JP2002320661A - 医療用プラスチック容器 - Google Patents
医療用プラスチック容器Info
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Abstract
排出に伴って胴部から均一かつ扁平に潰れ始め、滴下速
度も均一なプラスチック容器に関する。また、使用後に
可及的に体積を小さくできるプラスチック容器に関す
る。 【解決手段】 容器本体胴部3の横断面形状が楕円形ま
たは長円形であり、胴部がそれぞれ脚部6および背胸部
5を介して、底面4および頸部1に繋がり、脚部6およ
び背胸部5が楕円形または長円形である医療用プラスチ
ック容器において、底面を形成する楕円形または長円形
の短径を一部縮径した屈曲ポイント部Xを有する医療用
プラスチック容器。
Description
て使用した場合に、内容液の排出に伴って胴部から均一
かつ扁平に潰れ始め、滴下速度も均一なプラスチック容
器に関する。特に生理食塩液、リンゲル液等の血液代用
剤、糖類液、蛋白アミノ酸液、人工腎臓透析補充液また
はその他の注射液を収納する合成樹脂製注射液用容器に
関する。また、使用後に可及的に体積を小さくできるプ
ラスチック容器に関する。
多く使用されていたが、ポリエチレンあるいはポリプロ
ピレン等の合成樹脂製のプラスチックバッグやブロー成
形壜が広く使用されるようになってきている。
な容器であるため、ガラス瓶やブロー成形壜のように通
気針を使用することがなくても内容液を排出するにつれ
て容器内が陰圧になったり、廃棄時に嵩張ることがな
い。一方、ブロー成形壜は、容器が自立するように底部
を有し、その基本形状が立体であるため、通気針を使用
しない場合には内容液を排出するにつれて容器内が陰圧
になって排出速度が変化(遅くなる)したり、使用後;
廃棄時にも嵩張り、ペットボトルに代表されるように、
使用後も形を保ったままで、機械的に破壊する以外には
その容積を小さくすることは困難である。また、プラス
チックバッグのような扁平容器は自立しないため使用勝
手が悪く、特に医療現場においては、混注などの操作に
おいて、自立する容器が求められている。
り畳めるようにしたプラスチック容器は多数考案されて
いるが、これらの容器は自立するものではない。また、
自立するブロー成形壜、特に輸液用容器において、排液
に伴って胴部が扁平に潰れるものも提案されているが
(実開昭62-27959号、実開昭62-70525号、実公平1-1282
3号、実公平1-30192号、実公平5-2183号、実公平5-6992
号、実公平5-29714号、実公平6-114号、実公平7-7964号
など)、使用後の廃棄性が十分とは言えない。例えば、
実公平1-12823号の輸液用容器においても、使用後にそ
の体積を小さし、廃棄性をよくする要望を満たすとは言
えない。
来技術の問題点を解決するものであって、従って本発明
は、自立する輸液プラスチック容器において、内容液の
滴下排出に伴って均一に潰れ、滴下速度が一定なプラス
チック容器であり、自立する形状の輸液用プラスチック
容器であって、使用後;廃棄時にその体積を可及的に小
さくすることが出来るプラスチック容器を提供するもの
である。
形であり、胴部がそれぞれ脚部および背胸部を介して、
底面および頸部に繋がり、脚部および背胸部が楕円形ま
たは長円形である医療用プラスチック容器において、底
面を形成する楕円形または長円形の短径の一部を短く形
成し、この底面から胴部に連なる脚部面に屈曲ポイント
部を有することを特徴とする医療用プラスチック容器、 (2) 容器本体胴部の横断面形状が容器本体の高さの
1/3以上の長さに亘ってほぼ同一の楕円形または長円
形であり、背胸部断面の長円形は、長径が胴部とほぼ同
一であって、短径のみが頸部に向かって容器本体胴部断
面の長円形の短径の1/3〜1/2の幅の肩部まで漸次
短くなる、斜めの背胸部面を有し、脚部断面の楕円形ま
たは長円形は、長径が胴部と略同一であって、短径のみ
が容器本体胴部断面の長円形の短径の略1/2の幅の底
面まで徐々に短くなる斜めの脚部面を有することを特徴
とする、上記(1)記載の医療用プラスチック容器、 (3) 脚部断面の長径が胴部と略同一の楕円形または
長円形であって、短径のみが容器本体胴部断面の長円形
の短径の略1/2の幅の底面まで徐々に短くなる、斜め
になっている容器本体胴部と底部を繋ぐ脚部面が、一部
窪んだ面を有することを特徴とする、上記(1)記載の
医療用プラスチック容器、である。
本体胴部の横断面形状が楕円形または長円形である。胴
部形状の長円形は、内容液の排出につれて容器本体胴部
