JP2002321506A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2002321506A JP2001129770A JP2001129770A JP2002321506A JP 2002321506 A JP2002321506 A JP 2002321506A JP 2001129770 A JP2001129770 A JP 2001129770A JP 2001129770 A JP2001129770 A JP 2001129770A JP 2002321506 A JP2002321506 A JP 2002321506A
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/26Folded plies
    • B60C9/263Folded plies further characterised by an endless zigzag configuration in at least one belt ply, i.e. no cut edge being present

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト耐久性を向上させて、タイヤの優れた
安全性を実現する。 【解決手段】 ラジアルカーカスとベルトとを具え、低
角度主交錯ベルト層(2)を最内側に配設し、低角度主
交錯ベルト層(2)を、コード(2a)を二本以上束ね
てゴム被覆したストリップ(2b)をタイヤ赤道面
(E)に対して傾斜させるとともに、ストリップ(2
b)をベルト層端部でくの字に折曲げて複数層巻回して
形成し、タイヤ周長に比して、コード(2a)の一ピッ
チ当たりのタイヤ周方向長さを大きくし、低角度主交錯
ベルト層(2)の幅を、トレッド幅(TW)の0.25
〜0.50%とし、低角度主交錯ベルト層(2)の、ベ
ルト層中央部でのタイヤ赤道面(E)に対するコード延
在角度(α)を、3〜15°とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気入りラジア
ルタイヤに関するものであり、なかでも、重荷重用空気
入りラジアルタイヤのベルト耐久性を向上させることに
より、タイヤの優れた安全性を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】重荷重用空気入りラジアルタイヤに用い
るベルトは、タイヤ赤道面に対して高角度で延在するコ
ードからなる、タイヤ幅方向に広い高角度幅広ベルト層
と、タイヤ赤道面に対して低角度で延在するコードから
なる、タイヤ幅方向に狭い低角度幅狭ベルト層とにより
主交錯ベルト群を形成する、組合わせ構造のものが提案
されている。
【0003】この主交錯ベルト群の構成要素である、低
角度幅狭ベルト層は、そのコード延在方向に起因して、
タイヤの負荷転動時に発生する周方向張力を効果的に負
担することで、タイヤの径成長の抑制に寄与するもので
あるとともに、その幅長に起因して、タイヤの負荷転動
時に、ベルト層端部での、低角度幅狭ベルト層自身の変
形量の抑制に寄与するものである。
【0004】一方、上記高角度幅広ベルト層は、そのコ
ード延在方向とその幅長とに起因して、優れたベルトの
面内剛性の確保に寄与するものである。
【0005】しかるに、このような低角度幅狭ベルト層
と高角度幅広ベルト層とからなる組合せ構造の主交錯ベ
ルト群を具えるベルトにあっては、タイヤの負荷転動時
に、それらベルト層の幅長の差およびベルト層と被覆ゴ
ムとの剛性差に起因して、ベルト層端部間で剪断歪みが
発生することが知られており、とくに両ベルト層のそれ
ぞれの、タイヤ赤道面に対するコード延在角度が低いほ
ど、またベルト層幅が広いほど、上記剪断歪みは大きい
ことが知られている。
【0006】そして、このような剪断歪みが発生した場
合には、これらのベルト層端部間で亀裂が生じ、ひいて
はベルト層間にいわゆるカットセパレーションを招来す
るおそれがあるのみならず、ときにはベルト故障に至っ
て車両の継続走行ができなくなることもある。
【0007】このような現状を打開するための一案とし
