JP2002321348A - インクジェットヘッドの駆動方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの駆動方法

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JP2002321348A
JP2002321348A JP2001129777A JP2001129777A JP2002321348A JP 2002321348 A JP2002321348 A JP 2002321348A JP 2001129777 A JP2001129777 A JP 2001129777A JP 2001129777 A JP2001129777 A JP 2001129777A JP 2002321348 A JP2002321348 A JP 2002321348A
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ejection
pulse
temperature
driving
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JP2001129777A
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久 ▲吉▼村
Hisashi Yoshimura
Susumu Hirata
進 平田
Hiroyuki Sawai
宏之 沢井
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成によってインクヘッド全体のインク
温度を均一にすることができるインクジェットヘッドの
駆動方法を提供する。 【解決手段】各インク吐出チャンネルの吐出、非吐出に
関わらず、インクジェットヘッド全体の温度バランスを
一定に保持するために、吐出パルスと補正パルスの和が
一定の値となるように補正パルスの数を可変的に調整す
ることとし、特に、マルチドットで同一ラインを構成す
る際に、そのラインを構成するインク吐出チャンネルの
最高吐出回数を基準として、この最高吐出回数より吐出
回数の少ないインク吐出チャンネルに、吐出パルス数と
補正パルス数を加えたものが、その最高吐出回数となる
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電材料の隔壁に
よって隔てられて互いに平行する複数のインク吐出チャ
ンネル(=インク加圧室)を有し、前記チャンネルの内
壁に形成された信号電極への駆動電圧に応じて前記隔壁
を変形せしめ、その変形に伴って前記チャンネル内に充
填されているインクをそのチャンネルに連通したノズル
から選択的に吐出するインクジェットヘッドの駆動方法
に係り、詳しくは、各インク吐出チャンネル間の温度補
正を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置では、吐出され
るインク特性の変化は、その吐出特性と密接な関係が有
り、特に、インク温度はインクの粘度と関係がある。こ
の為、インク温度により、インクの吐出特性が変化し、
所定の記録位置にドットを形成できなくなり、画像記録
品位の劣化を来すことがあった。
【0003】インク粘度は温度に依存し、温度が低いほ
ど粘度は高くなり、インクの吐出速度は低くなる。特
に、吐出チャンネル毎にインク吐出頻度が異なる場合、
圧電素子が駆動することによって発生するヒステリシス
損によって圧電素子が発熱し、それによりチャンネル内
のインク温度に、吐出頻度による差が生じていた。
【0004】このようなインク温度の差を解消するため
の対策として、例えば、特開平10−193597号公
報には、インクヘッドに発熱体を設け、インク温度が低
いときには(インク吐出特性を向上させるために)これ
を加熱し、ヘッド全体のインク温度を均一にするように
したインクジェット記録ヘッドが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
方式(特開平10−193597号公報)では、インク
ヘッド上にインク加熱用の電気発熱体を新たに設ける必
要が有り、また発熱体を制御するための検知素子、駆動
回路等を設ける必要があった。そのため、装置の大型化
やコストアップを招来していた。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、別部材を付加することなく、ヘッド全体のインク温
