JP2019069990A - 癌を処置するためのセファロスポリンの新規誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】癌の処置におけるCXCR4受容体アンタゴニストの使用方法の提供。【解決手段】式(I)で表される化合物の、癌の処置における使用。(R1:H、−CO−R4、−CO2−R4など(R4:C1−C10アルキル、C2−C10アルキレンなど)。R2:H、C1−C6アルキル。R3:H、置換C1−C6アルキル、置換C2−C6アルキレンなど)【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、医療の分野、特に、癌の処置におけるCXCR4受容体アンタゴニストの使用に関する。
発明の背景
古典的な抗腫瘍化学療法は、癌細胞の増殖的挙動を利用することによるDNA損傷を介して細胞死を誘発する。より最近の治療アプローチは、むしろ、ケモカイン受容体及びそれらのリガンドを介して起こる、癌細胞とそれらの微小環境との相互作用に関する(Domanska et al.: European Journal of Cancer, 2013, 49, 219-230)。重要かつ代表的なケモカイン−受容体カップルの1つは、ケモカインリガンドCXCL12とその受容体CXCR4である。CXCR4/CXCL12は、原発腫瘍の増殖、腫瘍細胞の遊走及び転移の確立に関与する。それゆえ、CXCL12/CXCR4は、魅力的な治療アプローチであると思われ、そして、それらの相互作用は、CXCR4アンタゴニストによって妨害され得る。いくつかのCXCR4阻害剤、すなわちAMD3100(Mozobil, plerixafor)及びCTCE−9908は、単独で又は従来の化学療法と組み合わされて、癌の処置に対してすでに承認されている。特に、CXCR4アンタゴニストは、化学療法に対して腫瘍細胞を増感させるための興味深い薬物であると実証された。いくつかの他のCXCR4アンタゴニストは、現在、臨床試験で調査されている。それゆえ、任意の新規のCXCR4アンタゴニストは、抗腫瘍処置を開発するために大変興味を持たれている。
他の方法では、上の治療戦略とは別に、癌を処置するためのセファロスポリンの使用が提案されている。
例えば、Barker et al.は、特許出願WO 02/099430号において、潜在的な抗癌剤としてセファロスポリン誘導体の使用を報告している。これらの誘導体は、弱い抗生物質活性を有し、かつβ−カテニンとLEF/TCFの複合体形成を阻害するように設計されており、その阻害活性は、それらの抗腫瘍薬としての使用を支持している。多数の誘導体が、調製されており、複合体形成を阻害する能力について試験されている。抗腫瘍薬としての潜在活性に関するデータはない。Barker et al.によって開示されている誘導体の大部分は、以下の式(A)に表されるように、V及びX置換基の定義に従って3つのクラスに分類され得る:

V及びXは、酢酸メチル置換基、メチル置換基又は硫黄由来置換基を形成し、それによってセファロスポリン誘導体の各クラスを定義し得る。
また、Li et al.(Carcinogenesis, 2012, 33, 2548-2557)は、セフトリアキソンとして公知の第3世代セファロスポリンが、オーロラBを標的化することによって肺癌成長を抑制することを報告した。セフトリアキソンは、セファロスポリン核の3位が硫黄由来置換基によって置換されており、以下の式(B)で示される:
しかしながら、癌の処置を必要とする患者へ提供される処置を改善するために、癌を処置するための新規薬物を開発する及び新規ターゲットを発見する必要性が依然として存在する。
発明の概要
本文脈において、本発明者等は、驚くべきことに、以下の式(I)によって表されるセファロスポリン誘導体が癌を処置するために有用であることを実証及び特定した。
本発明は、癌の処置における使用のための、式(I):

[式中:
・Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位若しくは−CO−R単位を表し、ここで、Rは、基(C−C10)アルキル、(C−C10)アルキレン、(C−C14)シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C−C)アルキル−(C−C14)シクロアルキル、(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、(C−C)アルキル−(C−C14)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキルオキシ、(C−C)アルキル−アリール、(C−C)アルキル−アリールオキシ、(C−C)アルキル−ヘテロアリール、又は(C−C)アルキル−ヘテロアリールオキシを表し、前記基は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つのケトン、1つの(C−C)アルコキシ基、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、水素原子又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基、又は1つのニトロ基によって場合により置換されており;
・Rは、水素原子又は鎖(C−C)アルキルを表し;そして
・Rは、水素原子、鎖(C−C)アルキル、又は(C−C)アルキレンを表し、前記鎖は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つの−O−CO−(C−C)アルキル単位、1つのケトン、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、H又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基又は1つのニトロ基によって場合により置換されている]
で示される化合物又はその薬学的に許容し得る塩の1つに関する。
上に定義したとおりの式(I)で示される化合物の特定の実施態様において、Rは、水素原子を表す。
上に定義したとおりの式(I)で示される化合物の別の特定の実施態様において、Rは、水素原子又は鎖(C−C)アルキルを表す。有利には、Rは、水素原子又はメチルである。
上に定義したとおりの式(I)で示される化合物の更なる特定の実施態様において、Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位を表し、ここで、Rは、基(C−C)アルキル、アリール、ヘテロアリール、(C−C)アルキル−アリール、又は(C−C)アルキル−ヘテロアリールを表し、前記基は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つの(C−C)アルコキシ基、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、上に定義したとおりである)、1つのハロゲン原子、又は1つのシアノ基によって場合により置換されている。
好ましくは、Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位を表し、ここで、Rは:
・メチルアリール、好ましくはメチルフェニル、メチルフェノール又はメチルチオフェン(アミノ、メチル又はヒドロキシ基によって最終的に置換されている)、
・アラニニル、グリシニル、ヒスチジニル、イソロイシニル、ロイシニル、フェニルアラニニル、セリニル、トレオニニル、チロシニル、バリン及びそれらの誘導体からなる群において、好ましくはチロシニル又はその誘導体の1つにおいて選択されるアミノ酸基、
・アリール、好ましくはフェニル又はイミダゾリル(少なくとも1つのメチル基又は1つのシアノ基によって最終的に置換されている);又は
・プロピル(1つのカルボン酸基によって最終的に置換されている)を表す。
より好ましくは、Rは、水素原子又はチロシニルを表す。
