JP2002315177A - 過電流検出装置 - Google Patents

過電流検出装置

Info

Publication number
JP2002315177A
JP2002315177A JP2001118219A JP2001118219A JP2002315177A JP 2002315177 A JP2002315177 A JP 2002315177A JP 2001118219 A JP2001118219 A JP 2001118219A JP 2001118219 A JP2001118219 A JP 2001118219A JP 2002315177 A JP2002315177 A JP 2002315177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
resistor
overcurrent
semiconductor switch
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001118219A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4051182B2 (ja
Inventor
Shunzo Oshima
俊藏 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2001118219A priority Critical patent/JP4051182B2/ja
Publication of JP2002315177A publication Critical patent/JP2002315177A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4051182B2 publication Critical patent/JP4051182B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、低コスト化を図ることのできる過電
流検出装置を提供することが課題である。 【解決手段】 パワートランジスタT1の負荷側端子と
接地電位との間の電圧を分圧比bにて分圧して第1の電
圧を生成し、パワートランジスタT1の電源側端子と接
地電位との間の電圧を分圧比aにて分圧して第2の電圧
を生成する。そして、分圧比bを固定した状態で、分圧
比aを調整することにより、第1の電圧と第2の電圧と
が等しくなるように制御し、分圧比aの変化量に基づい
て、パワートランジスタT1に流れる過電流を検出す
る。これにより、過電流の発生を高精度に検出すること
ができ、且つ、装置の小型化、低コスト化を図ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷に電源電圧を
供給する際に、該負荷と電源との間に介置される半導体
スイッチ及び配線に流れる過電流の発生を検出する過電
流検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両に搭載される各種ランプ、
モータ等の負荷は、バッテリより供給される直流電圧が
印加されて動作する。このような各負荷は、回路の故障
や動作不良等に起因して過電流が流れる場合がある。過
電流が流れた場合には、半導体スイッチが過熱され、且
つ、負荷と電源とを連結するハーネスが過熱され、焼損
するというトラブルが発生する。
【0003】そこで、過電流が発生した際に、いち早く
これを検知し、回路を遮断する過電流検出回路が種々提
案されている。過電流検出回路の従来例として、例え
ば、負荷と電源との間を連結する電線にシャント抵抗を
介置し、該シャント抵抗の両端に発生する電圧を検出
し、検出された電圧値が所定値を越えたときに回路を遮
断する方法が知られている。
【0004】即ち、負荷に過電流が流れた場合には、シ
ャント抵抗の両端に発生する電圧値が上昇するので、該
電圧値を検出し、所定レベルを超えた際に、例えば負荷
と電源とを接続するリレーの自己保持回路を遮断するこ
とにより、負荷に流れる過電流を防止することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来における過電流検出回路では、シャント抵抗の
両端に発生する電圧値を検出する回路が必要であり、回
路規模が大きくなる。従って、広い設置スペースが必要
となり、且つ、コストアップにつながるという欠点があ
る。また、シャント抵抗に電流が流れると、シャント抵
抗の発熱によるエネルギー損出が発生するという問題が
あった。
【0006】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたものであり、その目的とするところ
は、回路規模が小さく、且つ、低コストで構成すること
が可能な過電流検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願請求項1に記載の発明は、直流電源と負荷との
間に設置された半導体スイッチをオン、オフ動作させ
て、前記負荷へ電力供給するように構成された回路の、
前記半導体スイッチに流れる過電流を検出する過電流検
出装置において、前記負荷に電流が流れているときの、
前記半導体スイッチと前記直流電源との間に存在する配
線インピーダンスによる電圧降下量、及び前記半導体ス
イッチのオン抵抗による電圧降下量の変化に基づいて、
前記半導体スイッチに流れる過電流を検出することが特
徴である。
【0008】請求項2に記載の発明は、直流電源と負荷
との間に設置された半導体スイッチをオン、オフ動作さ
せて、前記負荷へ電力供給するように構成された回路
の、前記半導体スイッチに流れる過電流を検出する過電
流検出装置において、前記半導体スイッチの負荷側端子
と接地電位との間の電圧を分圧比bにて分圧して第1の
電圧を生成し、前記半導体スイッチの電源側端子と接地
電位との間の電圧を分圧比aにて分圧して第2の電圧を
生成し、前記分圧比a、または分圧比bのうちの一方の
分圧比を固定した状態で、他方の分圧比を調整すること
により、前記第1の電圧と第2の電圧とが等しくなるよ
うに制御し、前記他方の分圧比の変化量に基づいて、前
記半導体スイッチに流れる過電流を検出することを特徴
とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、直流電源と負荷
との間に設置された半導体スイッチをオン、オフ動作さ
せて、前記負荷へ電力供給するように構成された回路
の、前記半導体スイッチに流れる過電流を検出する過電
流検出装置において、前記半導体スイッチの負荷側端子
と接地電位との間に、該負荷側端子と接地電位との間の
電圧を分圧比bで分圧する第1の抵抗と第2の抵抗とを
含む直列接続回路を設け、前記半導体スイッチの電源側
端子と接地電位との間に、該電源側端子と接地電位との
間の電圧を分圧比aで分圧する第3の抵抗と第4の抵抗
とを含む直列接続回路を設け、前記第1の抵抗と第2の
抵抗との接続点の電圧を第1の電圧とし、前記第3の抵
抗と第4の抵抗との接続点の電圧を第2の電圧とし、前
記第3の抵抗、または第4の抵抗に流れる電流値を調整
することにより、前記第1の電圧と第2の電圧とが等し
くなるように制御し、前記分圧比aの変化量に基づい
て、前記負荷に流れる過電流を検出することを特徴とす
る。
【0010】請求項4に記載の発明は、前記第3の抵抗
は前記半導体スイッチの電源端子側、前記第4の抵抗は
前記接地電位側に配置され、可変電流回路を前記第3の
抵抗に対して並列的に設置して、該可変電流回路より出
力される電流が前記第4の抵抗に流れるようにし、前記
第1の電圧と前記第2の電圧とを比較する比較手段を設
置し、該比較手段による比較結果に応じて前記可変電流
回路に流れる電流値を調整して、前記第4の抵抗におけ
る電圧降下量を変化させることにより、前記第1の電圧
と前記第2の電圧とが等しくなるように制御することを
特徴とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、前記可変電流回
路は、PチャンネルMOS−FETと第5の抵抗からな
るソースフォロワ回路を有し、前記PチャンネルMOS
−FETのソースは、前記第5の抵抗を介して前記半導
体スイッチの電源端子側に接続され、前記Pチャンネル
