JP2002313616A - 希土類磁石粉末のリサイクル方法 - Google Patents

希土類磁石粉末のリサイクル方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気特性を殆ど低下させることなく、熱硬化
性樹脂を結合材に用いた希土類ボンド磁石の原料の希土
類磁石粉末をリサイクルする方法の提供を目的とする。 【解決手段】 熱硬化性樹脂を結合材に用いた希土類ボ
ンド磁石から希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収す
る工程を少なくとも有することを特徴とする。希土類ボ
ンド磁石中の各希土類磁石粉末を結合する樹脂を分解
し、希土類磁石粉末を被覆している樹脂は殆ど分解しな
い構成とする。その後、力を加えて粉砕し、分級して所
望の粒度の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収す
る。或いは、回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末
に占める100μm以下の粒子が40重量%以下となる
ように粉砕して希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収
する構成とする。回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合
粉末はバージンの希土類磁石粉末の一部、または全量と
置換して再利用する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂を用
いた希土類ボンド磁石における希土類磁石粉末のリサイ
クル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類磁石粉末は、Nd系のものであれ
ば主にNd/Pr、Fe(Co)およびBから成る溶湯
合金をロールで急冷して得られる急冷薄片が一般的に用
いられる。この急冷薄片に永久磁石としての機能に加え
て、小型モ−タ用磁石等の用途に必要とされる程度の精
密な寸法精度を実現するような形状を保つ機能を備えさ
せることは、その製造上の制約から、非常に困難であ
る。そこで、精密な寸法精度で形状を保つために樹脂を
混合する。希土類磁石粉末に樹脂を混合したコンパウン
ドを金型内キャビティーに充填して圧縮するなどして所
望の形状に成形することで、寸法精度の高い希土類ボン
ド磁石が得られる。
【0003】ところで、環境に対する負荷低減のため
に、希土類磁石粉末のリサイクルは有効である。特に、
資源的にも貴重な希土類金属を用い、さらにその製造に
エネルギーを消費する希土類磁石粉末は、新たに希土類
磁石粉末を製造するよりも、廃棄する希土類ボンド磁石
に含まれるものを再利用した方が環境負荷低減に有利と
なると考えられる。そこで、廃棄する希土類ボンド磁石
に含まれる希土類磁石粉末をリサイクルする方法の確立
が望まれていた。
【0004】結合剤として熱可塑性樹脂を用いた場合の
上記リサイクル方法は、比較的広く知られている。一例
として、特開昭59−136907号公報に開示されて
いる従来技術は、熱可塑性樹脂が加熱することにより柔
らかくなり射出成形が再度可能となることを利用したも
のである。上記従来技術は、1.射出成形法による熱可
塑性樹脂を用いたサマリウム−コバルト系磁石の製造方
法において、サマリウム−コバルト系磁石粉末としてR
2TM17(Rはサマリウムなどの希土類元素、TMはコ
バルトを中心とする遷移金属)を用いるとRCo5に比
べて、射出成形された磁石、或いはスプルーやランナー
など、希土類磁石粉末と樹脂とのコンパウンドを粉砕し
て再び射出成形に供することができること。2.射出成
形した磁石、或いはスプルーやランナーを脱磁すると取
扱いに有利であること。3.磁石、或いはスプルーやラ
ンナーから再生した原料を混練上がりの原料と混合する
と磁気特性や機械的性質の低下が抑制できることなど、
サマリウム−コバルト系ボンド磁石を射出成形により工
業的規模で効率よく製造する技術である。
【0005】一方、結合剤として熱硬化性樹脂を用いた
希土類ボンド磁石に含まれる希土類磁石粉末のリサイク
ル方法は余り知られていない。これは硬化後の熱硬化性
樹脂が一般に溶剤に不溶で、しかも硬く、再度の成形が
困難であることが主な原因である。ところで、一般的
に、熱硬化性樹脂を用いて圧縮成形したボンド磁石の方
が、熱可塑性樹脂を用いて射出成形したものよりも高密
度で成形できる。この理由から、用途により熱硬化性樹
脂が広く使用されている。そこで、熱硬化性樹脂を用い
て成形された希土類ボンド磁石でも、廃棄する希土類ボ
ンド磁石に含まれる希土類磁石粉末をリサイクルする方
法の確立が望まれていた。
【0006】少数であるが、これまでにも熱硬化性樹脂
を用いて成形された希土類ボンド磁石に含まれる希土類
磁石粉末のリサイクル方法は提案されている。例えば特
開平10−55908号公報にエポキシ樹脂を用いたボ
ンド磁石を熱処理して、樹脂を熱分解させて磁石粉末を
分離し、回収するリサイクル方法が開示されている。こ
れはボンド磁石を500〜1200℃に加熱し樹脂を熱
分解して磁石粉末を分離し、回収しようとする方法であ
る。また、例えば特願平11−313079号公報には
希土類ボンド磁石の熱硬化性樹脂をできるだけ多く分解
して除去することで希土類磁石粉末と樹脂を分離して、
希土類磁石粉末を回収する方法が開示されている。具体
的には希土類ボンド磁石を、分解槽内で分解液に接触さ
せ、250℃以上に加熱することでできるだけ多くの樹
脂を分解して除去し、希土類磁石粉末と樹脂を分離し、
希土類磁石粉末を回収する方法である。また、一般的に
他のリサイクル方法で採用されているように、希土類ボ
ンド磁石を室温で粉砕してバージンの希土類磁石粉末に
少量混合し再利用する方法も考えられる。
【0007】しかし、上記従来の方法は、いずれも回収
された希土類磁石粉末の磁気特性が低下してしまう課題
があった。上記従来の方法のように、希土類磁石粉末と
樹脂を分離するためには、希土類磁石粉末と加熱硬化し
たあとの熱硬化性樹脂の結合を切断するのに必要なエネ
ルギーを希土類ボンド磁石に加えることが不可欠とな
る。ここで、結合を切断するのに必要なエネルギーを、
結合の切断にのみ消費させて希土類磁石粉末を全く活性
化させないということは非常に困難である。結合を切断
するために加えられたエネルギーの一部によって希土類
磁石粉末が活性化されて酸化してしまう。そのため回収
された希土類磁石粉末の磁気特性が低下する。また、一
般に、この結合は強固であり、分解に必要なエネルギー
は大きい。上記特開平10−55908号公報では、ボ
ンド磁石を500〜1200℃に加熱するので希土類磁
石粉末の酸化による磁気特性の劣化が顕著となる。特願
平11−313079号公報ではこれと比較して低温の
処理となり、希土類磁石粉末の酸化劣化が改善される
が、基本的に上記結合を切断するために必要なエネルギ
ーを希土類ボンド磁石に加えなければならないので希土
類磁石粉末の磁気特性が低下するという課題があった。
また、希土類ボンド磁石を室温で粉砕する方法では、粉
砕により希土類磁石粉末が微粉化することにより磁気特
性が低下するという課題があった。これらの課題に対し
て、熱硬化性樹脂を用いた希土類ボンド磁石に含まれる
希土類磁石粉末の磁気特性を維持してリサイクルする方
法が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】希土類ボンド磁石の原
材料の希土類磁石粉末は高価で、かつ資源の有効利用と
いう観点からもリサイクルが強く望まれている。熱硬化
性樹脂を用いた希土類ボンド磁石に含まれる希土類磁石
粉末のリサイクル方法として、希土類ボンド磁石を50
0〜1200℃の高温に加熱し樹脂を熱分解して希土類
磁石粉末と樹脂を分離し回収する方法や、分解液に希土
類ボンド磁石を浸して加熱し希土類ボンド磁石の樹脂を
分解して希土類磁石粉末と樹脂を分離して希土類磁石粉
末を回収する方法が開示されている。また、一般的に他
のリサイクル方法で採用されているように、希土類ボン
ド磁石を粉砕してバージンの希土類磁石粉末に少量混合
し再利用する方法も考えられる。しかし、これら従来の
方法では希土類磁石粉末の磁気特性を維持してリサイク