極めて特定の態様において、本化合物は、以下からなる群より選択される:
− 7−(2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)−8−オキソ−3−(プロパ−1−エニル)−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;
− 7−アミノ−8−オキソ−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;及び
− 8−オキソ−7−(2−フェニルアセトアミド)−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸。
より好ましくは、本化合物は、以下からなる群より選択される:
− 7−(2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)−8−オキソ−3−(プロパ−1−エニル)−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;及び
− 7−アミノ−8−オキソ−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸。
特に、本発明の化合物は、CXCR4アンタゴニスト作用を有する。
特定の実施態様において、本発明の化合物は、徐放放出(extended-release)、制御放出又は持続放出(sustained-release)医薬組成物中に製剤化される。好ましくは、徐放放出、制御放出又は持続放出医薬組成物は、1つ以上のカルボマーを含む。
好ましくは、本発明の化合物は、固形腫瘍、とりわけ乳癌、肺癌又は黒色腫、特にブドウ膜黒色腫を処置するために使用される。
本発明は、更に、癌、好ましくは固形腫瘍、とりわけ乳癌、肺癌又は黒色腫、特にブドウ膜黒色腫の処置における使用のための、活性成分としての上に定義したとおりの式(I)で示される1つの化合物と少なくとも1つの追加の抗腫瘍薬とを含む医薬組成物に関する。
好ましくは、追加の抗腫瘍薬は、トポイソメラーゼI若しくはIIの阻害剤、DNAアルキル化剤、抗代謝剤、キナーゼ阻害剤等の標的剤、癌細胞に対する細胞毒性を媒介若しくはそれらの重要な生物学的機能の1つを調節するように設計された治療用抗体、及び/又は抗EGFR(上皮成長因子受容体)剤からなる群より選択される。DNAアルキル化剤は、好ましくは、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、フォテムスチン及びダカルバジンからなる群より選択され、より好ましくは、シスプラチン、フォテムスチン又はダカルバジンである。抗有糸分裂剤は、好ましくは、ドセタキセル又はパクリタキセル、より好ましくは、ドセタキセルである。抗EGFR剤は、エルロチニブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、ザルツムマブ(Zalutumimab)、パニツムマブ、ニモツズマブ、マツズマブ及びラパチニブの中から、好ましくはセツキシマブから選択され得る。
特に、本発明の化合物又は医薬組成物は、放射線療法、温熱療法、ホルモン療法及び/又は他の抗腫瘍療法と、場合により外科手術の前、同時及び/又は後に組み合わされて、癌を処置するために使用され得る。
本発明は、更に、癌を処置するための、(a)本発明で示される化合物と;(b)同時、分割又は逐次使用のための組み合わせ製剤としての追加の抗腫瘍薬とを含むキットに関する。有利には、キットは、固形腫瘍、とりわけ乳癌、肺癌又は黒色腫、特にブドウ膜黒色腫の処置のために使用される。
発明の詳細な説明
本発明者等は、CXCR4受容体の阻害剤として癌を処置するための治療的関心を有する、式(I):

で示されるセファロスポリン誘導体の新規使用を特定した。
本発明者等は、驚くべきことに、セファロスポリン核の3位がアルキレン鎖によって置換されているセファロスポリン化合物が有意なCXCR4阻害活性を有することを発見した。
特に、驚くべきことに、特許出願WO 02/099430号によって開示されている化合物と比較して、本発明の式(I)(式中、Rは、メチル基又は水素原子を表す)で示される化合物で、より良好なCXCR4阻害プロファイルが観測される。
したがって、本発明は、癌の処置における使用のための、特に、癌を処置するための使用のためのCXCR4受容体アンタゴニスト活性を有する、式(I):

[式中:
・Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位若しくは−CO−R単位を表し、ここで、Rは、基(C−C10)アルキル、(C−C10)アルキレン、(C−C14)シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C−C)アルキル−(C−C14)シクロアルキル、(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、(C−C)アルキル−(C−C14)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキルオキシ、(C−C)アルキル−アリール、(C−C)アルキル−アリールオキシ、(C−C)アルキル−ヘテロアリール、又は(C−C)アルキル−ヘテロアリールオキシを表し、前記鎖は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つのケトン、1つの(C−C)アルコキシ基、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、水素原子又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基、又は1つのニトロ基によって場合により置換されており;
・Rは、水素原子又は鎖(C−C)アルキルを表し;そして
・Rは、水素原子、鎖(C−C)アルキル、又は(C−C)アルキレンを表し、前記鎖は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つの−O−CO−(C−C)アルキル単位、1つのケトン、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、H又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基又は1つのニトロ基によって場合により置換されている]
で示される化合物又はその薬学的に許容し得る塩の1つに関する。
本発明によれば、以下の用語は、下記の意味を有する:
例えばC−C、C−C、C−C10、C−C10又はC−C14等の接頭語を有する本明細書において述べる用語はまた、C−C、C−C、C−C、C−C又はC−C13等のより少ない数の炭素原子と共に使用され得る。例えば、C−Cという用語が使用される場合、対応する炭化水素鎖が、1〜3個の炭素原子、とりわけ1、2又は3個の炭素原子を含み得ることを意味する。例えば、C−Cという用語が使用される場合、対応する炭化水素鎖が、1〜6個の炭素原子、とりわけ1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を含み得ることを意味する。例えば、C−C10という用語が使用される場合、対応する炭化水素鎖が、2〜10個の炭素原子、とりわけ2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の炭素原子を含み得ることを意味する。
用語「アルキル」は、飽和の直鎖又は分岐脂肪族基を指す。用語「(C−C)アルキル」は、より具体的には、メチル(「Me」とも呼ばれる)、エチル(「Et」とも呼ばれる)、プロピル又はイソプロピルを意味する。用語「(C−C)アルキル」は、より具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル又はヘキシルを意味する。
用語「アルキレン」は、不飽和の直鎖又は分岐脂肪族基を指す。
