JP2002316534A - 車両内装部材の空気吹出し構造 - Google Patents

車両内装部材の空気吹出し構造

Info

Publication number
JP2002316534A
JP2002316534A JP2001126743A JP2001126743A JP2002316534A JP 2002316534 A JP2002316534 A JP 2002316534A JP 2001126743 A JP2001126743 A JP 2001126743A JP 2001126743 A JP2001126743 A JP 2001126743A JP 2002316534 A JP2002316534 A JP 2002316534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
base material
foam
opening
skin opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001126743A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Murakami
明彦 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoue MTP KK, Inoac Corp filed Critical Inoue MTP KK
Priority to JP2001126743A priority Critical patent/JP2002316534A/ja
Publication of JP2002316534A publication Critical patent/JP2002316534A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成部材点数および組付工数を削減してコス
トダウンや組付作業の容易化および合理化等を図った車
両内装部材の空気吹出し構造を提供する。 【解決手段】 基材11の所要位置に、矩形状の基材開
口部34を設ける。表皮材12の所要位置に、前記基材
11に向けて延在して基材開口部34に密着的に整合す
る筒状の表皮開口部38を設ける。表皮開口部38の各
対向し合う内壁面39に、発泡体13が介在する空間へ
突出する支持凹部40,41を設ける。前記支持凹部4
0,41に回動支軸27,28を挿入支持させることで、
風向制御板25,26を表皮開口部38内で姿勢変位可
能に配設する。なお風向制御板25,26は、基材11
と表皮材12との間で発泡体13を発泡成形するに際し
て表皮開口部38内に予めセットしておくことで、該発
泡体13の成形と同時に表皮開口部38内へ装着され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両内装部材の
空気吹出し構造に関し、更に詳細には、基材、表皮材お
よび両部材の間に介在させた発泡体からなる車両内装部
材に配設され、空調ユニットからの調温空気を乗員室内
へ吹出させる空気吹出し構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、乗用車等の乗員室内に設置され
る車両内装部材としてのインストルメントパネル10に
は、図11に示すように、車両搭載の空調ユニット(図
示せず)から到来する調温空気を乗員室11内へ案内す
るエアアウトレット15が、複数個所に設置されてい
る。このエアアウトレット15は、一般的には前記イン
ストルメントパネル10とは別体のユニット部材として
別工程で組立てられ、該インストルメントパネル10の
製造時に開設した開口部14に、後工程で組付装着され
るようになっている。なお図示のインストルメントパネ
ル10は、基材11、表皮材12および両部材11,1
2の間に介在した発泡体13とからなる三層構造とされ
たものが多い。
【0003】前記エアアウトレット15は、例えば図1
2に示すように、風向制御板としての複数枚の縦フィン
16および横フィン17を筒状本体18内に揺動自在に
配設したクロスフィンタイプや、図示しないが複数枚の
フィンを設けたバレルを筒状本体に自由回転可能に内蔵
したバレルタイプ等が実用化されている。このようなエ
アアウトレット15は、インストルメントパネル10に
設けた前記開口部14に対し、該パネル10の前側から
前記筒状本体18を嵌入させ、該筒状本体18の空気吹
出口19の外周に設けたベゼル20を開口部14に整合
させた状態で該パネル10に係止状態に組付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図11およ
び図12に示した従来のエアアウトレット15では、前