て、上記組合せ構造の、主交錯ベルト群のうち、低角度
幅狭ベルト層を、より幅狭なものとするか、もしくはそ
のコード延在角度をより高く設定変更して、上記剪断歪
みの発生を抑制し、これによってベルト故障を有利に回
避する態様が考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、低角度
幅狭ベルト層のさらなる幅狭化や低角度幅狭ベルトのコ
ード延在角度の高度化は、タイヤ負荷荷重転動時に発生
する周方向張力の効果的な負担を不可能とすることか
ら、タイヤの負荷転動時のタイヤ径成長を促すおそれが
ある。
【0009】そこで、低角度幅狭ベルト層の、ベルト層
幅やコード延在方向に改良を加えるのではなく、たとえ
ば、従来の低角度幅狭ベルト層を基調として、コードの
配設態様を変更することにより、高角度幅広ベルト層と
低角度幅狭ベルト層とからなる、従来の主交錯ベルト群
に相当する、新規な低角度主交錯ベルト層を形成して、
上記剪断歪みを低減するとともに、タイヤの負荷転動時
のタイヤ径成長をも効果的に抑制することのできる、空
気入りラジアルタイヤの開発が要請されていた。
【0010】この発明は、上記要請に鑑みてなされたも
のであり、それの目的とするところは、従来の低角度幅
狭ベルト層を基調として、そのコードの配設態様を新規
に提案することにより、ベルト層端部間に生じる剪断歪
みを低減させ、しかもタイヤ負荷転動時のタイヤ径成長
の抑制をも有利に実現することのできる、空気入りラジ
アルタイヤを提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の空気入りラジ
アルタイヤは、一枚以上のカーカスプライからなるラジ
アルカーカスと、ラジアルカーカスのクラウン部の外周
側に位置するベルトとを具え、ベルトを三枚以上のベル
ト層から構成するとともに、タイヤ赤道面に対して低角
度で延在させたコードを複数段交錯させて幅狭とした低
角度主交錯ベルト層を、最内側に配設したものであっ
て、低角度主交錯ベルト層を、コードを二本以上束ねて
ゴム被覆したストリップをタイヤ赤道面に対して傾斜さ
せるとともに、ストリップをベルト層端部でくの字に折
曲げて複数層巻回して形成し、タイヤ周長に比して、コ
ードの一ピッチ当たりのタイヤ周方向長さを大きくし、
低角度主交錯ベルト層の幅を、トレッド幅の0.25〜
0.50%とするとともに、低角度主交錯ベルト層の、
ベルト層中央部でのタイヤ赤道面に対するコード延在角
度を、3〜15°としてなるものである。ここでトレッ
ド幅とは、いわゆるトレッド踏面幅をいうものである。
【0012】この空気入りラジアルタイヤでは、低角度
主交錯ベルト層を、コードをゴム被覆したストリップを
複数層巻回して形成していることから、タイヤ半径方向
内側に位置するストリップとタイヤ径方向外側に位置す
るストリップとのそれぞれに配設されたコードが互いに
交錯し、これがため、この低角度主交錯ベルト層自体
が、従来の高角度幅広ベルト層と低角度幅狭ベルト層と
からなる主交錯ベルト群に相当するものとなる。
【0013】またこの空気入りラジアルタイヤでは、低
角度主交錯ベルト層を、コードをゴム被覆したストリッ
プをベルト層端部でくの字に折曲げて形成することによ
り、ベルト層端部でコード切断端の露出をなくすことが
でき、これにより、従来主交錯ベルト群のコード切断端
で発生していたコードの被覆ゴムからの剥離による初期
亀裂が起こり難く、ひいてはベルト耐久性を飛躍的に向
上させることができ、しかも、従来のコード切断端に相
当する部分でコードの張力が失われることが極めて少な
く、これがため、ベルト張力を有効に発揮することで、
タイヤの径成長を抑制することができる。
【0014】しかしながら、この発明にかかる低角度主
交錯ベルト層は、ストリップをベルト層端部でくの字に
折曲げた構造のベルト層であるため、ベルト層端部では
コードが湾曲しており、これがため、当該部分では他の部
分に比して、タイヤ負荷転動時にコードと被覆ゴムとの
間で生じる剪断歪みに基づく亀裂が発生し易く、しか
も、このコード湾曲部分で一旦亀裂が発生すると、コー
ド延在方向に沿って亀裂が成長し、その後ベルト層の中