MOS−FETのドレインは、前記第3の抵抗と第4の
抵抗との接続点に接続され、前記PチャンネルMOS−
FETのゲートは、前記比較手段の出力端子に接続さ
れ、前記比較手段の出力信号に応じて前記Pチャンネル
MOS−FETのソース電圧を変化させることにより、
前記第4の抵抗に流れる電流値を調整し、前記Pチャン
ネルMOS−FETのソースに発生する電圧が閾値電圧
以上となったときに、過電流と判定することを特徴とす
る。
【0012】請求項6に記載の発明は、前記第2の電圧
を強制的に所定レベルまで低下させる強制電圧低下手段
を具備し、前記半導体スイッチの投入時に、予め設定し
た強制オン時間だけ前記強制電圧低下手段を作動させ
て、前記第2の電圧を強制的に低下させることにより、
前記PチャンネルMOS−FETのソース電圧を低下さ
せ、前記半導体スイッチ投入後に発生する突入電流等の
正常範囲の過電流に対し、前記強制オン時間が経過する
まで過電流発生と判定しないことを特徴とする。
【0013】請求項7に記載の発明は、前記半導体スイ
ッチに過電流が流れ、前記強制オン時間が予め設定され
た所定回数繰り返された際には、前記強制電圧低下手段
を動作させないことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、前記強制電圧低
下手段は、スイッチング手段と、第6の抵抗との直列接
続回路からなり、動作時には、前記スイッチング手段を
オンとして、前記第6の抵抗を前記第4の抵抗に対して
並列的に接続して、前記第2の電圧を低下させることを
特徴とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、前記強制電圧低
下手段が作動することにより低下した前記第2の電圧
は、前記半導体スイッチにデッドショート時の過電流が
流れた際に発生する前記第1の電圧よりも大きくなるよ
うに設定されることを特徴とする。
【0016】請求項10に記載の発明は、前記強制電圧
低下手段が作動しているときに、前記第2の電圧が前記
第1の電圧よりも大きいと判定された場合には、前記強
制オン時間の経過を待たずに、過電流判定することを特
徴とする。
【0017】請求項11に記載の発明は、前記分圧比a
および分圧比bを設定する各素子を同一半導体チップ内
に設けたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
過電流検出装置、及び電源回路を示す説明図、図2,図
3は、本発明の特徴部分を示す回路図である。
【0019】本発明の過電流検出装置は、負荷と電源と
を接続する電線上に半導体スイッチが介置された回路に
おいて、該半導体スイッチの電源側接続端の電圧と、負
荷側接続端の電圧をブリッジ回路を用いて比較すること
により、負荷及び半導体スイッチに流れる過電流を検出
するものである。
【0020】そして、検出される過電流が、デッドショ
ート(電源とグランドが直接短絡するような大きな短絡
事故)のように、大過電流である場合には、負荷電流を
即時に遮断し、レアショート(定常の負荷電流の数倍程
度の過電流)の場合には、負荷電流を即時に遮断せず、
過電流が暫く継続して流れた際に、遮断するように動作
するものである。更に、電源投入時の正常な過渡電流
(突入電流)により、過電流防止機能が作用しないよう
な構成とされている。
【0021】以下、図2,図3に示す回路図に基づい
て、本実施形態に係る過電流検出装置の原理について説
明する。
【0022】図2は、ブリッジ回路の接続の様子を示す
回路図である。図示のように、負荷L1の電源側の接続
点p1と、直流電源VBのプラス側出力端との間には、
スイッチング用のパワートランジスタ(半導体スイッ
チ)T1が介置され、該パワートランジスタT1のソー
スは、負荷L1の電源側接続点p1に接続され、ドレイ
ン(接続点p2)は、配線インピーダンスRwを介し
て、電源VBのプラス側出力端に接続されている。
【0023】ここで、パワートランジスタT1として
は、FET(NMOS或いはPMOS)、バイポーラト
ランジスタ、IGBT等、スイッチング機能を有する各
種の半導体素子を用いることができる。また、配線イン
ピーダンスRwは、負荷電流が流れる回路の全インピー
ダンス(電源内部抵抗も含む)から、パワートランジス
タT1の電源側接続端と接地電位レベル間のインピーダ
ンス(Ron+負荷インピーダンス+パワートランジスタ
T1からグランドまでの配線インピーダンス)を差し引
いたものである。なお、Ronは、パワートランジスタT
1のオン抵抗である。
【0024】また、接続点p1は、抵抗R1(第1の抵
抗)と抵抗R2(第2の抵抗)の直列接続回路を介して
グランド(接地電位)に接続され、接続点p2は、抵抗
R3(第3の抵抗)と抵抗R4(第4の抵抗)の直列接
続回路を介してグランドに接続されている。そして、抵
抗R3と抵抗R4との接続点p3の電圧をVa(第2の
電圧)とし、抵抗R1と抵抗R2との接続点p4の電圧
をVb(第1の電圧)とする。更に、抵抗R3と抵抗R
4の分圧比を「a」、抵抗R1と抵抗R2の分圧比を
「b」とする。従って、a=R4/(R3+R4)、b
=R2/(R1+R2)となる。
【0025】更に、負荷電流(過電流状態を含む)をI
とし、接続点p2の電圧をV1、接続点p1の電圧をV
2、直流電源VBの出力電圧を同一の符号VBで示す。従
って、Va=a*V1、Vb=b*V2である。
【0026】上記の内容から、接続点p3の電圧Va
と、接続点p4の電圧Vbとの差分は、以下の(1)式
で示すことができる。
【0027】 Va−Vb=a*V1−b*V2 =a(VB−Rw*I)−b(VB−Rw*I−Ron*I) =VB(a−b)+{Rw(b−a)+Ron*b}*I ・・・(1) 上述の(1)式より、負荷電流Iが増加するにつれて差
分電圧Va−Vbが変化することがわかる。その変化の形
態は、分圧比aと分圧比bとの大小関係で異なり、以下
の(イ)〜(ハ)に示す3通りとなる。ここで特徴的な
ことは、a≠bの場合、パワートランジスタT1のオン
抵抗Ronのみならず、配線インピーダンスRwの影響が
差分電圧Va−Vbの変化に現れることである。
【0028】(イ)a>bの場合 差分電圧Va−Vbは、負荷電流Iがゼロのとき、プラス
のオフセット値VB(a−b)を有し、負荷電流Iの増加
につれて増加する。このときRw(b−a)<0となるた
め、トランジスタT1のオン抵抗Ronによる増加量(R
on*b*I)を配線インピーダンスによる要因Rw(b−
a)*Iが打ち消す働きをする。即ち、Va−Vbは負荷電
流の変化に対して鈍感になる。
【0029】(ロ)a=bの場合 (1)式は、Va−Vb=Ron*b*Iとなり、Va−Vb
はRonと負荷電流Iだけで決まり、配線インピーダンス
Rw、及び電源電圧VBの影響は無くなる。
【0030】(ハ)a<bの場合 差分電圧Va−Vbは、負荷電流Iがゼロのとき、マイナ
スのオフセット値VB(a−b)を持ち、負荷電流Iの増
加につれて増加する。負荷電流の増加に対する差分電圧
Va−Vbの増加率はRw(b−a)+Ron*bとなり、ト
ランジスタT1のオン抵抗Ronだけでなく、配線インピ
ーダンスRwにも依存し、その依存の度合いは(b−
a)に比例して大きくなる。
【0031】本実施形態では、過電流状態を検出するた
めに、差分電圧Va−Vbを用いる。そして、分圧比bを
固定すると、負荷電流(過電流も含む)Iの増加により
電圧Vbは減少する。その場合に分圧比aを変化させて
(減少させて)常にVa−Vb=0となるように制御し、
このときの分圧比aの減少量に基づいて、負荷電流Iの
増加量を検出する。つまり、Va−Vb=0が成立すると
いうことは、(分圧比a)<(分圧比b)が成立するこ
とになり、上記の(ハ)の場合を適用することができ
る。以下、詳しく説明する。
【0032】上述のように、Va−Vb=0の状態では、
常に(分圧比a)<(分圧比b)が成立する。そして、
Va−Vb=0のときには、分圧比aは次の(2)式で表
すことができる。
【0033】 a=(VB−Rw*I−Ron*I)/(VB−Rw*I)*b ・・・(2) ここで、符号INを、IN=I/VBと定義する。IN
は、電源電圧VBで正規化した電流に相当するので、I
Nを用いて上記の(2)式を表わすと、以下の(3)式
の如くとなる。
