糸のクリンプ率C’の和が、15%以上である請求項1に記載の袋織エアバッグ用基布。
  3. 請求項1または2に記載の袋織エアバッグ用基布から構成されるものであることを特徴とするエアバッグ。
  4. 請求項3に記載のエアバッグを用いたものであることを特徴とするエアバッグ装置。
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