用語「シクロアルキル」は、単環式又は多環式基に相当する、置換又は非置換の飽和脂肪族環を指す。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、上に定義したとおりであり、かつ窒素、酸素又は硫黄原子等の少なくとも1つのヘテロ原子を含む、シクロアルキルを指す。
用語「アリール」は、場合により置換されている、6〜12個の炭素原子を有する単環式又は二環式の芳香族炭化水素である。アリールは、フェニル(「Ph」とも呼ばれる)、ビフェニル又はナフチルであり得る。好ましい実施態様において、アリールは、フェニルである。
用語「ヘテロアリール」は、本明細書において使用される場合、5〜14個の原子を含み、かつ窒素、酸素又は硫黄原子等の少なくとも1つのヘテロ原子を含む、芳香族の単環式又は多環式基に相当する。そのような単環式及び多環式ヘテロアリール基の例は:ピリジル、ジヒドロキシピリジル、チアゾリル、チオフェニル、フラニル、アゾシニル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、トリアジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、チアントレニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサンチニル、2H−ピロリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、インドリニル、イソインドリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、イサチニル(isatinyl)、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、s−トリアジニル、オキサゾリル、チオフラニルであり得る。好ましい実施態様において、ヘテロアリールは、5又は6個の原子を含み、かつ窒素、酸素又は硫黄原子等の少なくとも1つのヘテロ原子を含む、芳香族単環式である。好ましくは、ヘテロアリールは、ピリジル、チアゾリル、フラニル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、ピロリニル、トリアジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル又はテトラゾリルである。より好ましくは、ヘテロアリールは、イミダゾリルである。
用語「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」及び「シクロアルキルオキシ」は、−O−(エーテル)結合によって分子に結合している、本明細書において上に定義したアルキル又はシクロアルキル基に相当する。(C−C)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシを含む。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子、好ましくは塩素又はフッ素に相当する。
表現「少なくとも〜によって置換されている」又は「〜によって置換されている」は、当該基がリストの1つ又はいくつかの基によって置換されていることを意味する。
薬学的に許容し得る塩は、無機酸塩並びに有機酸塩を含む。好適な無機酸の代表的な例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸等を含む。好適な有機酸の代表的な例は、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸等を含む。薬学的に許容し得る無機酸又は有機酸付加塩の更なる例は、J. Pharm. Sci. 1977, 66, 2 及び Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use edited by P. Heinrich Stahl and Camille G. Wermuth 2002 に列挙されている薬学的に許容し得る塩を含む。好ましい実施態様において、塩は、マレイン酸塩、塩酸塩(chlorhydrate)、臭化水素酸塩(bromhydrate)及びメタンスルホン酸塩からなる群より選択される。
特定の実施態様において、本発明は、Rが、水素原子を表し、それによってセファロスポリン核の2位にカルボン酸官能基(−COOH)を形成する、式(I)で示される化合物に関する。
特定の実施態様において、Rは、水素又は(C−C)アルキル鎖、好ましくはメチル基を表し、それによって、セファロスポリン核の3位上の、(C−C)アルキレン鎖、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン又はオクチレン等の小さい立体障害の置換基に相当する。(C−C)鎖は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つのケトン、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、H又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基又は1つのニトロ基によって場合により置換されていてよい。
特定の実施態様において、Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位を表し、ここで、Rは、基(C−C)アルキル、アリール、ヘテロアリール、(C−C)アルキル−アリール、(C−C)アルキル−ヘテロアリールを表し、前記基は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つの(C−C)アルコキシ基、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、上に定義したとおりである)、1つのハロゲン原子、又は1つのシアノ基によって場合により置換されている。
典型的には、Rは、−CO−R単位を表し、そして、Rは、当業者に公知の任意のアミノ酸を形成することが可能である、アミノ基によって置換されている基(C−C)アルキル又は(C−C)アルキル−アリールを表す。本発明の好ましい実施態様によれば、Rは、アラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、チロシン又はバリン、好ましくはチロシン又はその誘導体の1つの中から選択されるアミノ酸を表す。本発明の式(I)中の置換基Rを表すアミノ酸及びその誘導体は、天然起源のものであり得るか、又は従来技術を使用して当業者によって困難なく合成され得る。
好ましくは、Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位を表し、ここで、Rは:
・メチルアリール、好ましくはメチルフェニル、メチルフェノール又はメチルチオフェン(アミノ、メチル又はヒドロキシ基によって最終的に置換されている)、
・アラニニル、グリシニル、ヒスチジニル、イソロイシニル、ロイシニル、フェニルアラニニル、セリニル、トレオニニル、チロシニル、バリン及びそれらの誘導体からなる群において、好ましくはチロシニル又はその誘導体の1つにおいて選択されるアミノ酸、
・アリール、好ましくはフェニル又はイミダゾリル(少なくとも1つのメチル基又は1つのシアノ基によって最終的に置換されている);又は
・プロピル(1つのカルボン酸基によって最終的に置換されている)を表す。
アミノ酸は、L又はD立体配置を有することができる。チロシニル誘導体は、α−メチル−チロシニル、ドーパ、m−チロシニル、3−ハロゲノチロシニル(例えば、ヨード、ブロモ、フルオロ又はクロロ)、3,5−ジハロゲノチロシニル(例えば、ジヨード、ジブロモ、ジフルオロ若しくはジクロロ、又はヨード、ブロモ、フルオロ若しくはクロロの任意の組み合わせ)、N−ヒドロキシルチロシニル、N,N−ジヒドロキシチロシニル、6−ヒドロキシドーパ、6−ハロゲノドーパ及び3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパニルを含む。
