JP2002321959A - セメントコンクリート、急結性セメントコンクリート、及び調製方法 - Google Patents
セメントコンクリート、急結性セメントコンクリート、及び調製方法Info
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Abstract
ンプダウンしたセメント組成物を次回の吹付に使用でき
る、セメントコンクリートの提供。 【解決手段】 スランプダウンしたセメント組成物と、
消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤を含む凝結調整
剤とを含有するセメントコンクリート。凝結調整剤とし
ては水を含有した凝結調整剤スラリーが好ましい。セメ
ントコンクリートに急結剤を添加して急結性セメントコ
ンクリートとしてもよい。
Description
導水路等のトンネル掘削工事において露出した地山面や
地山が露出した法面において、崩落を防止するための吹
付材料に関する。尚、本発明でいうセメントコンクリー
トとは、ペースト、モルタル、及びコンクリートを総称
するものをいう。
崩落を防止するために、エアー圧送又はポンプ圧送され
たセメントコンクリートと、エアー圧送された急結剤と
を、Y字管等で混合し、急結性セメントコンクリートと
して吹付ける吹付工法が行われている。
ンクリートを吹付ける工法が行われている。その時のコ
ンクリート吹付量は余堀り(トンネル掘削時に設計掘削
量より広めに掘ってしまう事)等を考慮し、作業員が決
定する。
の見込み違い等により、急結性コンクリートが余る場合
が多く、余った急結性コンクリートは殆どの場合、廃棄
されていた。
費が高くなるので経済的に好ましくなく、又、環境上廃
棄物が増大するという課題があった。
時間であれば、流動化剤等の使用により、セメントコン
クリートのスランプを維持でき、ポンプ圧送が可能とな
る。しかしながら、長時間、例えば2〜8時間程度練り
置いたセメントコンクリートのスランプを維持すること
は困難であるという課題があった。
した結果、スランプダウンしたセメントコンクリートに
特定の凝結調整剤を添加すると、数時間スランプを維持
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
った残りセメントコンクリートに特定の凝結調整剤を添
加してコンクリートミキサー車内に残りセメントコンク
リートを保存し、次回吹付作業時に残りセメントコンク
リートを使用して急結剤を添加すると、吹付後の凝結性
状が良好になる工法である。
プダウンしたセメント組成物と、消石灰類、有機酸類、
石膏、及び減水剤を含む凝結調整剤とを含有してなるセ
メントコンクリートであり、さらに、凝結調整剤が水を
含有してなる凝結調整剤スラリーである該セメントコン
クリートであり、該セメントコンクリートと急結剤を含
有してなる急結性セメントコンクリートである。そし
て、スランプダウンしたセメント組成物と凝結調整剤を
含有してなるセメントコンクリートを調製してなるセメ
ントコンクリートの調製方法である。さらに、スランプ
ダウンしたセメント組成物と凝結調整剤を含有してなる
セメントコンクリートと急結剤を混合して急結性セメン
トコンクリートを調製してなる急結性セメントコンクリ
ートの調製方法である。
する。
組成物はセメントと水を含有する組成物であり、出荷し
たが手つかずのため全量が生コン工場や施工現場に設置
したバッチャープラントに返却される戻りコンクリート
や、出荷した分の一部を荷卸ししたあと残りを施工現場
より生コン工場やバッチャープラントに返却される残り
コンクリートが挙げられる。又、貯蔵を目的として調製
されたセメントコンクリートも挙げられる。尚、本発明
に係るスランプダウンしたセメント組成物はコンクリー
トの他にペーストやモルタルも含むものである。
調製直後のスランプよりスランプダウンしたセメント組
成物をいう。好ましくは、調製直後のスランプに対して
0.5〜2cm以上スランプダウンしたセメント組成物
をいう。スランプダウンしたセメント組成物としては、
フロー値が15cm以上であれば、本発明の凝結調整剤
が好ましく使用できる。15cm未満だと本発明の凝結
調整剤を使用しても凝結遅延効果が良くならないおそれ
がある。
ている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各種ポルト
ランドセメント、並びにこれらのポルトランドセメント
にフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合セ
メントが挙げられる。セメントとしては、低リバウンド
率、粉塵量の低減、圧送性、強度発現性、及び施工容易
性等、吹付施工に要求される性能に適したセメントを選
択できる。これらの中では、安価で一般的に使用できる
点で、普通ポルトランドセメント及び/又は早強ポルト
ランドセメントが好ましい。
れも使用できる。細骨材としては、天然砂、珪砂、及び