度を均一にすることができるインクジェットヘッドの駆
動方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。
【0008】(1)インクジェットヘッドの駆動方法に
おいて、各インク吐出チャンネルの吐出、非吐出に関わ
らず、インクジェットヘッド全体の温度バランスを一定
に保持するために、吐出パルスと補正パルスの和が一定
の値となるように補正パルスの数を可変的に調整するこ
とを特徴とする。
【0009】圧電材料が印加する電界によって変形動作
と回復動作をする際にヒステリシス損による発熱(歪み
に遅れがあり、ヒステリシスを描くため、発熱(=損
失)する)を伴う。よって、各インク吐出チャンネルの
インク吐出回数の多少により発熱の度合いが異なる。つ
まり、高濃度階調部の印刷の為に多数個のインクを吐出
するインク吐出チャンネル内のインクはその発熱によっ
て加熱され温度が上昇するが、そうでないインク吐出チ
ャンネル内のインクはあまり温度上昇することがなく、
温度差を生じる。
【0010】インクは、それ自体の温度によって粘性が
変化し、吐出される際の特性(速度、量等)に違いがあ
るため、高温時の低粘度では最良インク吐出電圧が低
く、低温時の高粘度では電圧は高くなってしまう。した
がって従来の様に同一ヘッドを同一電圧、同一パルスで
駆動させる方法では、各インク吐出チャンネルのインク
吐出の履歴によって、インクの吐出特性にばらつきを生
じ、印字品位を低下させる虞れがあった。
【0011】本方法では、装置に別部材を付加すること
なく、インクを吐出しないチャンネルの隔壁をインクが
吐出しない程度に動作させることで、インクを吐出する
場合と同程度に発熱させ、各インク吐出チャンネルの発
熱を均一化することによって、同一電圧、同一パルスで
の駆動でも、前記の様なインク吐出履歴によるインク吐
出特性のばらつきの問題を解消することができる。
【0012】(2)マルチドットで同一ラインを構成す
る際に、そのラインを構成するインク吐出チャンネルの
最高吐出回数(所定階調数内の最大の階調部=最高濃度
部)を基準として、この最高吐出回数より吐出回数の少
ないインク吐出チャンネルに、吐出パルス数と補正パル
ス数を加えたものが、その最高吐出回数となるようにし
たことを特徴とする。
【0013】インクジェットヘッドのバランスを保つた
めには、各インク吐出チャンネルの隔壁変形回数を同一
にする必要があるが、所定の階調数が8階調(0ドット
から7ドットの吐出)の場合、すべて7ドット吐出時の
変形を基本として補正パルスを与える必要はなく、その
同一ラインを記録する際の最大濃度数(仮に5ドットの
吐出とする)を基本として補正パルスを与えれば(吐出
パルスが1の場合、補正パルスは4となる)その時点で
のヘッド全体の温度バランスは保たれ、かつ過剰な温度
上昇を防止できる。
【0014】過度の発熱により、インク吐出チャンネル
の温度が上昇した場合、インク中に気泡が発生し、イン
ク吐出を妨げたり、またインク吐出チャンネルを構成す
る圧電体材料の劣化を早めたりする(キューリ温度を超
えた場合、圧電体の分極が消えてしまう)。
【0015】本方法では、温度バランスを保ちながら、
不要なインク吐出チャンネルの発熱を抑制することがで
きる。
【0016】(3)前記インクジェットヘッドの温度が
所定温度に達するまでは、インク吐出チャンネルへの吐
出パルスと補正パルスの和が、所定の階調数の値となる
ように駆動させ、所定温度に達した場合は、吐出パルス
と補正パルスの和が、その同一ラインの最大濃度数とな
るように駆動させることを特徴とする。
【0017】本方法によれば、インクジェットヘッドの
所定温度までの昇温時間を短くし、所定温度に達した後
は、過度の温度上昇を抑制することができる。
【0018】インクの粘度はインクジェットヘッドによ
り最良粘度が決定され、一定の粘度範囲であれば、駆動
電圧等の変化で対応できるが、その範囲は狭い方が好ま
しい。つまり、インクが所定温度以下で粘度が高くて
も、インク吐出はできるが、その吐出特性は最適ではな
く、早く所定温度にしてから印刷した方が、インク吐出
特性が好ましくなる。
【0019】(4)複数の所定温度を設定し、吐出パル
スと補正パルスの和が、所定の階調数の値、所定階調数
より小さい値、同一ラインの最大濃度数、へと所定温度
に対して吐出パルスと補正パルスの和を順次変更するこ
とを特徴とする。
【0020】本方法によれば、インクジェットヘッドの
所定温度までの昇温過程を滑らかにし、最終の所定温度