央部まで亀裂が進展する懸念がある。
【0015】この懸念を払拭するには、上記亀裂の発生
および進展を少しでも遅れさせるべく、コードの延在方
向を、タイヤ赤道面に対して、低角度幅狭ベルト層端部
では0°に、また低角度主交錯ベルト層中央部では6°
以下にするのが好ましい。なお、低角度主交錯ベルト層
端部において、コードの延在方向を、タイヤ赤道面に対
して0°とした場合には、コードの延在方向に起因して
タイヤ転動時に発生する周方向張力をコードにさらに負
担させることができ、タイヤの径成長の抑制に関する優
れた効果をもたらすこともできる。
【0016】そしてこの発明では、コードを複数本束ね
ることで、とくにコード湾曲部分において発生し易い亀
裂をその束ねたコード間内に停留させて、亀裂の進展を
大幅に遅延させることができることから、ベルト耐久性
をさらに向上させることにより、タイヤの優れた安全性
を実現することができる。
【0017】そしてまたこの発明では、タイヤ周長に比
して、コードの一ピッチ当たりのタイヤ周方向長さを大
きくすることにより、コードの、低角度主交錯ベルト層
端部におけるコード湾曲を小さくして、コード間歪を低
減することができる。
【0018】加えてこの発明では、低角度主交錯ベルト
層の幅を、トレッド幅の0.25〜0.50%とするこ
とで、タイヤ負荷転動時の、ベルト層端部での、低角度
主交錯ベルト層自身の変形量を抑制することができ、ま
た低角度主交錯ベルト層の、ベルト層中央部でのタイヤ
赤道面に対するコード延在角度を、3〜15°、より好
ましくは3〜10°とすることで、タイヤの負荷転動時
に発生する周方向張力を効果的に負担することができ、
これによりタイヤの径成長を抑制することができる。
【0019】かかる空気入りラジアルタイヤにおいてよ
り好ましくは、低角度主交錯ベルト層を構成するストリ
ップに配設した各コード間距離を、タイヤ幅方向に隣合
うストリップの最外側コード同士の距離よりも小さくす
る。これによれば、コ−ドの打ち込み間隔を制御するこ
とで、安定した束コードからなる低角度主交錯ベルト層
を得ることができ、ひいてはコード湾曲部でのコードと
被膜ゴムとの間の剪断歪により生じた亀裂の停留作用を
安定して実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面に示すところに基づいて説明する。図1は、この発
明の実施の形態を示すタイヤトレッド部の幅方向部分断
面図であり、図中1はラジアルカーカス、2は低角度主
交錯ベルト層、3,4は他のベルト層、5は各ベルト層
2〜4からなるベルト、そして6,7はベルト補強層を
それぞれ示すものである。
【0021】ここでは、一枚以上、図では一枚のカーカ
スプライからなるラジアルカーカス1を配設し、ラジア
ルカーカス1のクラウン部の外周側に、ベルト5を配設
し、ベルト5を、三枚以上、図では3枚のベルト層2〜
4から構成し、コードをタイヤ赤道面に対して低角度で
延在させるとともに複数段交錯させて幅狭とした、低角
度主交錯ベルト層2を、ベルト5のタイヤ半径方向最内
側に配設し、ベルト5のさらに外周側にベルト補強層
6,7を配設する。なお、図示していないが、ビード部
およびサイドウォール部については一般的な重荷重用空
気入りラジアルタイヤと同様の構造を採用するものとす
る。
【0022】図2は、図1で示した低角度主交錯ベルト
層2の展開図であり、図示の如く、低角度主交錯ベルト
層2を、三本のコード2aを束ねてゴム被覆したストリ
ップ2bを、タイヤ幅方向両端部においてくの字に折り
曲げて延在させるとともに、コード2aをタイヤ赤道面
Eに対して3〜15°、好ましくは3〜10°の角度α
で延在させ、しかもこのストリップ2bをほぼタイヤ周
方向に複数層、図では二層巻回させて形成する。なお、
図2でコード2aは、タイヤ周長分に相当する、太線で
示したストリップ2bにしか示していないが、実際には
ストリップの全部分に、同様の態様で配設されているも
のである。
【0023】またここでは、図2に示すように、タイヤ
周長Lに比して、コードの一ピッチ当たりのタイヤ周方
向長さを大きくするとともに、図1に示すように、低角
度主交錯ベルト層2の幅BWを、トレッド幅TWの0.