記インストルメントパネル10の開口部14に後付け装
着し得るユニット体として構成するために、前記各フィ
ン16,17を内部に組付支持するための前記筒状本体
18を必要とするから、構成部材点数の増加に伴う重量
アップや組付工数の増加に伴う製造コストアップ等を招
来する問題を内在していた。しかも、筒状本体18に対
する前記フィン16,17の組付作業が面倒かつ煩雑
で、場合によっては高度な熟練を要することもあり、組
付不良や部品破損等が発生し易い課題もあった。また、
開口部14にエアアウトレット15を装着した際には、
開口部14の内縁とベゼル20の外部輪郭との境界部分
に見切り部分が必ずできてしまう一方、成形精度や組付
精度が低い場合には両者14,20の間に隙間が形成さ
れ、インストルメントパネル10の質感低下を来す欠点
等もあった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、表皮材に形成された表皮開口
部内に風向制御板を直接的に装着するよう構成すること
で、構成部材点数および組付工数を削減してコストダウ
ンや組付作業の容易化および合理化等を図り得るように
した車両内装部材の空気吹出し構造を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、基材、表皮材および両
部材の間に介在させた発泡体からなる車両内装部材に配
設され、空調ユニットからの調温空気を乗員室内へ吹出
させる空気吹出し構造において、前記基材の所要位置に
開設され、前記空調ユニットにダクトを介して接続され
る矩形状の基材開口部と、前記表皮材の所要位置に開設
されて前記基材に向けて延在し、前記基材開口部に密着
的に整合する断面矩形で筒状をなす表皮開口部と、前記
表皮開口部の各対向し合う内壁面に所要間隔で対応的に
凹設され、前記発泡体が介在すべき空間に向けて突出す
る支持凹部と、前記表皮開口部へ収納可能であって、前
記支持凹部に挿入可能な回動支軸を軸方向へ突出させた
風向制御板とからなり、前記表皮開口部に凹設した支持
凹部に前記風向制御板の回動支軸を挿入支持させること
で、該風向制御板を表皮開口部内で姿勢変位させ得るよ
う構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る車両内装部材
の空気吹出し構造につき、好適な実施例を挙げて、添付
図面を参照しながら以下説明する。なお実施例では、車
両内装部材としてインストルメントパネルを例示し、図
11および図12で既存の部材と同一の部材については
同一符号で指示する。
【0008】図1は、本実施例に係る空気吹出し構造
を、インストルメントパネル10に設けた表皮開口部3
8で水平方向に破断して示す断面図、図2は、図1に示
した空気吹出し構造を、該パネル10に設けた表皮開口
部38で垂直方向に破断して示す断面図である。実施例
の空気吹出し構造は、風向制御板として縦フィン25と
横フィン26を有する所謂フィンタイプのものを例示
し、裏側に位置して該パネル10に要求される形状や剛
性を有する基材11と、乗員室内に露出する化粧面とな
る表皮材12と、これら基材11および表皮材12の間
に介在して弾性を付与するウレタン等の発泡体13とか
ら構成される三層構造のインストルメントパネル10に
実施することが前提とされる。
【0009】前記基材11は、例えばPP等の合成樹脂
をインジェクション成形して、インストルメントパネル
10に要求される形状に予備成形したものである。そし
て、最終的に空気吹出部が形成される部位には、筒状壁
部30が該パネル10の背面側へ突出した状態で一体的
に形成されている。この筒状壁部30は、後述する予備
成形された表皮材12の凹状部36を適宜間隔を保持し
ながら囲繞する第1筒部31と、この第1筒部31に段
状に連設されて該第1筒部31より一回り小さな第2筒
部32とから構成されている。この筒状壁部30におけ
る第2筒部32の後端部は、図示しない空調ユニットに
連結した空気案内ダクト21が接続されて空気流入口3
3として機能すると共に、該第2筒部32の前端部が基
材開口部34として機能するようになっている。
【0010】前記表皮材12は、樹脂シート材を真空成
形してインストルメントパネル10に要求される形状に
予備成形したものや、樹脂粉末をパウダースラッシュ成
形してインストルメントパネル10に要求される形状に
予備成形したものである。このような予備成形された表
皮材12では、図6に示すように、最終的に空気吹出部
が形成される部位に、前記基材11に形成した筒状壁部
30の第1筒部31に対応した略矩形状の凹状部36が
成形されている。そして後述するように、後工程におい
て前記凹状部36の底部をトリミングすることで、前記
基材11に向けて延在して該基材11の基材開口部34