に達した後は、過度の温度上昇を抑制することができ
る。
【0021】(5)記録用紙への印字前に、所定温度ま
で補正パルスによる駆動を行った後に、記録動作(記録
前のノズル清掃=インクの事前吐出、空吐出を含む)に
移行することを特徴とする。
【0022】本方法によれば、所定温度になってからイ
ンクを吐出することにより、高い粘度のインクを無理に
吐出することによるインクジェットヘッドの損傷を防止
することができる。
【0023】(6)所定温度に代えて、所定駆動回数を
参照することを特徴とする。
【0024】温度により駆動方法を変える方式では、イ
ンクジェットヘッド上に温度検知素子等が必要となる
が、本方法のように、駆動回数により駆動方法を変える
方式では、それらの温度検知素子が不要となる。
【0025】(7)補正パルスのコントロールは、ヘッ
ド駆動ドライバー等のハード回路で構成されたことを特
徴とする。
【0026】本方法によれば、吐出パルスをカウント
し、それにより補正パルスのオン数を、回路的に検出す
ることができる。
【0027】(8)補正パルスのコントロールは、ドラ
イバー入力データにその回数を入力するソフトウェアか
ら構成されることを特徴とする。
【0028】本方法によれば、(前項に比して)不要な
回路構成をなくすことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態に係る
インクジェットヘッドの駆動方法について図面を参照し
つつ説明する。
【0030】(ヘッド構造)本発明のインクジェットヘ
ッドの駆動方法が適用されるインクジェットヘッドは、
図1(a)に示すように、圧電材料1にインク吐出チャ
ンネルとなる複数の溝部2を形成し、前記インク吐出チ
ャンネルを隔てる圧電材料1の隔壁3の両壁面上に形成
された電極(駆動電極)4を有し、その隔壁3は矢印方
向に分極され、かつ、溝2─の上部が天板5で覆われて
いる。
【0031】上記電極4は、図1(e)に示すように、
インク吐出チャンネル2からなるインク加圧室を挟んで
対向する両電極4,4は、天板5に設けられた単一の接
続電極6に接続されている(同一の駆動電圧が印加され
る)。
【0032】上記インクジェットヘッドの各々の電極
4,4に同一周期の第1の共通駆動電圧パルスと、第2
の共通駆動電圧パルスとが選択的に印加され、前記圧電
材料1の壁面に電界を作用させることにより、隔壁3に
剪断変形を生じさせ、予めインク吐出チャンネルに充填
されているインクに圧力波を作用させてインクの吐出を
行う。
【0033】すなわち、図1(b)に示すように、イン
ク吐出チャンネルNBの両側の隔壁3,3に第1共通パ
ルスを印加した場合には、該チャンネルNBのインク加
圧室2が拡張してインクをインク加圧室2内に吸引す
る。そして、第2共通パルスを印加した場合にはインク
加圧室2が収縮してノズル7からインクを吐出する。
【0034】尚、インク加圧室2の拡張時にはインク吸
引側(図1(d)の共通インク室8側)から圧力波が作
用し、この圧力波がインク加圧室2内のインクを伝播し
てノズル7側に到達したタイミングで収縮を行わせるこ
とにより好適なインク吐出が行える(ノズル7付近での
圧力が高くなった時点でインク加圧室2を収縮させ、イ
ンクを吐出する)。
【0035】(印字形態)同一の印字ポイントに、複数
ドットのインクを吐出させ、そのインク量の差により階
調を表現する(マルチドットでの階調表現)。
【0036】(印字(吐出)駆動)図1に示す構成のイ
ンクジェットヘッドでは、隣接するインク吐出チャンネ
ルにおいて、同時にインク吐出駆動を行うことはできな
い。したがって、連続するn個(nは3以上)のインク
吐出チャンネルを1つのグループとして、該グループの
1つのインク吐出チャンネルについてのみインク吐出駆
動を行うようになっている。
【0037】例えば、図1(a)においては、チャンネ
ルNA,NB,NCで1つのグループを形成しており、
これら3つのチャンネルについて、NAについての吐出
期間,NBについての吐出期間,NCについての吐出期
間というように、順次吐出駆動を行う(図3参照)。
【0038】本発明のインクジェットヘッドの駆動方法
では、吐出期間のチャンネルに対して、次のいずれかの
へツド駆動動作を与えられる。 1)吐出動作を起こす第1の駆動動作 2)非吐出動作を起こす第2の駆動動作 3)非吐出範囲で隔壁を変形させる第3の駆動動作 上記第1の駆動動作は、該動作が実施されるチャンネル
においてインク吐出動作を行わせるものであるが、この