石灰砂等が挙げられる。モルタルを用いた場合、細骨材
の最大粒径は2.5mm以下が好ましい。2.5mmを
越えると圧送性が低下し、吹付時の跳ね返りが多くなる
おそれがある。粗骨材を使用する場合、粗骨材として
は、川砂利、山砂利、及び石灰砂利等が挙げられる。粗
骨材の最大粒径は5〜15mmが好ましい。15mmを
越えると吹付時の跳ね返りが多くなるおそれがある。
していないセメントコンクリートと混合する材料であ
り、消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤を含有する
ものである。
ていないセメントコンクリートが長時間凝結硬化しない
という効果を有する。
又、予定より早く急結剤を混合しても、急結剤と併存す
ることによって急結性セメントコンクリートの急結硬化
を促進するという効果を有するものである。
イトからアセチレンを発生させる際副生するカーバイド
滓等が挙げられる。これらの中では、急結剤と混合した
後の強度発現性が最もよく、しかも、副生品のため安価
で経済的である点から、カーバイド滓が好ましい。
ではないが、100μm以下が好ましく、60μm以下
がより好ましい。
酸、グルコン酸、酒石酸、及びリンゴ酸等の各種水溶性
カルボン酸やこれらの塩の一種又は二種以上の使用が可
能である。塩としては、ナトリウム塩やカリウム塩が好
ましい。これらの中では、使用量と正比例して凝結時間
が長くなり、コントロールがしやすく、凝結調整剤をス
ラリー化した場合にカルシウム成分と化学反応を起こし
にくく、スラリーが発熱しにくい点で、有機酸塩が好ま
しく、クエン酸ナトリウムがより好ましい。
部に対して、1〜400質量部が好ましく、4〜200
質量部がより好ましく、6〜50質量部が最も好まし
い。1質量部未満だと凝結遅延効果が小さいおそれがあ
り、400質量部を越えると凝結硬化しにくくなるおそ
れがある。
使用できるが、強度発現性の点で、II型無水石膏及び
/又は天然無水石膏が好ましい。
/g以上が好ましく、4000〜7000cm2/gが
より好ましい。3000cm2/g未満だと初期強度発
現性が低下するおそれがある。
対して、10〜500質量部が好ましく、20〜200
質量部がより好ましい。10質量部未満だと強度発現性
が小さいおそれがあり、500質量部を越えると初期凝
結しにくいおそれがある。
動性を持続させるものであり、液体や粉体いずれも使用
できる。
その誘導体、及び高性能減水剤等が挙げられ、これらの
一種又は二種以上が使用できる。これらの中では、凝結
遅延効果、流動性、及び圧送性が大きい点で、高性能減
水剤が好ましい。
コール等のポリオール誘導体、芳香族スルホン酸系高性
能減水剤、ポリカルボン酸系高性能減水剤、メラミン系
高性能減水剤、及びこれらの混合物等が挙げられる。こ
れらの中では、凝結遅延効果、流動性、及び圧送性が大
きい点で、芳香族スルホン酸系高性能減水剤が好まし
い。
スルホン酸系としては、芳香族スルホン酸及び/又は芳
香族スルホン酸ホルマリン縮合物が挙げられる。
ルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ビスフェノ
ールAスルホン酸、フェノールスルホン酸、トリスフェ
ノールスルホン酸、4−フェノキシベンゼン−4’−ス
ルホン酸、メチルジフェニルエーテルスルホン酸、及び
アントラセンスルホン酸等が挙げられる。又、芳香族環
がアルキル基を有してもよい。芳香族スルホン酸ホルマ
リン縮合物としては、これらの芳香族スルホン酸のホル
マリン縮合物等が挙げられる。これらの中では、凝結遅
延効果、流動性、及び圧送性が大きい点で、芳香族スル
ホン酸ホルマリン縮合物が好ましく、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物、及びビスフェノールAスルホン酸ホ
ルマリン縮合物からなる群のうちの1種以上がより好ま
しく、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(以
下β−NSという)が最も好ましい。
に対して、1〜10質量部が好ましく、3〜7質量部が
より好ましい。1質量部未満だと凝結遅延効果、流動
性、及び圧送性が小さいおそれがあり、10質量部を越
えるとセメントコンクリートが分離するおそれがある。
リー化することが好ましい。スラリー化することによ
り、コンクリートミキサー車へ後添加しやすく、セメン
トコンクリートのスランプ保持性が良好になるという効
果を有する。
する水の使用量は、凝結調整剤100質量部に対して、
30〜300質量部が好ましく、40〜200質量部が
より好ましい。30質量部未満だとセメントコンクリー
トの粘性が大きく、凝結調整剤と水が混合しにくく、作
業性が悪いおそれがあり、300質量部を越えると強度
発現性が小さくなるおそれがある。但し、凝結調整剤ス
ラリー中の水の使用量が多いと、セメントコンクリート
の水セメント比を小さくしなければならず、セメントコ
ンクリートの混合性が低下するおそれがある。そのた