ルすることは困難であるという課題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】熱硬化性樹脂を用いた希
土類ボンド磁石から希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を
回収することを特徴とする。希土類ボンド磁石中の希土
類磁石粉末を結合している樹脂を主に分解して希土類ボ
ンド磁石の機械強度を元の75%以下に低下させる。こ
のとき、希土類磁石粉末を被覆している樹脂までは分解
しない。その後、機械強度の低下した希土類ボンド磁石
に力を加えて粉砕し、分級して所望の粒度の希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末を回収する構成とする。これによ
り、希土類ボンド磁石に加えるエネルギーを低減でき、
希土類磁石粉末の磁気特性を従来技術以上の水準に維持
することが可能となる。
【0010】上記方法の一例は、熱硬化性樹脂を用いた
希土類ボンド磁石をエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、イソプレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、2−メトキシエタノー
ル、2−エトキシエタノール、2−ジメトキシエタノー
ル、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタ
ノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキ
シルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2
−ベンジルオキシエタノール、1−メトキシ−2−プロ
パノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノメチルエーテルおよびトリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、テトラリン、ビ
フェニル、ナフタレン、1,4−ヒドロキシナフタレ
ン、ナフトール、1,4−ナフトキノン、ピッチ、クレ
オソート油、メチルイソブチルケトン、イソホロン、2
−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイ
ソブチルケトン、アセトニルアセトン、ホロン、シクロ
ヘキサノン、メチルシクロヘキサノンおよびアセトフェ
ノンからなる群から選択される少なくとも一種の溶剤を
含む分解液と希土類ボンド磁石を分解槽に仕込み、分解
槽に仕込んだ希土類ボンド磁石に対する分解槽から取り
出して乾燥した後の希土類ボンド磁石の機械強度が分解
槽に仕込む以前の75%以下で、且つ、一定の形状を保
ち機械強度を有する温度と時間だけ分解槽に仕込んだ希
土類ボンド磁石を昇温し保持して、その後、分解槽から
希土類ボンド磁石を回収する。そして、機械強度の低下
した希土類ボンド磁石に力を加えて粉砕し、分級して所
望の粒度の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収する
方法である。
【0011】熱硬化性樹脂を用いた希土類ボンド磁石か
ら希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収するもう一つ
の手段は、回収後に再利用する希土類磁石粉末と樹脂の
混合粉末に占める100μm以下の粒子の割合が40w
t.%未満となるように希土類ボンド磁石を希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末に粉砕し、分級して希土類磁石粉
末と樹脂の混合粉末を回収する方法である。
【0012】熱硬化性樹脂を用いた希土類ボンド磁石か
ら希土類磁石粉末を回収するために希土類ボンド磁石に
加えるエネルギーを低減できる。このため、希土類磁石
粉末の磁気特性を、従来の方法よりも高い水準に維持し
てリサイクルすることが可能となった。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のリサイクルの対象は、熱
硬化性樹脂を用いた希土類ボンド磁石の原材料の希土類
磁石粉末である。本発明は、上記希土類ボンド磁石から
希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収し、バージンの
希土類磁石粉末の少なくとも一部、或いは全量と置換し
て再利用することで実施する。以下、結合材に熱硬化性
樹脂を用いた圧縮成形希土類ボンド磁石の希土類磁石粉
末を再利用する方法を実施例にして、さらに詳しく説明
する。但し、本発明は実施例に限定されるものではな
い。
【0014】本発明に供される希土類磁石粉末は、希土
類ボンド磁石に使用される希土類元素を含む磁石粉末で
ある。例えば、Nd−Fe−B系磁石粉末、Sm−Co
系磁石粉末、Sm−Fe−N系磁石粉末等の希土類磁石
粉末が挙げられる。希土類元素は酸化し易く、一般的に
磁気特性を低下させずに再利用することが困難な磁石粉
末なので本発明を用いることが望ましい。また、α−F
eおよび/またはFe 3Bの磁性相とNd2Fe(Co)
14Bの磁性相とを有する磁気的に等方性の磁石粉末の場
合、上述した希土類磁石粉末に比べると酸化し易い傾向
があるため、本発明を用いることでより磁気特性を低下
させずに再利用することが可能となる場合が多い。ま
た、磁気的に異方性の磁石粉末で構成されていても構わ
ない。なお、これらの磁石粉末は、シラン処理などの表
面処理を施したものでも構わない。さらに希土類ボンド
磁石は、電着塗装等によるエポキシ樹脂等のコーティン
グが施されたものでも構わない。
【0015】本発明に供される希土類ボンド磁石の結合
材は熱硬化性樹脂である。特にビスフェノール型エポキ
シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノ
ボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂が望ましい。
これらエポキシ樹脂を結合材として用いた圧縮成形希土
類ボンド磁石は、ボンド磁石中に空隙ができる。この空
隙により、一般的に、圧縮成形希土類ボンド磁石の密度
は、原料の希土類磁石粉末に対して相対密度83%以下
である。本発明では、溶剤が空隙を通って希土類ボンド
磁石の内部まで入り、希土類磁石粉末を結合している樹
脂を分解することができる。一方、結合材にエポキシ樹
脂以外を使用するなどして相対密度が高くなった希土類
ボンド磁石では、上記空隙を利用することができず本発
明の効果が低減する可能性もある。
【0016】結合材の一例として、室温、例えば、10
〜30℃で固体のビスフェノール型エポキシ樹脂とイソ
シアネート再生体を含むものを説明する。エポキシ樹脂
は、例えば、次の化学式(化1)で示されるような、1
分子中に2個以上のオキシラン環を有するものである。
【0017】
【化1】
【0018】但し、(化1)中、Yはエポキシ樹脂分子
の両末端のエポキシ基を除く部分であり、アルコール性
水酸基を有する基である。この基は、例えばエピクロル
ヒドリンと多価フェノールの反応生成物残基である。こ
の多価フェノールは、ビスフェノール類であり、フェノ
ールとアルデヒドまたはケトンとの縮合によって得られ
るものである。ビスフェノール類の代表的なものとし
て、2、2’−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンであるビスフェノールA、4、4’−ジヒドロキシジ
フェニルメタン、2、2’−ジヒドロキシジフェニルオ
キサイド等がある。特にエピクロルヒドリンとビスフェ
ノールAとの縮合物のように、分子鎖内に少なくとも1
つのアルコール性水酸基を有し、室温で固体であり、ま
た、磁石粉末表面に対する皮膜形成能をもつ化合物が、
本発明において使用できるエポキシ樹脂の代表として例
示できる。
【0019】また、このときの結合材は、その樹脂を硬
化または重合させる硬化剤であるイソシアネート再生体
を含んでいる。イソシアネート再生体とは、例えば、芳
香族または脂肪族ジイソシアネートの活性水素化合物と
の付加体であり、高温条件下で解離してイソシアネート