に密着的に整合する断面矩形の筒状をなす表皮開口部3
8が形成されると共に、該表皮開口部38の内壁面39
が前記縦フィン25および横フィン26の設置部として
機能するようになっている。すなわち各対向し合う内壁
面39には、当該表皮材12の予備成形に際して、前記
発泡体13が介在すべき空間に向けて突出する第1支持
凹部40と第2支持凹部41とが同時に形成され、第1
支持凹部40は各縦フィン25を支持するために供さ
れ、第2支持凹部41は各横フィン26を支持するため
に供される(図6)。
【0011】前記発泡体13は、図6および図7に示し
た発泡成形型45を利用したもとで、第1発泡型46に
セットした予備成形後の前記表皮材12および第2発泡
型47にセットした予備成形後の前記基材11の間でウ
レタン原料を発泡・固化させることで、両部材11,1
2の間に介在させたものである。この際に、ウレタン原
料の一部が前記表皮材12の内壁面39と前記基材11
の筒状壁部30との間に画成された間隙へ侵入し、両部
材39,30の間に介在して該内壁面39を弾力的に支
持するようになる。なお、発泡成形型45により成形さ
れたインストルメントパネル10は、前記表皮材12に
おける凹状部36の底部を例えばカッター等でトリミン
グすることで、前記基材11に設けた基材開口部34に
整合連通する表皮開口部38が形成される。
【0012】次に、前述のように構成した三層構造のイ
ンストルメントパネル10に実施される空気吹出し構造
につき説明する。この空気吹出し構造は、図1〜図3に
示すと共に前述したように、前記基材11の所要位置に
開設された前記基材開口部34と、前記表皮材12に形
成されて前記基材開口部34に密着的に整合する前記表
皮開口部38と、前記表皮開口部38の内壁面39に凹
設された第1および第2支持凹部40,41と、前記表
皮開口部38の内部に配設される前記風向制御板25,
26とから構成されている。
【0013】前記表皮開口部38は、底部をトリミング
した後に残った前記凹状部36の内壁面39により所要
深さに延在形成され、その後端部が基材11に形成した
前記筒状壁部30の第2筒部32に整合していると共
に、その前端部がインストルメントパネル10の表側
(乗員室11側)へ開口して空気流出口35として機能す
るようになっている。これにより、前記空気案内ダクト
21を介して送られる空調ユニットからの調温空気は、
基材11の空気流入口33から基材開口部34および表
皮開口部38を通過し、前記空気流出口35を介して乗
員室11へ案内される。
【0014】前記第1支持凹部40は、前記表皮材12
における内壁面39の上内壁および下内壁となる対向部
位に、合計4対が左右方向へ所要間隔毎に凹設されたも
ので、夫々対をなす第1支持凹部40,40に、前記縦
フィン25の上下端面に突設した回動支軸27,27が
挿入して嵌合するようになっている。すなわち前記各縦
フィン25は、前記各第1支持凹部40,40に自体の
回動支軸27,27を夫々嵌合させることで、前記表皮
開口部38の内側で垂直状態で左右方向へ等間隔毎に位
置決めされると共に、該回動支軸27,27を中心とし
た回動姿勢変位が許容される。
【0015】一方、前記第2支持凹部41は、前記表皮
材12における内壁面39の左内壁および右内壁となる
対向部位に、合計3対が上下方向へ所要間隔毎に凹設さ
れたもので、夫々対をなす第2支持凹部41,41に、
前記横フィン26の左右端面に突設した回動支軸28,
28が挿入して嵌合するようになっている。すなわち前
記各横フィン26は、前記各第2支持凹部41,41に
自体の回転支軸28,28を夫々嵌合させることで、前
記表皮開口部38の内側で水平状態で上下方向へ等間隔
毎に位置決めされると共に、該回動支軸28,28を中
心とした回動姿勢変位が許容される。
【0016】なお、前記夫々の第1支持凹部40,40
は、前記夫々の第2支持凹部41,41よりも空気流出
口35から奥まった位置に形成されている。これによ
り、各縦フィン25が表皮開口部38の奥側に設置さ
れ、各横フィン26が表皮開口部38の空気流出口35
に隣接して配設されてインストルメントパネル10の外
側に臨んでいる。
【0017】風向制御板としての前記夫々の縦フィン2
5は、フラップ状の板状部材であって、前記表皮開口部
38の上下方向の開口寸法を前提とした全長に設定さ
れ、その上端面および下端面には、丸棒状の前記回動支
軸27,27が同一軸線上に突出形成されている。そし
て各縦フィン25は、夫々の回動支軸27,27を前記
第1支持凹部40,40に対応的に嵌合させることで、
表皮開口部38の内部に垂直状態で位置決めされると共
に、両回動支軸27,27が第1支持凹部40,40に摺
接しながら姿勢変位が許容される。なお夫々の縦フィン