時に印加される駆動パルスを図2,図4(a)に示す。
なお、図2は一般的な(従来の)駆動パルス波形を示
す。
【0039】まず、図1の例において、チャンネルNB
に吐出動作を行わせるものとし、該チャンネルNBのイ
ンク加圧室2を拡張させるために、第1共通パルスを印
加する。この第1共通パルスは、インク加圧室NBの電
極4,4に印加されるものであり、このパルス印加によ
ってインク加圧室NA,NCの電極4,4とインク室N
Bの電極4,4との間に電界が生じ、この電界によって
インク加圧室NBの両側の隔壁3,3が、インク加圧室
NBを拡張する方向へ剪断変形する。
【0040】上記第1共通パルスAは、時間AL(=イ
ンク加圧室長さ/インク中の音速)の間、印加される
が、この印加時間はインク加圧室NBへのインク吸引に
よって生じる圧力波がノズルに到達するまでの時間に等
しい。
【0041】上記第1共通パルスAの印加後は、第2共
通パルスBが印加されることによってインク加圧室NB
が収縮してインクの吐出が発生する。この第2共通パル
スBは、インク加圧室NA,NCの電極4,4に印加さ
れるものであり、このパルス印加によってインク加圧室
NA,NCの電極4,4とインク加圧室NBの電極4,
4との間に第1共通パルスA印加時とは逆方向の電界が
生じ、この電界によってインク加圧室NBの両側の隔壁
3、3が、インク加圧室NBを収縮させる方向へ剪断変
形する。
【0042】次に、上記第2の駆動動作では、図4
(b)に示すように、インク加圧室NA〜NCの全ての
電極4─に第2共通パルス(非吐出パルス)が印加され
る。この第2共通パルスBの印加タイミングは同じであ
るため、インク加圧室NBの隔壁3,3において、これ
を挟む電極4,4間に電界は発生せず、隔壁3,3の変
形は生じない。よって、第2の駆動動作では、インクの
吐出は無く、また、隔壁3,3の変形も無いため、ヒス
テリシス損による温度上昇も生じない。
【0043】次に、本発明の特徴とする第3の駆動動作
では、図4(c)に示すように、インク加圧室NA,N
Cの電極4,4には第2共通パルス(非吐出パルス)B
が印加されるが、インク加圧室NBの電極4,4には補
正パルスが印加される。この補正パルスは、そのパルス
長は第2共通パルスBと同じであるが、印加タイミング
が若干ずれている。
【0044】このため、この印加タイミングのずれによ
って、インク加圧室NBの隔壁3,3においてこれを挟
む電極4,4間に電界の生じる時間が発生し、隔壁3,
3の変形が生じる。但し、この隔壁3の変形は、インク
吐出時の第1の駆動動作時とは異なり、インク加圧室2
の拡張後、ノズル付近の圧力が高くなった時点でインク
加圧室収縮に移るものではないため、インクの吐出は行
われず、隔壁3変形のヒステリシス損によるヘッド昇温
効果のみが得られる。また、非吐出期間のチャンネルに
対しては、常に第2の駆動動作が与えられ、インク吐出
は生じない。
【0045】本発明のインクジェットヘッドの駆動方法
では、上記補正パルスの印加を可能とすることにより、
インクの吐出ドットが少ないインクジェットヘッドにお
いても、インク吐出を行うことなくヘッド温度を上げる
ことができ、これによって、ヘッド全体の温度の均一化
を図ることができる。これを図5ないし図7を参照しつ
つ以下に説明する。
【0046】図5は比較例としての一般的な(従来の)
駆動例を示すものであり、この場合、各ヘッドの駆動に
関してはインク吐出を行う第1の駆動方法と、インク吐
出を行わない第2の駆動方法しか存在しない。図5の例
では、B相,C相,A相の吐出期間からなる一連の駆動
期間において、最大の吐出ドット数はチャンネル2A,
2Bの4ドットであり、最小の吐出ドット数はチャンネ
ル1Aの1ドットである。従って、この場合は、チャン
ネル2A,2Bとチャンネル1Aとで、3ドット分の駆
動パルスに応じて温度差が生じる。
【0047】これに対して、本発明の実施形態に係る図
6の例では、吐出期間中のインクジェットヘッドに対
し、インク吐出を行うための吐出パルスは、吐出ドット
数に応じて印加されるが、インク吐出を行わない分につ
いては補正パルスが印加される。すなわち、吐出期間中
のインクジェットヘッドに関しては、吐出パルスか補正
パルスの何れかが印加されるため、各ヘッドにおける発
生熱量は等しくなり、ヘッド全体での温度差を抑制する
ことができる。
【0048】また、上記図6の例では、吐出期間中のへ
ツドに対して、印加される全てのパルスにて温度上昇が