を発生する化学種である。
【0020】ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、p−p’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、p−p’−ジフェニル
エーテルジイソシアネート、p−p’−ジフェニルスル
ホンジイソシアネートなどが例として挙げられる。この
ようなジイソシアネートの付加体を形成する活性水素化
合物としては、アミン、酸性亜硫酸塩、3級アルコー
ル、ε−カプロラクタム、メルカプタン、エノール、オ
キシムなどがある。イソシアネート再生体は、特に活性
水素化合物の種類によって、その熱解離温度が異なる
が、熱解離温度以下であれば、エポキシ樹脂の硬化(重
合)を極めて起こしにくく、他方、熱解離温度以上に加
熱すると、エポキシ樹脂を迅速に硬化するという特徴を
有する。
【0021】次に、希土類磁石粉末と結合材を混合して
コンパウンドを作製する手順を説明する。エポキシ樹脂
と硬化剤を含む樹脂を、適当な有機溶剤、例えばアセト
ンのようなケトン類の溶剤に溶解して樹脂溶液を得る。
この溶液と必要に応じて、予め適当な粒度に篩い分けし
ておいた希土類磁石粉末を湿式混合する。この混合はニ
ーダなどの混練手段を用いて実施できる。次に、樹脂が
硬化する温度未満で、アセトンなどの有機溶媒を蒸発さ
せて除去し、樹脂により緩く凝集した希土類磁石粉末と
樹脂の凝集体が得られる。次に、例えばカッターミルな
どの粗粉砕機を用いて、この凝集体を解砕した後、分級
して、所望の粒度分布を有するコンパウンドを得る。こ
の時点で、希土類磁石粉末は樹脂によって被覆されてい
る。これに、コンパウンドの流動性などをさらに改善し
て成形性を向上させるために滑剤を添加してもよい。
【0022】樹脂の量は、目的とする希土類ボンド磁石
の密度および磁気特性、ならびに機械強度等を考慮して
選択できる。一般には、コンパウンドは、その重量の
1.0〜4.0重量%程度の樹脂を含む。樹脂量が、1
重量%未満では希土類ボンド磁石の機械強度が不足する
場合が多く、4重量%以上では希土類磁石粉末の高密度
充填が困難になり、密度の高い希土類ボンド磁石を得る
ことが困難になる。
【0023】上述したコンパウンドを、金型内キャビテ
ィーに充填した後、成形機を用いて圧縮して圧粉体を得
る。この圧粉体を樹脂の硬化温度以上に加熱して架橋反
応させて硬化し、希土類ボンド磁石を得る。例えば上記
のようにして作成した希土類ボンド磁石が本発明の対象
となる。
【0024】廃棄する希土類ボンド磁石から希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末を回収する工程は、希土類ボンド
磁石をテトラリン等の溶剤を含む分解液に曝すことによ
り、希土類ボンド磁石の機械強度を低下させて、その
後、必要に応じて力を加えて粉砕し、分級して希土類磁
石粉末と樹脂の混合粉末を回収することで実現できる。
また、成形を容易にするため、滑剤や離型剤、ワックス
などが添加されていても構わない。滑剤、離型剤として
は、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙
げられる。ワックスとしては、例えば、ヘキストワック
ス、カルナバワックス、パラフィンなどが挙げられる。
特に滑剤としては、ステアリン酸カルシウムまたはステ
アリン酸マグネシウムがより好適である。滑剤の添加量
は、希土類ボンド磁石の密度、性能、強度などを考慮し
て選択できるが、一般的にはコンパウンド100重量部
に対して0.2〜0.6重量部添加する。また、例えば
ヒドラジン系酸化防止剤などの酸化防止剤が添加されて
いても構わない。
【0025】再利用する工程は、回収した希土類磁石粉
末と樹脂の混合粉末をバージンの希土類磁石粉末に混合
する、または、バージンのコンパウンドに混合すること
により行うことができる。ここで、回収した希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末をバージンの希土類磁石粉末に混
合した後で、アセトンのようなケトン類の溶剤に溶解し
た樹脂溶液と湿式混合する方が、回収した希土類磁石粉
末と樹脂の混合粉末をバージンのコンパウンドに混合し
た場合よりも、希土類ボンド磁石の機械強度を高く保っ
て再利用できるので好ましい。また、回収した希土類磁
石粉末と樹脂の混合粉末とバージンの希土類磁石粉末と
の混合は、樹脂組成物溶液の湿式混合と同時に同じ工程
で行っても上記と同様に希土類ボンド磁石の機械強度は
高く保って再利用できる。さらに再利用する希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末の最大粒子径は500μm以下で
あることが好ましい。金型キャビティーに充填されるコ
ンパウンドの充填量は、コンパウンドの最大粒子径が小
さい方が一定の重量で充填されることが多い。そのため
コンパウンドの最大粒子径が小さい方がボンド磁石の寸
法精度を高く作製できるため、バージンのコンパウンド
は最大粒子径が500μm以下であることが多い。この
ため、再利用する希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の最
大粒子径を500μm以下にすることでボンド磁石の寸
法精度を維持することができる。
【0026】本発明に供される分解液は、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2
−ジメトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノー
ル、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシ
エタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−フェ
ノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、1
−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プ
ロパノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル
エーテルおよびトリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、テトラリン、ビフェニル、ナフタレン、1,4
−ヒドロキシナフタレン、ナフトール、1,4−ナフト
キノン、ピッチ、クレオソート油、メチルイソブチルケ
トン、イソホロン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、
4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセ
トン、ホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサ
ノンおよびアセトフェノンからなる群から選択される少
なくとも1つの溶剤を含んでいる。また、分解処理工程
の温度とその保持時間は、分解槽に仕込んだ希土類ボン
ド磁石に対する分解槽から取り出して乾燥した後の希土
類ボンド磁石の機械強度が75%以下で、且つ、一定の
機械強度を有する温度と時間だけ分解槽に仕込んだ希土
類ボンド磁石を昇温し保持することで本発明の効果を得
ることができる。機械強度が75%以上では、その後力
を加えて粉砕しても粉砕性は分解槽に仕込む前とそれほ
ど変わらず分解処理工程の効果はない。また、荷重をか
けて破壊するときの最大荷重が特定できなくなるまで機
械強度が低下する温度と時間まで昇温し保持すると、希
土類磁石粉末が大きく酸化してしまう。このため磁気特
性を維持して希土類磁石粉末を再利用することはできな
くなる。さらに望ましくは、分解槽から取り出して乾燥
した後の希土類ボンド磁石の重量減少が分解槽に仕込ん
だ希土類ボンド磁石に含まれる樹脂の重量の87重量%
未満となる温度と時間だけ昇温し保持することが好まし
い。重量減少が87重量%以上では87重量%未満と比
較して、回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の保