25は、図示しない連繋部材により相互連結が図られ、
常には夫々が同一角度で姿勢変位するようになってお
り、空気流入口33を介して筒状壁部30内に流入した
調温空気の左右方向への吹出しを変向制御するようにな
っている。
【0018】風向制御板としての前記夫々の横フィン2
6は、フラップ状の板状部材であって、前記表皮開口部
38の左右方向の開口寸法を前提とした全長に設定さ
れ、その左端面および右端面には、丸棒状の前記回動支
軸28,28が同一軸線上に突出形成されている。そし
て各横フィン26は、夫々の回動支軸28,28を前記
第2支持凹部41,41に対応的に嵌合させることで、
表皮開口部38の内部に水平状態で位置決めされると共
に、両回動支軸28,28が第2支持凹部41,41に摺
接しながら姿勢変位が許容される。なお夫々の横フィン
26は、図示しない連繋部材により相互連結が図られ、
常には夫々が同一角度で姿勢変位するようになってお
り、空気流入口33を介して筒状壁部30内に流入した
調温空気の上下方向への吹出しを変向制御するようにな
っている。
【0019】そして、前述した各縦フィン25および各
横フィン26は、前記発泡成形型45を利用して基材1
1と表皮材12との間で前記発泡体13を成形するに際
し、前記回動支軸27,28を前記第1および第2の支
持凹部40,41に挿入させながら前記凹状部36(表皮
開口部38)内に予めセットしておくことで、該発泡体
13の成形と同時に表皮開口部38内へ装着するように
なっている。従って、このような表皮開口部38に対す
る縦フィン25および横フィン26の装着方法を実施す
るにあたり、前記発泡成形型45では、図4および図6
に示すように、前記表皮材12をセットする第1発泡型
46のセット面において、該表皮材12に予備成形され
た前記凹状部36に対応した部位に、前記各縦フィン2
5および横フィン26をセットするためのセット台48
が突設されている。そしてセット台48には、前記各横
フィン26を所要間隔毎に位置決めセットするために所
要間隔毎に形成された第1スリット49と、前記各縦フ
ィン25を所要間隔毎に位置決めセットするために所要
間隔毎に形成された第2スリット50とが格子状に設け
られている。そして、第1スリット49に横フィン26
をセットした際には、該横フィン26の回動支軸28,
28がセット台48から側方へ突出し、また第2スリッ
ト50に縦フィン25をセットした際には、該縦フィン
25の回動支軸27,27がセット台48から側方へ突
出するように設定されている。なお、表皮開口部38に
対する縦フィン25および横フィン26の装着位置に基
づき、各第2スリット50は各第1スリット49より浅
い寸法に設定されている。
【0020】一方、前記内壁面39に設けた前記夫々の
第1支持凹部40および夫々の第2支持凹部41は、柔
軟性を有して前記発泡体13の発泡成形時に発泡圧が加
わった際に縮径変形することを前提として、対応の回動
支軸27,28の外径よりも適宜大径に形成して、該回
動支軸27,28が遊嵌状態で挿入される形状およびサ
イズに予備成形される。これは、前記セット台48に横
フィン26および縦フィン25をセットしたもとで、予
備成形した表皮材12を第1発泡型46にセットする場
合に、夫々の回動支軸27,28が対応の第1支持凹部
40または第2支持凹部41に容易に整合して挿入し得
るようにするためで、第1発泡型46に対する該表皮材
12のセット作業の容易化が図られる(図6)。そして、
表皮材12が第1発泡型46に適切にセットされた際に
は、図8に示すように、前記回動支軸27と第1支持凹
部40との間に適宜の間隙Sが形成されると共に、図示
しないが前記回動支軸28と第2支持凹部41との間に
も同様に間隙Sが形成される。
【0021】このように、第1発泡型46に対して各横
フィン26、各縦フィン25および表皮材12をセット
すると共に、第2発泡型47に対して前記基材11をセ
ットした後(図4〜図6)、両発泡型46,47を型締め
したもとで表皮材12と基材11との間に注入したウレ
タン原料の発泡を行なう。ここで、表皮材12と基材1
1との間に発泡体13が形成されるに際し、図7に示す
ように、ウレタン原料の一部が前記表皮材12の内壁面
39と前記基材11の筒状壁部30との間に画成された
間隙へ侵入し、両部39,30の間に介在して該内壁面
39を弾力的に支持するようになる。
【0022】ここで前記第1支持凹部40は、図9に示
すように、発泡体13の発泡圧が加わると同時に縮径変
形して前記間隙Sを押しつぶすから、夫々の支持凹部4
0に嵌合された前記回動支軸27に緊合するようにな
り、回動支軸27は固化した発泡体13に拘束された当
該第1支持凹部40に支持される。また図しないが、前