特定の態様において、Rは、アミノ、チロシニル、−CO−(CH−COOH、−CO−フェニル−CN、−CO−ジメチルイミダゾリル、−CO−メチルフェニル、−CO−ヒドロキシメチルフェニル、−CO−ジメチルフェニル及び−COメチルチオフェン(methylthiphene)からなる群において選択され得る。
より好ましくは、Rは、水素又はチロシニル、特にL−チロシニル又はD−チロシニル、更により好ましくはD−チロシニルである。
有利には、R、R、R及びRは、以下のように定義される:
・Rは:
− 水素原子、又は
− −CO−R単位を表し、ここで、Rは:
・メチルアリール、好ましくはメチルフェニル、メチルフェノール又はメチルチオフェン(アミノ、メチル又はヒドロキシ基によって最終的に置換されている)、
・アラニニル、グリシニル、ヒスチジニル、イソロイシニル、ロイシニル、フェニルアラニニル、セリニル、トレオニニル、チロシニル、バリン及びそれらの誘導体からなる群において、好ましくはチロシニル又はその誘導体の1つにおいて選択されるアミノ酸、
・アリール、好ましくはフェニル又はイミダゾール(少なくとも1つのメチル基又は1つのシアノ基によって最終的に置換されている);又は
・プロピル(1つのカルボン酸基によって最終的に置換されている)を表し;
・Rは、水素原子を表し;そして
・Rは、水素原子又は(C−C)アルキル鎖、好ましくはメチルを表す。
アミノ酸は、L又はD立体配置を有することができる。アミノ酸置換基は、そのカルボキシル部分によってセファロスポリン核に連結している。チロシニル誘導体は、α−メチル−チロシニル、ドーパ、m−チロシニル、3−ハロゲノチロシニル(例えば、ヨード、ブロモ、フルオロ又はクロロ)、3,5−ジハロゲノチロシニル(例えば、ジヨード、ジブロモ、ジフルオロ若しくはジクロロ、又はヨード、ブロモ、フルオロ若しくはクロロの任意の組み合わせ)、N−ヒドロキシルチロシニル、N,N−ジヒドロキシチロシニル、6−ヒドロキシドーパ、6−ハロゲノドーパ及び3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパニルを含む。
特定の態様において、Rは、アミノ、チロシニル、−CO−(CH−COOH、−CO−フェニル−CN、−CO−ジメチルイミダゾリル、−CO−メチルフェニル、−CO−ヒドロキシメチルフェニル、−CO−ジメチルフェニル及び−CO−メチルチオフェンからなる群において選択され得る。
より好ましくは、Rは、水素又はチロシニル、特にL−チロシニル又はD−チロシニル、更により好ましくはD−チロシニルである。
本発明に係る癌を処置するための化合物の中で、以下の化合物のリストを挙げることができる:
− 7−(2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)−8−オキソ−3−(プロパ−1−エニル)−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;
− 7−アミノ−8−オキソ−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;及び
− 8−オキソ−7−(2−フェニルアセトアミド)−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸。
好ましくは、化合物は、以下からなる群より選択される:
− 7−(2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)−8−オキソ−3−(プロパ−1−エニル)−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;及び
− 7−アミノ−8−オキソ−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸。
本化合物のCXCR4アンタゴニスト活性は、当業者によって利用可能でかつ公知の任意の方法によって評価され得る(Zhou, Y. et al.: J. Biol. Chem., 2002, 227, 49481-87)。特定の態様において、アンタゴニスト活性は、実施例1に詳しく開示するように評価され得る。好ましくは、化合物は、とりわけ実施例1に開示する方法を使用した場合に、少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%の阻害率が観測されたとき、有意なCXCR4アンタゴニスト活性を有すると見なされる。
本発明はまた、以下にも関する:
−癌を処置するための又は癌を処置するための使用のための、上に定義したとおりの式(I)で示される化合物(開示した実施態様のいずれか1つを含む)と薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物;及び/又は
−癌を処置するための又は癌を処置するための使用のための、徐放放出、制御放出又は持続放出医薬組成物中に製剤化される、上に定義したとおりの式(I)で示される化合物(開示した実施態様のいずれか1つを含む);及び/又は
−癌の処置のための又は癌の処置における使用のための、上に定義したとおりの式(I)で示される化合物(開示した実施態様のいずれか1つを含む)と追加の抗腫瘍薬とを含む医薬組成物;及び/又は
−放射線療法、温熱療法及び/又は他の抗腫瘍療法と、場合により外科手術(例えば、腫瘍切除)の前、同時及び/又は後に組み合わせた、癌を処置するための又は癌を処置するための使用のための、上に定義したとおりの式(I)で示される化合物又は医薬組成物(開示した実施態様のいずれか1つを含む);及び/又は
−癌を処置するための又は癌を処置するための使用のための、(a)上に定義したとおりの式(I)で示される化合物(開示した実施態様のいずれか1つを含む)と;(b)同時、分割又は逐次使用のための組み合わせ製剤としての追加の抗腫瘍薬とを含むキット;及び/又は
−癌の処置のための医薬の製造のための、上に定義したとおりの医薬組成物又は上に定義したとおりの式(I)で示される化合物(開示した実施態様のいずれか1つを含む)の使用;及び/又は
−癌を処置するための方法であって、それを必要とする被験体において、有効量の上に定義したとおりの式(I)で示される化合物又は上に定義したとおりの医薬組成物を投与することを含む方法(場合により、本方法は、放射線療法、温熱療法及び/又は他の抗腫瘍療法、場合により外科手術(例えば、腫瘍切除)を更に含む)。
用語「癌」は、本明細書において使用される場合、未制御の増殖、不死、転移能、急速な成長及び増殖率等の発癌性細胞に典型的な特徴、並びにある特徴的な形態学的特徴を有する細胞の存在を指す。癌は、固形腫瘍又は造血器腫瘍であり得る。癌の例は、例えば、白血病、リンパ腫、芽腫、癌腫、黒色腫及び肉腫を含む。好ましくは、癌は、固形腫瘍、例えば芽腫、癌腫、黒色腫及び肉腫である。そのような癌のより特定の例は、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病(Ph+ALL)、扁平上皮癌、肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、神経膠腫、消化器癌、腎癌(renal cancer)、卵巣癌、肝癌、大腸癌、子宮内膜癌、腎臓癌(kidney cancer)、前立腺癌、甲状腺癌、神経芽細胞腫、骨肉腫、膵臓癌、多形膠芽腫、子宮頚癌、胃癌(stomach cancer)、膀胱癌、肝細胞癌、乳癌、食道癌(oesophagal cancer)、結腸癌、及び頭頚部癌、胃癌(gastric cancer)、胚細胞腫瘍、小児肉腫、副鼻腔ナチュラルキラー、多発性骨髄腫、ブドウ膜黒色腫、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病、肥満細胞症及び肥満細胞症と関連する任意の症状を含む。好ましくは、癌は、乳癌、肺癌、黒色腫並びに変異型KRAS及び/又は変異型EGFR癌からなる群より選択される。より好ましくは、癌は、変異型KRAS及び/又は変異型EGFR乳癌、肺癌及び黒色腫である。極めて特定の態様において、乳癌は、好ましくは、トリプルネガティブ乳癌(ER−、PR−、Her2−)である。別の極めて特定の態様において、肺癌は、好ましくは、非小細胞肺癌(NSCLC)、好ましくは、変異型KRAS及び/又は変異型EGFR NSCLC癌である。更なる極めて特定の態様において、黒色腫は、ブドウ膜黒色腫、好ましくは変異型GNA11又はGNAQを有するブドウ膜黒色腫である。あるいは、黒色腫は、変異型GNA11又はGNAQを有する黒色腫である。