生じるため、ヘッドの温度が上がりすぎるといった不具
合が生じる可能性があるが、図7の例では、このような
温度の上がりすぎを抑制する点に対しても有効である。
【0049】図7の例では、B相,C相,A相の吐出期
間からなる一連の駆動期間において、最大の吐出ドット
数を予め検出し、吐出期間中の各ヘッドに対して、吐出
パルスと補正パルスとの印加回数合計を最大の吐出ドッ
ト数となるように制御する。すなわち、図7では、最大
の吐出ドット数はチャンネル2A,2Bの4ドットであ
るため、例えば、吐出ドット数が1のチャンネル1Aに
ついては1回の吐出パルスと3回の補正パルスの印加と
する。そして、残りの期間は非吐出パルスを印加するこ
とで、ヘッドの温度上昇を抑えるものである。
【0050】次いで、本発明のインクジェットヘッドの
駆動方法に関する変形例(他の実施形態)を図8〜10
に示すフローチャートにて説明する。
【0051】図8の例では、ヘッドの温度に応じて、駆
動方法を異ならせるものであり、印字が開始されると、
ヘッドの温度が所定温度以上であるか否かを確認する
(S1)。所定温度以下であれば、吐出パルスと補正パ
ルスとの和を所定の階調数とする駆動によって印字を行
う(S2,S3)。
【0052】すなわち、ヘッドの温度が所定温度以下の
場合(インク温度が好適な温度より低い場合)は、図6
にて説明した駆動方法を用いることにより、ヘッドの温
度をインク吐出に適した温度にまで速やかに上昇させる
ことができる。
【0053】そして、ヘッドの温度が所定温度に到達す
ると、吐出パルスと補正パルスとの和を同一ラインの最
大吐出ドット数とする駆動によって印字を行う(S4,
S5)。すなわち、ヘッドの温度の所定温度到達後は、
図7にて説明した駆動方法を用いることにより、ヘッド
の温度上昇を抑制し、その温度をインク吐出に適した温
度に維持することができる。
【0054】また、図9の例では、ヘッドの駆動を異な
らせる所定温度を複数設定し、ヘッドの温度上昇を滑ら
かにしている。この場合、印字が開始されると、へツド
温度が第1の所定温度以上であるか否かを確認し(S1
1)、第1の所定温度以下であれば、吐出パルスと補正
パルスとの和を所定の階調数とする駆動によって印字を
行う(S12,S13)。これは、図8の例と同様に、
ヘッド温度が低い場合に、インクジェットヘッドの温度
をインク吐出に適した温度にまで速やかに上昇させるた
めである。
【0055】そして、へツド温度が第1の所定温度に到
達すると、ヘッド温度が第2の所定温度以上であるか否
かを確認し(S15)、第2の所定温度以下であれば、
吐出パルスと補正パルスとの和を同一ラインの最大吐出
ドット数、または所定の数の大きい方とする駆動によっ
て印字を行う(S16,S17)。ここで、上記所定の
数は、S12で用いられる所定の階調数より小さいもの
とする。
【0056】そして、ヘッド温度が第2の所定温度に到
達すると、吐出パルスと補正パルスとの和を同一ライン
の最大吐出ドット数とする駆動によって印字を行う(S
18,S19)。すなわち、ヘッド温度の所定温度到達
後は、図7にて説明した駆動方法を用いることにより、
インクジェットヘッドの温度上昇を抑制し、その温度を
インク吐出に適した温度に維持する。
【0057】本方法は、ヘッド温度上昇を滑らかに行い
オーバーシュートによる異常高温を防ぐための方法であ
り、図8では、場合によって温度上昇がオーバーシュー
トし異常高温となることがある。
【0058】また、図10の例では、へツド温度がイン
ク吐出に適した所定温度になるまでは(S21でN
O)、補正パルスの印加のみによるへツド昇温動作を行
っている(S22)。このヘッド昇温動作によって、ヘ
ッド温度がインク吐出に適した温度に到達すると、所定
数の空吐出を行った後(S23)、印字を開始する(S
24)。
【0059】空吐出は印字開始前に乾燥したインク等の
除去を目的として行われるものであるが、上記駆動方法
では、この空吐出において温度の低い(粘度の低い)イ
ンクを無理に吐出させることによるヘッド損傷を防止で
きる。
【0060】尚、上記図8〜10の例において、所定温
度の検出は、温度検知センサーを用いることも可能であ
るが、インクジェットヘッドが所定回数駆動されたこと
の検出をもって(経験的なデータから)、所定温度の到
達と見做してもよい。
【0061】図11は、各チャンネルへの印加パルスの
切り替え行う回路構成を示す。吐出期間中のチャンネル
における吐出パルスと非吐出パルス(または補正パル
ス)との切り替えは印字データに基づいて行われるが、