記第2支持凹部41も、発泡体13の発泡圧が加わると
同時に縮径変形して前記間隙Sを押しつぶすから、夫々
の支持凹部41に嵌合された前記回動支軸28に緊合す
るようになり、回動支軸28は固化した発泡体13に拘
束された当該第2支持凹部41に支持される。これによ
り前記各横フィン26および各縦フィン25は、表皮開
口部38内でがたつくことなく適切に支持されると共
に、対応の支持凹部40,41に摺接した回動支軸27,
28を中心に回動してスムーズな姿勢変位をなし得るよ
うになる。
【0023】なお、発泡体13の成形・固化が完了し
て、発泡成形型45から脱型されたインストルメントパ
ネル10は、前述したように後工程において、前記表皮
材12における凹状部36の底部をトリミングすること
で、基材開口部34に連通した表皮開口部38が形成さ
れる。
【0024】このように本実施例の空気吹出し構造で
は、インストルメントパネル10に設けた表皮開口部3
8の内壁面39に凹設した第1および第2の支持凹部4
0,41に、前記縦フィン25および横フィン26の各
回動支軸27,28を挿入支持させることで、これら縦
フィン25および横フィン26を表皮開口部38内で姿
勢変位させ得るように構成したから、図11および図1
2に示した従来のエアアウトレット15のような筒状本
体18が不要となり、部品点数削減に伴う軽量化やコス
トダウン等を図り得る。また、前記縦フィン25および
横フィン26を予備成形した表皮材12の凹状部36
(表皮開口部38)内にセットしたもとで、該表皮材12
と基材11の間で前記発泡体13を成形するようにした
ので、該発泡体13の成形作業および表皮開口部38に
対する縦フィン25および横フィン26の装着作業を同
一工程で同時に行ない得るようになり、これら縦フィン
25および横フィン26の装着作業が省略され、作業工
数の削減に伴うインストルメントパネル10の組立作業
の容易化および合理化が可能となる。
【0025】しかも第1支持凹部40および第2支持凹
部41は、前記発泡体13の発泡圧が加わった際に縮径
変形して、当該支持凹部40,41に挿入された前記回
動支軸27,28に緊合するようになるから、これによ
り縦フィン25および横フィン26を、表皮開口部38
内で適切に支持しながら姿勢変位させ得る。
【0026】図10は、前記縦フィン25に設けた回動
支軸27の変更例を示したもので、該縦フィン25の側
端部に連設した軸部29aと、この軸部29aの先端に
一体的に形成されて該軸部29aの外径よりも膨出させ
た球形状の膨出部29bとから構成したものである。従
って、前記回動支軸27が前記第1支持凹部40に挿入
(遊嵌)された状態において(図10(a))、発泡体13の
発泡圧が加わった該第1支持凹部40が縮径変形して回
動支軸27に緊合した際には(図10(b))、前記膨出部
29bにより第1支持凹部40に対する抜止めが図られ
るようになり、表皮開口部38に装着した縦フィン25
の安定的な支持の向上が期待できる。なお図示しない
が、前記第2支持凹部41に嵌合される前記横フィン2
6の回動支軸28も、図10に図示のものと同一形状と
し得ることは勿論である。また前記膨出部29bは、図
示の球形に限定されるものではなく、抜止めが図り得れ
ばこれ以外の形状でもよい。
【0027】また前記実施例では、車両内装部材として
インストルメントパネルを例示したが、本願の空気吹出
し構造が採用可能な車両内装部材としては、この他にフ
ロアコンソール、ピラーガーニッシュ、ルーフパネル等
も対象とされる。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る車両内
装部材の空気吹出し構造では、車両内装部材に設けた表
皮開口部の内壁面に形成した支持凹部に、風向制御板の
回動支軸を挿入支持させて該風向制御板を表皮開口部内
に直接的に装着するように構成したから、従来のエアア
ウトレットのような筒状本体が不要となり、部品点数削
減に伴う軽量化やコストダウン等を図り得る有益な効果
を奏する。また、前記風向制御板を予備成形した表皮材
にセットしたもとで、該表皮材と基材の間で発泡体を成
形するようにしたので、該発泡体の成形作業および表皮
開口部に対する風向制御板の装着作業を同一工程で同時
に行ない得るようになり、作業工数の削減に伴う組立作
業の容易化および合理化が可能となる利点もある。更に
支持凹部は、前記発泡体の発泡圧が加わった際に縮径変
形して、当該支持凹部に挿入された回動支点に緊合する
ようになるから、風向制御板を表皮開口部内で適切に支
持しながら姿勢変位させ得る等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係る空気吹出し構造を、
インストルメントパネルに設けた表皮開口部で水平方向