25〜0.50%とする。
【0024】図3は、図2のA−A断面を部分的に示し
た概念図であり、低角度主交錯ベルト層2を構成するス
トリップの隣合う各部分2b,2b,2bに配設
した各コード間距離dを、タイヤ幅方向に隣合うストリ
ップの最外側コード同士の距離Dよりも小さくする。
【0025】以上のように構成してなる空気入りラジア
ルタイヤによれば、低角度主交錯ベルト層の、コードの
配設態様により、低角度主交錯ベルト層端部に生じる剪
断歪みを低減させ、これにより、低角度主交錯ベルト層
端部での剪断歪みの抑制とタイヤ負荷転動時のタイヤ径
成長の抑制とをともに実現することができる。
【0026】
【実施例】この発明にかかる空気入りラジアルタイヤを
試作し、ドラム耐久性およびタイヤ径成長に関する性能
評価を行ったので、以下で説明する。
【0027】(実施例)実施例タイヤ1〜3、従来例
タイヤ1〜3および比較例タイヤ1〜3はいずれも、図
1に示すように、一枚のカーカスプライからなるラジア
ルカーカス1と、ラジアルカーカス1のクラウン部の外
周側に位置する、三枚のベルト層2,3,4(各従来例
タイヤでは、ベルト層2が主交錯ベルト群)からなるベ
ルト5と、ベルトの外周側に位置する二枚のベルト補強
層6,7とを具えるものであり、いずれのタイヤについ
ても、ビード部およびサイドウォール部については一般
的な重荷重用空気入りラジアルタイヤと同様の構造を有
するものとした。
【0028】ところで、図4(a)は、各従来例タイヤ
の、最内側に配設する主交錯ベルト群の一部のコード配
設態様を概念的に示した図(上段は展開図、下段はタイ
ヤ幅方向断面図)であり、また図4(b)は、各比較例
タイヤの、低角度主交錯ベルト層の一部のコード配設態
様を概念的に示した図(上段は展開図、下段はタイヤ幅
方向断面図)であり、そして図4(c)は、各実施例タ
イヤの、低角度主交錯ベルト層の一部のコード配設態様
を概念的に示した図(上段は展開図、下段はタイヤ幅方
向断面図)である。ここでは、図4(a),(b)に示
す如く、各従来例タイヤの主交錯ベルト群および各比較
例タイヤの低角度主交錯ベルト層の、タイヤ幅方向にお
けるコード配設間隔は等間隔とし、また図4(c)に示
す如く、各実施例タイヤにおいては、各ストリップ中に
は3本のコードを束ねて配設した。なお、図4(b)お
よび図4(c)中、点線はストリップ同士の境界を示す
ものである。
【0029】また、各従来例タイヤの主交錯ベルト群
は、図4(a)上段に示すように、ベルト層端部でコー
ド切断端を有するものであり、複数本のコードをタイヤ
赤道面に対して低角度で延在させて、図4(a)下段に
タイヤ幅方向断面で示すように、コードを上下二段で交
錯させて、ゴム被覆したタイプのものである。なお、従
来例タイヤ1〜3の主交錯ベルト群と、比較例タイヤ1
〜3および実施例タイヤ1〜3の低角度主交錯ベルト層
のそれぞれについては、コード配設量を全体として等し
くした。
【0030】表1に、従来例タイヤ1〜3の主交錯ベル
ト群と、比較例タイヤ1〜3および実施例タイヤ1〜3
の低角度主交錯ベルト層それぞれについての諸元を示
す。
【0031】
【表1】 ここで、コード間距離とは、主交錯ベルト群について
は、タイヤ幅方向での各コード間距離を意味し、低角度
主交錯ベルト層については、各ストリップ内におけるタ
イヤ幅方向での各コード間距離を意味するものである。
また、最外コード間距離とは、実施例タイヤ1〜3の低
角度主交錯ベルト層において、タイヤ幅方向に隣合うス
トリップの最外コード同士の距離を意味するものであ
る。
【0032】ここでは、実施例タイヤ1〜3、従来例タ
イヤ1〜3および比較例タイヤ1〜3のそれぞれについ
て、タイヤサイズを4000R57とし、主交錯ベルト