該印字データ印字データバッファから相選択回路へ与え
られる。
【0062】相選択回路では、3相カウンタ信号の入力
によって吐出期間中である相を認識し、吐出期間中の相
に対して印字データに基づく吐出パルスと非吐出パルス
(または補正パルス)との切り替えを行う。具体的に
は、上記相選択回路は、各電極への所定の印加パルスを
与えるためのアナログスイッチのon/offを制御す
る。
【0063】また、図11の構成では、非吐出パルスと
補正パルスとの切り替えは、相選択回路に入力される温
度検出信号に基づいて、ハード的に行っている。但し、
補正パルスのコントロールは、図12に示すように、温
度検出データを印字データバッファに与えてソフト的に
行うことも可能である。また、温度検出に代わってイン
クジェットヘッドの駆動回数によって補正パルスのコン
トロールを行う場合も、ハード的な処理とソフト的な処
理との何れを用いることも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明は
以下の効果を奏する。
【0065】請求項1によれば、各インク吐出チャンネ
ルの吐出、非吐出に関わらず、インクジェットヘッド全
体の温度バランスを一定に保持するために、吐出パルス
と補正パルスの和が一定の値となるように補正パルスの
数を可変的に調整し、インクを吐出しないチャンネルの
隔壁をインクが吐出しない程度に動作させることで、イ
ンクを吐出する場合と同程度に発熱させ、各インク吐出
チャンネルの発熱を均一化するので、インクの吐出特性
を安定化し、印字品位の向上を図ることができる。ま
た、装置に別部材を付加することなく本発明を実施する
ことができる。
【0066】請求項2によれば、マルチドットで同一ラ
インを構成する際に、そのラインを構成するインク吐出
チャンネルの最高吐出回数(所定階調数内の最大の階調
部=最高濃度部)を基準として、この最高吐出回数より
吐出回数の少ないインク吐出チャンネルに、吐出パルス
数と補正パルス数を加えたものが、その最高吐出回数と
なるようにするので、温度バランスを保ちつつ、不要な
インク吐出チャンネルの発熱を抑制することができる。
【0067】請求項3によれば、インクジェットヘッド
の温度が所定温度に達するまでは、インク吐出チャンネ
ルへの吐出パルスと補正パルスの和が、所定の階調数の
値となるように駆動させ、所定温度に達した場合は、吐
出パルスと補正パルスの和が、その同一ラインの最大濃
度数となるように駆動させるので、インクジェットヘッ
ドの所定温度までの昇温時間を短くし、所定温度に達し
た後は、過度の温度上昇を抑制することができる。
【0068】請求項4によれば、複数の所定温度を設定
し、吐出パルスと補正パルスの和が、所定の階調数の
値、所定階調数より小さい値、同一ラインの最大濃度
数、へと所定温度に対して吐出パルスと補正パルスの和
を順次変更するので、インクジェットヘッドの所定温度
までの昇温過程を滑らかにし、最終の所定温度に達した
後は、過度の温度上昇を抑制することができる。
【0069】請求項5によれば、記録用紙への印字前
に、所定温度まで補正パルスによる駆動を行った後に、
記録動作に移行するので、所定温度になってからインク
を吐出することにより、高い粘度のインクを無理に吐出
することによるインクジェットヘッドの損傷を防止する
ことができる。
【0070】請求項6によれば、駆動回数により駆動方
法を変えるので、温度検知素子が不要となる。
【0071】請求項7によれば、補正パルスのコントロ
ールを、ヘッド駆動ドライバー等のハード回路で構成す
るので、吐出パルスをカウントし、それにより補正パル
スのオン数を、回路的に検出することができる。
【0072】請求項8によれば、補正パルスのコントロ
ールを、ドライバー入力データにその回数を入力するソ
フトウェアから構成するので、ヘッド駆動ドライバー等
のハード回路をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェットヘッド
の駆動方法を実施するためのインクジェットヘッドの構
成を示す断面図である。
【図2】同吐出動作時の一般的な(従来の)駆動パルス
波形を示す図面である。
【図3】同特定グループを吐出選択した場合のインク加
圧室の変化を示すインクジェットヘッドの断面図であ
る。
【図4】同駆動パルス波形を示す図面である。
【図5】同駆動方法を説明するための比較例としての一
般的な(従来の)パルス波形を示す図面である。
【図6】同補正パルスを印加する駆動方法の一例を示す