【0034】 a=(1−Rw*I/VB−Ron*I/VB)/(1−Rw*I/VB)*b =(1−Rw*IN−Ron*IN)/(1−Rw*IN)*b ={1−Ron*IN/(1−Rw*IN)}*b ・・・(3) また、(3)式を正規化電流INで微分すると、以下の
(4)式が得られる。
【0035】 da/d(IN)=−Ron*b/(1−Rw*IN) ・・・(4) (3)、(4)式より、以下に示す(ニ)〜(ト)が理
解される。
【0036】(ニ)負荷電流を正規化電流INで表わす
とVa=Vbを維持する分圧比aは電源電圧に依存しな
い。
【0037】(ホ)負荷電流が小さいとき、抵抗Rwの
影響をほとんど受けない。これは正常電流の数倍程度の
過電流検出する場合の特性はRonで決まり、この領域で
は配線インピーダンスRwの影響を受けないことを意味
する。
【0038】(ヘ)負荷電流が大きくなると分圧比aの
値はRwで決まり、Ronの影響は小さくなる。これは、
デッドショート時の過電流検出特性はRwに依存するこ
とを意味し、かつ配線インピーダンスに合わせたデッド
ショート検出が可能であることを意味する。即ち、配線
インピーダンスが大きくなるほどデッドショートと判定
する電流値は小さくなる。
【0039】(ト)負荷電流増大に連れて急激に分圧比
aの値が立ちあがるため、デッドショート検出における
ばらつきが少なくなる。IN=4アンペア以上でデッド
ショートを確実に検出できる。
【0040】図4は、前述の(2)式を用いて、負荷電
流Iが変化したときの分圧比aの値を計算した結果を示
す特性図であり、ここでは配線インピーダンスRwを1
50mΩ一定として、電源電圧VBをパラメータとして
6Vから16Vまで変化させている。
【0041】また、図5は、(3)式を用いて正規化負
荷電流INに対する分圧比aの変化を計算した結果を示
す特性図であり、同図より、配線インピーダンスRwを
パラメータとして50mΩから500mΩまで変化させ
ている。
【0042】また、図6は、(4)式の計算結果を示す
特性図であり、分圧比aの減少率が配線インピーダンス
をパラメータとして表わされている。
【0043】そして、上記の図4〜図6に記載された内
容から、負荷電流Iが増加すると、分圧比aの変化率が
大きくなることが理解される。従って、(分圧比a)<
(分圧比b)の条件下では、過大な負荷電流Iが流れた
際に、これを高精度に検出することができる。換言すれ
ば、負荷に過電流が流れたときには、電流変化を敏感に
検出することができる。
【0044】以下、図3に示す回路図を参照しながら、
分圧比aの変化を検出する手順について説明する。
【0045】前述したように、負荷電流Iの大きさは、
Va=Vbとなるように制御すると、分圧比aの大きさと
して現れる。つまり、前述の(ハ)の条件下であるの
で、図4〜図6の特性図に示したように、負荷電流Iの
大きさに応じて分圧比aが変化する。従って、分圧比a
の大小を検出することにより、負荷電流Iが過電流であ
るかどうかを判定することができる。
【0046】図3は、図2に示したブリッジ回路に、更
に、分圧比aの変化を測定する機能を付加した回路を示
す構成図であり、以下、分圧比aを測定する原理につい
て説明する。
【0047】図3に示すように、抵抗R3と抵抗R4と
の接続点p3は、コンパレータCMP1のプラス側(非
反転側)入力端に接続され、抵抗R1と抵抗R2との接
続点p4は、該コンパレータCMP1のマイナス側(反
転側)入力端に接続されている。また、抵抗R5(第5
の抵抗)、トランジスタT2(PチャンネルMOS−F
ET)、及びダイオードD2の直列接続回路が、抵抗R
3に対して並列的に接続されており、トランジスタT2
のゲートは、コンパレータCMP1の出力端と接続され
ている。なお、抵抗R5とトランジスタT2にて、請求
項に記載した可変電流回路が構成される。
【0048】更に、抵抗R6(第6の抵抗)とトランジ
スタT3(スイッチング手段)との直列接続回路(強制
電圧低下手段)が抵抗R4に対して並列的に接続されて
いる。また、トランジスタT2と抵抗R5とによりソー
スフォロワ回路が構成される。
【0049】ここで、負荷電流Iの変化により、電圧V
aが電圧Vbよりも大きくなると、コンパレータCMP1
の出力信号レベルが増大し、トランジスタT2のゲート
電位を押し上げる。このためソースフォロア回路(抵抗
R5とトランジスタT2)の抵抗R5の電圧降下量が減
少し抵抗R5を流れる電流I2が減少する。この電流I
2はトランジスタT2→ダイオードD2→抵抗R4→グ
ランドの経路で流れるので、電流I2の減少に伴って、
抵抗R4における電圧降下量が減少し、電圧Vaは減少
してVbに等しくなる。
【0050】また、電圧Vbより電圧Vaが小さくなる
と、コンパレータCMP1の出力が低下し、トランジス
タT2のゲート電位が低下して、抵抗R5の電圧降下量
が増加し、電流I2が増加する。このため、抵抗R4の
電圧降下量が増大して、電圧Vaは電圧Vbに等しくな
る。
【0051】即ち、電流I2のフィードバック動作によ
り、常に電圧Vaは電圧Vbに等しくなるように制御され
る。Va=Vbを維持する電圧Vaの変化は抵抗R5の電
圧降下として現れるので、抵抗R5とトランジスタT2
のソースとの接続点p5の電位Vcを検出することによ
り、電圧Vaの変化、即ち、分圧比aの変化を検出する
ことができる。電圧Vcと、分圧比aまたは電圧Vaの関
係を式に表わすと、次の(5)式のようになる。
【0052】抵抗R3を流れる電流をI1とすると、V
a=R4(I1+I2)、V1=Va+R3*I1、a=
Va/V1となる。従って、次の(5)式を得ることが
できる。
【0053】 I2=Va/R4−I1=V1{a(1/R4+1/R3)−1/R3} Vc=V1−R5*I2 =V1{1+R5/R3−R5(1/R4+1/R3)*a} =V1(1+R5/R3)−R5(1/R4+1/R3)Va} ・・・(5) (5)式を電圧Vaで微分すると、次の(6)式が得ら
れる。
【0054】 dVc/d(Va)=−R5(1/R4+1/R3)・・・(6) (6)式は、電圧Vaに対する電圧Vcの増幅率を表わ
す。この際、(6)式の抵抗値は次のように設定する。
即ち、I2=0の場合にVa<Vbとなるように抵抗R
3、抵抗R4の抵抗値を設定する。つまり、R1=R2
の場合はR3>R4となる。電流I2が流れることによ
り、Va=Vbとなるように抵抗R3、R4、R5の値を
選定する。抵抗R5は電流I2の変化範囲を決める。抵
抗R5を大きくすると電流I2の変化範囲は小さくな
り、抵抗R5を小さくすると電流I2の変化範囲は大き
くなる。
【0055】I2*R4がほぼ電圧Vaの調整範囲とな
る。抵抗R5を大きくすれば電圧Vaの調整範囲が狭く
なる。
【0056】一例として、R3=1.1KΩ、R4=1
KΩ、R5=10KΩ、R1=R2=10KΩとする
と、dVc/d(Va)=−19.1となる。負荷電流I
の増大により分圧比aが減少すると電圧Vaは減少し、
電圧Vcは増加する。その増加量は、電圧Vaの減少量の
19.1倍となる。
【0057】次に、過電流判定値の過渡成分の設定につ
いて説明する。図3に示すトランジスタT3がオンする
と、抵抗R6が抵抗R4に対して並列的に接続され、点
p3とグランドとの間の抵抗値が減少するので、電圧V
aは低下する。そして、電圧Vaが電圧Vbよりも小さく
なると、コンパレータCMP1の出力信号は「L」レベ
ルとなり、抵抗R5に流れる電流I2は増加する。従っ
て、点p5における電圧Vcは低下する。この際、電圧
Vcは(Va+0.7V)までしか低下しない。なお、
「0.7V」は、ダイオードD2の電圧降下分である。
【0058】従って、Vc=Va+0.7Vのとき、電流
I2は最大値となり、この状態においても、Va<Vbの
場合には、コンパレータCMP1の出力信号が「L」レ
ベルに貼り付き、トランジスタT2はソースフォロワと
ならずに、飽和状態となる。
【0059】この状態で、負荷電流Iが増加し、電圧V
bが低下してVa>Vbとなると、電圧Vcは最小値から上
昇し始める。即ち、トランジスタT3がオンすると、電
圧Vcは、所定値以上の負荷電流が流れるまでは、最小
値にロックされる。これにより、過電流判定値を大幅に
大きくとることが可能となる。
【0060】電源投入時の突入電流等、正常な過渡電流
が流れるとき、これを上回る過電流判定値を設定する必
要がある。本実施形態では、上記の手法を用いて、その