本明細書において使用される場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」又は「処置する(treating)」は、疾患の療法、抑制、予防及び遅延等の、患者の健康状態を改善することを目的とした任意の行為を指す。特定の実施態様において、そのような用語は、疾患又は疾患と関連する症状の改善又は根絶を指す。他の実施態様において、この用語は、そのような疾患を有する被験体への1つ以上の治療剤の投与の結果として、疾患の拡大又は悪化を最小限に抑えることを指す。より特定すると、処置は、哺乳動物宿主において、腫瘍の発生を減少させ、腫瘍量を減少させ、腫瘍退縮をもたらし、並びに/又は転移の発生及び癌の再発を抑制し得る。
「有効量」とは、ヒトにおいて処置される疾患の有害作用を抑制、除去又は減少させる、本発明の医薬組成物の量を意味する。投与用量は、患者、病理、投与形態等に従って当業者によって適合され得ることが理解される。例えば、本発明の化合物は、0.01〜500mg/体重kg/日の用量で使用され得る。特定の実施態様において、本発明に係る医薬組成物は、本発明の化合物を0.01〜500mg/kg、好ましくは0.1〜500mg/kg/日、より好ましくは10〜400mg/kg/日含む。特定の態様において、本発明の化合物は、0.1〜500mg/kg、好ましくは10〜400mg/kgの一日用量で、経口経路によって投与され得る。これらは、1、2、3、4、5、6又は7週間の間、週に4、5、6又は7日投与され得る。場合により、複数回の処置サイクルを、場合により2回の処置サイクルの間に例えば1、2、3、4又は5週間の休止期間を置いて、実施することができる。
投与経路は、局所、経皮、経口、直腸、舌下、鼻腔内、髄腔内、腫瘍内又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内及び/又は皮内を含む)であることができる。好ましくは、投与経路は、非経口(parental)、経口又は局所である。医薬組成物は、上で述べた経路の1つ又はいくつかに適合される。医薬組成物、キット、製品又は組み合わせ製剤は、好ましくは、好適な無菌液剤の注射によって若しくは静脈内注入によって、又は液体若しくは固体剤形で消化管を介して投与される。
医薬組成物は、薬学的に適合し得る溶媒中の液剤として、又は好適な薬学的溶媒若しくはビヒクル中の乳剤、懸濁剤若しくは分散剤として、又は当技術分野において公知の方法で固体ビヒクルを含有する丸剤、錠剤若しくはカプセル剤として製剤化され得る。経口投与に適する本発明の製剤は、各々所定量の活性成分を含有する、カプセル剤、サシェ剤、錠剤若しくはトローチ剤のような個別単位の剤形;粉末剤若しくは顆粒剤の剤形;水性液体若しくは非水性液体中の液剤若しくは懸濁剤の剤形;又は水中油型乳剤若しくは油中水型乳剤の剤形であり得る。直腸投与用の製剤は、活性成分とカカオ脂等の担体とを組み込んだ坐剤の剤形、又は浣腸剤の剤形であり得る。非経口投与に適する製剤は、好都合には、活性成分の無菌の油性又は水性の調製物(好ましくは、レシピエントの血液と等張である)を含む。全てのそのような製剤はまた、例えば安定剤、抗酸化剤、結合剤、染料、乳化剤又は香味物質等の、他の薬学的に適合し得えかつ無毒の補助剤を含有することができる。本発明の製剤は、それゆえ、活性成分を、薬学的に許容し得る担体及び場合により他の治療成分と組み合わせて含む。担体は、製剤の他の成分と適合可能であるという意味で「許容し得る」ものでなければならず、かつそのレシピエントに対して有害であってはならない。医薬組成物は、有利には、好適な無菌液剤の注射若しくは静脈内注入によって、又は消化管経由の経口投薬として適用される。これらの化学療法剤の多くの安全かつ効果的な投与方法は、当業者に公知である。加えて、それらの投与は、標準的な文献に記載されている。
本発明の特定の態様において、本発明の化合物は、徐放放出、制御放出又は持続放出医薬組成物中に製剤化される。徐放−、制御−又は持続放出とは、血流へのよりゆっくりかつより安定した放出と、その後の、即時の放出を意味する。
この態様において、医薬組成物は、少なくとも1つの本発明の化合物と、徐放−、制御−又は持続放出に適する任意の賦形剤とを含む。当業者は、所望の薬物動態に従って、徐放−、制御−又は持続放出医薬組成物中で、そのような賦形剤の性質及び量を容易に適合させることができる。
徐放−、制御−又は持続放出のための典型的な賦形剤は、カルボマーである。国際出願WO 2005/030178号は、参照によって本明細書に組み入れられる。カルボマーは、ポリアルケニルエーテルと架橋されて水溶性となったアクリル酸ポリマーであり、本発明の化合物と適合可能であると認められる。これらは、本発明の化合物の放出を改変するために、単一のカルボマーとして又は種々の等級のカルボマーの混合物として使用され得る。例として、Carbopol 971P及びCarbopol 974P等の市販のCarbopol(登録商標)ポリマーを挙げることができる。
好ましい実施態様において、徐放−、制御−又は持続放出医薬組成物は、本発明の化合物と1つ以上のカルボマーとを含む。特に、カルボマー又はポリマーは、組成物の総重量に対して、0.1〜50%、好ましくは0.1〜40%(重量)の割合である。
徐放−、制御−又は持続放出医薬組成物は、希釈剤及び潤滑剤等の薬学的に許容し得る賦形剤の1つ以上を更に含み得る。希釈剤は、水溶性及び水分散性希釈剤を含む。水溶性希釈剤の例は、非限定的に、ラクトース、マンニトール、グルコース、ソルビトール、マルトース、デキストラート、デキストリン等を含む。特に、水溶性希釈剤は、組成物の総重量に対して、5〜20%(重量)の割合である。水分散性希釈剤の例は、非限定的に、微結晶セルロース、デンプン、アルファ化(pre-gelatinized)デンプン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム等を含む。特に、水分散性希釈剤は、組成物の総重量に対して、5〜20%(重量)の割合である。潤滑剤は、非限定的に、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、硬化植物油等を含む。特に、潤滑剤は、組成物の総重量に対して、0.2〜5%(重量)の割合である。
好ましい実施態様において、徐放−、制御−又は持続放出医薬組成物は、上に定義したとおりの式(I)で示される化合物、カルボマー、ラクトース及びステアリン酸マグネシウムの混合物を含む。
より好ましくは、上に定義したとおりの式(I)で示される化合物は、投与剤形当たり少なくとも100mg、好ましくは少なくとも500mg、より好ましくは投与剤形当たり600mg〜2,000mgの範囲の量で存在する。
本発明に係る徐放−、制御−又は持続放出医薬組成物の例は、国際出願WO 2005/030178号の実施例1〜4に開示されており、これらは参照によって本明細書に組み入れられる。
加えて、本発明の化合物は、少なくとも1つの追加の抗腫瘍薬と組み合わせて使用され得る。追加の抗腫瘍薬は、トポイソメラーゼI若しくはIIの阻害剤、抗有糸分裂剤、DNAアルキル化剤、DNAの架橋を誘発する薬剤、抗代謝剤、キナーゼ阻害剤及び抗EGFR剤等の標的剤、並びに/又は癌細胞に対する細胞毒性を媒介若しくはそれらの重要な生物学的機能の1つを調節するように設計された治療用抗体からなる抗腫瘍剤の非包括的リストにおいて選択され得る。