め、凝結調整剤スラリー中の水の使用量は多くない方が
好ましい。
量部に対して、固形分換算で0.5〜15質量部が好ま
しく、1〜10質量部がより好ましい。0.5質量部未
満だと凝結遅延効果が悪くなるおそれがあり、15質量
部を越えると急結剤を添加しても凝結硬化しにくく、強
度発現性が低下するおそれがある。
ト組成物を調製後放置してスランプダウンしたものに凝
結調整剤を混合してセメントコンクリートとするもので
ある。そして、凝結調整剤を混合したセメントコンクリ
ートは急結剤と混合して急結性セメントコンクリートに
なり、吹付施工を行うものである。
クリートに混入できるものであれば特に制限はなく、急
結剤としては、アルミン酸ナトリウムやケイ酸ナトリウ
ム等の無機塩系や、カルシウムアルミネート類等のセメ
ント鉱物系等が挙げられる。これらの中では、セメント
コンクリートの凝結硬化が早い等の凝結性状が優れ、強
度発現性が良好な点で、セメント鉱物系急結剤の使用が
好ましく、カルシウムアルミネート類がより好ましい。
類とは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料等
とを混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の
熱処理をして得られる、CaOとAl2O3とを主たる成
分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaO及
び/又はAl2O3の一部が、アルカリ金属酸化物、アル
カリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化
鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロ
ゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属
硫酸塩等と置換した物質、あるいは、CaOとAl2O3
とを主成分とするものに、これらが少量固溶した物質で
ある。鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであっ
てもよい。
活性に優れる点で、C12A7(CはCaOの略、AはA
l2O3の略)が好ましく、非晶質のC12A7がより好ま
しい。
ーン値で3000cm2/g以上が好ましく、5000
cm2/g以上がより好ましい。3000cm2/g未満
だと初期強度発現性が低下するおそれがある。
に対し、3〜25質量部が好ましく、5〜15質量部が
より好ましい。3質量部未満だと凝結性状や初期強度発
現性が小さいおそれがあり、25質量部を越えると、粉
塵や跳ね返りが増加し、長期強度発現性が小さくなり、
Y字管が閉塞しやすくなるおそれがある。
0〜75%が好ましく、35〜70%がより好ましく、
35〜65%が最も好ましい。30%未満だとセメント
コンクリートの粘性が大きく吹付作業性が低下し、75
%を越えると強度発現性や凝結性に悪影響を与えるおそ
れがある。尚、ここでいう水セメント比には凝結調整剤
スラリー中の水を含むものである。
吹付設備等が使用できる。吹付設備は吹付が十分に行わ
れれば、特に限定するものではなく、例えば、セメント
コンクリートの圧送にはアリバー社製「アリバー28
5」等が使用でき、その他にもピストン式のコンクリー
トポンプ等も使用できる。急結剤の圧送には急結剤圧送
装置「ナトムクリート」等が使用できる。
試験温度は20℃とした。
3のモルタルを調製後、表1に示す時間(練り置き時
間)練り置いた。その後このモルタルに、消石灰類10
0質量部、有機酸類25質量部、石膏100質量部、及
び減水剤5質量部からなる凝結調整剤100質量部と水
100質量部からなる凝結調整剤スラリーを、セメント
100質量部に対して固形分換算で3質量部添加した
後、さらに表1に示す時間放置した。凝結調整剤スラリ
ーを添加しないモルタル(練り置き時間経過後のモルタ
ル)と凝結調整剤スラリーを添加したモルタルにつき、
フロー値を測定した。結果を表1に示す。
3.16 細骨材:新潟県姫川産天然砂、骨材の最大粒径2.5m
m以下、比重2.62 消石灰類:カーバイト滓、粒子径60μm以下 有機酸類:市販品、クエン酸ナトリウム 石膏:市販品、天然無水石膏、ブレーン値4000cm
2/g 減水剤:β−NS、粉状、市販品
S)=1/3のモルタルを調製してから所定時間(練り
置き時間)経過後の急結剤を添加しないモルタルと、凝
結調整剤スラリーを添加してから所定時間経過後の急結
剤を添加しないモルタルにつき、フロー値を測定した。
測定方法はJIS A 1101に準じた。
3のモルタルを調製後、表2に示す時間(練り置き時
間)練り置いた。その後このモルタルに、消石灰類10
0質量部、有機酸類25質量部、石膏100質量部、及
び減水剤5質量部からなる凝結調整剤100質量部と水
100質量部からなる凝結調整剤スラリーを、セメント
100質量部に対して固形分換算で3質量部添加した