ときの過電流判定値を設定している。
【0061】次に、図1に示す回路図に基づいて、本発
明が適用された過電流検出装置について説明する。
【0062】図1に示すように、過電流検出装置1は、
例えば車両に搭載されるランプやモータ等の負荷L1に
流れる電流が過電流となった場合に、これを検出し、必
要に応じて回路を遮断することにより、負荷L1及び回
路を保護するものである。
【0063】負荷L1は、一端がグランドに接続され、
他端(接続点p1)は、パワートランジスタ(FET、
バイポーラトランジスタ、IGBT等の半導体スイッ
チ)T1のソースに接続され、該パワートランジスタT
1のドレイン(接続点p2)は、例えば車両に搭載され
るバッテリ等の直流電源VBに接続されている。また、
点p2と直流電源VBとの間には、配線インピーダンス
Rwが存在している。
【0064】過電流検出装置1は、抵抗R1とR2との
直列接続回路、及び抵抗R3とR4との直列接続回路か
らなるブリッジ回路を有しており、抵抗R3の一端は点
p2に接続され、抵抗R1の一端は、点p1に接続され
ている。また、抵抗R4の一端は、グランドに接続さ
れ、抵抗R2の一端は、可変抵抗器VRを介してグラン
ドに接続されている。そして、抵抗R3とR4との接続
点p3は、コンパレータCMP1(比較手段)のプラス
側端子(非反転側)に接続され、抵抗R1とR2との接
続点p4は、コンパレータCMP1のマイナス側端子
(反転側)に接続されている。なお、可変抵抗器VR
は、抵抗R1と抵抗R2との分圧比bを任意に設定する
ためのものであり、該可変抵抗器VRの抵抗値は、抵抗
R2に含まれるものである。
【0065】抵抗R3に対し、並列的に、抵抗R5とト
ランジスタT2とダイオードD2との直列接続回路が設
けられており、トランジスタT2のゲートは、コンパレ
ータCMP1の出力端に接続されている。
【0066】また、抵抗R4に対して、並列的に、抵抗
R6とトランジスタT3との直列接続回路が設けられて
いる。
【0067】更に、直流電源VBのプラス側出力端は、
抵抗R7と抵抗R8との直列接続回路に接続されてお
り、抵抗R7と抵抗R8との接続点p6は、コンパレー
タCMP2のプラス側端子(非反転側)に接続されてい
る。他方、該コンパレータCMP2のマイナス側端子
(反転側)には、抵抗R5とトランジスタT2との接続
点p5が接続されている。
【0068】また、点p5は、抵抗R10及びダイオー
ドD1を介して、点p1に接続されている。
【0069】一方、負荷L1に電源電圧VBを供給する
ためのスイッチSW1、及び抵抗R14が設けられてお
り、該スイッチSW1によるスイッチ投入信号は、アン
ド回路AND1、及びAND2を介してドライバ2に与
えられるように成されている。
【0070】ドライバ2は、チャージポンプ3と接続さ
れており、該チャージポンプ3より出力電圧が供給され
て動作する。また、該ドライバ2の出力端は、抵抗R1
2を介して、パワートランジスタT1のゲートに接続さ
れている。更に、この出力端は、ダイオードD3、及び
抵抗R9を介してコンパレータCMP2のプラス端子
(接続点p6)に接続されている。
【0071】コンパレータCMP2の出力端は、3系統
に分岐され、1つ目の分岐線は、抵抗R13を介して5
ボルトの直流電源に接続され、2つ目の分岐線は、アン
ド回路AND2の一入力端に接続され、3つ目の分岐線
は、パルスカウンタ5に接続されている。パルスカウン
タ5の出力端は、ラッチDF1に接続され、該ラッチD
F1の出力端は、アンド回路AND1の一入力端に接続
されている。
【0072】更に、この過電流検出装置1は、タイマ4
を有しており、該タイマ4の2つの出力端は、トランジ
スタT3のゲート、及びパルスカウンタ5に接続されて
いる。また、タイマ4の入力端は、アンド回路AND2
の出力端と接続されている。タイマ4は、20msタイ
マ部と、200msタイマ部とを有している。
【0073】ここで、上記の回路を構成する各抵抗R1
〜R14の抵抗値は、一例として次のように設定するこ
とができる。即ち、本実施形態では、R1=10KΩ、
R2=10KΩ、R3=1.1KΩ、R4=1KΩ、R
5=10KΩ、R6=3KΩ、R7=2.4KΩ、R8
=10KΩ、R9=3KΩ、R10=8.2KΩ、R1
2=20KΩ、R13=1KΩ、そして、R14=10
KΩとしている。
【0074】次に、上記のように構成された本実施形態
に係る過電流検出装置1の作用について説明する。ここ
で、図1に示す点p1の電圧をV2、点p2の電圧をV
1、点p3の電圧をVa(第2の電圧)、点p4の電圧
をVb(第1の電圧)、点p5の電圧をVcとする。
【0075】本実施形態に係る過電流検出装置1では、
次の4つの内容が特徴的な動作である。
【0076】(I)電源投入時の過渡電流(突入電流)
では、過電流と判断せず、回路を遮断しない。
【0077】(II)定常電流の数倍程度の過電流(レア
ショート)の場合には、即時に回路を遮断せず、暫くの
間過電流が流れ続けたときに、回路を遮断する。
【0078】(III)負荷に定常電流が流れているとき
には、(電圧Va)=(電圧Vb)が成立するようにフィ
ードバック制御される。即ち、通常時には(分圧比a)
<(分圧比b)の環境下で動作する。
【0079】(IV)短絡事故等、大きな過電流(デッド
ショート)が発生した場合には、即時に回路を遮断す
る。
【0080】上記(I)〜(IV)の点をふまえて、ま
ず、起動時(電源投入時)の動作について説明する。図
1に示すスイッチSW1がオフとされているときには、
ダイオードD3がドライバ2のシンクトランジスタ(図
示省略)を介してグランドに接地されるので、コンパレ
ータCMP2のプラス入力端の電圧は、抵抗R8と抵抗
R9との並列合成抵抗と、抵抗R7とで電圧V1を分圧
した電圧となる(これを電圧VLとする)。一方、パワ
ートランジスタT1の負荷側端子(ソース)が負荷L1
を介して接地されるので、コンパレータCMP2のマイ
ナス入力端の電圧は、ダイオードD1による電圧降下を
無視すれば、抵抗R5と抵抗R10で電圧V1を分圧し
た電圧となる。この際、コンパレータCMP2のプラス
入力端の電圧は、マイナス入力端の電圧よりも大きくな
るように、抵抗R10の抵抗値を選定する。
【0081】つまり、スイッチSW1がオフのときに
は、コンパレータCMP2の出力は「H」レベルとな
る。また、ラッチDF1の出力信号は、スイッチSW1
がオフのときは「H」レベルとなっている。
【0082】この状態でスイッチSW1がオンとされる
と(即ち、負荷L1へ電圧を印加するべく操作が行われ
ると)、アンド回路AND1の2つの入力端は共に
「H」となり、且つ、アンド回路AND2の2つの入力
端もやはり「H」となるので、アンド回路AND2の出
力信号が「H」レベルとなる。よって、ドライバ2の出
力信号は「H」レベルとなる。これにより、チャージポ
ンプ3に蓄えられている電力が出力され、パワートラン
ジスタT1のゲートに駆動電圧が印加されるので、該パ
ワートランジスタT1はオン状態となる。
【0083】他方、ドライバ2の出力信号が「H」レベ
ルとなることにより、ダイオードD3は逆バイアスさ
れ、抵抗R9に流れる電流が遮断されるので、コンパレ
ータCMP2のプラス入力端の電圧は、電圧V1を抵抗
R7と抵抗R8とで分圧した電圧(これを、閾値VHと
する)まで上昇する。
【0084】また、アンド回路AND2の出力信号が
「H」レベルに立ち上がると、タイマ4の200msタ
イマ部、及び20msタイマ部が作動を開始する。そし
て、20msタイマ出力が「H」レベルの間は(即ち、
強制オン時間としての20msの時間が経過するまで
は)、トランジスタT3のゲートに駆動電圧が印加され
て、該トランジスタT3がオンとなる。
【0085】この状態では、図3を用いて既に説明した
ように、たとえ負荷L1に過電流が流れた場合であって
もコンパレータCMP1の出力が「L」レベルに貼り付
くので、電圧Vcは低下する。よって、(電圧VH)>
(電圧Vc)が成立し、コンパレータCMP2の出力は
「H」レベルを維持し、アンド回路AND2の出力が
「H」レベルを維持するので、ドライバ2によるパワー
トランジスタT1の駆動が継続される。
【0086】つまり、スイッチSW1の投入後、20m
s間は、コンパレータCMP2の出力は強制的に「H」
