JP2002316991A - ペニシリン及びセファロスポリン化合物 - Google Patents

ペニシリン及びセファロスポリン化合物

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JP2002316991A
JP2002316991A JP2001119379A JP2001119379A JP2002316991A JP 2002316991 A JP2002316991 A JP 2002316991A JP 2001119379 A JP2001119379 A JP 2001119379A JP 2001119379 A JP2001119379 A JP 2001119379A JP 2002316991 A JP2002316991 A JP 2002316991A
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penicillin
phenylacetic acid
acid
cephalosporin
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Yutaka Kameyama
豊 亀山
Kazuhiro Fukae
一博 深江
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D499/00Heterocyclic compounds containing 4-thia-1-azabicyclo [3.2.0] heptane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. penicillins, penems; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酵素阻害を生じないペニシリンおよび
セファロスポリン化合物を提供する。 【解決手段】 フェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸
の含量が100ppm以下のペニシリン及びセファロス
ポリン化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ペニシリン及びセファロスポ
リン骨格を有するセファロスポリン化合物は経口及び注
射用抗生物質として幅広く利用されている。これらの化
合物はペニシリンでは6位側鎖の修飾により、またセフ
ァロスポリン化合物では3位及び7位側鎖の修飾により
各種の抗生物質が製造されている。現在のペニシリン6
位及びセファロスポリン7位側鎖の修飾は主に化学反応
を利用するものであるが、近年環境問題等により酵素に
よるカップリング反応が脚光をあびるようになってき
た。本発明化合物によれば、酵素によるカップリング反
応をスムーズにしかも効率良く行えるため、これらの化
合物は種々の抗生物質の工業生産に対し幅広く利用でき
る。
【0002】
【従来の技術】ペニシリン6位及びセファロスポリン7
位側鎖の酵素カップリング反応は、一般に相当する側鎖
のエステルまたはアミドを用い、式(1)もしくは
(2)の化合物を用いて行われる。これらの酵素カップ
リングでは、一般式(1)もしくは(2)の製造の際生
じるフェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸が反応を阻害
し、カップリング反応が十分に進行しないことが知られ
ている。このため、これら阻害物質の影響を減少させる
ための種々の方法が提案されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、国際公開公報
WO92/01061に記載されているように、ペニシ
リン6位脱保護反応で生じた反応液からフェノキシ酢酸
を抽出により除去し、フェニルグリシンとのカップリン
グ反応を行っている。しかしながら、フェノキシ酢酸の
除去が十分でないため、反応に非常に時間がかかり、ま
た収率も芳しくない。
【0004】酵素阻害を引き起こすフェニル酢酸もしく
はフェノキシ酢酸が系中に存在していても酵素反応が行
える酵素の探求も行われている(Biotechnology and
Bioengineering,1985,27,953−96
0,Enzyme Microbial Technology 1993,1
5,965−973)が、工業的に利用するには、コス
ト的にも、合成的にもまだまだ不十分である。これらの
文献中ではフェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸の影響
がどの段階から生じるか明確ではなく、またそれらの除
去方法も不完全で反応を完結させるには不十分であっ
た。そのため最終医薬品の段階で未反応の原料との分別
精製を余儀なくされ、酵素カップリング反応が広く工業
的に利用される妨げになっていた。
【0005】また、特開平8−256789号公報によ
れば、側鎖アミドを使用し、このような酵素阻害剤を利
用し、合成エポキシ樹脂やアズラクトン樹脂単体に担持
された酵素を用いた反応も紹介されている。しかしなが
ら、これらの樹脂に担持された酵素もまだ一般的ではな
く、より簡便な方法が望まれている。
【0006】本発明の課題は、上記の従来の製造方法に
見られる欠点を克服し、酵素阻害を生じないペニシリン
およびセファロスポリン化合物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェニル酢酸
もしくはフェノキシ酢酸の含量が100ppm以下のペ
ニシリン及びセファロスポリン化合物に係る。
【0008】本発明においては上記課題を解決するため