後、さらに4時間放置した。そして、急結剤を、セメン
ト100質量部に対して7質量部添加して急結性モルタ
ルを調製した。急結性モルタルにつき、プロクター貫入
抵抗値を測定した。結果を表2に示す。
ウムアルミネート類としては、非晶質、C12A7、ブレ
ーン値6050cm2/gのカルシウムアルミネート類
を使用)
会基準「吹付けコンクリート用急結剤品質規格(JSC
ED−102)」に準じて測定した。
3のモルタルを調製後、表3に示す時間(練り置き時
間)練り置き、凝結調整剤スラリーを添加後さらに4時
間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつき、圧
縮強度を測定したこと以外は実験例2と同様に行った。
結果を表3に示す。
1に準じて、20℃、所定の材齢で測定した。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに凝結調整剤スラリーを、セメント100質量部
に対して固形分換算で表4に示す質量部添加した後、さ
らに表4に示す時間放置して凝結調整剤スラリーを添加
したモルタルを調製し、凝結調整剤スラリーを添加しな
いモルタル(練り置き時間経過後のモルタル)と凝結調
整剤スラリーを添加したモルタルにつき、フロー値を測
定したこと以外は、実験例1と同様に行った。結果を表
4に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、凝結調整剤スラリーを、セメント100質量
部に対して固形分換算で表5に示す質量部添加後さらに
4時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつ
き、プロクター貫入抵抗値を測定したこと以外は実験例
2と同様に行った。結果を表5に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、凝結調整剤スラリーを、セメント100質量
部に対して固形分換算で表6に示す質量部添加後さらに
4時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつ
き、圧縮強度を測定したこと以外は実験例2と同様に行
った。結果を表6に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、消石灰類100質量部、表7に示す質量部の
有機酸類、石膏100質量部、及び減水剤5質量部から
なる凝結調整剤100質量部と水100質量部からなる
凝結調整剤スラリーを添加した後、さらに4時間放置
し、急結剤を添加した急結性モルタルにつき、プロクタ
ー貫入抵抗値を測定したこと以外は実験例2と同様に行
った。結果を表7に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、消石灰類100質量部、有機酸類25質量
部、表8に示す質量部の石膏100質量部、及び減水剤
5質量部からなる凝結調整剤100質量部と水100質
量部からなる凝結調整剤スラリーを添加した後、さらに
4時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつ
き、プロクター貫入抵抗値を測定したこと以外は実験例
2と同様に行った。結果を表8に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、消石灰類100質量部、有機酸類25質量
部、表9に示す質量部の石膏100質量部、及び減水剤
5質量部からなる凝結調整剤100質量部と水100質
量部からなる凝結調整剤スラリーを添加した後、さらに
4時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつ
き、圧縮強度を測定したこと以外は実験例2と同様に行
った。結果を表9に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、消石灰類100質量部、有機酸類25質量
部、石膏100質量部、及び表10に示す質量部の減水
剤からなる凝結調整剤100質量部と水100質量部か
らなる凝結調整剤スラリーを添加した後、さらに表10
に示す時間放置して凝結調整剤スラリーを添加したモル
タルを調製し、凝結調整剤スラリーを添加しないモルタ
ル(練り置き時間経過後のモルタル)と凝結調整剤スラ
リーを添加したモルタルにつき、フロー値を測定したこ
と以外は、実験例1と同様に行った。結果を表10に示
す。
骨材1013kg/m 3、及び水216kg/m3 と
し、プレーンスランプ10cmのコンクリートを調製
し、1時間練り置いた。その後このコンクリートに、消
石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏100
質量部、及び表11に示す質量部の減水剤からなる凝結
調整剤100質量部と水100質量部からなる凝結調整
剤スラリーを、セメント100質量部に対して固形分換