レベルとされるので(但し、負荷L1にデッドショート
時の過電流が流れていない場合に限る)、パワートラン
ジスタT1はオン状態を継続する。従って、スイッチS
W1投入時に過渡電流(突入電流)が流れた場合でも、
20msの間は、この過渡電流により回路は遮断されな
い。
【0087】その後、20msが経過すると、タイマ4
の動作により、トランジスタT3のゲートへの駆動電圧
の供給が停止されるので、該トランジスタT3はオフと
なり、電圧Vaが上昇する。このとき、過渡電流が継続
して発生していれば(未だ、過渡電流が治まっていなけ
れば)、コンパレータCMP1の出力は反転して「H」
レベルとなり、電圧Vcは上昇し、コンパレータCMP
2の出力は「L」レベルとなる。
【0088】これにより、一旦はパワートランジスタT
1がオフとなる。即ち、アンド回路AND2の出力レベ
ルが「L」となり、ドライバ2の制御下で、パワートラ
ンジスタT1への駆動電圧の供給が停止されるので、該
パワートランジスタT1はオフとなる。
【0089】その結果、電圧V2が低下し、これに伴っ
て、電圧Vbが低下する。電圧Vbの低下により電圧Vc
は上昇し始めるが、電圧V2の低下が進むに連れて、電
圧Vcは抵抗R10とダイオードD1との直列接続回路
により引き下げられる。
【0090】他方、パワートランジスタT1がオフとな
ることにより、コンパレータCMP2のプラス側入力端
の電圧は、スイッチSW1投入前の初期状態と同様にな
り、抵抗R9、及びダイオードD3を介してドライバ2
のシンクトランジスタ(図示省略)により接地され、低
電圧レベルVLとなっている。そして、上記の電圧Vcが
この電圧VLを下回ると、コンパレータCMP2の出力
は「H」レベルに反転する。
【0091】これにより、アンド回路AND2の出力が
「H」レベルとなり、パワートランジスタT1がオン
し、同時に、タイマ4の20msタイマ部が作動する。
このため再度トランジスタT3がオンし、パワートラン
ジスタT1は、20ms間オンを続ける。
【0092】即ち、スイッチSW1の投入時に過渡電流
(突入電流)が発生すると、当該過電流検出回路1は、
過電流の発生を検出して、パワートランジスタT1を遮
断するが、該パワートランジスタT1は再度オンとされ
る。そして、20msのオン時間が4回繰り返される時
間内(パルスカウンタ5のカウント値を4回に設定した
場合)に過渡電流が治まり、定常状態となれば、パワー
トランジスタT1はオン状態を継続し、回路は遮断され
ない。従って、通常動作時における過渡電流による回路
の遮断を防止することができる。
【0093】図7は、このときの様子を示す特性図であ
り、時刻t1がスイッチSW1投入時を示す。また、曲
線s1は電圧V2の変化、曲線s2はコンパレータCM
P2のプラス側入力端の電圧変化、曲線s3はコンパレ
ータCMP2のマイナス側入力端の電圧変化、そして、
曲線s4は負荷電流Iの変化を示している。また、横軸
の1区間(5目盛り分)が時間20msを示している。
【0094】なお、同図では示されないが、曲線s3
は、スイッチSW1を投入してから20ms経過後(時
刻t2)、及び40ms経過後(時刻t3)にて瞬時的
に立ち上がり、曲線S2を越えている。
【0095】そして、同図から理解されるように、スイ
ッチSW1の投入時に、曲線s4に示す如くの過渡電流
Iが流れた場合であっても、スイッチSW1投入後80
msの間は、曲線s3が曲線s2を越えないように動作
するので(実際には、瞬時的に越えているが、即時に元
に戻る)、回路は遮断されず、過渡電流Iが治まり定常
電流となった後、正常に動作する。
【0096】次に、負荷回路にレアショートが発生した
場合について説明する。レアショートが発生した場合に
は、定常電流の数倍程度の電流がパワートランジスタT
1に流れることになる。この場合、上述の過渡電流が流
れたときのように、時間の経過と共に定常電流まで低下
せず、過電流が暫くの間継続されることが多い。つま
り、過電流が80ms(20ms×4回)以上の時間継
続されるので、上記の動作説明で、パルスカウンタ5の
カウント値が4回カウントされることになる。これによ
り、ラッチDF1の出力が「L」レベルに切り換えら
れ、アンド回路AND1の出力を「L」レベルとする。
これにより、スイッチSW1の投入状態に関わらず、強
制的にパワートランジスタT1がオフとされる。
【0097】即ち、レアショート発生時には、即時に負
荷L1への電圧供給回路を遮断するのではなく、20m
sの強制的なオン時間を4回繰り返し、なお且つレアシ
ョートが治まっていない場合に、パワートランジスタT
1をオフとする。
【0098】なお、パルスカウンタ5のカウント値は、
タイマ4の200msタイマ部により200msの時間
経過が確認された際に、リセットされる。
【0099】次に、定常状態について説明する。上述し
た過渡電流の発生が治まり、負荷L1に定常電流が流れ
ると、電圧Vaと電圧Vbとが等しくなるように、トラン
ジスタT2に流れる電流I2が制御される。即ち、電圧
Vbが電圧Vaよりも大きくなると、コンパレータCMP
1の出力が「L」となり、トランジスタT2のゲート電
圧が低下するので、該トランジスタT2に流れる電流I
2が増加する。そして、抵抗R4に発生する電圧が上昇
するので、電圧Vaが上昇し、電圧Vb=電圧Vaが成立
するように動作する。
【0100】これとは反対に、電圧Vaが電圧Vbよりも
大きくなると、コンパレータCMP1の出力が「H」と
なり、トランジスタT2のゲート電圧が上昇するので、
電流I2が減少し、抵抗R4に発生する電圧が低下す
る。そして、電圧Vaが低減して、電圧Vb=電圧Vaが
成立するように動作する。
【0101】このとき、前述したように、(分圧比a)
<(分圧比b)が成立しているので、パワートランジス
タT1に流れる電流変化に対して、分圧比aが敏感に変
化し、高精度な電流値の検出が可能となる。
【0102】次に、負荷L1にデッドショートが発生し
た場合について説明する。デッドショートは、電源とグ
ランドが直接短絡した場合のような大事故の場合であ
り、この場合には、上述した過渡電流やレアショート時
に流れる電流よりも大きな電流が瞬時的に流れる。
【0103】そして、デッドショートが発生すると、負
荷L1とパワートランジスタT1との接続点の電圧V2
が著しく低下する。従って、電圧Vaに対して電圧Vbは
著しく低下し、前述した過渡電流発生時の動作と同様
に、トランジスタT3が20msの間オンとなる。よっ
て、抵抗R4と抵抗R6との並列接続回路が形成され
て、電圧Vaを低下させる。
【0104】しかし、デッドショート発生時には、電圧
Vbは著しく低下するので、抵抗R4と抵抗R6との並
列接続回路が形成された場合であっても、電圧Vaの方
が電圧Vbよりも大きくなる。従って、20msの時間
を待つことなく、コンパレータCMP2の出力が「H」
レベルから「L」レベルに低下し、この回数が、瞬時に
パルスカウンタ5により4回カウントされる。これによ
り、ラッチDF1が動作してアンド回路AND1への出
力信号を「L」レベル信号として、パワートランジスタ
T1をオフとさせる。
【0105】つまり、デッドショートが発生した場合に
は、ほとんど瞬時にパワートランジスタT1をオフとす
ることにより、パワートランジスタT1に流れる過電流
を阻止し、異常な発熱、或いは回路の焼損を未然に防止
することができるのである。
【0106】図8は、デッドショート発生時の、各電
圧、電流の変化を示す特性図であり、時刻t11がデッ
ドショート発生時刻を示す。また、曲線s11は電圧V
2の変化、曲線s12はコンパレータCMP2のプラス
側入力端の電圧変化、曲線s13はコンパレータCMP
2のマイナス側入力端の電圧変化、そして、曲線s14
は負荷電流Iの変化を示している。また、横軸の1区間
(5目盛り分)が時間50μsを示している(図7と比
較して横軸のスケールが相違している)。
【0107】そして、同図より、時刻t11にてデッド
ショートが発生すると、曲線s13が曲線s12を越え
る回数が瞬時的に4回を越えることが理解される。従っ
て、図1に示すパルスカウンタ5のカウント値が即時に
4回をカウントして、パワートランジスタT1をオフと
して、負荷L1及び該負荷L1へ接続される配線を保護
する。
【0108】デッドショートが発生してから、パワート
ランジスタT1が遮断されるまでの所要時間は約200