に現在まであいまいであった酵素阻害活性の閾値を明確
にし、その上でこれらの閾値以下の含量を持つペニシリ
ンおよびセファロスポリン化合物を製造した。すなわ
ち、種々の実験データからフェニル酢酸もしくはフェノ
キシ酢酸が酵素阻害を引き起こさないためには100p
pm(ペニシリンまたはセファロスポリン化合物結晶に
対する重量基準にて)以下の含量が必要であることを見
いだした。上記文献中の処方に基づくと、フェニル酢酸
もしくはフェノキシ酢酸の含量が100ppm以下のペ
ニシリンおよびセファロスポリン化合物の製造は困難で
あり、これらの化合物は製造されていないと考えられ
る。本発明は、ペニシリン6位もしくはセファロスポリ
ン7位の酵素カップリング反応に悪影響を及ぼさないペ
ニシリンおよびセファロスポリン化合物の合成を容易に
行いうる方法を提供し、酵素カップリング法による各種
抗生物質の製造を可能にした。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、フェニル酢酸も
しくはフェノキシ酢酸の含量が100ppm以下のペニ
シリンおよびセファロスポリン化合物は、式(3)で表
わされる化合物、もしくは式(4)で表わされる化合物
の6位又は7位アミド側鎖の脱保護反応後、水溶液の後
処理により製造される。
【0010】
【化3】 〔式中Rはフェニルアセトアミド基又はフェノキシア
セトアミド基を示す。〕
【0011】
【化4】 〔式中Rフェニルアセトアミド基又はフェノキシアセ
トアミド基を示す。〕
【0012】この脱保護反応は、一般的にはペニシリン
アシラーゼまたはペニシリンアミダーゼ(例えばPGA
−450)を用いる酵素反応により行われる。通常pH
7〜8の酵素反応後の水溶液は、一旦無機酸を用いてp
Hを2以下、好ましくはpH1以下にし、この水溶液を
有機溶媒を用いてフェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸
を抽出する。この操作を2回以上繰り返し、抽出後水溶
液中のフェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸が検出でき
なくなった時点で、pHを等電点に合わせ、結晶を析出
させる。このようにして得られたペニシリンもしくはセ
ファロスポリン化合物はフェニル酢酸もしくはフェノキ
シ酢酸の含量が100ppm以下となり、酵素反応に全
く支障をきたさない。
【0013】Rで示されるハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示でき
る。Rで示される低級アルコキシ基としては例えばメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、t−ブトキシ等の炭素数1〜4のアルコキシ基を
例示できる。
【0014】Rで示される置換基を有することのある
低級アルキル基としては、メトキシメチル、エトキシメ
チル基等の低級アルコキシメチル基、アセトキシメチル
基、カルバモイルオキシメチル基、1,2,3−トリアゾ
ール−4−イルチオメチル、5−メチル−1,3,4−チ
アジアゾール−2−イルチオメチル、1−メチルテトラ
ゾール−5−イルチオメチル、1−スルホメチルテトラ
ゾール−5−イルチオメチル、1−カルボキシメチルテ
トラゾール−5−イルチオメチル、1−(2−ジメチル
アミノエチル)テトラゾール−5−イルチオメチル、
1,3,4−チアジアゾール−5−イルチオメチル、1−
(2−ヒドロキシエチル)テトラゾール−5−イルチオ
メチル等のヘテロ環チオメチル基、1−メチルピロリジ
ノメチル基、ピリジニウムメチル基、1,2,3−トリア
ゾールメチル基等を挙げることができる。
【0015】Rで示される置換基を有することのある
低級アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、
ブテニル基、クロロプロペニル基等が例示できる。
【0016】脱保護反応に使用されるペニシリンアシラ
ーゼまたはペニシリンアミダーゼは種々利用可能である
が、一般に広く用いられているものが工業的には利用し
やすい。具体的には、キサントモナス、シュードモナ
ス、アエロモナス、エシェリヒア、アースロバクター、
アセトバクター、マイコプラズマ、コリネバクテリウ
ム、およびバシラスから誘導される酵素を任意に用いる
ことが可能である。特に大腸菌から誘導された酵素は遊
離または固定化形態で工業的に容易に入手できるため特
に好ましい。これらの酵素の使用量は酵素の種類、基
質、反応温度、平衡到達点、反応濃度等により異なるが
基質1gに対し酵素0.01〜20g用いるのがよい。
また、酵素は濾過後そのまま連続して同じ反応を繰り返
すことが可能である。
【0017】酵素による脱保護反応は塩基を用いてpH
を調整しながら行われる。pH調整に使用できる塩基と
しては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金
属塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化ア
ルカリ金属塩、アンモニア水、トリメチルアミン等のト
リアルキルアミン等が利用できる。
【0018】後処理として、酵素濾過後の水溶液を無機
酸中に投入しpHを2以下に調整するが、このとき用い
る事が可能な無機酸として特に制限はないが、ペニシリ
ンまたはセファロスポリン化合物の結晶化の際妨げにな
らない酸であればすべて使用できる。具体的には塩酸、
硝酸、硫酸が一般的には広く利用される。
【0019】酸性水溶液からのフェニル酢酸またはフェ
ノキシ酢酸の除去を行う有機溶媒としては、フェニル酢
酸またはフェノキシ酢酸が溶解する溶媒であれば特に制