の正背面が潰れ、胴部に続く底部や背胸部が反転して、
肩部や底部の幅を最大とする最小容量となるため、反転
を起こしやすいように、直線部分を有する長円形である
ことが望ましく、直線部分を有する2以上の弧を繋いだ
楕円形であってもよい。また、胴正面および胴背面にな
だらかなアールを有する場合(楕円形)にも、反転の妨
げにならない程度のものであることが望ましい。
るプラスチック容器である。このため、容器下面に底面
を有する。底面には足部を設けることもできる。この底
面は、容器本体の大きさ(容量)との関係を考慮し、自
立するために必要な大きさを有する必要がある。そして
この底面の短径は、容器本体胴部断面長円形の短径の略
1/2の幅であることが望ましい。本発明のプラスチッ
ク容器は、内容液を排出するための容器口部(または施
栓するための蓋体溶着部分)および頸部に連なる肩部の
幅が、容器本体胴部の短径の1/2〜1/3の幅である
ことが望ましい。この底部および肩部は、これらのプラ
スチック容器を圧縮廃棄するにあたり、潰れ難い部分で
あり、できるだけ小さく、あるいは、できるだけ扁平で
あることが好ましい。これらの部分の大きさは、それぞ
れの機能を考慮して適宜設計されるものであるが、本件
プラスチック容器では、上記のような大きさにする事に
特徴があるものである。
胴部と肩部を繋ぐ背胸部(面)、及び容器本体胴部と底
部を繋ぐ脚部(面)を有する。背胸部(面)は胴部から
連なる長円形であって、長径が胴部とほぼ同一であるこ
とが望ましい。短径のみが肩部に向かって容器本体胴部
断面の長円形の短径の1/3〜1/2の幅の肩部まで漸
次短くなることが望ましく、その結果、斜めの背胸部面
を構成する。また、脚部(面)は胴部から繋がる長円形
であって、脚部断面の長円形は、長径が胴部と略同一で
あることが望ましい。短径のみが容器本体胴部断面の長
円形の短径の略1/2の幅の底面まで徐々に短くなるこ
とが望ましく、その結果、斜めの脚部面を構成する。こ
の胸背部面および脚部面は、楕円形であっても、膨らみ
を極力抑えた面であることが望ましく、直線部分を持っ
た長円形であってもよい。また、(側面から見て)平面
であっても、曲面を構成していてもよい。
部面とは、それぞれアールを持った変曲点r1、r2に
て繋ぐことが望ましく、この背胸部面と胴部面を繋ぐr
1、及び脚部面と胴部面を繋ぐr2が、r1よりもr2
の方が緩やかなアールであることが望ましい。この間に
は、複数の曲面(アール)や凹凸を含めて設計すること
もでき、この間に段差のあるエッジ(突起部分)を設け
ることもできる。容器本体胴部の長円形、容器脚部の長
円形および容器背胸部の長円形の各々の長径ができるだ
け長い部分に亘ってほぼ同一であることが望ましく、そ
の後、肩部および底面にて絞られた形状であることが望
ましい。
る楕円形または長円形の短径の一部を短く形成した屈曲
ポイント部を有するものである。この縮径部は、孤状に
なだらかに形成することもできるし、リブ状に急激な変
曲点を持つ形状として縮径して設けることもできるが、
いずれにしても滑らかな形状であることが好ましい。脚
部面は、この底面形状と断面が楕円形または長円形の容
器本体胴部とを繋いでおり、この縮径部から連なる面
は、その斜めとなった正背面に一部窪んだ面を形成す
る。紡錘形状をしているこの脚部の一部に窪んだ面(屈
曲ポイント部)を有することを特徴とする医療用プラス
チック容器である。この脚部面は、滑らかな面で形成す
ることが好ましい。
器本体の素材に限定されるものではなく、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リ塩化ビニルなど、一般的に食品や医薬品などを包装す
る使用されているもの何でも使用することができ、容器
本体の肉厚は、素材との関係で、排出性を良くするよう
に適宜選択できるものであるが、本件発明の機能である
自立するプラスチック容器となるように設計されなけれ
ばならない。
に基づいてさらに詳細に説明する。図1〜4に示した本
件プラスチック容器は、本体胴部3の横断面形状が長円
形であり、胴正面11および胴背面12がほぼ平面で構
成されている。そして自立するために、容器下面に底面
4および4つの足部9を有している。この容器底面4の
短径は、容器本体胴部3断面長円形の短径の略1/2の
幅となっており、底面の短径の中央部分をなだらかに短
くした屈曲ポイント部Xを有している。本件プラスチッ
ク容器は、内容液を排出するための容器蓋体を溶着する
部分(フランジ)を有する頸部1およびこれに連なる肩
部2の幅が、容器本体胴部3の短径の略2/5の幅とな
っている。また本件プラスチック容器では、容器本体胴