〜300μs程度である。また、スイッチSW1を投入
する前からデッドショートが発生していた場合について
も同様の動作となる。
【0109】このようにして、本実施形態に係る過電流
検出装置1では、分圧比bを固定し、且つ電圧Vaと電
圧Vbが等しくなるように制御したときの、分圧比aの
変化を検出することにより、負荷L1に流れる電流値の
変化を検出しているので、負荷L1に流れる電流値を高
精度に検出することができる。
【0110】また、スイッチSW1投入時に発生する過
渡電流では、回路は遮断されることなく正常に動作し、
更に、レアショート発生時(定常電流の数倍程度の電
流)が流れた場合には、暫くの間(この例では、20m
sが4回で合計80ms)が経過した後に回路を遮断す
る。
【0111】また、電源とグランドとが直接短絡するよ
うなデッドショートが発生した場合には、ほぼ瞬時的に
回路が遮断されるので、負荷L1、及び該負荷L1と電
源VBを接続する電線を保護することができる。更に、
従来のシャント抵抗を用いる場合と比較して、低コスト
化、省スペース化を図ることができる。
【0112】なお、本実施形態では、タイマ4で20m
sの時間を設定し、パルスカウンタ5にて4回のカウン
ト値を設定しているが、本発明は、これに限定されるも
のではない。タイマ4にて20msよりも長い時間、或
いは短い時間を設定してもよいし、パルスカウンタ5に
て5回以上、或いは3回以下のカウント値を設定するこ
とも可能である。
【0113】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図9は、第2の実施形態に係る過電流検出装置
11の構成を示す回路図である。第2の実施形態と前述
した第1の実施形態とは、デッドショートが発生した場
合には、パルスカウンタ5により4回カウントすること
なく、即時にパワートランジスタT1をオフとすること
により、より即時性を持たせて回路を保護するように構
成している。以下、詳しく説明する。
【0114】図9において、図1に示した回路と同一部
分には同一の符号を付してその構成説明を省略し、以
下、相違する部分についての構成を説明する。図9に示
すように、この過電流検出装置11は、コンパレータC
MP2の出力端にインバータNOT1が接続され、該イ
ンバータNOT1の出力と、タイマ4の20msタイマ
部出力とが入力端に接続されたアンド回路AND3と、
該アンド回路AND3の出力と、パルスカウンタ5の出
力とが入力端に接続されたオア回路OR1とを具備して
おり、該オア回路OR1の出力端は、ラッチDF1に接
続されている。その他の構成は、図1に示した回路と同
一である。
【0115】以下、第2の実施形態に係る過電流検出装
置11の動作について説明する。図9に示す過電流検出
装置11では、コンパレータCMP2の出力が「L」レ
ベルとなり、且つ、タイマ4の20ms出力が「H」レ
ベルである場合には、強制的にラッチDF1をオフとす
るように動作する。
【0116】即ち、前述したように、デッドショート発
生時には、トランジスタT3のゲートに駆動信号が出力
されているにも関わらず、コンパレータCMP2の出力
が「L」レベルとなるので、これらの条件が満たされた
場合には、アンド回路AND3の出力が「H」レベルと
なり、パルスカウンタ5の出力に関わらず、ラッチDF
1をオフとする。つまり、パルスカウンタ5が4回カウ
ントすることなく、パワートランジスタT1をオフとす
ることができる。
【0117】従って、デッドショート発生時には、即時
に回路を遮断させ、負荷L1及び該負荷L1に接続され
る電線を保護することができる。
【0118】なお、上記した過電流検出装置は、車両に
搭載されるバッテリと、ランプやモータ等の負荷との間
に設置して使用する場合以外においても適用することが
できるものである。
【0119】また、図1、及び図9に示した過電流検出
装置1,11を、同一の半導体チップ内に設けることに
より、より一層省スペース化を図ることができる。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の過電流検
出装置では、半導体スイッチに流れる電流値が変化する
と、配線インピーダンス及び半導体スイッチのオン抵抗
に起因して分圧比a、分圧比bが変化し、この変化量に
基づいて、過電流の発生を検出しているので、過電流の
発生を高精度に求めることができる。
【0121】また、従来のシャント抵抗を用いて過電流
の発生を検出する方法と比較し、回路規模を小型化する
ことができ、且つ低コスト化を図ることができる。更
に、電源投入時の過渡電流が発生した場合であっても、
回路が遮断されることがない。
【0122】また、レアショート発生時には、該レアシ
ョートが暫くの間継続されたときに、回路を遮断し、デ
ッドショート発生時には即時に回路を遮断するので、負
荷、及び電源と負荷を接続する電線、及び半導体スイッ
チを過電流から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る過電流検出装置
の構成を示す回路図である。
【図2】本発明に係る過電流検出回路の動作原理を示す
回路図である。
【図3】本発明に係る過電流検出回路の動作原理を示す
回路図である。
【図4】負荷電流が変化したときの、分圧比aの値の変
化を示す特性図である。
【図5】正規化負荷電流INに対する分圧比aの変化の
様子を示す特性図である。
【図6】正規化負荷電流INに対する分圧比aの微分値
の変化の様子を示す特性図である。
【図7】過渡電流発生時における電圧、電流の変化を示
す特性図である。
【図8】デッドショート発生時における電圧、電流の変
化を示す特性図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る過電流検出回路
の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1,11 過電流検出装置 2 ドライバ 3 チャージポンプ 4 タイマ 5 パルスカウンタ L1 負荷 T1 パワートランジスタ T2,T3 トランジスタ CMP1,CMP2 コンパレータ SW1 スイッチ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03K 17/08 H03K 17/08 C 17/687 17/687 A Fターム(参考) 2G035 AA15 AB02 AC16 AD03 AD04 AD11 AD12 AD23 AD25 AD27 AD29 AD49 5G004 AA04 AB02 BA03 BA04 DA04 DC04 DC07 EA01 FA01 5G053 AA01 AA02 BA01 BA04 CA01 CA07 DA01 EC03 FA05 5H740 AA08 BA12 BB01 BB07 BB10 BC01 BC02 KK01 MM11 5J055 AX44 AX53 AX64 BX16 CX20 CX22 DX13 EX07 EX15 EX31 EY12 EY21 EZ10 EZ34 EZ43 EZ55 FX05 FX08 FX12 FX32 FX33 FX38 GX01 GX06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と負荷との間に設置された半導
    体スイッチをオン、オフ動作させて、前記負荷へ電力供
    給するように構成された回路の、前記半導体スイッチに
    流れる過電流を検出する過電流検出装置において、 前記負荷に電流が流れているときの、前記半導体スイッ
    チと前記直流電源との間に存在する配線インピーダンス
    による電圧降下量、及び前記半導体スイッチのオン抵抗
    による電圧降下量の変化に基づいて、前記半導体スイッ
    チに流れる過電流を検出することを特徴とする過電流検
    出装置。
  2. 【請求項2】 直流電源と負荷との間に設置された半導
    体スイッチをオン、オフ動作させて、前記負荷へ電力供
    給するように構成された回路の、前記半導体スイッチに
    流れる過電流を検出する過電流検出装置において、 前記半導体スイッチの負荷側端子と接地電位との間の電
    圧を分圧比bにて分圧して第1の電圧を生成し、 前記半導体スイッチの電源側端子と接地電位との間の電