算で3質量部添加後、4時間放置した。凝結調整剤スラ
リーを添加したコンクリートにつき、分離性を測定し
た。結果を表11に示す。
粒径15mm
定した。2000mlのメスシリンダーにコンクリート
2000mlを投入し、10分間静置した。その後、メ
スシリンダー1000mlのラインより上のコンクリー
トを採取し、目開き5mmの篩でふるい、篩上に残った
ものの質量を測定した。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、凝結調整剤スラリーを、セメント100質量
部に対して固形分換算で3質量部添加後さらに4時間放
置し、急結剤をセメント100質量部に対して固形分換
算で表12に示す質量部添加した急結性モルタルにつ
き、プロクター貫入抵抗値を測定したこと以外は実験例
2と同様に行った。結果を表12に示す。
3のモルタルを調製後、1時間練り置き、その後このモ
ルタルに、凝結調整剤スラリーを、セメント100質量
部に対して固形分換算で3質量部添加後さらに4時間放
置し、急結剤をセメント100質量部に対して固形分換
算で表13に示す質量部添加した急結性モルタルにつ
き、圧縮強度を測定したこと以外は実験例2と同様に行
った。結果を表13に示す。
骨材1013kg/m 3、及び水216kg/m3とし、
プレーンスランプ10cmのコンクリートを調製し、1
時間練り置いた。その後このコンクリートに、消石灰類
100質量部、有機酸類25質量部、石膏100質量
部、及び減水剤3質量部からなる凝結調整剤100質量
部と水100質量部からなる凝結調整剤スラリーを、セ
メント100質量部に対して固形分換算で3質量部添加
後、4時間放置した。そして、急結剤を、セメント10
0質量部に対して表14に示す質量部添加して急結性コ
ンクリートを調製した。急結性コンクリートにつき、粉
塵量と跳ね返り率を測定した。結果を表14に示す。
10分間、鉄板でアーチ状に制作した高さ3.5m、幅
2.5m、長さ20mの模擬トンネルに、吹付ノズル先
端から吹付けた。その後、吹付ノズル先端から3m手前
の定位置で粉塵量を測定し、得られた測定値の平均値で
示した。 跳ね返り率:幅5.5m×高さ5.5mの馬蹄径のトン
ネルに急結性コンクリートを吹付け、(跳ね返り落下し
た急結性コンクリートの量)/(吹付に使用した急結性
コンクリート全体の量)×100(%)で示した。
初期・長期の強度発現性や圧送性に優れ、跳ね返りが少
なくなるので、残りコンクリートや戻りコンクリート等
スランプダウンしたセメント組成物を次回の吹付に使用
でき、資源を有効に使用できる。又、廃棄物も削減され
る為、極めて経済的である。
Claims (5)
- 【請求項1】 スランプダウンしたセメント組成物と、
消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤を含む凝結調整
剤とを含有してなるセメントコンクリート。 - 【請求項2】 さらに、凝結調整剤が水を含有してなる
凝結調整剤スラリーである請求項1記載のセメントコン
クリート。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のセメントコンクリ
ートと急結剤を含有してなる急結性セメントコンクリー
ト。 - 【請求項4】 スランプダウンしたセメント組成物と凝
結調整剤を含有してなるセメントコンクリートを調製し
てなるセメントコンクリートの調製方法。 - 【請求項5】 スランプダウンしたセメント組成物と凝
結調整剤を含有してなるセメントコンクリートと急結剤
を混合して急結性セメントコンクリートを調製してなる
急結性セメントコンクリートの調製方法。
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JP2001127083A JP4689072B2 (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | セメントコンクリート、急結性セメントコンクリート、及び調製方法 |
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JP2001127083A JP4689072B2 (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | セメントコンクリート、急結性セメントコンクリート、及び調製方法 |
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---|---|---|---|
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- 2001-04-25 JP JP2001127083A patent/JP4689072B2/ja not_active Expired - Lifetime
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