に破断して示す断面図である。
【図2】図1の空気吹出し構造を、インストルメントパ
ネルに設けた表皮開口部で垂直方向に破断して示す断面
図である。
【図3】インストルメントパネルに設けた表皮開口部の
一部破断斜視図であって、横フィンおよび縦フィンを外
方へ分離させた状態で示してある。
【図4】発泡成形用の第1発泡型に設けたセット台に対
して、横フィンおよび縦フィンを上方からセットする状
態を説明的に示す斜視図である。
【図5】第1発泡型のセット台に横フィンおよび縦フィ
ンをセットしたもとで、予備成形後の表皮材をセットす
る状態を示す斜視図である。
【図6】第1発泡型に表皮材をセットすると共に、第2
発泡型に基材をセットする状態を示す断面図である。
【図7】表皮材と基材との間で発泡体の発泡成形を行な
った状態を示す断面図である。
【図8】第1発泡型に縦フィン、横フィンおよび表皮材
をセットした際に、該フィンの回動支軸が表皮材の支持
凹部に遊嵌されて、適宜の間隙が形成されている状態を
示す断面図である。
【図9】図8に示した状態で発泡体の発泡成形を行なう
ことで、発泡圧を受けた支持凹部が縮径変形して回動支
軸に緊合し、固化後の発泡体により拘束された支持凹部
で該回動支軸が支持されている状態を示す断面図であ
る。
【図10】縦フィンおよび横フィンに設けた回動支軸の
変形例を示すものであって、(a)は回動支軸を支持凹部
に遊嵌させた状態を示し、(b)は発泡圧を受けた支持凹
部が縮径変形して抜止めが図られた状態を示す断面図で
ある。
【図11】インストルメントパネルに開設した開口部
に、単一ユニットとして組立てたエアアウトレットを装
着する状態を示す一部破断斜視図である。
【図12】図11に示したエアアウトレットを、インス
トルメントパネルの開口部に装着した状態を示す縦断側
面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(車両内装部材) 11 基材 12 表皮材 13 発泡体 21 空気案内ダクト(ダクト) 25 縦フィン(風向制御板) 26 横フィン(風向制御板) 27,28 回動支軸 34 基材開口部 38 表皮開口部 39 内壁面 40 第1支持凹部 41 第2支持凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材(11)、表皮材(12)および両部材(11,
    12)の間に介在させた発泡体(13)からなる車両内装部材
    (10)に配設され、空調ユニットからの調温空気を乗員室
    内へ吹出させる空気吹出し構造において、 前記基材(11)の所要位置に開設され、前記空調ユニット
    にダクト(21)を介して接続される矩形状の基材開口部(3
    4)と、 前記表皮材(12)の所要位置に開設されて前記基材(11)に
    向けて延在し、前記基材開口部(34)に密着的に整合する
    断面矩形で筒状をなす表皮開口部(38)と、 前記表皮開口部(38)の各対向し合う内壁面(39)に所要間
    隔で対応的に凹設され、前記発泡体(13)が介在すべき空
    間に向けて突出する支持凹部(40,41)と、 前記表皮開口部(38)へ収納可能であって、前記支持凹部
    (40,41)に挿入可能な回動支軸(27,28)を軸方向へ突出さ
    せた風向制御板(25,26)とからなり、 前記表皮開口部(38)に凹設した支持凹部(40,41)に前記
    風向制御板(25,26)の回動支軸(27,28)を挿入支持させる
    ことで、該風向制御板(25,26)を表皮開口部(38)内で姿
    勢変位させ得るよう構成したことを特徴とする車両内装
    部材の空気吹出し構造。
  2. 【請求項2】 前記風向制御板(25,26)は、前記基材(1
    1)と表皮材(12)との間で前記発泡体(13)を発泡成形する
    に際し、前記回動支軸(27,28)を前記支持凹部(40,41)に
    挿入させながら前記表皮開口部(38)内に予めセットして
    おくことで、該発泡体(13)の成形と同時に表皮開口部(3
    8)内へ装着される請求項1記載の車両内装部材の空気吹
    出し構造。
  3. 【請求項3】 前記支持凹部(40,41)は、前記回動支軸
    (27,28)が遊嵌状態で挿入される形状およびサイズに予
    備成形され、前記発泡体(13)の発泡圧が加わった際に縮
    径変形して該支持凹部(40,41)に挿入された前記回動支
    点(27,28)に緊合し、固化後の該発泡体(13)に拘束され
    つつ該回動支点(27,28)を支持するようになっている請
    求項2記載の車両内装部材の空気吹出し構造。