磁力HCJが急激に低下する。この理由は以下のように考
えられる。希土類ボンド磁石を圧縮成形で作製するとき
のコンパウンドにおいて、希土類磁石粉末を被覆してい
る樹脂の厚みは一般的に0.2〜0.5μm程度であ
る。重量減少が87重量%以上となるまで希土類ボンド
磁石を分解液に曝すと、希土類磁石粉末を結合している
樹脂ばかりでなく、希土類磁石粉末を被覆している樹脂
の架橋まで分解されてしまう。被覆を除去された希土類
磁石粉末は酸化され易くなるので保磁力HCJが急激に低
下すると考えられる。重量減少が87重量%未満では、
希土類磁石粉末間で圧着された圧着面での架橋だけが主
に切断され、希土類磁石粉末を被覆している樹脂までは
分解されないので保磁力HCJの低下が抑制されるのでは
ないかと考えられる。
【0027】希土類磁石粉末の酸化を防ぐためには、分
解槽内の空気を窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性
気体で置換することが好ましい。分解液に酸化防止剤ま
たは還元剤を付加することも希土類磁石粉末の酸化低減
に効果的であり好ましい。
【0028】希土類ボンド磁石は乾燥した状態で分解槽
から回収する方が望ましい。これは、例えばテトラリン
のように強い臭気のものを分解液に用いると、乾燥した
状態でなければ周囲に刺激臭が広がるためである。乾燥
方法の一つは、分解液と希土類ボンド磁石を分解槽に仕
込んで昇温した状態から分解液だけを分解槽から排出す
ることである。このときに、分解槽内部に液体で残留す
る分解液が少ない方が乾燥は短時間で実現できる。その
後、分解槽を減圧して、分解槽内部の温度を分解液の減
圧環境下における沸点以上に保持することで希土類ボン
ド磁石を分解槽内部で乾燥することができる。また、希
土類ボンド磁石や分解槽内壁から蒸発した気体の分解液
は、配管を通じて別の容器で冷却する等して液体の分解
液として回収できる。
【0029】また、分解槽から排出した分解液には樹脂
が溶けており、そのまま再使用を繰り返せば分解液の樹
脂含有濃度は上昇する。そうすると樹脂の一部が付着し
て回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の樹脂含有
濃度を増加させる恐れも考えられる。そこで、分解槽か
ら排出した分解液は、以下のように減圧蒸留することで
再使用することが望ましい。分解液を入れた容器内部を
減圧して、温度を分解液の減圧環境下における沸点以上
に保持する。分解液は気化するが、一方、分解液に溶け
ていた樹脂は液体の分解液に残る。このようにして気体
の分解液と樹脂を分離できる。ここで気体の分解液を、
配管等を通して別の容器に移動させてから冷却し、液体
の分解液に戻すことにより樹脂含有濃度の低い分解液に
再生することができる。上記を繰り返すことで大部分の
分解液を繰返し使用できる。
【0030】粉砕により希土類磁石粉末と樹脂の混合粉
末を回収することもできる。希土類ボンド磁石を、回収
後に再利用する希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末に占め
る100μm以下の粒子の割合が40重量%未満となる
ようにミキサー等で粉砕する。このときに、櫛や分級機
を併用して所望の粒度の粒子だけをカッターミル等で順
次粉砕していくことは有効である。これにより保磁力H
CJと角型性をほとんど低下させずに回収することができ
る。例えば、Nd/Pr、Fe(Co)およびBから成
る合金の溶融物を急冷して得られる薄片から構成される
Nd2(Fe,Co)14Bの磁性相を有し、且つ、Nd2
(Fe,Co)14B磁性相の平均結晶粒子径が単磁区臨
界寸法以下の30−300nmで磁気的に等方性のR−
TM−B系希土類磁石粉末をエポキシ樹脂で硬化した希
土類ボンド磁石から上記の方法で希土類磁石粉末と樹脂
の混合粉末を保磁力HCJと角型性をバージンの95%以
上の値に保って回収できる。
【0031】以上のようにバージンの希土類磁石粉末か
らの保磁力HCJと角型性の低下を低減して回収した希土
類磁石粉末と樹脂の混合粉末は、バージンの希土類磁石
粉末と置換することで希土類ボンド磁石に再利用でき
る。その置換の割合が30重量%以下であれば希土類ボ
ンド磁石の磁気特性をほとんど低下させることはない。
また、回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末は、バ
ージンの希土類磁石粉末と置換して希土類ボンド磁石を
作製し、モータに搭載して、その界磁用磁石等としてリ
サイクルすることができる。
【0032】以下、具体的実施例を挙げて本発明をより
詳細に説明する。
【0033】[希土類ボンド磁石の作製方法]本実施例
に使用した希土類ボンド磁石の作製方法を示す。
【0034】希土類磁石粉末は、Magnequenc
h InternationalIn,Co.製(商品
名:MQP−B)で、合金組成Nd12Fe77Co56
結晶粒子径20〜50nmの磁気的に等方性のNd2
14B相を有する、厚さ20〜30μmの希土類−鉄系
急冷凝固薄片を使用した。
【0035】結合材は、一液性エポキシ樹脂のジグリシ
ジルエーテルビスフェノ−ルA型エポキシオリゴマーを
用いた。化学式を(化2)に示す。ただし、nは重合度
で、ここでは約3のものを用いた。また架橋剤は、(化
3)に示すような4−4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネートの末端NCO基にメチルエチルケトンオキシム
を付加したイソシアネート再生体を用いた。
【0036】上記エポキシ樹脂とイソシアネート再生体
のアセトン溶液と希土類磁石粉末を湿式混合した。その
後、この湿式混合物を80−90℃に加熱してアセトン
を揮発させて取り除き、室温に冷却してブロック状中間
体を得た。ブロック状中間体を解砕して500μm以下
に分級して希土類磁石粉末とエポキシ樹脂混合物の2次
凝集粒子を得た。この2次凝集粒子に滑剤のステアリン
酸カルシウムを0.2重量部混合してコンパウンドとし
た。ここで、希土類磁石粉末とエポキシ樹脂の割合は、
希土類磁石粉末が97重量%で残りの3重量%がエポキ
シ樹脂となるように調整した。そして、金型内キャビテ
ィに上記コンパウンドを充填して8〜10tonf/c
2の圧力で圧縮した後、金型から離型して圧粉体を得
た。この圧粉体を160℃で5分間以上加熱し、結合材
を架橋して希土類ボンド磁石を得た。このように作製し
た希土類ボンド磁石を用いて以下の実験を行った。
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】[分解液を用いた希土類ボンド磁石からの
希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の回収方法]希土類ボ
ンド磁石4kgとテトラリン2.5kgを内容積が5リ
ットルの分解槽に仕込んだ。次に、分解槽内部を酸素濃
度が25%以下になるまで窒素で置換した。分解槽を加
熱して希土類ボンド磁石を所望の温度まで昇温し、所望
の時間そのままの温度で保持した。時間経過後、テトラ
リンを排出し、希土類ボンド磁石を分解槽内部で乾燥さ
せながら室温まで冷却した。室温まで冷却し乾燥した後
に分解槽から希土類ボンド磁石を取り出した。その後、
粉砕し、分級して500μm以下の希土類磁石粉末と樹
脂の混合粉末を回収した。
【0040】[粉砕による希土類ボンド磁石からの希土
類磁石粉末と樹脂の混合粉末の回収方法]希土類ボンド
磁石を網目が1mmの櫛を併設したカッターミルに室温
で投入した。希土類ボンド磁石は、その破片の大きさが
1mm以下になるまでカッターによる衝撃で砕かれ、1
mm以下になると重力に従って網目を通過して落下し、
それ以上は砕かれない。網目を落下した粒子を分級し、
500μm以下の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回
収した。
【0041】[回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉
末の保磁力と角型性]本発明により回収された希土類磁
石粉末と樹脂の混合粉末の保磁力HCJと角型性を、従来
の方法と比較して示す。保磁力HCJと角型性は、実施例
や比較例にそれぞれ示した条件下で得られた粒子を金型