群および低角度主交錯のそれぞれの幅を、320mmとし
た。
【0033】以上の条件の下、ドラム耐久性は、TRA
規格にしたがい、上記各供試タイヤをサイズ29.00
のリムに装着し、タイヤ空気圧を6.86×10N/
とし、タイヤ負荷荷重を最大負荷荷重6000Nの
150%である9000Nとして、各供試タイヤを、ド
ラム径5mのドラム上でドラム表面速度10km/hに
て走行させて、ベルト故障に至るまでの走行可能時間を
指数評価した。なお、上記指数は、従来例タイヤ1をコ
ントロールとしてその値が大きいほど優れた結果を示す
ものとした。得られた結果を表2に示す。
【0034】また、タイヤ径成長については、上記各供
試タイヤのタイヤ空気圧を、2.94×10N/m
から6.86×10N/mに上昇した時のトレッド
中央部の径成長量を指数評価した。なお、上記指数は、
従来例タイヤ1をコントロールとしてその値が小さいほ
ど優れた結果を示すものとした。得られた結果を表2に
示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から明らかなように、ドラム耐久性に
ついては、各実施例タイヤは、各従来例タイヤおよび各
比較例タイヤに比して、優れた結果を示し、とくに、低
角度主交錯ベルト層に関し、束ねたコードの本数が多い
ほど、優れた結果を示すことが判明した。また、タイヤ
径成長についても、ベルト層中央部でのコード角度を同
じくしたものについては、各実施例タイヤは、各従来例
タイヤおよび各比較例タイヤに比して、優れた結果を示
すことが判明した。
【0037】(実施例)実施例タイヤ4〜9は実施例
タイヤ1〜3と、従来例タイヤ4は従来例タイヤ1〜3
と、そして比較例タイヤ4は比較例タイヤ1〜3と、タ
イヤ半径方向最内側に配設するベルト層についての、コ
ード配設態様以外は同じ構造を有するものとした。
【0038】また各供試タイヤについては、ベルトを構
成する、タイヤ半径方向最内側に配設する各ベルト層の
構造は、図5にタイヤ幅方向断面で示すようなものと
し、また各供試タイヤについてのそれらベルト層におい
ては、コード配設量を全体として等しくした。なお、図
5において○印はコードを示し、図5(b)〜図5
(h)において、点線はストリップ同士の境界を示すも
のである。
【0039】表3に、従来例タイヤ4の主交錯ベルト群
と、比較例タイヤ4および実施例タイヤ4〜9の低角度
主交錯ベルト層のそれぞれについての諸元を示す。
【0040】
【表3】 ここで、コード間距離とは、主交錯ベルト群について
は、タイヤ幅方向での各コード間距離を意味し、低角度
主交錯ベルト層については、各ストリップ内におけるタ
イヤ幅方向での各コード間距離を意味するものである。
また、最外コード間距離とは、実施例タイヤ4〜9の低
角度主交錯ベルト層において、タイヤ幅方向に隣合うス
トリップの最外コード同士の距離を意味するものであ
る。
【0041】ここで、ドラム耐久性およびタイヤ径成長
のそれぞれは、(実施例)での評価方法と同様に評価
した。その結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
【0043】表4から明らかなように、ドラム耐久性に
ついては、各実施例タイヤは、従来例タイヤ4および比
較例タイヤ4に比して、優れた結果を示したが、とく
に、束ねたコードの本数が5本のときに、最も優れた結
果を示すことが判明した。また、タイヤ径成長について
も、各実施例タイヤは、従来例タイヤ4に比して優れた
結果を示すとともに、比較例タイヤ4と同等以上の好適
な結果を示すことが判明した。
【0044】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、重荷重用