抗有糸分裂剤は、パクリタキセル、ドセタキセル、並びに、類似体、例えば、ラロタキセル(XRP9881とも呼ばれる;Sanofi-Aventis)、XRP6258(Sanofi-Aventis)、BMS-184476(Bristol-Meyer-Squibb)、BMS-188797(Bristol-Meyer-Squibb)、BMS-275183(Bristol-Meyer-Squibb)、オルタタキセル(IDN 5109、BAY 59-8862又はSB-T-101131とも呼ばれる;Bristol-Meyer-Squibb)、RPR 109881A(Bristol-Meyer-Squibb)、RPR 116258(Bristol-Meyer-Squibb)、NBT-287(TAPESTRY)、PG−パクリタキセル(CT-2103、PPX、パクリタキセルポリグルメクス、パクリタキセルポリグルタマート又はXyotax(商標)とも呼ばれる)、ABRAXANE(登録商標)(Nab−パクリタキセルとも呼ばれる;ABRAXIS BIOSCIENCE)、テセタキセル(DJ-927とも呼ばれる)、IDN 5390(INDENA)、タクサオプレキシン(ドコサヘキサエン酸(Docosahexanoic acid)−パクリタキセルとも呼ばれる;PROTARGA)、DHA−パクリタキセル(タクサオプレキシン(登録商標)とも呼ばれる)及びMAC-321(WYETH)を含むが、これらに限定されない。好ましくは、抗有糸分裂剤は、ドセタキセル、パクリタキセルであり、より好ましくはドセタキセルである。
トポイソメラーゼI及び/又はIIの阻害剤は、エトポシド、トポテカン、カンプトテシン、イリノテカン、アムサクリン、イントプリシン(intoplicin)、アントラサイクリン類(ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン及びミトキサントロン等)を含むが、これらに限定されない。トポイソメラーゼI及びIIの阻害剤は、イントプリシンを含むが、これに限定されない。
追加の抗腫瘍剤は、ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン誘導体、アルキルスルホナート、ニトロソウレア、金属塩及びトリアゼンを非限定的に含む、アルキル化剤であることができる。その非包括的な例は、ウラシルマスタード、クロルメチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(R))、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、シスプラチン、カルボプラチン、フォテムスチン、オキサリプラチン、チオテパ、ストレプトゾシン、ダカルバジン及びテモゾロミドを含む。好ましい実施態様において、DNAアルキル化剤は、好ましくは、シスプラチン、フォテムスチン又はダカルバジンである。
抗代謝剤は、核酸合成に関与する酵素を遮断するか、又はDNA中に組み込まれて、これが誤った遺伝コードを生じさせ、アポトーシスに至る。その非包括的な例は、非限定的に、葉酸アンタゴニスト、ピリミジン類似体、プリン類似体及びアデノシンデアミナーゼ阻害剤、より特定するとメトトレキサート、フロキシウリジン、シタラビン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、リン酸フルダラビン、ペントスタチン、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン及びカペシタビンを含む。
追加の抗腫瘍剤はまた、標的剤、特にキナーゼ阻害剤であることができる。キナーゼは、細胞内チロシン又はセリン/トレオニンキナーゼ、受容体チロシン又はセリン/テオニン(theonine)キナーゼからなる群より選択され得る。例えば、本薬剤は、VEGFR及びPDGFRキナーゼに対する阻害活性に基づき血管新生を阻害する能力を有し得る。特に、標的剤は、既に承認されている多重キナーゼ阻害薬物の中から選択され得る:グリーベック(Ablを阻害する)、並びにイレッサ及びタルセバ(共にEGFRを阻害する)、ソラフェニブ(Nexavar、BAY 43-9006)(Rafを阻害する)、ダサチニブ(BMS-354825)及びニロチニブ(AMN-107、Tasigna)(これもAblを阻害する)、ラパチニブ(これもEGFRを阻害する)、テムシロリムス(Torisel、CCI-779)(mTOR経路を標的とする)、スニチニブ(Stuten、SU11248)(VEGFRを含むいくつかの標的を阻害する)、並びにキナーゼ受容体を不活化する特異的抗体:ハーセプチン及びアバスチン。抗EGFR剤は、エルロチニブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、ザルツムマブ、パニツムマブ、ニモツズマブ、マツズマブ、ラパチニブの中から選択され得、好ましくは、エルロチニブ又はセツキシマブである。
好ましい実施態様において、追加の抗腫瘍薬は、シスプラチン、ダカルバジン、フォテムスチン、ドセタキセル及びセツキシマブから選択される。
用語「療法」は、本明細書において使用される場合、補助療法及び術前補助療法を含む、任意の種類の癌の処置(すなわち、抗腫瘍療法)を指す。療法は、放射線療法及び療法、好ましくは全身療法(ホルモン療法、化学療法、免疫療法及びモノクローナル抗体療法等)を含む。
用語「補助療法」は、本明細書において使用される場合、転移のリスクがある及び/又は再発の可能性の高い癌に罹患した患者における、通常、原発腫瘍の外科切除後の追加的処置として提供される任意の種類の癌の処置を指す。そのような補助処置の目的は、予後を改善することである。補助療法は、放射線療法及び療法、好ましくは全身療法(ホルモン療法、化学療法、免疫療法及びモノクローナル抗体療法等)を含む。
用語「ホルモン療法(hormone therapy)」又は「ホルモン療法(hormonal therapy)」は、ホルモンを遮断、追加又は除去することを目的とする癌の処置を指す。例えば、乳癌では、女性ホルモンのエストロゲン及びプロゲステロンは、一部の乳癌細胞の成長を促進することができる。よって、これらの患者において、エストロゲンを遮断するためにホルモン療法が提供され、そして、一般的に使用される薬物の非包括的リストは、以下を含む:タモキシフェン、トレミフェン、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、ゴセレリン/ロイプロリド、酢酸メゲストロール及びフルオキシメステロン。
本明細書において使用される場合、用語「化学療法的処置」又は「化学療法」は、化学物質又は生体物質を使用する、特に1つ又は複数の抗新生物剤を使用する、癌療法的処置を指す。
用語「放射線療法的処置」又は「放射線療法」は、体内及び体外放射線療法又は放射線免疫療法を含む複数の種類の放射線療法、並びに、X線、ガンマ線、アルファ粒子、ベータ粒子、フォトン、電子、中性子、ラジオアイソトープ及び他の形態のイオン化放射線を含む様々な種類の放射線の使用を指す、当技術分野において一般的に使用される用語である。
用語「治療用抗体」は、抗腫瘍効果を有する任意の抗体を指す。好ましくは、治療用抗体は、モノクローナル抗体である。治療用抗体は、一般に、表面抗原、例えば、膜抗原に特異的である。最も好ましい治療用抗体は、CD20、CD52、ErbB2(又はHER2/Neu)、CD33、CD22、CD25、MUC−1、CEA、KDR、αVβ3等の、腫瘍抗原(例えば、腫瘍細胞によって特異的に発現された分子)に特異的である。治療用抗体は、トラスツズマブ(抗HER2抗体)、リツキシマブ(抗CD20抗体)、アレムツズマブ、ゲムツザマブ(Gemtuzamab)、セツキシマブ、ペルツズマブ、エプラツズマブ、バシリキシマブ、ダクリズマブ、ラベツズマブ、セビルマブ、ツブリマブ(Tuvurimab)、パリビズマブ、インフリキシマブ、オマリズマブ、エファリズマブ、ナタリズマブ、クレノリキシマブ及びベバシズマブ等の抗体を含むが、これらに限定されない。