限はない。具体的には、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸
プロピル、蟻酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオ
ン酸エチル等の低級カルボン酸の低級アルキルエステル
類、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、ジ
エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、メチルセロソルブ、ジメトキ
シエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、アニソール等の置換もしくは未置
換の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジブロモエタ
ン、プロピレンジクロライド、四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン等の脂肪族炭化水素類、シクロペンタン、シクロヘキ
サン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアル
カン類を挙げることができる。これらは1種単独で又は
2種以上混合して使用される。またこれらの有機溶媒に
は、必要に応じて水が含有されていてもよい。これらの
溶媒は、式(3)または(4)の化合物1kg当たり、
通常2〜2000リットル程度、好ましくは3〜500
リットル程度使用するのがよい。また、この抽出操作は
残留フェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸の総量が化合
物(1)または(2)に対し、少なくとも100ppm
以下になるよう、通常2〜7回繰り返し行うことが好ま
しい。
【0020】このようにして得られた化合物(1)また
は(2)を含む水溶液は塩基を加えて各化合物に合わせ
て等電点沈殿を行い、得られた結晶は乾燥すると、フェ
ニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸が100ppm以下の
化合物(1)または(2)の結晶が得られる。
【0021】
【実施例】以下に本発明の詳細を実施例を示して説明す
るが、何らこれらに限定されるものではない。
【0022】参考例1 フェニル酢酸100ppmが酵素カップリング反応の閾
値であるデータ。 酸性条件下にて7回メチルイソブチルケトンで抽出を行
い、結晶を得た後、得られた結晶を3回再結晶を行って
完全にフェニル酢酸を除いた7−アミノ−3−プロペニ
ル−3−セファロスポラン酸の結晶に対し、フェニル酢
酸をそれぞれ59ppm,120ppm,235pp
m,560ppm加えてPGA−450を酵素として用
い、p−ヒドロキシフェニルグリシンヒドロキシエチル
エステルとのカップリング反応を行った。カップリング
反応は、国際公開公報WO98/04732に記載の方
法に従い行った。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】以上の結果から約100ppmが閾値とな
っていると判断される。これ以上のフェニル酢酸が含有
されると明らかに反応に支障をきたす。
【0025】実施例1 化合物(4)(R:PhCHCONH−)(R
−CH=CH−CH)10gをはかり取り、2%重曹
水50mlに溶解した。このものにPGA−450を
0.4g投入し、反応液のpHが約8になるように5%
炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHをコントロールしな
がら反応を行った。原料がほぼ消失した時点(原料の残
量0.3%以下)で反応を終了し、PGA−450を濾
過した。濾液とロート上のPGA−450を洗浄した洗
液を合わせて、3℃に冷却した4規定塩酸25ml中に
ゆっくりと滴下した。滴下終了後、この液にメチルイソ
ブチルケトン100mlを加え、水溶液からフェニル酢
酸を抽出した。抽出後の水溶液中には、なお、少量のフ
ェニル酢酸が残存していたため、メチルイソブチルケト
ン100mlを用いて、さらに2回(合計3回)抽出を
行った。その結果、水溶液中に全くフェニル酢酸を確認
することができなくなった。この水溶液を3%重曹水を
用いてpH2.7とし、結晶を析出させた。結晶を濾過
し、乾燥を行うと目的の化合物(1)(R:−CH=
CH−CH)が収率92%で得られた。この結晶のH
PLC分析を行ったが、フェニル酢酸は検出されなかっ
た。また、この化合物(1)を酵素カップリング反応に
よりセフプロジルの合成を行ったが、反応が阻害される
ことは全くなかった。HPLCの条件は以下の通りであ
る。 カラム: GLサイエンス Inertsil ODS
−2 4.6 I.D.X 150mm 移動層: アセトニトリル/100mM NH
aq.(pH=5.5)=5/95 UV波長: 220nm 流速: 1.0ml/min. この条件でフェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸の検出
限界は、約50ppmである。
【0026】実施例2 化合物(4)(R:PhCHCONH−)のR
塩素に変えた以外は、実施例1と同様の反応を行った結
果、収率94%で化合物(1)(R:Cl)が得られ
た。この結晶のHPLC分析を行ったが、フェニル酢酸
は検出されなかった。 1HNMR(300MH,DMSO−d/DCl)δ
3.81(d,J=18.0Hz,1H),3.97
(d,J=18.0Hz,1H),5.14(d,J=
4.8Hz,1H),5.26(d,J=4.8Hz,1
H).