内キャビティーに充填して10tonf/cm2の圧力
で外径約5mm、高さ約5mmの円柱形状に成形して測
定した。円柱の高さ方向へ50kOeのパルス着磁を施
し、測定磁界±20kOeの試料振動型磁力計(VS
M)で減磁曲線を測定した。その減磁曲線から保磁力H
CJと角型性を求めた。角型性はHkに対する保磁力HCJ
の比(Hk/HCJ)で評価した。なお、Hkは減磁曲線
において、磁化が残留磁化の90%の値を示すときの磁
界と定義されるものとする。以下に実施例および比較例
の試料作成方法を示す。
【0042】(実施例1)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、240℃で60〜180分間保持
し、上記回収方法に従って得た500μm以下の希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0043】(実施例2)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、240℃で30分間以上60分間
未満保持し、上記回収方法に従って得た500μm以下
の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0044】(実施例3)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、260℃で60分間以下保持し、
上記回収方法に従って得た500μm以下の希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末。
【0045】(実施例4)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、210℃の温度で180分間保持
し、上記回収方法に従って得た500μm以下の希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0046】(実施例5)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、180℃の温度で600分保持
し、上記回収方法に従って得た500μm以下の希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0047】(実施例6)希土類ボンド磁石を室温で網
目が1mmの櫛を併設したカッターミルで粉砕し、分級
して得た、全体に占める100μm以下の粒子の割合が
40重量%の500μm以下の磁石粉末と樹脂の混合粉
末。
【0048】(比較例1)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、280℃の温度で60分間保持
し、上記回収方法に従って得た500μm以下の希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0049】(比較例2)希土類ボンド磁石とテトラリ
ンを分解槽に仕込み、300℃の温度で60分間保持
し、上記回収方法に従って得た500μm以下の希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0050】(比較例3)希土類ボンド磁石を室温でボ
ールミルで粉砕し、分級して得た、全体に占める100
μm以下の粒子の割合が80重量%の500μm以下の
磁石粉末と樹脂の混合粉末。
【0051】(比較例4)バージンのコンパウンド。
【0052】図1は試料を作成したときの分解槽内部の
温度と、その試料の保磁力HCJの関係を示した図であ
る。また、図2には温度と角型性の関係を示した。な
お、実施例6および比較例3は分解槽を用いず、昇温は
行わないため、図1の横軸の温度は25℃としてプロッ
トしている。また、比較例4の、バージンのコンパウン
ドの保磁力HCJと角型性も、横軸は25℃にプロットし
た。
【0053】図1と図2から明らかなように、本発明例
の実施例は、比較例に比べて高い保磁力HCJと角型性が
得られている。比較例1、2は樹脂を分解して希土類磁
石粉末と樹脂を分離して、希土類磁石粉末を回収する従
来の方法である。この場合よりも、希土類磁石粉末と樹
脂の混合粉末を回収した実施例の方が、比較例4のバー
ジンのコンパウンドからの保磁力HCJと角型性の低下を
小さくして回収できた。
【0054】比較例1、2の保磁力HCJと角型性の低下
は希土類磁石粉末の酸化により引き起こされる。希土類
磁石粉末と樹脂を分離するためには、280℃以上の高
温で行うことが必要になり、希土類磁石粉末を被覆した
樹脂まで分解して希土類磁石粉末の表面を高温環境下に
暴露することになる。そのために希土類磁石粉末の酸化
が急速に進行したものと推測される。一方、希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末を回収する実施例1〜5の場合
は、これと比較して低温で実施でき、しかも大部分の希
土類磁石粉末は樹脂により表面が被覆されたままなので
酸化の進行度合いも小さかったと推測できる。
【0055】上記結果は、希土類磁石粉末を酸化させな
いように低温で、しかも少量の熱を加えるだけで回収で
きるように希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の形態で回
収する方が、バージンのコンパウンドからの保磁力HCJ
と角型性の低下を小さくして回収できるであろうことを
示唆している。実施例6と比較例3は、上記例の中では
最も低温の室温で希土類ボンド磁石を粉砕したときの結
果である。実施例6のように回収した粒子に占める10
0μm以下の粒子の割合が40重量%程度であれば、上
記のように示唆される知見に従いバージンのコンパウン
ドからの保磁力HCJと角型性の低下を他の実施例より最
も小さくして回収できた。
【0056】ところが、回収した粒子に占める100μ
m以下の粒子の割合が80重量%ある比較例3の場合に
は、比較例1、2のように280℃や300℃の温度で
希土類磁石粉末と樹脂の分離を行った場合と同程度に保
磁力HCJと角型性の低下を起こした。この結果は上記知
見から考えられる結果と異なる。その原因を調べるた
め、100μm以下の粒子に注目して、実施例6と比較
例3で回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を走査
型電子顕微鏡で観察した。その結果、粒子径が100μ
m程度のバージンのコンパウンドが一個の希土類磁石粉
末から構成されていることが多いことに対して、実施例
6と比較例3のように希土類ボンド磁石を室温で粉砕し
て得た粒子は、複数の希土類磁石粉末から構成されてい
ることが多かった。つまり、100μm程度のバージン
のコンパウンドは、粒子径が100μm程度の一個の希
土類磁石粉末をエポキシ樹脂で皮膜された構成の粒子で
あることが多く観察された。一方、実施例6と比較例3
のように粉砕して得た100μm程度の希土類磁石粉末
と樹脂の混合粉末は、粒子径が10〜50μm程度の複
数の希土類磁石粉末が樹脂で結合された構成であること
が多かった。ここで希土類磁石粉末は酸化し易く、バー
ジンのコンパウンドでもその粒子径が50μm以下程度
まで小さくなると保磁力HCJと角型性が低下してしま
う。希土類磁石粉末はその表面が酸化されると、室温で
はそれ以上の内部まで酸化が進行するには時間がかかる
ので、通常、表面のみが酸化された状態である。粒子径
が大きいと酸化された表面の特性が全体に及ぼす影響は
小さい。しかし、粒子径が小さくなるに従って比表面積
が増加し表面の特性が支配的になってくる。そして、粒
子径が50μm程度以下まで小さくなると酸化された表
面の特性により保磁力HCJと角型性の低下が起きる。つ
まり、10〜50μm程度の複数の希土類磁石粉末が樹
脂で結合された構成の粒子は、その粒子の粒子径が大き
くても、各希土類磁石粉末は酸化された表面の特性が支
配的なので保磁力HCJと角型性の低下が起きることにな
る。実施例6の結果から、回収した粒子に占める100
μm以下の粒子の割合が40重量%であれば上記のよう
な希土類磁石粉末表面の酸化による影響は小さい。一
方、比較例3の結果から、回収した粒子に占める100
μm以下の粒子の割合が80重量%程度あれば、上記希