温熱療法は、高温に曝して、癌細胞を損傷及び殺傷するか、又は放射線及び特定の抗癌薬の作用に対して癌細胞をより感受性にする、医療処置である。熱を送達し得る当業者に周知の多くの技術がある。最も一般的なもののいくつかは、集束超音波(FUS又はHIFU)、赤外線サウナ、マイクロ波加熱、誘導加熱、磁気温熱療法、温めた液体の注入の使用、又は高温の部屋に座ること若しくは患者を高温のブランケットに包むことによる等の熱の直接適用を含む。
:化合物1(セフプロジル)の毒性アッセイ。左から右へのバー:1st=対照=未処置の動物;2nd=100mg/kg;3rd=200mg/kg;4th=300mg/kg。 :SC131肺腫瘍の成長に及ぼす化合物1による処置の効果。 :MP55Bブドウ膜腫瘍の成長に及ぼす化合物1による処置の効果。 :LCF29肺腫瘍の成長に及ぼす化合物1による処置の効果。 :HBCx−12A乳房腫瘍の成長に及ぼす化合物1による処置の効果。
本発明の更なる態様及び利点を以下の実験項に開示する。
実施例1:CXCR4アンタゴニスト活性のインビトロアッセイ
材料及び方法
化合物のアンタゴニスト活性を、トランスフェクトCHO細胞中で発現させたヒトCXCR4受容体を用いたインビトロアッセイで評価した。それは、Cell-Key(Cellular Dielectric Spectroscopy)検出法を使用して、アゴニスト誘導インピーダンス変調に及ぼす効果を測定することによって決定された。
本アッセイは、Zhou, Y. et al.(J. Biol. Chem., 277, 49481-49487)に詳述されているように実施した。簡潔に述べると、細胞を、96ウェルプレートに5 104細胞/ウェルで播種し、そして、標準的な成長培地中、標準的な培養条件下で一晩成長させた。成長培地を、HBSS緩衝液+20mM HEPES(Invitrogen)(10%FCS及び0.1%BSA含有)に交換し、そして、実験の開始前に、細胞を28℃で45分間平衡化させた。プレートをシステム上に置き、28℃の温度で測定を行った。HBSS(基礎対照及び刺激対照)、参照アンタゴニストMIP−II(IC50決定)又は試験化合物を、HBSS(基礎対照)及び参照アゴニストSDF−1αの1nM(EC80)の添加の前に、15分間プレインキュベートした。インピーダンス測定値を10分間モニタリングした。
本発明の化合物1及び2を、それぞれ、AKSci及びVitas-M Laboratoryから購入した。WO 02/096430号の化合物は、Vitas-M Laboratoryから購入した。比較試験のための化合物3は、Vitas-M Laboratoryから購入した。
結果
CXCR4アンタゴニスト作用を以下の表1に開示する。

セフプロジル(1)及び化合物(2)のCXCR4阻害率は、それぞれ、38.2%及び25.1%であり、許容し得るCXCR4阻害率が20%超であるので有意なCXCR4アンタゴニスト作用を示す。
セファロスポリン核の3位がメチル基、硫黄由来基又は酢酸エチル基によって置換されているWO 02/096430号の化合物(実施例25、258、283及び298)は、20%より低いCXCR4阻害率を有し、よって有意でないCXCR4アンタゴニスト作用を示す。
本発明者等は、それゆえ、有意なCXCR4アンタゴニスト作用を有する本発明の式(I)で示される化合物を特徴付ける、セファロスポリン核の3位のアルキレン基の重要性を実証した。
これは、セフプロジル(1)とセファロスポリン核の3位が置換されているそのメチル類似体(3)との比較結果によって確認される。実際に、セフプロジルのCXCR4アンタゴニスト作用(阻害%=38.2)は、メチル類似体(3)のCXCR4作用(14.2%)よりも有意により重要である。
実施例2:抗腫瘍活性のインビボアッセイ
材料、モデル及び方法
患者由来の異種移植片(PDX)
腫瘍モデルの確立、移植手順及び実験治療アッセイは、すでに発表されている(Nemati et al., Clin Cancer Res. 2000 May: 2075-86)。
自然肺転移を発症した1つのトリプルネガティブ乳癌(BC)異種移植片、EFGR遺伝子突然変異を有する又は有さない2つの非小細胞肺癌(NSCLC)異種移植片、及びGNA11(グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、アルファ11)遺伝子突然変異を有する1つのブドウ膜黒色腫(UM)異種移植片を本研究のために選択した。これらのモデルの分子の特徴を以下の表に提示する:
動物及び飼育
5週齢のSwiss nu/nu(ヌード)雌性マウスを、BC及びNSCLCの異種移植片のレシピエントとして使用した。5週齢のSCID雌性マウスを、UM異種移植片のレシピエントとして使用した。マウスは、Charles River Laboratoriesに由来した。マウスを、各マウス5匹の群ケージ内で飼育した。過酸化水素によって消毒した餌及び使い捨ての給水瓶を自由に与えた。
腫瘍移植の方法論
腫瘍材料を5×5mmの切片にカットした。麻酔下のマウスに、各腫瘍断片を肩甲骨間に皮下移植し、数によって特定した。これらの手順は、動物福祉を順守する熟練の実験者によって無菌状態で行われた。
組み入れ基準及び無作為化
腫瘍担持マウスのみを、対照群又は処置群として割り当てられた8〜10匹のマウスの群に無作為に分配した。腫瘍が50mm3〜250mm3の間の体積に達したときに1日目として全ての処置を開始した。異種腫瘍の採取及び成長の場合、腫瘍が初期の最適体積に達するまでマウスの組み入れを遅らせた。
試験化合物
セフプロジル(1)の原末を一日用量でサンプリングし、4℃で維持した。セフプロジルを5%グルコース中に懸濁し、経口投与した。
データの取得
測径器を使用して腫瘍サイズを週に2回測定した。2つの垂直方向の直径(a及びb)を記録した。次いで、個々の腫瘍体積を以下のように算出した:a×b/2(mm3単位)、式中、aは、大きい直径であり、bは小さい直径である。
相対腫瘍体積(RTV)を、時間tにおける体積を1日目の初期体積で割って、これに100を乗じた比として算出した。これらのデータは、RTVが100%以下(腫瘍退縮)である場合に成長の欠如を迅速に評価することを可能にする。時間の関数としての処置群及び対照におけるRTVの平均値(又は中央値)の曲線を提示する。
個々のマウスの体重を週に2回測定した。1群当たりの初期体重及び平均値(又は中央値)と比較したマウスの体重の変動を算出した。
サンプル
腫瘍体積が2000mm3であるときにマウスを安楽死させた。1群当たり5匹のマウスについてサンプルを採取した。全てのモデルについて、腫瘍断片及び肺半分を凍結し、他の腫瘍断片及び肺半分をホルマリン固定した。UMモデルについては血液サンプルを追加した。
結果
1.用量依存性耐容
セフプロジル(1)を、以下の表に示すように投与した。
セフプロジルは、1日当たり300mg/kgの用量で経口投与を週に5日では、十分に耐容であった(図1を参照されたい)。
処置の間、体重減少も行動異常も観察されなかった。
この結果は、更なるインビボ実験のためにセフプロジル処置を設計することを可能にした:
1日当たり300mg/kgで経口投与、週に5日、6週間。
2.インビボ抗腫瘍効果の評価
以下の結果が得られた:
・NSCLC SC131モデル:図2及び以下の表
セフプロジル(1)投与後に、31%のインビボ腫瘍成長阻害が観察された。
・ブドウ膜黒色腫MP55Bモデル:図3及び以下の表
セフプロジル(1)投与後に、30%のインビボ腫瘍成長阻害が観察された。
・NSCLC LCF29モデル:図4及び以下の表
セフプロジル(1)投与後に、29%のインビボ腫瘍成長阻害が観察された。
・BC HBCx−12Aモデル:図5及び以下の表
セフプロジル(1)投与後に、20%のインビボ腫瘍成長阻害が観察された。
結論として、本発明者等は、セフプロジル(1)が4種の上記モデルにおいて腫瘍成長阻害を誘発したことを示し、それによって、癌、特に乳癌、肺癌及びブドウ膜黒色腫を処置するための式(I)で示される化合物の治療効果を実証した。