【0027】実施例3 化合物(4)(R:PhCHCONH−)のR
(R:−CH=CH )に変えた以外は、実施例1と
同様の反応を行った結果、収率92%で化合物(1)
(R:−CH=CH)が得られた。この結晶のHP
LC分析を行ったが、フェニル酢酸は検出されなかっ
た。 1HNMR(300MHz,DMSO−d/DCl)
δ3.61(d,J=17.1Hz,1H),3.86
(d,J=17.1Hz,1H),5.06(d,J=
4.8Hz,1H),5.17(d,J=4.8Hz,1
H),5.34(d,J=11.4Hz,1H),5.6
3(d,J=17.7Hz,1H),6.93(dd,J
=11.4,17.7Hz,1H).
【0028】実施例4 化合物(4)(R:PhCHCONH−)のR
(R:H)に変えた以外は、実施例1と同様の反応を
行った結果、収率90%で化合物(1)(R:H)が
得られた。この結晶のHPLC分析を行ったが、フェニ
ル酢酸は検出されなかった。 1HNMR(300MHz,DMSO−d/DCl)
δ3.60(dd,J=18.9,5.4Hz,1H),
3.66(dd,J=18.9,3.6Hz,1H),5.
11(d,J=5.4Hz,1H),5.16(d,J=
5.4Hz,1H),6.53(M,1H).
【0029】実施例5 化合物(4)(R:PhCHCONH−)のR
(R:−CH)に変えた以外は、実施例1と同様の
反応を行った結果、収率95%で化合物(1)(R
−CH)が得られた。この結晶のHPLC分析を行っ
たが、フェニル酢酸は検出されなかった。 1HNMR(300MHz,DO/NaHCO)δ
1.77(S,3H),3.08(d,J=17Hz,1
H),3.45(d,J=17Hz,1H),4.89
(bs,1H),5.23(bs,1H)。
【0030】実施例6 化合物(4)(R:PhCHCONH−)のR
(R:−OCOCH )に変えた以外は、実施例1と
同様の反応を行った結果、収率94%で化合物(1)
(R:−OCOCH)が得られた。この結晶のHP
LC分析を行ったが、フェニル酢酸は検出されなかっ
た。 1HNMR(300MHz,DO/NaHCO)δ
1.96(S,3H),3.25(d,J=18Hz,1
H),3.51(d,J=18Hz,1H),4.57
(d,J=10Hz,1H),4.73(d,J=10
Hz,1H),4.93(bs,1H),5.32(b
s,1H)。
【0031】実施例7 化合物(4)(R:−PhCHCONH)のR
下記の基に変え、結晶化の際イソプロパノールを添加し
た以外は実施例1と同様の反応を行った結果、収率86
%で、Rが下記の基である化合物(1)が得られた。
この結晶のHPLC分析を行ったが、フェニル酢酸は検
出されなかった。
【0032】
【化5】
【0033】1HNMR(300MHz,DO)δ
3.23(d,J=18Hz,1H),3.59(d,J
=18Hz,1H),5.08(d,J=4.7Hz,1
H),5.19(d,J=4.7Hz,1H),5.25
(d,J=14.6Hz,1H),5.55(d,J=1
4.6Hz,1H),7.95(dd,J=6.0,8.0
Hz,2H),8.44(t,J=8.0Hz,1H),
8.81(d,J=6.0Hz,2H).