土類磁石粉末表面の酸化による影響が顕著になったと考
えられる。
【0057】ところで、従来の希土類ボンド磁石のリサ
イクル方法に、室温で希土類ボンド磁石を粉砕する方法
がある。しかし、従来の方法では、希土類磁石粉末は原
料粉末からさらに微紛化すると特性が低下する傾向にあ
り、従来例によれば、希土類磁石粉末自身の微紛化も避
けられないため、磁気特性は落ちるとされていた。比較
例3は上記従来例の結果を再現したものと考えられる。
ところが、実施例6のように網目が1mmの櫛を併設し
たカッターミルで粉砕することで、従来のような微紛化
を避けることができる。この結果、保磁力HCJと角型性
をほとんど低下させずに希土類磁石粉末を回収できる。
【0058】以上まとめると、新たな知見として、希土
類ボンド磁石のリサイクルにおける希土類磁石粉末の保
磁力HCJと角型性低下の主な要因に以下の二つを得た。
一つは、希土類磁石粉末が熱で活性化されて酸化される
ことである。もう一つは、希土類磁石粉末が微粉化した
ときに比表面積が増加するので酸化されている表面の特
性が支配的になることである。従来の希土類磁石粉末と
樹脂を分離して希土類磁石粉末を回収する方法は、前者
の高温での酸化劣化が課題となる。これに対し、本発明
は、希土類磁石粉末を被覆している樹脂をできるだけ分
解せず、希土類磁石粉末どうしを結合させている部分の
樹脂だけを主に分解して、希土類ボンド磁石の機械強度
が低下するに留め、その後、機械的に力を加えて粉砕し
て希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の形態で回収する方
法を提案した。これにより、樹脂の分解処理に要する温
度は低温となり、時間も短縮できるので、上記希土類磁
石粉末の酸化の度合いは低減し、保磁力HCJと角型性を
高い水準に保って回収できることがわかった。一方、従
来の室温での粉砕の方法は、後者の微粉化による劣化が
課題であった。本発明は、粉砕後に回収した希土類磁石
粉末と樹脂の混合粉末における100μm以下の粒子が
全体の40重量%以下となるように粒度を調整して粉砕
することで保磁力HCJと角型性を高い水準に保って回収
できることを見出した。
【0059】[希土類ボンド磁石の機械強度と粉砕性]
バージンのコンパウンドを用いて作製した外径4mm、
内径1mm、高さ5mmの環状希土類ボンド磁石を分解
槽に仕込み、テトラリンに浸漬して160〜300℃に
30〜1200分間保持した後、乾燥して分解槽から取
り出した。その後、室温で径方向に荷重を加えて環状希
土類ボンド磁石を破壊するに要した最大荷重を測定し
た。図3に、各温度と保持時間において要した最大荷重
を、分解槽に仕込まなかった環状希土類ボンド磁石での
最大荷重で規格化して示した。
【0060】また、分解槽から取り出した環状希土類ボ
ンド磁石を網目が4mmの櫛を併設したカッターミルに
投入し、網目を落下した粒子を分級し、500μm以下
の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収した。このと
きのカッターミルへ投入した環状希土類ボンド磁石に対
する回収後の500μm以下の希土類磁石粉末と樹脂の
混合粉末の回収率を重量%で表に示した。また図4に上
記最大荷重と500μm以下の希土類磁石粉末と樹脂の
混合粉末の回収率の関係を示した。
【0061】ところで環状磁石に径方向に力を加えて破
壊するまでに加わる最大荷重は、寸法が同じであれば、
環状磁石の圧環強度に比例する。例えば、分解槽内部の
希土類ボンド磁石の温度を240℃で90分間保持した
場合の、分解槽から取り出した希土類ボンド磁石の最大
荷重は分解槽に投入する以前と比べて38%まで低下し
た。そして、その後、粉砕して回収した500μm以下
の回収率は約70重量%に達した。図4から希土類ボン
ド磁石の圧環強度が分解槽に投入する以前と比較して7
5%以下になるまで分解すれば、分解槽に投入する以前
と比較して希土類ボンド磁石の粉砕性が向上し、希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末の回収率が増加することが了
解できる。逆に分解槽に投入して加熱しても、希土類ボ
ンド磁石の圧環強度が分解槽に投入する以前と比較して
75%より大きければ粉砕性の向上は余り認められなか
った。
【0062】[希土類ボンド磁石中の残存樹脂量と保磁
力HCJ](表1)に分解槽に投入する前に対して、分解
槽から取り出した希土類ボンド磁石に残存していた樹脂
の割合を重量%で示した。残存樹脂の割合は、分解槽に
投入する前と、乾燥して分解槽から取り出した後の希土
類ボンド磁石の重量を測定し下式から求めた。
【0063】W=100×((w0−w’)/(w0×
(k/100)) ここで、Wは分解槽から取り出した希土類ボンド磁石に
残存する樹脂の割合(重量%)、w0は分解槽に投入し
た希土類ボンド磁石の重量(g)、w’は分解槽から取
り出した希土類ボンド磁石の乾燥重量(g)、kは分解
槽に投入した希土類ボンド磁石の樹脂量(重量%)であ
る。また、図5に分解槽から取り出した希土類ボンド磁
石に残存する樹脂の割合と保磁力HCJの関係を示した。
残存する樹脂の割合が13重量%以下まで低下すると回
収して得た希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の保磁力H
CJは急激に低下した。残存する樹脂の割合が13重量%
以下まで低下すると、希土類ボンド磁石の中の希土類磁
石粉末と希土類磁石粉末を結合させていた樹脂ばかりで
なく希土類磁石粉末表面を被覆していた樹脂も分解され
て、その結果、希土類磁石粉末の酸化が進み易くなるの
で保磁力HCJが急激に低下するのではないかと考えられ
る。
【0064】
【表1】
【0065】[分解液の仕込み量]分解槽に希土類ボン
ド磁石4kgとテトラリン2.5kgを仕込んで分解槽
内部の希土類ボンド磁石を240℃に昇温し、120分
間保持した。その後、分解槽内で乾燥して取り出し、ヘ
ンシェルミキサーで粉砕し、分級して500μm以下の
希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収した。次に同量
の希土類ボンド磁石と、テトラリンを680g仕込んで
同様のことを行った。前者では希土類ボンド磁石はテト
ラリンに漬かり、希土類ボンド磁石は完全に周囲をテト
ラリンで囲まれた状態となる。後者ではテトラリンは分
解槽底部に存在するだけで、液体のテトラリンが希土類
ボンド磁石に接触することはない。
【0066】前者と後者で得られた500μm以下の希
土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の重量、およびその保磁
力HCJと角型性に大きな差異はなかった。ただし、後者
では分解槽から取り出した乾燥状態の希土類ボンド磁石
にヘンシェルミキサーで力を加えると発火することがあ
った。一方、前者では発火することはなかった。
【0067】前者では、分解槽内部が昇温されたとき
に、液体のテトラリンが希土類ボンド磁石に接触して樹
脂を分解するのに対して、後者では気体のテトラリンが
接触する。後者では、気体のテトラリンが希土類ボンド
磁石と分解された樹脂が作る閉鎖空間に閉じ込められる
ことが考えられる。ヘンシェルミキサーで力を加えたと
きに希土類ボンド磁石が割れて上記空間から気体のテト
ラリンが開放されると、ヘンシェルミキサーの歯と希土
類金属の摩擦による火花で発火する可能性が考えられ
る。これに対して前者の場合は、分解された樹脂は分解
槽内部を対流する液体のテトラリン中に溶け込んで移動
するので上記空間ができにくいこと、希土類ボンド磁石
は完全に液体のテトラリンで囲まれているので気体のテ
トラリンが閉じ込められることはないことから発火する
ことがなかったと考えられる。
【0068】後者は前者に比べて少量のテトラリンで、
同程度の保磁力HCJと角型性を備えた希土類磁石粉末と
樹脂の混合粉末をほぼ同じ割合で回収できるが、一方で
気体のテトラリンを使用する危険性がある。
【0069】[分解液の再使用]分解槽に仕込んだ希土
類ボンド磁石の周囲を完全に囲む量のテトラリンを使用
毎に廃棄することは本発明の効果を低減させる。そこで
分解液の再使用を検討した。
【0070】希土類ボンド磁石4kgとテトラリン2.