JP2001126743A 2001-04-24 2001-04-24 車両内装部材の空気吹出し構造 Pending JP2002316534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001126743A JP2002316534A (ja) 2001-04-24 2001-04-24 車両内装部材の空気吹出し構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001126743A JP2002316534A (ja) 2001-04-24 2001-04-24 車両内装部材の空気吹出し構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002316534A true JP2002316534A (ja) 2002-10-29

Family

ID=18975727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001126743A Pending JP2002316534A (ja) 2001-04-24 2001-04-24 車両内装部材の空気吹出し構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002316534A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7435366B2 (en) 2002-08-29 2008-10-14 Toyoda Gosei Co., Ltd. Molded product and process for manufacturing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7435366B2 (en) 2002-08-29 2008-10-14 Toyoda Gosei Co., Ltd. Molded product and process for manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0654395B1 (en) Modular splashboard assembly for a vehicle body
US7784844B2 (en) Interior trim member of work vehicle and method of manufacturing the same
US7213865B2 (en) Blow molded vehicle sun visors and methods of manufacturing such sun visors
US7291378B2 (en) Trim panel assembly having integrated energy management characteristics and method of manufacture
JP2019031192A (ja) 空調用吹出し口装置
JP2008231956A (ja) 吸音構造体
JP2002316534A (ja) 車両内装部材の空気吹出し構造
US20200156709A1 (en) Holder for an Interior Trim Part, and Vehicle Body Structure
US20050260382A1 (en) Two-shot polymeric vehicle trim component and method of producing same
JPH0550530A (ja) 空調用吹出口装置の二重射出成形方法
CN208069539U (zh) 汽车手套箱及汽车
JP2000272330A (ja) フロアコンソール
JP4603662B2 (ja) 車両内装部材およびその製造方法
KR100535753B1 (ko) 멀티 컬러를 갖는 자동차용 크래쉬 패드의 성형방법
JP2019147323A (ja) 発泡樹脂成形品の製造方法及び発泡樹脂成形品
JPH106770A (ja) ドアトリム構造及びドアトリム構造体の成形方法
JP2001121945A (ja) 車両のフロアコンソール
JP2002264644A (ja) 車両内装部材の空気吹出し構造
JP3951108B2 (ja) 車両内装部材およびその製造方法
JPH11123923A (ja) 自動車の空気調和装置用ダクト
JP2002225046A (ja) 車両用内装部材の成形方法
JP4687316B2 (ja) 車両用トリム部品及びその成形方法
JP4135490B2 (ja) 車両空調ダクト構造
JP2003118428A (ja) 車両内装部材およびその製造方法
JP3545422B2 (ja) 客室用、特に自動車の客室用の空気調整装置