空気入りラジアルタイヤのベルト耐久性を向上させるこ
とにより、タイヤの高い安全性を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示すタイヤトレッド
部の幅方向部分断面図である。
【図2】 図1で示した低角度主交錯ベルト層の展開図
である。
【図3】 図2のA−A断面図である。
【図4】 (a)は、従来例タイヤ1〜3の、主交錯ベ
ルト群のコードの一部を概念的に示す、上段は展開図、
下段はタイヤ幅方向断面図であり、(b)は、比較例タ
イヤ1〜3の、低角度主交錯ベルト層のコードの一部を
概念的に示す、上段は展開図、下段はタイヤ幅方向断面
図であり、(c)は、実施例タイヤ1〜3の、低角度主
交錯ベルト層のコードの一部を概念的に示す、上段は展
開図、下段はタイヤ幅方向断面図である。
【図5】 (a)は従来例タイヤ4の主交錯ベルト群
を、(b)は比較例タイヤ4の低角度主交錯ベルト層
を、(c)は実施例タイヤ4の低角度主交錯ベルト層
を、(d)は実施例タイヤ5の低角度主交錯ベルト層
を、(e)は実施例タイヤ6の低角度主交錯ベルト層
を、(f)は実施例タイヤ7の低角度主交錯ベルト層
を、(g)は実施例タイヤ8の低角度主交錯ベルト層
を、および(h)は実施例タイヤ9の低角度主交錯ベル
ト層をそれぞれ示す、タイヤ幅方向部分断面図である。
【符号の説明】
1 ラジアルカーカス 2 低角度主交錯ベルト層(もしくは主交錯ベルト群) 2a コード 2b ストリップ 2b,2b,2b 隣合うストリップの部分 3,4 他のベルト層 5 ベルト 6,7 ベルト補強層 BW 低角度主交錯ベルト層2の幅 D タイヤ幅方向に隣合うストリップの最外コード同士
の距離 d ストリップの隣合う各部分2b,2b,2b
に配設した各コード間距離 E タイヤ赤道面 L タイヤ周長 TW トレッド幅 α コードのタイヤ赤道面Eに対する延在角度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一枚以上のカーカスプライからなるラジ
    アルカーカスと、ラジアルカーカスのクラウン部の外周
    側に位置するベルトとを具え、ベルトを三枚以上のベル
    ト層から構成するとともに、タイヤ赤道面に対して低角
    度で延在させたコードを複数段交錯させて幅狭とした低
    角度主交錯ベルト層を、タイヤ半径方向最内側に配設し
    た空気入りラジアルタイヤであって、 低角度主交錯ベルト層を、コードを二本以上束ねてゴム
    被覆したストリップをタイヤ赤道面に対して傾斜させる
    とともに、ストリップをベルト層端部でくの字に折曲げ
    て複数層巻回して形成し、 タイヤ周長に比して、コードの一ピッチ当たりのタイヤ
    周方向長さを大きくし、 低角度主交錯ベルト層の幅を、トレッド幅の0.25〜
    0.50%とするとともに、低角度主交錯ベルト層の、
    ベルト層中央部でのタイヤ赤道面に対するコード延在角
    度を、3〜15°としてなる空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記低角度主交錯ベルト層を構成するス
    トリップに配設した各コード間距離を、タイヤ幅方向に
    隣合うストリップの最外側コード同士の距離よりも小さ
    くしてなる請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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Cited By (3)

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