【0034】実施例8 化合物(4)を(R:PhCHCONH−)のR
を下記の基に変えた以外は、実施例1と同様の反応を行
った結果、収率94%で、Rが下記の基である化合物
(1)が得られた。この結晶のHPLC分析を行った
が、フェニル酢酸は検出されなかった。
【0035】
【化6】
【0036】1HNMR(300MHz,DO)δ
2.57(s,3H),3.24(d,J=18.0H
z,1H),3.64(d,J=18.0Hz,1H),
3.75(d,J=14.1Hz,1H),4.33
(d,J=14.1Hz,1H),4.86(d,J=
4.8Hz,1H),5.26(d,J=4.8Hz,1
H).
【0037】実施例9 化合物(4)を(R:−PhCHCONH)のR
を下記の基に変えた以外は、実施例1と同様の反応を行
った結果、収率91%で、Rが下記の基である化合物
(1)が得られた。この結晶のHPLC分析を行った
が、フェニル酢酸は検出されなかった。
【0038】
【化7】
【0039】1HNMR(300MHz,DMSO−d
)δ3.18(d,J=14Hz,1H),3.64
(s,3H),3.78(d,J=12Hz,1H),
3.88(d,J=12Hz,1H),4.58(d,J
=4Hz,1H),4.61(s,1H),4.70
(d,J=14Hz,1H),5.30(d,J=4H
z,1H)
【0040】実施例10 化合物(4)(R:−PhCHCONH)を化合物
(3)(R:−PhCHCONH)に変えた以外
は、実施例1と同様の反応を行った結果、収率96%
で、化合物(2)が得られた。この結晶のHPLC分析
を行ったが、フェニル酢酸は検出されなかった。本化合
物を酵素カップリング反応に供したところ、反応は90
分にて収率96%でアモキシリンが生成し、酵素カップ
リング反応を阻害しないことが確認された。 1HNMR(300MHz,DO/NaHCO)δ
1.38(S,3H),1.48(S,3H),4.05
(S,1H),5.17(bs,1H),5.39(b
s,1H)。
【0041】実施例11〜15 化合物(4)(R:−PhCHCONH−)
(R:−CH=CH−CH )を実施例1にしたがっ
て加水分解を行った。反応終了後、酵素を濾去した。反
応液を強酸性に調整後、各種溶媒でフェニル酢酸を抽出
除去した。溶媒量は1回当たり100mlとし、水溶液
中のフェニル酢酸濃度が100ppmになるまで、3〜
6回繰り返した。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明においてはフェニル酢酸もしくは
フェノキシ酢酸の含有率が100ppm以下のペニシリ
ン(1)およびセファロスポリン化合物(2)を工業的
に容易に製造されうる。また、この化合物を用いること
により酵素阻害が起こらなくなり、6位もしくは7位側
鎖のカップリング反応を高変換率、高収率で行うことが
可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 37/00 C12P 37/00 Fターム(参考) 4B064 AE61 CA21 CE08 DA03 4C075 AA03 BB02 CC02 CC52 DD01 DD02 EE02 EE05 FF01 GG01 LL08 MM82

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸の
    含量が100ppm以下のペニシリン及びセファロスポ
    リン化合物。
  2. 【請求項2】 式(1)で表わされる化合物である請求
    項1に記載のセファロスポリン化合物。 【化1】 〔式中Rは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級
    アルコキシ基、置換基を有することのある低級アルキル
    基又は置換基を有することのある低級アルケニル基を示
    す。〕
  3. 【請求項3】 式(2)で表わされる化合物である請求
    項1に記載のペニシリン化合物。 【化2】
  4. 【請求項4】 ペニシリン及びセファロスポリン化合物
    の6位又は7位アミド側鎖の脱保護反応後の水溶液を有
    機溶媒を用いてフェニル酢酸もしくはフェノキシ酢酸を
    2回以上抽出し、抽出後水溶液中のフェニル酢酸もしく
    はフェノキシ酢酸が検出できなくなった時点で、pHを
    等電点に合わせ、結晶を析出させるフェニル酢酸もしく
    はフェノキシ酢酸の含量が100ppm以下のペニシリ
    ン及びセファロスポリン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 脱保護反応後の水溶液のpHを2以下に
    調整後、有機溶媒を用いて抽出を行う請求項4に記載の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 有機溶媒が低級アルキルエステル類、ケ
    トン類である請求項4に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機溶媒が酢酸エチル、酢酸ブチル、メ
    チルイソブチルケトンである請求項6に記載の製造方
    法。
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