パルス波形の図面である。
【図7】同補正パルスを印加する駆動方法の別の例を示
すパルス波形の図面である。
【図8】同駆動方法の変形例を説明するためのフローチ
ャートである。
【図9】同別の変形例を示すフローチャートである。
【図10】同さらに別の変形例を示すフローチャートで
ある。
【図11】同各チャンネルへの印加パルスの切り換えを
おこなうための回路構成図である。
【図12】同別の方法による回路構成図である。
【符号の説明】
2,NA,NB,NC,1A,1B,1C,2A,2
B,2C,3A,3B,3C−インク吐出チャンネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢井 宏之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA28 EB07 EB30 EB49 EB58 EC03 EC07 EC28 FA04 2C057 AF21 AG12 AG45 AR08 BA14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドの駆動方法におい
    て、各インク吐出チャンネルの吐出、非吐出に関わら
    ず、インクジェットヘッド全体の温度バランスを一定に
    保持するために、吐出パルスと補正パルスの和が一定の
    値となるように補正パルスの数を可変的に調整すること
    を特徴とするインクジェットヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】 マルチドットで同一ラインを構成する際
    に、そのラインを構成するインク吐出チャンネルの最高
    吐出回数(所定階調数内の最大の階調部=最高濃度部)
    を基準として、この最高吐出回数より吐出回数の少ない
    インク吐出チャンネルに、吐出パルス数と補正パルス数
    を加えたものが、その最高吐出回数となるようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド
    の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記インクジェットヘッドの温度が所定
    温度に達するまでは、インク吐出チャンネルへの吐出パ
    ルスと補正パルスの和が、所定の階調数の値となるよう
    に駆動させ、所定温度に達した場合は、吐出パルスと補
    正パルスの和が、その同一ラインの最大濃度数となるよ
    うに駆動させることを特徴とする請求項1または2に記
    載のインクジェットヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 複数の所定温度を設定し、吐出パルスと
    補正パルスの和が、所定の階調数の値、所定階調数より
    小さい値、同一ラインの最大濃度数、へと所定温度に対
    して吐出パルスと補正パルスの和を順次変更することを
    特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッドの駆
    動方法。
  5. 【請求項5】 記録用紙への印字前に、所定温度まで補
    正パルスによる駆動を行った後に、記録動作(記録前の
    ノズル清掃=インクの事前吐出、空吐出を含む)に移行
    することを特徴とする請求項3または4に記載のインク
    ジェットヘッドの駆動方法。
  6. 【請求項6】 所定温度に代えて、所定駆動回数を参照
    することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記
    載のインクジェットヘッドの駆動方法。
  7. 【請求項7】 補正パルスのコントロールは、ヘッド駆
    動ドライバー等のハード回路で構成されたことを特徴と
    する請求項2に記載のインクジェットヘッドの駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 補正パルスのコントロールは、ドライバ
    ー入力データにその回数を入力するソフトウェアから構
    成されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェ
    ットヘッドの駆動方法。
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