Claims (17)

  1. 癌の処置における使用のための、式(I):

    [式中:
    ・Rは:
    − 水素原子、又は
    − −CO−R単位若しくは−CO−R単位を表し、ここで、Rは、基(C−C10)アルキル、(C−C10)アルキレン、(C−C14)シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C−C)アルキル−(C−C14)シクロアルキル、(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキル、(C−C)アルキル−(C−C14)シクロアルキルオキシ、(C−C)アルキル−ヘテロシクロアルキルオキシ、(C−C)アルキル−アリール、(C−C)アルキル−アリールオキシ、(C−C)アルキル−ヘテロアリール、又は(C−C)アルキル−ヘテロアリールオキシを表し、前記基は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つのケトン、1つの(C−C)アルコキシ基、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、水素原子又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基、又は1つのニトロ基によって場合により置換されており;
    ・Rは、水素原子又は(C−C)アルキル鎖を表し;そして
    ・Rは、水素原子、又は(C−C)アルキル鎖、又は(C−C)アルキレンを表し、前記鎖は、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つの−O−CO−(C−C)アルキル単位、1つのケトン、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、H又は(C−C)アルキル基を表す)、1つのハロゲン原子、1つのシアノ基又は1つのニトロ基によって場合により置換されている]
    で示される化合物又はその薬学的に許容し得る塩の1つ。
  2. が、水素原子を表す、請求項1に記載の使用のための化合物。
  3. が、水素原子又は(C−C)アルキル鎖、好ましくはメチルを表す、請求項1又は2に記載の使用のための化合物。
  4. が:
    − 水素原子、又は
    − −CO−R単位を表し、ここで、Rが、基(C−C)アルキル、アリール、ヘテロアリール、(C−C)アルキル−アリール、(C−C)アルキル−ヘテロアリールを表し、前記基が、少なくとも1つの(C−C)アルキル基、1つのヒドロキシ基、1つの(C−C)アルコキシ基、1つのカルボン酸基((C−C)アルキル基によって最終的に置換されている)、1つの−NR単位(式中、R及びRは、上に定義したとおりである)、1つのハロゲン原子、又は1つのシアノ基によって場合により置換されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  5. が:
    − 水素原子、又は
    − −CO−R単位を表し、ここで、Rが:
    ・メチルアリール、好ましくはメチルフェニル、メチルフェノール又はメチルチオフェン(アミノ、メチル又はヒドロキシ基によって最終的に置換されている)、
    ・アラニニル、グリシニル、ヒスチジニル、イソロイシニル、ロイシニル、フェニルアラニニル、セリニル、トレオニニル、チロシニル、バリニル及びそれらの誘導体からなる群において、好ましくはチロシニル又はその誘導体の1つにおいて選択されるアミノ酸、
    ・アリール、好ましくはフェニル又はイミダゾール(少なくとも1つのメチル基又は1つのシアノ基によって最終的に置換されている);又は
    ・プロピル(1つのカルボン酸基によって最終的に置換されている)を表す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  6. が:水素原子又はチロシニルを表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  7. 以下からなる群より選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用のための化合物:
    − 7−(2−アミノ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)−8−オキソ−3−(プロパ−1−エニル)−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸;及び
    − 7−アミノ−8−オキソ−3−ビニル−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−カルボン酸。
  8. CXCR4アンタゴニスト活性を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  9. 徐放放出(extended-release)、制御放出又は持続放出(sustained-release)医薬組成物中に製剤化される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  10. 徐放放出、制御放出又は持続放出医薬組成物が、1つ以上のカルボマーを含む、請求項9に記載の使用のための化合物。
  11. 癌の処置における使用のための、請求項1〜10のいずれか一項に定義したとおりの化合物と少なくとも1つの追加の抗腫瘍薬とを含む医薬組成物。
  12. 追加の抗腫瘍薬が、抗有糸分裂剤、トポイソメラーゼI又はIIの阻害剤、DNAアルキル化剤、抗代謝剤、キナーゼ阻害剤及び抗EGFR剤等の標的剤、並びに癌細胞に対する細胞毒性を媒介又はそれらの重要な生物学的機能の1つを調節するように設計された治療用抗体からなる群より選択される、請求項11に記載の使用のための医薬組成物。
  13. 追加の抗腫瘍薬が、
    a)シスプラチン、カルボプラチン、フォテムスチン、オキサリプラチン及びダカルバジンからなる群より、好ましくはシスプラチン、フォテムスチン又はダカルバジンより選択されるDNAアルキル化剤;又は
    b)ドセタキセル及びパクリタキセルからなる群より、好ましくはドセタキセルより選択される抗有糸分裂剤;又は
    c)エルロチニブ、セツキシマブ、ゲフィチニブ、ザルツムマブ(Zalutumimab)、パニツムマブ、ニモツズマブ、マツズマブ及びラパチニブからなる群より、好ましくはエルロチニブ又はセツキシマブより選択される抗EGFR剤である、請求項12に記載の使用のための医薬組成物。
  14. 放射線療法、温熱療法及び/又は他の抗腫瘍療法と、場合により腫瘍外科手術の前、同時及び/又は後に組み合わされた、癌を処置するための使用のための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物又は請求項11〜13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  15. 癌を処置するための、(a)請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物と;(b)同時、分割又は逐次使用のための組み合わせ製剤としての追加の抗腫瘍薬とを含む、キット。
  16. 固形腫瘍の処置における使用のための、請求項1〜10及び14のいずれか一項に記載の化合物、請求項11〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物、又は請求項15に記載のキット。
  17. 乳癌、肺癌又は黒色腫、特にブドウ膜黒色腫の処置における使用のための、請求項16に記載の化合物、医薬組成物、又はキット。
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