    圧を分圧比aにて分圧して第2の電圧を生成し、 前記分圧比a、または分圧比bのうちの一方の分圧比を
    固定した状態で、他方の分圧比を調整することにより、
    前記第1の電圧と第2の電圧とが等しくなるように制御
    し、 前記他方の分圧比の変化量に基づいて、前記半導体スイ
    ッチに流れる過電流を検出することを特徴とする過電流
    検出装置。
  3. 【請求項3】 直流電源と負荷との間に設置された半導
    体スイッチをオン、オフ動作させて、前記負荷へ電力供
    給するように構成された回路の、前記半導体スイッチに
    流れる過電流を検出する過電流検出装置において、 前記半導体スイッチの負荷側端子と接地電位との間に、
    該負荷側端子と接地電位との間の電圧を分圧比bで分圧
    する第1の抵抗と第2の抵抗とを含む直列接続回路を設
    け、 前記半導体スイッチの電源側端子と接地電位との間に、
    該電源側端子と接地電位との間の電圧を分圧比aで分圧
    する第3の抵抗と第4の抵抗とを含む直列接続回路を設
    け、 前記第1の抵抗と第2の抵抗との接続点の電圧を第1の
    電圧とし、前記第3の抵抗と第4の抵抗との接続点の電
    圧を第2の電圧とし、 前記第3の抵抗、または第4の抵抗に流れる電流値を調
    整することにより、前記第1の電圧と第2の電圧とが等
    しくなるように制御し、 前記分圧比aの変化量に基づいて、前記負荷に流れる過
    電流を検出することを特徴とする過電流検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第3の抵抗は前記半導体スイッチの
    電源端子側、前記第4の抵抗は前記接地電位側に配置さ
    れ、 可変電流回路を前記第3の抵抗に対して並列的に設置し
    て、該可変電流回路より出力される電流が前記第4の抵
    抗に流れるようにし、 前記第1の電圧と前記第2の電圧とを比較する比較手段
    を設置し、該比較手段による比較結果に応じて前記可変
    電流回路に流れる電流値を調整して、前記第4の抵抗に
    おける電圧降下量を変化させることにより、前記第1の
    電圧と前記第2の電圧とが等しくなるように制御するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の過電流検出装置。
  5. 【請求項5】 前記可変電流回路は、PチャンネルMO
    S−FETと第5の抵抗からなるソースフォロワ回路を
    有し、前記PチャンネルMOS−FETのソースは、前
    記第5の抵抗を介して前記半導体スイッチの電源端子側
    に接続され、前記PチャンネルMOS−FETのドレイ
    ンは、前記第3の抵抗と第4の抵抗との接続点に接続さ
    れ、前記PチャンネルMOS−FETのゲートは、前記
    比較手段の出力端子に接続され、 前記比較手段の出力信号に応じて前記PチャンネルMO
    S−FETのソース電圧を変化させることにより、前記
    第4の抵抗に流れる電流値を調整し、前記Pチャンネル
    MOS−FETのソースに発生する電圧が閾値電圧以上
    となったときに、過電流と判定することを特徴とする請
    求項4に記載の過電流検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の電圧を強制的に所定レベルま
    で低下させる強制電圧低下手段を具備し、 前記半導体スイッチの投入時に、予め設定した強制オン
    時間だけ前記強制電圧低下手段を作動させて、前記第2
    の電圧を強制的に低下させることにより、前記Pチャン
    ネルMOS−FETのソース電圧を低下させ、前記半導
    体スイッチ投入後に発生する過電流に対し、前記強制オ
    ン時間が経過するまで過電流発生と判定しないことを特
    徴とする請求項5に記載の過電流検出装置。
  7. 【請求項7】 前記半導体スイッチに過電流が流れ、前
    記強制オン時間が予め設定された所定回数繰り返された
    際には、前記強制電圧低下手段を動作させないことを特
    徴とする請求項6に記載の過電流検出装置。
  8. 【請求項8】 前記強制電圧低下手段は、スイッチング
    手段と、第6の抵抗との直列接続回路からなり、動作時
    には、前記スイッチング手段をオンとして、前記第6の
    抵抗を前記第4の抵抗に対して並列的に接続して、前記
    第2の電圧を低下させることを特徴とする請求項6また
    は請求項7のいずれかに記載の過電流検出装置。
  9. 【請求項9】 前記強制電圧低下手段が作動することに
    より低下した前記第2の電圧は、前記半導体スイッチに
    デッドショート時の過電流が流れた際に発生する前記第
    1の電圧よりも大きくなるように設定されることを特徴
    とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の過電
    流検出装置。
  10. 【請求項10】 前記強制電圧低下手段が作動している
    ときに、前記第2の電圧が前記第1の電圧よりも大きい
    と判定された場合には、前記強制オン時間の経過を待た
    ずに、過電流判定することを特徴とする請求項6〜請求
    項9のいずれか1項に記載の過電流検出装置。
  11. 【請求項11】 前記分圧比aおよび分圧比bを設定す
    る各素子を同一半導体チップ内に設けたことを特徴とす
    る請求項2〜請求項10のいずれか1項に記載の過電流
    検出装置。
JP2001118219A 2001-04-17 2001-04-17 過電流検出装置 Expired - Fee Related JP4051182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001118219A JP4051182B2 (ja) 2001-04-17 2001-04-17 過電流検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001118219A JP4051182B2 (ja) 2001-04-17 2001-04-17 過電流検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002315177A true JP2002315177A (ja) 2002-10-25
JP4051182B2 JP4051182B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=18968645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001118219A Expired - Fee Related JP4051182B2 (ja) 2001-04-17 2001-04-17 過電流検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4051182B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005252968A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Denso Corp 過電流保護回路
SG128495A1 (en) * 2005-06-09 2007-01-30 Chih-Yang Su Voltage stabilizing and surge preventing vehicle grounding system
JP2007518389A (ja) * 2004-01-16 2007-07-05 ルートロン エレクトロニクス カンパニー インコーポレイテッド 電源のためのdv/dt検出過電流保護回路
WO2009116589A1 (ja) * 2008-03-19 2009-09-24 矢崎総業株式会社 電力供給装置
WO2011096545A1 (ja) * 2010-02-05 2011-08-11 矢崎総業株式会社 過電流保護装置及び過電流保護システム