5kgを内容積が5リットルの分解槽に仕込み、240
℃で120分間保持した。その後、テトラリンを分解槽
から排出し室温まで冷却した。その後、溶け込んだ樹脂
含有濃度が5×10-1g/cm3になるまで減圧蒸留に
より樹脂を除去した。一方、希土類ボンド磁石は分解槽
内で室温まで冷却し乾燥させた後、分解槽から取り出し
た。その後、粉砕し分級して500μm以下の希土類磁
石粉末と樹脂の混合粉末を回収した。上記工程を一単位
として、減圧蒸留により樹脂を除去した同じテトラリン
を用いて上記工程を繰り返した。そして、回収した50
0μm以下の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の重量、
およびその減磁曲線を測定した。5回まで繰り返した結
果、分解槽に仕込んだ希土類ボンド磁石に対する回収し
た500μm以下の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の
重量割合、および保磁力HCJと角型性に変化はなかっ
た。このように、減圧蒸留で樹脂を取り除くことで、テ
トラリンを再生して繰り返し使用することができる。
【0071】[回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉
末を用いた希土類ボンド磁石の機械強度]回収した50
0μm以下の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末をバージ
ンの希土類磁石粉末と割合を変えて混合した。その混合
粉末を、エポキシ樹脂を溶解したアセトン溶液と混錬し
た。ここで、エポキシ樹脂の分量は上記希土類磁石粉末
に対してエポキシ樹脂が3.0重量%となるように調整
した。比較のために、エポキシ樹脂が3.0重量%とな
るように調整したコンパウンドに、回収した500μm
以下の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を割合を変えて
混合した。つまり、前者は希土類磁石粉末と樹脂の混合
粉末とバージンの希土類磁石粉末を混合した後で、エポ
キシ樹脂を溶解したアセトン溶液と混錬して作成したコ
ンパウンドである。これを実施例とする。後者はバージ
ンのコンパウンドに回収した希土類磁石粉末と樹脂の混
合粉末を混合して作成したコンパウンドである。これを
比較例とする。
【0072】これらのコンパウンドを用いて圧力10t
onf/cm2で外径9.1mm、内径7.9mm、厚
み1.2mmのリング磁石を成形した。そして、リング
磁石の径方向から力を加え破壊するときの最大荷重を測
定した。図6に回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉
末を混合した割合と最大荷重の関係を示した。ただし、
最大荷重は、バージンのコンパウンドで成形したときの
最大荷重で規格化して示した。比較例では、回収した希
土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の混合量が増加するに従
って最大荷重が急激に低下した。それに対して、実施例
では回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の混合量
が増加しても最大荷重の低下は緩やかであった。これは
実施例の方が希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末表面にエ
ポキシ樹脂が均一に塗れるためと考えられる。上記のこ
とから、希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末をバージンの
希土類磁石粉末に混合する工程は、少なくともエポキシ
樹脂とバージンの希土類磁石粉末の混錬と同じ工程で行
うか、若しくはそれ以前の工程で行うことが望ましい。
【0073】[回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉
末を用いた希土類ボンド磁石の磁気特性]分解槽に仕込
んで240℃で20分間保持した条件で、回収した希土
類磁石粉末と樹脂の混合粉末をバージンのコンパウンド
に対して5,10,20,30,50,100重量%と
なるように置換した。そのコンパウンドを金型内キャビ
ティーに充填して10tonf/cm2の圧力で直径5
mm、高さ5mmの円柱磁石を作製した。VSMにより
円柱磁石の減磁曲線を測定し、残留磁束密度Br、保磁
力HCJ、および、最大エネルギー積[BH]maxを求
めた。その結果をまとめて図7に示す。回収した希土類
磁石粉末と樹脂の混合粉末の再利用率30%までなら、
磁気特性を殆ど低下させずに再利用できる。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明による希土類磁石
粉末のリサイクル方法を用いれば、酸化による磁気特性
の低下を殆ど生じることなく熱硬化性樹脂を用いた希土
類ボンド磁石の原料の希土類磁石粉末をリサイクルでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分解温度と保磁力HCJの関係を示す図
【図2】分解温度と角型性の関係を示す図
【図3】分解温度と保持時間が機械強度に及ぼす影響を
示す図
【図4】希土類ボンド磁石の機械強度と粉砕性の関係を
示す図
【図5】残存樹脂の割合と保磁力HCJの関係を示す図
【図6】再利用率が機械強度に及ぼす影響を示す図
【図7】再利用率が磁気特性に及ぼす影響を示す図
フロントページの続き (72)発明者 稲澤 嗣夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 日▲高▼ 将人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 寺田 貴彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K018 AA11 BA05 BA18 KA46 5E040 AA03 AA11 AA14 AB09 BB03 CA01 HB17 NN17

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を結合剤に用いた希土類ボ
    ンド磁石から希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収す
    る工程と、希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末をバージン
    の希土類磁石粉末の少なくとも一部、或いは全量と置換
    して再利用する工程を少なくとも有することを特徴とす
    る希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂がビスフェノール型エポキ
    シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ノ
    ボラック型エポキシ樹脂からなる群から選択される少な
    くとも1種の熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求
    項1記載の希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  3. 【請求項3】 希土類磁石粉末がR(RはYを含む希土
    類元素、好ましくはNd/Pr)、TM(TMはFe/
    Co)、およびBまたはCから成る溶湯合金を急冷して
    得られる薄片から構成されるR2TM14BまたはR2TM
    14Cの磁性相を有し、且つ、R2TM14BまたはR2TM
    14C磁性相の平均結晶粒子径が単磁区臨界寸法以下の磁
    気的に等方性のR−TM−B系またはR−TM−C系希
    土類磁石粉末であることを特徴とする請求項1記載の希
    土類磁石粉末のリサイクル方法。
  4. 【請求項4】 希土類磁石粉末がR、TM、およびBま
    たはCから成る溶湯合金を急冷して得られる薄片から構
    成される、少なくともα−Feおよび/またはFe3
    の磁性相と、R2TM14BまたはR2TM14Cの磁性相と
    を有する磁気的に等方性の磁石粉末であることを特徴と
    する請求項1記載の希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  5. 【請求項5】 希土類磁石粉末がR2TM14BまたはR2
    TM14Cの磁性相を有する磁気的に異方性の磁石粉末で
    あることを特徴とする請求項1記載の希土類磁石粉末の
    リサイクル方法。
  6. 【請求項6】 希土類磁石粉末がR−Fe−N系の磁気
    的に等方性、または異方性の磁石粉末であることを特徴
    とする請求項1記載の希土類磁石粉末のリサイクル方
    法。
  7. 【請求項7】 希土類磁石粉末がSm−CoX系(Xは
    Co,Cu,Fe,Zrの群から選ばれる一種または二
    種以上)の磁気的に異方性の磁石粉末であることを特徴
    とする請求項1記載の希土類磁石粉末のリサイクル方
    法。
  8. 【請求項8】 希土類ボンド磁石の相対密度が、希土類
    磁石粉末に対して83%以下であることを特徴とする請
    求項1記載の希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  9. 【請求項9】 希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の回収
    は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
    チレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレ
    ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
    ングリコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシ
    エタノール、2−ジメトキシエタノール、2−イソプロ
    ポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソ
    ペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノ
    ール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシ
    エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エ
    トキシ−2−プロパノール、ジエチレングリコールモノ
    メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
    テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプ
    ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
    グリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコー
    ルモノメチルエーテルおよびトリプロピレングリコール
    モノメチルエーテル、テトラリン、ビフェニル、ナフタ
    レン、1,4−ヒドロキシナフタレン、ナフトール、
    1,4−ナフトキノン、ピッチ、クレオソート油、メチ
    ルイソブチルケトン、イソホロン、2−ヘキサノン、2
    −ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、
    アセトニルアセトン、ホロン、シクロヘキサノン、メチ
    ルシクロヘキサノンおよびアセトフェノンからなる群か
    ら選択される少なくとも一種の溶剤を含む分解液と希土
    類ボンド磁石を分解槽に仕込む工程と、分解槽から取り
    出して乾燥した後の希土類ボンド磁石の機械強度が分解
    槽に仕込む以前の75%以下で、且つ、一定の形状を保
    ち機械強度を有する温度と時間だけ分解槽に仕込んだ希
    土類ボンド磁石を昇温し保持する工程と、その後、前記
    分解槽から希土類ボンド磁石を取り出す工程を少なくと
    も有することを特徴とする請求項1記載の希土類磁石粉
    末のリサイクル方法。
  10. 【請求項10】 分解槽に仕込んだ希土類ボンド磁石を
    昇温し保持する温度と時間は、分解槽から取り出して乾
    燥した後の希土類ボンド磁石の重量減少が分解槽に仕込
    んだ希土類ボンド磁石に含まれる樹脂の重量の87重量
    %未満であることを特徴とする請求項9記載の希土類磁
    石粉末のリサイクル方法。
  11. 【請求項11】 分解槽に希土類ボンド磁石を仕込んだ
    後、分解槽内の空気を窒素、ヘリウム、アルゴンからな
    る群から選択される少なくとも一種の気体に置換するこ
    とを特徴とする請求項9記載の希土類磁石粉末のリサイ
    クル方法。
  12. 【請求項12】 分解液が、酸化防止剤または還元剤を
    含むことを特徴とする請求項9記載の希土類磁石粉末の
    リサイクル方法。
  13. 【請求項13】 分解液が、分解槽に仕込まれた希土類
    ボンド磁石の周囲を囲む量以上に分解槽に仕込まれるこ
    とを特徴とする請求項9記載の希土類磁石粉末のリサイ
    クル方法。
  14. 【請求項14】 分解槽に仕込まれた希土類ボンド磁石
    を、乾燥した状態で分解槽から取り出すことを特徴とす
    る請求項9記載の希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  15. 【請求項15】 分解槽に仕込まれた希土類ボンド磁石
    の乾燥は、分解液と希土類ボンド磁石を分解槽に仕込ん
    で加熱した後に分解液を分解槽から排出して、その後、
    分解槽を減圧した状態で分解槽内部の温度を分解液の減
    圧環境下における沸点以上にすることで行うことを特徴
    とする請求項9記載の希土類磁石粉末のリサイクル方
    法。
  16. 【請求項16】 分解液は、減圧蒸留して樹脂含有濃度
    を低下させて繰り返し使用することを特徴とする請求項
    9記載の希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  17. 【請求項17】 減圧蒸留した分解液の樹脂含有濃度が
    5×10-1g/cm3以下であることを特徴とする請求
    項16記載の希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  18. 【請求項18】 分解槽から取り出した希土類ボンド磁
    石に力を加え、その後、必要に応じて分級し、所望の粒
    度の希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を回収することを
    特徴とする請求項9記載の希土類磁石粉末のリサイクル
    方法。
  19. 【請求項19】 希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末の回
    収は、希土類ボンド磁石を希土類磁石粉末と樹脂の混合
    粉末に粉砕する工程と、希土類磁石粉末と樹脂の混合粉
    末を分級する工程と、希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末
    を回収する工程と、回収した希土類磁石粉末と樹脂の混
    合粉末をバージンの希土類磁石粉末の少なくとも一部、
    或いは全量と置換して再利用する工程を少なくとも有
    し、再利用する希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末に占め
    る100μm以下の粒子の割合が40重量%未満である
    ことを特徴とする請求項1記載の希土類磁石粉末のリサ
    イクル方法。
  20. 【請求項20】 希土類ボンド磁石を希土類磁石粉末と
    樹脂の混合粉末に粉砕する工程は、櫛を併設したカッタ
    ーミルを用いて行うことを特徴とする請求項19記載の
    希土類磁石粉末のリサイクル方法。
  21. 【請求項21】 置換して再利用する工程は、置換の割
    合が、バージンのR、TMおよびBまたはCから成る溶
    湯合金を急冷して得られる薄片から構成されるR2TM
    14BまたはR2TM14Cの磁性相を有し、且つ、R2TM
    14BまたはR2TM14C磁性相の平均結晶粒子径が単磁
    区臨界寸法以下の磁気的に等方性のR−TM−B系また
    はR−TM−C系希土類磁石粉末に対して、再利用する
    R、TMおよびBまたはCから成る溶湯合金を急冷して
    得られる薄片から構成されるR2TM14BまたはR2TM
    14Cの磁性相を有し、且つ、R2TM14BまたはR2TM
    14C磁性相の平均結晶粒子径が単磁区臨界寸法以下の磁
    気的に等方性のR−TM−B系またはR−TM−C系希
    土類磁石粉末と樹脂の混合粉末が30重量%以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の希土類磁石粉末のリサ
    イクル方法。
  22. 【請求項22】 置換して再利用する工程は、加熱硬化
    前の熱硬化性樹脂と希土類磁石粉末を混合する工程で、
    または、それ以前の工程で、再利用する希土類磁石粉末
    と樹脂の混合粉末をバージンの希土類磁石粉末と置換し
    混合して再利用することを特徴とする請求項1記載の希
    土類磁石粉末のリサイクル方法。
  23. 【請求項23】 置換して再利用する希土類磁石粉末と
    樹脂の混合粉末の最大粒子径が500μmであることを
    特徴とする請求項1記載の希土類磁石粉末のリサイクル
    方法。
  24. 【請求項24】 再利用されなかった希土類磁石粉末と
    樹脂の混合粉末は、再度分解槽に仕込まれることを特徴
    とする請求項9記載の希土類磁石粉末のリサイクル方
    法。
  25. 【請求項25】 請求項1記載の希土類ボンド磁石から
    回収した希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末を、バージン
    の希土類磁石粉末の少なくとも一部、或いは全量と置換
    して作製した希土類ボンド磁石。
  26. 【請求項26】 請求項1記載の希土類ボンド磁石から
    回収された希土類磁石粉末と樹脂の混合粉末をバージン
    の希土類磁石粉末の少なくとも一部、或いは全量と置換
    して作製した希土類ボンド磁石を搭載したモータ。
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