部3と肩部2をなだらかに繋ぐ背胸部5(面)は胴部か
ら連なる長円形であって、長径が胴部3と略同一であ
り、短径のみが肩部2に向かって容器本体胴部断面の長
円形の短径の略2/5の幅の肩部2まで漸次短くなった
紡錘形状をしており、結果、斜めの背胸部面を構成して
いる。容器本体胴部3と底部4を繋ぐ脚部6(面)は、
胴部3から繋がる長円形であって、脚部3の断面長円形
は、長径が胴部3の断面長円形とほぼ同一であり、短径
のみが容器本体胴部3の断面長円形の短径の略1/2の
幅の底面4まで徐々に短くなっており、結果、斜めの脚
部面を構成している。胸背部面5は、側面から見て膨ら
みを極力抑えた孤状を有する楕円形で構成した紡錘形状
となっており、脚部面6には、短径の中央部分を孤状に
縮径した屈曲ポイント部Xを有する底面4から続く一部
窪んだ面を形成している(斜視参考写真[図5]参
照)。これら背胸部面5と胴部面3、及び脚部面6と胴
部面3とは、それぞれ段差のあるエッジを挟んで、アー
ルを持った変曲点r1、r2にて繋がれており、r1よ
りr2の方が緩やかなアール(r1<r2)となってい
る。底部4の中央には、吊り具7を有しており、吊り具
7が容器の正立を妨げないように、底部4に設けた吊り
具収納部8に格納され、4つの足部9にて自立するもの
である。図6に、別形状の屈曲ポイント部を形成した容
器底面図を示したが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
は、プラスチック容器の断面長円形の胴部と、長円形の
短径の一部を縮径した底部を繋ぐ面(脚部正背面)が、
一部窪んだ平面となっている屈曲ポイント部を有する面
であることから、内容液の排出に伴い、この部分より潰
れ始め、ついで、胴部が潰れ、さらにこの胴部に続く背
胸部も反転して、肩部や底部の幅を最大とする最小容量
となるため、スムーズな排液が出来るものである。本件
プラスチック容器のように、肩部および底部に比して胴
部を大きく形成し、容器本体表面にアールを持った容器
であっても、この屈曲ポイント部に誘導され、この部分
より潰れ始め、ついで、胴部が潰れる。また、背胸部面
と胴部面を繋ぐアールを持った変曲点r1と、脚部面6
と胴部面3を繋ぐアールを持った変曲点r2が、r1<
r2の関係で、相対的に早く内容液が無くなる上部に位
置するr2の方がなだらかなアールとなっていることか
らスムーズに潰れ始め、反転を誘発するものである。ま
た、自立する底部、および肩部を容器本体胴部に比して
略1/2以下の幅としたので、容器容量に比して、使用
後、コンパクトに圧縮することができ、廃棄性のよいプ
ラスチック容器である。
写真。
Claims (3)
- 【請求項1】 容器本体胴部の横断面形状が楕円形また
は長円形であり、胴部がそれぞれ脚部および背胸部を介
して、底面および頸部に繋がり、脚部および背胸部が楕
円形または長円形である医療用プラスチック容器におい
て、底面を形成する楕円形または長円形の短径の一部を
短く形成し、この底面から胴部に連なる脚部面に屈曲ポ
イント部を有することを特徴とする医療用プラスチック
容器。 - 【請求項2】 容器本体胴部の横断面形状が容器本体の
高さの1/3以上の長さに亘ってほぼ同一の楕円形また
は長円形であり、背胸部断面の長円形は、長径が胴部と
ほぼ同一であって、短径のみが頸部に向かって容器本体
胴部断面の長円形の短径の1/3〜1/2の幅の肩部ま
で漸次短くなる、斜めの背胸部面を有し、脚部断面の楕
円形または長円形は、長径が胴部と略同一であって、短
径のみが容器本体胴部断面の長円形の短径の略1/2の
幅の底面まで徐々に短くなる斜めの脚部面を有すること
を特徴とする、請求項1記載の医療用プラスチック容
器。 - 【請求項3】 脚部断面の長径が胴部と略同一の楕円形
または長円形であって、短径のみが容器本体胴部断面の
長円形の短径の略1/2の幅の底面まで徐々に短くな
る、斜めになっている容器本体胴部と底部を繋ぐ脚部面
に、一部窪んだ面を有することを特徴とする、請求項1
記載の医療用プラスチック容器。
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Cited By (2)
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-
2001
- 2001-04-26 JP JP2001129253A patent/JP4582492B2/ja not_active Expired - Fee Related
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