JP2016012972A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 株式会社オートネットワーク技術研究所 電流制御装置
US9438050B2 (en) 2007-12-21 2016-09-06 Mitsumi Electric Co., Ltd. Overcharge detecting circuit and integrated circuit
KR101835636B1 (ko) 2015-11-25 2018-03-08 피닉스 컨택트 게엠베하 & 컴퍼니 카게 과전류를 검출하기 위한 디바이스
CN110350766A (zh) * 2018-04-04 2019-10-18 株式会社电装 用于开关的过电流检测电路和驱动电路
CN113484595A (zh) * 2021-07-09 2021-10-08 江南大学 一种用于存内运算的存算单元的电流读出系统及方法
JP7400636B2 (ja) 2020-06-19 2023-12-19 株式会社リコー 電源装置及び画像形成装置

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518389A (ja) * 2004-01-16 2007-07-05 ルートロン エレクトロニクス カンパニー インコーポレイテッド 電源のためのdv/dt検出過電流保護回路
US7542258B2 (en) 2004-01-16 2009-06-02 Lutron Electronics Co., Inc. DV/dt-detecting overcurrent protection circuit for power supply
JP2005252968A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Denso Corp 過電流保護回路
SG128495A1 (en) * 2005-06-09 2007-01-30 Chih-Yang Su Voltage stabilizing and surge preventing vehicle grounding system
US9438050B2 (en) 2007-12-21 2016-09-06 Mitsumi Electric Co., Ltd. Overcharge detecting circuit and integrated circuit
US8143867B2 (en) 2008-03-19 2012-03-27 Yazaki Corporation Electric power supply device
JP2009231969A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Yazaki Corp 電力供給装置
WO2009116589A1 (ja) * 2008-03-19 2009-09-24 矢崎総業株式会社 電力供給装置
WO2011096545A1 (ja) * 2010-02-05 2011-08-11 矢崎総業株式会社 過電流保護装置及び過電流保護システム
JP2011166872A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Yazaki Corp 過電流保護装置及び過電流保護システム
US8547676B2 (en) 2010-02-05 2013-10-01 Yazaki Corporation Overcurrent protection device and overcurrent protection system
JP2016012972A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 株式会社オートネットワーク技術研究所 電流制御装置
KR101835636B1 (ko) 2015-11-25 2018-03-08 피닉스 컨택트 게엠베하 & 컴퍼니 카게 과전류를 검출하기 위한 디바이스
CN110350766A (zh) * 2018-04-04 2019-10-18 株式会社电装 用于开关的过电流检测电路和驱动电路
CN110350766B (zh) * 2018-04-04 2024-01-19 株式会社电装 用于开关的过电流检测电路和驱动电路
JP7400636B2 (ja) 2020-06-19 2023-12-19 株式会社リコー 電源装置及び画像形成装置
CN113484595A (zh) * 2021-07-09 2021-10-08 江南大学 一种用于存内运算的存算单元的电流读出系统及方法
CN113484595B (zh) * 2021-07-09 2022-06-10 江南大学 一种用于存内运算的存算单元的电流读出系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4051182B2 (ja) 2008-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100614423B1 (ko) 스위칭 소자의 과전류 검출 및 보호 장치
KR100691599B1 (ko) 과전류 검출 방법 및 검출 회로
US6459167B1 (en) System for controlling electromotive force of motor of electric vehicle
WO2010074175A1 (ja) 負荷回路の保護装置
US20090116161A1 (en) Power Supply Controller and Threshold Adjustment Method Thereof
US7265959B2 (en) Solid state switch with quasi-predictive short circuit protection and thermal protection
US20080048877A1 (en) Power supply controller
US8035943B2 (en) Protection circuit apparatus
US11467611B2 (en) Current limiting electronic fuse circuit
US4819117A (en) Method and apparatus for detecting excessive current draw in an electrical load
JP2001216033A (ja) 電源供給制御装置および電源供給制御方法
JP2002315177A (ja) 過電流検出装置
US6639776B2 (en) Programmable controller
US3809963A (en) Power supply system control circuit
JP2000308253A (ja) 電源供給制御装置および電源供給制御方法
US7612550B2 (en) Dropper type regulator
JP2000308250A (ja) 電源供給制御装置および電源供給制御方法
CN112448363B (zh) 提供车辆中的电路的过电流保护的电气安全系统
US20050073786A1 (en) Mirror element drive circuit with fault protection
JP2000245055A (ja) 車載電源の電力供給制御システム
JP2000312142A (ja) インテリジェントパワースイッチ装置
US20230411947A1 (en) Intelligent semiconductor switch
JP2002191122A (ja) 直流負荷駆動装置
JP3599084B2 (ja) 電源装置
KR100192957B1 (ko) 직류 전동기의 초기 돌입전류에 의한 오동작 방지회로

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070723

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071017

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20071030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees